JPH063603Y2 - 錠剤収納取出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、箱体内に多数の錠剤フィーダを収納し、そ
の錠剤フィーダから排出される錠剤を箱体内の下部に設
けたホッパー内に落下させるようにした錠剤収納取出装
置に関するものである。

〔従来の技術〕

箱体の内部に複数の引出し体を外部に引出し可能に支持
し、各引出し体にその引出し体の引出し方向に並ぶ複数
の錠剤フィーダを上下方向に多段に設け、各錠剤フィー
ダから排出される錠剤を引出し体の下方に設けたホッパ
ー内に落下させるようにした錠剤収納取出装置は、実公
昭６１−３７６１号公報に記載されている。

錠剤収納取出装置は、上記のように、錠剤フィーダから
下方のホッパー内に錠剤を落下させるため、その錠剤の
落下を案内する案内路の内面が錠剤との接触によって汚
れ易く、汚れた状態で錠剤の供給を継続すると、案内路
の内面に付着した付着物との接触により、錠剤が逆に汚
れ、患者に不信感を与えることになる。

このため、錠剤収納取出装置は、定期的に、あるいは汚
れが生じる毎に案内路の内面を清掃する必要がある。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、上記公報に記載された錠剤収納取出装置は、
錠剤の落下を案内する案内路がダクトから成るため、清
掃に非常に手間がかかる問題がある。

そこで、この考案は上記の問題点を解決し、錠剤の落下
を案内する案内路の清掃の容易化を図ることを技術的課
題としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するために、この考案においては、外
周一面が開口する箱体の内部に左右一対の引出し体を外
部に引出し可能に収納し、一対の引出し体には、一対の
引出し体が箱体内に収納された状態において対向面間に
錠剤の落下を案内する案内路を形成するフィーダ支持板
を設け、各引出し体のフィーダ支持板には、上記案内路
と対向する面の背面側に、複数の錠剤フィーダを取付
け、かつフィーダ支持板に上記錠剤フィーダから排出さ
れる錠剤を上記案内路に導く落下口を形成し、各引出し
体の下方には、上記各案内路と連通するホッパーを設け
た構成を採用したのである。

ここで、左右一対の引出し体は、１組であってもよく、
箱体内に複数組収納してもよい。

〔作用〕

上記のように、左右一対の引出し体のフィーダ支持板に
よって錠剤の落下を案内する案内路を設けたことによ
り、左右一対の引出し体の一方を外部に引き出すと、フ
ィーダ支持板が外部に現れるため、フィーダ支持板の汚
れを拭き取り等の手段によって簡単に取り除くことがで
きる。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

第１図及び第２図に示すように、箱体１は前面が開口
し、内部には左右一対の引出し体２ａ、２ｂの複数組が
組込まれている。

各引出し体２ａ、２ｂは、箱体１の開口を開閉する前板
３の背面にフィーダ支持板４を設けた構成とされ、左右
一対の引出し体２ａ、２ｂのフィーダ支持板４間に錠剤
の落下を案内する案内路５が形成されている。

各引出し体２ａ、２ｂの上下部は上部案内装置６および
下部案内装置７によってスライド自在に支持されてい
る。このため、各引出し体２ａ、２ｂは箱体１の開口か
ら前側に引き出すことができる。

ここで、上部案内装置６は、引出し体２ａ、２ｂの上部
に前後方向に長いレール８を取付け、そのレール８の両
側に配置した複数のローラ９を箱体１の天板下面に取付
けた構成とされ、一方、下部案内装置７は、引出し体２
ａ、２ｂの下部にレール取付台１０を設け、そのレール
取付台１０と箱体１の内部に設けたレール取付台１１の
対向面にスライドレール１２を取付けた構成としてある
が、これに限定されるものではない。

引出し体２ａ、２ｂのフィーダ支持板４には、案内路５
と対向する面の背面側に、引出し体２ａ、２ｂの引出し
方向に並ぶ複数の錠剤フィーダ１３が上下方向に多段に
設けられている。

錠剤フィーダ１３は、第４図に示すように、支持台１４
と、その支持台１４上に着脱自在に設けられた錠剤収納
ケース１５から成り、上記錠剤収納ケース１５の内部に
ロータ１６を組込み、そのロータ１６を支持台１４に支
持されたモータ１７で回転して錠剤収納ケース１５内に
収納した錠剤をロータ１６の外周に設けたポケット１８
に入り込ませ、そのポケット１８内の錠剤を錠剤収納ケ
ース１５および支持台１４に形成した排出口１９から一
つずつ排出させるようにしている。２０は、錠剤収納ケ
ース１５の上部に着脱自在に取付けた蓋を示す。

上記排出口１９はフィーダ支持板４に形成した落下口２
１と連通し、錠剤フィーダ１３から排出された錠剤は、
落下口２１から案内路５内に落下する。

その案内路５の下部前後には、第３図に示すように、三
角形のガイド２２が取付けられ、フィーダ支持板４の前
後において、上下に並ぶ落下口２１から案内路５に落下
する錠剤は、上記ガイド２２に案内されて内方に移動す
る。

上記各引出し体２ａ、２ｂの下方にはホッパー２３が設
けられ、案内路５から落下する錠剤は、上記ホッパー２
３で受けられる。また、ホッパー２３から排出される錠
剤は、分包装置２４によって分包される。

実施例で示す錠剤収納取出装置は上記の構造から成り、
この錠剤収納取出装置は、制御装置により錠剤フィーダ
１３の運転を制御し、その錠剤フィーダ１３の排出口１
９から排出される錠剤を落下口２１から案内路５に送り
出し、その案内路５を落下する錠剤をホッパー２３で受
け、そのホッパー２３から排出される錠剤を分包装置２
４で分包処理する。

分包処理される錠剤は飲み易くするため表面を糖分で被
ったものが多く、これらの錠剤が案内路５を落下すると
き、錠剤との接触によってフィーダ支持板４が汚れ、他
の種類の錠剤が次に落下すると、その錠剤の表面にフィ
ーダ支持板４の付着物が付着し、錠剤が逆に汚れ、患者
に不信感が生じる。

そこで、フィーダ支持板４が汚れると、案内路５を清掃
する必要がある。

上記案内路５の清掃に際しては、左右一対の引出し体２
ａ、２ｂを交互に引き出し、外部に現われるフィーダ支
持板４を拭き取り等の手段によって清掃する。

第１図乃至第３図に示す実施例では、フィーダ支持板４
を平面とし、対向するフィーダ支持板４間を案内路５と
したが、第５図に示すように、フィーダ支持板４の片面
に上下方向に長い突条２５を設け、隣接する突条２５間
を案内路５としてもよい。

また、実施例では、フィーダ支持板４に引出し体２ａ、
２ｂの引出し方向に並ぶ複数の錠剤フィーダ１３を上下
方向に多段に設けたが、フィーダ支持板４の引出し方向
に複数の錠剤フィーダ１３を取付けた引出し体を上下方
向に多段に設けてもよい。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案に係る錠剤収納取出装置におい
ては、箱体の内部から外部に引出し体を引き出すことに
よって案内路を形成するフィーダ支持板が外部に現われ
るため、フィーダ支持板の汚れを拭き取り等の手段によ
って簡単に取り除くことができ、錠剤との接触によって
汚れ易い案内路の内面をきわめて容易に清掃することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る錠剤収納取出装置の一実施例
を示す一部切欠正面図、第２図は第１図のII−II線に沿
った断面図、第３図は同上の引出し体の斜視図、第４図
は同上の錠剤フィーダの断面図、第５図は同上の引出し
体の他の例を示す斜視図である。 １……箱体、２ａ、２ｂ……引出し体、 ４……フィーダ支持板、５……案内路、 １３……錠剤フィーダ、２１……落下口、 ２３……ホッパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】外周一面が開口する箱体の内部に左右一対
   の引出し体を外部に引出し可能に収納し、一対の引出し
   体には、一対の引出し体が箱体内に収納された状態にお
   いて対向面間に錠剤の落下を案内する案内路を形成する
   フィーダ支持板を設け、各引出し体のフィーダ支持板に
   は、上記案内路と対向する面の背面側に複数の錠剤フィ
   ーダを取付け、かつ、フィーダ支持板に上記錠剤フィー
   ダから排出される錠剤を上記案内路に導く落下口を形成
   し、各引出し体の下方には、上記各案内路と連通するホ
   ッパーを設けた錠剤収納取出装置。