JPH0441048Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は錠剤の種類に応じて複数の錠剤ケース
を備えた錠剤供給機の筐体構造に関する。

(ロ) 従来の技術 かかる錠剤供給機は実公昭57−2241号公報で示
されているように、各錠剤ケースから取り出した
錠剤を共通の落下通路へ導入して供給するように
構成している。したがつて錠剤ケースから取り出
した錠剤が落下通路の側壁に当接して薬粉が側壁
に付着し、この薬粉が他の薬に付着するいわゆる
クロスコンタミネーシヨンの弊害がある。特に錠
剤の種類が裸錠であると薬粉が飛びやすい。その
ため上記公報に依ると落下通路を機器本体から開
閉自在に形成することで清掃及び点検を容易にし
ている。しかしながら落下通路は錠剤の落下方向
以外は密閉されているために、装置が大型化して
落下通路が長くなると内部の清掃までは困難であ
る。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 このように従来技術によると、落下通路を完全
に清掃しようとすれば分解しなくてはならず作業
が大がかりとなつていた。

上記点より本考案は落下通路が容易に開放され
て清掃のしやすい錠剤供給機を提供するものであ
る。

(イ) 問題点を解決するための手段 本考案は、前後面を開放した筐体と、この筐体
内に上下方向で前後２列にわたつて装架した載置
棚と、前方の載置棚列の後面に設けられた複数の
開口部を有する背面板と、後方の載置棚列の前面
に設けられ複数の開口部を有する背面板と、両背
面板の間に形成した錠剤落下通路と、前記両開口
部に位置して錠剤落下通路に連通する錠剤取出口
を有し前記載置棚のそれぞれに複数配列された錠
剤ケースとからなり、前記筐体は前記錠剤落下通
路に沿つて２つに分離可能とされている構成であ
る。

(ホ) 作用 上記構成により筐体の分離に伴い錠剤落下通路
が開放されて、清掃点検が容易となる。

(ヘ) 実施例 図において、筐体１は錠剤ケース格納部６と錠
剤供給部７とから成る。錠剤ケース格納部６は前
後面を開放しており、内部には複数の載置棚２を
上下方向で前後２列にわたつて装架している。各
載置棚２には複数の錠剤ケース４を筐体１の開放
面８，９から出し入れが可能に並設している。そ
して前後の載置棚列の奥行方向には一対の背面板
１０，１１を立設して、筐体１内の両側に配設し
た一対のガイド壁１２，１３とともに錠剤落下通
路３を形成している。錠剤ケース４はその錠剤取
出口５が背面板１０，１１に形成した開口部１４
を通して錠剤落下通路３へ臨むように、載置棚２
上に配列される。そして各錠剤ケース４は所定の
錠剤摘出信号に応答して収納している錠剤落下通
路３に取り出す。

錠剤供給部７は錠剤落下通路３に連通するホツ
パー１５を具備し、対応する所定の前記錠剤摘出
信号に応答して動作した錠剤ケース４から摘出さ
れる錠剤を集めて供給するものである。供給装置
１６は例えば錠剤包装機構であり、ホツパー１５
からの錠剤を包装紙に導入しヒートシールにて包
装を行なうものである。

筐体１は錠剤落下通路３の上下方向の落下空間
に沿い２つに分割した第１筐体部１Ａ及び第２筐
体部１Ｂから構成される。本例では筐体部１Ａ，
１Ｂの一側端を蝶番２２により連結してストツパ
ー１７に設定される範囲内で回動自在に構成し、
第２筐体部１Ｂの底板１８には回転用のローラ１
９を装着して回転側とし、他側には把手２０及び
ロツク装置２１を装着している。かかる第２部１
Ｂを第１図で示すように回動して第１筐体部１Ａ
から分離すると、錠剤落下通路３は開放し該落下
通路３の側壁となる背面板１０，１１の表面及び
ガイド壁１２，１３の清掃が容易となる。また本
例では供給装置１６を第１筐体部１Ａに収納し
て、筐体１は錠剤ケース格納部６及び錠剤供給部
７を含めて分離可能に構成しているが、錠剤供給
部７は一体にして錠剤ケース格納部６だけを分離
可能にしてもよい。更に第１筐体部１Ａと第２筐
体部１Ｂの分離はかかる回動式に限らず対面方向
或いは平行方向に分離するスライド方式や、上端
側或いは下端側を枢支し上下方向の回動にて分離
する跳上げ方式がある。

(ト) 考案の効果 本考案に依ると、筐体内部に錠剤落下通路を形
成し、筐体をこの錠剤落下通路から分離可能に構
成したために清掃及び点検が容易となる。しか
も、錠剤落下通路を形成する両背面板は錠剤を取
出せる程度の比較的小さな開口部があるだけなの
で、分離される一方の筐体から落下した錠剤が他
方の筐体へ入り込むようなことはない。また、筐
体の分離時には錠剤落下通路を形成する背面板の
双方が露出するため、背面板を外すもでもなくそ
のまま清掃等ができる。したがつて筐体の前後面
の両方で錠剤ケース装填が可能となり、錠剤ケー
スの収納密度が向上して装置の小型化が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は錠剤供給機の筐体を分離した状態を示
す図、第２図は筐体の接合時の側断面図である。 １……筐体、２……載置棚、３……錠剤落下通
路、４……錠剤ケース、５……錠剤取出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後面を開放した筐体と、この筐体内に上下方
   向で前後２列にわたつて装架した載置棚と、前方
   の載置棚列の後面に設けられた複数の開口部を有
   する背面板と、後方の載置棚列の前面に設けられ
   複数の開口部を有する背面板と、両背面板の間に
   形成した錠剤落下通路と、前記両開口部に位置し
   て錠剤落下通路に連通する錠剤取出口を有し前記
   載置棚のそれぞれに複数配列された錠剤ケースと
   からなり、前記筐体は前記錠剤落下通路に沿つて
   ２つに分離可能とされていることを特徴とする錠
   剤供給機。