JPH0640081Y2 - 錠剤分包機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、多数の錠剤フィーダを有する錠剤分包機に
関するものである。

〔従来の技術〕

外装ケースの内部から外部に引出し可能に設けられた引
出し体の引出し方向左右に、引出し体の引出し方向に並
ぶ複数の錠剤フィーダを上下方向に多段に設け、左右の
錠剤フィーダから排出される錠剤をその錠剤フィーダ間
に設けた共通の落下案内路よりその下方に設けた分包機
のホッパ内に排出させるようにした錠剤分包機は従来か
ら知られている。（実公昭63-44323号公報）。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記錠剤分包機においては、錠剤フィーダの内部の錠剤
が少なくなり、あるいは空になると錠剤を補給する必要
があるため、錠剤フィーダは、普通、着脱自在に支持さ
れている。このとき、錠剤フィーダの駆動用モータが錠
剤フィーダと共に着脱されるとモータに接続した配線が
切断する危険があるため、上記モータは固定の配置とす
る必要がある。

また、錠剤分包機においては、薬局内のスペースの有効
利用を図るため、錠剤フィーダを高密度に配置するのが
好ましい。

ところで、従来の錠剤分包機においては、引出し体の引
出し方向に並ぶ複数の錠剤フィーダを多段に設けた棚で
支持し、各段の棚内にフィーダ駆動用のモータを組込ん
だ構成であるため、上下の錠剤フィーダ間には棚の厚み
以上の間隔があき、上下の錠剤フィーダを近接した配置
とすることができず、錠剤フィーダの配置密度が低くな
るという不都合がある。

そこで、この考案は上記の不都合を解消し、錠剤分包機
における錠剤フィーダの配置密度を向上させることを技
術的課題としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するため、この考案においては、外装
ケース内から外部に引出し可能に設けられた引出し体
に、その引出し体の引出し方向に並ぶ複数の錠剤フィー
ダを左右に設け、その左右で対抗する錠剤フィーダ間
に、左右の錠剤フィーダから排出される錠剤の落下案内
路を設けた錠剤分包機において、前記引出し体の引出し
方向に並ぶ落下案内路間に各錠剤フィーダの駆動用モー
タを組込んだ構成を採用したのである。

〔作用〕

上記のように、案内路間に錠剤フィーダの駆動用モータ
を組込んだことにより、上下の錠剤フィーダを近接した
配置とすることができ、錠剤フィーダをきわめて高密度
に組込むことができる。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

図示のように、外装ケース１は前側に開口２を有し、そ
の開口２から外装ケース１内に組込まれた引出し体３は
外部に引出し可能に支持されている。

引出し体３には、一対の板状のフィーダ支持部材４が所
要の間隔をおいて左右に設けられ、各フィーダ支持部材
４に多数の錠剤フィーダ５が支持されている。

錠剤フィーダ５は引出し体３の引出し方向に並ぶ複数の
錠剤フィーダ５を上下方向に複数段設けた配置とされて
いる。

上記錠剤フィーダ５は、第３図に示すように、上蓋６を
有する錠剤ケース７の底板８を円錐形とし、その底板８
上に設けたロータ９の下面を上記底板８に適合する円錐
形とし、そのロータ９の下面周方向に複数のポケット10
を等間隔に設け、上記ロータ９の回転により錠剤ケース
７内の錠剤をポケット10に入り込ませ、そのポケット10
内の錠剤をロータ９の周方向に搬送して底板８に形成し
た排出口11から案内筒12内に排出させるようにしてい
る。

上記錠剤フィーダ５の背面には、第５図に示すように、
ピン13が突設され、一方、フィーダ支持部材４にはピン
孔14が設けられ、そのピン孔14に対するピン13の差し込
みによって錠剤フィーダ５はフィーダ支持部材４に対し
て着脱自在に支持されている。

また、錠剤フィーダ５の一側面には第６図に示すように
突条15が設けられ、他側面には案内溝16が形成され、上
記突条15が隣接する錠剤フィーダ５の案内溝16に抜き差
し自在に挿入されている。

前記一対のフィーダ支持部材４間には、第３図および第
４図に示すように、左右の錠剤フィーダ５の排出口11か
ら案内筒12に排出される錠剤の共通の落下案内路17が設
けられている。この落下案内路17の数は、引出し体３の
引出し方向に並ぶ錠剤フィーダ５の数に等しく、その落
下案内路17間に錠剤フィーダ５の駆動用モータ18が組込
まれている。

ここで、モータ18は、制御装置によって制御され、その
モータ18の回転は、第４図に示すように、ベベルギヤ19
を介して錠剤フィーダ５の下面に支持された中間軸20に
伝達され、その中間軸20からベベルギヤ21を介してロー
タ９に伝達される。なお、モータ18の回転をロータ９に
伝達する伝動機構は実施例のものに限定されない。

上記のように、落下案内路17間に錠剤フィーダ５の駆動
用モータ18を組込むことにより、上下のフィーダ５間に
モータ８を組込むための空間を確保する必要が無くなる
ため、上下方向に並ぶ錠剤フィーダ５を近接する配置と
することができ、多数の錠剤フィーダ５をきわめて高密
度に組込むことができる。

なお、錠剤フィーダ５から落下案内路17に送り出された
錠剤は、その落下案内路17の下方に設けた共通ホッパ22
から分包装置23に供給されて分包処理される。

実施例の場合は、１つの引出し体３に引出し体３の引出
し方向に並ぶ複数の錠剤フィーダ５を上下方向に多段に
設けた錠剤分包機を示したが、引出し体３の引出し方向
に並ぶ複数の錠剤フィーダ５を引出し体３の引出し方向
左右に設け、その引出し体３の複数を上下方向に多段に
設けた錠剤分包機にもこの考案に係る構成を採用するこ
とができる。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案に係る錠剤分包機においては、
引出し体の引出し方向に並ぶ複数の落下案内路間に形成
されるデッドスペースに錠剤フィーダの駆動用モータを
組込むようにしたので、上下方向に並ぶ錠剤フィーダ間
の間隔を小さくすることができ、錠剤フィーダをきわめ
て高密度に配置することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る錠剤分包機の一実施例を示す一
部切欠正面図、第２図は同上の一部切欠側面図、第３図
は同上要部の拡大縦断正面図、第４図は同上の一部切欠
平面図、第５図は錠剤フィーダの支持部を示す断面図、
第６図は錠剤フィーダの正面図である。 １……外装ケース、３……引出し体、 ５……錠剤フィーダ、17……落下案内路、 18……モータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】外装ケース内から外部に引出し可能に設け
   られた引出し体に、その引出し体の引出し方向に並ぶ複
   数の錠剤フィーダを左右に設け、その左右で対抗する錠
   剤フィーダ間に、左右の錠剤フィーダから排出される錠
   剤の落下案内路を設けた錠剤分包機において、前記引出
   し体の引出し方向に並ぶ落下案内路間に各錠剤フィーダ
   の駆動用モータを組込んだことを特徴とする錠剤分包
   機。