JPH09239004A - 薬品庫用ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 引出体単体の重量を軽量化することができる
ようにすると共に、薬品庫に収納可能な薬品容器の数お
よび薬品庫の大きさおよび形状を任意に変えることがで
きるようにする。 【解決手段】 薬品庫用ユニット６０は、枠体６１と、
枠体６１から引き出し可能な引出体１０を備えている。
引出体１０には、それぞれ薬品を収容する複数の薬品容
器３１が１列に配置されている。枠体６１内には、更
に、各薬品容器３１から薬品を取り出すために薬品容器
３１内の薬品排出機構を駆動する駆動部３２と、薬品容
器３１から取り出された薬品を下方の包装装置に案内す
るための案内経路部材３３とが設けられている。枠体６
１は上下方向および左右方向に連結可能となっており、
複数の薬品庫用ユニット６０を組み合わせて薬品庫が構
成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれ薬品を収
容する薬品容器を複数個収納する薬品庫用ユニットに関
する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、病院薬局等の医療機関で取り扱
われる薬品には、錠剤，散薬等の内用薬や、外用薬、注
射薬等の種類がある。これらの薬品は、製薬メーカから
箱詰めされて医療機関に納入されるものであるが、医療
機関では使用に先立ち、薬品を取り出し可能に収容する
適宜の薬品容器に、必要な薬品をそれぞれ収容しておく
ことが好ましい。そのため、このような用途に供される
機器として、それぞれ錠剤を収容すると共に必要なとき
に供給する多数の錠剤フィーダを備えた錠剤分包機が種
々実用化され、また、散薬やその他の薬品を取り扱う同
様な装置についても開発が進められている。

【０００３】例えば前述の錠剤分包機は、多数の錠剤フ
ィーダと、その下方に配置されて、各錠剤フィーダから
取り出された錠剤を包装する包装装置とを備えている。
この錠剤分包機のうち、多数の錠剤フィーダが配置され
た構成部分は、各種の薬品を取り出し可能に収容した部
分という意味で薬品庫と称することができる。そして、
この薬品庫には、多数の錠剤フィーダと、各錠剤フィー
ダから取り出された錠剤を包装装置へ向けて落下させる
案内経路部とが設けられる。

【０００４】このような錠剤分包機において、薬品庫に
は、一般にできるだけ多数の錠剤フィーダを配置するこ
とが求められる。そのため、包装装置の上方空間に、包
装装置の幅寸法と奥行寸法とを目安として薬品庫を設置
し、この薬品庫内に、その前後、左右、上下のいずれの
方向にも、それぞれ複数ずつ錠剤フィーダを配置するの
が一般的である。そして、従来は、各錠剤フィーダに必
要に応じて錠剤を補給することができるように、複数の
錠剤フィーダを前後方向に１列に並べ、これを上下方向
に複数段配置したものを、包装装置を含む錠剤分包機全
体のハウジングから手前に引出し可能な引出体として構
成し、このような引出体を左右方向に複数列配置して薬
品庫を構成している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の薬品庫では、各引出体が薬品庫の上下間の高
さを有しており、各引出体に、１段１列当たり複数個あ
る錠剤フィーダを上下方向の全段分配置しているため、
各引出体単体の重量がかなり重くなることが避けられ
ず、引出体を引き出すのに多大な力が必要となり、薬品
補充等の作業の作業性が悪いという問題点があった。ま
た、重い引出体を引き出し可能に支持するハウジングは
充分な強度を持つことが要求されるうえ、引出体を引き
出した際に重心の移動により錠剤分包機全体が転倒しな
いように、ハウジング前方に対する充分な転倒防止策を
講じる必要がある等の問題点があった。

【０００６】また、従来の薬品庫では、収納できる薬品
容器の数は予め決まっているため、例えば、所定数の薬
品容器を収納できる薬品庫を設置した後に、収納したい
薬品容器の数が増えても、収納可能な薬品容器の数を増
やすことができなかったり、収納したい薬品容器の数が
少ない場合でも予め決められた所定数の薬品容器を収納
できる薬品庫を設置せざるを得ず、費用および配置スペ
ースに無駄が生じたりするという問題点があった。

【０００７】また、従来の薬品庫では、収納できる薬品
容器の数に応じて薬品庫全体の大きさおよび形状が予め
決まっているため、自ずから配置が制限され、配置した
い場所に薬品庫を配置できなかったり、必要以上に配置
スペースを取ったりするという問題点があった。

【０００８】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その課題は、薬品容器を引き出すための引出体単
体の重量を軽量化することができるようにすると共に、
収納したい薬品容器の数や薬品庫の配置等に応じて、任
意に、薬品庫に収納可能な薬品容器の数および薬品庫の
大きさおよび形状を変えることができるようにした薬品
庫用ユニットを提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の薬品庫用ユニッ
トは、枠体と、枠体内に配置され、薬品を収容すると共
に収容した薬品を排出する排出機構を有する薬品容器
と、薬品容器を枠体より引き出し可能とした引出体とを
備え、枠体を、他の枠体と上下方向に連結可能としたも
のである。

【００１０】この薬品庫用ユニットでは、複数の薬品庫
用ユニットを上下方向に連結して薬品庫を構成した場
合、薬品容器を引き出すための引出体は各薬品庫用ユニ
ット単位となるため、引出体が上下方向の全段分の薬品
容器を一括して引き出すようになっていた従来の薬品庫
に比べて、各引出体単体の重量が軽量化される。また、
この薬品庫用ユニットでは、任意の数の薬品庫用ユニッ
トを任意の配置で組み合わせて薬品庫を構成することが
できる。従って、薬品庫に収納可能な薬品容器の数およ
び薬品庫の大きさおよび形状を任意に設定することがで
きる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。

【００１２】図３は本発明の第１の実施の形態に係る薬
品庫用ユニットを含む錠剤分包機の正面図である。この
錠剤分包機１は、それぞれ、薬品（錠剤）を取り出し可
能に収容した薬品容器（図３では図示せず。）を複数個
収納する薬品庫２と、この薬品庫２の下方に配置され、
各薬品容器から取り出された薬品を包装する包装装置３
と、薬品庫２と包装装置３との間に設けられ、各薬品容
器から取り出された薬品を包装装置３へ導く漏斗状のシ
ュート４とを備えている。この錠剤分包機１では、それ
ぞれ１段１列分の複数の薬品容器３１を収容する薬品庫
用ユニット６０を、上下方向および左右方向にそれぞれ
複数ずつ配置して薬品庫２を構成している。また、包装
装置３およびシュート４は、包装部ハウジング６内に収
納され、この包装部ハウジング６上に複数の薬品庫用ユ
ニット６０が積み重ねられるようになっている。各薬品
庫用ユニット６０は、１段１列分の複数の薬品容器３１
を手前に引き出し可能な引出体１０を有している。引出
体１０は、前端部に前面パネル１１を有し、この前面パ
ネル１１には、引出体１０を手前に引き出すための把手
１２が設けられている。

【００１３】図１は本発明の第１の実施の形態に係る薬
品庫用ユニットを示す縦断面図、図２は図１のＡ−Ａ′
線断面図である。これらの図に示したように、薬品庫用
ユニット６０は、前端側が開放された箱状の枠体６１を
備えている。枠体６１の底部の上面には、前後方向に延
びるレール保持部２３が固着されている。レール保持部
２３は、左右両端側が上方に屈曲され、この屈曲部分の
外側にそれぞれ前後方向に延びるレール２４が固着され
ている。引出体１０は、レール２４，２４の上方に配置
され、レール２４，２４に沿って移動可能な移動体１３
を有している。移動体１３は、左右両端側がそれぞれレ
ール２４，２４の外側に位置するように下方に屈曲さ
れ、この屈曲部分にそれぞれレール２４，２４に対して
移動可能に嵌合する嵌合部１３ａ，１３ａが設けられて
いる。移動体１３の前端部は前面パネル１１に接合され
ている。

【００１４】移動体１３上には、それぞれ薬品（錠剤）
を収容する複数の薬品容器３１が１列に配置され、移動
体１３とレール保持部２３とで囲われた空間内には、各
薬品容器３１に対応するように複数の駆動部３２が１列
に配置されている。各駆動部３２は、図示しないモータ
と、このモータによって回転駆動される回転軸３２ａと
を有している。移動体１３には、駆動部３２の回転軸３
２ａに対応する位置に、回転軸３２ａの直径よりも大き
い直径を有する孔が形成されている。本実施の形態で
は、駆動部３２は、連結部３４を介して移動体１３に対
して固定されている。各薬品容器３１は、移動体１３に
対して着脱自在に装着されるようになっている。また、
各薬品容器３１は、移動体１３に装着したときに、移動
体１３に形成された孔を介して駆動部３２の回転軸３２
ａに連結され、回転軸３２ａによって駆動されて、収容
している薬品（錠剤）を１錠ずつ図示しない排出口から
排出する図示しない薬品排出機構を有している。例え
ば、駆動部３２の回転軸３２ａの上端側は歯車になって
おり、一方、薬品容器３１の薬品排出機構における駆動
部３２の回転軸３２ａとの連結部は、回転軸３２ａの上
端側の歯車に噛み合う内歯車になっている。各駆動部３
２は、錠剤分包機１内の図示しない制御部によって、外
部より入力された処方箋データに基づいて制御され、必
要な個数だけ薬品（錠剤）を排出するように薬品容器３
１の薬品排出機構を駆動するようになっている。

【００１５】枠体６１内の空間における薬品容器３１の
左側の部分には、上下端が開放され、枠体６１を貫通し
て垂直方向に延びる薬品通路を有し、各薬品容器３１か
ら取り出された薬品を下方に案内するための案内経路部
材３３が設けられている。案内経路部材３３には、各薬
品容器３１の排出口に対応する位置に、各排出口から排
出される薬品を受ける複数の受け部３３ａが形成されて
いる。本実施の形態では、案内経路部材３３は、連結部
３５を介して移動体１３に対して固定されている。

【００１６】薬品庫用ユニット６０には、各薬品庫用ユ
ニット６０の案内経路部材３３同士が互いに連通するよ
うに複数の薬品庫用ユニット６０の枠体６１を上下方向
に着脱自在に連結するための連結手段として、枠体６１
の上端部における外縁に周回状の凸部６２が設けられ、
一方、枠体６１の下端部における外縁に、他の枠体６１
の凸部６２が嵌合する周回状の凹部６３が設けられてい
る。そして、下側に配置される薬品庫ユニット６０にお
ける凸部６２と上側に配置される薬品庫ユニット６０に
おける凹部６３とを嵌合させて、複数の薬品庫ユニット
６０を上下方向に連結することにより、各薬品庫ユニッ
ト６０が一定位置に保持されると共に、各薬品庫用ユニ
ット６０の案内経路部材３３同士が互いに連通するよう
になっている。従って、複数の薬品庫用ユニット６０を
上下方向に連結したとき、上段側の薬品庫用ユニット６
０の案内経路部材３３を通過した薬品は下段側の薬品庫
用ユニット６０の案内経路部材３３に入るようになって
いる。最下段の薬品庫用ユニット６０の案内経路部材３
３を通過した薬品は、シュート４を経て包装装置３に達
するようになっている。

【００１７】薬品庫用ユニット６０には、複数の薬品庫
用ユニット６０の枠体６１を左右方向に着脱自在に連結
するための連結手段として、枠体６１の左側面に、上下
方向に延びる凸部６４が設けられ、一方、枠体６１の右
側面に、上下方向に延び、他の枠体６１の凸部６４が嵌
合する凹部６５が設けられている。これら凸部６４およ
び凹部６５は、図２に示したように、例えばそれぞれ側
面における前後２箇所に設けられている。凸部６４は、
外側ほど幅が広くなるように形成され、凹部６５は、凸
部６４が嵌合する形状に形成されている。従って、これ
ら凸部６４と凹部６５が嵌合させて、複数の薬品庫用ユ
ニット６０の枠体６１を左右方向に連結したときには、
各薬品庫用ユニット６０は互いに左右方向への移動が規
制されるようになっている。凸部６４および凹部６５を
用いて、隣り合う薬品庫用ユニット６０同士を連結する
には、一方の薬品庫用ユニット６０の凸部６４または凹
部６５に対して、上側より、他方の薬品庫用ユニット６
０の凹部６５または凸部６４を嵌め込み、下側に移動さ
せていけば良い。

【００１８】なお、複数の薬品庫用ユニット６０の枠体
６１を上下方向に連結するための連結手段および左右方
向に連結するための連結手段は、それぞれ、図に示した
ものに限定されず、種々変更が可能である。

【００１９】上述のように、本実施の形態では、各引出
体１０の移動体１３に対して、１段１列分の薬品容器３
１が着脱自在に装着されると共に１段１列分の駆動部３
２および案内経路部材３３が固定されているので、引出
体１０を枠体６１から手前に引き出すと、引出体１０と
共に１段１列分の薬品容器３１、駆動部３２および案内
経路部材３３が一括して引き出されるようになってい
る。なお、引出体１０の移動体１３の後端部と枠体６１
の内壁の対応する部分とには、互いに係合して引出体１
０を固定するストッパを構成する係合部材が取り付けら
れている。このストッパは、引出体１０を押し込んだと
きに両係合部材が係合して引出体１０を固定すると共
に、所定以上の大きさの力で引出体１０を引いたときに
両係合部材の係合が外れて引出体１０を引き出し可能と
するようになっている。

【００２０】次に、本実施の形態に係る薬品庫用ユニッ
ト６０およびこの薬品庫用ユニット６０を組み合わせて
構成される薬品庫２の作用について説明する。薬品庫用
ユニット６０を組み合わせて構成された薬品庫２におい
て、薬品容器３１に薬品を補給する等のために、任意の
薬品容器３１を取り出す場合には、所望の薬品容器３１
が収納されている薬品庫用ユニット６０の引出体１０の
把手１２を手で引いて、その引出体１０を枠体６１から
手前に引き出す。本実施の形態では、各引出体１０の移
動体１３に対して、１段１列分の薬品容器３１が着脱自
在に装着されると共に１段１列分の駆動部３２および案
内経路部材３３が固定されているので、引出体１０を手
前に引き出すと、引出体１０と共に１段１列分の薬品容
器３１、駆動部３２および案内経路部材３３が一括して
引き出される。そして、引出体１０を引き出した状態
で、引出体１０の移動体１３より所望の薬品容器３１を
取り外すことが可能となる。

【００２１】このように本実施の形態によれば、１段１
列分の薬品容器３１を一括して引き出し可能な引出体１
０を有する薬品庫用ユニット６０を設け、複数の薬品庫
用ユニット６０を組み合わせて薬品庫２を構成するよう
にしたので、各引出体が上下方向の全段分の薬品容器を
一括して引き出すようになっていた従来の薬品庫に比べ
て、各引出体１０単体の重量が軽量化され、薬品容器３
１に対する薬品補給等の作業を簡便に行うことが可能と
なる。また、相当の強度を要する薬品庫全体のハウジン
グが不要となると共に、引出体１０を引き出した際の転
倒防止策は従来に比べて軽便なもので済む。

【００２２】また、本実施の形態によれば、収納したい
薬品容器３１の数や、錠剤分包機１の配置等に応じて、
任意に薬品庫用ユニット６０の数および配置を変えて薬
品庫２を構成することができる。これにより、薬品庫２
に収納可能な薬品容器３１の数および薬品庫２の大きさ
および形状を任意に設定することができる。従って、例
えば、初めに設定した収納可能な薬品容器３１の数より
も、収納したい薬品容器３１の数が増えた場合には、新
たな１以上の薬品庫ユニット６０を追加することで対応
可能となる。また、収納したい薬品容器３１の数に合わ
せて薬品庫２を構成することができるので、費用および
配置スペースに無駄が生じることがない。また、薬品庫
用ユニット６０を組み合わせて構成される薬品庫２の形
状を、左右一方の側から順に段数が増えるような形状に
構成したり、左右両側から中央に向けて順に段数が増え
る山形に構成したりする等、薬品庫２の大きさおよび形
状を任意に設定できるので、従来の薬品庫では配置でき
なかったような場所にも、薬品庫２を配置することが可
能となる。

【００２３】図４は本発明の第２の実施の形態に係る薬
品庫用ユニットを示す縦断面図、図５は図４のＢ−Ｂ′
線断面図である。これらの図に示したように、本実施の
形態に係る薬品庫用ユニット６０では、案内経路部材３
３は、第１の実施の形態のように引出体１０の移動体１
３に対して固定されておらず、連結部３６を介して枠体
６１に対して固定されている。

【００２４】本実施の形態では、引出体１０を手前に引
き出すと、引出体１０と共に１段１列分の薬品容器３１
および駆動部３２が一括して引き出されるが、案内経路
部材３３は引き出されずに枠体６１内に残る。従って、
第１の実施の形態に比べて、より引出体１０単体の重量
が軽量化されると共に、任意の薬品庫用ユニット６０の
引出体１０を引き出した状態でも、他の薬品庫用ユニッ
ト６０の引出体１０に載置された薬品容器３１から、駆
動部３２を駆動して薬品を取り出すことが可能となる。
本実施の形態のその他の構成、作用および効果は第１の
実施の形態と同様である。

【００２５】図６は本発明の第３の実施の形態に係る薬
品庫用ユニットを示す正面図、図７は本実施の形態に係
る薬品庫用ユニットを示す縦断面図である。本実施の形
態に係る薬品庫用ユニット６０では、図６に示したよう
に、引出体１０の前面パネル１１には、図３に示した把
手１２の代わりに回転可能な取手４１が取り付けられて
いる。引出体１０を引き出す際には、取手４１を図６に
示した状態から時計回り方向に９０°回転してから取手
４１を引くようになっている。図７に示したように、取
手４１には回動軸４４が連結されている。

【００２６】図７に示したように、駆動部３２の回転軸
には平歯車４２が取り付けられている。一方、薬品容器
３１の薬品排出機構における駆動部３２との連結部は、
平歯車４２に噛み合う平歯車３１ａになっている。本実
施の形態では、１段１列分の駆動部３２は、引出体１０
の移動体１３に対して固定されておらず、前後方向に延
びる連接板４３に固定されている。連接板４３は、図示
しない支持部材によって、枠体６１に対して左右方向に
スライド可能に支持されている。回動軸４４には図示し
ないカムが取り付けられ、連接板４３にはこのカムに接
触して左右方向に移動する図示しない板が固着されてい
る。そして、このようなカムを利用した機構により、取
手４１を図６に示した状態から時計回り方向に９０°回
転すると、連接板４３およびこれに固定された駆動部３
２が右方向にスライドし、その結果、平歯車３１ａと平
歯車４２とが離れ、薬品容器３１の薬品排出機構と駆動
部３２との結合が解除されるようになっている。なお、
連接板４３は、図示しないばねによって左方向に付勢さ
れており、取手４１を図６に示した状態に戻すと、左方
向にスライドし、平歯車３１ａと平歯車４２とが再び噛
み合い、薬品容器３１の薬品排出機構と駆動部３２とが
結合するようになっている。このようにして、薬品容器
３１の薬品排出機構と駆動部３２とを着脱自在に結合す
る着脱手段が構成されている。

【００２７】本実施の形態に係る薬品庫用ユニット６０
では、引出体１０を手前に引き出す際には、取手４１を
図６に示した状態から時計回り方向に９０°回転する。
すると、上述のように連接板４３が右方向にスライドし
て、平歯車３１ａと平歯車４２とが離れ、薬品容器３１
の薬品排出機構と駆動部３２との結合が解除される。こ
の状態で、取手４１を引くと、引出体１０と共に１段１
列分の薬品容器３１および案内経路部材３３が一括して
引き出されるが、駆動部３２は引き出されずに枠体６１
内に残る。従って、本実施の形態によれば、第１の実施
の形態に比べて、引出体１０単体の重量がより一層軽量
化される。なお、図６に示した例では、駆動部３２を左
右方向にスライドさせることによって薬品容器３１の薬
品排出機構と駆動部３２とを着脱させるようにしたが、
着脱手段の構成はこれに限られるものではなく、例えば
駆動部３２を上下方向にスライドさせたり、駆動部３２
を回動させたりして、薬品容器３１の薬品排出機構と駆
動部３２とを着脱させるようにしても良い。本実施の形
態のその他の構成、作用および効果は第１の実施の形態
と同様である。

【００２８】図８は本発明の第４の実施の形態に係る薬
品庫用ユニットを示す縦断面図である。この図に示した
ように、本実施の形態に係る薬品庫用ユニット６０で
は、案内経路部材３３は、引出体１０の移動体１３に対
して固定されておらず、連結部３６を介して枠体６１に
対して固定されている。その他の構成は第３の実施の形
態と同様である。

【００２９】本実施の形態に係る薬品庫用ユニット６０
では、第３の実施の形態と同様に取手４１を図６に示し
た状態から時計回り方向に９０°回転してから引出体１
０を手前に引き出すと、引出体１０と共に１段１列分の
薬品容器３１のみが一括して引き出され、案内経路部材
３３および駆動部３２は引き出されずに枠体６１内に残
る。従って、本実施の形態によれば、第２の実施の形態
と同様に、任意の薬品庫用ユニット６０の引出体１０を
引き出した状態でも、他の薬品庫用ユニット６０の引出
体１０に載置された薬品容器３１から、駆動部３２を駆
動して薬品を取り出すことが可能となると共に、第１な
いし第３の各実施の形態に比べて、引出体１０単体の重
量がより一層軽量化される。本実施の形態のその他の作
用および効果は第３の実施の形態と同様である。

【００３０】図９は本発明の第５の実施の形態に係る薬
品庫用ユニットを示す縦断面図、図１０は図９のＣ−
Ｃ′線断面図である。本実施の形態に係る薬品庫用ユニ
ット６０では、図１０に示したように、引出体は、１段
１列分の薬品容器３１および駆動部３２を引き出すため
の引出体１０Ａと、案内経路部材３３を引き出すための
引出体１０Ｂとに分割されている。引出体１０Ａ，１０
Ｂはそれぞれ前面パネル１１Ａ，１１Ｂを有している。
図示しないが、前面パネル１１Ａ，１１Ｂにはそれぞれ
把手が設けられている。前面パネル１１Ａは移動体１３
に接合され、前面パネル１１Ｂは、引出体１０Ｂを兼ね
る案内経路部材３３に接合されている。枠体６１内の案
内経路部材３３に対向する面には、前後方向に延びるレ
ール５１が固着されている。案内経路部材３３には、レ
ール５１に対して移動可能に嵌合する嵌合部５２が設け
られており、これにより、案内経路部材３３はレール５
１に沿って前後方向にスライド可能になっている。

【００３１】本実施の形態では、引出体１０Ａを手前に
引き出すと、引出体１０Ａと共に１段１列分の薬品容器
３１および駆動部３２が一括して引き出されるが、案内
経路部材３３は枠体６１内に残る。従って、第１の実施
の形態における引出体１０に比べて、引出体１０Ａ単体
の重量が軽量化されると共に、任意の引出体１０Ａを引
き出した状態でも、他の引出体１０Ａに載置された薬品
容器３１から、駆動部３２を駆動して薬品を取り出すこ
とが可能となる。

【００３２】一方、引出体１０Ｂを手前に引き出すと、
案内経路部材３３のみが引き出される。従って、本実施
の形態によれば、例えば案内経路部材３３の清掃を行う
際に、所望の案内経路部材３３のみを引き出すことがで
き、案内経路部材３３の清掃が容易になる。また、案内
経路部材３３を引き出すための引出体１０Ｂは、第１の
実施の形態や第３の実施の形態における引出体１０に比
べて軽量化されるので、引き出し操作が容易になる。

【００３３】本実施の形態のその他の構成、作用および
効果は第１の実施の形態と同様である。なお、本実施の
形態において、第３または第４の実施の形態と同様に、
薬品容器３１の薬品排出機構と駆動部３２とを着脱自在
に結合する着脱手段を設け、引出体１０Ａを引き出した
ときに薬品容器３１のみが一括して引き出され、駆動部
３２は引き出されずに枠体６１内に残るようにしても良
い。この場合には、各引出体１０Ａ単体の重量がより一
層軽量化される。

【００３４】なお、本発明は上記各実施の形態に限定さ
れず、例えば、各薬品庫用ユニット６０の引出体１０
は、１段１列分の薬品容器３１等を引き出すものに限ら
ず、２段以上の薬品容器３１等を一括して引き出すよう
に構成しても良いし、２列以上の薬品容器３１等を一括
して引き出すように構成しても良い。また、本発明は、
錠剤に限らず、アンプル、バイアル、輸液、散薬、各種
外用薬、その他適宜の薬品を収容する薬品庫に適用する
ことができる。また、薬品を所定の集合，集積場所に導
く手段として、案内経路部材の代わりに、各薬品容器に
おける薬品排出部まで移動して各薬品容器より薬品を受
け取って所定の集合，集積場所に搬送する搬送装置を設
けても良い。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したように本発明の薬品庫用ユ
ニットによれば、複数の薬品庫ユニットを上下方向に連
結して薬品庫を構成した場合、薬品容器を引き出すため
の引出体は各薬品庫用ユニット単位となるため、引出体
が上下方向の全段分の薬品容器を一括して引き出すよう
になっていた従来の薬品庫に比べて、各引出体単体の重
量を軽量化することができ、そのため、薬品容器に対す
る薬品補給等の作業を簡便に行うことが可能になると共
に、引出体を引き出した際の転倒防止策は軽便なもので
済むという効果を奏する。更に、本発明の薬品庫用ユニ
ットによれば、任意の数の薬品庫用ユニットを任意の配
置で組み合わせて薬品庫を構成することができ、収納し
たい薬品容器の数や薬品庫の配置等に応じて、任意に、
薬品庫に収納可能な薬品容器の数および薬品庫の大きさ
および形状を変えることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態に係る薬品庫用ユニ
ットを示す縦断面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ′線断面図である。

【図３】本発明の第１の実施の形態に係る薬品庫用ユニ
ットを含む錠剤分包機の正面図である。

【図４】本発明の第２の実施の形態に係る薬品庫用ユニ
ットを示す縦断面図である。

【図５】図４のＢ−Ｂ′線断面図である。

【図６】本発明の第３の実施の形態に係る薬品庫用ユニ
ットの正面図である。

【図７】本発明の第３の実施の形態に係る薬品庫用ユニ
ットを示す縦断面図である。

【図８】本発明の第４の実施の形態に係る薬品庫用ユニ
ットを示す縦断面図である。

【図９】本発明の第５の実施の形態に係る薬品庫用ユニ
ットを示す縦断面図である。

【図１０】図９のＣ−Ｃ′線断面図である。

【符号の説明】

１ 錠剤分包機 ２ 薬品庫 １０ 引出体 １１ 前面パネル １２ 把手 ３１ 薬品容器 ３２ 駆動部 ３３ 案内経路部材 ６０ 薬品庫用ユニット

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 枠体と、 前記枠体内に配置され、薬品を収容すると共に収容した
   薬品を排出する排出機構を有する薬品容器と、 前記薬品容器を前記枠体より引き出し可能とした引出体
   とを備え、 前記枠体が、他の枠体と上下方向に連結可能であること
   を特徴とする薬品庫用ユニット。