JPH0635963Y2 - 電子部品用キャリヤのカバーテープ - Google Patents

電子部品用キャリヤのカバーテープ

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JPH0635963Y2
JPH0635963Y2 JP3662790U JP3662790U JPH0635963Y2 JP H0635963 Y2 JPH0635963 Y2 JP H0635963Y2 JP 3662790 U JP3662790 U JP 3662790U JP 3662790 U JP3662790 U JP 3662790U JP H0635963 Y2 JPH0635963 Y2 JP H0635963Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
electronic parts
cover tape
layer
film
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JP3662790U
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JPH03129267U (ja
Inventor
勝三 清水
正義 伊東
弘 石川
Original Assignee
株式会社ラインプラスチック
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、自動装着工程により組付けされる電子部品
の格納・包装に使用する電子部品用キャリヤのカバーテ
ープに関するものである。
〔従来の技術〕
各種機器の製造組立工程での部品組付け作業には工業ロ
ボットの使用等による自動化が進んでおり、特に小型多
量の電子部品の組付けは自動化が広く普及している。
そして、小型電子部品の格納包装としては、自動組付工
程に適合するキャリヤに格納しカバーテープを使用して
開口部に蓋をした格納包装形態が要求されている。組付
工程では小型電子部品を格納したキャリヤを自動機にセ
ットし、工程進行にあわせてカバーテープは剥がされロ
ボットにより小型電子部品は取出され組付けがされる。
第2図は、例として集積回路(以後 ICという)を前記
のようにして格納した状態を示す側面図であり、キャリ
ヤCの各収納凹部dにICを収納し、上部の開口部にカバ
ーテープTを熱シールによって付着させ蓋をしてある。
上記のカバーテープTとして従来は、プラスチックフイ
ルムよりなる基材層にシール効果を目的とした層(以下
シーランド層という)を形成する樹脂をエクストルー
ダで押出しながら接着する押出しラミネート法による積
層フイルム、または、基材層フイルムとシーランド層と
なるフィルムとを接着剤または接着フイルムを挟んでサ
ンドイッチラミネーションした積層フイルム、または、
基材層フイルムにシーランド層となるフイルムを必要に
より接着剤を併用し加熱して接着するドライラミネーシ
ョン法により製造された、各種の複数フイルム層よりな
る積層フィルムが使用されていた。
第3図は従来の電子部品用キャリヤのカバーテープの一
例を示す拡大断面図である。
基材層1としては、引張り強度、透明性、寸法安定性、
熱安定性にすぐれるポリエステル樹脂フイルムが適し、
12乃至25μ程度の厚みのものが一般に使用されている。
しかし、ポリエステル樹脂フイルムは熱接着性(以下
ヒートシール性という)が悪いために、前記のようにシ
ーランド層フイルム2との間に接着剤または接着促進剤
を必要とし、この例では、ヒートシール性が良く、耐薬
品性、耐寒性にも勝るポリエチレン樹脂の15乃至20μ程
度厚さの接着促進中間層フイルム3をシーランド層フイ
ルム2との間に介在させて3層以上フイルムからなる積
層構造となっている。
シーランド層フイルム2としては、キャリアテープとの
低温シール性、イージーピール性、透明性、環境温度に
よるヒートシール強度の変化の少なさが重要であり、強
制酸化したポリエチレン層、スチレン系フイルム等が使
用され、その厚さは20μ乃至50μ程度である。
そして、前記構成の複層のフイルムを所要の寸法、例え
ば、5.2mmから56mm程度の所望の幅に裁断しコアに巻い
て電子部品を格納包装する工程に供給されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の電子部品用キャリヤのカバー
テープは、キャリヤから剥ぎ取るときの抵抗力(以下
ピーリング強度という)が不安定であり、また環境温度
による経時的なピーリング強度の変化が大、そして電子
部品を封入する時の低温シール性能が劣るものが多く、
また透明度に対する要求に満たないものもあった。
そして、製造工程の複雑さから製造装置ならびに製品が
高価になるという問題点があった。
この考案は、上記の問題点を解消して成されたもので、
電子部品をキャリヤに納めたときキャリヤに対するピー
リング強度が安定しており、また環境温度による経時的
なピーリング強度の変化が少なく、電子部品を封入する
時の低温シール性能および透明度に対する要求にも応え
られる電子部品用キャリヤのカバーテープを提供するこ
とを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
このため、この考案に係る電子部品用キャリヤのカバー
テープは、プラスチックフイルムよりなるテープ基材層
と、該テープ基材層にポリエチレン系エマルジョンタイ
プの合成樹脂を1平方メートル当り1グラム乃至5グラ
ムの割合で直接コーティングし稀釈剤を乾燥させ再加熱
して透明度を向上させたシーランド層とより成ることを
特徴とする構成によって上記の目的を達成しようとする
ものである。
〔作用〕
以上の構成により、プラスチックフイルムよりなるテー
プ基材層にコーティングされたポリエチレン系エマルジ
ョンタイプの合成樹脂は、稀釈剤を乾燥され透明度を向
上されたシーランド層を形成し、従来のフイルムによる
シーランド層に比して、薄く形成でき、キャリアに対す
るピーリング強度が安定し、また環境温度による経時的
なピール強度の変化が少なく、電子部品の封入時の低温
シール性能および透明度に対する要求にも応えられる性
状を有する。
〔実施例〕
以下、この考案に係る電子部品用キャリヤのカバーテー
プを実施例により説明する。
第1図は、この考案の一実施例の構成を示す拡大断面図
である。
1はプラスチックフイルムによりなるテープ基材層、2
はテープ基材層1に直接コーティングし稀釈剤を乾燥さ
せ、再加熱して透明度を向上させたシーランド層であ
る。
テープ基材層1のプラスチックフイルムは強度等の性状
から12乃至25μ厚さのポリエステルフイルムが好まし
い。
シーランド層2は、従来は直接コーティング法は採用さ
れていなかったが、この実施例ではコーティング材とし
てカチオン系、アニオン系等の種々の樹脂の中から、熱
接着性の良いオレフイン系の合成樹脂、例えば、ポリエ
チレン系エマルジョンタイプのものを選定し、その融点
が65〜85℃、分子量5万〜10万のものを、1平方米当り
1.0乃至5.0グラム、好ましくは2、0乃至3.5グラムの
割合でコーティングして、炉中で溶剤を乾燥させ、再加
熱して透明度を向上させて形成したものである。
なお、上記コーティング材として、市販品では商品名
『リカボンド』AR−R752を使用して好結果が得られた。
即ち、商品名『リカボンド』AR−R752をメタノールにて
35%溶液を作成し、#180x35μ(線数x深度)のメッシ
ュロールにて1平方米当り1.0乃至5.0グラム、好ましく
は2、0乃至3.5グラムの割合でコーティングし、そし
て、60℃、70℃、80℃の炉中を毎分50メートル乃至100
メートルのスピードで通過させて溶剤を乾燥し、更に、
コーティングにより白色化するため80℃に加熱したヒー
ティングロールに背面より当接させて更加熱し透明度を
向上させ、貯蔵中のブロッキング防止のため冷却ロール
により冷却してから巻取ることにより、電子部品用キャ
リヤのカバーテープとしての所望の性能を備えたコーテ
ィングフイルムを形成したものである。
また、コーティング材に帯電防止剤を添加することによ
り、帯電防止効果を有するシーランド層が形成でき後工
程での使用に好都合である。
上記工程により形成したコーティングフイルムを所望の
寸法に裁断し、電子部品用キャリヤのカバーテープとし
てコアに巻いた形態で供給される。
次に、前記構成になる実施例の電子部品用キャリヤのカ
バーテープのピーリング強度性能を従来品と比較したテ
スト結果を以下説明する。
(イ)幅1mm2本のキャリヤに相当するポリ塩化ビニル製
の被着体に3段階の温度でシールしたテストピースを、
常温に於て180度方向に毎分300mmの速さでピーリングし
たときのピーリング強度テスト結果は、 シール温度 実施例 従来品 130℃ 35〜55g 5〜10g 145 45〜75 20〜30 160 50〜80 50〜70 上記テスト結果で明瞭なように、従来品ではシール時の
温度に大きく影響され145℃以下でのシールではピール
強度が不足している。
(ロ)上記のテストピースを60℃48時間保持後のテスト
結果は、 シール温度 実施例 従来品 130℃ 55〜 85g 80〜100g 145 75〜105 100〜120 160 80〜110 150〜200 上記テスト結果で明瞭なように、従来品では保管温度に
大きく影響され145℃以上ではピール強度が強過ぎて使
用不可能である。
そして、実施例のものは、シール温度ならびに保管温度
の影響が少なく、要求されるピール強度30乃至100グラ
ムに対して適合する幅が極めて広く、また、透明度も適
当であり、電子部品の格納シール作業、保管、自動装着
の各工程に対して好適な性能を有し非常に便利に使用で
きる。
〔考案の効果〕 以上説明したように、この考案によれば、プラスチック
フイルムよりなるテープ基材層に、シーランド層を直接
コーティングし稀釈剤を乾燥させ透明度を向上させた構
成であるので、従来のものよりも簡単な工程で薄いシー
ランド層が形成でき、しかも電子部品をキャリヤに納め
たときキャリヤに対するピーリング強度が安定してお
り、また環境温度による経時的なピーリング強度の変化
が少なく、電子部品の封入時の低温シール性能にも勝れ
る。
なお、シーランド層は、ポリエチレン系エマルジョンタ
イプの合成樹脂により、直接コーティングが可能であ
り、1平方メートル当り1グラム乃至5グラムの割合で
直接コーティングし、稀釈剤を乾燥させ、再加熱するこ
とにより安定した所望のピーリング強度ならびに透明度
が向上したシーランド層が形成できるので、従来の多層
のラミネートにより形成した積層フイルムに比して安価
に提供することができ、しかも、小型軽量、しかも量産
型の電子部品の自動装着工程での取付け組立て作業に使
用して好適な電子部品用キャリヤのカバーテープを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案に係る一実施例の電子部品用キャリ
ヤのカバーテープの構成を示す拡大断面図、第2図は、
電子部品を収納した電子部品用キャリヤと同カバーテー
プを示す側面図、第3図は従来の多層ラミネート法によ
る電子部品用キャリヤのカバーテープの構成を示す拡大
断面図である。 C……電子部品用キャリヤ d……収納凹部 T……同上カバーテープ 1……テープ基材層 2……シーランド層 3……接着促進中間層フイルム なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフイルムよりなるテープ基材
    層と、該テープ基材層にポリエチレン系エマルジョンタ
    イプの合成樹脂を1平方メートル当り1グラム乃至5グ
    ラムの割合で直接コーティングし稀釈剤を乾燥させ再加
    熱して透明度を向上させたシーランド層とより成ること
    を特徴とする電子部品用キャリヤのカバーテープ。
JP3662790U 1990-04-06 1990-04-06 電子部品用キャリヤのカバーテープ Expired - Lifetime JPH0635963Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3662790U JPH0635963Y2 (ja) 1990-04-06 1990-04-06 電子部品用キャリヤのカバーテープ

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3662790U JPH0635963Y2 (ja) 1990-04-06 1990-04-06 電子部品用キャリヤのカバーテープ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03129267U JPH03129267U (ja) 1991-12-25
JPH0635963Y2 true JPH0635963Y2 (ja) 1994-09-21

Family

ID=31543023

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3662790U Expired - Lifetime JPH0635963Y2 (ja) 1990-04-06 1990-04-06 電子部品用キャリヤのカバーテープ

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JP (1) JPH0635963Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021024112A (ja) * 2019-07-31 2021-02-22 大日本印刷株式会社 積層体および包装体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021024112A (ja) * 2019-07-31 2021-02-22 大日本印刷株式会社 積層体および包装体

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JPH03129267U (ja) 1991-12-25

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