JPH0635433B2 - N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの製造方法 - Google Patents
N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの製造方法Info
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- JPH0635433B2 JPH0635433B2 JP60131505A JP13150585A JPH0635433B2 JP H0635433 B2 JPH0635433 B2 JP H0635433B2 JP 60131505 A JP60131505 A JP 60131505A JP 13150585 A JP13150585 A JP 13150585A JP H0635433 B2 JPH0635433 B2 JP H0635433B2
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明はN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの工
業的製造方法の改良に関するものである。
業的製造方法の改良に関するものである。
N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンは、例えば、
下記反応式に従ってN−ビニルピロリドンを与える有用
な原料物質である。
下記反応式に従ってN−ビニルピロリドンを与える有用
な原料物質である。
〔従来の技術〕 第2級環状アミドとアセトアルデヒドを反応させてN−
(α−ヒドロキシエチル)環状アミドを製造する方法は
公知である。例えば、特公昭45-14283号公報には、第2
級環状アミドとアセトアルデヒドを酸性又は塩基性触媒
の存在下、液−液接触により反応させてN−(α−ヒド
ロキシエチル)環状アミドを得、次いで、これを熱分解
してN−ビニルアミドを製造する方法が開示されてい
る。
(α−ヒドロキシエチル)環状アミドを製造する方法は
公知である。例えば、特公昭45-14283号公報には、第2
級環状アミドとアセトアルデヒドを酸性又は塩基性触媒
の存在下、液−液接触により反応させてN−(α−ヒド
ロキシエチル)環状アミドを得、次いで、これを熱分解
してN−ビニルアミドを製造する方法が開示されてい
る。
しかしながら、この方法では、生成するN−(α−ヒド
ロキシエチル)ピロリドンの収率が低い、という問題点
がある。すなわち、例えば、上記特許公報実施例3で
は、最終生成物であるN−ビニルピロリドンの収率の記
載のみしかないが、N−(α−ヒドロキシエチル)ピロ
リドンの熱分解によるN−ビニルピロリドンへの転換率
が100モル%であると仮定しても、N−(α−ヒドロ
キシエチル)ピロリドンの収率は約50モル%に過ぎな
い、という問題点がある。
ロキシエチル)ピロリドンの収率が低い、という問題点
がある。すなわち、例えば、上記特許公報実施例3で
は、最終生成物であるN−ビニルピロリドンの収率の記
載のみしかないが、N−(α−ヒドロキシエチル)ピロ
リドンの熱分解によるN−ビニルピロリドンへの転換率
が100モル%であると仮定しても、N−(α−ヒドロ
キシエチル)ピロリドンの収率は約50モル%に過ぎな
い、という問題点がある。
本発明は、上記の従来法の問題点を解決し、格段に高収
率でN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを製造し
うる方法の提供を目的とする。
率でN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを製造し
うる方法の提供を目的とする。
かかる目的は、2−ピロリドンとアセトアルデヒドとを
塩基性触媒の存在下、液−液接触により反応させてN−
(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを製造するに当
り、反応途中において生成したN−(α−ヒドロキシエ
チル)ピロリドンを析出させた後、反応を続行すること
を特徴とする本発明のN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンの製造方法によって達成される。
塩基性触媒の存在下、液−液接触により反応させてN−
(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを製造するに当
り、反応途中において生成したN−(α−ヒドロキシエ
チル)ピロリドンを析出させた後、反応を続行すること
を特徴とする本発明のN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンの製造方法によって達成される。
本発明の方法では2−ピロリドンとアセトアルデヒドを
塩基性触媒の存在下、液−液接触により反応させるが、
この反応は従来公知の任意の反応装置を用いて行うこと
ができ、通常、攪拌槽内に2−ピロリドンを仕込み、次
いで液体状のアセトアルデヒドを攪拌槽内に供給する方
法が用いられる。反応は、通常非連続的に行われ、一方
連続的に行うことも可能である。
塩基性触媒の存在下、液−液接触により反応させるが、
この反応は従来公知の任意の反応装置を用いて行うこと
ができ、通常、攪拌槽内に2−ピロリドンを仕込み、次
いで液体状のアセトアルデヒドを攪拌槽内に供給する方
法が用いられる。反応は、通常非連続的に行われ、一方
連続的に行うことも可能である。
本発明で用いられる触媒としては、一般的な塩基性化合
物、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び第4
級アンモニウム等の水酸化物;第3級アミン、強塩基性
あるいは弱塩基性に作用するイオン交換樹脂及び強塩基
と弱酸からなる弱塩基性塩等のいずれを使用してもよ
く、具体的には例えば、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム及びカルシウムの水酸化物;有機酸、フエノール類、
亜硫酸、ピロリン酸、リン酸、炭酸、ホウ酸、メタケイ
酸等の弱酸とリチウム、ナトリウム、カリウム等の塩基
との塩、好ましくは、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどを用いるのがよ
い。
物、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び第4
級アンモニウム等の水酸化物;第3級アミン、強塩基性
あるいは弱塩基性に作用するイオン交換樹脂及び強塩基
と弱酸からなる弱塩基性塩等のいずれを使用してもよ
く、具体的には例えば、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム及びカルシウムの水酸化物;有機酸、フエノール類、
亜硫酸、ピロリン酸、リン酸、炭酸、ホウ酸、メタケイ
酸等の弱酸とリチウム、ナトリウム、カリウム等の塩基
との塩、好ましくは、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどを用いるのがよ
い。
使用する触媒の割合は、2−ピロリドンに対し一般的に
は0.0001〜10モル%の範囲内から選択されるが、好まし
くは、アセトアルデヒド中の酢酸の量も考慮しアセトア
ルデヒド中の2−ピロリドンに対する酢酸量をXモル%
として、2−ピロリドンに対しX+0.001〜2モル%、
更に好ましくはX+0.01〜2モル%の範囲である。触媒
の使用割合がこれより少ない場合には反応速度が著しく
低下し、また、触媒量がこれより多い場合には2−ピロ
リドンの反応率が低下する。
は0.0001〜10モル%の範囲内から選択されるが、好まし
くは、アセトアルデヒド中の酢酸の量も考慮しアセトア
ルデヒド中の2−ピロリドンに対する酢酸量をXモル%
として、2−ピロリドンに対しX+0.001〜2モル%、
更に好ましくはX+0.01〜2モル%の範囲である。触媒
の使用割合がこれより少ない場合には反応速度が著しく
低下し、また、触媒量がこれより多い場合には2−ピロ
リドンの反応率が低下する。
反応温度は通常−10〜60℃、好ましくは0〜50℃の範
囲から選択される。60℃以上の温度で実施した場合に
は、生成物であるN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリ
ドンの分解及びアセトアルデヒドの縮合が起こり、−1
0℃以下の温度で実施した場合には、反応が極めて遅く
なる。
囲から選択される。60℃以上の温度で実施した場合に
は、生成物であるN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリ
ドンの分解及びアセトアルデヒドの縮合が起こり、−1
0℃以下の温度で実施した場合には、反応が極めて遅く
なる。
2−ピロリドンとアセトアルデヒドの反応は無溶媒でも
溶媒共存下でも実施することができるが、2−ピロリド
ンの融点(25℃)以下で実施する場合には、2−ピロ
リドンを溶解する溶媒の存在下で実施するのが好まし
い。溶媒としては、水;メタノール、エタノール等のア
ルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素;エーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル
類;酢酸エチル等のエステル類などが挙げられる。溶媒
の使用量は、通常、2−ピロリドンに対し0.01〜5重量
倍の範囲から適宜選択される。
溶媒共存下でも実施することができるが、2−ピロリド
ンの融点(25℃)以下で実施する場合には、2−ピロ
リドンを溶解する溶媒の存在下で実施するのが好まし
い。溶媒としては、水;メタノール、エタノール等のア
ルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素;エーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル
類;酢酸エチル等のエステル類などが挙げられる。溶媒
の使用量は、通常、2−ピロリドンに対し0.01〜5重量
倍の範囲から適宜選択される。
2−ピロリドンに対するアセトアルデヒドのモル比は、
通常0.7〜2.0、好ましくは0.9〜1.6の範囲が適当であ
る。モル比が上記範囲より小さければ、2−ピロリドン
基準、アセトアルデヒド基準のN−(α−ヒドロキシエ
チル)ピロリドンの選択率は高いが、2−ピロリドンの
反応率が減少し、モル比が上記範囲より大きければ、2
−ピロリドンの反応率は増大するが、アセトアルデヒド
基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの選択
率は減少する。
通常0.7〜2.0、好ましくは0.9〜1.6の範囲が適当であ
る。モル比が上記範囲より小さければ、2−ピロリドン
基準、アセトアルデヒド基準のN−(α−ヒドロキシエ
チル)ピロリドンの選択率は高いが、2−ピロリドンの
反応率が減少し、モル比が上記範囲より大きければ、2
−ピロリドンの反応率は増大するが、アセトアルデヒド
基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの選択
率は減少する。
本発明の方法は、反応途中において生成したN−(α−
ヒドロキシエチル)ピロリドンを析出させた後、反応を
続行することを最大の特徴とするものであり、これによ
り従来法よりも格段にN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンの収率を高めることができるのである。
ヒドロキシエチル)ピロリドンを析出させた後、反応を
続行することを最大の特徴とするものであり、これによ
り従来法よりも格段にN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンの収率を高めることができるのである。
N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの析出は、通
常、2−ピロリドンとアセトアルデヒドとの反応を行っ
た同一反応槽内で行われるが、異なる反応槽中で析出を
行わせてもよい。
常、2−ピロリドンとアセトアルデヒドとの反応を行っ
た同一反応槽内で行われるが、異なる反応槽中で析出を
行わせてもよい。
同一の反応槽で行う場合には、2−ピロリドンの反応率
が50〜97モル%、好ましくは60〜97モル%、更
に好ましくは70〜97モル%となった時点で、−20
〜25℃、好ましくは0〜10℃に冷却するか、または
小量のN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを結晶
核として添加、あるいはこれらを併用することによって
結晶を析出させる。すなわち、2−ピロリドンの反応率
が60モル%以下である場合には、結晶の析出が困難で
あり、97モル%以上であれば結晶析出は容易である
が、2−ピロリドンの反応率を97モル%以上に上げる
には、大過剰のアセトアルデヒドを用いなければなら
ず、不利となる。
が50〜97モル%、好ましくは60〜97モル%、更
に好ましくは70〜97モル%となった時点で、−20
〜25℃、好ましくは0〜10℃に冷却するか、または
小量のN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを結晶
核として添加、あるいはこれらを併用することによって
結晶を析出させる。すなわち、2−ピロリドンの反応率
が60モル%以下である場合には、結晶の析出が困難で
あり、97モル%以上であれば結晶析出は容易である
が、2−ピロリドンの反応率を97モル%以上に上げる
には、大過剰のアセトアルデヒドを用いなければなら
ず、不利となる。
N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの析出を異な
る反応槽で行う場合には、2−ピロリドンに対してアセ
トアルデヒドを小過剰加え、2−ピロリドンの反応率が
50〜90モル%、好ましくは60〜90モル%となっ
た時点でN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを析
出させる反応槽へ送るか、あるいは、2−ピロリドンに
対しアセトアルデヒドを等量以下加え、N−(α−ヒド
ロキシエチル)ピロリドンを析出させる反応槽に送り、
加えたアセトアルデヒドの総量が2−ピロリドンに対し
て小過剰になるようにアセトアルデヒドを更に加え、N
−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを析出させる。
る反応槽で行う場合には、2−ピロリドンに対してアセ
トアルデヒドを小過剰加え、2−ピロリドンの反応率が
50〜90モル%、好ましくは60〜90モル%となっ
た時点でN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを析
出させる反応槽へ送るか、あるいは、2−ピロリドンに
対しアセトアルデヒドを等量以下加え、N−(α−ヒド
ロキシエチル)ピロリドンを析出させる反応槽に送り、
加えたアセトアルデヒドの総量が2−ピロリドンに対し
て小過剰になるようにアセトアルデヒドを更に加え、N
−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを析出させる。
なお、結晶を析出させる場合には、N−(α−ヒドロキ
シエチル)ピロリドンの結晶を溶解せずに結晶を分散さ
せる分散媒を用いることが好ましい。
シエチル)ピロリドンの結晶を溶解せずに結晶を分散さ
せる分散媒を用いることが好ましい。
結晶化の分散媒はあらかじめ反応開始時に共存させてお
いてもよいし、結晶析出直前に加えてもよい。ただし、
25℃以下で反応を実施し、結晶を析出させる場合に
は、2−ピロリドンを溶解し、N−(α−ヒドロキシエ
チル)ピロリドンの結晶を溶解せずに分散させる分散媒
を反応開始時に共存させるのが好ましい。分散媒として
は、2−ピロリドンとN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンを溶解しにくいシクロヘキサン、ヘキサン、ヘ
プタン等の脂肪族炭化水素;2−ピロリドンを溶解する
が、N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを溶解し
にくいベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素;エーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢
酸エチル等のエステル類等が挙げられる。分散媒の使用
量は、通常、2−ピロリドンに対し0.2〜3重量倍の範
囲から適宜選択される。
いてもよいし、結晶析出直前に加えてもよい。ただし、
25℃以下で反応を実施し、結晶を析出させる場合に
は、2−ピロリドンを溶解し、N−(α−ヒドロキシエ
チル)ピロリドンの結晶を溶解せずに分散させる分散媒
を反応開始時に共存させるのが好ましい。分散媒として
は、2−ピロリドンとN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンを溶解しにくいシクロヘキサン、ヘキサン、ヘ
プタン等の脂肪族炭化水素;2−ピロリドンを溶解する
が、N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを溶解し
にくいベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素;エーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢
酸エチル等のエステル類等が挙げられる。分散媒の使用
量は、通常、2−ピロリドンに対し0.2〜3重量倍の範
囲から適宜選択される。
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定され
るものではない。
発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定され
るものではない。
実施例1 フッ素樹脂製の攪拌翼を有する攪拌機、温度計及び氷冷
冷却管を備えた容量200mの4つ口フラスコに、85.1
g(1.0モル)の2−ピロリドンと0.136g(2−ピロリド
ンに対し0.10モル%)の炭酸カリウムを入れ、28℃の
水浴で保温しつつ激しく攪拌した。また、滴下漏斗に、
250ppmの酢酸を含有する45.8g(1.04モル;含有する酢
酸は2−ピロリドンに対し0.02モル%)のアセトアルデ
ヒドを入れた。このアセトアルデヒドを、50分毎に4
分割して上記フラスコ中に添加した。
冷却管を備えた容量200mの4つ口フラスコに、85.1
g(1.0モル)の2−ピロリドンと0.136g(2−ピロリド
ンに対し0.10モル%)の炭酸カリウムを入れ、28℃の
水浴で保温しつつ激しく攪拌した。また、滴下漏斗に、
250ppmの酢酸を含有する45.8g(1.04モル;含有する酢
酸は2−ピロリドンに対し0.02モル%)のアセトアルデ
ヒドを入れた。このアセトアルデヒドを、50分毎に4
分割して上記フラスコ中に添加した。
アセトアルデヒドの滴下終了後、反応混合物を液体クロ
マトグラフィーによって分析したところ、2−ピロリド
ンの反応率は91.6モル%であり、2−ピロリドン基準の
N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの選択率は1
00モル%であった。
マトグラフィーによって分析したところ、2−ピロリド
ンの反応率は91.6モル%であり、2−ピロリドン基準の
N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの選択率は1
00モル%であった。
反応混合物を攪拌しつつ6℃に冷却し、結晶核として5
mgのN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを投入す
ると、10分後に反応液は白色結晶となり固化した。生
成物を液体クロマトグラフィーによって分析したとこ
ろ、2−ピロリドンの反応率は99.2モル%、2−ピロリ
ドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの
選択率は95.0モル%であった。
mgのN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを投入す
ると、10分後に反応液は白色結晶となり固化した。生
成物を液体クロマトグラフィーによって分析したとこ
ろ、2−ピロリドンの反応率は99.2モル%、2−ピロリ
ドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの
選択率は95.0モル%であった。
実施例2 炭酸カリウムの使用量及びアセトアルデヒドに含有され
る酢酸濃度とアセトアルデヒドの使用量を下記に示す値
に変えたこと以外は、実施例1と同様にして反応を行っ
た。結晶化前と結晶化後の結果を下記に示す。
る酢酸濃度とアセトアルデヒドの使用量を下記に示す値
に変えたこと以外は、実施例1と同様にして反応を行っ
た。結晶化前と結晶化後の結果を下記に示す。
炭酸カリウム使用量;0.606g(2−ピロリドンに対し
0.439モル%) アセトアルデヒドに含有される酢酸濃度;55.44ppm アセトアルデヒド使用量;45.4g(1.03モル)アセトアル
デヒド中の酢酸量;2−ピロリドンに対し0.419モル% 結晶化前: 2−ピロリドンの反応率 89.0モル% 2−ピロリドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンの選択率100モル% 結晶化後: 2−ピロリドンの反応率 95.7モル% 2−ピロリドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンの選択率100モル% 実施例3 フッ素樹脂製の攪拌翼を有する攪拌機、温度計、氷冷冷
却管を備えた200mの4つ口フラスコに、85.1g
(1.0モル)の2−ピロリドンと0.30g(2−ピロリドン
に対し0.52モル%)の水酸化カリウムを入れ、28℃の
水浴で保温しつつ激しく攪拌した。また、滴下漏斗に16
97ppmの酢酸を含有する46.69g(1.06モル;含有する酢
酸は2−ピロリドンに対し0.12モル%)のアセトアルデ
ヒドを入れた。このアセトアルデヒドを、50分毎に4
分割して上記フラスコ中に添加した。発熱により当該フ
ラスコの内温は52℃まで上昇した。
0.439モル%) アセトアルデヒドに含有される酢酸濃度;55.44ppm アセトアルデヒド使用量;45.4g(1.03モル)アセトアル
デヒド中の酢酸量;2−ピロリドンに対し0.419モル% 結晶化前: 2−ピロリドンの反応率 89.0モル% 2−ピロリドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンの選択率100モル% 結晶化後: 2−ピロリドンの反応率 95.7モル% 2−ピロリドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンの選択率100モル% 実施例3 フッ素樹脂製の攪拌翼を有する攪拌機、温度計、氷冷冷
却管を備えた200mの4つ口フラスコに、85.1g
(1.0モル)の2−ピロリドンと0.30g(2−ピロリドン
に対し0.52モル%)の水酸化カリウムを入れ、28℃の
水浴で保温しつつ激しく攪拌した。また、滴下漏斗に16
97ppmの酢酸を含有する46.69g(1.06モル;含有する酢
酸は2−ピロリドンに対し0.12モル%)のアセトアルデ
ヒドを入れた。このアセトアルデヒドを、50分毎に4
分割して上記フラスコ中に添加した。発熱により当該フ
ラスコの内温は52℃まで上昇した。
アセトアルデヒドの添加終了後、28℃にて50分攪拌
したところ、2−ピロリドンの反応率は83.6モル%、2
−ピロリドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピロ
リドンの選択率は83.0モル%の結果が得られた。
したところ、2−ピロリドンの反応率は83.6モル%、2
−ピロリドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピロ
リドンの選択率は83.0モル%の結果が得られた。
これに対して、更に上記フラスコの内容物を攪拌しつつ
5℃に冷却し、結晶核としてN−(α−ヒドロキシエチ
ル)ピロリドン5mgを投入すると、30分後白色結晶が
析出した。生成物を液体クロマトグラフィーによって分
析したところ、2−ピロリドンの反応率は87.8モル%、
2−ピロリドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンの選択率は93.6モル%となり、上記の結晶析出
を行わなかった場合よりも大幅に向上した。
5℃に冷却し、結晶核としてN−(α−ヒドロキシエチ
ル)ピロリドン5mgを投入すると、30分後白色結晶が
析出した。生成物を液体クロマトグラフィーによって分
析したところ、2−ピロリドンの反応率は87.8モル%、
2−ピロリドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピ
ロリドンの選択率は93.6モル%となり、上記の結晶析出
を行わなかった場合よりも大幅に向上した。
以上の結果から明らかなように、本発明のN−(α−ヒ
ドロキシエチル)ピロリドンの製造方法は、従来法に比
べ、原料2−ピロリドンの反応率及びN−(α−ヒドロ
キシエチル)ピロリドンの選択率のいずれをも格段に高
め、2−ピロリドンの反応率87〜99モル%及び2−
ピロリドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリ
ドン選択率93〜100モル%を達成しうる、という工
業的価値ある顕著な効果を奏するものである。
ドロキシエチル)ピロリドンの製造方法は、従来法に比
べ、原料2−ピロリドンの反応率及びN−(α−ヒドロ
キシエチル)ピロリドンの選択率のいずれをも格段に高
め、2−ピロリドンの反応率87〜99モル%及び2−
ピロリドン基準のN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリ
ドン選択率93〜100モル%を達成しうる、という工
業的価値ある顕著な効果を奏するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】2−ピロリドンとアセトアルデヒドとを塩
基性触媒の存在下、液−液接触により反応させてN−
(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンを製造するに当
り、反応途中において生成したN−(α−ヒドロキシエ
チル)ピロリドンを析出させた後、反応を続行すること
を特徴とするN−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドン
の製造方法。 - 【請求項2】反応温度が0〜50℃の範囲であることを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60131505A JPH0635433B2 (ja) | 1985-06-17 | 1985-06-17 | N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの製造方法 |
DE19853544134 DE3544134A1 (de) | 1984-12-15 | 1985-12-13 | Verfahren zur herstellung von n-((alpha)-alkoxyethyl) pyrrolidon |
US07/151,589 US4837337A (en) | 1984-12-15 | 1988-02-03 | Process for producing pyrrolidone derivative |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60131505A JPH0635433B2 (ja) | 1985-06-17 | 1985-06-17 | N−(α−ヒドロキシエチル)ピロリドンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61289075A JPS61289075A (ja) | 1986-12-19 |
JPH0635433B2 true JPH0635433B2 (ja) | 1994-05-11 |
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Citations (1)
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-
1985
- 1985-06-17 JP JP60131505A patent/JPH0635433B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
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US3073843A (en) | 1960-12-16 | 1963-01-15 | Gen Aniline & Film Corp | Preparation of n-hydroxymethyl pyrrolidone |
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Publication number | Publication date |
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JPS61289075A (ja) | 1986-12-19 |
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