JPH06345358A - 3次元搬送システム - Google Patents

3次元搬送システム

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Publication number
JPH06345358A
JPH06345358A JP16403193A JP16403193A JPH06345358A JP H06345358 A JPH06345358 A JP H06345358A JP 16403193 A JP16403193 A JP 16403193A JP 16403193 A JP16403193 A JP 16403193A JP H06345358 A JPH06345358 A JP H06345358A
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JP
Japan
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transport path
vehicle
vertical
traveling
transport vehicle
Prior art date
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Pending
Application number
JP16403193A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Shiimado
利博 椎窓
Shuzo Moroto
脩三 諸戸
Masao Kawai
正夫 川合
Hideki Ariga
秀喜 有賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Equos Research Co Ltd
Original Assignee
Equos Research Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06345358A publication Critical patent/JPH06345358A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇降に要する空間を最小限にして空間の利用
効率を向上させることができるとともに、搬送効率が良
く、高層ビル内の運行に好適な3次元搬送システムを提
供する。 【構成】 搬送車両10はゴムタイヤ13a、13bに
より水平方向に走行し、エレベータホール24内に進入
する。続いて前輪の回転マグネット11aと、垂直搬送
路20の裏面側の鉄板22との間で磁気吸引力が働くと
同時に、垂直上昇方向に推進力が働く。一方、後輪側で
はゴムタイヤ13bがスリップし、その結果車両10が
斜め方向に押し上げられ垂直搬送路20を這い上がる。
目的のフロアの開閉扉25へ到達すると、開閉扉25が
開き、搬送車両10は水平方向に走行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は3次元空間を搬送車両が自在に走
行する3次元搬送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビルや地下空間などの建物内に
おいては、人間、荷物等の運搬手段として、エレベータ
が用いられている。
【0003】従来、この種のエレベータは、昇降に要す
る空間の最上部に、巻上機、モータ、制御盤等の駆動制
御機構を設け、重り(バランス・ウエイト)との釣り合
いによりケージと称される搬送車両を上下移動させるよ
うになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエレベータでは、昇降に要する空間の最上部
に巻上機、モータ等の駆動制御機構が設けられているの
で、余剰空間の確保が必要になるという問題があった。
また、ワイヤ(鋼索)で搬送車両を吊るしているため、
1度に運行できるのは1つの搬送車両に限られ、昇降に
要する空間を最小限にすることができないという問題が
あった。さらに高層ビルのように昇降に要する空間が長
くなると、その分ワイヤが長くなり、また巻上機等の駆
動力も大きくなるため、駆動機構が大型化するという問
題があった。
【0005】また、従来では、超高層ビル内や地下空間
を利用して、搬送物を3次元的に搬送させる場合、水平
方向の搬送は各種の搬送車両を利用し、垂直方向の搬送
はエレベータを利用して両者を組み合わせて使用してい
る。
【0006】しかしながら、このような搬送車両および
エレベータを組み合わせて使用する方法では、搬送車両
により水平方向に搬送された被搬送物をエレベータへ移
すための作業が煩雑になるという問題があった。また、
搬送車両を直接エレベータに載せて垂直搬送させること
もできるが、搬送車両とエレベータとの駆動源が互いに
異なるため、搬送効率が悪いという問題があった。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、従来のエレベータのような昇降に要
する空間の最上部に駆動制御機構を設ける必要がなく、
しかもワイヤ等が不要であり、昇降に要する空間を最小
限にして空間の利用効率を向上させることができるとと
もに、搬送効率が良く、特に高層ビル内の運行に好適な
3次元搬送システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による3次元搬送
システムは、水平搬送路およびこの水平搬送路に連通し
た垂直搬送路を含むとともに、少なくとも前記垂直搬送
路が、導電性の非磁性板の裏面に磁性板を配置して構成
されてなる3次元搬送路と、本体に前記垂直搬送路およ
び水平搬送路上を走行するための走行手段を有し、少な
くとも前記垂直搬送路を走行するための走行手段が、異
なる磁極を交互に配列し、かつ前記本体に対して回転自
在に支持された円筒状の回転マグネット、この回転マグ
ネットを回転駆動させる駆動手段、および前記回転マグ
ネットと一体的に回転可能でかつ前記回転マグネットと
前記垂直搬送路または水平搬送路との間に一定の間隙を
形成させる間隙保持手段を含んで構成された搬送車両と
を具備したものである。
【0009】この3次元搬送システムでは、回転マグネ
ットと垂直搬送路の磁性板との間に生じる磁気的吸引力
が保持力として作用し、この保持力により搬送車両が垂
直搬送路に保持されるとともに、駆動手段により回転マ
グネットが駆動されると、電磁誘導の法則に従い、導電
性の非磁性板と回転マグネットとの間に生じる磁気的相
互作用による推進力が発生する。これにより搬送車両は
垂直搬送路に沿って安定して上昇または下降する。な
お、上昇または下降の切り替えは駆動手段による回転マ
グネットの回転方向を切り替えることにより容易に実現
できる。一方、水平搬送路では、通常のゴムタイヤ等の
走行手段、または垂直搬送路と同様に、導電性の非磁性
板と回転マグネットとの間に生じる磁気的相互作用によ
る推進力により走行する。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0011】図1は本発明の一実施例に係る3次元搬送
システムに適用される搬送車両10の構成を表すもので
ある。この搬送車両10は本体10aの前輪側および後
輪側に回転マグネット11a、11bを備えている。こ
れら回転マグネット11a、11bはそれぞれN極およ
びS極を円筒状に交互に配列して構成したものである。
回転マグネット11a、11bはそれぞれ本体10aの
左右に対向して2個ずつ設けられ、両者の間に配設され
た駆動手段としてのモータ12a、12bにより回転駆
動されるようになっている。モータ12a、12bはそ
れぞれ本体10aに固定されている。
【0012】各回転マグネット11a、11bの両側の
端部には、これら回転マグネット11a、11bの外径
よりわずかに大きな径を有し、本体10を支持するため
のゴムタイヤ13a、13bが取り付けられている。ゴ
ムタイヤ13a、13bは、各々図2にゴムタイヤ13
aを代表して示すようにクラッチ14を介してモータ1
2a、12bに取り付けられている。クラッチ14は垂
直走行時には非接続状態に設定され、このときゴムタイ
ヤ13a、13bは搬送路と本体10aとの間の間隙保
持手段としての機能を果たすようになっている。一方、
水平走行時にはクラッチ14は接続状態に設定され、こ
のときゴムタイヤ13a、13bはモータ12a、12
bにより回転駆動され、通常の走行が行われるようにな
っている。
【0013】本体10aには集電装置16が設けられ、
後述のように搬送路を介して外部電源から集めた電力を
モータ12a、12bに対して供給するようになってい
る。
【0014】図4は搬送車両10の特に垂直方向の駆動
原理を、回転マグネット11aを例にして表すものであ
る。モータ12aとしてはたとえば交流モータが用いら
れ、電源回路(図示せず)から電力の供給を受けて回転
マグネット11aを回転させる。回転マグネット11a
が、たとえば図において時計廻り方向に回転すると、対
向して配置したアルミニウム製のリアクションプレート
17に鎖交する磁束密度が変化し、リアクションプレー
ト17に誘導電流(うず電流)Ie が発生する。その結
果リアクションプレート17には、電磁誘導の法則に従
い回転マグネット11aとの間の磁気的相互作用による
推進力fA が発生し、リアクションプレート17を水平
方向に移動させる。また、同時に駆動マグネット11a
とリアクションプレート17との間に反発力fF が発生
し、この反発力fF によりリアクションプレート17が
回転マグネット11aに対して非接触状態で移動する。
【0015】なお、マグネット11aの駆動手段として
は、図4に示したモータ12aに限らず、図5に表すよ
うにステータコイル18を回転マグネット11aの内周
部に固定し、このステータコイル18に交流電流を供給
することにより回転マグネット11aを回転させる構成
とすることもできる。
【0016】図3は本実施例における搬送車両10が垂
直搬送路20に沿って上昇する場合の動作原理を表すも
のである。ここで、垂直搬送路20は、導電性の非磁性
板としてのアルミニウム板21の裏面に強磁性板として
の鉄板22を貼り付けて構成され、アルミニウム板21
の表面側が走行路面となる。
【0017】本実施例では、垂直搬送路20のアルミニ
ウム板21が図4または図5で説明したリアクションプ
レート17に対応し、かつアルミニウム板21側が固定
された構成となっている。したがってモータ12a、1
2bが制御回路(図示せず)により駆動され、回転マグ
ネット11a、11bが図に矢印で示す方向に回転する
と、回転マグネット11a、11b各々とアルミニウム
板21との間では、図に回転マグネット11aを代表し
て示すように、電磁誘導の法則に従って回転マグネット
11a側に推進力fA が生じる。
【0018】また、本実施例では、アルミニウム板21
の裏面に磁性体としての鉄板22が設けられているの
で、この鉄板22と回転マグネット11aとの間で磁気
的な吸着力が作用する。したがってこの吸着力を前述の
反発力fF よりも大きく設定することにより、その差分
が保持力fB として作用し、この保持力fB により回転
マグネット11aがゴムタイヤ13aをアルミニウム板
21に当接させた状態で垂直搬送路20に保持される。
【0019】したがって搬送車両10全体には、回転マ
グネット11a、11b各々とアルミニウム板21との
間に発生した推進力fA の総和が推進力として働くとと
もに、回転マグネット11a、11b各々と鉄板21と
の間に発生した保持力fB の総和が保持力として作用す
る。その結果搬送車両10は重力に抗して垂直搬送路2
0に沿って上昇する。このとき回転マグネット11a、
11bはそれぞれ垂直搬送路20に対して非接触状態で
あり、搬送車両10はゴムタイヤ13a、13bにガイ
ドされながら走行する。
【0020】なお、搬送車両2の走行方向を昇り方向と
するか降りる方向とするかの切り替えは、回転マグネッ
ト11a、11b各々の回転方向を切替制御することよ
り行われる。また、搬送車両10の停止動作は、図示し
ないロック機構により回転マグネット11a、11b各
々を機械的、電気的または電磁的にロックさせることに
より行われる。
【0021】本実施例では、搬送車両10の水平走行
は、クラッチ14を接続状態に切替えることによりモー
タ12a、12bにより直接ゴムタイヤ13a、13b
を駆動させて行われる。
【0022】次に、搬送車両10の移動方法を図6を参
照して説明する。ここで、垂直搬送路20におけるアル
ミニウム板21と鉄板22との厚さの関係は、最下端部
においては鉄板22の厚さは実質的に零であり、上にな
るに従って次第に厚くなり、所定の高さ以上になると均
一の厚さとなるようになっている。垂直搬送路20には
各フロアに対応する位置に開閉扉25が設けられてい
る。開閉扉25は下端部の軸部25aを中心に上下に開
閉自在であり、閉成時には垂直搬送路20の一部を構成
し、一方開成時には水平搬送路23の一部を構成するよ
うになっている。なお、各フロアの水平搬送路23は通
常の床(たとえばコンクリート、絨毯など)で構成され
ている。
【0023】まず、搬送車両10はモータ12a、12
bによりゴムタイヤ13a、13bを駆動して矢印Aで
示すように走行し、仕切壁26に形成された出入口27
からエレベータホール24内に進入する。エレベータホ
ール24内に進入した搬送車両10は、前輪のクラッチ
14を非接続状態とし、前輪の回転マグネット11aに
よる走行状態となる。したがって、この状態では、前輪
には垂直搬送路20の鉄板22との間で磁気吸引力が働
くと同時に、垂直上昇方向に前述の推進力が働く。一
方、後輪側ではゴムタイヤ13bがスリップし、その結
果矢印Bで示すように本体10aが斜め方向に押し上げ
られ垂直搬送路20を這い上がる状態となる。ここで、
垂直搬送路20では鉄板22の厚さは下端部から上にな
るに従って徐々に厚くなるように構成されているので、
下端部側では回転マグネット11aとの間に生ずる磁気
吸引力が弱くなっている。したがって搬送車両10が垂
直搬送路20へ衝突する際にはその衝撃が緩和され、そ
のため水平走行から垂直走行への移行が滑らかに行われ
る。
【0024】この状態で搬送車両10は垂直走行に移行
し、完全に垂直走行に移行した段階で、図示しない制御
部はさらに後輪におけるクラッチ14も非接続状態とし
てタイヤ走行を解除する。したがって回転マグネット1
1a、11b双方と、垂直搬送路20における鉄板22
との間で磁気吸引力が働くと同時に、アルミニウム板2
1との間で磁気的相互作用に基づく強い推進力が垂直上
昇方向に働き、その結果矢印Cに示すように上昇する。
上昇した搬送車両10は目的のフロアに対応する開閉扉
25へ到達すると、前述のブレーキを作動させて停止す
る。この状態では、回転マグネット11a、11bと鉄
板22との間で磁気吸引力が作用しているため搬送車両
10が落下することはない。そして、開閉扉25が軸部
25aを中心に開くと、搬送車両10は水平走行モード
となる。その後図示しない制御部が前輪および後輪の各
クラッチ14を接続状態とすると、ゴムタイヤ13a、
13bが駆動され、予め決められた部屋(図示せず)ま
で矢印Dに示すように自動的に走行する。
【0025】このように本実施例の3次元搬送システム
では、搬送車両10自体に、回転マグネット11a、1
1bおよびモータ12a、12b等からなる走行駆動機
構が設けられており、垂直搬送路20および水平搬送路
23を自在に走行できる。したがって従来のエレベータ
のようにホール上部に駆動機構等を配設する必要がな
く、このため余剰空間を有効に利用することができ、空
間の利用効率が著しく向上する。また、水平走行から垂
直走行へそのまま移行することができるため、非搬送物
を移し変える等の煩雑な作業が不要であり、作業効率が
向上する。
【0026】さらにエレベータホール24内に従来のよ
うな昇降用のワイヤ等を設ける必要がないので、1つの
垂直搬送路20内で複数の搬送車両10を同時に走行さ
せることも容易に実現できる。
【0027】また、特に垂直方向の走行手段として、異
なる磁極(N極、S極)を交互に円筒状に配列した回転
マグネット11a、11bを用いているため、搬送車両
10の駆動部がコンパクトになる。さらに垂直搬送路2
0ではゴムタイヤ13a、13bの摩擦による回転駆動
により走行するものではないので、汚れ等に影響される
ことなく安定して走行することができる。
【0028】図7は搬送車両10の他の走行パターンを
表すものである。この例では、搬送車両10がエレベー
タホール24内に進入する位置にも前述の開閉自在の開
閉扉25が配設されており、この開閉扉25は搬送車両
10の進入時には開成状態で水平搬送路23の一部を構
成している。搬送車両10が開閉扉25の上に到達し停
止すると、そのままの状態で開閉扉25が上方向に閉じ
て垂直搬送路20の一部を構成するようになる。このと
きも搬送車両10は前述と同様に、回転マグネット11
a、11bと鉄板22との間の磁気吸引力により停止
し、落下することはない。以下の動作は図6の場合と同
様であり、その説明は省略する。
【0029】なお、上記実施例においてはエレベータホ
ール24の一面にのみ垂直搬送路20を形成するように
したが、対向する2面あるいはそれ以上の面にそれぞれ
垂直搬送路20を形成するようにすれば、余剰空間をよ
り有効に利用することができる。
【0030】図8(A)〜(I)は本発明の他の実施例
に係る3次元搬送システムの走行パターンの例を表すも
のである。ここで、(A)は中間フロアにおける水平走
行モード、(B)は水平走行からエレベータホール24
の途中へ進入し、垂直に上昇するモード、(C)はエレ
ベータホール24を垂直に上昇した後、最上のフロアへ
進入し、水平走行を行うモード、(D)は垂直上昇から
途中のフロアへ進入し、水平走行へ移行するモード、
(E)は水平走行からエレベータホール24の途中へ進
入し、垂直下降するモード、(F)はエレベータホール
24に沿って垂直に下降するモード、(G)は垂直下降
から途中にフロアに進入して水平走行するモード、
(H)は垂直下降から最下フロアに進入し水平走行する
モード、(I)は最下フロアでの水平走行からエレベー
タホール24へ進入し垂直上昇するモードをそれぞれ示
している。なお、図6で示した垂直搬送路20は図8に
おいては紙面に対して垂直な面に形成されており、図示
を省略している。
【0031】本実施例では、搬送車両10の垂直走行か
ら水平走行へ、また水平走行から垂直走行への移行は、
エレベータホール24の仕切壁30に設けられた出入口
31を介して行われる。出入口31にはガイド板32が
配置されている。ガイド板32は図9に示すようにアク
チュエータ33により駆動されるようになっており、保
持部34a、34b間に保持された状態で二点鎖線で示
すようなエレベータホール24内にせり出した位置(第
1の位置)と、実線で示すようなフロア内の水平搬送路
23側へ収納された位置(第2の位置)とのいずれかの
位置に変位可能であり、かつ水平方向に90度回転可能
となっている。図10は図9の矢印Pで示した方向から
見た図を示している。
【0032】アクチュエータ33では、具体的には、た
とえばローラの回転による送り出し機構や、ラックギヤ
やピニオンギヤ等による歯車による送り出し機構、ある
いはリニアモータによる送り出し機構等によりガイド板
32の移動を行うとともに、たとえば通常の立体式駐車
場に設けられているターンテーブル等のガイド板回転機
構によりガイド板32の回転を行う。
【0033】なお、ガイド板32の保持構造は図10に
示したものに限らず、図11に示したように、エレベー
タホール24の対向する壁面30に各々コの字状の凹部
35を設け、これら凹部35によりガイド板32の両端
部を保持する構成としてもよい。
【0034】次に、図8に戻って本実施例の3次元搬送
システムの走行動作について説明する。
【0035】まず、水平走行モード(A)では、搬送車
両10は中間フロアにおいて前述のようにゴムタイヤ1
3a、13bにより走行する。続いて水平走行からエレ
ベータホール24の途中へ進入し垂直上昇へ移行するモ
ード(B)では、まず搬送車両10はガイド板32上に
停止する。搬送車両10が停止すると、ガイド板32が
90度回転した後、搬送車両10とともにエレベータホ
ール24内へせり出し第1の位置に設定される。その
後、搬送車両10が垂直上昇を開始すると、ガイド板3
2がフロア内に引き込まれ、第2の位置へ移動する(
〜)。続いて、搬送車両10は垂直走行モード(C)
でエレベータホール24を上昇した後、最上のフロアへ
進入し、水平走行モードへ移行する(D)。すなわち、
搬送車両10は一旦目的のフロアに対応する位置よりも
上に上昇し、続いてガイド板32がエレベータホール2
4内の第1の位置にせり出す。この状態で搬送車両10
はガイド板32上に着地し、その後搬送車両10はガイ
ド板32とともにフロア内へ移動する。続いてガイド板
32が90度回転し、その状態で搬送車両10はフロア
内の水平走行を開始する(〜)。
【0036】次に、搬送車両10は水平搬送からエレベ
ータホール24の途中へ進入し、垂直下降するモード
(E)へ移行する。すなわち搬送車両10がガイド板3
2上に乗ると、ガイド板32が90度回転した後、搬送
車両10とともにエレベータホール24内の第1の位置
にせり出す。この状態で搬送車両10は一旦エレベータ
ホール24内を垂直に上昇し、その後ガイド板32がフ
ロア内に収納される。続いて、搬送車両10が垂直下降
を開始する(〜)。
【0037】次に、搬送車両10は垂直下降から途中の
フロアに進入するモード(G)へ移行する。すなわち搬
送車両10が近づくと、ガイド板32がエレベータホー
ル24内にせり出し、この状態で搬送車両10はガイド
板32上に着地する。その後搬送車両10はガイド板3
2とともにフロア内へ移動する。続いてガイド板32が
90度回転し、その状態で搬送車両10はフロア内の水
平走行を開始する(〜)。以下は前述の水平走行モ
ード(A)へ移行する。
【0038】また、垂直下降から最下フロアに進入し水
平走行するモード(H)の場合には、搬送車両10がガ
イド板32上に着地すると、ガイド板32が搬送車両1
0とともに90度回転し、その状態で水平走行を開始す
る(、)。次に最下フロアでの水平走行からエレベ
ータホール24へ進入し垂直上昇するモード(I)で
は、搬送車両10がガイド板32上に乗ると、ガイド板
32が90度回転し、その状態で搬送車両10は垂直上
昇を開始する(、)。
【0039】図12は搬送車両10に対する電源供給装
置の構成の一例を表すものである。本実施例では、電源
は外部電源41として建物40側に設けられている。搬
送車両10の垂直上昇時には、この外部電源41から交
流電力が出力され、この交流電力はコンバータ42によ
り直流電力に変換された後、図1に示した集電装置16
を介して搬送車両10へ供給される。搬送車両10に供
給された直流電力は内部のインバータ44により交流電
力に変換された後、モータ12a、12b各々に供給さ
れる。一方、搬送車両10の下降時または減速時にはモ
ータ12a、12bにおいて発生した回生電力がインバ
ータ44により直流電力に変換された後、建物40側に
設けられた回生電力貯蔵装置(バッテリ)43に蓄えら
れる。この回生電力貯蔵装置43に蓄えられた電力は垂
直上昇時に利用される。
【0040】なお、搬送車両10の各部の制御方法とし
ては、モータ12a、12bの種類に応じてPWM(Pu
lse Width Modulation;パルス幅変調)、VVVF(Va
riable Voltage Variable Frequency ;可変電圧周波
数)制御等を選択することができる。
【0041】以上実施例を挙げて本発明を説明したが、
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要
旨を変更しない範囲で種々変形可能である。たとえば上
記実施例では、導電性の非磁性板としてアルミニウム板
21を用いて説明したが、その他銅(Cu)等を用いて
もよい。また、上記実施例では磁性板として鉄板22を
用いて説明したが、その他珪素鋼板、電磁軟鉄等を用い
てもよい。
【0042】また、回転マグネット11a、11bはそ
れぞれ永久磁石であるが、超電導磁石で構成するように
してもよい。また、回転マグネットの数は任意であり、
運搬する荷物等の重量に応じて設定すればよい。さらに
回転マグネットは前輪あるいは後輪側のみに設けること
もできる。
【0043】また、上記実施例では、垂直走行の場合の
みに回転マグネット11a、11bとアルミニウム板2
1と間の磁気的相互作用による推進力を利用し、水平走
行ではゴムタイヤ13a、13bの駆動による走行を行
うようにしたが、水平走行においても磁気的相互作用に
よる推進力を利用するようにしもよい。但し、この場合
には水平搬送路にも、アルミニウム板21等の非磁性板
を設置する必要がある。
【0044】また上記実施例では搬送車両10を駆動す
るための電源を外部電源41としたが、本体11に燃料
電池等を設置し、内部電源とするようにしてもよい。
【0045】さらに上記実施例においては3次元搬送路
を垂直搬送路20および水平搬送路23により構成した
が、さらに一定角度傾斜した傾斜搬送路を連結した構成
とすることにより、より建物内空間を有効に利用するこ
とができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明の3次元搬送
システムによれば、水平搬送路およびこの水平搬送路に
連通した垂直搬送路を含むとともに、少なくとも前記垂
直搬送路が、導電性の非磁性板の裏面に磁性板を配置し
て構成されてなる3次元搬送路と、本体に前記垂直搬送
路および水平搬送路上を走行するための走行手段を有
し、少なくとも前記垂直搬送路を走行するための走行手
段が、異なる磁極を交互に配列し、かつ前記本体に対し
て回転自在に支持された円筒状の回転マグネット、この
回転マグネットを回転駆動させる駆動手段、および前記
回転マグネットと一体的に回転可能でかつ前記回転マグ
ネットと前記垂直搬送路または水平搬送路との間に一定
の間隙を形成させる間隙保持手段を含んで構成された搬
送車両とを備えるようにしたので、搬送車両を立体的な
建物空間内の任意の地点間で自在に走行させることがで
き、搬送効率が著しく向上する。
【0047】また、従来のエレベータのような昇降に要
する空間の最上部に駆動制御機構を設ける必要がなく、
しかもワイヤ等が不要であるため、昇降に要する空間を
最小限にして空間の利用効率を向上させることができ、
特に高層ビル内の運行に好適な3次元搬送システムを提
供できる。
【0048】さらに、特に垂直方向の走行手段として、
異なる磁極(N極、S極)を交互に円筒状に配列して構
成された回転マグネットを用いているため、搬送車両の
駆動部をコンパクトな構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る3次元搬送システムに
使用される搬送車両の構成を表す斜視図である。
【図2】図1の搬送車両のゴムタイヤの取付状態を説明
するための図である。
【図3】図1の搬送車両の上昇原理を説明するための図
である。
【図4】図1の搬送車両の動作原理を説明するための図
である。
【図5】図1の搬送車両の動作原理を説明するための図
である。
【図6】図1の搬送車両の走行動作を説明するための側
面図である。
【図7】図1の搬送車両の他の走行動作を説明するため
の側面図である。
【図8】本発明の他の実施例に係る3次元搬送システム
の走行動作を説明するための図である。
【図9】ガイド板の動作を説明するための断面図であ
る。
【図10】ガイド板の保持構造を説明するための正面図
である。
【図11】ガイド板の他の保持構造を説明するための正
面図である。
【図12】搬送車両への電源供給方法を説明するための
ブロック図である。
【符号の説明】
10 搬送車両 10a 本体 11a、11b 回転マグネット 12a、12b モータ(駆動手段) 13a、13b ゴムタイヤ 20 垂直搬送路 21 アルミニウム板 22 鉄板 23 水平搬送路 24 エレベータホール 25 開閉扉
フロントページの続き (72)発明者 有賀 秀喜 東京都千代田区外神田2丁目19番12号 株 式会社エクォス・リサーチ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平搬送路およびこの水平搬送路に連通
    した垂直搬送路を含むとともに、少なくとも前記垂直搬
    送路が、導電性の非磁性板の裏面に磁性板を配置して構
    成されてなる3次元搬送路と、 本体に前記垂直搬送路および水平搬送路上を走行するた
    めの走行手段を有し、少なくとも前記垂直搬送路を走行
    するための走行手段が、異なる磁極を交互に配列し、か
    つ前記本体に対して回転自在に支持された円筒状の回転
    マグネット、この回転マグネットを回転駆動させる駆動
    手段、および前記回転マグネットと一体的に回転可能で
    かつ前記回転マグネットと前記垂直搬送路または水平搬
    送路との間に一定の間隙を形成させる間隙保持手段を含
    んで構成された搬送車両とを具備したことを特徴とする
    3次元搬送システム。
JP16403193A 1993-06-08 1993-06-08 3次元搬送システム Pending JPH06345358A (ja)

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