JPH06344614A - シート状包装材のプリント装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続状に搬送されるシート状包装材の所望な
プリント位置へ、作業能率良く自動的にプリントできる
プリント装置を提供する。 【構成】 シート状包装材を介して次工程の包装機側に
連動するスタートスイッチ４０のスタート信号に基づ
き、制御装置７６はシート送り機構部のシート送りモー
タ３６を駆動制御してシート状包装材を低速で搬送させ
ると共に、ヘッド可動機構部のヘッド可動モータ７４を
駆動制御してプリントヘッド６０をプラテンロールに摺
接させ、制御装置７６に設定されたプリントデータを低
速搬送中のシート状包装材のプリント位置にプリント
し、プリント終了時には制御装置７６からのプリント終
了信号でヘッド可動機構部のヘッド可動モータ７４を駆
動制御してプリントヘッド６０をプラテンロールから離
間させると共に、シート送りモータ３６を高速回転させ
てマーク検出スイッチ７５が次の位置決めマーク検出ま
でシート状包装材を高速で搬送させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ロール状に巻かれた状
態から順次繰り出されてくる任意な所定幅で長尺なプラ
スチックシート材等のシート状包装材の表面に対し、イ
ンクリボンを介してプリントヘッドで例えば製造年月日
や賞味期限などを所定間隔毎に自動的にプリントする装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来におけるこの種のプリント装置で
は、シート送り機構によってシート状包装材をプリント
が可能な一定の低速で搬送させ、その搬送通路上には当
該シート状包装材と接触加圧される状態でプリントヘッ
ドを設けてプリントされていた。また他のプリント装置
では、シート送り機構によって搬送されるシート状包装
材の搬送通路上にプリントヘッドを昇降可能に配設し、
このプリントヘッドが配設されたプリント位置まではシ
ート送り機構によってシート状包装材を高速で搬送した
後、このプリント位置で搬送を停止した状態にしてプリ
ントヘッドを降下させてプリントを行い、プリントが終
了した後にプリントヘッドを上昇させると共に、シート
送り機構によってシート状包装材を高速で排出させてい
た。更にこれらのプリント装置では、このプリント作業
とプリントされたシート状包装材を包装機を用いて定尺
に截断して袋状に加工したり密封用のカットシートに調
製する次工程とは作業が分離されて行われていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たシート状包装材を常に低速で搬送しながらプリントす
る従来技術では作業能率が著しく低下すると共に、プリ
ントヘッドは常にインクリボンを介してシート状包装材
の摺接を受けるので摩耗や損傷し易い、そのうえインク
リボンはプリントしない空白部に対しても常に給送する
必要があるのでインクリボンの消費量が多く不経済であ
る等の問題点があった。また高速で搬送中のシート状包
装材を一旦停止させた状態でプリントする従来技術で
は、速度差が大きくなると正確にプリント位置に停止さ
せることが困難であると共に、停止させたり再始動させ
る際にシート状包装材に撓みや伸びを生じて品質が低下
したりプリント装置を損傷させる恐れがある等の問題点
があった。更に包装機側と関連なくプリント作業が行わ
れる場合には、プリントされて排出されるシート状包装
材を一旦別の巻取りロールに巻取り、これを包装機側へ
手で運んで再度包装機にセットしなければならないの
で、作業能率の向上を図ることが困難であった。そこで
本発明では、これらの従来技術が有する課題を解決し得
るシート状包装材のプリント装置の提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明による第１のシート状包装材のプリント装置で
は、シート送り機構部によって搬送されるシート状包装
材のプリント位置へ所定間隔毎に位置決めマークを設
け、このシート状包装材の搬送通路上にはプラテンロー
ル上を通過中の上記プリント位置に対し、インクリボン
を介してプリントヘッドでプリントを行うプリントユニ
ットを設けると共に、このプリントユニットより手前側
の搬送通路には上記位置決めマークの検出手段が配設さ
れ、上記プリントユニットには装填したインクリボンを
回転駆動させるリボン送り機構と、上記プリントヘッド
をプラテンロールに対して常時は離間状態に付勢してプ
リント時に摺接させるように支持するヘッド可動機構部
とを設け、上記シート送り機構部にはシート状包装材を
プリントが可能な低速と早送りする高速とに速度制御が
可能なシート送りモータを設け、上記シート送り機構部
とプリントユニットの駆動制御およびプリントヘッドの
プリント制御を行う制御装置を設け、この制御装置がス
タート信号によって上記シート送りモータを低速回転さ
せてシート状包装材を低速で搬送させると共に、上記プ
リントヘッドをプラテンロールに摺接させるよう上記ヘ
ッド可動機構部を制御し、プリント終了時にはプリント
終了信号によって上記プリントヘッドをプラテンロール
から離間させるよう上記ヘッド可動機構部を制御すると
共に、上記シート送りモータを高速回転させて上記位置
決めマーク検出手段が次の位置決めマークを検出するま
でシート状包装材を高速で搬送させるようにした。

【０００５】また本発明による第２のシート状包装材の
プリント装置では、上記リボン送り機構は、上記シート
送りモータの低速回転と同期してインクリボン送りがさ
れると共に、上記シート送りモータの高速回転時には休
止するように、上記制御装置によって間欠駆動されるよ
うにした。

【０００６】更に本発明による第３のシート状包装材の
プリント装置では、上記プリント装置の次工程には、プ
リントされたシート状包装材を巻取りながら定尺に截断
して使用する包装機が設置されると共に、上記シート送
り機構部の排出側にはシート状包装材の張力によって昇
降自在に担持されるダンサーロールと、このダンサーロ
ールの昇降状態を検出する昇降検出手段とを設け、この
昇降検出手段が上記包装機側の巻取り張力によって上昇
したダンサーロールを検出して上記スタート信号とし
た。

【０００７】

【実施例】以下に、本発明によるシート状包装材のプリ
ント装置に付いて図１乃至図６で図示する実施例に基づ
いて詳細に説明する。図１はこのプリント装置の全体構
成の側面図を、図２は同じく平面図をそれぞれ示す。こ
れらの図のように、ハウジングを形成するシート状包装
材１の搬送方向の両側に沿って平行に配設された左右の
側板２，３間には、入り口側から出口側へ供給ロール
４、中間ロール５、プラテンロール６、送りロール７、
ダンサーロール８、排出ロール９の順序で、搬送方向と
直交して回転自在にそれぞれ架設されている。尚、図２
では供給ロール４と排出ロール９の図示は省略した。こ
れら各ロールのうち、中間ロール５と供給ロール４およ
び排出ロール９は、左右の側板２，３に両端がそれぞれ
ねじ止めされた固定支持軸１０の外周へ同心状に巻装さ
れ、当該固定支持軸１０の外周とロールの内周間に介在
された軸受部材１１によって回転自在になっている。ま
たプラテンロール６は、軸受部材１２を介して左右の側
板２，３へ回動並びに揺動自在に取り付けられた回転支
持軸１３の中央部外周にスリップ防止用のゴム１４が被
着されると共に、左右の側板２，３から突設された先端
部にはプーリ１５，１６がそれぞれ取り付けられてい
る。尚、このプラテンロール６の下面側が当接して支弾
される回転自在なテンションロール２８が、当該プラテ
ンロール６に隣接して設けられている。また送りロール
７は、軸受部材１７を介して左右の側板２，３へ回動自
在に取り付けられた回転支持軸１８の中央部外周へ、ス
ペーサリング１９を介してロール筒２０が巻着され、こ
のロール筒２０の外周にスリップ防止用のゴム２１が被
着されると共に、左右の側板２，３から突設された一方
の先端部にはプーリ２２が取り付けられている。更にダ
ンサーロール８は、回転支持軸２３の中央部外周へ軸受
部材２４を介して同心状に取り付けられると共に、この
回転支持軸２３の両端側には摺動リング２５が取り付け
られ、この摺動リング２５を側板２，３に固着された摺
動案内板２６の縦長な案内溝２７へ収嵌させることで、
昇降並びに回動自在にしている。尚、上記した送りロー
ル７に隣接して押えロール２９が設けられている。この
押えロール２９は、回転支持軸３０の中央部外周へ軸受
部材３１を介して同心状に取り付けられ、この回転支持
軸３０の両端側は偏心リング３２に取り付けられている
ると共に、中央が側板２，３に枢着された回動操作板３
３の一端側に固着されている。この回動操作板３３は、
コイルばね３４によって押えロール２９を送りロール７
に圧接するように付勢させることで常時はシート状包装
材１を押えると共に、シート状包装材１を着脱させる際
には他端側の操作レバー３５を付勢力に抗して回動して
押えロール２９を送りロール７から離間させる。

【０００８】次に、上記した各ロールを介してシート状
包装材１を搬送させるシート送り機構部に付いて説明す
る。シート送りモータ３６の出力軸にはプーリ３７が取
り付けられ、このプーリ３７と上記したプラテンロール
６側の一方のプーリ１５との間は歯付きベルト３８によ
って連結されていると共に、他方のプーリ１６と上記し
た送りロール７側のプーリ２２との間は歯付きベルト３
９で連結されている。また、上記したダンサーロール８
が昇降する通路の上端側には、当該ダンサーロール８の
上昇によって接点を閉じて詳細は後述するスタート信号
を発生してシート送りモータ３６を回転駆動させる近接
スイッチ等によるスタートスイッチ４０が配設されてい
る。尚、上記したシート送りモータ３６には所定角度で
間欠駆動が可能な例えばステッピングモータまたはサー
ボモータが使用される。更に、図示しないリールに巻か
れた一定幅で長尺のシート状包装材１の先端を引き出し
て図１のように装填させ、排出ロール９から繰り出され
る先端はこのシート状包装材１を袋状に加工する次工程
の包装機側の供給リールに巻き取られるようにしておく
と、シート状包装材１の張力によって上昇したダンサー
ロール８がスタートスイッチ４０を作動してシート送り
モータ３６を回転駆動させる。これにより、歯付きベル
ト３８，３９を介してプラテンロール６および送りロー
ル７が従動回転され、シート状包装材１が搬送される。

【０００９】次に、上記したシート状包装材１の所定位
置に対してプリントを行うために搬送通路上に配備さ
れ、リボン送り機構部とヘッド可動機構部とで構成され
たプリントユニット７７に付いて説明する。このプリン
トユニット７７は、左右の両側板４１，４２と背板４３
によって平面がコ字状に形成されたフレーム４４に組み
込まれ、上記したハウジング側の両側板２，３間に架設
された案内板４５に対して左右方向へ摺動可能に片持ち
状態で支持されている。そのための構成として、コ字状
をした支持ブラケット４６を止ねじを介して背板４３に
固着し、この支持ブラケット４６内に案内板４５と押圧
板４７とを収嵌してその開口側に脱落防止用の蓋板４８
を被せると共に、支持ブラケット４６の上方から押圧板
４７に調整ねじ４９を螺合させている。これにより、調
整ねじ４９を緩めた状態にするとプリントユニット７７
は案内板４５に対して摺動自在となるので、任意に可変
してシート状包装材１に対する左右方向のプリント位置
を調整することができ、調整ねじ４９を締め付けると押
圧板４７が案内板４５を押え付けた状態で固定される。

【００１０】リボン送り機構部は、リボン送りモータ５
０の出力軸に歯付きベルト５１を介してサーマルインク
リボン５２の巻取りロール５３が連結され、回転自在な
繰出しロール５４から繰り出されるサーマルインクリボ
ン５２は、各ローラ５５，５７，５８，５９を介して巻
取りロール５３に巻き取られるように張設し、リボン送
りモータ５０の回転駆動によって上記したプラテンロー
ル６の上面を通過する態様で走行移動されるが、その際
にプラテンロール６の上方に隣接配備されているプリン
トヘッド６０によってサーマルインクリボン５２が接触
加圧され、当該プラテンロール６上のシート状包装材１
に対してプリントが行われる。尚、上記したリボン送り
モータ５０には所定角度で間欠駆動が可能な例えばステ
ッピングモータまたはサーボモータが使用される。

【００１１】ヘッド可動機構部にはプリントヘッド６０
が取り付けられ、このプリントヘッド６０は常時プラテ
ンロール６およびサーマルインクリボン５２から離間し
た上方位置に付勢支弾され、プリントする際にプラテン
ロール６側へ揺動接近してサーマルインクリボン５２を
介してシート状包装材１に対するプリントを行う。その
ための構成として、図３で示す機能説明図（注、理解を
容易にするために位置関係などは図１および図２と整合
して表示させていない部分もある。）のように、一方に
プリントヘッド６０が取り付けられた箱形をしたヘッド
ケース６１の他方に回動軸６２を貫通状に挿通し、この
回動軸６２の両端は軸受部材６３を介して両側板４１，
４２に対して揺動可能に枢着させ、このヘッドケース６
１と側板４２との間にコイルばね６４を張設してプリン
トヘッド６０がプラテンロール６から離間するように揺
動回転した状態で付勢支弾されている。また、ヘッドケ
ース６１の上方に隣接して先端側に押さえローラ６５を
回動自在に枢支した揺動回転板６６が設けられ、この揺
動回転板６６の基端側は回転軸６７に固着されて当該回
転軸６７にはプーリ６８が取り付けられると共に、この
回転軸６７の両端は軸受部材６９を介して上記した両側
板４１，４２にそれぞれ枢支されている。更に、上記し
た回転軸６７には所定角度の２個所に検出突子７０ａ，
７０ｂを設けた検出リング７０が固着され、この検出リ
ング７０の隣接位置には検出突子７０ａ，７０ｂによっ
て回転角度の上下限で開閉作動される近接スイッチ等に
よるヘッド操作スイッチ７１が設けられると共に、プー
リ６８は歯付きベルト７２を介してプーリ７３に連結さ
れ、このプーリ７３はヘッド可動モータ７４の出力軸に
取り付けられている。尚、このヘッド可動モータ７４に
は所定角度で間欠駆動が可能な例えばステッピングモー
タまたはサーボモータが使用される。

【００１２】これにより、包装機に連動して発生させた
スタート信号によって、ヘッド可動モータ７４を時計方
向へ回転駆動すなわち正転させると、揺動回転板６６は
時計方向へ揺動回転されて押えローラ６５がコイルばね
６４の付勢力に抗してヘッドカバー６１を下方へ押圧す
るので、プリントヘッド６０はサーマルインクリボン５
２およびシート状包装材１を介してプラテンロール６に
摺接される方向へ揺動し、検出突子７０ａによって閉じ
ていたヘッド操作スイッチ７１が一旦開いた後に次に検
出突子７０ｂによって再度閉じた際にヘッド可動モータ
７４が停止するようにしている。この状態でシート状包
装材１に対するプリントヘッド６０によるプリントが行
われ、プリント終了時に発生する（詳細は後述する）プ
リント終了信号によってヘッド可動モータ７４を反時計
方向へ回転駆動すなわち逆転させると、押えローラ６５
の押圧から解放されたヘッドカバー６１はコイルばね６
４の付勢力で復元し、プリントヘッド６０はプラテンロ
ール６側から離間される。

【００１３】次に、長尺のシート状包装材１に対して例
えば１袋単位長さ毎の所定位置へ一定の間隔でプリント
を行う場合には、プリント位置を設定したり搬送速度を
制御するために、図４で示すようにシート状包装材１に
対してプリント部１ａの位置の側部には所定間隔毎にア
イマークと呼ばれる位置決めマーク１ｂが表示されてい
る。この位置決めマーク１ｂの通過を検出するために、
プリント装置の入り口には例えば光センサ等によるマー
ク検出スイッチ７５が設けられている。

【００１４】次に、上記した構成によるプリント装置の
制御動作を図５のブロック図および図６のタイムチャー
トと先の各図を併用して説明する。上記したプリント装
置には、シート送り機構部やプリントユニットを駆動す
るための制御データが格納されるメインコントロール
と、プリントヘッド６０を駆動するためのプリントデー
タが格納されるプリントコントロールと、これらのメイ
ンコントロールおよびプリントコントロールにキーボー
ドまたはフロッピーディスクを介してデータを入力する
入力装置を備えたパーソナルコンピュータ程度の機能を
有する制御装置７６が付設されている。まず、上記した
ようにプリント装置に装填したシート状包装材１の先端
が包装機側で引っ張られると、ダンサーロール８の上昇
でスタートスイッチ４０が作動してスタート信号が発生
し、この包装機に連動するスタート信号が制御装置７６
のメインコントロールに送られると、シート送り機構部
に対しては送り速度制御信号が、プリントユニット７７
のヘッド可動機構部とリボン送り機構部に対しては同期
信号がそれぞれ送られる。このシート送り機構部に送ら
れた送り速度制御信号によって、シート送りモータ３６
はプリントに適合する設定された低速度で回転駆動さ
れ、プラテンロール６および送りロール７を介してシー
ト状包装材１が搬送される。また、ヘッド可動機構部に
送られた同期信号によってヘッド可動モータ７４が回転
されると、揺動回転板６６に取り付けられた押えローラ
６５でヘッドケース６１が押さえ付けられ、プリントヘ
ッド６０はインクリボン５２とシート状包装材１を介し
てプラテンロール６に摺接し、この時にヘッド操作スイ
ッチ７１が作動してヘッド可動モータ７４を停止させ
る。更に、リボン送り機構部に送られた同期信号によっ
てリボン送りモータ５０が回転駆動し、サーマルインク
リボン５２を一回のプリントに必要な長さ分だけ繰り出
した後に停止するよう間欠回転駆動される。

【００１５】そこで、制御装置７６のプリントコントロ
ーラからプリントヘッド６０へプリント制御信号を送
り、インクリボン５２を介してシート状包装材１のプリ
ント部１ａにプリントヘッド６０がプリントデータに基
づくプリントを行う。プリントが終了すると、プリント
コントローラはプリントデータを放出したことをメイン
コントロールに伝え、これを受けたメインコントロール
はプリントユニット７７に対してプリント終了信号を、
シート送り機構部に対しては速度変換信号をそれぞれ送
る。このプリント終了信号によってヘッド可動モータ７
４を逆転駆動させ、押えロール６５の押圧を解放してプ
リントヘッド６０をプラテンロール６から離間状態にす
ると共に、速度変換信号によってシート送りモータ３６
をプリント時の速度の例えば２〜３倍程度の高速度に切
換え駆動させ、マーク検出スイッチ７５が次の位置決め
マーク１ｂを検出するまでの間シート状包装材１を早送
りさせる。尚、プリントコントローラからのプリント制
御信号は、マーク検出スイッチ７５によって検出された
位置決めマーク１ｂの位置検出信号を受けた後の所定時
間経過後に発生するように設定され、その設定時間はマ
ーク検出スイッチ７５の取付け位置からプラテンロール
６の取付け位置までの距離とシート状包装材１の搬送速
度によって任意に指定することができる。

【００１６】そして、次の位置決めマーク１ｂを検出し
てマーク検出スイッチ７５から送られる位置検出信号に
よって、シート送りモータ３６が上記した早送り状態か
らプリント速度に移行するスローダウンする過程では、
引き続きプリント作業を行うか停止するかを判断してそ
の実行がなされるが、この判断はシート状包装材１がプ
リント装置から包装機側へ繰り出される量とプリント装
置へ送り込まれる量との差によって行われる。すなわ
ち、包装機側における包装袋の加工作業の完了または中
断でこれ以上はシート状包装材１の供給を必要としない
場合には、当該包装機側の供給ロールが停止してプリン
ト装置からシート状包装材１が繰り出されずに送り込ま
れるだけなので、シート状包装材１の張力がなくなって
ダンサーロール８が降下し、スタートスイッチ４０が切
れてプリント作業が停止される。また、引き続き包装袋
の加工作業が行われる場合にはスタートスイッチ４０が
接続状態を保持しているので、そのスタート信号によっ
て上記したサイクルでプリント作業が繰り返される。

【００１７】

【発明の効果】以上に説明した実施例でも明らかなよう
に、本発明によるシート状包装材のプリント装置では次
のような効果を期待することができる。まず本発明によ
る第１のプリント装置では、シート状包装材を低速で搬
送させた状態でプリントを行った後にプリントヘッドを
離間させ、次のプリント位置までの間はシート状包装材
を早送りするようにしたので、先に説明した常に低速で
搬送しながらプリントする従来技術に比べて３倍以上の
高速な搬送速度で能率良く処理ができると共に、プリン
トヘッドの摩耗や損傷も低減できる。また、高速で搬送
中のシート状包装材を一旦停止させた状態でプリントす
る従来技術に比べると、連続した搬送状態でシート状包
装材のプリント位置に正確にプリントさせることができ
ると共に、シート状包装材に撓みや伸びを生じて品質が
低下したりプリント装置を損傷させる課題も解消され
る。まず本発明による第２のプリント装置では、インク
リボンはプリントしない空白部では給送されないので、
常に給送される従来技術に比べてインクリボンの消費量
が著しく節約されて経済的である。更に本発明による第
３のプリント装置では、包装機側と連動してくプリント
作業の開始と停止が行われると共に、プリントして排出
されるシート状包装材はそのまま包装機側の供給ロール
に巻き取られて包装作業に使用されるので、両者が関連
を持たない従来技術では困難であった連続作業による自
動化が可能になり、作業能率の向上を図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例によるプリント装置を示す全体
側面図。

【図２】本発明の実施例によるプリント装置を示す全体
平面図。

【図３】上記プリント装置の要部となるヘッド可動機構
部の斜視図。

【図４】上記プリント装置のプリント対象となるシート
状包装材の部分平面図。

【図５】本発明のプリント装置の制御に使用されるブロ
ック図。

【図６】本発明のプリント装置のタイムチャート図。

【符号の説明】

１ シート状包装材 ２，３，４１，４
２ 側板 ４ 供給ロール ５ 中間ロール ６ プラテンロール ７ 送りロール ８ ダンサーロール ９ 排出ロール １０ 固定支持軸 １１，１２，１７，２４，３１，６３，６９ 軸受部材 １３，１８，２３，３０ 回転支持軸 １４，２１ ゴム １５，１６，２２，３７，６８，７３ プーリ １９ スペーサリング ２０ ロール軸 ２５ 摺動リング ２６ 摺動案内板 ２７ 案内溝 ２８ テンション
ロール ２９ 押えロール ３２ 偏心リング ３３ 回動操作板 ３４，６４ コイ
ルばね ３５ 操作レバー ３６ シート送り
モータ ３８，３９，５１，７２ 歯付きベルト ４０ スタートスイッチ ４３ 背板 ４４ フレーム ４５ 案内板 ４６ 支持ブラケット ４７ 押圧板 ４８ 蓋板 ４９ 調整ねじ ５０ リボン送りモータ ５２ サーマルイ
ンクリボン ５３ 巻取りロール ５４ 繰出しロー
ル ５５，５７，５８，５９ ローラ ６０ プリントヘ
ッド ６１ ヘッドケース ６２ 回動軸 ６５ 押えローラ ６６ 揺動回転板 ６７ 回転軸 ７０ 検出リング ７０ａ，７０ｂ 検出突子 ７１ ヘッド操作
スイッチ ７４ ヘッド可動モータ ７５ マーク検出
スイッチ ７６ 制御装置 ７７ プリントユ
ニット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ４１Ｊ 25/34 25/304 Ｂ６５Ｂ 61/26 9146−3Ｅ Ｂ４１Ｊ 25/30 Ｕ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート送り機構部によって搬送されるシ
   ート状包装材のプリント位置へ所定間隔毎に位置決めマ
   ークを設け、このシート状包装材の搬送通路上にはプラ
   テンロール上を通過中の上記プリント位置に対し、イン
   クリボンを介してプリントヘッドでプリントを行うプリ
   ントユニットを設けると共に、このプリントユニットよ
   り手前側の搬送通路には上記位置決めマークの検出手段
   が配設され、上記プリントユニットには装填したインク
   リボンを回転駆動させるリボン送り機構と、上記プリン
   トヘッドをプラテンロールに対して常時は離間状態に付
   勢してプリント時に摺接させるように支持するヘッド可
   動機構部とを設け、上記シート送り機構部にはシート状
   包装材をプリントが可能な低速と早送りする高速とに速
   度制御が可能なシート送りモータを設け、上記シート送
   り機構部とプリントユニットの駆動制御およびプリント
   ヘッドのプリント制御を行う制御装置を設け、この制御
   装置がスタート信号によって上記シート送りモータを低
   速回転させてシート状包装材を低速で搬送させると共
   に、上記プリントヘッドをプラテンロールに摺接させる
   よう上記ヘッド可動機構部を制御し、プリント終了時に
   はプリント終了信号によって上記プリントヘッドをプラ
   テンロールから離間させるよう上記ヘッド可動機構部を
   制御すると共に、上記シート送りモータを高速回転させ
   て上記位置決めマーク検出手段が次の位置決めマークを
   検出するまでシート状包装材を高速で搬送させることを
   特徴としたシート状包装材のプリント装置。
2. 【請求項２】 上記リボン送り機構は、上記シート送り
   モータの低速回転と同期してインクリボン送りがされる
   と共に、上記シート送りモータの高速回転時には休止す
   るように、上記制御装置によって間欠駆動される請求項
   １に記載したシート状包装材のプリント装置。
3. 【請求項３】 上記プリント装置の次工程には、プリン
   トされたシート状包装材を巻取りながら定尺に截断して
   使用する包装機が設置されると共に、上記シート送り機
   構部の排出側にはシート状包装材の張力によって昇降自
   在に担持されるダンサーロールと、このダンサーロール
   の昇降状態を検出する昇降検出手段とを設け、この昇降
   検出手段が上記包装機側の巻取り張力によって上昇した
   ダンサーロールを検出して上記スタート信号とした請求
   項１または請求項２に記載したシート状包装材のプリン
   ト装置。