JPH06344513A - 離型フイルム - Google Patents
離型フイルムInfo
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- JPH06344513A JPH06344513A JP13580093A JP13580093A JPH06344513A JP H06344513 A JPH06344513 A JP H06344513A JP 13580093 A JP13580093 A JP 13580093A JP 13580093 A JP13580093 A JP 13580093A JP H06344513 A JPH06344513 A JP H06344513A
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- silicone
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 安定した帯電防止性と優れた離型性を有する
離型フイルムを提供する。 【構成】 その少なくとも片面にカーボンブラックと水
溶性繊維素樹脂及びポリウレタン樹脂のバインダーとを
含む導電層を設けた導電性ポリエステルフイルムの少な
くとも片面に、硬化シリコーン樹脂塗膜を設けてなる離
型フイルム。
離型フイルムを提供する。 【構成】 その少なくとも片面にカーボンブラックと水
溶性繊維素樹脂及びポリウレタン樹脂のバインダーとを
含む導電層を設けた導電性ポリエステルフイルムの少な
くとも片面に、硬化シリコーン樹脂塗膜を設けてなる離
型フイルム。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は帯電防止性の離型フイル
ムに関し、さらに詳しくはポリエステルフイルムの表面
に導電層と硬化シリコーン樹脂離型層を設けてなり、安
定した帯電防止性と優れた離型性を有する離型フイルム
に関する。
ムに関し、さらに詳しくはポリエステルフイルムの表面
に導電層と硬化シリコーン樹脂離型層を設けてなり、安
定した帯電防止性と優れた離型性を有する離型フイルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、硬化性シリコーン樹脂を主成
分とする組成物を各種の紙、合成フイルム、繊維等の基
材表面にて硬化させ、被膜を形成することにより、粘着
性物質に対する離型性を付与させることは良く知られて
いる。
分とする組成物を各種の紙、合成フイルム、繊維等の基
材表面にて硬化させ、被膜を形成することにより、粘着
性物質に対する離型性を付与させることは良く知られて
いる。
【0003】近年、粘着剤、接着剤等の幅広い応用に従
い、その粘着面を保護するシリコーンコーティングの紙
や、フイルムの利用が種々の分野で著しく伸びている。
このような硬化型シリコーン組成物には、縮合反応によ
り硬化するもの(特開昭47―34447号等)、付加
反応により硬化するもの(特公昭52―40918号
等)、紫外線もしくは電子線硬化反応により硬化するも
の(特開昭56―166224号等)が知られている。
い、その粘着面を保護するシリコーンコーティングの紙
や、フイルムの利用が種々の分野で著しく伸びている。
このような硬化型シリコーン組成物には、縮合反応によ
り硬化するもの(特開昭47―34447号等)、付加
反応により硬化するもの(特公昭52―40918号
等)、紫外線もしくは電子線硬化反応により硬化するも
の(特開昭56―166224号等)が知られている。
【0004】しかしながら、このようにして形成された
シリコーン薄膜はそのシリコーンの主鎖結合ならびに立
体構造より電化の漏洩がなく、帯電しやすいという欠点
を持っている。即ち、主鎖の―Si―O―Si―結合は
―C―C―結合に比しイオン性は帯びているものの基本
的にはδ結合であり、共役二重結合等のように電荷の非
局在化はできない。また、Siに結合する2つのメチル
基は主鎖の外側に向いていて疎水場を形成し、空気中の
水分(H2 O)及び不純物イオンを通しての電荷の漏洩
が不可能となる。
シリコーン薄膜はそのシリコーンの主鎖結合ならびに立
体構造より電化の漏洩がなく、帯電しやすいという欠点
を持っている。即ち、主鎖の―Si―O―Si―結合は
―C―C―結合に比しイオン性は帯びているものの基本
的にはδ結合であり、共役二重結合等のように電荷の非
局在化はできない。また、Siに結合する2つのメチル
基は主鎖の外側に向いていて疎水場を形成し、空気中の
水分(H2 O)及び不純物イオンを通しての電荷の漏洩
が不可能となる。
【0005】このようなシリコーン薄膜をコーティング
したフイルムは当然帯電性が高く、種々の障害を生ず
る。
したフイルムは当然帯電性が高く、種々の障害を生ず
る。
【0006】離型フイルムの帯電防止化はかなり以前か
ら要求されている。正常な離型フイルムを使用した粘着
加工製品の異常の多くが重剥離化であるが、重剥離現象
には大きく分けて2つあり、広い部分で重くなっている
場合と、点や線あるいは局所的に非常に重くなる場合と
がある。前者は、通常大気曝露による重剥離化と考えら
れており、後者は主に静電気トラブルによるものと考え
られている。そして、重剥離にはほこりが原因している
と考えられる。この根拠は以下の実験結果から導き出さ
れたものである。 1)ほこりが付着しにくい条件で保存した場合は重くな
らない。 2)クリーンルームで曝露した場合は、通常の部屋と比
較して重剥離化しにくい。 3)重剥離化したものを水洗すると軽剥離化するが、有
機溶剤では軽くならない。 4)各種粉体をまぶしても重剥離化しない。 5)暗室のような遮光下の中で曝露しても重剥離化す
る。
ら要求されている。正常な離型フイルムを使用した粘着
加工製品の異常の多くが重剥離化であるが、重剥離現象
には大きく分けて2つあり、広い部分で重くなっている
場合と、点や線あるいは局所的に非常に重くなる場合と
がある。前者は、通常大気曝露による重剥離化と考えら
れており、後者は主に静電気トラブルによるものと考え
られている。そして、重剥離にはほこりが原因している
と考えられる。この根拠は以下の実験結果から導き出さ
れたものである。 1)ほこりが付着しにくい条件で保存した場合は重くな
らない。 2)クリーンルームで曝露した場合は、通常の部屋と比
較して重剥離化しにくい。 3)重剥離化したものを水洗すると軽剥離化するが、有
機溶剤では軽くならない。 4)各種粉体をまぶしても重剥離化しない。 5)暗室のような遮光下の中で曝露しても重剥離化す
る。
【0007】上記3)の結果から、付着には電気的エネ
ルギーが関与していると推察され、4)では非帯電粒
子、粒子径大のものは重くならないことがわかってい
る。また、5)の結果から、紫外線などは重剥離化の要
因ではないことがわかる。
ルギーが関与していると推察され、4)では非帯電粒
子、粒子径大のものは重くならないことがわかってい
る。また、5)の結果から、紫外線などは重剥離化の要
因ではないことがわかる。
【0008】現在、静電気障害の対策として一番有効な
ものは除電であり、離型フイルム製造工程、粘着加工工
程で各所に除電設備を設置して対応しているが、これだ
けでは充分な結果は得られていない。その代表的な分野
として、近年急速な発展を遂げているLCD業界があ
る。偏光板を液晶ガラスと貼合わせる工程などで、大気
中のゴミや塵、ほこり等の付着が起こると製品欠陥とな
り、大幅な歩留まりの低下を生じる。
ものは除電であり、離型フイルム製造工程、粘着加工工
程で各所に除電設備を設置して対応しているが、これだ
けでは充分な結果は得られていない。その代表的な分野
として、近年急速な発展を遂げているLCD業界があ
る。偏光板を液晶ガラスと貼合わせる工程などで、大気
中のゴミや塵、ほこり等の付着が起こると製品欠陥とな
り、大幅な歩留まりの低下を生じる。
【0009】そこで上記問題に対する離型フイルムの帯
電防止化として、窒素、リン、硫黄等シリコーンの硬化
反応を阻害する元素を含まない化合物よりなる帯電防止
剤を塗布または内部添加したプラスチックフイルム上に
紫外線硬化型シリコーンを設けたもの(特公平4―59
207号)、イソシアネートシラン化合物の薄膜上に硬
化シリコーンを設けたもの(特公平3―106645
号)、およびシリコーン塗膜層の反対面に帯電防止層を
形成させたもの、あるいはシリコーンの反応を阻害しな
い界面活性剤をシリコーン塗剤中に少量添加させたもの
など種々の方法が取られている。
電防止化として、窒素、リン、硫黄等シリコーンの硬化
反応を阻害する元素を含まない化合物よりなる帯電防止
剤を塗布または内部添加したプラスチックフイルム上に
紫外線硬化型シリコーンを設けたもの(特公平4―59
207号)、イソシアネートシラン化合物の薄膜上に硬
化シリコーンを設けたもの(特公平3―106645
号)、およびシリコーン塗膜層の反対面に帯電防止層を
形成させたもの、あるいはシリコーンの反応を阻害しな
い界面活性剤をシリコーン塗剤中に少量添加させたもの
など種々の方法が取られている。
【0010】しかし、このタイプはいずれも表面固有抵
抗値として1010〜1013Ω程度であり、例えば偏光板
などの液晶材料分野をはじめ各種用途の製品組立時の人
手および機械による離型フイルムの剥がしでは、速度不
安定や高速性などの面から、その帯電防止性能が十分と
は言えない。また、上記の方法では、界面活性剤等のイ
オン伝導型帯電防止剤を用いているため、湿度依存性が
大きく、低湿度雰囲気下ではその効果が発現しにくいば
かりか、界面活性剤型帯電防止剤は120℃以上という
シリコーンを塗布乾燥せしめるために必要な温度をかけ
ると帯電防止効果が発現しないという欠点がある。
抗値として1010〜1013Ω程度であり、例えば偏光板
などの液晶材料分野をはじめ各種用途の製品組立時の人
手および機械による離型フイルムの剥がしでは、速度不
安定や高速性などの面から、その帯電防止性能が十分と
は言えない。また、上記の方法では、界面活性剤等のイ
オン伝導型帯電防止剤を用いているため、湿度依存性が
大きく、低湿度雰囲気下ではその効果が発現しにくいば
かりか、界面活性剤型帯電防止剤は120℃以上という
シリコーンを塗布乾燥せしめるために必要な温度をかけ
ると帯電防止効果が発現しないという欠点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、このよう
な問題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の導電層を
有するポリエステルフイルムにシリコーン離型層を設け
ると、従来の方法では得られ難くかった低い表面固有抵
抗値を示すだけでなく、湿度依存性もなく、低湿度であ
っても低い表面固有抵抗値を示し、安定した帯電防止性
を奏する離型フイルムとなることを見い出し、本発明に
到達したものである。
な問題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の導電層を
有するポリエステルフイルムにシリコーン離型層を設け
ると、従来の方法では得られ難くかった低い表面固有抵
抗値を示すだけでなく、湿度依存性もなく、低湿度であ
っても低い表面固有抵抗値を示し、安定した帯電防止性
を奏する離型フイルムとなることを見い出し、本発明に
到達したものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、そ
の少なくとも片面にカーボンブラックと水溶性繊維素樹
脂及びポリウレタン樹脂のバインダーとを含む導電層を
設けた導電性ポリエステルフイルムの少なくとも片面
に、硬化シリコーン樹脂塗膜を設けてなる離型フイルム
である。
の少なくとも片面にカーボンブラックと水溶性繊維素樹
脂及びポリウレタン樹脂のバインダーとを含む導電層を
設けた導電性ポリエステルフイルムの少なくとも片面
に、硬化シリコーン樹脂塗膜を設けてなる離型フイルム
である。
【0013】本発明においてポリエステルとは、芳香族
二塩基酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールま
たはそのエステル形成性誘導体から合成される線状飽和
ポリエステルである。かかるポリエステルの具体例とし
てはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4
―シクロヘキシレンジメチレン)テレフタレート、ポリ
エチレン―2,6―ナフタレンジカルボキシレート等が
例示でき、これらの共重合体またはこれらと小割合の他
の樹脂とのブレンド物なども含まれる。
二塩基酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールま
たはそのエステル形成性誘導体から合成される線状飽和
ポリエステルである。かかるポリエステルの具体例とし
てはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4
―シクロヘキシレンジメチレン)テレフタレート、ポリ
エチレン―2,6―ナフタレンジカルボキシレート等が
例示でき、これらの共重合体またはこれらと小割合の他
の樹脂とのブレンド物なども含まれる。
【0014】かかる線状飽和ポリエステルを溶融押出
し、常法でフイルム状となし、二軸配向結晶化および熱
処理結晶化することでポリエステルフイルムとすること
ができる。このポリエステルフイルムとしては結晶融解
熱として走査型熱量計によって窒素気流中、10℃/分
の昇温速度において測定した値が、通常4cal/g以
上を呈する程度に結晶配向したものが好ましい。
し、常法でフイルム状となし、二軸配向結晶化および熱
処理結晶化することでポリエステルフイルムとすること
ができる。このポリエステルフイルムとしては結晶融解
熱として走査型熱量計によって窒素気流中、10℃/分
の昇温速度において測定した値が、通常4cal/g以
上を呈する程度に結晶配向したものが好ましい。
【0015】ポリエステルフイルムは、その表面にコー
ティングを実施するにあたり、耐溶剤性、耐熱性、機械
的特性にも優れている。特に硬化性シリコーンの塗膜を
硬化せしめるためコーティング後の乾燥温度を100〜
140℃とし、この雰囲気中にフイルムを通過せしめる
ときの寸法変化も小さいという利点がある。
ティングを実施するにあたり、耐溶剤性、耐熱性、機械
的特性にも優れている。特に硬化性シリコーンの塗膜を
硬化せしめるためコーティング後の乾燥温度を100〜
140℃とし、この雰囲気中にフイルムを通過せしめる
ときの寸法変化も小さいという利点がある。
【0016】ポリエステルフイルムの厚みは、特に限定
されないが、例えば離型フイルムに要求される腰の強さ
等から、1〜500μm程度の範囲から適宜選択するこ
とが好ましい。
されないが、例えば離型フイルムに要求される腰の強さ
等から、1〜500μm程度の範囲から適宜選択するこ
とが好ましい。
【0017】また、ポリエステルフイルムの表面粗さや
ヘイズ等についても、特に限定されないが、後述の塗膜
層の厚さや該塗膜層とプラスチックフイルムとの間に要
求される接着強さ、離型フイルムとして要求される透明
度等を勘案して、適切に所望の値に設定すれば良い。
ヘイズ等についても、特に限定されないが、後述の塗膜
層の厚さや該塗膜層とプラスチックフイルムとの間に要
求される接着強さ、離型フイルムとして要求される透明
度等を勘案して、適切に所望の値に設定すれば良い。
【0018】本発明においては、かかるポリエステルフ
イルムの少なくとも片面に導電層を設ける必要がある
が、この導電層はカーボンブラックと水溶性繊維素樹脂
及びポリウレタン樹脂のバインダーとを含む塗液、好ま
しくは水性塗液をフイルムの少なくとも片面に塗布し、
加熱乾燥させることで形成する。
イルムの少なくとも片面に導電層を設ける必要がある
が、この導電層はカーボンブラックと水溶性繊維素樹脂
及びポリウレタン樹脂のバインダーとを含む塗液、好ま
しくは水性塗液をフイルムの少なくとも片面に塗布し、
加熱乾燥させることで形成する。
【0019】本発明におけるカーボンブラックとして
は、例えばファーネスブラック、アセチレンブラック、
チャンネルブラック、ケッチェンブラック等が挙げられ
る。この中導電性の点からケッチェンブラックが好まし
い。
は、例えばファーネスブラック、アセチレンブラック、
チャンネルブラック、ケッチェンブラック等が挙げられ
る。この中導電性の点からケッチェンブラックが好まし
い。
【0020】かかるカーボンブラックの平均粒径として
は20〜100mμのものが好ましく、さらに好ましく
は30〜60mμである。カーボンブラックの平均粒径
が20mμより小さい場合凝集粒子が発生しやすく、一
方100mμより大きい場合表面が著しく粗れてくるの
で、好ましくない。
は20〜100mμのものが好ましく、さらに好ましく
は30〜60mμである。カーボンブラックの平均粒径
が20mμより小さい場合凝集粒子が発生しやすく、一
方100mμより大きい場合表面が著しく粗れてくるの
で、好ましくない。
【0021】本発明におけるバインダーは水溶性繊維素
樹脂とポリウレタン樹脂からなるが、該水溶性繊維素樹
脂としてはヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース、エチルセルロース等が例示できる。また
ポリウレタン樹脂は水溶性のものでも水分散性のもので
も良いが、水分散性のものが好ましい。かかるポリウレ
タンの合成に用いるポリヒドロキシ化合物としては、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リエチレン・プロピレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコール、ヘキサメチレチングリコール、テトラメ
チレングリコール、1,5―ペンタンジオール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリカプロ
ラクトン、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサ
メチレンセバケート、ポリテトラメチレンアジペート、
ポリテトラメチレンセバケート、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、グ
リセリン等を挙げることができる。ポリイソシアネート
化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイ
ソシアネート、イソホロジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、ヘ
キサメチレンジイソシアネートとトリメチロールエタン
の付加物等を挙げることができる。カルボン酸含有ポリ
オールとしては、例えばジメチロールプロピオン酸、ジ
メチロール酪酸、ジメチロール吉草酸、トリメリット酸
ビス(エチレングリコール)エステル等を挙げることが
できる。
樹脂とポリウレタン樹脂からなるが、該水溶性繊維素樹
脂としてはヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース、エチルセルロース等が例示できる。また
ポリウレタン樹脂は水溶性のものでも水分散性のもので
も良いが、水分散性のものが好ましい。かかるポリウレ
タンの合成に用いるポリヒドロキシ化合物としては、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リエチレン・プロピレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコール、ヘキサメチレチングリコール、テトラメ
チレングリコール、1,5―ペンタンジオール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリカプロ
ラクトン、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサ
メチレンセバケート、ポリテトラメチレンアジペート、
ポリテトラメチレンセバケート、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、グ
リセリン等を挙げることができる。ポリイソシアネート
化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイ
ソシアネート、イソホロジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、ヘ
キサメチレンジイソシアネートとトリメチロールエタン
の付加物等を挙げることができる。カルボン酸含有ポリ
オールとしては、例えばジメチロールプロピオン酸、ジ
メチロール酪酸、ジメチロール吉草酸、トリメリット酸
ビス(エチレングリコール)エステル等を挙げることが
できる。
【0022】本発明においてはカーボンブラックとバイ
ンダーとの割合(重量比)は10:90〜80:20が
好ましく、特に15:85〜60:40が好ましい。カ
ーボンブラックの割合が10重量%未満になると、所望
の表面固有抵抗にするのが難しく、一方80重量%を超
えると塗膜のポリエステルフイルムへの密着性が低下
し、また塗膜の耐久性が低下するので好ましくない。ま
た、水溶性繊維素樹脂とポリウレタン樹脂の割合(固形
分の重量比)は80:20〜10:90が好ましい。水
溶性繊維素樹脂の割合が10重量%未満、殊に5重量%
以下になるとカーボンブラックの凝集が発生しやすく、
一方80重量%を超えるとポリエステルフイルムへの密
着性が極端に悪くなるので、好ましくない。
ンダーとの割合(重量比)は10:90〜80:20が
好ましく、特に15:85〜60:40が好ましい。カ
ーボンブラックの割合が10重量%未満になると、所望
の表面固有抵抗にするのが難しく、一方80重量%を超
えると塗膜のポリエステルフイルムへの密着性が低下
し、また塗膜の耐久性が低下するので好ましくない。ま
た、水溶性繊維素樹脂とポリウレタン樹脂の割合(固形
分の重量比)は80:20〜10:90が好ましい。水
溶性繊維素樹脂の割合が10重量%未満、殊に5重量%
以下になるとカーボンブラックの凝集が発生しやすく、
一方80重量%を超えるとポリエステルフイルムへの密
着性が極端に悪くなるので、好ましくない。
【0023】前記塗液、好ましくは水性塗液には、これ
ら成分以外に例えば滑剤、界面活性剤、安定剤、硬化
剤、触媒、分散剤等を添加することができる。カーボン
ブラック及びバインダーを含む塗液(導電塗液)の固形
分濃度は自由に選択しうるが、5〜30重量%であるこ
とが好ましい。
ら成分以外に例えば滑剤、界面活性剤、安定剤、硬化
剤、触媒、分散剤等を添加することができる。カーボン
ブラック及びバインダーを含む塗液(導電塗液)の固形
分濃度は自由に選択しうるが、5〜30重量%であるこ
とが好ましい。
【0024】導電塗液は、好ましくは結晶配向が完了す
る前のポリエステルフイルムに塗布される。ここで、結
晶配向が完了する前のポリエステルフイルムとは、ポリ
マーを溶融してそのままフイルム状となした未延伸状フ
イルム:未延伸フイルムを縦方向または横方向の何れか
一方に配向せしめた一軸延伸フイルム:さらには縦方向
および横方向の二方向に低倍率延伸配向せしめたもの
(最終的に縦方向または横方向に再延伸せしめて配向結
晶を完了せしめる前の二軸延伸フイルム)等を含むもの
である。このうち、一軸延伸フイルムに塗布すること
が、経済性の点及びクリーン性の点から好ましい。即ち
ポリエステルフイルム製膜工程内で導電塗料を塗布する
ため品質、コストの点で有利となる。
る前のポリエステルフイルムに塗布される。ここで、結
晶配向が完了する前のポリエステルフイルムとは、ポリ
マーを溶融してそのままフイルム状となした未延伸状フ
イルム:未延伸フイルムを縦方向または横方向の何れか
一方に配向せしめた一軸延伸フイルム:さらには縦方向
および横方向の二方向に低倍率延伸配向せしめたもの
(最終的に縦方向または横方向に再延伸せしめて配向結
晶を完了せしめる前の二軸延伸フイルム)等を含むもの
である。このうち、一軸延伸フイルムに塗布すること
が、経済性の点及びクリーン性の点から好ましい。即ち
ポリエステルフイルム製膜工程内で導電塗料を塗布する
ため品質、コストの点で有利となる。
【0025】最終的塗膜(導電層)の厚さ(乾燥厚さ)
は0.1〜2μmであることが好ましいが、自由に選定
しうる。塗布は任意の塗布法で行うことができるが、ロ
ールコート法、グラビアコート法等で行うのが好まし
い。
は0.1〜2μmであることが好ましいが、自由に選定
しうる。塗布は任意の塗布法で行うことができるが、ロ
ールコート法、グラビアコート法等で行うのが好まし
い。
【0026】本発明において硬化シリコーン樹脂塗膜は
導電性ポリエステルフイルムに離型特性を付与する層で
あり、該層は硬化性シリコーン樹脂を含有する塗液をポ
リエステルフイルムの少なくとも片面に塗布し、乾燥、
硬化させることで形成される。
導電性ポリエステルフイルムに離型特性を付与する層で
あり、該層は硬化性シリコーン樹脂を含有する塗液をポ
リエステルフイルムの少なくとも片面に塗布し、乾燥、
硬化させることで形成される。
【0027】硬化性シリコーン樹脂としては、例えば縮
合反応系のもの、付加反応系のもの、紫外線もしくは電
子線硬化系のものなどいずれの反応系のものも用いるこ
とができる。また、これらは一種以上用いることができ
る。
合反応系のもの、付加反応系のもの、紫外線もしくは電
子線硬化系のものなどいずれの反応系のものも用いるこ
とができる。また、これらは一種以上用いることができ
る。
【0028】各種シリコーンの硬化反応は、次のように
示すことができる。
示すことができる。
【0029】
【化1】
【0030】上記縮合反応系のシリコーン樹脂として
は、例えば、末端に―OH基をもつポリジメチルシロキ
サンと末端に―H基をもつポリジメチルシロキサン(ハ
イドロジェンシラン)を有機錫触媒(例えば有機錫アシ
レート触媒)を用いて縮合反応させ、3次元架橋構造を
つくるものが挙げられる。
は、例えば、末端に―OH基をもつポリジメチルシロキ
サンと末端に―H基をもつポリジメチルシロキサン(ハ
イドロジェンシラン)を有機錫触媒(例えば有機錫アシ
レート触媒)を用いて縮合反応させ、3次元架橋構造を
つくるものが挙げられる。
【0031】付加反応系のシリコーン樹脂としては、例
えば末端にビニル基を導入したポリジメチルシロキサン
とハイドロジエンシランを白金触媒を用いて反応させ、
3次元架橋構造をつくるものがあげられる。
えば末端にビニル基を導入したポリジメチルシロキサン
とハイドロジエンシランを白金触媒を用いて反応させ、
3次元架橋構造をつくるものがあげられる。
【0032】紫外線硬化系のシリコーン樹脂としては、
例えば最も基本的なタイプとして通常のシリコーンゴム
架橋と同じラジカル反応を利用するもの、アクリル基を
導入して光硬化させるもの、紫外線でオニウム塩を分解
して強酸を発生させこれでエポキシ基を開裂させて架橋
させるもの、ビニルシロキサンへのチオールの付加反応
で架橋するもの等が挙げられる。電子線は紫外線よりも
エネルギーが強く、紫外線硬化の場合のように開始剤を
用いずともラジカルによる架橋反応が起こる。
例えば最も基本的なタイプとして通常のシリコーンゴム
架橋と同じラジカル反応を利用するもの、アクリル基を
導入して光硬化させるもの、紫外線でオニウム塩を分解
して強酸を発生させこれでエポキシ基を開裂させて架橋
させるもの、ビニルシロキサンへのチオールの付加反応
で架橋するもの等が挙げられる。電子線は紫外線よりも
エネルギーが強く、紫外線硬化の場合のように開始剤を
用いずともラジカルによる架橋反応が起こる。
【0033】硬化性シリコーン樹脂としては、その重合
度が50〜200000程度のものが好ましく、これら
の具体例としては信越シリコーン(株)製のKS―71
8,―774,―775,―778,―779H,―8
30,―835,―837,―838,―839,―8
41,―843,―847,―847H,X―62―2
418,―2422,―2125,―2492,―24
94,―470,―2366,―630,X―92―1
40,―128,KS―723A・B,―705F,―
708A,―883,―709,―719,東芝シリコ
ーン(株)製のTPR―6701,―6702,―67
03,―3704,―6705,―6722,―672
1,―6700,XSR―7029,YSR―302
2,YR―3286,ダウコーニング(株)製のDK―
Q3―202,―203,―204,―210,―24
0,―3003,―205,―3057,SFXF―2
560,東レシリコーン(株)製のSD―7226,7
320,7229,BY24―900,171,31
2,374,SRX―375,SYL―OFF23,S
RX―244,SEX―290,アイ・シー・アイ・ジ
ャパン(株)製のSILCOLEASE425等を挙げ
ることができる。また、特開昭47―34447号公
報、特公昭52―40918号公報等に記載のシリコー
ン樹脂も用いることができる。
度が50〜200000程度のものが好ましく、これら
の具体例としては信越シリコーン(株)製のKS―71
8,―774,―775,―778,―779H,―8
30,―835,―837,―838,―839,―8
41,―843,―847,―847H,X―62―2
418,―2422,―2125,―2492,―24
94,―470,―2366,―630,X―92―1
40,―128,KS―723A・B,―705F,―
708A,―883,―709,―719,東芝シリコ
ーン(株)製のTPR―6701,―6702,―67
03,―3704,―6705,―6722,―672
1,―6700,XSR―7029,YSR―302
2,YR―3286,ダウコーニング(株)製のDK―
Q3―202,―203,―204,―210,―24
0,―3003,―205,―3057,SFXF―2
560,東レシリコーン(株)製のSD―7226,7
320,7229,BY24―900,171,31
2,374,SRX―375,SYL―OFF23,S
RX―244,SEX―290,アイ・シー・アイ・ジ
ャパン(株)製のSILCOLEASE425等を挙げ
ることができる。また、特開昭47―34447号公
報、特公昭52―40918号公報等に記載のシリコー
ン樹脂も用いることができる。
【0034】本発明において硬化シリコーン樹脂塗膜を
設けるにあたり、コーティングの方法としてはバーコー
ト法、ドクターブレード法、リバースロールコート法、
グラビアロールコート法等の従来から知られている方法
が利用できる。
設けるにあたり、コーティングの方法としてはバーコー
ト法、ドクターブレード法、リバースロールコート法、
グラビアロールコート法等の従来から知られている方法
が利用できる。
【0035】塗膜の乾燥及び硬化(熱硬化、紫外線硬化
等)は、それぞれ個別又は同時に行うことができる。同
時に行うときにはプラスチックフイルムの耐熱性(熱的
寸法安定性)にもよるが100℃以上で行うことが好ま
しい。乾燥熱硬化条件としては100℃以上で30秒程
度が望ましい。乾燥温度が100℃以下、及び硬化時間
が30秒以下では塗膜の硬化が不完全であり、塗膜の脱
落等耐久性に不安が残る。
等)は、それぞれ個別又は同時に行うことができる。同
時に行うときにはプラスチックフイルムの耐熱性(熱的
寸法安定性)にもよるが100℃以上で行うことが好ま
しい。乾燥熱硬化条件としては100℃以上で30秒程
度が望ましい。乾燥温度が100℃以下、及び硬化時間
が30秒以下では塗膜の硬化が不完全であり、塗膜の脱
落等耐久性に不安が残る。
【0036】離型層となる硬化シリコーン塗膜の膜厚は
乾燥後の厚みで0.05〜0.5μmの範囲が望まし
い。乾燥膜厚が0.05μmより薄くなると離形性能が
低下し、満足のいく性能が得られない。また0.5μm
より厚くなるとキュアリングに時間がかかり生産上不都
合を生じる。
乾燥後の厚みで0.05〜0.5μmの範囲が望まし
い。乾燥膜厚が0.05μmより薄くなると離形性能が
低下し、満足のいく性能が得られない。また0.5μm
より厚くなるとキュアリングに時間がかかり生産上不都
合を生じる。
【0037】かくして得られる離型フイルムは表面固有
抵抗値を1×104 〜1×1010Ω/□であって優れた
導電性を有し、かつこの導電性が湿度依存性を持たない
ことから、低湿度雰囲気下においても優れた導電性を示
す。さらに該離型フイルムは離型特性およびその経時安
定性に優れる。従って、前記離型フイルムは、これらの
特性を活して広範囲な種々の用途、例えば偏光板、位相
差板をはじめとする液晶材料の粘着面の保護フイルムや
紫外線カット窓張り用フイルム等、離型フイルムに帯電
防止処理を必要とされる種々の分野等に適用できる。
抵抗値を1×104 〜1×1010Ω/□であって優れた
導電性を有し、かつこの導電性が湿度依存性を持たない
ことから、低湿度雰囲気下においても優れた導電性を示
す。さらに該離型フイルムは離型特性およびその経時安
定性に優れる。従って、前記離型フイルムは、これらの
特性を活して広範囲な種々の用途、例えば偏光板、位相
差板をはじめとする液晶材料の粘着面の保護フイルムや
紫外線カット窓張り用フイルム等、離型フイルムに帯電
防止処理を必要とされる種々の分野等に適用できる。
【0038】本発明の離型フイルムは次の特長を有す
る。 1) 硬化シリコーン膜の低表面エネルギーにより他の
種々の物質と密着することなく良好な離型性を有する。 2) 導電性ポリエステルフイルムをベースとすること
で、湿度依存性もなく低湿度下でも低表面固有抵抗値を
示す。 3) シリコーン塗布乾燥に必要な120℃以上の乾燥
温度をかけても離型フイルムの帯電防止機能を損なうこ
とがない。
る。 1) 硬化シリコーン膜の低表面エネルギーにより他の
種々の物質と密着することなく良好な離型性を有する。 2) 導電性ポリエステルフイルムをベースとすること
で、湿度依存性もなく低湿度下でも低表面固有抵抗値を
示す。 3) シリコーン塗布乾燥に必要な120℃以上の乾燥
温度をかけても離型フイルムの帯電防止機能を損なうこ
とがない。
【0039】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。なお、フイルムの各種特性の測定は下記の方法
により行った。
明する。なお、フイルムの各種特性の測定は下記の方法
により行った。
【0040】1.表面固有抵抗 硬化シリコーン樹脂塗膜を塗設したフイルムを23℃×
50〜60%RHで24hr放置後、振動容量型電位差
測定器TR―84M型(タケダ理研製)で測定する。
50〜60%RHで24hr放置後、振動容量型電位差
測定器TR―84M型(タケダ理研製)で測定する。
【0041】2.離型性 初期剥離力 サンプルフイルムとポリエステル粘着テープ(ニット―
31B)を貼合わせ、5kgの圧着ローラーで圧着し、
20時間放置した後の剥離力を引っ張り試験機で測定す
る。
31B)を貼合わせ、5kgの圧着ローラーで圧着し、
20時間放置した後の剥離力を引っ張り試験機で測定す
る。
【0042】3.残留接着率 ポリエステル粘着テープ(ニット―31B)をJIS
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼着けた後の剥離力を測定し、基礎接着力(f
0 )とする。また前記ポリエステル粘着テープをサンプ
ルフイルムの硬化性シリコーン塗布面に5kgの圧着ロ
ーラーで圧着し、30秒間放置した後粘着テープをはが
す。そしてはがした粘着テープを上記のステンレス板に
貼り、該貼合部の剥離力を測定し、残留接着力(f)と
する。これらの各接着力は次式より残留接着率を求め
る。
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼着けた後の剥離力を測定し、基礎接着力(f
0 )とする。また前記ポリエステル粘着テープをサンプ
ルフイルムの硬化性シリコーン塗布面に5kgの圧着ロ
ーラーで圧着し、30秒間放置した後粘着テープをはが
す。そしてはがした粘着テープを上記のステンレス板に
貼り、該貼合部の剥離力を測定し、残留接着力(f)と
する。これらの各接着力は次式より残留接着率を求め
る。
【0043】
【数1】
【0044】
【実施例1〜2】ケッチェンブラック(ライオンアクゾ
(株)ケッチェンブラックEC―600JD)をヒドロ
キシプロピルセルロース(信越化学(株)製HPC L
―G)水溶液に混合分散し、さらにポリウレタン水分散
体(ポリビニルケミカル(株)ネオレッツR―966)
を添加し、総固形分15wt%、カーボンブラック/バ
インダー重量比20/80に調整した。
(株)ケッチェンブラックEC―600JD)をヒドロ
キシプロピルセルロース(信越化学(株)製HPC L
―G)水溶液に混合分散し、さらにポリウレタン水分散
体(ポリビニルケミカル(株)ネオレッツR―966)
を添加し、総固形分15wt%、カーボンブラック/バ
インダー重量比20/80に調整した。
【0045】固有粘度(オルソクロロフェノール、35
℃)0.66のポリエチレンテレフタレートを20℃に
維持した回転冷却ドラム上に溶融押出して未延伸フイル
ムとし、次いで該未延伸フイルムを機械軸方向に3.3
倍延伸してからフイルムの片面に前記塗液を8g/m2
(wet)の量でキスコート法にて塗布した。引続き1
05℃で横方向に3.3倍延伸し、さらに205℃で熱
処理し、厚み38μmの片面被覆二軸配向ポリエステル
フイルムを得た。
℃)0.66のポリエチレンテレフタレートを20℃に
維持した回転冷却ドラム上に溶融押出して未延伸フイル
ムとし、次いで該未延伸フイルムを機械軸方向に3.3
倍延伸してからフイルムの片面に前記塗液を8g/m2
(wet)の量でキスコート法にて塗布した。引続き1
05℃で横方向に3.3倍延伸し、さらに205℃で熱
処理し、厚み38μmの片面被覆二軸配向ポリエステル
フイルムを得た。
【0046】この二軸配向ポリエステルフイルムの非被
覆側表面に表1に示す組成によるシリコーン塗液を塗布
量が8g/m2 (wet)になるようコーティングし、
次いで乾燥温度130℃、滞留時間30秒で硬化反応を
行って乾燥膜厚0.24μmの離型フイルムを得た。こ
れら離型フイルムの特性を表2に示す。
覆側表面に表1に示す組成によるシリコーン塗液を塗布
量が8g/m2 (wet)になるようコーティングし、
次いで乾燥温度130℃、滞留時間30秒で硬化反応を
行って乾燥膜厚0.24μmの離型フイルムを得た。こ
れら離型フイルムの特性を表2に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【比較例1〜2】実施例1、2において導電層を塗布し
てないポリエステルフイルムを用いる以外は実施例1、
2と同じように行って離型フイルムを作成した。この離
型フイルムの特性は、表2に示すとおりであるが、得ら
れた表面固有抵抗値は6×1015Ω/□と帯電防止機能
を有していない。
てないポリエステルフイルムを用いる以外は実施例1、
2と同じように行って離型フイルムを作成した。この離
型フイルムの特性は、表2に示すとおりであるが、得ら
れた表面固有抵抗値は6×1015Ω/□と帯電防止機能
を有していない。
【0049】
【比較例3〜4】実施例1、2における導電性ポリエス
テルフイルムの代わりに界面活性剤型帯電防止剤(コル
コートT)を下塗りしたポリエステルフルイムを用いる
以外は実施例1、2と同じように行って離型フイルムを
作成した。この離型フイルムの特性は、表2に示す通り
であるが、表面固有抵抗値は満足いくものが得られてい
ない。
テルフイルムの代わりに界面活性剤型帯電防止剤(コル
コートT)を下塗りしたポリエステルフルイムを用いる
以外は実施例1、2と同じように行って離型フイルムを
作成した。この離型フイルムの特性は、表2に示す通り
であるが、表面固有抵抗値は満足いくものが得られてい
ない。
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明の離型フイルムは優れた離型性能
と帯電防止機能を兼ね備えたフイルムである。
と帯電防止機能を兼ね備えたフイルムである。
Claims (2)
- 【請求項1】 その少なくとも片面にカーボンブラック
と水溶性繊維素樹脂及びポリウレタン樹脂のバインダー
とを含む導電層を設けた導電性ポリエステルフイルムの
少なくとも片面に、硬化シリコーン樹脂塗膜を設けてな
る離型フイルム。 - 【請求項2】 表面固有抵抗値が1×104 〜1×10
10Ω/□である請求項1記載の離型フイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05135800A JP3140258B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 離型フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05135800A JP3140258B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 離型フイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06344513A true JPH06344513A (ja) | 1994-12-20 |
JP3140258B2 JP3140258B2 (ja) | 2001-03-05 |
Family
ID=15160120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05135800A Expired - Fee Related JP3140258B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 離型フイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3140258B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000052495A (ja) * | 1998-08-06 | 2000-02-22 | Teijin Ltd | 離形フィルム |
JP2007137052A (ja) * | 2005-10-20 | 2007-06-07 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 表面保護フィルム |
JP2011230435A (ja) * | 2010-04-29 | 2011-11-17 | Mitsubishi Plastics Inc | 基材レス両面粘着シート用離型ポリエステルフィルム |
-
1993
- 1993-06-07 JP JP05135800A patent/JP3140258B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000052495A (ja) * | 1998-08-06 | 2000-02-22 | Teijin Ltd | 離形フィルム |
JP2007137052A (ja) * | 2005-10-20 | 2007-06-07 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 表面保護フィルム |
JP2011230435A (ja) * | 2010-04-29 | 2011-11-17 | Mitsubishi Plastics Inc | 基材レス両面粘着シート用離型ポリエステルフィルム |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3140258B2 (ja) | 2001-03-05 |
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