JPH0634072U - 洗濯機パン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】点検口を洗濯機パン底面に設け、床下点検時以
外は常に点検口を隠蔽し、対向する床下地開口部の施工
を容易にするもの。 【構成】床下地１１に開口した開口部１３に対向する点
検口４をパン１の底面に設け、この点検口４に開閉可能
な覆蓋５を防水パッキン７を介して水密的に設けたも
の。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、住宅などの床面上に設置される洗濯機パンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

住宅などの洗濯場には、タイル張りその他の防水性の施工をすることが繁雑で 施工時間もかかり施工コストも高くなるために、簡易な施工方法として排水性が 考慮され床面上に設置される皿状の洗濯機パン（以下単にパンと称する）が用い られている。 ところが、住宅などの洗濯場の床下は配管スペースとなっていて、給水管，給 湯管，排水管，ガス管，その他の配管が布設されており、それらの配管の漏水の 有無等の点検が必要となる。従って配管点検用の点検口を設けることが行われる が、点検口を床面に設けることは体裁上、慎重な施工を要するばかりでなく、施 工コスト上からも敬遠されがちであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、床下配管スペースの点検口をパン底面に設け、この点検口に対向し て床下地に開口部を穿設するようにし、点検時以外は常に点検口を隠蔽するよう にし、点検のための床下地開口部の施工を容易にし、施工コストの低減を可能と する洗濯機パンを提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、排水口を備えた皿状パン本体の略中央部に点検口を設け、該点検口 に開閉可能な覆蓋を水密的に設けたことを特徴とする洗濯機パンである。

【０００５】

【作用】

本考案のパンを設置するには、予じめ指定した位置の床下地に設けた所定大き さの開口部に点検口を対向させてパンを設置し、パン周縁部を床面あるいは壁面 等にシール材でシールするもので、パンの点検口は覆蓋で水蜜的に覆われている 。床下の各配管類の点検を行うには、パンを移動させることなく、点検口の覆蓋 を取り外せば床下地開口部を利用して行うことができる。 なお、パンの点検口を覆う覆蓋は、周縁部とパンとの間に防水パッキンを設け て水密とするが、床下地の開口部を点検口より小とし、覆蓋の裏面に合板等の裏 打ち材を固着し、裏打ち材の大きさをその周縁部が床下地開口部の周縁部で支承 されるようにすると、覆蓋の強度が大となり、覆蓋に荷重がかかっても変形、亀 裂等による漏水を防止することができる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図面を参照して説明すると、図１，２において、皿状のパン １の周縁部は床下地１１にビス２で固定されるようになっており、パン底面には 排水トラップＴが連結される排水口３および点検口４が設けられ、点検口４には 透明又は不透明の覆蓋５が周縁部をビス６によってパン底面に固定されるように 開閉可能に設けられている。覆蓋５とパン底面間は防水パッキン７によって漏水 が防止されるが、図２に示すように、床下地１１の開口部１３を点検口４より小 とし、覆蓋５の裏面に開口部１３より大きくして開口部１３の周縁部で支承され るような大きさの合板等の裏打ち材８を固着すれば、覆蓋５の強度が大となり、 覆蓋５に荷重がかかっても変形、亀裂等による漏水を防止することができる。 なお、パン１の材料として金属板あるいは硬質合成樹脂を用いて一体成形する が、軟質合成樹脂シートを用いることもでき、その場合には点検口４内に硬質枠 体を接着してこの枠体上に覆蓋５を着脱自在に設けるようにする。

【０００７】 このようなパン１を設置するには、まずパン１の設置場所の床下地１１の、パ ン１の排水孔３に対応する位置に排水トラップＴ用の開口部１２を設けると共に 、点検口４に対応する位置にも開口部１３を設ける。特に、開口部１３の開口面 積は点検口４より小さくなるように、例えば点検口４の面積が３６０ｍｍ×３０ ０ｍｍの場合には、「床下地開口部の面積を２５０ｍｍ×２００ｍｍ以下にする こと」等の注意書きをパン１に貼付しておくことが望ましい。 図中、１４はコンクリートスラブ、１５は開口部１３周縁の支持部材を示す。

【０００８】 パン１の排水口３に連結される排水トラップＴは、図３，４に示すように、本 体２１内下部にトラップの機能をはたす立上り短管２２が螺合され、本体２１内 上部に上端が排水口３に連なり下端が立上り短管２２内に垂下される垂下短管２ ３が挿脱自在に設けられており、出口には芯合せを容易にするためのフレキシブ ル管２４を備え、これに排水技管２５を接続するようにするとよく、パン１の排 水口３はごみ除け２６で覆われている。従って、ごみ除け２６を外し、垂下短管 ２３と立上り短管２２を外すことによって、排水技管２５の高圧洗浄等の清掃を 容易に行うことができる。２７はごみ除け２６に回転自在に連結された洗濯機排 水ホース（図示せず）取付用の短管である。

【０００９】

【考案の効果】

以上述べたように本考案は、排水口を備えた皿状パン本体の略中央部に点検口 を設け、該点検口に開閉可能な覆蓋を水密的に設けたことにより、床下地の床下 配管点検用の開口部は常時パンによって隠蔽され、床下地開口部の施工作業が容 易になり、前記覆蓋の裏面に床下地開口部の周縁部で支承される裏打ち材を固着 したことによって覆蓋の強度が大となり、荷重がかかっても覆蓋の変形、亀裂等 による漏水を的確に防止することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す平面図である。

【図２】本考案の設置状態の一部の切断側面図である。

【図３】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】図３の平面図である。

【符号の説明】

１ パン ２ ビス ３ 排水口 ４ 点検口 ５ 覆蓋 ６ ビス ７ 防水パッキン ８ 裏打ち材 11 床下地 12 開口部 13 開口部 14 コンクリートスラブ Ｔ 排水トラップ 21 本体 22 立上り短管 23 垂下短管 24 フレキシブル管 25 排水技管 26 ごみ除け 27 短管

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 排水口を備えた皿状パン本体の略中央部
   に点検口を設け、該点検口に開閉可能な覆蓋を水密的に
   設けたことを特徴とする洗濯機パン。
2. 【請求項２】 前記覆蓋の裏面に床下地開口部の周縁部
   で支承される裏打ち材を固着した請求項１記載の洗濯機
   パン。
3. 【請求項３】 前記排水口に排水枝管を連結する挿脱自
   在な掃除口兼用排水トラップを配設した請求項１又は２
   記載の洗濯機パン。
4. 【請求項４】 前記掃除口兼用排水トラップの排水枝管
   連結部にフレキシブル管を介在させた請求項３記載の洗
   濯機パン。