JPH0633993B2 - 炎色観賞花火 - Google Patents

炎色観賞花火

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JPH0633993B2
JPH0633993B2 JP13608789A JP13608789A JPH0633993B2 JP H0633993 B2 JPH0633993 B2 JP H0633993B2 JP 13608789 A JP13608789 A JP 13608789A JP 13608789 A JP13608789 A JP 13608789A JP H0633993 B2 JPH0633993 B2 JP H0633993B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は着火燃焼して美麗な炎色の火炎を出す複数個
の固形燃焼剤をセットした炎色観賞花火に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来、メタアルデヒドに炎色剤と花火剤を添加して加工
した花火組成物と、この花火用組成物を適宜の形状に成
形固化した花火用固形燃焼剤は、特許第1291249 号(特
公昭60−12314 号)公報の開示技術として知られてお
り、また同特許公報に開示の花火用固形燃焼剤を用い、
この固形燃焼剤を燃焼スタンドの上に嵌合保持して着火
燃焼させる技術も実開昭61−84400 号公報に開示の改良
考案として公開されている。
前記従来の花火用組成物および該組成物を成形固化した
花火用固形燃焼剤は、着火燃焼により美麗な炎色の火炎
と火花を出し、長時間美麗に燃焼するもので、優雅な雰
囲気をかもし出し優れた観賞性を有する、危険性がなく
室内においても安全に使用することができる、無煙にて
悪臭や有毒ガスの発生が極めて少ない、残渣物が飛散せ
ず周囲を汚染することがない等の優れた効果を得ること
ができるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記従来の固形燃焼剤はマッチ,ライタ
ー等を用いて一個一個別々に着火するので、例えば赤
色,黄色,緑色等の異なる炎色の火炎及び火花を発生す
る複数個の固形燃焼剤を仕掛け花火のようにセットし
て、連続的に着火燃焼させることができない問題があっ
た。
ところで、複数個の被燃焼体例えばキャンドルを連続的
に着火燃焼させる連続点火方法として、ニトロセルロー
ス等の糸状の燃焼導火線を用いる技術は、例えば特公昭
60−27122 号公報に開示され一般に知られているが、こ
の燃焼導火線はキャンドル燃焼芯に接触させて接着剤に
より連結固定されるので、このキャンドル導火方式を前
記のような固形燃焼剤の連続着火に適用すると、以下の
ような問題が生じる。
前記固形燃焼剤はキャンドルのような燃焼芯がない
ので、固形燃焼剤に導火線を接続する場合には、燃焼導
火線を被燃焼体である固形燃焼剤の表面部に接触させて
接着固定しなければならず、このため燃焼導火線が固形
燃焼剤の表面部に密着し、この導火線密着部分に燃焼空
気(酸素)が入らないことになるので、導火線に着火し
ても、この導火線の着火燃焼火炎が燃焼剤接触部分で衰
えて、固形燃焼剤に旨く導火しない問題がある。
前記導火線の燃焼残渣物が燃焼剤表面に付着して、
固形燃焼剤の炎色反応に悪影響を与え、花火用組成物で
特定した燃焼剤本来の美麗な炎色が出ない問題がある。
前記導火線を固形燃焼剤の表面部に接着剤で連結固
定すると、導火線の取付け作業が面倒であるばかりか、
接着剤が乾く時の収縮作用で固形燃焼剤の表面部が剥離
し、いったん付けた導火線が後で取れてしまう問題があ
る。
この発明は前記従来の問題点を解消するためになされた
もので、その第1の目的はベース体の上に美麗な炎色の
火炎を発生する複数個の固形燃焼剤を仕掛け花火のよう
にセットして、連続的に着火燃焼させることができる炎
色観賞花火を提供することにある。また、本発明の第2
の目的は赤色,黄色,緑色等の異なる炎色の火炎と火花
を出す複数個の固形燃焼剤を一定間隔にセットし、この
複数個の固形燃焼剤を連続的に着火させて同時燃焼させ
ることにより、赤色,黄色,緑色等の異色火炎による優
雅な雰囲気をかもし出すことができる観賞性に優れた炎
色観賞花火を提供することにある。更に、本発明の第3
の目的は燃焼導火線の燃焼残渣物による炎色反応の劣化
を防ぎ、燃焼導火線の着火燃焼によって複数個の固形燃
焼剤を確実に連続着火させることができる特殊な連続導
火方式を採用した炎色観賞花火を提供することにある。
更にまた、本発明の第4の目的は花火セットの包装構造
を工夫して、包装費のコストダウンを計ると共に、花火
セットの輸送・保管に際する安全性を確保し、また花火
使用時の取扱いも容易かつ安全になり、花火燃焼場所の
残渣物飛散による汚染も防止することができる実用価値
の高い炎色観賞花火を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記の目的を達成するために、この発明の炎色観賞花火
は、テーブル面等の花火燃焼場所に置くことができるベ
ース体と、このベース体の上に一定の間隔を置いて立設
された複数の燃焼スタンドと、この各燃焼スタンドの上
端部に保持された着火により燃焼し美麗な炎色の火炎を
出す複数個の固形燃焼剤と、この各固形燃焼剤を連続的
に着火させるための燃焼導火線とを具備し、この燃焼導
火線を固形燃焼剤から下方向に離して燃焼スタンドにセ
ットしていることを特徴とするものである。
前記固形燃焼剤は特許第1291249 号公報に開示の花火用
組成物(メタアルデヒドに炎色剤と花火剤を添加して混
和したもの)を用い、これを適宜の形状に成形固化した
もので、同一炎色の火炎と火花を出す複数個の固形燃焼
剤を各燃焼スタンドの上端部にセットしても良いが、観
賞性を高めるためには各燃焼スタンドの上端部に赤色,
黄色,緑色等の異なる炎色の火炎と火花を出す複数個の
固形燃焼剤をセットすることが望ましい。
また、本発明において好ましい燃焼導火線としては、燃
焼スタンドに嵌挿される取付孔を有し固形燃焼剤の下方
位置で大きく燃える燃焼面積の広い複数の導火燃焼部
と、この各導火燃焼部を一体的に連結する細帯状の導火
線部とからなるセルロイドの薄板で形成されたものを使
用するのが良く、この場合には前記取付孔を燃焼スタン
ドに嵌挿し接着剤で固定して、導火線導火燃焼部と固形
燃焼剤との間に充分な量の燃焼空気を導入させるための
隙間部を形成することが望ましい。
更に、本発明において次ぎに好ましい燃焼導火線として
は、着火端部を有するニトロセルロース(硝化綿)の糸
状導火線を使用するのが良く、この場合にはニトロセル
ロースの糸状導火線を着火端部が両端若しくは一端のス
タンド位置から側方へ延出するように複数の燃焼スタン
ドに一回巻き又は数回巻きの状態に順次巻回し且つ接着
して、導火線巻回部と固形燃焼剤との間に充分な量の燃
焼空気を導入させるための隙間部を形成すれば良い。ま
た、本発明において前記燃焼スタンドは、その構造につ
いて特に限定するものではないが、望ましくは前記燃焼
スタンドを台板部と、この台板部上に突設されたスタッ
ドピンとからなる金属スタンドで構成すると良く、この
場合には複数個の燃焼スタンドを立設固定するベース体
が、スタッドピンの突出高さより深さの浅い灰皿機能を
有した薄箱と、複数個のスタッドピン挿通孔を有し前記
薄箱の内底部にスタンド台板部を挾持するように敷設固
定される中底板とから構成され、この中底板と薄箱底板
との間にスタンド台板部を挾持して、薄箱ベース体の上
にスタッドピンを直立させるスタンド立設構造を適用す
ることができる。
前記薄箱ベース体は導火線の燃焼残渣物と固形燃焼剤の
燃焼残渣物を受容する灰皿機能を有するものであって、
花火使用時の取扱いが容易かつ安全になり、花火燃焼場
所の残渣物飛散による汚染も防止することができる。な
お、この薄箱ベース体は花火セット製品としての出荷時
には別の包装箱で箱詰め包装することも可能であるが、
前記薄箱に被嵌される付帯の箱蓋を備えれば、この箱蓋
と薄箱ベース体とによって花火セットの包装ケースを形
成することができ、このため別の包装箱を用意する必要
がなくなって、包装費用のコストダウンを計ることがで
きる。
〔作用〕
前記構成の炎色観賞花火は、テーブル面等の花火燃焼場
所に置いて使用するもので、マッチ,ライター等を用い
て燃焼導火線に着火すると、この導火線が着火端部側か
ら順次に燃焼し、この導火線の燃焼炎が火走り途中で固
形燃焼剤に当たって導火し、複数個の固形燃焼剤が次々
に着火燃焼されて、美麗な炎色の燃焼火炎を発生するよ
うになり、この時の導火線及び固形燃焼剤の燃焼残渣物
は下方に順次落下してベース体の上に受止められるよう
になる。
〔実施例〕
以下、本発明の第1の実施例を第1図乃至第4図に従い
説明すると、この第1実施例による炎色観賞花火は、テ
ーブル面等の花火燃焼場所に置くことができるベース体
1と、このベース体1の上に横方向一列に一定の間隔を
置いて立設された複数例えば3個の燃焼スタンド11,1
2,13と、この各燃焼スタンド11〜13の上端部に保持さ
れた着火により燃焼し美麗な炎色の火炎Fを出す複数個
例えば3個の固形燃焼剤21,22,23と、この各固形燃焼
剤21〜23を連続的に着火させるための1本の燃焼導火線
30とを具備し、この燃焼導火線30が固形燃焼剤21〜23か
ら下方向に所定の間隔を離して燃焼スタンド11〜13に第
1図,第2図の如くセットされている。
前記固形燃焼剤21〜23は特許第1291249 号公報に開示の
花火用組成物すなわちメタアルデヒドに炎色剤と花火剤
を添加して混和した花火用組成物を適宜の形状に成形固
化したもので、この各固形燃焼剤21〜23の底面中心部に
は燃焼スタンド11〜13の上端部に嵌合される有底穴21a
,22a ,23a が凹設され、この有底穴21a ,22a ,23a
を各燃焼スタンド11〜13の上端部に嵌合し、必要な場
合には接着剤で固定して簡単に抜け外れないようにセッ
トされる。
なお、前記固形燃焼剤21〜23の組成物に含有される炎色
剤としては、例えばクロム,コバルト,ナトリウム,ス
トロンチウム,バリウム,銅,カリウム,リチウム又は
これらの金属酸化物或いは塩化物の中から選ばれた1種
又は2種以上のものを使用し、また前記燃焼剤組成物に
含有される花火剤としては、例えばアルミニウム粉,マ
グネシウム粉,チタニウム粉,鉄粉又はこれらの金属合
金粉の中から選ばれた1種又は2種以上のものを使用す
るもので、本実施例の場合には第1の固形燃焼剤21が例
えば黄炎色の火炎と火花を出す炎色剤及び花火剤を含有
した組成物で形成され、第2の固形燃焼剤22が例えば赤
炎色の火炎と火花を出す炎色剤及び花火剤を含有した組
成物で形成され、第3の固形燃焼剤23が例えば緑炎色に
火炎と火花を出す炎色剤及び花火剤を含有した組成物で
形成されているが、これらの炎色剤及び花火剤の具体例
については特許第1291249 号明細書に開示され公知技術
になっているので、詳細な説明は省略する。
前記燃焼スタンド11〜13はそれぞれ同一構成をなすもの
であり、その個々の燃焼スタンドは厚さが薄い円盤状の
台板部14と、この台板部14の上に一体的に突設されたス
タッドピン15とからなるアルミニウム等の金属スタンド
で形成されている。また、この複数個の燃焼スタンド11
〜13を立設固定するベース体1は、スタッドピン15の突
出高さより深さの浅い灰皿機能を有した厚紙製の薄箱2
と、この薄箱2の内底部にスタンド台板部14を挾持する
ように敷設してホチキス針,接着剤等の止着手段で薄箱
内底部に固定される中底板3とから構成されている。な
お、図面には示していないが、前記中底板3の表面には
耐火性のある金属箔が張り付けられており、この箔張り
中底板3には前記スタッドピン15を下方から挿通するた
めのピン直径と略同一径のスタッドピン挿通孔4,5,
6が横方向一列に一定の間隔を置いて穿設されている。
そして、このスタッドピン挿通孔4,5,6に燃焼スタ
ンド11〜13のスタッドピン15を下方から挿通し、前記中
底板3と薄箱底板1aとの間にスタンド台板部14を第1図
の如く挾持して、薄箱ベース体1の上にスタッドピン15
が直立するように燃焼スタンド11〜13を立設固定してい
る。
前記薄箱ベース体1は導火線30の燃焼残渣物と固形燃焼
剤21〜23の燃焼残渣物を受容する灰皿機能を有するもの
であって、前記薄箱2に被嵌される厚紙製の箱蓋7を付
帯し、この付帯箱蓋7と薄箱ベース体1とによって花火
セットを包装するための包装ケース8を形成している。
燃焼導火線30は厚さ0.2mm程度のセルロイド薄板で形
成されるものであって、固形燃焼剤21〜23の下方位置で
大きく燃える燃焼面積の広い複数の導火燃焼部31,32,
33と、この各導火燃焼部31〜33を一体的に連結する細帯
状の導火線部34,35と、両端位置の着火燃焼部21,23か
ら導火線部34,35の延長方向に延出する着火端部36,37
とを有し、前記導火燃焼部31〜33の中心部には燃焼スタ
ンド11〜13のスタッドピン15に嵌挿されるピン直径と略
同一径の取付孔31a ,32a ,33a が穿設されている。そ
して、この各導火線取付孔31a 〜33a を前記スタッドピ
ン11b 〜13b に嵌挿し接着剤38で第1図の如く固定し
て、導火線導火燃焼部31〜33の上面と固形燃焼剤21〜23
の下面との間に充分な量の燃焼空気を導入させるための
3〜5mm間隔位の隙間部gを形成している。
前記導火線30の導火燃焼部31〜33は、第2図に示すよう
な円形状をなすものでも、第3図(a)(b)に示すよ
うな角型形状をなすものであっても、或いはその他の加
工上,経済上ベターな適宜の形状をなすものであっても
良く、その大きさは例えば円形状の場合に直径10mm位、
角型形状の場合に10×10mmに設定され、その中心に例え
ば直径4mm程度の取付孔31a ,32a ,33a が穿設され
る。また、前記導火線30の着火端部36,37及び導火線部
34,35は、その帯幅が例えば3mm位に設定されている。
なお、前記着火端部36,37及び導火線部34,35の連設位
置は第2図,第3図(a)に示すように取付孔31a ,32
a ,33a の中心を通る軸線上であっても、第3図(b)
に示すように取付孔31a ,32a ,33a の中心を通る軸線
に対して平行するように変位していても良い。
而して、前記のように構成された本発明の炎色観賞花火
は、テーブル面等の花火燃焼場所に置いて使用するもの
で、マッチ,ライター等を用いて燃焼導火線30の着火端
部36に着火すると、この導火線30が着火端部36側から第
4図の如く順次に燃焼し、この導火線30の燃焼炎fが火
走り途中で固形燃焼剤21〜23に当たって導火し、複数個
の固形燃焼剤21〜23が次々に着火燃焼されて、美麗な炎
色の燃焼火炎Fと火花(図示せず)を発生するようにな
り、この時の導火線30及び固形燃焼剤21〜23の燃焼残渣
物は下方に順次落下してベース体1の薄箱中底板3上に
受止められるようになる。
第5図及び第6図は本発明の第2実施例を示すもので、
テーブル面等の花火燃焼場所に置くことができるベース
体1と、このベース体1の上に横方向に一定の間隔を置
いて立設された複数例えば3個の燃焼スタンド11,12,
13と、この各燃焼スタンド11〜13の上端部に嵌合保持さ
れた着火により燃焼し美麗な炎色の火炎F及び火花を出
す複数個例えば3個の固形燃焼剤21,22,23と、この各
固形燃焼剤21〜23を連続的に着火させるための1本の燃
焼導火線30とを具備する第1実施例の炎色観賞花火にお
いて、前記燃焼導火線30として両端に着火端部30a ,30
b を有するニトロセルロース(硝化綿)の糸状導火線3
0′を使用し、このニトロセルロースの糸状導火線30′
を着火端部30a ,30b が両端スタンド11,13の位置ある
いは一端スタンド11又は13の位置から側方へ延出するよ
うに、燃焼スタンド11〜13のスダットピン15に一回巻き
又は数回巻きの状態に順次巻回し且つ図示省略の接着剤
で接着固定して導火線巻回部39a ,39b ,39c を形成
し、この導火線巻回部39a ,39b ,39c と固形燃焼剤2
1,22,23との間に充分な量の燃焼空気を導入させるた
めの3〜5mm間隔位の隙間部gを形成している。その他
の構成と作用は前記第1実施例のものと同様であるか
ら、同一部分に同一符号を付して詳細な説明は省略す
る。
〔発明の効果〕
本発明の炎色観賞花火は、前記のような構成のものであ
るから、次の如き作用効果を奏する。
美麗な炎色の火炎を発生する複数個の固形燃焼剤を
仕掛け花火のように連続的に着火燃焼させることがで
き、前記固形燃焼剤が赤色,黄色,緑色等の異なる炎色
の火炎と火花を出すものであれば、この固形燃焼剤を導
火線で連続的に導火させて同時燃焼させることにより、
赤色,黄色,緑色等の異色火炎及び火花による優雅な雰
囲気をかもし出し優れた観賞性を得ることができる。
燃焼導火線が固形燃焼剤の下方に離間して燃焼スタ
ンドにセットされ、前記導火線の燃焼残渣物が下に落ち
るようになっているので、燃焼導火線の燃焼残渣物によ
る炎色反応の劣化を防ぐことができ、また導火線着火燃
焼部と固形燃焼剤との間に形成された隙間部に充分な量
の燃焼空気が導入されることにより、燃焼導火線が良好
に着火燃焼し、複数個の固形燃焼剤を確実に連続着火さ
せることができる。
前記導火線がセルロイドの薄板で形成され、このセ
ルロイド薄板導火線の固形燃焼剤下に位置する部分に燃
焼面積の広い導火燃焼部が設けられいる場合には、細帯
状の導火線部を走った導火線燃焼炎が固形燃焼剤の下方
位置で大きく燃えるので、固形燃焼剤への導火が更に確
実になり、燃焼剤着火不良の問題を解消することができ
る。またこれと同様な効果は、ニトロセルロースの糸状
導火線を燃焼スタンドに一回巻き又は数回巻きの状態に
順次巻回接着して、導火線巻回部を形成した場合におい
ても同様に奏することができる。
複数個の燃焼スタンドを立設固定するベース体が、
深さの浅い灰皿機能を有した薄箱と、この薄箱の内底部
にスタンド台板部を挾持するように敷設固定される中底
板とから構成される場合には、この薄箱ベース体が導火
線の燃焼残渣物と固形燃焼剤の燃焼残渣物を受容する灰
皿機能を有し、花火燃焼場所の残渣物飛散による汚染を
防止することができる。
前記薄箱ベース体は花火セット製品としての出荷時
には別の包装箱で箱詰め包装することも可能であるが、
前記薄箱に被嵌される付帯の箱蓋を備えれば、この箱蓋
と薄箱ベース体とによって花火セットの包装ケースを形
成することができ、このため別の包装箱を用意する必要
がなくなって、包装費用のコストダウンを計ることがで
きる。そして、前記包装ケースにより花火セットの輸送
・保管に際する安全性を確保でき、また花火使用時の取
扱いも容易かつ安全になり、子供等でも安心して使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係わる炎色観賞花火を示
す中央縦断面図、第2図は第1図のII−II線に沿う横断
平面図、第3図(a)(b)は燃焼スタンドにセットさ
れるセルロイド薄板導火線の変形例を示す平面図、第4
図は前記炎色観賞花火の使用状態を示した斜視図、第5
図は本発明の第2実施例に係わる炎色観賞花火を示す中
央縦断面図、第6図は第5図のVI−VI線に沿う横断平面
図である。 1……ベース体、2……薄箱、3……中底板、4〜6…
…スタッドピン挿通孔、7……箱蓋、8……包装ケー
ス、11〜13……燃焼スタンド、14……スタンド台板部、
15……スタッドピン、21〜23……固形燃焼剤、F……固
形燃焼剤の燃焼火炎、21a 〜23a ……有底穴、30……セ
ルロイド薄板の燃焼導火線、30′……ニトロセルロース
の糸状導火線、f……導火線の燃焼火炎、30a ,30b
(36,37)……導火線着火端部、31〜33……セルロイド
薄板導火線の導火燃焼部、31a 〜33a ……セルロイド薄
板導火線の取付孔、g……隙間部、34,35……細帯状の
導火線部、38……接着剤、39a 〜39c ……ニトロセルロ
ース導火線の巻回部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テーブル面等の花火燃焼場所に置くことが
    できるベース体と、このベース体の上に一定の間隔を置
    いて立設された複数の燃焼スタンドと、この各燃焼スタ
    ンドの上端部に保持された着火により燃焼し美麗な炎色
    の火炎を出す複数個の固形燃焼剤と、この各固形燃焼剤
    を連続的に着火させるための燃焼導火線とを具備し、こ
    の燃焼導火線は固形燃焼剤から下方向に離して燃焼スタ
    ンドにセットされていることを特徴とする炎色観賞花
    火。
  2. 【請求項2】前記固形燃焼剤がメタアルデヒドに炎色剤
    と花火剤を混入した花火用組成物を適宜の形状に成形固
    化してなるもので、各燃焼スタンドの上端部に赤色,黄
    色,緑色等の異なる炎色の火炎と火花を出す複数個の固
    形燃焼剤をセットしていることを特徴とする請求項1に
    記載の炎色観賞花火。
  3. 【請求項3】前記導火線が燃焼スタンドに嵌挿される取
    付孔を有し固形燃焼剤の下方位置で大きく燃える燃焼面
    積の広い複数の導火燃焼部と、この各導火燃焼部を一体
    的に連結する細帯状の導火線部とからなるセルロイドの
    薄板で形成され、前記取付孔を燃焼スタンドに嵌挿し接
    着剤で固定して、導火線導火燃焼部と固形燃焼剤との間
    に充分な量の燃焼空気を導入させるための隙間部を形成
    していることを特徴とする請求項1に記載の炎色観賞花
    火。
  4. 【請求項4】前記燃焼導火線が着火端部を有するニトロ
    セルロースの糸状導火線であり、このニトロセルロース
    の糸状導火線を着火端部が両端若しくは一端のスタンド
    位置から側方へ延出するように複数の燃焼スタンドに一
    回巻き又は数回巻きの状態に順次巻回接着して、導火線
    巻回部と固形燃焼剤との間に充分な量の燃焼空気を導入
    させるための隙間部を形成していることを特徴とする請
    求項1に記載の炎色観賞花火。
  5. 【請求項5】前記燃焼スタンドが台板部と、この台板部
    上に突設されたスタッドピンとからなる金属スタンドで
    形成され、またこの複数個の燃焼スタンドを立設固定す
    るベース体が、スタッドピンの突出高さより深さの浅い
    灰皿機能を有した薄箱と、複数個のスタッドピン挿通孔
    を有し前記薄箱の内底部にスタンド台板部を挾持するよ
    うに敷設固定される中底板とから構成され、そして前記
    薄箱と該薄箱に被嵌される付帯の箱蓋とによって花火セ
    ットを包装する包装ケースが形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の炎色観賞花火。
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