JPH06338318A - 亜鉛アルカリ電池 - Google Patents
亜鉛アルカリ電池Info
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- JPH06338318A JPH06338318A JP5148279A JP14827993A JPH06338318A JP H06338318 A JPH06338318 A JP H06338318A JP 5148279 A JP5148279 A JP 5148279A JP 14827993 A JP14827993 A JP 14827993A JP H06338318 A JPH06338318 A JP H06338318A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は無汞化かつ鉛無添加の亜鉛合金粉末
を用いた低公害、かつ安全で高性能な亜鉛アルカリ電池
を得ることを目的としている。 【構成】 本発明は、インジウム0.01〜0.1重量
%、ビスマス0.001〜0.01重量%、アルミニウ
ム0.001〜0.01重量%、ガリウム0.001〜
0.01重量%、及びチタン、マンガン、コバルト、ニ
ッケル、テルルからなる群より選ばれた少なくとも1種
類以上を、0.001〜0.05重量%含有する無汞化
且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質としたゲル状
負極を有する亜鉛アルカリ電池である。本発明はゲル状
負極に、インジウム化合物、水酸化テトラブチルアンモ
ニウムを添加してもよい。
を用いた低公害、かつ安全で高性能な亜鉛アルカリ電池
を得ることを目的としている。 【構成】 本発明は、インジウム0.01〜0.1重量
%、ビスマス0.001〜0.01重量%、アルミニウ
ム0.001〜0.01重量%、ガリウム0.001〜
0.01重量%、及びチタン、マンガン、コバルト、ニ
ッケル、テルルからなる群より選ばれた少なくとも1種
類以上を、0.001〜0.05重量%含有する無汞化
且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質としたゲル状
負極を有する亜鉛アルカリ電池である。本発明はゲル状
負極に、インジウム化合物、水酸化テトラブチルアンモ
ニウムを添加してもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無汞化且つ鉛無添加の亜
鉛合金粉末を用いた低公害且つ安全で高性能な亜鉛アル
カリ電池に関するものである。
鉛合金粉末を用いた低公害且つ安全で高性能な亜鉛アル
カリ電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、亜鉛アルカリ電池の負極活物質と
しては、亜鉛の腐食によるガス発生の抑制及び電気特性
の向上を目的として、汞化亜鉛合金粉末が用いられてい
たが、近年、使用済み電池による環境汚染が問題視され
るようになってきたことから、低公害化が社会的な要望
となり、亜鉛合金粉末を無汞化(無水銀)にするための
亜鉛合金組成、防食剤(インヒビター)等の研究が進め
られ、ついに実用上問題のない無水銀アルカリ電池用ゲ
ル状負極が開発されるに至った。
しては、亜鉛の腐食によるガス発生の抑制及び電気特性
の向上を目的として、汞化亜鉛合金粉末が用いられてい
たが、近年、使用済み電池による環境汚染が問題視され
るようになってきたことから、低公害化が社会的な要望
となり、亜鉛合金粉末を無汞化(無水銀)にするための
亜鉛合金組成、防食剤(インヒビター)等の研究が進め
られ、ついに実用上問題のない無水銀アルカリ電池用ゲ
ル状負極が開発されるに至った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無水銀
アルカリ電池で実用化されている無汞化亜鉛合金粉末中
には、水素ガス発生を抑制するために水銀と同様に有害
物質である鉛を数百ppm添加していることから、鉛無
添加の亜鉛合金粉末を用いた無水銀アルカリ電池への要
望が高まっている。ところで、現在までに鉛を添加して
いない亜鉛アルカリ電池用亜鉛合金に関して公開された
ものとしては、特開昭63−133450号公報、特開
平2−194103号公報等数多くあり、その中にはあ
る程度の耐食性を期待できるものもあるが、十分とは言
えない。
アルカリ電池で実用化されている無汞化亜鉛合金粉末中
には、水素ガス発生を抑制するために水銀と同様に有害
物質である鉛を数百ppm添加していることから、鉛無
添加の亜鉛合金粉末を用いた無水銀アルカリ電池への要
望が高まっている。ところで、現在までに鉛を添加して
いない亜鉛アルカリ電池用亜鉛合金に関して公開された
ものとしては、特開昭63−133450号公報、特開
平2−194103号公報等数多くあり、その中にはあ
る程度の耐食性を期待できるものもあるが、十分とは言
えない。
【0004】また、発生したガスを逃がす構造を有する
電池には使用可能であるが、円筒型アルカリマンガン乾
電池等の密閉構造を有する電池には亜鉛合金組成を改善
しただけでは、未放電時のガス発生は抑制できても一部
放電した後のガス発生までは抑制できず、実用可能なゲ
ル状負極とはなり得ない。このような状況から、よりガ
ス発生の少ない亜鉛合金組成の開発並びに密閉構造を有
するアルカリ電池にも適用可能なゲル状負極の開発が急
務となっていた。
電池には使用可能であるが、円筒型アルカリマンガン乾
電池等の密閉構造を有する電池には亜鉛合金組成を改善
しただけでは、未放電時のガス発生は抑制できても一部
放電した後のガス発生までは抑制できず、実用可能なゲ
ル状負極とはなり得ない。このような状況から、よりガ
ス発生の少ない亜鉛合金組成の開発並びに密閉構造を有
するアルカリ電池にも適用可能なゲル状負極の開発が急
務となっていた。
【0005】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、その目的は無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を用
いた低公害且つ安全で高性能な亜鉛アルカリ電池を提供
することにある。
で、その目的は無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を用
いた低公害且つ安全で高性能な亜鉛アルカリ電池を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明はインジウム0.01〜0.1重量%、ビス
マス0.001〜0.01重量%、アルミニウム0.0
01〜0.01重量%、ガリウム0.001〜0.01
重量%、及びチタン、マンガン、コバルト、ニッケル、
テルルからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上
を、0.001〜0.05重量%含有する無汞化且つ鉛
無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質とし、さらに亜鉛合
金粉末の防食剤としてインジウム化合物を、亜鉛合金粉
末に対してインジウム換算で0.005〜0.5重量
%、及び/または水酸化テトラブチルアンモニウムを亜
鉛合金粉末に対して0.0001〜0.05重量%添加
したゲル状負極を用いることにより、低公害且つ安全で
高性能な亜鉛アルカリ電池を実現したものである。
め、本発明はインジウム0.01〜0.1重量%、ビス
マス0.001〜0.01重量%、アルミニウム0.0
01〜0.01重量%、ガリウム0.001〜0.01
重量%、及びチタン、マンガン、コバルト、ニッケル、
テルルからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上
を、0.001〜0.05重量%含有する無汞化且つ鉛
無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質とし、さらに亜鉛合
金粉末の防食剤としてインジウム化合物を、亜鉛合金粉
末に対してインジウム換算で0.005〜0.5重量
%、及び/または水酸化テトラブチルアンモニウムを亜
鉛合金粉末に対して0.0001〜0.05重量%添加
したゲル状負極を用いることにより、低公害且つ安全で
高性能な亜鉛アルカリ電池を実現したものである。
【0007】
【作用】本発明の亜鉛合金は、鉛の代替元素として、イ
ンジウム、ビスマス、アルミニウム、ガリウム及びチタ
ン、マンガン、コバルト、ニッケル、テルル等を添加す
ることにより、無汞化・鉛添加亜鉛合金よりも未放電時
の耐食性を高めることができる。この場合の各添加元素
の作用機構の詳細は十分明らかになってはいないが、各
元素を単独で添加した場合には水素ガス発生を実用可能
なレベルに抑制できないことを確認していることから、
複数元素添加の相乗効果によって亜鉛合金表面の水素過
電圧が高められたり、表面が平滑化されて表面積が減少
することにより、耐食性が向上するものと考えられる。
なお、ここで鉛無添加と表現しているのは、現在の一般
的な亜鉛精錬技術では、純亜鉛と言われるものでも、鉛
が30ppm程度不純物として混入することは避けられ
ず、30ppm以下とするのは技術的には可能である
が、コスト的に不利であると考えられるからである。
ンジウム、ビスマス、アルミニウム、ガリウム及びチタ
ン、マンガン、コバルト、ニッケル、テルル等を添加す
ることにより、無汞化・鉛添加亜鉛合金よりも未放電時
の耐食性を高めることができる。この場合の各添加元素
の作用機構の詳細は十分明らかになってはいないが、各
元素を単独で添加した場合には水素ガス発生を実用可能
なレベルに抑制できないことを確認していることから、
複数元素添加の相乗効果によって亜鉛合金表面の水素過
電圧が高められたり、表面が平滑化されて表面積が減少
することにより、耐食性が向上するものと考えられる。
なお、ここで鉛無添加と表現しているのは、現在の一般
的な亜鉛精錬技術では、純亜鉛と言われるものでも、鉛
が30ppm程度不純物として混入することは避けられ
ず、30ppm以下とするのは技術的には可能である
が、コスト的に不利であると考えられるからである。
【0008】また、本発明の亜鉛合金粉末は、鉛添加亜
鉛合金粉末よりもガス発生量が少なく、発生したガスを
逃がす構造を有する電池にはそのまま使用できるが、密
閉構造を有する円筒型アルカリマンガン電池等では、本
発明のような亜鉛合金組成の改善だけでは、漏液を引き
起こさない実用可能なレベルのガス発生には抑制できな
い。
鉛合金粉末よりもガス発生量が少なく、発生したガスを
逃がす構造を有する電池にはそのまま使用できるが、密
閉構造を有する円筒型アルカリマンガン電池等では、本
発明のような亜鉛合金組成の改善だけでは、漏液を引き
起こさない実用可能なレベルのガス発生には抑制できな
い。
【0009】そこで、防食剤(インヒビター)としてイ
ンジウム化合物及び/または水酸化テトラブチルアンモ
ニウムを添加することにより、密閉構造を有する電池で
も実用可能なゲル状負極を得ることができる。このう
ち、インジウム化合物は、そのガス発生抑制機構の詳細
は明らかでないが、電池を一部放電した場合のガス発生
に多大な効果があり、一方、水酸化テトラブチルアンモ
ニウムは亜鉛合金粉末表面に付着して自己放電を抑え
て、未放電でのガス発生をより抑制するとともに、不純
物がゲル状負極に混入した際には、亜鉛粉と不純物の接
触の機会を減らし、不純物によるガス発生の危険性をよ
り下げることもできる。
ンジウム化合物及び/または水酸化テトラブチルアンモ
ニウムを添加することにより、密閉構造を有する電池で
も実用可能なゲル状負極を得ることができる。このう
ち、インジウム化合物は、そのガス発生抑制機構の詳細
は明らかでないが、電池を一部放電した場合のガス発生
に多大な効果があり、一方、水酸化テトラブチルアンモ
ニウムは亜鉛合金粉末表面に付着して自己放電を抑え
て、未放電でのガス発生をより抑制するとともに、不純
物がゲル状負極に混入した際には、亜鉛粉と不純物の接
触の機会を減らし、不純物によるガス発生の危険性をよ
り下げることもできる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例について詳
細に説明する。 (実施例1)まず、ゲル化剤としてのポリアクリル酸
0.4重量部に、試薬特級相当以上の酸化インジウム
(In2 O3 )を0.039重量部(In換算として亜
鉛合金粉末に対して0.05重量%)加え、ポットミル
で10分間均一に混合した後、これをIn:0.05重
量%、Bi:0.01重量%、Al:0.003重量
%、Ga:0.01重量%、及びTi:0.005重量
%を含む粒径100〜300μmの亜鉛合金粉末65重
量部に加え、汎用混合期で5分間撹拌し、均一に混合し
た。次いで酸化亜鉛を3.5重量%溶解した35重量%
濃度の苛性カリ水溶液35重量部に、水酸化テトラブチ
ルアンモニウム0.00065重量部を添加し、10分
間混合撹拌して十分に分散させた後、前記亜鉛合金粉末
の混合物を4分間かけて徐々に添加するとともに、15
0mmHg以下の減圧状態で撹拌・混合し、更に、10
mmHg以下の減圧状態にして5分間撹拌して、均一な
ゲル状負極を製造した。
細に説明する。 (実施例1)まず、ゲル化剤としてのポリアクリル酸
0.4重量部に、試薬特級相当以上の酸化インジウム
(In2 O3 )を0.039重量部(In換算として亜
鉛合金粉末に対して0.05重量%)加え、ポットミル
で10分間均一に混合した後、これをIn:0.05重
量%、Bi:0.01重量%、Al:0.003重量
%、Ga:0.01重量%、及びTi:0.005重量
%を含む粒径100〜300μmの亜鉛合金粉末65重
量部に加え、汎用混合期で5分間撹拌し、均一に混合し
た。次いで酸化亜鉛を3.5重量%溶解した35重量%
濃度の苛性カリ水溶液35重量部に、水酸化テトラブチ
ルアンモニウム0.00065重量部を添加し、10分
間混合撹拌して十分に分散させた後、前記亜鉛合金粉末
の混合物を4分間かけて徐々に添加するとともに、15
0mmHg以下の減圧状態で撹拌・混合し、更に、10
mmHg以下の減圧状態にして5分間撹拌して、均一な
ゲル状負極を製造した。
【0011】得られたゲル状負極を用いて図1に示すJ
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。この図1において、1は正極端子を兼ねる有底円筒
形の金属缶であり、この金属缶1内には円筒状に加圧成
型した正極合剤2が充填されている。正極合剤2は、二
酸化マンガン粉末とカーボン粉末を混合し、これを金属
缶1内に収納し所定の圧力で中空円筒状に加圧成形した
ものである。また、正極合剤2の中空部には、アセター
ル化ポリビニルアルコール繊維の不織布からなる有底円
筒状のセパレータ3を介して前記方法で製造したゲル状
負極4が充填されている。ゲル状負極4内には真鍮製の
負極集電棒5が、その上端部をゲル状負極4より突出す
るように挿着されている。負極集電棒5の突出部外周面
及び金属缶1の上部内周面には二重環状のポリアミド樹
脂からなる絶縁ガスケット6が配設されている。また、
ガスケット6の二重環状部の間にはリング状の金属板7
が配設され、かつ金属板7には負極端子を兼ねる帽子形
の金属封口板8が集電棒5の頭部に当接するように配設
されている。そして、金属缶1の開口縁を内方に屈曲さ
せることによりガスケット6及び金属封口板8で金属缶
1内を密封口している。
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。この図1において、1は正極端子を兼ねる有底円筒
形の金属缶であり、この金属缶1内には円筒状に加圧成
型した正極合剤2が充填されている。正極合剤2は、二
酸化マンガン粉末とカーボン粉末を混合し、これを金属
缶1内に収納し所定の圧力で中空円筒状に加圧成形した
ものである。また、正極合剤2の中空部には、アセター
ル化ポリビニルアルコール繊維の不織布からなる有底円
筒状のセパレータ3を介して前記方法で製造したゲル状
負極4が充填されている。ゲル状負極4内には真鍮製の
負極集電棒5が、その上端部をゲル状負極4より突出す
るように挿着されている。負極集電棒5の突出部外周面
及び金属缶1の上部内周面には二重環状のポリアミド樹
脂からなる絶縁ガスケット6が配設されている。また、
ガスケット6の二重環状部の間にはリング状の金属板7
が配設され、かつ金属板7には負極端子を兼ねる帽子形
の金属封口板8が集電棒5の頭部に当接するように配設
されている。そして、金属缶1の開口縁を内方に屈曲さ
せることによりガスケット6及び金属封口板8で金属缶
1内を密封口している。
【0012】(実施例2〜15)亜鉛粉の合金組成が表
1に示す通りであること以外、実施例1と同様にしてJ
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。
1に示す通りであること以外、実施例1と同様にしてJ
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。
【0013】
【表1】
【0014】(実施例16〜17)酸化インジウムの添
加量が表1に示す通りであること以外、実施例1と同様
にしてJIS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組
み立てた。
加量が表1に示す通りであること以外、実施例1と同様
にしてJIS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組
み立てた。
【0015】(実施例18〜19)水酸化テトラブチル
アンモニウムの添加量が表1に示す通りであること以
外、実施例1と同様にしてJIS規格LR6形(単3
形)アルカリ電池を組み立てた。
アンモニウムの添加量が表1に示す通りであること以
外、実施例1と同様にしてJIS規格LR6形(単3
形)アルカリ電池を組み立てた。
【0016】(比較例1〜15)亜鉛粉の合金組成が表
3に示す通りであること以外、実施例1と同様にしてJ
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。
3に示す通りであること以外、実施例1と同様にしてJ
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。
【0017】
【表3】
【0018】(比較例16〜20)酸化インジウム及び
水酸化テトラブチルアンモニウムの添加量が表3に示す
通りであること以外、実施例1と同様にしてJIS規格
LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立てた。
水酸化テトラブチルアンモニウムの添加量が表3に示す
通りであること以外、実施例1と同様にしてJIS規格
LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立てた。
【0019】以上の実施例及び比較例のうち、鉛添加合
金を使った比較例1以外は、不純物としての鉛含有量は
10ppm程度の亜鉛合金を用いた。
金を使った比較例1以外は、不純物としての鉛含有量は
10ppm程度の亜鉛合金を用いた。
【0020】以上のようにして組み立てた各LR6電池
について、未放電及び一部放電(2Ω30分放電)後の
電池を60℃で40日間貯蔵した後、水中で分解して電
池内部のガスを捕集した結果(n=10個の平均値)、
2Ω連続放電持続時間(0.9Vまで、n=6個の平均
値)及び1.2kΩ連続放電での単寿命発生率(n=5
0個)を調べた。表2及び表4にこれら電池の試験結果
を示す。
について、未放電及び一部放電(2Ω30分放電)後の
電池を60℃で40日間貯蔵した後、水中で分解して電
池内部のガスを捕集した結果(n=10個の平均値)、
2Ω連続放電持続時間(0.9Vまで、n=6個の平均
値)及び1.2kΩ連続放電での単寿命発生率(n=5
0個)を調べた。表2及び表4にこれら電池の試験結果
を示す。
【0021】
【表2】
【0022】
【表4】
【0023】表2及び表4より明らかなように、比較例
4,7,10及び13によると、インジウム、ビスマ
ス、アルミニウム、ガリウムを単独で添加しても、未放
電、一部放電ともに60℃40日貯蔵で漏液してしま
い、ガス発生抑制に効果がないことがわかるが、実施例
1〜19のように複数元素系になると相乗効果によっ
て、比較例1の鉛を含有した亜鉛合金よりもガス発生が
抑制される。
4,7,10及び13によると、インジウム、ビスマ
ス、アルミニウム、ガリウムを単独で添加しても、未放
電、一部放電ともに60℃40日貯蔵で漏液してしま
い、ガス発生抑制に効果がないことがわかるが、実施例
1〜19のように複数元素系になると相乗効果によっ
て、比較例1の鉛を含有した亜鉛合金よりもガス発生が
抑制される。
【0024】実施例1〜3及び比較例2〜3によると、
亜鉛合金中の添加元素としてのインジウムは、鉛無添加
の場合、非常にガス発生抑制に効果があり、インジウム
を添加しない(比較例2)と、ビスマス、アルミニウ
ム、ガリウム等を添加しても実用可能なレベルにはなら
ない。また、インジウムを0.1重量%より多く添加し
ても(比較例3)、際立った効果はなく、コストの面か
ら考えるとインジウムは0.1重量%以下が良い。
亜鉛合金中の添加元素としてのインジウムは、鉛無添加
の場合、非常にガス発生抑制に効果があり、インジウム
を添加しない(比較例2)と、ビスマス、アルミニウ
ム、ガリウム等を添加しても実用可能なレベルにはなら
ない。また、インジウムを0.1重量%より多く添加し
ても(比較例3)、際立った効果はなく、コストの面か
ら考えるとインジウムは0.1重量%以下が良い。
【0025】実施例1,4,5及び比較例5,6による
と、亜鉛合金中の添加元素としてのビスマスは表面を平
滑化し、表面積を減少させることによりガス発生を抑制
すると考えられるが、その反面、添加量が多くなると重
負荷放電特性に悪影響を及ぼすようであるので、ガス発
生抑制と重負荷放電特性のバランスを考慮すると、0.
001〜0.01重量%の範囲で添加することが望まし
い。
と、亜鉛合金中の添加元素としてのビスマスは表面を平
滑化し、表面積を減少させることによりガス発生を抑制
すると考えられるが、その反面、添加量が多くなると重
負荷放電特性に悪影響を及ぼすようであるので、ガス発
生抑制と重負荷放電特性のバランスを考慮すると、0.
001〜0.01重量%の範囲で添加することが望まし
い。
【0026】実施例1,6,7及び比較例8,9による
と、アルミニウムはガス発生抑制効果は大きいが、添加
量が多くなると軽負荷放電時に短寿命を引き起こし易い
ことが懸念されるので、ガス発生抑制と軽負荷放電特性
のバランスを考えると、0.001〜0.01重量%の
範囲で添加することが望ましい。
と、アルミニウムはガス発生抑制効果は大きいが、添加
量が多くなると軽負荷放電時に短寿命を引き起こし易い
ことが懸念されるので、ガス発生抑制と軽負荷放電特性
のバランスを考えると、0.001〜0.01重量%の
範囲で添加することが望ましい。
【0027】実施例1,8,9及び比較例11,12に
よると、ガリウムを添加することによるガス発生抑制効
果は明らかであるが、0.01重量%より多く添加して
も(比較例12)、際立った効果はなく、コストの面か
ら考えるとガリウムは0.01重量%以下が良い。
よると、ガリウムを添加することによるガス発生抑制効
果は明らかであるが、0.01重量%より多く添加して
も(比較例12)、際立った効果はなく、コストの面か
ら考えるとガリウムは0.01重量%以下が良い。
【0028】実施例1,10〜15及び比較例14,1
5によると、チタン等の元素を添加すると、インジウ
ム、ビスマス、アルミニウム、ガリウムの4元素を添加
した場合よりも一部放電後のガス発生がより少ないより
安全なアルカリ電池が得られることがわかる。但し、チ
タン等の添加量が多過ぎると、かえってガス発生が多く
なる傾向があるので、0.05重量%以下であることが
望ましい。また、本実施例には記載していないが、チタ
ン、マンガン、コバルト、ニッケル、テルルの内の2種
以上を適量添加しても、本実施例と同様に良好な結果が
得られた。
5によると、チタン等の元素を添加すると、インジウ
ム、ビスマス、アルミニウム、ガリウムの4元素を添加
した場合よりも一部放電後のガス発生がより少ないより
安全なアルカリ電池が得られることがわかる。但し、チ
タン等の添加量が多過ぎると、かえってガス発生が多く
なる傾向があるので、0.05重量%以下であることが
望ましい。また、本実施例には記載していないが、チタ
ン、マンガン、コバルト、ニッケル、テルルの内の2種
以上を適量添加しても、本実施例と同様に良好な結果が
得られた。
【0029】実施例1,16〜19及び比較例16〜2
0によると、酸化インジウムの添加は、一部放電後のガ
ス発生を、密閉構造を有するアルカリ電池で実用可能な
レベルに抑制するために必要であることは明白である。
しかし、0.5重量%より多く添加しても際立った効果
はなく、コストの面から考えると、0.5重量%以下の
添加量で良い。
0によると、酸化インジウムの添加は、一部放電後のガ
ス発生を、密閉構造を有するアルカリ電池で実用可能な
レベルに抑制するために必要であることは明白である。
しかし、0.5重量%より多く添加しても際立った効果
はなく、コストの面から考えると、0.5重量%以下の
添加量で良い。
【0030】なお、本実施例には記載していないが、酸
化インジウムの代わりに水酸化インジウム、硝酸インジ
ウム、塩化インジウム、硫酸インジウム等のインジウム
化合物を添加しても本実施例と同様に良好な結果が得ら
れた。また、水酸化テトラブチルアンモニウムの添加は
未放電でのガス発生抑制に効果があることがわかるが、
0.05重量%より多く添加すると、ゲル状負極のイン
ピーダンスが上昇するために重負荷放電に悪影響を及ぼ
すようであるので、0.05重量%以下の添加量でよ
い。
化インジウムの代わりに水酸化インジウム、硝酸インジ
ウム、塩化インジウム、硫酸インジウム等のインジウム
化合物を添加しても本実施例と同様に良好な結果が得ら
れた。また、水酸化テトラブチルアンモニウムの添加は
未放電でのガス発生抑制に効果があることがわかるが、
0.05重量%より多く添加すると、ゲル状負極のイン
ピーダンスが上昇するために重負荷放電に悪影響を及ぼ
すようであるので、0.05重量%以下の添加量でよ
い。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の亜鉛合金
粉末と防食剤を使用したゲル状負極を有する亜鉛アルカ
リ電池は、無汞化且つ鉛無添加という電池のさらなる低
公害化を達成し、しかも無汞化・鉛添加亜鉛合金粉末を
使用した場合よりもガス発生が少なく安全で高性能な優
れたものとなっている。
粉末と防食剤を使用したゲル状負極を有する亜鉛アルカ
リ電池は、無汞化且つ鉛無添加という電池のさらなる低
公害化を達成し、しかも無汞化・鉛添加亜鉛合金粉末を
使用した場合よりもガス発生が少なく安全で高性能な優
れたものとなっている。
【図1】本発明によりなるLR6形アルカリ電池の断面
図である。
図である。
4 ゲル状負極 5 集電棒 6 ガスケット
Claims (3)
- 【請求項1】 インジウム0.01〜0.1重量%、ビ
スマス0.001〜0.01重量%、アルミニウム0.
001〜0.01重量%、ガリウム0.001〜0.0
1重量%、及びチタン、マンガン、コバルト、ニッケ
ル、テルルからなる群より選ばれた少なくとも1種類以
上を、0.001〜0.05重量%含有する無汞化且つ
鉛無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質としたゲル状負極
を有する亜鉛アルカリ電池。 - 【請求項2】 該ゲル状負極に亜鉛合金粉末の防食剤と
して、インジウム化合物を亜鉛合金粉末に対してインジ
ウム換算で0.005〜0.5重量%添加したことを特
徴とする請求項1記載の亜鉛アルカリ電池。 - 【請求項3】 該ゲル状負極に亜鉛合金粉末の防食剤と
して、水酸化テトラブチルアンモニウムを亜鉛合金粉末
に対して0.0001〜0.05重量%添加したことを
特徴とする請求項1または請求項2記載の亜鉛アルカリ
電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5148279A JPH06338318A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 亜鉛アルカリ電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5148279A JPH06338318A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 亜鉛アルカリ電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06338318A true JPH06338318A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=15449216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5148279A Pending JPH06338318A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 亜鉛アルカリ電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06338318A (ja) |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP5148279A patent/JPH06338318A/ja active Pending
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