JPH06337616A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH06337616A
JPH06337616A JP5129599A JP12959993A JPH06337616A JP H06337616 A JPH06337616 A JP H06337616A JP 5129599 A JP5129599 A JP 5129599A JP 12959993 A JP12959993 A JP 12959993A JP H06337616 A JPH06337616 A JP H06337616A
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fixing
temperature
fixing temperature
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Koichi Okabe
功一 岡部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温側の第1の定着温度で用紙の定着を行っ
ているときに次の用紙から低温側の第2の定着温度で定
着を行う旨の指示があったとき、後者の用紙に対する定
着を短時間で開始する。 【構成】 CPU131は厚紙検出センサ142が葉書
等の厚紙を検知したときにはヒートロール116を比較
的高温で定着させ、薄紙検出センサが通常の用紙のよう
に比較的薄い用紙を検知したときには比較的低温で定着
させる。前者から後者に切り換えを行うときには、RO
M133に格納されている演算結果を用いて、所定のタ
イミングでヒートロール116のヒータに対する通電を
打ち切って厚紙に対する定着を行い、また薄紙の定着が
ヒートロール116で可能になることを予測して薄紙の
搬送を開始させるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザプリンタ、発光ダ
イオードプリンタ等のプリンタや記録装置あるいは複写
機に使用され、加熱によってトナー像を用紙に定着する
定着装置に係わり、特に用紙の種類に応じて定着温度を
変えるようにした定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式で記録を行うプリンタや複
写機等の記録装置では、感光体に静電潜像を形成し、こ
れを現像してトナー像を作成し、用紙に転写するように
している。用紙に静電的に転写されたトナー像は記録装
置内の定着部で定着される。多くの場合、定着部は加熱
されたヒートロール(定着ロール)を備えており、これ
によって用紙を加熱圧着することにトナー像の定着が行
われる。定着された用紙は、装置の排出トレイに排出さ
れることになる。
【0003】ところで、ヒートロールは所定の高温に保
たれると共に、プレッシャロールと圧接している。そし
て、定着時には一定速度で搬送されてきた用紙をこれら
の間を通過させ、熱エネルギを供給することでトナー像
を熱的に定着させるようにしている。このとき、用紙に
伝達されるエネルギはヒートロールからトナー像に直接
伝達されるものに限られるのではなく、ヒートロールか
らプレッシャロールに伝達された熱エネルギが用紙の背
面(トナー像の転写されていない面)に伝達されるもの
との和となる。用紙に加えられるこれら熱エネルギの総
合されたもので、トナー像の定着が行われる。
【0004】用紙に加えられる熱エネルギが定着に必要
な量よりも少ない場合にはトナーが用紙表面に十分融着
せず、用紙の表面を擦るとトナー粒子が画像部分から欠
落し画像を汚してしまう等の不都合を発生させる。ま
た、用紙に必要以上の熱エネルギが加えられた場合に
は、用紙中の水分が過度に失われてカールや皺が発生し
やすくなったり、著しい場合には高温のために用紙表面
の色が変色してしまうといった不都合を発生させる。
【0005】そこで、定着温度は標準的な厚さの用紙を
取り扱うときには1種類で十分であるが、葉書のように
厚手の用紙を取り扱う場合には、用紙背面から伝達され
る熱エネルギの不足を補うために標準的な定着温度より
もやや高い定着温度を用意しておき、これに切り換える
ようにして定着温度の適性化を図った定着装置が登場し
ている。実公昭62−37245号公報に記載された定
着装置では、このように通常の用紙と厚手の用紙それぞ
れに専用の定着温度を設定することで、用紙の厚さの違
いにかかわらず良好な定着を可能にしている。
【0006】すなわち、実公昭62−37245号公報
では第1の定着温度と、これよりも高い第2の定着温度
の2種類の定着温度を用意している。そして、常時はこ
の定着装置が第1の定着温度になるような制御を行って
おり、厚手の用紙に対して定着を行う場合には第2の定
着温度になるように設定温度の変更を行い、センサを用
いてヒートロールがこの第2の温度に上昇するまで装置
のプリント動作を停止するようにしている。
【0007】また、特開昭64−88571号公報およ
び特開平2−53093号公報では、定着保証温度とい
う概念を導入している。ここで定着保証温度とは、定着
が完全に行われるための保証をする温度をいう。これら
の公報では、用紙の厚さに応じて定着保証温度を変更す
る一方、ヒートロールの温度がこの定着保証温度に到達
したのを確認して用紙の給送を開始させることにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年ではワ
ークステーションやパーソナルコンピュータをネットワ
ークに接続し、このネットワークにプリンタが接続され
るような使用形態が増加している。このような使用形態
では、1台のプリンタがこれら複数の端末のプリント要
求を共通的に処理することになる。したがって、プリン
タは全く異なった出力条件のプリントを集中的に処理す
る必要が生じ、要求される用紙の厚さが頻繁に異なる場
合も発生する。このような場合には、定着温度をその都
度変更してプリント動作を行うことになる。
【0009】図11は、従来のこのような定着温度の切
り換え制御の様子を表わしたものである。ヒートロール
の設定温度は高温モードの定着温度TH と低温モードの
定着温度TL の他にスタンバイ(待機)時のスタンバイ
温度TS の3種類が用意されている。このうち高温モー
ドの定着温度TH が一番高く、この温度が選択されると
これから上下ΔTH の範囲でヒートロールの表面温度の
制御が行われる。低温モードの定着温度TL は定着温度
H とスタンバイ温度TS の中間的な温度であり、この
温度が選択されるとこれから上下ΔTL の範囲でヒート
ロールの表面温度の制御が行われる。スタンバイ温度T
S が選択された場合には、これから上下ΔTS の範囲で
ヒートロールの表面温度の制御が行われる。
【0010】この従来の定着装置では待機時にヒートロ
ールはスタンバイ温度TS が選択されており、TS から
上下ΔTS の範囲でヒートロールの表面温度の制御が行
われている。すなわち、待機状態ではヒートロールの表
面温度がTS −ΔTS を下回りそうになると内蔵のヒー
タの通電(ヒータON)を行い、表面温度がTS +ΔT
S に近づくと、この温度を越えないようにヒータの通電
を遮断(ヒータOFF)するようになっている。これが
図11における時刻t1 以前における定着装置の制御で
ある。
【0011】時刻t1 に低温モードにおけるプリント指
令が到来したものとする。この時点に定着装置はヒータ
の通電を開始させ表面温度が低温モードにおける許容温
度範囲の下限温度TL −ΔTL に上昇したことをセンサ
によって確認すると、この時刻t2 に給紙スタート信号
を出力する。記録装置はこれを基にして比較的薄い給紙
の給紙を開始し、プリントのための制御が始まることに
なる。低温モードでは、ヒータに対する通電のオン・オ
フ制御でヒートロールの表面温度はTL から上下ΔTL
の範囲に保たれる。
【0012】この例で、時刻t3 に低温モードでのプリ
ントが終了したものとし、この後の時刻t4 に高温モー
ドのプリント指令が到来したものとする。この時点から
定着装置はヒータの通電を再び連続的に行い、表面温度
が高温モードにおける許容温度範囲の下限温度TH −Δ
H に上昇したことをセンサによって確認すると、この
時刻tに給紙スタート信号を出力する。記録装置はこれ
を基にして比較的厚い給紙の給紙を開始し、プリントの
ための制御が始まることになる。
【0013】図12は、この高温モードでヒートロール
の制御が行われている状態で低温モードによるプリント
指令が到来した場合を表わしたものであり、図11の動
作の続きを表わしたものである。時刻t6 に高温モード
におけるプリントが終了したものとし、その後の時刻t
7 に低温モードにおけるプリント指令が到来したものと
する。定着装置は、この時刻t7 からヒータに対する通
電を停止し、ヒートロールの表面温度が低温モードにお
ける許容温度範囲の上限温度TL +ΔTL まで下降する
のを待機する。そしてこの温度に下降したことをセンサ
によって確認すると、この時刻t8 に給紙スタート信号
を出力する。
【0014】このように従来の定着装置では、高温モー
ドから低温モードに定着温度の切り換えが指示される
と、TH +ΔTH からTH −ΔTH までの温度範囲に存
在したヒートロールの表面温度がTL +ΔTL まで自然
に下降するまで待機し、この後に用紙を給紙トレイ等の
給紙手段から給紙を開始させるようにしていた。このた
め、特に厚手の用紙と薄手の用紙が代わる代わるプリン
トされるような場合には、実際にプリント動作を行って
いる時間に比べて定着温度の調節に要している時間の占
める割合が非常に大きくなり、非効率なプリント処理を
行うことになった。
【0015】そこで本発明の目的は、高温側の第1の定
着温度で用紙の定着を行っているときに次の用紙から低
温側の第2の定着温度で定着を行う旨の指示があったと
き、後者の用紙に対する定着を短時間で開始することの
できる定着装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)記録に使用される用紙を搬送する搬送路と、
(ロ)この搬送路の途中の所定箇所に設けられ用紙に対
してトナー像の転写を行うトナー像転写手段と、(ハ)
このトナー像転写手段よりも搬送路の下流側に設けられ
トナー像の転写された用紙を熱的に定着する定着手段
と、(ニ)この定着手段の定着温度を第1の定着温度を
中心とした所定の温度範囲に制御する第1の定着温度制
御手段と、(ホ)定着手段の定着温度を第1の定着温度
よりも低い第2の定着温度を中心とした所定の温度範囲
に制御する第2の定着温度制御手段と、(ヘ)搬送路を
搬送される用紙の種類に応じて第1または第2の定着温
度制御手段のいずれかを選択する定着温度選択手段と、
(ト)この定着温度選択手段が第1の定着温度制御手段
を選択して用紙に対する定着を行っている状態で次に搬
送される用紙に対して第2の定着温度制御手段により定
着を行う旨の指示があったとき、先に搬送されている用
紙の後端が定着手段を通過する予定時刻で定着温度が第
1の定着温度を中心とした所定の温度範囲の下限にまで
低下しない範囲でこの予定時刻から必要な時間だけ遡っ
た時刻から定着手段に対する電源の供給を遮断する定着
用電源供給制御手段とを定着装置に具備させる。
【0017】すなわち請求項1記載の発明では、第1の
定着温度制御手段と第2の定着温度制御手段を用意して
例えば待機時のヒートロール等の定着手段の設定温度の
他に比較的定着温度の高い第1の定着温度とこれよりは
低い第2の定着温度のいずれかを定着時に選択できるよ
うにしておき、搬送路を搬送される用紙の種類に応じて
これらのいずれかを選択して定着ができるようにしてお
く。そして、第1の定着温度制御手段から第2の定着温
度制御手段に切り換えるときには、すなわち定着温度が
低下するような制御を行うときには、第1の定着温度制
御手段で定着温度を制御される用紙の後端が定着手段を
通過する時点で第1の定着温度の下限まで低下しない範
囲でそれより以前に定着手段の加熱制御を停止させるこ
とにして、定着手段が第2の定着温度に早期に設定され
るようにしている。
【0018】請求項2記載の発明では、(イ)記録に使
用される用紙を搬送する搬送路と、(ロ)この搬送路の
途中の所定箇所に設けられ用紙に対してトナー像の転写
を行うトナー像転写手段と、(ハ)このトナー像転写手
段よりも搬送路の下流側に設けられトナー像の転写され
た用紙を熱的に定着する定着手段と、(ニ)この定着手
段の定着温度を第1の定着温度を中心とした所定の温度
範囲に制御する第1の定着温度制御手段と、(ホ)定着
手段の定着温度を第1の定着温度よりも低い第2の定着
温度を中心とした所定の温度範囲に制御する第2の定着
温度制御手段と、(ヘ)搬送路を搬送される用紙の種類
に応じて第1または第2の定着温度制御手段のいずれか
を選択する定着温度選択手段と、(ト)この定着温度選
択手段が第1の定着温度制御手段を選択して用紙に対す
る定着を行っている状態で次に搬送される用紙に対して
第2の定着温度制御手段により定着を行う旨の指示があ
ったとき、後から搬送されるこの用紙の先端が搬送路を
搬送されて定着手段に到達する予定時刻で定着温度が第
2の定着温度を中心とした所定の温度範囲にまで低下す
るようにこの予定時刻から必要な時間だけ遡った時刻か
ら少なくともこの予定時刻までの間は定着手段に対する
電源の供給を遮断する定着用電源供給制御手段とを定着
装置に具備させる。
【0019】すなわち請求項2記載の発明では、第1の
定着温度制御手段と第2の定着温度制御手段を用意して
例えば待機時のヒートロール等の定着手段の設定温度の
他に比較的定着温度の高い第1の定着温度とこれよりは
低い第2の定着温度のいずれかを定着時に選択できるよ
うにしておき、搬送路を搬送される用紙の種類に応じて
これらのいずれかを選択して定着ができるようにしてお
く。そして、第1の定着温度制御手段から第2の定着温
度制御手段に切り換えるときには、すなわち定着温度が
低下するような制御を行うときには、定着手段に第2の
定着温度制御手段で定着される用紙が到達する以前にこ
の用紙を先送りするようにしている。この先送りは、用
紙が定着手段に到達したときに第2の定着温度を満足す
るようなタイミングで行われるようになっている。
【0020】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0021】図2は本実施例の定着装置を使用したレー
ザビームプリンタの概要を表わしたものである。なお、
図2はこのレーザビームプリンタを側面から見たもの
で、図の左方がレーザビームプリンタの前面になる。
【0022】このレーザビームプリンタ100は、レー
ザ走査装置101を備えている。レーザ走査装置101
には、画信号に応じてレーザ光を変調して出力する図示
しない半導体レーザが配置されている。この半導体レー
ザから射出されたレーザビームはポリゴンミラー102
に入射し、この回転に応じて偏向される。偏向されたレ
ーザビームはfθレンズ103を通過した後、ミラー1
04、105により進行方向を変えられ、このレーザ走
査装置から出力される。
【0023】レーザ走査装置101から出力されたレー
ザビームの延長上には定速で矢印の方向へ回転する感光
体ドラム106が配置されている。レーザ走査装置10
1から出力されたレーザビームは、この感光体ドラム1
06の所定の露光位置107をその軸方向すなわち主走
査方向に繰り返し走査する。この露光位置107よりも
わずかに手前には感光体ドラム106に対向してチャー
ジコロトロン108が配置されており、感光体ドラム1
06の表面を一様に帯電させるようになっている。この
帯電後の感光体ドラム106にレーザビームが照射され
ることで、ドラム表面には画像情報に対応した静電潜像
が形成される。この静電潜像は、露光位置よりも下流側
のドラム表面で現像装置109によって現像される。こ
の現像装置109内には、トナーを磁気的に穂立ちさせ
て静電潜像の現像を行うための現像ロール110や、カ
ートリッジ内のトナーを現像ロール110に供給するた
めのトナー供給機構111等の部品が配置されている。
現像ロール110には所定の現像バイアスが印加されて
いる。
【0024】現像装置109の現像によって形成された
トナー像は、感光体ドラム106の回転によってトラン
スファコロトロン112に対向する位置まで移動し、こ
こで記録用紙(普通紙)に静電的に転写されることにな
る。なお、本実施例で使用されるチャージコロトロン1
08およびトランスファコロトロン112は単線のコロ
トロンワイヤをシールド部材で覆った空間に張り渡し、
その一端に電圧印加端子を設けた構造となっている。
【0025】次に、記録用紙の搬送経路について簡単に
説明する。図示しない記録用紙は、このレーザビームプ
リンタ100の下部に着脱自在に配置された用紙給紙装
置113内に前面から挿入されたカセットトレイ114
に積層されるようになっている。本実施例のレーザビー
ムプリンタ100は薄手の記録用紙と厚手の記録用紙の
2種類の厚さの記録用紙を取り扱うことができるように
なっており、この用紙給紙装置113には薄手の記録用
紙のみが収容されるようになっている。ここで、薄手の
記録用紙とは、通常の複写を目的として市販されている
あらゆる記録用紙をいう。これに対して、厚手の記録用
紙とは、葉書として使用する記録用紙のように特殊な使
用目的で特に紙厚が厚くなっている記録用紙をいう。カ
セットトレイ114の最上層に配置された記録用紙は、
半月状の形状をした半月ロール115によってトレイ1
14外に送り出される。
【0026】なお、半月ロール115の代りにリタード
ロール等の他の手段を用いることも可能である。厚手の
記録用紙の場合には、レーザビームプリンタ100の前
面に配置された手差し部127から手差しされるように
なっている。これについては後に説明する。
【0027】カセットトレイ114から送り出された記
録用紙あるいは手差し部127から手差しされた記録用
紙は、破線で示したように経路を搬送ロール128によ
って進行し、感光体ドラム106の回転位置と同期をと
って一定した速度でかつ安定して搬送される。このよう
にして、記録用紙は所望のタイミングで感光体ドラム1
06とトランスファコロトロン112との間を通過す
る。この通過の時点だけ、トランスファコロトロン11
2は放電を行い、これによって感光体ドラム106上の
トナー像が静電的にトランスファコロトロン112方向
に吸引され、記録用紙上にトナー像の転写が行われる。
転写の行われた記録用紙は、トランスファコロトロン1
12の下流側に配置された図示しない除電針によってそ
の背面から除電され、ドラム表面から剥離される。
【0028】剥離された記録用紙は、その緊張を解くた
めに所定の長さの搬送路上を搬送された後、ヒートロー
ル116とプレッシャロール117との対からなる定着
装置118に運ばれる。定着装置118では記録用紙が
所定幅でニップしているヒートロール116とプレッシ
ャロール117との間を通過する。このとき、記録用紙
におけるトナー像の転写された側がヒートロール116
側となり、プレッシャロール117は記録用紙をヒート
ロール116に押し付けて効率的な熱伝達を可能にす
る。ヒートロール116の表面温度は、手差し部127
から手差しされた記録用紙に対しては、厚手のものとし
て比較的温度の高い第1の定着温度を中心とした温度範
囲に制御が行われるようになっている。
【0029】また、カセットトレイ114から送り出さ
れた記録用紙に対しては、薄手のものとして比較的低い
第2の定着温度を中心とした温度範囲に制御されるよう
になっている。すなわち、本実施例では記録用紙の厚さ
を実際に計測するのではなく、どの経路で搬送されてき
たかによって定着温度の選定を行うようになっている。
【0030】定着装置118の出口側には出口ロール1
19が用意されており、この出口ロール119には搬送
された記録用紙はレーザビームプリンタ100の上部へ
排出される。記録用紙は前述の径路を経るために記録面
が下になって排出され、1ページづつ順に印刷したもの
を排出された順序のままステープラで閉じることができ
る。
【0031】一方、記録用紙に転写されなかったトナー
像は、トランスファコロトロン112のさらに下流側に
配置されたクリーニング装置120によってドラム表面
から除去される。クリーニング装置120には、ドラム
表面からトナーを削りとるためのブレード120bや、
トナー漏れを防止するためのフィルム120aが配置さ
れている。
【0032】ところで本実施例のレーザビームプリンタ
100においては、感光体ドラム106とクリーニング
装置120とチャージコロトロン108と現像装置10
9とがEP(エレクトリック・プリンティング)カート
リッジ121として一体で構成されている。またこのレ
ーザビームプリンタ100ではヒンジ122を中心に開
閉する前カバー123を有している。この前カバー12
3を開くことにより、使用者は用紙詰まりの除去や、E
Pカートリッジ121やトランスファコロトロン112
の交換を極めて容易に行うことができる。またこのレー
ザビームプリンタ100では定着装置118の着脱も使
用者が容易に行えるように構成されている。
【0033】レーザ走査装置101の後方には低圧電源
と高圧電源とからなる電源部124が配置されており、
各構成部品へ必要な電力を供給している。電源部124
の後方には制御装置125が配置されており、レーザビ
ームプリンタ100の電気的制御を行っている。電源部
124と制御装置125の上方には画像情報処理装置1
26が配置され、コンピュータ等から送られてきた画像
情報をレーザビームプリンタ100の言語に翻訳して制
御装置125へ送るようになっている。画像情報処理装
置126の上方の装置本体上面は、傾斜面を構成してお
り、これは出口ロール119から排出される記録用紙を
収容する排出トレイ130を構成している。
【0034】図1は本実施例の定着装置を中心とするレ
ーザビームプリンタの回路構成の要部を表わしたもので
ある。このレーザビームプリンタ100はCPU(中央
処理装置)131を備えている。CPU131は、デー
タバス等のバス132を通じてレーザビームプリンタ1
00内の各部と接続されており、ヒートロール116の
表面温度の制御等の各種制御を行うようになっている。
【0035】このうちROM133は各種制御を行うた
めのプログラムを格納したリード・オンリ・メモリであ
り、作業用メモリ134はこれらの制御に必要なデータ
を一時的に格納するランダム・アクセス・メモリであ
る。通信制御部135はイーサネット等の通信手段を介
して図示しないホストコンピュータと接続されており、
ここから印字データや印字の際に使用する記録用紙の指
定が行われるようになっている。レーザビームプリンタ
100は各種データを入力するための入力回路141を
備えている。本実施例の定着装置に関連するものとして
は、厚紙検出センサ142、薄紙検出センサ143およ
び温度検出センサ144が存在する。このうち、厚紙検
出センサ142はカセットトレイ114から記録用紙が
送り出されることを検出するセンサである。薄紙検出セ
ンサ143は手差し部127から記録用紙が手差しされ
たことを検出するセンサである。温度検出センサ144
は、ヒートロール116の表面温度を検出するセンサで
ある。このヒートロール116の温度制御は定着温度制
御部146が行うようになっている。
【0036】クラッチ制御部147は、図2に示したレ
ジストローラ129に伝達する駆動力をオン・オフ制御
するようになっている。メインモータ駆動回路149
は、メインモータ150の駆動力をクラッチ制御部14
7を介してレジストローラ用クラッチ148に伝達させ
るようになっている。
【0037】さて、本実施例のカセットトレイ114は
日本工業規格B5縦(182mm×257mm)以上で
A4縦(210mm×297mm)以下およびレターサ
イズ(215.9mm×279.4mm)以下のサイズ
の記録用紙を収容することができる。これらの記録用紙
の重さは、60g/m2 から105g/m2 であると想
定されている。また、手差し部127は幅100mmで
長さが148mmの厚手の記録用紙(以下単に葉書用紙
という。)を専用に扱うようになっている。この手差し
部127を使用する際には、その手差し板を手前に倒
し、この手差し板に沿って葉書用紙を1枚ずつ装置内に
手差しすることになる。葉書用紙は一般にその重さが1
35g/m2 あるいはこれ以下となっている。
【0038】図3(a)および(b)は、本実施例の定
着装置による温度制御の様子をそれぞれ表わしたもので
ある。このうち同図(a)は高温モードから低温モード
に移行する場合を示しており、同図(b)は高温モード
からスタンバイに移行しかけたところで次の葉書用紙の
プリント動作が開始され、高温モードに戻った状態を示
している。本実施例の場合にはヒートロール116の表
面温度を、従来と同様に高温モードの定着温度TH と低
温モードの定着温度TL の他にスタンバイ(待機)時の
スタンバイ温度TS の3種類のいずれかに設定するよう
になっている。ここで、高温モードの定着温度TH は最
も高く、これから上下ΔTH の範囲で温度制御が行われ
るようになっている。
【0039】本実施例で定着温度TH は163°Cであ
り、ΔTH は2°Cである。低温モードの定着温度TL
は高温モードの定着温度TH とスタンバイ温度TS の間
に設定された温度であり、これから上下ΔTL の範囲で
温度制御が行われるようになっている。本実施例で定着
温度TL は153°Cであり、ΔTL は2°Cである。
スタンバイ温度TS は148°Cに設定されている。
【0040】この定着装置で長さ148mmの葉書用紙
の定着を高温モードで行っている状態であるとし、ホス
トコンピュータ側から次の記録用紙を低温モードで定着
する旨の指示が行われたものとする。CPU131は、
この場合にこの葉書用紙の定着がその先端から所定の距
離だけ進行した時刻t11にヒートロール116のヒータ
への通電をオフにする。本実施例のヒートロール116
はアルミニウム製であり、その電源オフ時の定着ローラ
116の表面の温度が仮に164°Cであるとすると、
この温度が161°Cに低下する前に葉書用紙の後端ま
で定着を終了させれば、定着は熱的に不足なく理想的な
状態で終了することになる。すなわち、定着温度TH
りもΔTH だけ低くなる前に葉書用紙の後端がヒートロ
ール116を通過し終わるようにヒータへの通電を停止
させるようにすればよく、この条件を満足するものであ
れば時刻t11の設定は時間的に早いほどよい。
【0041】本実施例のレーザビームプリンタ100の
搬送路は、(1)搬送ロール128からレジストローラ
129までの第1の搬送路D1 と、(2)レジストロー
ラ129からヒートロール116までの第2の搬送路D
2 と、(3)ヒートロール116から出口ロール119
を経て排出トレイ130に記録用紙が排出されるまでの
第3の搬送路D3 に分けることができる。このうち第2
の搬送路D2 の長さは本実施例で135mmとなってい
る。したがって、搬送路における記録用紙の搬送速度が
56mm/秒であるとすると、葉書用紙の先端がレジス
トローラ129に挟まれて停止している状態からレジス
トローラ129の駆動が開始されて先端がヒートロール
116に到達するまでの時間は約2.4秒となる。すな
わち、レジストローラ129の駆動を開始してから2.
4秒後のヒートロール116の表面温度に応じて定着温
度制御部146によるヒータの通電をオフするタイミン
グを定めればよい。
【0042】ただし本実施例のレーザビームプリンタ1
00では、記録用紙の先端から50mm後方の位置がヒ
ートロール116に到達した時点における温度検出セン
サ144の測定温度を基準にしてヒータの通電をオフに
するタイミングを設定することにしている。これは、記
録用紙の熱容量等の事情を考慮したためである。したが
って、記録用紙はレジストローラ129の駆動が開始さ
れてから3.3秒後のヒートロール116の表面温度を
基準にして、その表面温度が何度のときにこれから何秒
後にヒータの通電をオフにすべきかを求めるようになっ
ている。
【0043】このような計算はその度に行うことも可能
であるが、本実施例ではROM133に計算結果を予め
格納したテーブルを格納している。このテーブルは、レ
ジストローラ129の駆動が開始されてから3.3秒後
の温度検出センサ144の検出温度と用紙厚をアドレス
情報として、これらに対応して記憶されているオフタイ
ミング情報の読み出しができるようになっている。
【0044】葉書用紙に対する画像処理が行われている
段階で、低温モードへの移行が指示されたものとする。
この場合には、葉書用紙がその先端から50mmだけヒ
ートロール116を通過した時点で温度検出センサ14
4はヒートロール116の表面温度を検出する。この温
度が164°Cであったとする。ヒートロール116の
表面の温度が164°Cから高温モードにおける定着温
度の許容下限の161°Cまで3°Cだけ下がるのに最
悪の条件下で3秒を要するものとする。葉書用紙の残り
の長さは98mmなので、この残りの部分を定着するの
に要する時間は約1.8秒である。したがって、定着の
終了する時刻はヒートロール116の表面の温度が16
1°Cに低下する時刻t12よりもかなり手前になる。
【0045】この結果、葉書用紙がその先端から50m
mだけヒートロール116を通過した時点で検出した温
度を基にして直ちにヒータへの給電を停止させても、葉
書用紙に対する定着は良好に行われる。このような事情
から、本実施例で時刻t11は、葉書用紙がその先端から
50mmだけヒートロール116を通過した時点と一致
している。ヒートロール116は、葉書用紙を定着した
後も時間の経過と共にその表面温度を低下させていく。
そして、時刻t13に葉書用紙の排出が終了する時点で
は、その温度TM は約158°Cまで低下している。
【0046】葉書用紙に対するこのような処理が行われ
ている状態で、低温モードで記録に使用される記録用紙
の準備が行われる。すなわち、半月ロール115が駆動
されてカセットトレイ114から薄手の記録用紙の供給
が開始される。この記録用紙(以下適宜薄手用紙と略称
する。)は、搬送ロール128によって搬送路をほぼ真
上方向に搬送される。そして、その先端がレジストロー
ラ129に到達すると図示しないセンサがこれを検知し
て薄手用紙の搬送を一時的に停止させる。そして、この
状態で先の葉書用紙の排出が完了すると、薄手用紙がヒ
ートロール116に到達する時点で定着温度が低温モー
ドにおける許容範囲に存在することの確認がとれた時点
で、低温モードにおける記録用紙の搬送開始の指示が出
されることになる。
【0047】レジストローラ129から定着ロール11
6までの第2の搬送路D2 の長さは135mmとなって
いるので、この間の搬送に要する時間は2.4秒である
ことは前記した通りである。したがって、最悪の条件で
はこの間にヒートロール116が2.4°Cの温度低下
を生じさせる。温度TM は約158°Cなので、時刻t
13に葉書用紙の排出が終了した時点で直ちにレジストロ
ーラ129の駆動を開始させると、薄手用紙の先端がヒ
ートロール116に到達した時点では低温モードにおけ
る定着温度の許容上限の155°Cよりもわずかに高い
ことになる。そこでCPU131は時刻t13から0.6
秒だけ経過した時刻t14からレジストローラ129の駆
動を開始させる。この結果、ヒータへの給電を停止した
状態のままで薄手用紙がヒートロール116に到達する
時刻t15には低温モードへの移行が完了していることに
なる。
【0048】もちろん、第2の搬送路D2 の長さがある
長さ以上長かったり、記録用紙の搬送速度が本実施例よ
りもある程度遅い場合には、待機時間をとることなく時
刻t 13から直ちにレジストローラ129の駆動を開始さ
せることができる。また、ヒートロール116の表面温
度の低下速度が速い場合や第2の搬送路D2 の長さが更
に長かったり、記録用紙の搬送速度が更に遅い場合に
は、薄手用紙の先端がヒートロール116に到達する以
前の段階で低温モードにおける定着温度の許容下限の1
51°Cよりも低くなる場合があり得る。このような場
合には、その手前の時刻でヒータへの給電が開始され定
着温度TL から上下ΔTL の範囲で低温モードによる温
度制御が行われる。
【0049】図4は、本実施例におけるCPUによる定
着温度の制御の流れを表わしたものである。図1に示し
たCPU131は、ヒートロール116の表面温度がス
タンバイ温度TS としての148°Cに到達するまで
(ステップS101;Y)、そのヒータを連続的に通電
させる(ステップS102)。ヒートロール116の表
面温度がスタンバイ温度TS に到達したら(ステップS
101;Y)、図1に示した通信制御部135を通じて
図示しないホストコンピュータにプリントがレディ(O
K)である旨の信号を送信する(ステップS103)。
これに代って、このレーザビームプリンタ100の図示
しない操作パネルのレディランプを点灯させるようにし
てもよい。
【0050】この後、CPU131はホストコンピュー
タからプリントの開始を指示するプリントスタート指令
が到来するのを待機する(ステップS104)。この指
令が来る前の状態では(N)、温度検出センサ144が
ヒートロール116の表面温度を逐次検出し、これがス
タンバイ温度TS 未満となると(ステップS105;
Y)、ヒータを通電する(ステップS106)。これ以
外の場合には(ステップS105;Y)、通電を行わな
い。このようにしてプリントが開始される前の状態では
ヒートロール表面の温度はスタンバイ温度TS の近傍に
制御されることになる。プリントスタート指令が到来す
ると(ステップS104;Y)、プリント作業が実行さ
れる(ステップS107)。
【0051】図5は、このプリント作業における定着装
置の温度制御を具体的に表わしたものである。CPU1
31は手差し部127の手差し板が手前に倒されている
かどうかを図示しないセンサによって検出する(ステッ
プS201)。倒されていれば(Y)、高温モードに設
定されていることになる。そこでヒートロール116の
表面温度TがTH 以上であるかどうかをチェックし(ス
テップS202)、未満であれば(N)、ヒータの通電
を行わせてヒートロール116の表面温度の上昇を図る
(ステップS203)。以上であれば(ステップS20
2;Y)、ヒータの通電は行わない。
【0052】一方、手差し部127のセットが行われて
いなかった場合には(ステップS201;N)、薄手用
紙を定着するための低温モードに切り換えが行われる。
すなわち、ヒートロール116の表面温度がTL 以上に
なっていれば(ステップS204;Y)、ヒータの通電
を行わない。TL 未満の場合には(ステップS204;
N)ヒータの通電を行うことになる(ステップS20
5)。
【0053】図6は、手差し部が選択されて高温モード
による温度制御が行われている状況下での記録用紙の搬
送制御の様子を表わしたものである。手差し部127に
葉書用紙がセットされてこれが図1で示した厚紙検出セ
ンサ142により検知されると(ステップS301;
Y)、レジストローラ129の駆動が開始され、葉書用
紙が搬送を開始される(ステップS302)。CPU1
31はこれから3.3秒経過したら(ステップS30
3)、葉書用紙の先端から50mm後方の位置がヒート
ロール116に到達した時点なので、このときの温度検
出センサ144の測定温度をチェックする(ステップS
304)。そして、これが高温モードにおける定着温度
の上限よりも1°Cだけ低い164°C以上であったな
らば(Y)、ヒータの通電を停止する(ステップS30
5)。
【0054】これよりも低い場合には(ステップS30
4;N)、定着温度が上限の165°Cに到達した時点
で(ステップS306;Y)、ヒータの通電を停止する
(ステップS307)。そして、レジストローラ129
の駆動を停止し(ステップS308)、図4のステップ
S104に戻ることになる。すなわち、次の記録用紙の
給送を待機し、定着温度はスタンバイ温度TS の近傍で
比較的低温の状態で制御されることになる。
【0055】図7は、カセットトレイが選択されて薄手
用紙が給送される場合の制御の様子を表わしたものであ
る。図4のプリントスタート指令があった段階で(ステ
ップS104;Y)、半月ロール115が駆動されてカ
セットトレイ114から薄手用紙の供給が開始される
(ステップS401)。この駆動は、薄手用紙の先端が
レジストローラ129に到達するまで行われる(ステッ
プS402)。このレジストレーションのための位置で
定着温度が低温モードにおける下限値としての151°
Cになるまで薄手用紙の搬送が停止される(ステップS
403)。この間に、図示しない画像処理機構がホスト
コンピュータから送られてきた画像を処理して感光体ド
ラム106に静電潜像を形成するための準備が行われ
る。
【0056】定着温度が低温モードにおける下限値に到
達すると(ステップS403;Y)、レジストローラ1
29の駆動が行われる(ステップS404)。この後、
定着温度がチェックされて、これが上限の155°Cに
到達すると(ステップS405;Y)、ヒータの通電が
停止される(ステップS406)。また、下限の温度1
51°C未満となると(ステップS407;N)、ヒー
タの通電が行われる(ステップS408)。ステップS
407で定着温度が151°C以上であれば(Y)、レ
ジストローラ129の駆動が停止され(ステップS40
9)、図4のステップS104に戻る。すなわち、次の
記録用紙の給送を待機し、定着温度はスタンバイ温度T
S の近傍に制御されることになる。
【0057】変形例
【0058】図8は本発明の変形例の定着装置を使用し
たレーザビームプリンタを表わしたものである。図2に
示した先の実施例と同一部分には同一の符号を付してお
り、これらの説明を適宜省略する。先の実施例では記録
用紙が厚手か薄手かの判別を、記録用紙が手差し部12
7から手差しされるかカセットトレイ114から給紙が
行われるかによって判別することにした。この変形例で
は2段構成のカセットトレイ1141 、1142 を使用
している。第1のカセットトレイ1141 は葉書および
その他の厚手用紙専用のトレイであり、その給紙は第1
の半月ロール1151 および第1の搬送ロール1281
によって行われる。セットされたカセットトレイの種類
を判別するために第1のカセット種類判別スイッチ15
1 がカセット収納位置の近傍に配置されている。
【0059】第2のカセットトレイ1142 は普通の裁
断紙としての薄手用紙専用のトレイであり、その給紙は
第2の半月ロール1152 および第2の搬送ロール12
2によって行われる。セットされたカセットトレイの
種類を判別するために第2のカセット種類判別スイッチ
1512 がカセット収納位置の近傍に配置されている。
レーザビームプリンタ1002 のオペレータは、装置本
体に第1のカセットトレイ1141 のみを2つセットす
ることもできれば、第2のカセットトレイ1142 のみ
を2つセットすることもできる。
【0060】図9はおよび図10は、それぞれカセット
種類判別スイッチによるカセットの種類の判別の様子を
表わしたものである。このうち図9では、第1のカセッ
トトレイ1141 の端部に段差状の判別用突起1611
が配置されており、第1のカセット種類判別スイッチ1
511 を構成する3つの検知スイッチ1621 のうちの
上の2つがオンになり、一番下がオフになっている。こ
れにより、第1のカセット種類判別スイッチ1511
これが例えば葉書用紙専用のトレイであると判別するこ
とができる。
【0061】図10の場合には、第2のカセットトレイ
1142 の端部に凹形の判別用突起1612 が配置され
ている。このため、第2のカセット種類判別スイッチ1
51 2 を構成する3つの検知スイッチ1622 のうちの
上下の2つがオンになり、中央がオフになっている。こ
れにより、第2のカセット種類判別スイッチ1512
これが例えばA4判サイズの薄手用紙専用のトレイであ
ると判別することができる。
【0062】この変形例のレーザビームプリンタ100
2 は以上のように構成されているので、第1および第2
のカセット種類判別スイッチ1511 、1512 の検出
結果に基づいて、第1または第2の半月ロール11
1 、1152 から給紙される記録用紙の厚さを判別
し、ヒートロール116の定着温度を高温モードか低温
モードに設定することになる。そして、高温モードから
低温モードへの切り換えが行われる場合には、ヒータへ
の通電制御を先の実施例と同様にして行い、薄手用紙に
対する定着開始までの時間の短縮を図るようになってい
る。
【0063】なお、以上説明した実施例および変形例で
は記録用紙の供給源からそれらの厚さを判別し定着温度
の制御を高温モードとするか低温モードとするかの切り
換えを行うことにしたが、搬送路の途中に記録用紙の厚
さを検知するセンサを配置し、その検出結果を用いてこ
れらのモード切り換えを行うようにしてもよいことは当
然である。
【0064】また実施例では感光体ドラムを使用したレ
ーザビームプリンタに本発明を適用した例について説明
したが、本発明は複写機、ファクシミリ装置等のように
加熱によってトナー像の定着を行うあらゆる装置に適用
することができることも言うまでもない。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、定着温度が低下するような制御を行うときに
は、第1の定着温度制御手段で定着温度を制御される用
紙の後端が定着手段を通過する時点で第1の定着温度の
下限まで低下しない範囲でそれより以前に定着手段の加
熱制御を停止させることにして、定着手段が第2の定着
温度に早期に設定されるようにした。したがって、第1
の定着温度制御手段で定着温度を制御される用紙の定着
に悪影響を与えることなく、定着温度を早期に低下させ
ることができるという利点がある。
【0066】また、請求項2記載の発明によれば、定着
温度が低下するような制御を行うときには、定着手段に
第2の定着温度制御手段で定着される用紙が到達する以
前にこの用紙を先送りするようにしている。この先送り
は、用紙が定着手段に到達したときに第2の定着温度を
満足するようなタイミングで行われるようになっている
ので、第2の定着温度制御手段で定着温度を制御される
用紙の定着に悪影響を与えることなく、定着温度を早期
に低下させることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例における定着装置を使用し
たレーザビームプリンタの回路構成の要部を表わしたブ
ロック図である。
【図2】 本実施例の定着装置を使用したレーザビーム
プリンタの概要を表わした概略構成図である。
【図3】 (a)、(b)は本実施例の定着装置による
温度制御の様子をそれぞれ表わした特性図である。
【図4】 本実施例におけるCPUによる定着温度の制
御の流れを表わした流れ図である。
【図5】 本実施例におけるプリント作業における定着
装置の温度制御を具体的に表わした流れ図である。
【図6】 本実施例で手差し部が選択されて高温モード
による温度制御が行われている状況下での記録用紙の搬
送制御の様子を表わした流れ図である。
【図7】 本実施例でカセットトレイが選択されて薄手
用紙が給送される場合の制御の様子を表わした流れ図で
ある。
【図8】 本発明の変形例の定着装置を使用したレーザ
ビームプリンタを表わした概略構成図である。
【図9】 第1のカセット種類判別スイッチによるカセ
ットの種類の判別の様子を表わした要部側面図である。
【図10】 第2のカセット種類判別スイッチによるカ
セットの種類の判別の様子を表わした要部側面図であ
る。
【図11】 従来の定着温度の切り換え制御の様子を表
わした特性図である。
【図12】 従来の制御において高温モードから低温モ
ードに移行する様子を表わした特性図である。
【符号の説明】
100、1002 …レーザビームプリンタ、106…感
光体ドラム、109…現像装置、112…トランスファ
コロトロン、114、1141 、1142 …カセットト
レイ、115、1151 、1152 …半月ロール、11
6…ヒートロール、117…プレッシャロール、119
…出口ロール、127…手差し部、128、1281
1282 …搬送ロール、129…レジストローラ、13
1…CPU、133…ROM、134…作業用メモリ、
135…通信制御部、141…入力回路、142…厚紙
検出センサ、143…薄紙検出センサ、146…定着温
度制御部、1511 、1512 …カセット種類判別スイ
ッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録に使用される用紙を搬送する搬送路
    と、 この搬送路の途中の所定箇所に設けられ用紙に対してト
    ナー像の転写を行うトナー像転写手段と、 このトナー像転写手段よりも前記搬送路の下流側に設け
    られトナー像の転写された用紙を熱的に定着する定着手
    段と、 この定着手段の定着温度を第1の定着温度を中心とした
    所定の温度範囲に制御する第1の定着温度制御手段と、 前記定着手段の定着温度を前記第1の定着温度よりも低
    い第2の定着温度を中心とした所定の温度範囲に制御す
    る第2の定着温度制御手段と、 前記搬送路を搬送される用紙の種類に応じて前記第1ま
    たは第2の定着温度制御手段のいずれかを選択する定着
    温度選択手段と、 この定着温度選択手段が前記第1の定着温度制御手段を
    選択して用紙に対する定着を行っている状態で次に搬送
    される用紙に対して第2の定着温度制御手段により定着
    を行う旨の指示があったとき、先に搬送されている用紙
    の後端が前記定着手段を通過する予定時刻で定着温度が
    第1の定着温度を中心とした前記所定の温度範囲の下限
    にまで低下しない範囲でこの予定時刻から必要な時間だ
    け遡った時刻から前記定着手段に対する電源の供給を遮
    断する定着用電源供給制御手段とを具備することを特徴
    とする定着装置。
  2. 【請求項2】 記録に使用される用紙を搬送する搬送路
    と、 この搬送路の途中の所定箇所に設けられ用紙に対してト
    ナー像の転写を行うトナー像転写手段と、 このトナー像転写手段よりも前記搬送路の下流側に設け
    られトナー像の転写された用紙を熱的に定着する定着手
    段と、 この定着手段の定着温度を第1の定着温度を中心とした
    所定の温度範囲に制御する第1の定着温度制御手段と、 前記定着手段の定着温度を前記第1の定着温度よりも低
    い第2の定着温度を中心とした所定の温度範囲に制御す
    る第2の定着温度制御手段と、 前記搬送路を搬送される用紙の種類に応じて前記第1ま
    たは第2の定着温度制御手段のいずれかを選択する定着
    温度選択手段と、 この定着温度選択手段が前記第1の定着温度制御手段を
    選択して用紙に対する定着を行っている状態で次に搬送
    される用紙に対して第2の定着温度制御手段により定着
    を行う旨の指示があったとき、後から搬送されるこの用
    紙の先端が前記搬送路を搬送されて前記定着手段に到達
    する予定時刻で定着温度が第2の定着温度を中心とした
    前記所定の温度範囲にまで低下するようにこの予定時刻
    から必要な時間だけ遡った時刻から少なくともこの予定
    時刻までの間は前記定着手段に対する電源の供給を遮断
    する定着用電源供給制御手段とを具備することを特徴と
    する定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008296594A (ja) * 2008-09-05 2008-12-11 Fujitsu Ltd 画像形成装置

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