JPH06337477A

JPH06337477A - 画像プリンタ

Info

Publication number: JPH06337477A
Application number: JP5126685A
Authority: JP
Inventors: Toru Tanihata; 透谷端
Original assignee: Noritsu Koki Co Ltd
Current assignee: Noritsu Koki Co Ltd
Priority date: 1993-05-28
Filing date: 1993-05-28
Publication date: 1994-12-06
Anticipated expiration: 2014-07-19
Also published as: CA2124381A1; US5867252A; CA2124381C; DE69420206D1; EP0632317A2; CN1099154A; DE69420206T2; EP0632317B1; CN1042064C; EP0632317A3; JP2921625B2

Abstract

(57)【要約】【目的】補正の必要のないフィルムの投影露光による
露光処理の高速性を生かしながら、必要に応じてフィル
ムの画像の補正を簡単に行えるようにして、露光作業効
率を改善した画像プリンタを提供する。【構成】画像プリンタにおいて、フィルムの画像を感
光材料３に投影露光する投影露光部５と、露光用画像情
報に基づいて、多数の領域夫々について露光量を設定し
て感光材料３を露光する画像露光部Ｉと、前記フィルム
の画像情報を多数の領域に分割して読み取る読取手段１
５と、その読取手段１５にて読み取られた画像情報を補
正するための補正情報を指示する補正情報指示手段Ａと
が設けられ、前記画像露光部Ｉは、前記読取手段１５に
て読み取られた画像情報と前記補正情報指示手段Ａにて
指示された補正情報とに基づいて前記露光用画像情報を
作成するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、画像プリンタに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】フィルムに記録されている画像によって
感光材料に露光する画像プリンタとして、フィルム画像
を感光材料に投影露光する画像プリンタが一般的に用い
られている。かかる画像プリンタでは、フィルムに記録
されている画像の画質が良好でない場合、感光材料を投
影露光する際に、画質を向上すべく補正をすることが可
能である。

【０００３】この画質向上のための補正には、コントラ
ストの補正や色調の補正等があり、補正の具体的な手法
としては、例えばコントラストの補正の場合は、フィル
ムから感光材料に至る光路中に、フィルムの画像のうち
の補正対象部分に対応した形状の遮蔽物を挿入して通過
する光量を調整することにより行っていた。又、色調の
補正は、上記の遮蔽物に特定の色の光のみを通過させな
いフィルタを用いることで行っていた。従来の画像プリ
ンタでは、必要に応じて上記のような補正を行いながら
フィルムの画像を感光材料に投影露光し、補正の必要の
ないものはフィルムの画像をそのまま投影露光してい
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従って、上記従来技術
では、補正の必要のないフィルムの画像はそのまま感光
材料に投影露光して高速に露光処理できるのであるが、
補正が必要な場合は、補正の必要なフィルム毎に遮蔽物
を作成する必要があり、露光作業に多大な時間と労力を
要し露光作業効率を著しく低下させていた。本発明は、
上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、
補正の必要のないフィルムの投影露光による露光処理の
高速性を生かしながら、必要に応じてフィルムの画像の
補正を簡単に行えるようにして、露光作業効率を改善し
た画像プリンタを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の画像プリンタの
第１特徴構成は、フィルムの画像を感光材料に投影露光
する投影露光部と、露光用画像情報に基づいて、多数の
領域夫々について露光量を設定して感光材料を露光する
画像露光部と、前記フィルムの画像情報を多数の領域に
分割して読み取る読取手段と、その読取手段にて読み取
られた画像情報を補正するための補正情報を指示する補
正情報指示手段とが設けられ、前記画像露光部は、前記
読取手段にて読み取られた画像情報と前記補正情報指示
手段にて指示された補正情報とに基づいて前記露光用画
像情報を作成するように構成されている点にある。

【０００６】本発明の第２特徴構成は、上記第１特徴構
成において、前記読取手段にて読み取られた画像情報を
表示するモニタが設けられた点にある。本発明の第３特
徴構成は、上記第１又は第２特徴構成において、前記画
像露光部にて作成された前記露光用画像情報を表示する
モニタが設けられた点にある。本発明の第４特徴構成
は、上記第１、第２又は第３特徴構成において、前記補
正情報指示手段が、補正内容を入力する補正情報入力手
段の入力情報に基づいて指示するように構成されている
点にある。本発明の第５特徴構成は、上記第１、第２、
第３又は第４特徴構成において、前記補正情報指示手段
が、前記読取手段にて読み取られた画像情報に基づい
て、その画像情報の補正内容を自動判別して指示するよ
うに構成されている点にある。

【０００７】本発明の第６特徴構成は、上記第１、第
２、第３、第４又は第５特徴構成において、前記感光材
料を搬送する搬送手段が、前記投影露光部と前記画像露
光部とを経由して前記感光材料を搬送するように構成さ
れ、前記投影露光部、前記画像露光部及び前記搬送手段
の作動を制御する制御部と、投影露光モードと画像露光
モードとの切り換えを前記制御部に指示する露光モード
指示手段とが設けられ、前記制御部は、前記投影露光モ
ードが指示されたときには、前記投影露光部にて前記感
光材料を露光する制御作動を実行し、前記画像露光モー
ドが指示されたときには、前記画像露光部にて前記感光
材料を露光する制御作動を実行するように構成されてい
る点にある。

【０００８】本発明の第７特徴構成は、上記第１、第
２、第３、第４、第５又は第６特徴構成において、前記
読取手段が、前記投影露光部に対してフィルムを供給す
るフィルム供給手段に装填されたフィルムの情報を読み
取るように設置されている点にある。本発明の第８特徴
構成は、上記第６又は第７特徴構成において、前記露光
モード指示手段が、前記読取手段にて読み取られた画像
情報に基づいて、前記投影露光モードと前記画像露光モ
ードとを自動選択して指示するように構成されている点
にある。

【０００９】

【作用】本発明の第１特徴構成によれば、フィルムの画
像を補正する必要のない場合は、投影露光部においてフ
ィルムの画像を感光材料に投影露光して高速に露光処理
を行い、フィルムの画像を補正する必要がある場合は、
補正処理を行った後画像露光部において感光材料に露光
する。上記の補正処理は、画像露光部において、読取手
段が読み取ったフィルムの画像情報と補正情報指示手段
が指示する補正情報とに基づいて露光用画像情報を作成
することにより行われ、その作成した露光用画像情報に
基づいて、画像情報を構成する多数の領域の夫々につい
て各別の露光量を設定し、その設定した露光量で感光材
料に露光する。つまり、フィルムの画像の補正は、読取
手段が読み取った画像情報に基づいて各領域の露光量を
設定する基となる露光用画像情報を作成する過程におい
て、補正情報指示手段の補正情報にて画像情報を修正す
ることで行われるのである。

【００１０】本発明の第２特徴構成によれば、読取手段
がフィルムの画像情報を読み取ると、その読み取った画
像情報をモニタに表示する。操作者は、そのモニタの表
示を見て、フィルムの画像を補正する必要があるか否か
を判断することも可能となり、又、読取手段が適正に作
動しているか否かの確認もできる等、モニタの表示から
多くの情報を得ることができる。本発明の第３特徴構成
によれば、画像露光部において、読取手段にて読み取ら
れた画像情報と補正情報指示手段にて指示された画像情
報とに基づいて露光用画像情報が作成されると、その露
光用画像情報がモニタに表示される。操作者は、そのモ
ニタの表示を見て、補正によって良好な画像が得られた
かどうかの確認や、補正処理が適正に作動しているか否
かの確認を行う等の作業が可能となり、モニタの表示か
ら多くの情報を得ることができる。

【００１１】本発明の第４特徴構成によれば、補正情報
入力手段から補正内容が入力されると、補正情報指示手
段はその入力された補正内容に基づいて補正情報を指示
する。従って、補正情報入力手段から入力された補正内
容に基づいて、読取手段が読み取ったフィルムの画像情
報を修正して露光用画像情報を作成するのである。本発
明の第５特徴構成によれば、読取手段がフィルムの画像
情報を読み取ると、補正情報指示手段は、その読み取っ
た画像情報の補正内容を決定して、その補正内容に基づ
いて補正情報を指示する。従って、補正情報指示手段が
自動判別した補正内容に基づいて、読取手段が読み取っ
たフィルムの画像情報を修正して露光用画像情報を作成
するのである。

【００１２】本発明の第６特徴構成によれば、搬送手段
が投影露光部と画像露光部とを経由して感光材料を搬送
している状態において、制御部は、露光モード指示手段
から投影露光モードが指示されると、投影露光部にてフ
ィルムの画像を感光材料に投影露光するように制御し、
露光モード指示手段から画像露光モードが指示される
と、画像露光部にて感光材料を露光するように制御す
る。フィルムの画像情報の補正は、上記二つの動作モー
ドのうち、画像露光モードが指示された状態で実行され
る。

【００１３】本発明の第７特徴構成によれば、読取手段
はフィルム供給手段に装填されたフィルムの画像情報を
フィルム供給手段の供給作動に伴って読み取り、その読
取情報に基づいて画像露光部が動作する。本発明の第８
特徴構成によれば、読取手段がフィルムの画像情報を読
み取ると、露光モード指示手段は、その読み取った画像
情報に基づいて投影露光モードと画像露光モードとを自
動選択し、制御部に指示する。制御部は露光モード指示
手段の指示に従って投影露光部と画像露光部とを制御す
る。

【００１４】

【発明の効果】上記第１特徴構成によれば、補正手段が
指示する補正情報に基づいて、読取手段が読み取ったフ
ィルムの画像情報を修正しながら、画像露光部にて感光
材料を露光するための露光用画像情報を作成するので、
補正の必要のないフィルムの投影露光による露光処理の
高速性を生かしながら、必要に応じてフィルムの画像の
補正を簡単に行えるようにでき、露光作業効率を改善し
た画像プリンタを提供するに至ったのである。上記第２
特徴構成によれば、上記第１特徴構成による効果に加
え、上記の如く、操作者は、モニタの表示を見て、フィ
ルムの画像を補正する必要があるか否かを判断すること
も可能となり、又、読取手段が適正に作動しているか否
かの確認もできる等、モニタの表示から多くの情報を得
ることができるため、画像プリンタをより一層便利なも
のにできる。

【００１５】上記第３特徴構成によれば、上記第１又は
第２特徴構成による効果に加え、上記の如く、操作者
は、そのモニタの表示を見て、補正によって良好な画像
が得られたかどうかの確認や、補正処理が適正に作動し
ているか否かの確認を行う等の作業が可能となり、モニ
タの表示から多くの情報を得ることができるため、画像
プリンタをより一層便利なものにすることができる。上
記第４特徴構成によれば、上記第１、第２又は第３特徴
構成による効果に加え、上記の如く、補正情報入力手段
から補正内容を入力することによって、任意に、読取手
段が読み取ったフィルムの画像情報を修正でき、画像プ
リンタを一層便利なものにできる。

【００１６】上記第５特徴構成によれば、上記第１、第
２、第３又は第４特徴構成による効果に加え、上記の如
く、補正内容を補正情報指示手段が自動判別するため、
画像プリンタを一層便利なものにできる。上記第６特徴
構成によれば、上記第１、第２、第３、第４又は第５特
徴構成による効果に加え、上記の如く、投影露光部と画
像露光部とで搬送手段を共用しながら、露光モード指示
手段からの動作モードの指示により適確に制御されるた
め、装置構成の複雑化を抑制しながら、画像プリンタを
一層便利なものにできる。

【００１７】上記第７特徴構成によれば、上記第１、第
２、第３、第４、第５又は第６特徴構成による効果に加
え、上記の如く、読取手段がフィルム供給手段に装填さ
れたフィルムの情報を読み取るため、投影露光部と画像
露光部とでフィルム供給手段の共用が可能となり両露光
部でフィルムの装填箇所を区別する必要がない。又、読
取手段によるフィルムの画像情報の読み取りにおいて読
取手段とフィルムの相対的な移動が必要になるが、読取
手段は、フィルム供給手段によるフィルムの供給作動を
利用して、フィルムの画像情報を読み取ることができ
る。これにより、装置構成の複雑化を抑制しながら画像
プリンタを一層便利なものにすることができる。上記第
８特徴構成によれば、上記第６又は第７特徴構成による
効果に加え、上記の如く、露光モード指示手段は、その
読み取った画像情報に基づいて投影露光モードと画像露
光モードとを自動選択し制御部に指示するため、動作モ
ードの設定の必要がなく、画像プリンタを一層便利なも
のにできる。

【００１８】

【実施例】以下、本発明の画像プリンタの実施例を図面
に基づいて説明する。図１に示すように、画像プリンタ
１には、フィルム２の画像情報を感光材料としての印画
紙３に投影露光する投影露光部５、印画紙３に露光する
画像情報をラインに区分してライン毎に露光する移送露
光部６、投影露光部５と移送露光部６とにおける印画紙
３の移送を各独立に行うために印画紙３のループを形成
するループ形成部Ｒ、投影露光部５及び移送露光部６で
露光された印画紙３を現像する現像処理部Ｄ、及び、画
像プリンタ１の各部の作動を制御するコントローラ７が
設けられ、コントローラ７には各種の指示入力を行うた
めの操作卓Ｏ及び画像情報を表示させるモニタＭが接続
されている。

【００１９】印画紙３をロール状に収納している印画紙
ホルダ４から引き出された印画紙３は、投影露光部５若
しくは移送露光部６の何れか一方において露光された
後、現像処理部Ｄにて現像され、１枚分の画像情報を含
む大きさに切断されて排出される。画像プリンタ１に
は、投影露光モードと画像露光モードとの二つのモード
があり、投影露光モードでは、投影露光部５にてフィル
ム２の画像を印画紙３上に投影露光し、画像露光モード
では、移送露光部６にてフィルム２の画像情報について
印画紙３に移送露光する。画像露光モードで画像プリン
タが動作するときは、後述するように、フィルム２の画
像のコントラストを補正して印画紙３に露光することが
できる。この二つの動作モードの何れが実行されるか
は、操作卓Ｏからの指示入力によって選択される。

【００２０】以下、各構成部分について説明する。投影
露光部５には、投影露光用光源１０、フィルム２に照射
する光の色バランスを調整する調光フィルタ１１、調光
フィルタ１１を通過した光を均一に混色するミラートン
ネル１２、フィルム２の画像を印画紙３上に結像させる
焼き付けレンズ１３及びシャッタ１４が同一光軸上に設
けられている。投影露光部５のフィルム２搬送経路上流
側には、フィルム２の画像情報を多数の領域に分割して
読み取る画像センサ１５が設けられている。この画像セ
ンサ１５は、フィルム２に対して白色光を照射し、その
反射光あるいは透過光の強度を赤色，緑色，青色の３原
色に分解して例えばＣＣＤラインセンサ等で測定するも
のであり、画像センサ１５にて読み取った画像情報は投
影露光部５での露光と移送露光部６での露光との両方で
利用される。

【００２１】画像センサ１５のフィルム２搬送経路上流
側には、フィルム２を投影露光部５に供給するローラ１
６とローラ１６を回転駆動するモータＭ３とが設けられ
ている。投影露光部５では、ローラ１６及びモータＭ３
によるフィルム２の供給作動に伴って画像センサ１５に
て読み取ったフィルム２の画像情報に基づいて、コント
ローラ７が調光フィルタ１１を制御して投影露光用光源
１０の照射光をフィルム２の画像の色濃度に応じた色バ
ランスに調整し、その調整後の光でフィルム２を照射
し、フィルム２の画像を印画紙３に焼き付けるのであ
る。

【００２２】ループ形成部Ｒには、印画紙３を搬送する
ローラ２０，２１とローラ２０を回転駆動するモータＭ
１とが設けられ、印画紙３搬送経路上流側のローラ２０
と印画紙３搬送経路下流側のローラ２１との間に、図示
を省略するが、印画紙３をローラ２０，２１間において
直線状に案内する状態と、図１に示すような印画紙３の
ループを形成するのを許容する状態とに切り換え自在の
フラップが設けられており、ループを形成することで、
投影露光部５と移送露光部６とで独立に印画紙３の移送
速度を設定できるようになっている。

【００２３】移送露光部６には、露光用光源３０、露光
用光源３０から出た光から赤外線を除くＩＲカットフィ
ルタ３１、シャッタ３２、露光用光源３０から出た光の
色バランスを調整する調光フィルタ３３、ＰＬＺＴプリ
ントヘッド３６及び露光用光源３０の光をＰＬＺＴプリ
ントヘッド３６に伝える光ファイバ束３５が設けられて
おり、露光用光源３０、ＩＲカットフィルタ３１、シャ
ッタ３２及び調光フィルタ３３は冷却用のファンモータ
３４と共に１つの筐体に収められている。調光フィルタ
３３は、Ｙ（イエロー），Ｍ（マゼンタ）及びＣ（シア
ン）のカラーフィルタが各独立に光路中に出退可能に設
けられており、各カラーフィルタの出退作動によって、
露光用光源３０からの光を、例えば赤色，緑色，青色等
の各露光色に切り換え自在に調整する。

【００２４】ＰＬＺＴプリントヘッド３６は、図示を省
略するが、ＰＬＺＴを偏光子と検光子と間に配置したも
のを多数個、印画紙３の搬送方向と垂直な方向に一次元
配列した構成としてあり、夫々のＰＬＺＴに設けた一対
の電極間への印加電圧を変化させることにより電極間を
通過する光の偏光方向を変化させて、夫々のＰＬＺＴが
光の通過を許容するか否かを切り換える光シャッタとし
て機能する。これにより、多数個のＰＬＺＴに印加する
電圧を各独立に制御し、調光フィルタ３３を赤色，緑
色，青色の３原色に対応する所望の露光色に切り換え調
整することで、多数の領域に分割した画像情報のうちの
１ライン分の画像情報について、各領域毎に露光量を設
定し、カラー化した状態で印画紙３に露光することがで
きる。

【００２５】移送露光部６の印画紙３搬送経路下流側に
は、印画紙３を搬送するローラ２２とそのローラ２２を
駆動するモータＭ２とが設けられている。モータＭ２及
び移送露光部６は、コントローラ７の制御により、移送
露光部６にて１ライン分の画像情報について露光色を切
り換えて順次印画紙３に露光し、全ての露光色について
の露光が終了すると、モータＭ２の駆動によりローラ２
２が１ライン分に相当する距離だけ印画紙３を移送する
という動作を、画像情報を１ラインずつシフトさせなが
ら繰り返し、１枚分の画像情報について印画紙３を露光
させるのである。現像処理部Ｄには、図示を省略する
が、露光後の印画紙３を現像するための処理液を充填し
た複数のタンクが備えられ、印画紙３はその複数のタン
クを順次通過して行き現像処理されるのである。

【００２６】コントローラ７は、図２に示すように、投
影露光部５に関する画像情報の演算処理を行う投影露光
用演算部１０１、移送露光部６に関する画像情報の演算
処理を行う移送露光部用演算部１０２、並びに、これら
各演算部１０１，１０２、投影露光部５及び移送露光部
６の作動を全体的に制御する制御部１００としての機
能、更には、各モータＭ１，Ｍ２及びＭ３の作動制御を
する機能を有し、これらの機能が一体のプログラムとし
てコントローラ７に内蔵されている記憶部４０に記憶さ
れている。記憶部４０には、更に、画像センサ１５にて
読み取った画像情報等も記憶される。

【００２７】コントローラ７に接続されている操作卓Ｏ
には、図３に示すように、フィルム２の画像を投影露光
部にて投影露光する投影露光キー５０、コントラストを
強める側に補正量の程度をレベル１〜レベル３の三段階
に調整するコントラスト補正キー５１ａ，５１ｂ，５１
ｃ、コントラストを弱める側に補正量の程度をレベル１
〜レベル３の三段階に調整するコントラスト補正キー５
２ａ，５２ｂ，５２ｃが設けられ、夫々レベル１が最も
補正の程度の小さいキーになっている。コントローラ７
の制御部１００は、これら各キーのうち、投影露光キー
５０が押し操作されると投影露光モードが指示されたと
認識し、各コントラスト補正キー５１ａ，５１ｂ，５１
ｃ，５２ａ，５２ｂ，５２ｃの何れかが押し操作される
と画像露光モードが指示されたと認識する。

【００２８】以下、コントローラ７による各部の作動の
制御を図４のフローチャートに基づいて説明する。先
ず、ローラ１６及びモータＭ３による供給作動により投
影露光部５に供給されるフィルム２の画像情報を画像セ
ンサ１５によって赤色，緑色，青色の３原色についての
濃度情報として読み取り（ステップ＃１）、その読み取
った濃度情報をモニタＭに表示するためのデータに変換
するべく演算する（ステップ＃２）。この際、フィルム
２がネガフィルムである場合は、読み取った３原色につ
いての濃度情報を夫々の補色の濃度情報に変換する必要
がある。上記の演算が終了すると、その演算結果に基づ
いて画像情報をモニタＭに表示する（ステップ＃３）。
操作者はこのモニタＭの表示を見てフィルム２の画像の
コントラストを補正する必要があるか否かを判断して操
作卓Ｏから指示入力することが可能である。

【００２９】次に、画像プリンタ１の動作モードが画像
露光モードに設定されているかあるいは投影露光モード
に設定されているかを判断し（ステップ＃４）、操作卓
Ｏの投影露光キー５０が押し操作されて投影露光モード
に設定されていれば、ステップ＃２における演算結果を
利用して調光フィルタ１１を制御して最適の色バランス
に調整する（ステップ＃５）。その後、ステップ＃２に
おける演算結果を利用して露光時間を演算し（ステップ
＃６）、その露光時間の演算結果に基づいてシャッタ１
４を作動させて印画紙３を露光する（ステップ＃７）。

【００３０】ステップ＃４において、各コントラスト補
正キー５１ａ，５１ｂ，５１ｃ，５２ａ，５２ｂ，５２
ｃの何れかが押し操作されて画像露光モードに設定され
ていれば、画像センサ１５が読み取ったフィルム２の画
像情報にコントラストの補正を加えて露光用画像情報を
作成する（ステップ＃８）。このステップ＃８における
処理について簡単に説明する。

【００３１】例えば、フィルム２としてネガフィルムを
使用して、白い背景で白っぽい服装の人物を撮影した場
合、そのフィルム２の画像情報は、図５(a) に示すよう
に、フィルム２の画像情報の一つである濃度情報が全体
的に高濃度側に分布することになる。このような場合、
コントラストを強める処理が望まれる。ここで、操作者
がモニタＭの表示を見て、コントラストを強める側に補
正量の程度を設定するコントラスト補正キー５１ａ，５
１ｂ，５１ｃの何れかを押し操作してあったとすると、
前記濃度情報の分布の中心位置を必要に応じてシフトさ
せながら、分布のばらつきを拡大する方向に濃度情報の
演算を行い、図５(b) に示すような、白い背景に相当す
る部分の濃度はより高く、人物の白い服装に相当する部
分の濃度はより低く、図５(a) の画像情報よりコントラ
ストが強められている露光用画像情報を作成する。この
コントラストを強める程度は、コントラスト補正キー５
１ａ，５１ｂ，５１ｃのうちの何れを押し操作するかで
決まる。

【００３２】ステップ＃８での演算処理が終了すると、
その結果作成された露光用画像情報に基づいてモニタＭ
に表示するためのデータに変換してモニタＭに表示する
（ステップ＃９）。モニタＭに表示された補正結果が良
好でなく、操作者が再度コントラスト補正キー５１ａ，
５１ｂ，５１ｃ，５２ａ，５２ｂ，５２ｃの何れかを押
し操作するとステップ＃８に戻って、良好な結果が得ら
れるまで同様の操作を繰り返す。補正結果が良好で、操
作者が操作卓ＯのＯＫキー５３を押すと次のステップに
進む（ステップ＃１０）。ステップ＃１０にて補正結果
が良好であるとのキー操作であれば、分割した各領域毎
に３原色夫々について露光時間を演算し（ステップ＃１
１）、その演算結果に基づいて移送露光部６にて上述の
如くして印画紙３に露光する（ステップ＃１２）。

【００３３】従って、移送露光部６及びコントローラ７
は、露光用画像情報に基づいて、印画紙３を露光する画
像露光部Ｉとして機能する。操作卓Ｏのコントラスト補
正キー５１ａ，５１ｂ，５１ｃ，５２ａ，５２ｂ，５２
ｃは補正情報入力手段Ｊとして機能し、画像露光部Ｉに
補正情報を指示する補正情報指示手段Ａはこの補正情報
入力手段Ｊにて構成される。ローラ２０，２２，モータ
Ｍ１及びモータＭ２は、印画紙３を、投影露光部５と移
送露光部６とを経由して搬送する搬送手段Ｔとして機能
し、コントローラ７は、投影露光部５、画像露光部Ｉ及
び搬送手段Ｔを制御する制御部１００として機能し、ロ
ーラ１６及びモータＭ３は、投影露光部５にフィルム２
を供給するフィルム供給手段Ｓとして機能し、画像セン
サ１５はフィルム２の画像情報を読み取る読取手段とし
て機能する。操作卓Ｏの投影露光キー５０及びコントラ
スト補正キー５１ａ，５１ｂ，５１ｃ，５２ａ，５２
ｂ，５２ｃは、投影露光モードと画像露光モードとの切
り換えを制御部１００に指示する露光モード指示手段Ｅ
として機能する。

【００３４】〔別実施例〕以下、別実施例を列記する。上記実施例では、画像センサ１５にて読み取ったフ
ィルム２の画像情報及び画像露光部Ｉにて作成した露光
用画像情報の両方をモニタＭに表示するようにしている
が、何れか一方を表示するか、あるいは、何れも表示し
ないようにしても良い。

【００３５】上記実施例では、補正情報指示手段Ａ
は、補正情報入力手段Ｊからの入力情報によって補正情
報を指示しているが、制御部１００が補正内容を自動判
別するようにしても良い。補正の必要があるか否かは、画像センサ１５が読み取っ
た画像情報に基づいて、その画像情報の中に、例えば、
設定濃度値以上の濃度領域が有り、且つ、その領域の中
で濃度が種々ばらついている場合にコントラストの補正
の必要があると判定し、それ以外の場合は補正の必要が
無いと判定する等により判定できる。又、補正の程度は
設定濃度値以上の濃度領域における濃度値のばらつきの
程度により決定できる。制御部１００にて補正内容を自
動判別する場合は、図４のフローチャートにおいて、ス
テップ＃９及びステップ＃１０が不要になる。更に又、
制御部１００にて補正内容を自動判別するようにして、
ステップ＃４における投影露光モードと画像露光モード
との切り換えを制御部１００が行うようにしても良い。
この場合、制御部１００が露光モード指示手段Ｅとして
機能する。

【００３６】上記実施例では、画像センサ１５が読
み取った画像情報の補正の内容としてコントラストの補
正を例示しているが、色調の補正等他のものでも良い。

【００３７】上記実施例では、移送露光部６に、Ｐ
ＬＺＴによる光シャッタを用いているが、液晶素子によ
る光シャッタ等をプリントヘッドに用いても良い。

【００３８】上記実施例では、移送露光部６におい
て、露光用光源３０の照射光を光ファイバ束３５によっ
てＰＬＺＴプリントヘッド３６に導いているが、レンズ
等により露光用光源３０の照射光をＰＬＺＴプリントヘ
ッド３６に集光するようにしても良い。

【００３９】上記実施例では、移送露光部６にて印
画紙３に露光する際、１ライン分の露光と１ライン分の
印画紙３の移送とを交互に繰り返して各ラインの画像情
報について露光させているが、印画紙３を一定速度で連
続して移送する状態において、各ラインの画像情報につ
いて順次露光させるようにしても良い。

【００４０】上記実施例では、コントラスト補正キ
ー５１ａ，５１ｂ，５１ｃ，５２ａ，５２ｂ，５２ｃの
押し操作によって画像露光モードが選択されるため、補
正を行わない場合は、画像露光部Ｉにて印画紙３に露光
することはないが、操作卓Ｏに、補正をせずに画像露光
部Ｉにて印画紙３に露光することを指示するキーを設け
ても良い。

【００４１】上記実施例では、コントラストの補正
を一枚分の画像情報に対して行っているが、一枚分の画
像情報のうち補正情報入力手段Ｊにより特定の箇所を指
定して補正できるようにしても良いし、又、制御部１０
０が一枚分の画像情報のうち補正すべき箇所を自動判別
して補正できるようにしても良い。補正すべき箇所の自
動判別は、上記別実施例において、補正の要否を自動判
別したのと同様の手法で行うことができる。

【００４２】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像プリンタの実施例にかかる概略構
成図

【図２】本発明の実施例にかかる制御構成図

【図３】本発明の実施例にかかる操作卓の外観図

【図４】本発明の実施例にかかるフローチャート

【図５】本発明の実施例にかかる画像情報補正の説明図

【符号の説明】

３感光材料５投影露光部１５読取手段１００制御部Ａ補正情報指示手段Ｅ露光モード指示手段Ｉ画像露光部Ｊ補正情報入力手段ＭモニタＳフィルム供給手段Ｔ搬送手段

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】フィルムの画像を感光材料（３）に投影
露光する投影露光部（５）と、露光用画像情報に基づいて、多数の領域夫々について露
光量を設定して感光材料（３）を露光する画像露光部
（Ｉ）と、前記フィルムの画像情報を多数の領域に分割して読み取
る読取手段（１５）と、その読取手段（１５）にて読み取られた画像情報を補正
するための補正情報を指示する補正情報指示手段（Ａ）
とが設けられ、前記画像露光部（Ｉ）は、前記読取手段（１５）にて読
み取られた画像情報と前記補正情報指示手段（Ａ）にて
指示された補正情報とに基づいて前記露光用画像情報を
作成するように構成されている画像プリンタ。
【請求項２】前記読取手段（１５）にて読み取られた
画像情報を表示するモニタ（Ｍ）が設けられた請求項１
記載の画像プリンタ。
【請求項３】前記画像露光部（Ｉ）にて作成された前
記露光用画像情報を表示するモニタ（Ｍ）が設けられた
請求項１又は２記載の画像プリンタ。
【請求項４】前記補正情報指示手段（Ａ）が、補正内
容を入力する補正情報入力手段（Ｊ）の入力情報に基づ
いて指示するように構成されている請求項１、２又は３
記載の画像プリンタ。
【請求項５】前記補正情報指示手段（Ａ）が、前記読
取手段（１５）にて読み取られた画像情報に基づいて、
その画像情報の補正内容を自動判別して指示するように
構成されている請求項１、２、３又は４記載の画像プリ
ンタ。
【請求項６】前記感光材料（３）を搬送する搬送手段
（Ｔ）が、前記投影露光部（５）と前記画像露光部
（Ｉ）とを経由して前記感光材料（３）を搬送するよう
に構成され、前記投影露光部（５）、前記画像露光部（Ｉ）及び前記
搬送手段（Ｔ）の作動を制御する制御部（１００）と、投影露光モードと画像露光モードとの切り換えを前記制
御部（１００）に指示する露光モード指示手段（Ｅ）と
が設けられ、前記制御部（１００）は、前記投影露光モードが指示されたときには、前記投影露
光部（５）にて前記感光材料（３）を露光する制御作動
を実行し、前記画像露光モードが指示されたときには、前記画像露
光部（Ｉ）にて前記感光材料（３）を露光する制御作動
を実行するように構成されている請求項１、２、３、４
又は５記載の画像プリンタ。
【請求項７】前記読取手段（１５）が、前記投影露光
部（５）に対してフィルムを供給するフィルム供給手段
（Ｓ）に装填されたフィルムの情報を読み取るように設
置されている請求項１、２、３、４、５又は６記載の画
像プリンタ。
【請求項８】前記露光モード指示手段（Ｅ）が、前記
読取手段（１５）にて読み取られた画像情報に基づい
て、前記投影露光モードと前記画像露光モードとを自動
選択して指示するように構成されている請求項６又は７
記載の画像プリンタ。