JPH0593973A - 写真焼付露光量決定方法 - Google Patents

写真焼付露光量決定方法

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JPH0593973A
JPH0593973A JP3145536A JP14553691A JPH0593973A JP H0593973 A JPH0593973 A JP H0593973A JP 3145536 A JP3145536 A JP 3145536A JP 14553691 A JP14553691 A JP 14553691A JP H0593973 A JPH0593973 A JP H0593973A
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JP3145536A
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Kiyoshi Minamizawa
清志 南沢
Akiyoshi Kosugi
明美 小杉
Takaaki Satou
恭彰 佐藤
Yoshiaki Yamanaka
義明 山中
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Konica Minolta Inc
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    • G03B27/00Photographic printing apparatus
    • G03B27/72Controlling or varying light intensity, spectral composition, or exposure time in photographic printing apparatus
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原画を複数の画像集合に分類することに伴う
焼付露光量もしくは露光補正量の演算結果の変動を吸収
すると共に、撮影時の露出や主要被写体の位置等に依存
せず、一定の品質の写真印画を安定して効率良く生産す
ることが可能な写真焼付露光量決定方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 写真フィルム上の原画を走査し、得られた画
像情報から原画の画像特性値を計算し、この画像特性値
および/もしくは画像特性値の関数の線形一次和により
原画の特性を評価し、この評価結果によって原画が予め
定められた複数の集合のうちどの集合に属するかを判別
し、判別された集合に応じて予め定められた回帰式によ
って、原画に対する露光量もしくは露光補正量を算出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上明利用分野】本発明は、写真の焼付を処理する
際の写真焼付露光量決定方法に関し、詳細には、写真フ
ィルム等に形成された原画を走査し、そこから得られる
画像情報をもとに、印画紙等の感光材料上に焼付露光す
るための適正な焼付露光量もしくは露光補正量を決定す
る写真焼付露光量決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な写真撮影において、被写体の青
(B),緑(G),赤(R)(以下、それぞれ単にB,
G,Rと記載する)の3原色の平均反射率は略一定であ
ることが経験則として知られている。そこで、従来の写
真焼付装置では、写真原画の全面積の平均透過濃度(L
ATD)を測定し、測定された平均透過濃度に基づいて
写真焼付における露光量を決定することによって、印画
紙のB,G,Rの各色感光層に与える露光量を一定値に
制御し、濃度およびカラーバランスの良好な写真印画を
作成するようにしている。
【0003】この際、被写体において輝度分布や色の分
布に偏りがある場合に適正な写真印画が得られ難いとい
う欠点がある。これらの写真原画はサブジェクトフェリ
アと呼ばれ、特に被写体の輝度分布の偏りを原因とする
場合はデンシティフェリア、また色の分布の偏りを原因
とする場合はカラーフェリアと呼ばれる。LATDによ
る方法では、実際には全体の65%程度の原画に対して
満足できる仕上りが得られることが経験的に知られてい
る。
【0004】デンシティフェリアに対して自動的に露光
量の調整を行なうことを目的とする公知の技術として、
特公昭56−2691号公報に開示された次のような技
術を挙げることができる。まず、写真フィルム上の原画
を走査し、この走査で得られた画像濃度から画像の領域
毎に特性値、すなわち、各領域内の最高濃度・最低濃度
・平均濃度等を求め、次に、これらの特性値に基づいて
原画の分類を行ない、分類毎に予め定められた特性値の
関数により、当該原画に対する露光量を調整するもので
ある。領域分割の方法として例えば、原画の画面を上下
左右および中心部/周辺部の小領域に分割する方法が示
されている。
【0005】原画分類の方法として具体的には、上方、
下方、右方、左方、中央の濃度を比較し、その濃度差の
小さい原画と大きい原画とに分類する。濃度差の小さい
ものは、雪・海等のオープンフラットな原画に相当し、
コントラストの大きなシーンのうち、中心濃度が周辺濃
度に比して高いものがストロボ撮影の原画に相当する。
また、周辺部のコントラストの高いものは、上下濃度差
と左右濃度差を比較することにより、正撮り・縦撮りに
分類し、さらにこれを天側高濃度か地側高濃度かにより
分類する。
【0006】この例では、一般的な撮影(正撮り)では
上方が空で下方が地であり、照明が空であることから、
ハイライト部が青空すなわちB濃度が高いことに着目
し、画像の正倒立を判別し、上下の濃度差に比して左右
の濃度差が大きい場合縦撮りシーンと判別が可能である
としている。
【0007】しかしながら、焼付時のネガフィルムの挿
入方向が一定でなく天地が入替わる場合があることや、
フィルムのローディング方向が逆のカメラが存在するこ
と、あるいは、E判サイズ/2E判サイズ等印画のサイ
ズが異なる場合同一原画であっても、ネガフィルムの挿
入方向が縦方向/横方向と異なる場合があるなどの種々
の条件のために、原画の分類を誤り、適正な焼付露光量
もしくは露光補正量が得られないことがある。
【0008】原画の正倒立に依存することなく、適正な
焼付露光量もしくは露光補正量を得ることを目的とする
公知の技術として、特開平1−195439号に開示さ
れた下記のような技術がある。すなわち、まず写真フィ
ルム上の原画を走査し、この走査で得られた画像濃度か
ら原画の2次元画像情報を求め、この画像情報に従って
各画素の情報に整理・並べ換えを施す。次に、並べ換え
された2次元画像情報をもとに画像の領域毎に特性値を
求め、これらの特性値に基づいて原画の分類を行ない、
分類毎に予め定められた特性値の関数により、当該原画
に対する露光量を調整するものである。
【0009】この例では、整理・並べ換えの方法として
例えば、得られた2次元画像情報をもとに特性値の行方
向もしくは列方向の合計または平均値を求め、その算出
結果に基づいて当該行もしくは当該列の画素値全体を昇
べき順または降べき順に入れ替える操作が示されてい
る。前記整理・並べ換えの操作により像構造としての2
次元画像情報は失われるものの、濃度情報は原画の正倒
立や画像の主たるハイライト部分の位置によらず一様に
取り扱うことができるため、原画に応じた適正な焼付露
光量もしくは露光補正量を得ることができるとしてい
る。
【0010】一方、特公昭63−52367号公報およ
び特公平3−19533号公報には以下のような方法が
開示されている。
【0011】特公昭63−52367号公報では、同一
の焼付注文内では同一シーンが連続して撮影されるケー
スが多いことを考慮し、プリントすべき現コマと隣接す
る前コマの画像特性値をもとに両者の類似性の判定を行
ない、類似シーンと判定されたコマに対する露光量と現
コマに対する暫定露光量との平均値で現コマの最終露光
量を決定する方法が示されている。また、特公平3−1
9533号公報には、プリントすべき当該コマの露光量
を算出するためにまず、一連の複数コマに関して、暫定
露光量と当該コマに対する類似度を求め、その類似度に
応じて暫定露光量に重み付けして露光量を算出したり、
あるいは、現コマとの記録位置の相対関係に応じて暫定
露光量に重み付けして露光量を算出する方法が示されて
いる。この2つの例はいずれも、同一の焼付注文内での
印画の仕上り品質の連続性を考慮したものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記の公知例に示され
る焼付露光量決定方法では、原画を走査することによっ
て得られた2次元画像情報をもとに算出した特性値に基
づいて、その原画をあらかじめ定められた複数の集合の
うちの1つに分類し、各集合に対応してあらかじめ記憶
された露光補正関数をその原画に適用することにより、
焼付露光量もしくは露光補正量を決定している。
【0013】これらの例では原画の分類方法として、原
画全体の平均濃度に応じて複数の集合に分類したり、主
要被写体(原画中央部)と背景(原画周辺部)とのコン
トラストに応じて複数の集合に分類したり、あるいはこ
れらの分類結果の組み合わせによって更に分類を行なっ
ている。
【0014】さらにこれらの方法では、あらかじめ用意
された多数の原画群(以下これを母集団と称する)の特
性値をもとに、統計的手法により分類の閾値を設定して
いる。例えば、主要被写体と背景とのコントラストに応
じて複数の集合に分類する場合、各原画の中央部と周辺
部の濃度差を計算し、この濃度差をもとに母集団に対し
て最適な分類になるような複数個の分類閾値を設定して
いる。
【0015】ところで、一般に、ネガフィルムの同一焼
付注文内では同一のシーンを撮影した原画が含まれてい
ることが多いが、それらの原画は、カメラアングルが異
なったり、主要被写体の大きさや画面内での位置が異な
ったり、撮影露出が異なるなど撮影条件がそれぞれ微妙
に異なっているケースが多い。したがって、これらの原
画から得られる画像特性値すなわち、各分割領域内の最
高濃度、最低濃度、平均濃度等に関して差が生ずる可能
性がある。上記のようにある特定の画像特性値(上記例
では各原画の中央部と周辺部の濃度差)に着目し、それ
らの大小関係もしくは定められた標準値との比較により
原画を複数の集合に分類する方法では、分類される集合
がその特性値のみに支配されるために、類似のシーンで
ありながら異なる集合に分類され、したがって、異なる
焼付露光量もしくは露光補正量が算出される傾向にあ
る。
【0016】さらに顕著な例として、原画全体の平均濃
度に応じて複数の集合に分類する方法では、同一のシー
ンを露出を変えて撮影した複数の原画に対してそれぞれ
が異なった集合に分類される可能性が高いため、ネガフ
ィルムの同一焼付注文内での焼付露光量もしくは露光補
正量を連続的にかつ安定して得ることができないという
欠点がある。
【0017】写真現像所における写真印画の出荷基準と
して、同一焼付注文内での印画の濃度およびカラーバラ
ンスの安定性と連続性が大きなウェイトを占めている。
すなわち、写真現像所における再焼の理由として、焼付
注文内での印画の安定性と連続性の不足を原因とするも
のが高い頻度を占め、現像所における生産性と収益性を
落とすことにつながっている。従って、前記の従来技術
におけるこれらの欠点を克服することが要望されてい
る。
【0018】前記の特公昭63−52367号公報およ
び特公平3−19533号公報では、原画間の類似性に
着目し、類似シーンに対して類似の焼付露光量もしくは
露光補正量を算出する方法が開示されている。
【0019】前者の方法は、類似性の判定を誤った場合
には、現コマに対して適切な露光量を算出できないばか
りか、類似であると判定された複数のコマ全てに対する
露光量にも影響を与えてしまう欠点がある。
【0020】後者の方法では、同一の焼付注文内での印
画品質の連続性を向上することは部分的には可能である
ものの、当該コマに対する露光量決定に先立って一連の
コマに対する暫定露光量を算出し、さらにそれぞれのコ
マに対する当該コマの類似性を算出する必要があるた
め、演算が複雑化し多大な時間を要すると共に、写真焼
付露光装置の処理能力の低下をもたらす。
【0021】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、特定の画像特性値に着目し、それらの大小関係
もしくは定められた標準値との比較にもとづいて、原画
を複数の画像集合に分類することに伴う焼付露光量もし
くは露光補正量の演算結果の変動を吸収すると共に、撮
影時の露出や主要被写体の位置等に依存せず、一定の品
質の写真印画を安定して効率良く生産することが可能な
写真焼付露光量決定方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の写真焼付露光量
決定方法は、この目的を達成するために、写真フィルム
上の原画を走査し、得られた画像情報から原画の画像特
性値を計算し、この画像特性値および/もしくは画像特
性値の関数の線形一次和により原画の特性を評価し、こ
の評価結果によって原画が予め定められた複数の集合の
うちどの集合に属するかを判別し、判別された集合に応
じて予め定められた回帰式によって、原画に対する露光
量もしくは露光補正量を算出するものである。
【0023】
【作用】本発明の写真焼付露光量決定方法では、画像特
性値を用いて、画像分類用特性値と露光演算用特性値を
算出する。前者は原画を複数の集合に分類する目的で、
後者は与えられた原画の露光量を決定する目的で、それ
ぞれ前記画像特性値の関数もしくは画像特性値そのもの
を用いて算出される。
【0024】原画の画像分類の第一の過程として、画像
分類用特性値に対してある重み付け係数を乗じた線形一
次和を演算する。次に、各集合に対するこの演算結果を
相互比較することによって、与えられた原画がどの集合
に属するかを判別する。
【0025】こうして線形一次和を演算することによ
り、複数の画像分類用特性値を用いて画像を総合評価を
するため、撮影露出や主要被写体の位置等の撮影状況に
依存しない特徴が正確に評価され、特定の画像特性値の
みに着目した方法に比べて、分類の精度が高く、類似の
シーンは確実に同じ集合に分類される。
【0026】また、前記の画像分類用特性値の選定と重
み付け係数の算出は、多数の原画の母集団を統計的に解
析することによって実施されるため、より一般的で信頼
性の高い画像特性値を用いて画像分類することができ
る。
【0027】本発明により、分類判別のための演算は線
形一次和の形で実施され、焼付露光量もしくは露光補正
量の演算は、各画像集合に応じて定められた回帰式を用
いて実施されるため、簡単な演算ロジックで正確かつ高
速に高品質の写真印画を得ることができる。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の写真焼付
露光量決定方法の実施例を説明する。
【0029】図1は、焼付処理が施された135写真フ
ィルムの構成を示している。
【0030】図において、現像が施され原画(群)Gが
形成された写真フィルムFはスプライス10によって複
数本が接合されてロール状に形成される。ロール状にさ
れた写真フィルムFには写真焼付工程の前段のノッチ工
程において原画の中央位置を示すノッチ(群)12がそ
の側部に形成される。また、この側部には周知のパーフ
ォレーション(群)Pが予め形成されている。このノッ
チ12を検出して以降の工程における写真フィルムFの
位置決め等の制御が行なわれる。なお、図示されるよう
に写真フィルムFには、その品種を示すバーコード14
が付されている。なお、この例の写真フィルムFは13
5写真フィルムに限らず、他の写真フィルムでも良い。
【0031】このように処理されたロール状の写真フィ
ルムFは、写真焼付装置において焼付処理が施される。
【0032】図2は写真焼付装置の構成を示している。
【0033】写真フィルムFはスプール20にセットさ
れ、所定の搬送経路を経てスプール21に巻き取られ
る。経路の途中には、走査部22が設けられており、こ
こにおいて写真フィルムFに記録された原画はB,G,
Rの各色に色分解され走査される。走査部22において
得られたB,G,R各色の画像信号は画像処理部24に
送出され、A/D変換され、所定の形式の画像濃度情報
に整形された後、情報処理部26に送られる。
【0034】画像濃度情報は情報処理部26で以降に説
明する処理が施され、この結果それぞれの原画に対する
補正量を演算し、この補正量の信号が通信回線28を通
して露光制御部30に送信される。走査部22を通過し
た写真フィルムFは、走査部22と露光部32との間に
おいて、両者の写真フィルムFの搬送速度の差を吸収す
ると同時に露光に先立ち複数の原画を予め走査するため
に設けられた緩衝部34を通して露光部32に送られ
る。なお、走査部22と露光部32との間の搬送経路は
最大で24枚撮135写真フィルムに相当する長さとな
っており、これにより24枚撮135写真フィルム1本
に記録された、ほぼ全ての原画Gに対応する画像濃度情
報を露光に先立って得ることができる。
【0035】写真フィルムFに形成された各原画は、露
光部32に位置決めされ、光源36から照射された光が
拡散部38によって均一化された光として照明される。
さらに、レンズ54によって写真印画紙40に光学的に
結像され露光される。
【0036】この際、B,G,R各色の測光フィルタ4
2a,42b,42cを通して原画のB,G,R各色の
平均透過光がフォトダイオード44a,44b,44c
によって受光される。この受光量を光電変換したB,
G,R各色の測光信号は露光制御部30に供給され、さ
らにA/D変換され、この結果得られたデータおよび情
報処理部26から供給された補正量に基づいて露光量の
演算が行なわれる。
【0037】ここで得られた露光量は露光制御部30に
おいて、露光部32の上部に配置されたイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の減色式のカッ
トフィルタ50a,50b,50cおよび露光部32の
下部に配置されたシャッタ52の作動時間として変換さ
れる。この作動時間に応じてカットフィルタ50a,5
0b,50cおよびシャッタ52が露光光路に挿入さ
れ、写真印画紙40の各色感光層に与える露光が調整さ
れる。この露光の終了後、写真印画紙40は次の露光に
備え所定の距離だけ搬送されるとともに、次に焼き付け
るべき原画Gを露光部32に位置決めすべく写真フィル
ムFが搬送される。
【0038】このようにして、写真フィルムFに形成さ
れた原画Gは順次焼付処理が施される。
【0039】図3は、走査部22の構成を詳細に示して
いる。
【0040】走査部22においては、光源59から照射
される光がレンズ60によって略平行光にされ、この平
行光は写真フィルムFの搬送方向に沿って平行に配置さ
れた色分解フィルタ62a,62b,62cでB,G,
R各色に色分解される。
【0041】このようにしてB,G,R各色に色分解さ
れ、スリット64を通過した光によって写真フィルムF
が照射される。写真フィルムFを透過した光は、B,
G,Rの各色のそれぞれの照射光に対応する位置に配置
されたCCDラインセンサ68a,68b,68cによ
り光電変換される。なお、CCDラインセンサ68a,
68b,68cはいずれも2048画素で構成され、写
真フィルムFの幅方向に32mmの長さに亘って走査が
可能な1次元撮像素子が用いられる。
【0042】これらにより写真フィルムFの幅方向の3
2mmについて主走査が行なわれ、ここで得られたB,
G,R各色に関する画像信号は画像処理部24に供給さ
れる。また、写真フィルムFに付されたノッチ12やス
プライス10およびバーコード14は、それぞれ検出器
70a,70b,70cによって検出され、この検出信
号は搬送制御回路72に供給される。搬送制御回路72
はこれらの検出信号を処理し、その結果をノッチ信号、
スプライス信号およびバーコード信号として、画像処理
部24と情報処理部26にシステムバス74を介して送
出するとともに、パルスモータ75を駆動して写真フィ
ルムFの搬送を制御し、搬送パルスを画像信号のサンプ
リングにおける同期信号として画像処理部24に供給す
る。
【0043】なお、写真フィルムFはパルスモータ75
によって、0.25mm/pulseで搬送され、これ
に伴って副走査が行なわれる。
【0044】図4は、画像処理部24の詳細な構成を示
している。画像処理部24では、次のような信号処理が
行なわれる。
【0045】走査部22から供給される画像信号は増幅
回路80によって増幅され、サンプルホールド回路82
およびA/D変換器84によりサンプリングされて、デ
ジタル信号に変換される。なお、タイミング制御回路8
6は、走査部22にCCDラインセンサ68a,68
b,68cを駆動するための駆動信号を送出するととも
に、前記のサンプリングのタイミングを制御する。ここ
で、サンプリング数は1走査に対して128回であり、
A/D変換は16ビットで処理される。デジタル化され
た画像信号は、ROM等で構成されるルックアップテー
ブル(LUT)88を介して濃度値に変換され、画像バ
ッファ90に記憶される。LUT88には数1で示す変
換表が記憶されている。
【0046】
【数1】Y = a×log(X+b) ここで、XはLUT88に対する入力、Yはその出力で
ある。またaは、走査部22における撮像の分光特性に
よって定まる測光濃度から写真印画紙の分光感度によっ
て定まる焼付濃度への変換に係る定数であり、bは撮像
における暗電流の影響の除去に係る定数である。
【0047】LUT88には数1の定数a,bに数種類
の数値を代入して求められる複数の変換表が用意されて
おり、CPU92によって予め選択されている。ここで
選択される変換表はB,G,R各色毎に必ずしも同一で
ある必要はなく異なっていてもよい。
【0048】このようにして、128画素からなる16
ビットの線画像濃度情報が画像バッファ90に記憶され
る。以降、これを第1次線画像濃度情報Daと呼ぶ。
【0049】次に、この画像処理部24における内部処
理(画像処理)について説明する。
【0050】CPU92は搬送パルスに同期して第1次
線画像濃度情報Daを取り出し以下の丸め込み処理を施
した後、走査線毎にメモリ94に格納する主走査方向の
画像処理を行なう。
【0051】主走査方向(第1次線画像濃度情報Da)
において有効な画像領域は写真フィルムFのフォーマッ
トによって異なる。そこでCPU92は、写真フィルム
Fのフォーマットに応じて予め記憶された主走査方向の
丸め込みの対象とする画像領域と、丸め込みを行なう画
素数を設定し、この設定された画像領域にある各画素を
設定した画素数によって丸め込むという処理を行なう。
【0052】このような所定の画素数の線画像濃度情報
に加工した後、走査線毎にメモリ94に格納する。ここ
では、所定の画素数は16画素としている。
【0053】図5は、この態様の一例を示してる。13
5写真フィルムから得られた第1次線画像濃度情報Da
では、中央の20mmの幅に対応する画像領域が有効領
域として設定され、この長さに対応する画素数80を所
定の画素数16で除した数値5が丸め込みの画素数とし
て設定される。
【0054】また、110写真フィルムの場合、この1
10写真フィルムから得られた第1次線画像濃度情報D
aでは、中央の12mmの幅に対応する画像領域が有効
領域として設定され、この長さに対応する画素数48を
所定の画素数16で除した数値3が丸め込みの画素数と
して設定される。
【0055】ここで丸め込みの処理は、画像濃度情報の
相加平均をとるものであるが、これは画像信号に含まれ
るノイズの影響を軽減する効果がある。しかしながら、
丸め込みは必ずしも選択された画像領域内にある全ての
画素を対象とする必要はなく、適度に間引きを行なった
上相加平均をとる方法や、所定の画素数だけ間引きを行
なうのみで相加平均をとらない方法も演算速度を考慮し
た場合には有効である。
【0056】以上のような主走査方向の画像処理によっ
て、写真フィルムFのフォーマットによらず所定の画素
数、ここでは16画素からなる第2次線画像濃度情報D
bが得られ、この第2次線画像濃度情報Dbがメモリ9
4には写真フィルムFの搬送に伴って多数の走査線に対
応する線画像濃度情報として格納される。
【0057】さらに、CPU92はメモリ94に格納さ
れたこれらの第2次線画像濃度情報Dbを取り出し、次
の副走査方向の画像処理によって所定の形式の2次元画
像濃度情報に整形して情報処理部26に送出する。
【0058】ここで、写真フィルムFに形成された原画
と、メモリ94に格納されている第2次線画像濃度情報
Dbとの対応関係の管理が問題となる。この管理はノッ
チ信号に基づいて行なわれる。前記の通り、ノッチ12
は予め原画の中央位置に設けられており、走査部22で
検出される。この結果、走査部22から原画の位置に対
応するノッチ信号がシステムバス74を介してCPU9
2に送出される。CPU92はノッチ信号を受け取ると
搬送パルスを計数し、所定の処理開始計数値に至った時
点から、画像バッファ90に記憶された第1次線画像濃
度情報Daを取り出し、所定の走査線数に至るまで前記
の主走査方向の画像処理を繰り返す。
【0059】メモリ94に格納された第2次線画像濃度
情報Dbのアドレスはノッチ信号に対応してメモリ94
の所定の領域に記憶される。このようにして、第2次線
画像濃度情報Dbは写真フィルムFに形成された原画の
位置に対応して管理される。しかしながら、上記の対応
関係はB,G,Rの各色に対するCCDラインセンサ6
8a,68b,68cの配置に関連する。従って、上記
所定の計数値は予め記憶された定数から色に応じて選択
され設定される。
【0060】この選択は画像処理部24の内部に設けら
れた図示しないスイッチにより行なうことができる。こ
れによって、画像処理部24はB,G,Rの各色に共通
の構成とすることができ、その内部処理についても共通
にすることができる。また、これらを並列に動作させる
ことによって極めて高い処理速度が達成される。
【0061】副走査方向(走査線数)において有効な画
像領域は写真フィルムFのフォーマットによって異なる
ことがある。そこでCPU92は、写真フィルムFのフ
ォーマットに応じて予め記憶された走査線数を上記所定
の走査線数として設定するようにしている。走査部22
では0.25mmに1回の走査が行なわれる。例えば、
135写真フィルムのフルサイズの原画の処理対象領域
32mmに対応する走査線数は128本であるが、ハー
フサイズの原画の処理対象領域16mmに対応する走査
線数は64本である。そこでCPU92は、写真フィル
ムFのフォーマットに応じて予め記憶された走査線数を
上記所定の走査線数として設定するようにしている。さ
らに、設定された走査線数に応じて副走査方向に丸め込
みの処理を行ない、所定の副走査方向の画素数からなる
2次元画像濃度情報に加工するようにしている。ここで
は、所定の副走査方向の画素数は16としている。
【0062】図6はこの態様の一例を示している。図に
おいて、フルサイズの原画から得られた第2次線画像濃
度情報Dbに対しては、走査線数128を所定の副走査
画素数16で除した数値8が丸め込みの走査線数として
設定される。また、ハーフサイズの原画から得られた第
2次線画像濃度情報Dbに対しては、走査線数64を所
定の副走査画素数16で除した数値4が丸め込みの走査
線数として設定される。
【0063】ここで丸め込みの処理は、副走査方向に画
像濃度情報の相加平均をとるものであるが、これは主走
査方向の画像処理の場合と同様に画像信号に含まれるノ
イズの影響を軽減する上で効果がある。しかしながら、
丸め込みは必ずしも格納された全ての第2次線画像濃度
情報Dbを対象とする必要はなく、適度に間引きを行な
った上相加平均をとる方法や、所定の走査線数だけ間引
きを行なうのみで相加平均をとらない方法も演算速度を
考慮した場合には有効である。
【0064】なお、主走査方向の画像処理は全ての搬送
パルスに応じて行なう必要はなく、間欠的に行なっても
よい。これにより、主走査方向の画像処理のみならず、
副走査方向の画像処理についてもその負荷が軽減される
ため処理速度を大幅に向上させることができる。この場
合、間欠的な処理の周期は、写真フィルムFのフォーマ
ットに応じて変えてもよい。
【0065】以上のような副走査方向の画像処理によっ
て、最終的には写真フィルムFのフォーマットによらず
所定の画素数、ここでは16×16画素からなる2次元
画像濃度情報が得られ、この情報が情報処理部26に送
られる。従って、情報処理部26では写真フィルムFの
フォーマットによらず共通の処理を行なうことができ
る。
【0066】図7は、この情報処理部26の詳細な構成
を示している。
【0067】画像処理部24から送られるB,G,Rの
各色に関する2次元画像濃度情報はシステムバス74を
介してメモリ102に記憶される。CPU104はこの
メモリ102に記憶された2次元画像濃度情報を読み出
し、写真フィルムFに形成された各原画Gに対する補正
量を計算する。
【0068】この補正量は露光制御部30に通信回線2
8を通して送信される。また、走査部22の搬送制御回
路72(図3参照)からシステムバス74を介して送ら
れるノッチ信号、スプライス信号およびバーコード信号
もメモリ102に記憶され、CPU104によって処理
されるようになっている。
【0069】補助記憶部106には保存すべき情報や処
理上必要な定数等が記憶される。なお補助記憶部106
は、例えば磁気ディスクであり、必要に応じて記録情報
を外部に取り出すことができるようになっている。これ
によって、電源が遮断されても情報を保存することがで
きるため、長期間その情報が蓄積できるばかりでなく、
外部の独立した装置を用いて保存された情報を処理した
り、定数等を初期化・変更することもできる。
【0070】また、操作のために表示器112とキーボ
ード108が備っており、インタフェース回路110を
介して入出力できるようになっている。
【0071】次に、情報処理部26における内部処理に
ついて説明する。
【0072】図8および図9は本発明の写真焼付露光量
決定方法を焼付濃度補正量の算出に適用した場合のCP
U104の内部処理のフローチャートを示す。
【0073】まず、ステップ1でメモリ102からB,
G,Rの各色に関する2次元画像濃度情報を取り出し、
変数XK(i,j)にセットする。ここでiは主走査方向の画
素位置、jは副走査方向の画素位置、KはB,G,Rの
各色を示す。
【0074】次に、ステップ2では、B,G,Rの各色
の2次元画像濃度情報から中性色の2次元画像濃度情報
D(i,j) が数2で計算される。
【0075】
【数2】 D(i,j) ={XB(i,j)+XG(i,j)+XR(i,j)}/3 ステップ3では、D(i,j) を用いて原画Gの分割領域毎
に特性値D’(m,n) が計算される。ここでmは分割領域
の識別子で、例えば、2次元画像濃度情報の左上位置、
右上位置、左下位置、右下位置、中心位置、周辺位置、
全体の領域に対応する。またnは特性値の識別子で、例
えば、各領域における最大値、最小値、平均値に対応す
る。
【0076】図10には、2次元画像濃度情報の領域分
割の例を示している。図中の数字はされぞれ、エリア1
が左上位置、エリア2が右上位置、エリア3が左下位
置、エリア4が右下位置、エリア5が中心位置、エリア
6が周辺位置、エリア7が画面全体に相当する。
【0077】以下例えば、エリア1(中心位置)の特性
値は D′(1,MAX) ・・・・・エリア1の最大濃度 D′(1,MIN) ・・・・・エリア1の最小濃度 D′(1,AVE) ・・・・・エリア1の平均濃度 のように表記する。
【0078】再び図8にもどって、ステップ4〜ステッ
プ7では、2次元画像濃度情報に従って各画素の情報を
整理・並べ換えを行なう。整理・並べ換えの方法には、
2次元画像濃度情報の各行もしくは各列の平均値(また
は合計値)に従って該行もしくは列を昇べき順(または
降べき順)に並べ換える方法と、各分割領域の特性値、
例えば領域内平均濃度値に従って分割領域をそのまま並
べ換える方法とがあり、どちらを採用しても構わない。
ここでは、後者の方法を採用した場合の例を説明する。
【0079】ステップ4ではエリア1およびエリア2の
平均濃度値(すなわち画面上部の平均濃度値)とエリア
3およびエリア4の平均濃度値(すなわち画面上部の平
均濃度値)との大小を比較する。エリア1、2の平均濃
度が大きい場合(図中Yes)は、そのままステップ6
に進む。
【0080】逆に、エリア3、4の平均濃度が大きい場
合(図中No)は、ステップ5の整理・並べ換え操作に
進む。ステップ5の関数SWAP{a、b}はa、bの
値を交換する関数であり、ここではエリア1の特性値と
エリア3の特性値とを交換し、エリア2の特性値とエリ
ア4の特性値とを交換することを意味している。整理・
並べ換え操作の後、ステップ6に進む。
【0081】次に、ステップ6ではステップ4と同様に
エリア1およびエリア3の平均濃度値(すなわち画面左
部の平均濃度値)とエリア2およびエリア4の平均濃度
値(すなわち画面右部の平均濃度値)との大小を比較す
る。エリア1、3の平均濃度が大きい場合(図中Ye
s)はそのままステップ8(図9参照)に進む。
【0082】逆に、エリア2、4の平均濃度が大きい場
合(図中No)はステップ7の整理・並べ換え操作に進
む。ステップ7の関数SWAPによりエリア1の特性値
とエリア2の特性値とを交換し、エリア3の特性値とエ
リア4の特性値とを交換する。整理・並べ換え操作の
後、ステップ8に進む。
【0083】このように、ステップ4〜ステップ7で整
理・並べ換えの操作を行なうことにより、画像としての
2次元的情報は失われるものの、濃度情報は原画の正倒
立や画像の主たるハイライト部分の位置によらず一様に
取り扱うことができる。
【0084】ただし、原画の正倒立情報が予め判明して
いる場合や、正倒立情報をオペレータがキーボード10
8から入力するように構成した場合には、ステップ4〜
ステップ7をスキップし、与えられた天地情報をもとに
整理・並べ換え操作を行なっても構わない。
【0085】ステップ8〜ステップ9では該原画Gの分
割領域毎の特性値D’(m,n) を用いて、画像分類用特性
値CLp および露光演算用特性値EXp を計算する。C
pおよびEXp は、前記特性値D′(m,n) の関数によ
り算出される。あるいは前記特性値D′(m,n) をそのま
ま使用しても構わない。さらに、特性値D′(m,n) は数
2によって得られた中性色の2次元画像濃度情報D(i,
j) を用いて計算されたものであるが、B,G,Rの各
色に関する2次元画像濃度情報XB(i,j)、XG(i,j)また
はXR(i,j)を用いて計算された特性値X′B(m,n)、X′
G(m,n)またはX′R(m,n)の関数により前記画像分類用特
性値CLp および露光演算用特性値EXpを算出しても
よい。
【0086】本実施例ではCLp およびEXp として、
それぞれ7個の特性値で構成され、かつ、CLp =EX
p の場合について説明するが、それぞれの特性値の関数
形式や個数等はこれに限ったものではない。また、一般
にはCLp ≠EXp あっても構わない。
【0087】なお、多数の原画の母集団を統計的に分析
し、後述する予め設定した複数の集合に分類する際に最
も分類能力の優れた特性値として数3に示した7個を選
択した。
【0088】
【数3】 CL1 =100 × {D′(7,MAX) + D′(7,MIN) + 2×
D′(7,AVE) }/{ D′(7,MAX)−D′(7,MIN) } CL2 =D′(5,AVE)−D′(7,AVE) CL3 =X′B(7,AVE)−X′G(7,AVE) CL4 ={D′(3,MAX) +D′(4,MAX) +D′(5,MA
X)}/3−D′(7,AVE) CL5 ={D′(1,AVE) + D′(2,AVE) }/2 CL6 =X′R(7,AVE)−X′G(7,AVE) CL7 ={D′(3,AVE) +D′(4,AVE) +D′(5,AVE)
}/3−D′(7,AVE) EX1 =CL1 EX2 =CL2 EX3 =CL3 EX4 =CL4 EX5 =CL5 EX6 =CL6 EX7 =CL7 続いて、ステップ10では画像分類用特性値CLp と、
あらかじめ定められた複数の集合に対応して記憶されて
いる係数とを用いて、数4に基づく線形一次和を算出す
る。
【0089】
【数4】 (数3の例ではp=1〜7) ここでqはあらかじめ定められた集合に対する識別子で
ある。これらの集合は例えば、原画から適正露出の写真
印画を得るために、LATDで算出された焼付露光量に
対して補正すべき量の度合いに応じて次のように定めら
れているものとする。
【0090】集合1 極端なマイナス補正を必要と
する原画の集合 集合2 ややマイナス補正を必要とする原画の集合 集合3 補正を必要としない原画の集合 集合4 ややプラス補正を必要とする原画の集合 集合5 極端なプラス補正を必要とする原画の集合 α(p,q)およびβq は、原画の集合qに応じて記憶され
ている値であり、多数の原画からなる母集団を統計的手
法を用いてその最適値を求めることができる。ここで
は、露光補正量の度合に応じて画像集合を設定する例を
述べたが、ストロボシーンや逆光シーンあるいは雪のシ
ーンといった原画の情景に応じて集合を設定することも
可能である。
【0091】次に、ステップ11〜ステップ12では、
ステップ10で各画像集合に対して算出されたFq を相
互評価することにより、原画Gがどの集合に所属するか
を判別する。例えば上記のF1 〜F5 を比較し、その値
が最大となる集合に原画Gが所属するものと判断する。
【0092】ステップ13では、露光演算用特性値EX
p を用いて各原画が画像の集合qに所属すると判定され
た場合の濃度補正値D″q が、次の数5に示されるよう
な回帰式によって求められる。
【0093】
【数5】 (数3の例ではp=1〜7) ここで、ξ(p,q)は原画の母集団を統計的手法を用いて
画像の集合毎に予め設定した係数、ηq は定数である。
【0094】一方、色補正値C″KLは例えば、特開平2
−6939号公報に開示された方法、すなわち、原画の
B,G,Rの各色と中性色の累積密度関数(CDF)に
基づいて色補正量を決定する方法により求めることがで
きる。
【0095】以上のようにして得られた濃度補正値D″
q と,色補正値C″KLは露光制御部30に通信回線2
8を通して送信され,写真焼付露光量の決定に用いられ
る。
【0096】次に露光制御部30における写真焼付露光
量の決定について説明する。写真焼付露光量は数6に従
って決定される。
【0097】
【数6】 EK =LATDK −LATD0K +μ×C″KL+νq ×D″q +E0K ここで,EK はB,G,Rの各色の露光量(露光時間の
対数値)、LATDKは露光部32においてフォトダイ
オード44a,44b,44cによりもたらされる焼付
に供する原画からの平均透過光測光値(対数)、LAT
D0K は標準原画からの平均透過光測光値(対数)、
C″KLは情報処理部26から送信された色補正値,μは
色補正の強弱を調整するための係数、D″q は情報処理
部26から送信された濃度補正値、νq は濃度補正の強
弱を調整するための係数、E0K は標準原画に対して設
定された露光量(露光時間の対数値)、KはB,G,R
の各色を示す。従って、露光量は原画の平均透過光測光
値に基づいて求められ、濃度補正量および色補正値によ
って修正される。
【0098】ここでは、平均透過光測光値LATDK
用いたが、画像濃度の平均値で代用しても構わない。
【0099】なお、νq は、画像集合qに応じて濃度補
正の強弱の度合を変化させることも可能である。すなわ
ち、前述した画像分類の場合、適正露出の印画を得るた
めに濃度補正すべき量の度合に応じて5種の画像集合を
設定しているが、例えば、『集合5:極端なプラス補正
を必要とする原画の集合』のみ補正の度合を強めたい時
にはν5 に大きな数値を設定すればよい(通常は1)。
【0100】これにより、季節によってシーン分布の傾
向が変化したり、ネガフィルムと印画紙の写真特性が変
化した場合でも、仕上り品質が最適になるよう調整する
ことができる。また、個々の写真現像所等において個別
に設定変更が可能であり、これによってシーン分布の地
域による差異を考慮することができる。
【0101】本実施例では、本発明の写真焼付露光量決
定方法を濃度補正量の算出に適用した場合を説明してき
たが、本発明を色補正量の算出に適用し、色度によって
分類される集合、例えばカラーフェリア集合や異種光源
集合をあらかじめ設定し、原画の画像特性値および/も
しくは画像特性値の関数の線形一次和により評価量を計
算し、この評価量をもとに該原画がどの画像集合に属す
るか判別することによって、該原画に対する色補正量を
算出することも可能である。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の写真焼付
露光量決定方法では、写真フィルム上の原画を走査し、
得られた画像情報から原画の画像特性値を計算し、この
画像特性値および/もしくは画像特性値の関数の線形一
次和により原画の特性を評価し、この評価結果によって
原画が予め定められた複数の集合のうちどの集合に属す
るかを判別する。これによると、複数の画像特性値を用
いて総合評価を行なうため、撮影露出や主要被写体の位
置等の原画の撮影状況に影響を受けない適正な画像分類
を実現できる。従って、類似のシーンは確実に同じ画像
集合に分類されるため、印画品質が安定し、同一の焼付
注文内の類似シーンに対する印画の連続性を向上するこ
とができる。
【0103】また、ある画像特性値が原画走査時にノイ
ズの影響を受けた場合であっても、複数の画像特性値を
用いて総合評価を行なうためその影響が低減され、画像
分類およびその結果としての露光量演算の再現性と安定
性を向上することができる。
【0104】また、画像集合への分類操作は線形一次和
を算出することにより実現できるため、複数のコマとの
類似度を導入した従来技術に比して、非常に少ない演算
量で高速にかつ正確に露光量を求めることができる。
【0105】さらに、分類された画像集合に応じて演算
された露光量もしくは露光補正量に対して微調整が可能
であるため、シーン分布の傾向変化や感光材料の写真特
性の変化に応じて適正な写真印画を得るための汎用性の
高い露光量決定方法を提供することができる。
【0106】従って本発明により、高品質の写真印画を
安定的に生産することができ、写真処理工程の大巾な合
理化、効率化と高収益化を進める上で、多大な効果を上
げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真焼付露光量決定方法の説明に供さ
れる135写真フィルムの構成図である。
【図2】本発明の写真焼付露光量決定方法が適用される
写真焼付装置の概略構成を示す模式図である。
【図3】図2における走査部を詳細に示す構成図であ
る。
【図4】図2および図3における画像処理部を詳細に示
す構成図である。
【図5】実施例の説明に供される主走査方向の画像処理
における一部を示す図である。
【図6】実施例の説明に供される副走査方向の画像処理
における一部を示す図である。
【図7】図2および図3における画像処理部を詳細に示
す構成図である。
【図8】情報処理部における内部処理を示すフローチャ
ートである。
【図9】図8に続く情報処理部における内部処理を示す
フローチャートである。
【図10】実施例の説明に供される2次元画像情報の領
域分割の一例を示す図である。
【符号の説明】
20 スプール 22 走査部 24 画像処理部 26 情報処理部 28 通信回線 30 露光制御部 32 露光部 34 緩衝部 38 拡散部 40 写真印画紙 F 写真フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 義明 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フィルム上の原画を走査し、得られ
    た画像情報から原画の画像特性値を計算し、この画像特
    性値および/もしくは画像特性値の関数の線形一次和に
    より原画の特性を評価し、この評価結果によって原画が
    予め定められた複数の集合のうちどの集合に属するかを
    判別し、判別された集合に応じて予め定められた回帰式
    によって、原画に対する露光量もしくは露光補正量を算
    出することを特徴とする写真焼付露光量決定方法。
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