JPH06337326A - 光ファイバコネクタ用フェルール及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】安価且つ堅牢な光ファイバコネクタ用フェルー
ル及びその製造方法を提供すること。 【構成】光ファイバコネクタ（１）用アライメントフェ
ルール（２）は、高精密部（１２）及びこれにオーバー
モールドされる本体部（１４）を有する。高精密部（１
２）は、略筒状体であり、中央近傍の外周に変位阻止部
材（２１）を有する。本体部（１４）は、この変位阻止
部材（２１）及びその後方に低温モールド材料でオーバ
ーモールドして高精密部（１２）と一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光コネクタ、特に嵌合
相手光ファイバデバイスと光ファイバを位置合せする光
ファイバコネクタ用アライメントフェルール及びその製
造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】本発明の技術分野における光ファイバコ
ネクタは、精密加工されたアライメント（位置合せ）フ
ェルールを使用して、内部の光ファイバを嵌合相手光フ
ァイバデバイスと正確に位置合せする。典型的なフェル
ールは、光ファイバが保持される中心孔（通路）と同心
状の高精密フロント部を有し、このフロント部の方向に
対応して光ファイバを方向付けする。このフェルールを
光ファイバコネクタと結合する為に精密度の低い本体
（ボディ）部を使用する。これらフェルールは、単一で
又は他のフェルールと一体で使用し得る。

【０００３】フェルールは、フロント部を高精密及び高
価な種々の方法で製造され、本体部の低精密要件により
低価格化を実現する。米国特許第４，６３４，２１４号
は、２体構造のフェルールを開示し、フロント部は低精
密後部のカラー内に摩擦係合又は固着した円筒状セラミ
ック体である。

【０００４】米国特許第５，０１３，１２２号は、高精
度フロント部及び本体部が金属又は、熱硬化性材料で一
体形成されたフェルールを開示している。ねじ、ボス等
の機械的手段或いは、熱、超音波又は接着技術等の固着
手段により、フロント部を後方の本体部に取付けて二体
構造のフェルールも製造可能である。

【０００５】インジェクション（射出）モールドしたプ
ラスチック製フェルールも米国特許第４，８３４，４８
７号に開示されている。これは一体構造のフェルールで
あり、高精密フロント部と、フロント部にモールドクラ
ッシュが生じないよう形成した本体部を有する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述した特許に開示さ
れるフェルールは、量産するには多くの問題点がある。
一体フェルールは、必要とする構造上の強度（一体性）
を有するが、その製造工程はフロント部に必要な高精密
性の為に制限される。二体構造のフェルールは、フェル
ール各部分に合わせて製造工程及び材料の選定に自由度
を有するので、製造工程の最適化が達成できる。しか
し、二体構造のフェルールは、ねじ、穴又はボス等の連
結部を必要とする。これらの連結部は、本来回避しよう
とする後方本体部に同種の精密性の要件を課することと
なる。

【０００７】従って、本発明の目的は、経済的に量産で
き、フロント部と本体部の異なる精度及び材料要件の利
点を活用し、フロント部には必要とする精密性が維持で
き、内部の光ファイバを光ファイバデバイスに高信頼性
で結合可能な光ファイバコネクタ用フェルールを提供す
ることである。

【０００８】本発明の他の目的は、高精密部と本体部と
を別体で製造し、両者を結合して一体のフェルールとす
ることが可能な光ファイバ用アライメントフェルールの
製造方法を提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明による光ファイバ
コネクタ用フェルールは、中心孔に光ファイバを挿通保
持し、後端近傍の外周に変位阻止部材が形成された高精
密部と、該高精密部の後方に配置され、光ファイバケー
ブル用挿通穴を有する本体部とを具え、該本体部は前記
高精密部の前記変位阻止部材を覆うようオーバーモール
ドにより形成される。

【００１０】また、本発明による光ファイバコネクタ用
フェルールの製造方法は、光ファイバを挿通する光ファ
イバ挿通用中心孔を中心に有し、外周に変位阻止部材を
有する略筒状の高精密部を耐熱性材料で形成すること、
前記高精密部の前記変位阻止部材を含む後方部の外周に
比較的低温モールド材料で所望形状の本体部をオーバー
モールドすることより成る。

【００１１】

【作用】上述した目的を達成する為に、本発明の光ファ
イバコネクタ用フェルールは、内部の光ファイバを光フ
ァイバデバイスに結合する光ファイバコネクタに使用さ
れる。このフェルールは、予め形成されたフロント部を
含む高精密部を有し、内部の光ファイバを光ファイバデ
バイスに位置合せし、且つアライメントフェルールを光
ファイバコネクタ内に組合せるよう構成されたオーバー
モールド本体部を有する。また、高精密部はフロント部
の後方に後方部を有し、変位阻止部及び貫通する中心通
路を有し、光ファイバをフロント部と同心状に配置す
る。このオーバーモールド本体部は変位阻止部を覆うよ
う形成し、両部分を一体にロックして高精密部と本体部
間の相対移動（変位）を阻止する。本体部は、高精密部
から後方へ延び、アライメントフェルールを特定コネク
タに組込むよう構成されている。本体部は、高精密部の
中心孔と連通するファイバ受容開口を有し、内部に光フ
ァイバを案内する。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の光ファイバコネクタ用フェル
ールの実施例を添付図を参照して詳細に説明する。

【００１３】図１は、光ファイバコネクタ（以下、単に
コネクタという場合もある）１を示し、内部の光ファイ
バ４を他の光ファイバデバイス（図示せず）と位置合せ
するアライメントフェルール２を有する。図示の光ファ
イバ４は、バッファ被覆部６及び裸の光ファイバ線８を
有する。この光ファイバ４は光ファイバケーブル（図示
せず）の一部であってもよい。この光ファイバケーブル
は、更に補強部材及び保護用外部ジャケットを含んでい
る。図示の光ファイバコネクタ１は、説明の目的のみで
あり、本発明を限定するものではない。本発明は、エポ
キシレス及びデュプレックスコネクタ等の種々のコネク
タに適用可能である。コネクタの本体部を高精密部の周
囲にオーバモールドしてアライメントフェルールを形成
することは本発明の特に顕著な点である。

【００１４】次に、図２及び図３を参照して説明する。
本発明のアライメントフェルール２は、高精密部１２及
びオーバーモールド本体部１４を有する。高精密部１２
は、他の光ファイバデバイスと正確に位置合せされるよ
う精密寸法のフロント部１６を有する。オーバーモール
ド本体部１４は、比較的低精度であり、フェルール２を
光ファイバコネクタ１に組込むよう構成され、必要あれ
ば、光ファイバ４の位置付け及び保持を助ける。

【００１５】高精密部１２は、筒状フロント（前方）部
１６と後方部１８とを有する。フロント部１６は、前面
２０から後方に延び、フェルール２を光ファイバデバイ
スに位置合せするよう構成される。この光ファイバデバ
イスは、光ファイバデバイスの光軸として位置合せされ
たスリーブ（図示せず）に高精密に受容される。

【００１６】図３に示す如く、後方部１８は、変位阻止
部２１を含み、これは一般に不規則面であって、オーバ
ーモールドされると高精密部１２とオーバーモールド本
体部１４が相互に移動又は変位するのを阻止する。図示
する特定の変位阻止部２１は、後方部１８に沿ってフロ
ント部１４の外部に延びるカラー２２を示す。カラー２
２は、前端面２３と後端面２５とを有する。後述する如
く、これら両端面２３，２５がオーバーモールドされた
本体部１４で緊密に包囲されると、高精密部１２は軸方
向の所定位置にロックされる。

【００１７】オーバーモールド本体部１４と高精密部１
２間の摩擦力は、一方が他方から回転（トーション）変
位するのを阻止するには不十分であるかも知れない。そ
の場合には、変位阻止部２１を端面に放射状面２７，２
７ａとして設けてもよい。この変位阻止部２１は、後方
部１８を弦状、即ち筒状面の一部を平坦にして形成して
もよい。平坦端は前及び後端面であり、弦はラジアル面
となる。カラーは筒状でなく多角形であってもよく、多
角形の面は放射状面２７，２７ａとして作用し、回転又
はねじれ変位を阻止する。尚、これらの形状以外に他の
多くの形状が本発明の技術的範囲内で可能である。この
顕著な特徴は、変位阻止部２１がオーバーモールドされ
ると、高精密部１２を本体部１４にロックするよう把持
し、これにより両者が相対的に変位するのを阻止する。

【００１８】後方部１８は、カラー２２から後方スリー
ブ２４に沿って後方へファイバ受容面２６まで延びる。
中心孔２８は、ファイバ受容面２６から前面２０まで高
精密部１２内を延びる。中心孔２８は、前面２０に光フ
ァイバ４を保持し他の光ファイバデバイスに結合する。

【００１９】図４に示す如く、中心孔２８は、主孔（ボ
ア）３０とファイバ孔３４を有する。主孔３０は、ファ
イバ受容面２６からファイバ孔３４へ延び、このファイ
バ孔３４は、前方部１６と同心状である。主孔３０は、
光ファイバ４のバッファ被覆部６を受容する寸法に選定
されている。主孔３０とファイバ孔３４間には、くびれ
部が形成され、ここに接着剤が設けられ、光ファイバ４
をアライメントフェルール２に固着又は接着するのが普
通である。ファイバ孔３４は、光ファイバ４の裸ファイ
バ部８を緊密に挿入する寸法とされている。

【００２０】変位阻止部２１に加えて、撓み阻止部３９
が高精密部１２に含み、フロント部１６が後方部１８に
対して撓むのを阻止する。図示する撓み阻止部３９は、
カラー２２から、フロント部１６へ、前向き且つ放射状
に延びる複数のリブ４０であり、フロント部１６を後方
部１８に対して硬化する。撓み阻止部３９は、フロント
部１６の硬化用補強板として作用し、フロント部１６に
対して中心孔２８が大きくその間の壁４４の肉厚が薄い
場合に特に適用可能である。

【００２１】これらリブ４０は、ラジアル面２７，２７
ａを含み、カラー２２の変位阻止機能を強化する。本体
部１４は、リブ４０間のボイド（空隙）４２がオーバー
モールドされるとき、高精密部１２に回転的にロックさ
れる。後述する如く、オーバーモールドは、ボイド４２
をオーバーモールドされる本体部１４の材料で充填し、
これによりリブ４０を内部に収め（図６参照）、高精密
部１４をオーバーモールドされた本体部１６にロックす
る。

【００２２】本体部１４は、高精密部１２より低精度で
製造でき、アライメントフェルール２を特定コネクタ１
内に組込むよう構成される。本体部１４は、本質的には
コネクタ専用であって、種々の構成をとり得るので、こ
こでは例示にすぎないと解すべきである。

【００２３】図５に示す如く、本体部１４は、カラー２
２及びリブ４０をフランジ４６内に把持する。このフラ
ンジ４６は、キー４８を有する筒状であって、コネクタ
１を光ファイバデバイス（図示せず）に嵌合する。フラ
ンジ４６は、前面４９と後面５０を有する。後面５０
は、コイルばね５２の支持面として作用し、アライメン
トフェルール２をバイアス（偏奇）する。また、内部の
光ファイバ４を光ファイバデバイスに向けて前方にバイ
アスする。フランジ４６は、他の形態及び他の用途に構
成でき、アライメントフェルール２がコネクタに対して
回転するのを阻止する。

【００２４】ハウジング５４は、後面５０から後端面５
６へ後方に延びる。図示の如く、ハウジング５４は、主
外面５８を有し、その上にコイルばね５２及びバイヨネ
ットハウジング６０が固定され、コネクタ１を光ファイ
バデバイスに保持する。主外面５８は、溝６２を含み、
バイヨネットハウジング６０を所定位置に保持するクリ
ップ（図示せず）を受け、コイルばね５２がアライメン
トフェルール２に作用するようにする。主外面５８の後
方で、保持部６４に光ファイバケーブル（図示せず）の
補強部材を固定してもよい。

【００２５】ファイバ受容開口６６は、コネクタ専用で
あり、種々の形状をとり得る。図示の如く、ファイバ受
容開口６６は、後面５６から高精密部１２の中心孔２８
に連通し、前及び後端面２０，５６間に光ファイバ４を
挿通する連続した通路７２を形成する。光ファイバ４が
接着固定されるのは、この連続した通路７２である。

【００２６】オーバーモールドされたアライメントフェ
ルール２は、本体部１４を予め形成された高精密部１２
上にオーバーモールドして形成される。高精密部１２
は、インジェクション（射出）モールド、機械加工その
他の方法により製造可能である。高精密部１２は、プラ
スチック、セラミック又は金属から製造可能である。現
在、高精密部１２は、プラスチックのインジェクション
モールド工程で量産できる。高強度且つ熱安定性を有す
る適当な材料は米国ニュージャージ州チャザムのヘキス
トセラニーズ社製液晶ポリマＶＥＣＴＲＡ（商標）であ
る。

【００２７】図７及び図８は、高精密部１２を製造する
インジェクションモールド７４を開示する。このインジ
ェクションモールド７４は、上部モールドブロック７６
と、下部モールドブロック７８を有し、線形分離するよ
う構成される。分離線は、典型的には、モールドブロッ
クの接合面であり、この線が製品に残る。高精密フロン
ト部１６に沿って必要とされる精度を保証する為に、モ
ールドブロック７６，７８はフロント部１６に沿う部分
以外で接合するよう構成され、これによりフロント部１
６には分離線が現れないようにする。更に、フロント部
１６とそのファイバ孔３４間の同心関係を保証する為
に、モールドブロック７６，７８の分離は、高精密部１
６とファイバ孔３４の軸に沿って生じ、これにより同心
度の維持を強化する。図７は、分離線７７がカラー２２
の後面５０に沿って生じるインジェクションモールド７
４を示す。

【００２８】上部モールドブロック７６は、上部キャビ
ティ８２内に中心孔コアピン８０を含み、これは高精密
部１２の後部１８のファイバ受容面２６を含む少なくと
も一部分を規定する。中心孔コアピン８０は、上部モー
ルドブロック７６から延び、上部モールドブロック７６
と下部モールドブロック７８内が閉じると、中心孔コア
ピン８０が下部モールドブロック７８内のピンシート８
６に延びる。良好な高精密部１２の製造容易性は、中心
孔コアピン８０を可能な限り短くし、それによりその剛
性を強化することにより改善される。

【００２９】下部キャピティ８４は、前面２０、フロン
ト部１６、カラー２２及びリブ４０を形成する。ピンシ
ート８６は中心孔コアピン８０を受け、ファイバ孔３４
及びフロント部１６の同心性を維持する。モールドブロ
ック７６，７８を閉じ且つプラスチック等の流体を上部
キャビティ８２、下部キャビティ８４、コアピンシート
８６及び中心キャビティコアピン８０により規定される
環状体内に射出する。内部の材料が固化すると高精密部
１２が形成される。固化した後に、上下モールドブロッ
ク７６，７８を高精密部１２の軸に沿って分離し、完成
した高精密部１２を図８に示す如く取出す。

【００３０】オーバーモールドされたアライメントフェ
ルール２は、予め形成されている高精密部１２上に本体
部１４をインジェクションモールドするオーバーモール
ド工程で形成される。アライメントフェルール２をコネ
クタ１に組込むという制限された機能の為に、本体部１
４の製造には低精度で足りる。経済性又は構造上の理由
で、本体部１４の製造には高精密部１２と異なる材料が
使用可能である。特に好適な材料は、米国マサチュセッ
ツ州ピッツフィールドのゼネラル エレクトリック プ
ラスチック社が市販する熱硬化性ポリマＶＡＬＯＸ（商
標）であり、これは高精密部１２の融点より十分低いモ
ールド温度を有し、オーバーモールド中に高精密部１２
が悪影響を受けないようにする。

【００３１】図９に示す如く、両側アクション及び長手
アクションを有する４部分構成のモールド８８を使用し
て高精密部１２の周囲に本体部１４をオーバーモールド
して形成する。この４部構成のモールド８８は本体部１
４の特定形状に応じて、これ以上又は以下のパーツによ
り、組立可能であり、それにより種々の機能を本体部１
４に付加することが可能になる。４部構成のモールド８
８は上部ダイ９０及び下部ダイ９２を有する。

【００３２】下部ダイ９２は、フロント部１６に沿って
ブラインド孔９４内に高精密部１２をシール可能に受容
してオーバーモールド工程中にその間から液体が漏洩す
るのを阻止する。

【００３３】上部ダイ９０は、本体部１４内にファイバ
受容開口６６を定めるファイバ受容開口コアピン９６を
有する。このコアピン９６は、下部ダイ９２に向けて延
び、予めモールド形成された高精密部１２を下部ダイ９
２に挿入し、４部構成のモールド８８を閉じると、ファ
イバ受容閉口コアピン９６が高精密部１２の中心孔２８
内に延び、これにより中心孔２８をシールし、液状材料
が内部に漏れるのを阻止する。また、液状材料が中心孔
２８内に漏れるのを阻止する為に、ファイバ受容コアピ
ン９６がファイバ受容面２６に当接するようにすること
も可能である。

【００３４】２個の横方向に対向する側部ダイ９８，９
８ａは、内部にキャビティ（空洞）１００，１００ａを
有し、両側部ダイ９８，９８ａを合体すると、オーバー
モールドされるアライメントフェルール２の本体部１４
をほぼ形成する。高精密部１２に比して本体部１４の精
度は低くてよいので、側部ダイ９８，９８ａは側方（サ
イド）モーション構造とすることが可能になる。

【００３５】４部構成のモールド８８を組立てると、フ
ランジ４６を形成するフランジキャビティ１０２が横方
向に対向する側部ダイ９８，９８ａと下部ダイ９２とに
より得られる。高精密部１２のカラー２２とリブ４０
は、フランジキャビティ１０２内にあり、後方スリーブ
２４がフランジキャビティ１０２から上方に延びる本体
（ボディ）キャビティ内へ延びる。この本体キャビティ
１０４は、既に説明した本体部１４に対応する構成要素
を具えている。上部ダイ９０は、本体部１４の後面５６
を形成する。

【００３６】高精密部１２、フランジキャビティ１０
２、本体キャビティ１０４及びファイバ受容開口コアピ
ン９６により形成される環状キャビティ内に液体材料を
挿入する。この材料が固化するとモールドを分離する。
上部ダイ９０は線Ａ−Ａに沿って引き抜かれる。横方向
に対向する側部ダイ９８，９８ａは、線Ｂ−Ｂに沿って
分離される。これらダイ９０，９８，９８ａが分離され
ると、完成したオーバーモールドされたアライメントフ
ェルール２が下部ダイ９２から取出される。

【００３７】以上、本発明の光ファイバコネクタ用フェ
ルール及びその製造方法を好適実施例につき説明した。
しかし、本発明の要旨を逸脱することなく種々の変形変
更が可能であること、当業者には明らかであろう。

【００３８】

【発明の効果】上述した説明から理解される如く、本発
明には従来技術にない種々の顕著な効果を有する。即
ち、本発明のフェルールは高精密部と低精密本体部とに
分割製造するが、一体構成のフェルールが有する構造上
の特徴又は強度を具備する。本体部を予め製造した高精
密部にオーバーモールドして、シュリンクフィット型シ
ールを行い、両部分間のはがれを阻止する。モールドさ
れた高精密部を使用することにより、本体部のオーバー
モールド時のコアーピン長を短くして、製造の信頼性を
改善することが、可能になる。また、本発明のフェルー
ルは高精密部を標準化し、その外周に任意形状の本体部
をオーバーモールドにより形成することができ、用途に
応じた多様性が付与可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるパイヨネット型光ファイバコネク
タの斜視図。

【図２】図１の光ファイバコネクタに使用するオーバー
モールドされたアライメントフェルールの斜視図。

【図３】図２のアライメントフェルールの高精密部の斜
視図。

【図４】図３の高精密部の断面図にオーバーモールド本
体部を破線で示す。

【図５】図２のアライメントフェルールの断面図。

【図６】図２のアライメントフェルールの高精密部及び
これにオーバーモールドされた本体部の断面を示す図５
の線６−６に沿う断面図。

【図７】本発明のアライメントフェルールを製造するモ
ールドの断面図。

【図８】図７のモールドを一部分離した断面図。

【図９】４部構成のモールドの閉じた状態を示す断面
図。

【符号の説明】

１ 光ファイバコネクタ ２ フェルール（アライメントフェルール） １２ 高精密部 ２１ 変位阻止部材 １４ 本体部 ２８ 中心孔 ６６ ファイバ挿通孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デビット ドナルド アードマン アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 17036 ハメルスタウン シルバーフォッ クス コート 7101 (72)発明者 ケビン トーマス モンロー アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 17112 ハリスバーグ デボンシャイアー ロード 5941

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】中心孔に光ファイバを挿通保持し、後端近
   傍の外周に変位阻止部材が形成された高精密部と、 該高精密部の後方に配置され、光ファイバケーブル用挿
   通穴を有する本体部とを具え、 該本体部は前記高精密部の前記変位阻止部材を覆うよう
   オーバーモールドにより形成されることを特徴とする光
   ファイバコネクタ用フェルール。
2. 【請求項２】光ファイバ挿通用中心孔を中心に有し、外
   周に変位阻止部材を有する略筒状の高精密部を耐熱性材
   料で形成すること、 前記高精密部の前記変位阻止部材を含む後方部の外周に
   比較的低温モールド材料で所望形状の本体部をオーバー
   モールドすることを具える光ファイバコネクタ用フェル
   ールの製造方法。