JPH06337202A - 金属被覆電線の断面積比の調整方法および装置 - Google Patents

金属被覆電線の断面積比の調整方法および装置

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JPH06337202A
JPH06337202A JP6004147A JP414794A JPH06337202A JP H06337202 A JPH06337202 A JP H06337202A JP 6004147 A JP6004147 A JP 6004147A JP 414794 A JP414794 A JP 414794A JP H06337202 A JPH06337202 A JP H06337202A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属被覆電線の断面積比の測定方法、調整方
法および均一化方法ならびに電線の清浄方法ならびに金
属被覆電線の製造方法ならびに金属被覆電線の断面積比
の測定装置ならびに金属被覆電線の電解研磨装置を提供
する。 【構成】 金属被覆電線の断面積比は、芯線部に含まれ
る第1の材料の電気抵抗値と金属被覆層を構成する第2
の材料の電気抵抗値とを予め記憶しておき、この値と実
際に測定した金属被覆電線の電気抵抗値とに基づいて、
算出される。また、金属被覆電線の断面積比の測定およ
び均一化ならびに電線の清浄は、電解研磨により電線の
表層部を溶解することによって行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属被覆電線の断面
積比の測定方法、調整方法および均一化方法ならびに電
線の清浄方法ならびに金属被覆電線の製造方法ならびに
金属被覆電線の断面積比の測定装置ならびに金属被覆電
線の電解研磨装置に関するものであり、特に、芯線部と
この芯線部を覆う金属被覆層とを有する金属被覆電線の
断面積比を非破壊で測定する方法、断面積比を電解研磨
により調整する方法および長さ方向に均一化する方法な
らびに表面が金属からなる電線の表層部を電解研磨によ
り清浄にする方法ならびに金属被覆電線の電解研磨を用
いた製造方法ならびに金属被覆電線の断面積比を非破壊
で測定する装置ならびに金属被覆電線の表層部を電解研
磨により溶解するための電解研磨装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】芯線部が金属被覆層によって覆われてな
る金属被覆電線のうち、たとえば、Cu被覆NbTi超
電導線等の金属系の超電導線は、その超電導状態が破れ
た際の回路保護のため、銅または銅合金からなる安定化
材に、超電導材料が埋込まれた構造をなす。この場合、
単芯線については、超電導材料のみからなる芯線部と、
この芯線部を覆う銅または銅合金からなる被覆層とを有
する。一方、多芯線については、安定化材中に超電導材
料が埋めこまれてなる芯線部と、この芯線部を覆う被覆
層とを有する。
【0003】従来、このような構造の超電導線は、たと
えば次のように製造されていた。図13は、NbTi超
電導単芯線の製造工程を示す流れ図である。また、図1
4〜図16は、NbTi超電導単芯線の製造工程の各段
階を示す図であり、図14および図16は斜視図、図1
5は断面図である。
【0004】図13および図14を参照して、まず、原
材料からNbTi合金ロッドを作製し、このNbTi合
金ロッド1を、単芯線にとっての安定化材になる中空円
筒形状の銅管3の中に詰込み、銅製の蓋5をして真空に
引き、電子ビーム溶接により密封する。このようにして
得られた超電導複合体を、ビレットという。このビレッ
トは、単芯線の最終形状と、ほぼ相似な断面を有してい
る。
【0005】次に、図15を参照して、このビレット7
を、押出機9にかけて、線径を50〜30%にまで落と
す。
【0006】続いて、図16を参照して、押出しによっ
て得られた押出体11を、線引き機13にかけて最終線
径まで細線化する。
【0007】次に、このようにして得られた超電導線の
表面を清浄にする。この表面を清浄にする方法として
は、一般に、表面を化学的に溶解する酸洗いが利用され
る。この酸洗いは具体的には、サプライ手段と巻取り手
段の機構を有したラインの間に、酸の入った槽を設置
し、線を走らせて連続的に酸に浸漬させ、その表面を溶
解させることにより行なわれる。このときの溶解量は、
酸の強度、酸に浸漬している時間(槽の長さとラインの
線速)によって調整される。また、酸の種類としては、
たとえば、Cu被覆超電導線の場合は、硫酸系の酸が用
いられる。
【0008】このような洗浄の後、単芯の超電導線が得
られる。一方、図17は、NbTi超電導多芯線の製造
工程を示す流れ図である。また、図18は、NbTi超
電導多芯線の製造工程の1段階を示す斜視図である。
【0009】図17および図18を参照して、単芯線1
5をダイスにかけて六角形断面に成形して、切断、洗浄
した後、必要本数をまとめて再び銅管3の中に詰込み、
銅製の蓋5をして真空に引き、電子ビーム溶接により密
封し、多芯ビレットを作製する。
【0010】次に、このビレットを、単芯線の製造の場
合と同様に、熱間押出機にかけた後、さらに伸線および
熱処理を繰り返し、撚線等を行なって、多芯の超電導線
が得られる。
【0011】このようにして得られたCu被覆超電導線
において、NbTi等の超電導材料に対するCuまたは
Cu合金の断面積比(Cu/SC断面積比)は、一般に
銅比と呼ばれている。この銅比は、超電導線の安定性を
示す重要な特性値であり、超電導線の使用用途によって
細かく規定されている。
【0012】従来、この銅比、すなわち、Cu/SC断
面積比は、たとえば、以下のようにして測定されてい
た。
【0013】まず、Cu複合超電導線の端部をサンプリ
ングし、その重量を測定する。次に、このCu被覆超電
導線のCuまたはCu合金からなる安定化材部を除去
し、残った超電導材料部の重量を測定する。このよう
に、サンプリングしたCu被覆超電導線について測定し
た全体重量および超電導材料部の重量から、Cu/SC
断面積比を、計算により求めていた。
【0014】一方、この銅比の調整は、以下のように行
なわれていた。すなわち、ビレットと呼ばれる超電導複
合体は、最終目的である超電導線と相似な断面を有する
とみなすことができる。そのため、ビレットを作製する
際に、最終目的とする銅比と等しくなるように、銅管の
厚さおよび充填する超電導材料の量を調整していた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た超電導線の製造等においては、以下のような種々の問
題点があった。
【0016】まず第1に、従来の方法で超電導線の銅比
を測定する際には、測定部分をサンプリングして破壊的
に測定するため、Cu被覆超電導線における端部のCu
/SC断面積比しか測定できない、という問題点があっ
た。
【0017】たとえば、製造されたCu被覆超電導線の
品質管理として、このような従来の方法によってCu/
SC断面積比を測定すると、端部での測定値が許容範囲
に入らない場合は、この端部を含めた一定長さ部分を切
断・除去しなくてはならない。そのため、歩留りが悪く
なるという問題が生じる。特に、Cu被覆超電導線の端
部は、Cu/SC断面積比が変動しやいす部分であるた
め、Cu被覆超電導線全体のCu/SC断面積比を、端
部での測定値から推定することは、問題があると考えら
れていた。したがって、従来、実験としては、全長にわ
たって破壊検査をして銅比のばらつきが生じていること
を把握していたが、製品検査としては利用できないた
め、実際の製品における線材の途中の銅比は測定できな
いという問題点があった。
【0018】また、第2に、従来の方法で超電導線の銅
比を調整する際には、減面加工では最終目的である線材
と相似な断面構造しか得られないため、銅比をビレット
作製時に決定しておく必要があった。すなわち、銅比の
異なる超電導線を製造するためには、それぞれ異なる銅
比のビレットを作製する必要があるため、製造工程が煩
雑になる、という問題点があった。
【0019】さらに、第3に、従来の方法で電線の表面
清浄または表面の異物除去を行なう際には、以下のよう
な問題点があった。すなわち、従来の酸洗いによる洗浄
では、洗浄するに従って酸の溶解能力が低下するため、
均一な溶解ができないという問題点があった。また、同
一時間での表面溶解の絶対量が少ないため、異物を除去
するために必要とする溶解を行なうには膨大な時間を必
要とするという問題点があった。
【0020】また、第4に、従来の方法で超電導線を製
造する際には、特にビレットを押出しする際、高圧の加
わるダイス内で材料の不均一変形が生じ、製造された超
電導線の銅比がばらついてしまうという問題があった。
【0021】このような銅比のばらつきは、以下のよう
なメカニズムで生じていると推測される。
【0022】図19〜図21は、押出時の超電導線の状
態を示す断面図である。図19を参照して、NbTi超
電導材料が安定化材である銅中に埋めこまれてなる芯線
部17が銅被覆部19により覆われてなるビレットを、
押出ダイス21を用いて矢印23の方向へ押出する際に
は、芯線部17と銅被覆部19との強度差および位置関
係のため、押出ダイス21内で押出初期に銅被覆部19
がうまく内部の芯線部17と一緒に流れ込むことができ
ない、という現象が生ずる。
【0023】そのため、図20に示すように、銅被覆部
19は削られたように後へ送られてしまう。
【0024】そして、その後、図21に示すように、行
き場を失った銅は、今度は超電導材料を押しのけて居座
り、いわゆる銅たまり25ができてしまう。
【0025】図22は、押出後の超電導線の状態を示す
長さ方向の断面図である。図22を参照して、このよう
な押出後の超電導線の銅被覆部19においては、銅が後
へ追いやられたために薄くなっている部分29や、銅た
まり25ができている。そのため、このような超電導線
においては、その長さ方向に芯線部と銅被覆部との断面
積比にばらつきが生じるため、結果として銅比のばらつ
きが生じていることになる。
【0026】銅比は、前述のように、その超電導線の使
用用途ごとに厳しく規定されている。これは、製品の超
電導状態が破壊されたとき、安定化材である銅に電流が
流れ込むためである。そのため、目的の線径において長
さ方向に銅比がばらついていると、以下のような問題が
生ずる。
【0027】まず、銅比が低い場合には、銅の面積が少
ないために、超電導状態破壊時に電流が銅の方に迂回す
ることができず、線材が焼ける等の大トラブルになる可
能性がある。また、銅比が低い場合には、超電導部分の
面積が大きくなる。すなわち、超電導フィラメントの各
々について目的の加工度が十分得られていないことにな
るため、必要な臨界電流値を満たさなくなる可能性があ
る。一方、銅比が高い場合には、肝心の超電導部分の面
積が少ないことになるため、それ自体が必要な臨界電流
値を満たさなくなる可能性がある。
【0028】この発明の目的は、上述の問題点を解決
し、第1の材料を含む芯線部と、この芯線部を覆う第2
の材料からなる金属被覆層とを有する金属被覆電線の、
第1の材料からなる部分と第2の材料からなる部分との
断面積比を、非破壊で測定する方法を提供することにあ
る。
【0029】また、この発明の別の目的は、金属被覆電
線の第1の材料からなる部分と第2の材料からなる部分
との断面積比を、伸線後に調整する方法を提供すること
にある。
【0030】さらに、この発明のさらに別の目的は、金
属被覆電線の第1の材料からなる部分と第2の材料から
なる部分との断面積比を、長さ方向に均一にする方法を
提供することにある。
【0031】また、この発明のさらに別の目的は、表面
が金属からなる電線の表面を、短時間で効率よく清浄に
する方法を提供することにある。
【0032】さらに、この発明のさらに別の目的は、電
解研磨を利用した超電導線の製造方法を提供することに
ある。
【0033】また、この発明のさらに別の目的は、金属
被覆電線の第1の材料からなる部分と第2の材料からな
る部分との断面積比を、非破壊で測定する測定装置を提
供することにある。
【0034】さらに、この発明のさらに別の目的は、電
線を電解研磨する装置を提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】この発明による1つの局
面に従って、第1の材料を含む芯線部と、この芯線部を
覆う第2の材料からなる部分とを有する金属被覆電線
の、第1の材料からなる部分と第2の材料からなる部分
との断面積比を非破壊で測定する方法が提供される。第
1の材料および第2の材料の電気抵抗値をそれぞれ予め
記憶するステップと、所定長さ領域にわたる金属被覆電
線の電気抵抗値を測定するステップと、予め記憶した第
1の材料および第2の材料の電気抵抗値と、実際に測定
した金属被覆電線の電気抵抗値とに基づいて、所定長さ
領域における第1の材料からなる部分と第2の材料から
なる部分との断面積比を算出するステップと、金属被覆
電線をその長さ方向に連続的に移動させることによっ
て、金属被覆電線の長さ方向における断面積比の分布を
測定するステップとを備える。
【0036】好ましくは、金属被覆電線の電気抵抗値を
測定するステップは、1対の第1電極を介して所定長さ
領域の金属被覆電線に電流を流すことと、1対の第1電
極の内側に置かれた1対の第2電極を介して、所定長さ
領域の金属被覆電線に発生する電圧を測定することと、
付与した電流値と測定した電圧値とに基づいて、所定長
さ領域における金属被覆電線の電気抵抗値を算出するこ
とを含むとよい。
【0037】また、好ましくは、第1の材料は超電導材
料であり、第2の材料は銅または銅合金であるとよい。
なお、この場合、単芯線については芯線部は超電導材料
のみからなるが、多芯線については芯線部は超電導材料
と、銅または銅合金からなる安定化材とを含む。
【0038】さらに、この発明による別の局面に従っ
て、第1の材料を含む芯線部と、第2の材料からなる芯
線部を覆う金属被覆層とを有する金属被覆電線の被覆層
の表層部を、電解研磨により溶解し、第1の材料からな
る部分と第2の材料からなる部分との断面積比を調整す
る、金属被覆電線の断面積比の調整方法が提供される。
【0039】好ましくは、電解研磨は、電解槽中の電線
を陽極にし、電解槽中に置かれた金属を陰極として、電
解液を電気分解することによって、陽極となる電線の表
層部を溶解させるとよい。
【0040】また、好ましくは、電気分解は、電解槽を
連続的に通過させるように電線を長さ方向に連続的に移
動させることと、電解槽中の電線を陽極にし、電解槽中
に置かれた金属を陰極として、電解液を電気分解するこ
とによって、陽極となる電線の表層部を溶解させること
を含むとよい。
【0041】さらに、好ましくは、第2の材料は、亜
鉛、アルミニウム、金、銀、クロム、錫、タングステ
ン、鉄、銅およびニッケルからなる群から選ばれた金属
またはその合金であるとよい。
【0042】また、好ましくは、第1の材料は超電導材
料であり、第2の材料は銅または銅合金であるとよい。
【0043】さらに、この発明によるさらに別の局面に
従って、第1の材料を含む芯線部と、芯線部を覆う第2
の材料からなる金属被覆層とを有する金属被覆電線の被
覆層の表層部を、電解研磨により溶解し、第1の材料か
らなる部分と第2の材料からなる部分との断面積比を長
さ方向に均一にする、金属被覆電線の断面積比の均一化
方法が提供される。
【0044】好ましくは、電解研磨は、電解槽中の電線
を陽極にし、電解槽中に置かれた金属を陰極として、電
解液を電気分解することによって、陽極となる電線の表
層部を溶解させるとよい。
【0045】また、好ましくは、電解研磨は、電解層を
連続的に通過させるように電線を長さ方向に連続的に移
動させることと、電解槽中の電線を陽極にし、電解槽中
に置かれた金属を陰極として、電解液を電気分解するこ
とによって、陽極となる電線の表層部を溶解させること
を含むとよい。
【0046】さらに、好ましくは、電解液にかける電流
の大きさを変化させることによって、電線の表層部の溶
解量を制御するとよい。
【0047】また、好ましくは、電線の移動速度を変化
させることによって、電線の表層部の溶解量を制御する
とよい。
【0048】さらに、好ましくは、第2の材料は、亜
鉛、アルミニウム、金、銀、クロム、錫、タングステ
ン、鉄、銅およびニッケルからなる群から選ばれた金属
またはその合金であるとよい。
【0049】また、好ましくは、第1の材料は超電導材
料であり、第2の材料は銅または銅合金であるとよい。
【0050】また、この発明によるさらに別の局面に従
って、表面が金属からなる電線の表層部を電解研磨によ
って除去することにより、電線の表面を清浄にする電線
の清浄方法が提供される。
【0051】好ましくは、電解研磨は、電解槽中の電線
を陽極にし、電解槽中に置かれた金属を陰極として、電
解液を電気分解することによって、陽極となる電線の表
層部を溶解させるとよい。
【0052】また、好ましくは、電解研磨は、電解槽を
連続的に通過させるように電線を長さ方向に連続的に移
動させることと、電解槽中の電線を陽極にし、電解槽中
に置かれた金属を陰極として、電解液を電気分解するこ
とによって、陽極となる電線の表層部を溶解させること
を含むとよい。
【0053】さらに、好ましくは、金属は、亜鉛、アル
ミニウム、金、銀、クロム、錫、タングステン、鉄、銅
およびニッケルからなる群から選ばれた金属またはその
合金であるとよい。
【0054】また、好ましくは、電線は、超電導材料を
含む芯線部と、その芯線部を覆う銅または銅合金からな
る被覆層とを含むとよい。
【0055】また、この発明によるさらに別の局面に従
って、金属被覆電線の製造方法が提供される。第2の材
料からなる金属管内に第1の材料を含む芯線となるべき
材料を充填しビレットを作製するステップと、作製され
たビレットを押出するステップと、押出された押出体を
伸線して金属被覆電線を作製するステップと、電線の表
層部を電解研磨によって除去するステップとを備えてい
る。
【0056】好ましくは、電解研磨は、電解槽中の電線
を陽極にし、電解槽中に置かれた金属を陰極として、電
解液を電気分解することによって、陽極となる電線の表
層部を溶解させるとよい。
【0057】また、好ましくは、電解研磨は、電解槽を
連続的に通過させるように電線を長さ方向に連続的に移
動させることと、電解槽中の電線を陽極にし、電解槽中
に置かれた金属を陰極として、電解液を電気分解するこ
とによって、陽極となる電線の表層部を溶解させること
を含むとよい。
【0058】さらに、好ましくは、電解研磨に先立っ
て、電線の長さ方向における第1の材料からなる部分と
第2の材料からなる部分との断面積比の分布状態を測定
するステップをさらに備えるとよい。
【0059】また、好ましくは、電線の表層部を電解研
磨によって除去するステップは、測定した断面積比の分
布状態に応じて表層部の除去量を調節して、断面積比を
長さ方向にわたって均一にするとよい。
【0060】さらに、好ましくは、表層部の除去量の調
節は、電解液にかける電流の大きさを変化させることに
よって行なわれるとよい。
【0061】また、好ましくは、表層部の除去量の調節
は、電線の移動速度を変化させることによって行なわれ
るとよい。
【0062】また、好ましくは、電解研磨後の電線をさ
らに伸線して、電線の線径を長さ方向に均一にするステ
ップをさらに備えるとよい。
【0063】さらに、好ましくは、電解研磨による表層
部の除去は、電線の第1の材料からなる部分と第2の材
料からなる部分との断面積比が所定の値となるまで行な
われるとよい。
【0064】また、好ましくは、電解研磨による表層部
の除去は、電線の表面の欠陥および付着した異物を除去
し得るに十分なだけ行なわれるとよい。
【0065】さらに、好ましくは、電線は、超電導材料
を含む芯線部と、その芯線部を覆う銅または銅合金から
なる被覆層とを含むとよい。
【0066】また、好ましくは、電解研磨の際、電線の
表面電流密度を、1〜200A/dm2 とするとよい。
【0067】さらに、この発明によるさらに別の局面に
従って、第1の材料を含む芯線部と、この芯線部を覆う
第2の材料からなる金属被覆層とを有する金属被覆電線
の第1の材料からなる部分と第2の材料からなる部分と
の断面積比を、非破壊で測定するための測定装置が提供
される。第1の材料および第2の材料の電気抵抗値をそ
れぞれ予め記憶する手段と、所定長さ領域の金属被覆電
線に電流を流すための1対の第1電極と、1対の第1電
極の内側に置かれ、所定長さ領域の金属被覆電線に発生
する電圧を測定するための1対の第2電極と、付与した
電流値と測定した電圧値とに基づいて、所定長さ領域に
おける金属被覆電線の電気抵抗値を算出する手段と、予
め記憶した第1の材料および第2の材料の電気抵抗値
と、実際に測定して算出した金属被覆電線の電気抵抗値
とに基づいて、所定長さ領域における第1の材料からな
る部分と第2の材料からなる部分との断面積比を算出す
る手段とを備えている。
【0068】好ましくは、金属被覆電線をその長さ方向
に連続的に移動させる手段をさらに備え、金属被覆電線
の長さ方向における断面積比の分布を測定するとよい。
【0069】また、この発明によるさらに別の局面に従
って、電線の電解研磨装置が提供される。電解液を含む
電解槽と、電解槽中を連続的に通過させるように表面が
金属からなる電線を長さ方向に連続的に移動させる手段
と、電線を陽極化する手段と、電解槽中に配置された陰
極となる金属部材と、電解研磨によって電線の表層部を
溶解させるために電線と金属部材との間に電位差を生じ
させる手段とを備えている。
【0070】好ましくは、電解槽は、電解槽中を通過す
る電線を巻回させるためのローラーを備えるとよい。
【0071】また、好ましくは、電線を移動させる手段
は、その速度を変更することができる手段を含むとよ
い。
【0072】さらに、好ましくは、電解液にかける電流
量を変更することができる手段を含むとよい。
【0073】さらに、この発明によるさらに別の局面に
従って、第1の材料を含む芯線部と、この芯線部を覆う
第2の材料からなる金属被覆層とを有する金属被覆電線
の、第1の材料からなる部分と第2の材料からなる部分
との断面積比を長さ方向に均一にする装置が提供され
る。第1の材料および第2の材料の電気抵抗値をそれぞ
れ予め記憶する手段と、所定長さ領域の金属被覆電線に
電流を流すための1対の第1電極と、1対の第1電極の
内側に置かれ所定長さ領域の金属被覆電線に発生する電
圧を測定するための1対の第2電極と、付与した電流値
と測定した電圧値とに基づいて所定長さ領域における金
属被覆電線の電気抵抗値を算出する手段と、予め記憶し
た第1の材料および第2の材料の電気抵抗値と、実際に
測定して算出した金属被覆電線の電気抵抗値とに基づい
て、所定長さ領域における第1の材料からなる部分と第
2の材料からなる部分との断面積比を算出する手段と、
電解液を含む電解槽と、電線を陽極化する手段と、電解
槽中に配置された陰極となる金属部材と、電解研磨によ
って電線の表層部を溶解させるために電線と金属部材と
の間に電位差を生じさせる手段と、断面積比の測定に続
けて電解槽中を連続的に通過させるように電線を長さ方
向に連続的に移動させる手段と、断面積比の測定結果に
応じて電線の表層部を溶解する量を制御する手段とを備
えている。
【0074】
【発明の作用効果】この発明による1つの局面に従え
ば、金属被覆電線の第1の材料からなる部分と第2の材
料からなる部分との断面積比を、非破壊で測定すること
ができる。そのため、あらゆる位置での断面積比の測定
が可能になり、また、連続的に測定することによって、
電線の全長にわたっての分布の測定も可能になる。
【0075】したがって、たとえば、超電導線の製造に
おける品質管理等にこの発明を利用すれば、不良部分を
確定できるため、その部分を無駄なく除去することによ
り、製造における歩留りを向上させることができる。
【0076】さらに、この発明は、最終製品のみなら
ず、製造工程途中の線径の金属被覆電線についても適用
できる。そのため、この発明は、第1の材料からなる部
分と第2の材料からなる部分との断面積比の均一な電線
を製造するためにも、有効に利用することができる。
【0077】なお、この発明では、予め記憶しておいた
第1の材料および第2の材料の電気抵抗値と、実際に測
定された金属被覆電線の電気抵抗値とから、以下の式
(1)に従って、第1の材料からなる部分と第2の材料
からなる部分との断面積比が計算される。
【0078】 断面積比={(R・S/ρSC)−L}/{L−(R・S/ρCu)} …(1) ただし、R=V/{I・(1+α)(T−20)}、V
は測定電圧、Iは通電電流、αは20℃を基準とした場
合の定質量抵抗温度係数(1/℃)、Tは線材温度、S
は線材断面積、Lは電圧タップ間長さ、ρSCは第1の材
料の抵抗率、ρ Cuは第2の材料の抵抗率である。
【0079】以下、この式(1)について説明する。金
属被覆電線の抵抗をR、第2の材料の抵抗をRCu、第1
の材料の抵抗をRSCとする。
【0080】複合材の場合、全体の抵抗は、それぞれの
抵抗が並列につながっていると考えられる。したがっ
て、以下の式が成り立つ。
【0081】1/R=1/RCu+1/RSC ∴R=(RCu・RSC)/(RCu+RSC) … ここで、金属被覆電線の線材断面積をS、第2の材料か
らなる部分の断面積をSCu、第1の材料からなる部分の
断面積をSSCとし、さらに、第2の材料からなる部分の
第1の材料からなる部分に対する断面積比をXとする
と、以下の式、が成り立つ。
【0082】X=SCu/SSC … S=SSC+SCu … 一方、第2の材料の抵抗および第1の材料の抵抗は、そ
れぞれの比抵抗をρCu、ρSCとすると、以下の式、
のように書ける。
【0083】RCu=ρCu・(L/SCu) … RSC=ρSC・(L/SSC) … ここで、Lは、タップ間長さであり、第2の材料からな
る部分と第1の材料からなる部分に対して共通である。
したがって、式、および式、から、次の式、
が得られる。
【0084】 RCu={ρCu・L(X+1)}/SX … RSC={ρSC・L(X+1)}/S … ここで、式、を式に代入すると、以下の式が得
られる。
【0085】 R={L(X+1)・ρCu・ρSC}・{S(ρCu+X・ρSC)} … この式より、上述の計算式(1)、すなわち、 X={(R・S/ρSC)−L}/{L−(R・S/
ρCu)} が得られる。
【0086】また、この発明による別の局面に従えば、
金属被覆電線の被覆層の表層部を電解研磨により溶解す
ることによって、第1の材料からなる部分と第2の材料
からなる部分との断面積比を調整することができる。す
なわち、電解研磨によれば、目的の溶解量を容易かつ均
一に得ることが可能であるため、ある断面積比を有する
金属被覆電線の表層部を溶解することにより、それより
低い断面積比の電線に加工することができるようにな
る。そのため、製造工程中に断面積比を変更することが
可能となるため、同じ出発材料から様々な用途の電線製
品を製造することが可能となる。したがって、製造工程
が簡略化される。
【0087】さらに、この発明によるさらに別の局面に
従えば、金属被覆電線の被覆層の表層部を電解研磨によ
り溶解することによって、第1の材料からなる部分と第
2の材料からなる部分との断面積比を、長さ方向に均一
にすることができる。すなわち、電解研磨によれば、目
的の溶解量を容易かつ均一に得ることが可能であるた
め、金属被覆電線の断面積比を予め測定し、また規定の
断面積比にするための溶解量を計算しておき、電解研磨
の際、これらの測定値および計算値に応じて断面積比の
高い部分は多く、逆に断面積比が低い部分は少なく被覆
層の表層部を溶解することにより、断面積比を均一にす
ることができる。その結果、金属被覆電線の製造におけ
る歩留りが向上し、コストの低下が期待できる。
【0088】この溶解量の調整は、電解研磨において電
解液にかける電流を変化させることにより、行なうこと
ができる。すなわち、電流を大きくすれば溶解量は多く
なり、逆に電流を小さくすれば溶解量が少なくなる。
【0089】また、溶解量の調整は、超電導線の移動速
度を変化させることによっても行なうことができる。す
なわち、金属被覆電線の移動速度を速くすれば、電線が
電解液中を通過する時間が短くなるため、金属被覆層の
溶解量は少なくなる。一方、電線の移動速度を遅くすれ
ば、電線が電解液中を通過する時間が長くなるため、被
覆層の溶解量は多くなる。
【0090】また、この発明のさらに別の局面に従え
ば、表面が金属からなる電線の表層部を電解研磨によっ
て除去することにより、電線の表面を清浄にすることが
できる。すなわち、電解研磨を用いると、従来の酸洗い
等と比べて、多くの外皮を溶解させることができ、か
つ、目的の溶解量を容易にかつ均一に得ることができ
る。そのため、従来より短時間でより多くの外皮を効率
的に溶解させることによって、表面に付着した異物を除
去し、表面を滑らかに仕上げることができる。その結
果、従来異物が原因で発生していた断線を防止すること
もできる。
【0091】さらに、この発明のさらに別の局面に従え
ば、金属被覆電線の製造方法において、電解研磨が利用
される。この電解研磨によって、断面積比の調整、均一
化または、表面の洗浄を行なうことができる。
【0092】また、電解研磨によって断面積比が均一と
なった金属被覆電線は、線径が長さ方向に不揃いになっ
ている。そこで、この線径が不揃いの電線を、再度ダイ
ス引きして伸線することにより、線径を均一にすること
ができる。
【0093】さらに、電解研磨の際、電線の表面電流密
度を1〜200A/dm2 とすると、電解研磨の際、電
線に表面上の起伏や多数の気泡状中空部分が発生するこ
となく、金属被覆層を溶解することができる。
【0094】
【実施例】図1は、本発明による金属被覆電線の第1の
材料からなる部分と第2の材料からなる部分との断面積
比を非破壊で測定するための一例の測定装置の概略を示
す図である。
【0095】図1を参照して、この測定装置は電線27
に1対の第1電極29a,29bを介して一定の電流を
通電するための定電流電源31と、1対の第2電極33
a,33b間で発生する電圧を測定するための電圧計3
5とを備えている。なお、1対の第2電極33a,33
bは、1対の第1電極29a,29bの内側に設けられ
ている。電圧計35には、測定された電圧を電気抵抗値
に換算し、さらに断面積比を連続的に計算するめたのコ
ンピュータ37が接続されている。また、この測定装置
は、電線27の電圧を連続的に測定するため、サプライ
手段39および巻取り手段41を備えている。
【0096】このように構成される測定装置を用いて、
たとえばCu複合超電導線の全長銅比測定は、以下のよ
うにして行なわれる。
【0097】まず、Cu複合超電導線27のCuまたは
Cu合金からなる安定化材部と超電導材料部の電気抵抗
値を、それぞれ予め測定しておき、得られたデータをコ
ンピュータ37に入力しておく。
【0098】次に、Cu複合超電導線27を、サプライ
手段39から巻取り手段41へ連続的に巻換えながら、
Cu複合超電導線27の電気抵抗値をその長さ方向に沿
って連続的に測定する。このCu複合超電導線27の電
気抵抗値の測定は、1対の第1電極29a,29bを介
して、定電流電源31から定電流を通電し、1対の第2
電極33a,33b間で発生する電圧を電圧計35によ
り測定し、さらにコンピュータ37によって電気抵抗値
に換算することによって行なわれる。
【0099】さらに、コンピュータ37では、予め入力
されたCuまたはCu合金からなる安定化材部および超
電導材料部の電気抵抗値と、上述のように連続的に測定
されたCu複合超電導線27の電気抵抗値とに応答し
て、前述の式(1)に従って、Cu/SC断面積比を連
続的に計算する。
【0100】このような測定方法により、実際に、外径
3mmのCu複合超電導線約5000mの全長銅比を測
定した。なお、測定は、100m間隔で、全長にわたっ
て行なった。その結果を図2に示す。図2において、横
軸は線材の長さ(m)を示し、縦軸はCu/SC断面積
比を示している。
【0101】図2により明らかなように、このようにし
て、Cu複合超電導線のCu/SC断面積比の分布を、
全長にわたって非破壊で測定できることがわかる。
【0102】したがって、たとえば、超電導線の製造に
おける品質管理等にこの発明を利用すれば、不良部分を
確定できるため、その部分を無駄なく除去することによ
り、製造における歩留りを向上させることができる。さ
らに、この発明は、最終製品のみならず、製造工程途中
の線径の金属被覆電線についても適用できる。そのた
め、この発明は、Cu/SC断面積比の均一なCu複合
超電導線を製造するためにも、有効に利用することがで
きる。
【0103】なお、上述の実施例のように、サプライ手
段と巻取り手段の機構を有したラインの間に、4端子法
用の電極を設置しておき、線を走らせながら4端子法用
の電極からある一定の電流を流して、その電圧を連続的
に測定する場合、その測定頻度は、電極をローラー状に
しておいてアナログ的に取込むようにするほか、ある一
定の位置ごとに測定することも考えられる。
【0104】また、この測定装置は、Cu被覆超電導線
のみならず、第1の材料を含む芯線部とこの芯線部を覆
う第2の材料からなる金属被覆電線の、第1の材料から
なる部分と第2の材料からなる部分との断面積比を非破
壊で測定する場合にも、広く適用可能である。
【0105】図3は、この発明による金属被覆電線の電
解研磨装置の一例を示す概略図である。
【0106】図3を参照して、この電解研磨装置は、電
解液43を含む電解槽45と、電線27を陽極化する給
電部49と、電解槽45中に配置された陰極となる金属
部材51とを備え、電線27と金属部材51との間に電
位差が生じるように構成されている。また、電解槽45
中を連続的に通過させるように電線27を長さ方向に連
続的に移動させるための、サプライ手段39および巻取
り手段41を備えている。
【0107】このように構成された電解研磨装置を用い
て、サプライ手段39に巻かれた電線27を、陽極とな
るように給電しながら、陰極の金属部材51を含む電解
液43中に通す。すると、電線の外皮は、電気分解によ
って溶解する。このように溶解研磨された電線27を、
巻取り手段41に巻換える。なお、これらの工程は、連
続的に行なわれる。
【0108】なお、この場合、電解研磨による金属被覆
層の溶解量は、電解液にかける電流の大きさおよび電線
の移動速度によって制御することができる。
【0109】図4は、電解研磨において、電解液にかけ
る電流の大きさと金属被覆層の溶解量との関係を示す図
である。図4より、電流量が大きくなるほど、溶解量も
大きくなる。
【0110】図5は、電解研磨において、電線の移動速
度と金属被覆層の溶解量との関係を示す図である。図5
より、電線の移動速度が速くなるほど、溶解量は小さく
なる。
【0111】次に、この電解研磨装置を用いて、実際
に、Cu被覆超電導線の銅比の調整を行なった。以下
に、その具体例を示す。
【0112】(実施例1)超電導線の製造段階におい
て、銅比が1.00、線径が3mmの超電導単芯線10
00mを、外皮片側の溶解量が50μmとなるように、
図3に示す電解研磨装置を用いてリン酸浴中で電解研磨
して、銅比を0.87にすることを目指した。
【0113】(比較例1)超電導線の製造段階におい
て、銅比が1.00、線径が3mmの超電導単芯線10
00mを、外皮片側の溶解量が50μmとなるよう希硫
酸で溶解させて、銅比を0.87にすることを目指し
た。
【0114】その結果、電解研磨を用いた実施例1の方
法では、0.3時間の浸漬時間によって、全長を目標の
0.87の銅比に仕上げることができた。しかし、比較
例1では、3時間浸漬させたが、溶解させるに従って、
酸の溶解能力が低下するため、全長を同じ銅比で仕上げ
ることができなかった。また、酸溶解で同じ溶解量を得
るためには、電解研磨に用いる酸の数十倍の量を必要と
した。
【0115】(実施例2)実施例1の超電導線を電解研
磨により銅比を調整する際、超電導多芯線の表面電流密
度を100A/dm2 として、表面の銅外皮を溶解し
た。
【0116】(実施例3)実施例1の超電導線を電解研
磨により銅比を調整する際、超電導多芯線の表面電流密
度を300A/dm2 として、表面の銅外皮を溶解し
た。
【0117】このようにして作製された実施例2および
実施例3の超電導線を比較した。その結果、実施例2の
超電導線の銅溶解後の表面は、非常に滑らかであった。
これに対して、実施例3の超電導線は、電解研磨の際の
表面電流密度が高すぎるため、湯じわや巣が大量に発生
してしまった。
【0118】(実施例4)超電導線の製造段階におい
て、銅比が1.00、線径が3mmの超電導単芯線10
00mを外皮片側の溶解量が50μmとなるように、図
3に示した電解研磨装置を用いて、リン酸浴中で電解研
磨して、銅比を0.87にすることを目指した。なお、
このとき、リン酸浴43中での超電導線27と金属部材
51との距離は、5cmであった。
【0119】(実施例5)超電導線の製造段階におい
て、銅比が1.00、線径が12mmの超電導単芯線6
0mを外皮片側の溶解量が200μmとなるように、図
3に示した電解研磨装置を用いて、リン酸浴中で電解研
磨して、銅比を0.87にすることを目指した。なお、
このとき、リン酸浴43中での超電導線27と金属部材
51との距離は、5cmであった。
【0120】このようにして作製された実施例4および
実施例5の超電導線を比較した。その結果、実施例4の
超電導線は周方向に均一に溶解されているのに対して、
実施例5の超電導線は周全体のマイナス電極からの距離
を一定に保つことが困難なため、周方向に不均一に溶解
してしまった。
【0121】以上のことから、電解研磨によれば、製造
工程中に銅比の調整を短時間で行なうことができること
がわかる。また、電解研磨の際には、超電導線の表面電
流密度を1〜200A/dm2 とすることが好ましい。
【0122】また、超電導線の製造方法は、前述のよう
に、原材料から製品まで数十の工程があるため、各ビレ
ット間でそれまでの加工による差が生じることはかなり
の頻度で想定される。銅比についても同様で、ロット内
(1本の線の長さ方向で)のばらつきのほか、ロット間
でのばらつきは非常に問題となることが多い。この発明
によれば、伸線後の銅比のばらつきを修正することがで
きるようになる。
【0123】なお、この電解研磨装置は、Cu被覆超電
導線のみならず、芯線部とこの芯線部を覆う金属被覆層
とを有する金属被覆電線の、芯線部と金属被覆層との断
面積比を調整する場合にも、広く適用可能である。
【0124】この場合、適用可能な被覆層としては、亜
鉛、アルミニウム、金、銀、クロム、錫、タングステ
ン、鉄、銅、ニッケル等の電気伝導度の良い材料が考え
られる。電解研磨のためにはある程度の表面電流密度が
必要であり、電気伝導度の悪いものは、その際の発熱が
伴う可能性があるからである。
【0125】また、電解液は、溶解する金属との相性に
よって異なるが、過塩素酸系、リン酸系、硫酸系、クロ
ム酸系、硝酸系、水酸化ナトリウム系、水酸化カリウム
系、シアン系等の酸が考えられる。たとえば、銅を溶解
する場合には、リン酸系、硫酸系の酸が好ましい。
【0126】さらに、電解研磨工程は、金属被覆電線の
製造工程中、いずれの段階で行なわれてもよい。
【0127】次に、この電解研磨装置を用いて、Cu被
覆超電導線の表面の洗浄を行なった。以下にその具体例
を示す。
【0128】(実施例6)超電導線の製造段階におい
て、異物除去のため、線径が3mmの超電導多芯線50
00mを外皮片側の溶解量が30μmとなるように、図
3に示す電解研磨装置を用いて、リン酸浴中で電解研磨
した。その後、0.8mmまで伸線した。
【0129】(比較例2)超電導線の製造段階におい
て、異物除去のため、線径が3mmの超電導多芯線50
00mの外皮片側の溶解量が3μmとなるように、希硫
酸で溶解させた。その後、0.8mmまで伸線した。
【0130】その結果、実施例6の超電導線の製造にお
ける異物が原因の断線回数は1回であったのに対して、
比較例2の超電導線の製造における異物が原因の断線回
数は20回であった。これは、電解研磨は、酸溶解より
も多く溶解可能なために、より完全に異物除去されたた
めと考えられる。
【0131】なお、この電解研磨装置は、Cu被覆超電
導線のみならず、表面が金属からなる電線の表面を清浄
にする場合にも、広く適用可能である。
【0132】この場合、表面の金属としては、亜鉛、ア
ルミニウム、金、銀、クロム、錫、タングステン、鉄、
銅、ニッケル等の電気伝導度の良い材料が考えられる。
電解研磨のためにはある程度の表面電流密度が必要であ
り、電気伝導度の悪いものは、その際の発熱が伴う可能
性があるからである。
【0133】また、電解液は、溶解する金属との相性に
よって異なるが、過塩素酸系、リン酸系、硫酸系、クロ
ム酸系、硝酸系、水酸化ナトリウム系、水酸化カリウム
系、シアン系等の酸が考えられる。たとえば、銅を溶解
する場合には、リン酸系、硫酸系の酸が好ましい。
【0134】さらに、電解研磨工程は、金属被覆電線の
製造工程中、いずれの段階で行なわれてもよいが、洗浄
の目的が伸線時の断線を抑えることにある場合は、断線
が生じる可能性のある前に洗浄する方が効果的と考えら
れる。
【0135】次に、電解研磨を用いた金属被覆電線の断
面積比の均一化方法について、図を用いて詳しく説明す
る。
【0136】図6は、この発明による金属被覆電線の第
1の材料からなる部分と第2の材料からなる部分との断
面積比を長さ方向に均一化するための電解研磨装置の一
例を示す概略図である。
【0137】図6を参照して、この電解研磨装置は、図
1に示す測定装置と図3に示す電解研磨装置とが組合わ
されて構成される。
【0138】すなわち、連続断面積比測定系として、電
線27に1対の第1電極29a,29bを介して一定の
電流を通電するための定電流電源31と、1対の第2電
極33a,33b間で発生する電圧を測定するための電
圧計35とを備えている。なお、1対の第2電極33
a,33bは、1対の第1電極29a,29bの内側に
設けられている。また、電解研磨系として、電解研磨液
43を含む電解槽45と、電線27を陽極化する給電部
49と、電解槽45中に配置された陰極となる金属部材
51とを備え、電線27と金属部材51との間に電位差
が生じるように構成されている。また、電線27の電圧
を連続的に測定し、電解槽45中を連続的に通過させる
ように、電線27を長さ方向に連続的に移動させるため
の、サプライ手段39および巻取り手段41を備えてい
る。
【0139】さらに、この装置においては、電圧計35
に接続されたコンピュータ53は、測定された電圧を電
気抵抗値に換算し、断面積比を連続的に計算するととも
に、目的の断面積比とするための溶解量を計算して、電
線の移動速度および電解液にかける電流量を算出し、算
出された線速および電流量を指示する。
【0140】なお、目的の断面積比とするための溶解量
は、以下の式(2)により求めることができる。ただ
し、溶解前の断面積比が、目標とする断面積比よりも大
きいことが条件とされる。
【0141】 (D2 /D1 2 ={(1+C2 )/(1+C1 )} …(2) (ただし、D1 は電解前線径、C1 は電解前断面積比、
2 は目標線径、C2 は目標断面積比とする。)また、
溶解量の経時的な調整は、予め、実験により電流、線速
と研磨量の関係を求めておけば、どれだけ溶解したいか
がわかれば、その製造条件を簡単に決めることができ
る。特に、長さ方向の断面積比を調整する目的で使用す
る場合は、目標溶解量から予め、線の位置と電流、線速
の関係を計算しておいて、ラインでそれらをパターン制
御するとよい。すなわち、ラインに線を走らせたときの
線の位置を調尺カウンタから読込むことにより、経時的
に制御することがきる。
【0142】さらに、断面積比の測定結果から、電解研
磨の条件を設定する場合、具体的にはたとえば以下のよ
うに行なわれる。
【0143】まず、4端子法で一定の間隔に一定の電流
を流して、「線の位置−電圧特性」データを測定した
後、その値をコンピュータで計算して、「線の位置−電
気抵抗特性」→「線の位置−断面積比特性」→「線の位
置−必要な溶解量」→「線の位置−電流、線速値」を求
め、そのパターンを電解研磨装置を制御するコンピュー
タに書込み、ラインを動かすと、自動的に電流量および
線速が制御され、目標とする溶解量が得られる。
【0144】また、電線の電解液中への浸漬時間をかせ
ぐためには、電解槽の長さを長くすることが必要となる
が、電線を巻回させることにより、電解槽の長さ以上の
電線を電解液に浸漬することが可能となる。
【0145】図7は、電解槽中の電線を巻回させる状態
を示す平面図である。図7を参照して、このように電線
27をシーブローラー55によって何ターンも巻回させ
ることによって、電解槽の長さ以上の長さの電線を、電
解液中に浸漬させることが可能となる。
【0146】また、断面積比測定と研磨を同時に行なう
装置とした場合、溶解後の線径測定データをフィードバ
ックして溶解量の補正を行なう機構を取付けることが望
ましいと考えられる。
【0147】次に、このように構成される電解研磨装置
を用いて、たとえばCu被覆超電導線の銅比の均一化を
行なった。以下に、その具体例を示す。
【0148】(実施例7)まず、対辺距離が2.55m
mの六角超電導単芯線を、外径307mm、内径251
mmの銅管の中に、銅比が1.38となるように約80
00本充填し、銅製の蓋をして密封し、ビレットを作製
した。次に、このビレットを熱間押出して減面加工し、
直径が80mmφの多芯超電導体を作製した。続いて、
これを線引き加工を繰り返し、直径が2.9mmφにな
るまで伸線を行なった。
【0149】このようにして得られた超電導多芯線の銅
外皮を、電解研磨により溶解して、銅比が1.25にな
るように調整した。
【0150】この電解研磨による銅比調整の方法につい
て、以下に図面を参照して詳しく説明する。
【0151】図8〜図10は、銅比のばらついている超
電導線を、電解研磨により均一な銅比となるように調整
する製造工程図である。
【0152】図8は、上述の伸線加工までの工程によっ
て得られた超電導多芯線の長さ方向の断面図である。
【0153】図8を参照して、この超電導多芯線は、超
電導材料が安定化材である銅中に埋めこまれてなる芯線
部17と銅外皮19とからなり、銅外皮19に対する芯
線部17の断面積比は長さ方向に不均一になっているた
め、結果として銅比も長さ方向に不均一となっている。
【0154】まず、この超電導線の銅比分布を、以下の
ように、全長にわたって非破壊で測定した。
【0155】超電導線を、細くかつ全長はあまり長くな
らないサイズで、適当な長さの4端子電極に接触させな
がら巻換え、電気抵抗を測定した。この電気抵抗値を、
予め求めておいた銅および超電導材料のそれぞれの電気
抵抗値を使用して、両者の断面積比に換算した。このよ
うにして、超電導線の銅比分布を連続的に測定すること
ができた。すなわち、このような多芯線に本発明を適用
した場合には、芯線部のうちの超電導材料からなる部分
の断面積と、芯線部のうちの安定化材からなる部分およ
び被覆層を構成する銅または銅合金の合計の断面積との
比が測定できる。
【0156】次に、電解研磨により銅外皮を溶解した。
この際、電解研磨において電解液にかける電流量および
超電導線の移動速度と、銅の溶解量との関係を、予め求
めておく。この関係をもとにして、電解液にかける電流
量および超電導線の移動速度を制御しながら電解研磨を
行ない、銅外皮を銅比の高い部分を多く、逆に銅比の低
い部分は少なく溶解した。
【0157】図9は、このようにして電解研磨が施され
た後の超電導線の長さ方向の断面図である。
【0158】図9を参照して、この超電導多芯線は、芯
線部17と銅外皮59とからなり、銅比は長さ方向に均
一となっている。
【0159】(比較例3)まず、対辺距離が2.55m
mの六角超電導単芯線を、外径307mm、内径251
mmの銅管の中に、銅比が1.25となるように約80
00本充填し、銅製の蓋をして密封し、ビレットを作製
した。次に、このビレットを熱間押出して減面加工し、
直径が80mmφの多芯超電導体を作製した。続いて、
これを線引き加工を繰り返し、直径が2.9mmφにな
るまで伸線を行なった。
【0160】このようにして作製された実施例7および
比較例3の超電導多芯線の最終の銅比分布を測定した。
その結果を、図11および図12に示す。
【0161】図11は、実施例7の超電導多芯線につい
て、長さ方向の銅比分布を示す図である。また、図12
は、比較例3の超電導多芯線について、長さ方向の銅比
分布を示す図である。図11および図12において、横
軸は直径2.9mmφへの熱間押出し後の先頭からの長
さ(m)を示し、縦軸は銅比を示している。
【0162】さらに、これらの測定結果から、実施例7
および比較例3の超電導多芯線の銅比分布の最大値、最
小値および平均値等を求めた。その結果を表1に示す。
【0163】
【表1】 図11および図12および表1から明らかなように、実
施例7の超電導多芯線は、比較例3の超電導多芯線と比
べて、非常に均一な銅比分布を有していることがわか
る。
【0164】なお、このように電解研磨により銅比を調
整する際には、その効率を考慮して、線径が1〜4mm
程度の超電導線について、その線径が1〜200μm程
度小さくなるような銅溶解量を設定することが望まし
い。
【0165】(実施例8)電解研磨により銅比調整した
実施例7の超電導多芯線は、その線径が、2.78mm
から2.91mmまでばらついていた。
【0166】この線径にばらつきのある超電導多芯線2
500mを、18%の減面率を有するダイス系列を用い
て、再び伸線加工した。
【0167】図10は、このような伸線加工後の超電導
線の長さ方向の断面図である。図10を参照して、この
超電導多芯線は、芯線部57と銅外皮59とからなり、
銅比および線径は、長さ方向に均一となっている。
【0168】(実施例9)上述のように線径にばらつき
のある、実施例7の超電導多芯線2500mを、30%
の減面率を有するダイス系列を用いて、再び伸線加工し
た。
【0169】このようにして作製された実施例8および
実施例9の超電導多芯線について、加工中の断線の発生
数を調べた。その結果を表2に示す。
【0170】
【表2】 表2より明らかなように、実施例8の超電導線は、実施
例9の超電導線と比べて、断線数が少なく、伸線性が良
いことがわかる。
【0171】これらのことから、電解研磨による銅比調
整後の超電導線を再び伸線して線径を均一とする際に
は、銅または銅合金の外皮が後部に流れたり断線が発生
したりするのを防ぐために、ダイスの減面率を10〜2
5%とすることが望ましいと考えられる。
【0172】(実施例10)実施例7の超電導多芯線を
電解研磨により銅比を調整する際、超電導多芯線の表面
電流密度を100A/dm2 として、表面の銅外皮を溶
解した。
【0173】(実施例11)実施例7の超電導多芯線を
電解研磨により銅比を調整する際、超電導多芯線の表面
電流密度を300A/dm2 として、表面の銅外皮を溶
解した。
【0174】このようにして作製された実施例10およ
び実施例11の超電導多芯線を比較した。その結果、実
施例10の超電導多芯線の銅溶解後の表面は、非常に滑
らかであった。これに対して、実施例11の超電導多芯
線は、電解研磨の際の超電導線の表面電流密度が高すぎ
るため、湯じわや巣が大量に発生してしまった。
【0175】これらのことから、銅比を調整するために
電解研磨を行なう際には、超電導線の表面電流密度を1
〜200A/dm2 にすることが望ましいと考えられ
る。
【0176】以上の述べたように、本発明に従って製造
された超電導線は、その長さ方向の銅比の均一性が確保
される。したがって、製造における歩留りが向上し、コ
ストの低下が期待できる。また、本発明によれば、銅比
の均一になった超電導線をさらに伸線加工することによ
り、線径も均一となり、性能の高い超電導線が得られ
る。
【0177】なお、この電解研磨装置は、Cu被覆超電
導線のみならず、芯線部とこの芯線部を覆う金属被覆層
とを有する金属被覆電線の、芯線部と金属被覆層との断
面積比を長さ方向に均一にする場合にも、広く適用可能
である。
【0178】この場合、適用可能な被覆層としては、亜
鉛、アルミニウム、金、銀、クロム、錫、タングステ
ン、鉄、銅、ニッケル等の電気伝導度の良い材料が考え
られる。電解研磨のためにはある程度の表面電流密度が
必要であり、電気伝導度の悪いものは、その際の発熱が
伴う可能性があるからである。
【0179】また、電解液は、溶解する金属との相性に
よって異なるが、過塩素酸系、リン酸系、硫酸系、クロ
ム酸系、硝酸系、水酸化ナトリウム系、水酸化カリウム
系、シアン系等の酸が考えられる。たとえば、銅を溶解
する場合には、リン酸系、硫酸系の酸が好ましい。
【0180】さらに、電解研磨工程は、金属被覆電線の
製造工程中、いずれの段階で行なわれてもよい。ただ
し、線径を揃えるためには、研磨後に再度伸線すること
が必要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による金属被覆電線の全長断面積比測定
装置の一例を示す概略図である。
【図2】本発明により測定したCu被覆超電導線の全長
銅比の測定結果を示す図である。
【図3】本発明による金属被覆電線の電解研磨装置の一
例を示す概略図である。
【図4】電解研磨において電流と溶解量との関係を示す
図である。
【図5】電解研磨において、線速と溶解量との関係を示
す図である。
【図6】本発明による金属被覆電線の断面積比測定と電
解研磨とを組合わせた装置の一例を示す概略図である。
【図7】電線を巻回させる状態を示す図である。
【図8】銅比のばらついている電線を、電解研磨により
均一な銅比となるように調整する製造工程図である。
【図9】銅比のばらついている電線を、電解研磨により
均一な銅比となるように調整する製造工程図である。
【図10】銅比のばらついている電線を、電解研磨によ
り均一な銅比となるように調整する製造工程図である。
【図11】本発明により長さ方向の銅比を均一化した超
電導多芯線の長さ方向の銅比分布の一例を示す図であ
る。
【図12】従来の超電導多芯線について、長さ方向の銅
比分布の一例を示す図である。
【図13】従来のNbTi超電導単芯線の製造工程を示
す流れ図である。
【図14】従来のNbTi超電導単芯線の製造工程の各
段階を示す図である。
【図15】従来のNbTi超電導単芯線の製造工程の各
段階を示す図である。
【図16】従来のNbTi超電導単芯線の製造工程の各
段階を示す図である。
【図17】従来のNbTi超電導多芯線の製造工程を示
す流れ図である。
【図18】従来のNbTi超電導多芯線の製造工程の1
段階を示す図である。
【図19】押出時の超電導線の状態を示す断面図であ
る。
【図20】押出時の超電導線の状態を示す断面図であ
る。
【図21】押出時の超電導線の状態を示す断面図であ
る。
【図22】従来の押出後の超電導線の状態を示す長さ方
向の断面図である。
【符号の説明】
1 NbTi合金ロッド 3 銅管 7 ビレット 9 押出機 11 押出体 13 線引き機 15 単芯線 17 芯線部 19 銅被覆部 27 Cu複合超電導線 29a,29b 第1電極 31 定電流電源 33a,33b 第2電極 35 電圧計 37 コンピュータ 39 サプライ手段 41 巻取り手段 43 電解液 45 電解槽 49 給電部 51 金属部材 53 コンピュータ 55 シーブローラ 57 芯線部 59 銅被覆層 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の材料を含む芯線部と、この芯線部
    を覆う第2の材料からなる金属被覆層とを有する金属被
    覆電線の、第1の材料からなる部分と第2の材料からな
    る部分との断面積比を非破壊で測定する方法であって、 前記第1の材料および前記第2の材料の電気抵抗値を、
    それぞれ予め記憶するステップと、 所定長さ領域にわたる前記金属被覆電線の電気抵抗値を
    測定するステップと、 予め記憶した第1の材料および第2の材料の電気抵抗値
    と、実際に測定した金属被覆電線の電気抵抗値とに基づ
    いて、前記所定長さ領域における第1の材料からなる部
    分と第2の材料からなる部分との断面積比を算出するス
    テップと、 前記金属被覆電線をその長さ方向に連続的に移動させる
    ことによって、前記金属被覆電線の長さ方向における前
    記断面積比の分布を測定するステップとを備える、金属
    被覆電線の断面積比の測定方法。
  2. 【請求項2】 前記金属被覆電線の電気抵抗値を測定す
    るステップは、1対の第1電極を介して前記所定長さ領
    域の金属被覆電線に電流を流すことと、 前記1対の第1電極の内側に置かれた1対の第2電極を
    介して、前記所定長さ領域の金属被覆電線に発生する電
    圧を測定することと、 付与した電流値と測定した電圧値とに基づいて、前記所
    定長さ領域における金属被覆電線の電気抵抗値を算出す
    ることを含む、請求項1記載の金属被覆電線の断面積比
    の測定方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の材料は、超電導材料であり、
    前記第2の材料は銅または銅合金である、請求項1記載
    の金属被覆電線の断面積比の測定方法。
  4. 【請求項4】 第1の材料を含む芯線部と、芯線部を覆
    う第2の材料からなる金属被覆層とを有する金属被覆電
    線の、前記被覆層の表層部を、電解研磨により溶解し、
    前記第1の材料からなる部分と前記第2の材料からなる
    部分との断面積比を調整する、金属被覆電線の断面積比
    の調整方法。
  5. 【請求項5】 前記電解研磨は、 電解槽中の前記電線を陽極にし、前記電解槽中に置かれ
    た金属を陰極として、電解液を電気分解することによっ
    て、陽極となる前記電線の表層部を溶解させる、請求項
    4記載の金属被覆電線の断面積比の調整方法。
  6. 【請求項6】 前記電解研磨は、 電解槽を連続的に通過させるように前記電線を長さ方向
    に連続的に移動させることと、 前記電解槽中の前記電線を陽極にし、前記電解槽中に置
    かれた金属を陰極として、電解液を電気分解することに
    よって、陽極となる前記電線の表層部を溶解させること
    とを含む、請求項4記載の金属被覆電線の断面積比の調
    整方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の材料は超電導材料であり、前
    記第2の材料は銅または銅合金である、請求項4記載の
    金属被覆電線の断面積比の調整方法。
  8. 【請求項8】 第1の材料を含む芯線部と、芯線部を覆
    う第2の材料からなる金属被覆層とを有する金属被覆電
    線の、前記被覆層の表層部を、電解研磨により溶解し、
    前記第1の材料からなる部分と前記第2の材料からなる
    部分との断面積比を長さ方向に均一にする、金属被覆電
    線の断面積比の均一化方法。
  9. 【請求項9】 前記電解研磨は、 電解槽中の前記電線を陽極にし、前記電解槽中に置かれ
    た金属を陰極として、電解液を電気分解することによっ
    て、陽極となる前記電線の表層部を溶解させる、請求項
    8記載の金属被覆電線の断面積比の均一化方法。
  10. 【請求項10】 前記電解研磨は、 電解槽を連続的に通過させるように前記電線を長さ方向
    に連続的に移動させることと、 前記電解槽中の前記電線を陽極にし、前記電解槽中に置
    かれた金属を陰極として、電解液を電気分解することに
    よって、陽極となる前記電線の表層部を溶解させること
    とを含む、請求項8記載の金属被覆電線の断面積比の均
    一化方法。
  11. 【請求項11】 前記電解液にかける電流の大きさを変
    化させることによって、前記電線の表層部の溶解量を制
    御する、請求項10記載の金属被覆電線の断面積比の均
    一化方法。
  12. 【請求項12】 前記電線の移動速度を変化させること
    によって、前記電線の表層部の溶解量を制御する、請求
    項10記載の金属被覆電線の断面積比の均一化方法。
  13. 【請求項13】 前記第1の材料は超電導材料であり、
    前記第2の材料は銅または銅合金である、請求項8記載
    の金属被覆電線の断面積比の均一化方法。
  14. 【請求項14】 表面が金属からなる電線の表層部を電
    解研磨によって除去することにより、前記電線の表面を
    清浄にする、電線の清浄方法。
  15. 【請求項15】 前記電解研磨は、 電解槽中の前記電線を陽極にし、前記電解槽中に置かれ
    た金属を陰極として、電解液を電気分解することによっ
    て、陽極となる前記電線の表層部を溶解させる、請求項
    14記載の電線の清浄方法。
  16. 【請求項16】 前記電解研磨は、 電解槽を連続的に通過させるように前記電線を長さ方向
    に連続的に移動させることと、 前記電解槽中の前記電線を陽極にし、前記電解槽中に置
    かれた金属を陰極として、電解液を電気分解することに
    よって、陽極となる前記電線の表層部を溶解させること
    とを含む、請求項14記載の電線の清浄方法。
  17. 【請求項17】 前記電線は、超電導材料を含む芯線部
    と、その芯線部を覆う銅または銅合金からなる被覆層と
    を含む、請求項14記載の電線の清浄方法。
  18. 【請求項18】 第2の材料からなる金属管内に第1の
    材料を含む芯線となるべき材料を充填し、ビレットを作
    製するステップと、 前記作製されたビレットを押出するステップと、 前記押出された押出体を伸線して金属被覆電線を作製す
    るステップと、 前記電線の表層部を電解研磨によって除去するステップ
    とを備える、金属被覆電線の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記電解研磨は、 電解槽中の前記電線を陽極にし、前記電解槽中に置かれ
    た金属を陰極として、電解液を電気分解することによっ
    て、陽極となる前記電線の表層部を溶解させる、請求項
    18記載の金属被覆電線の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記電解研磨は、 電解槽を連続的に通過させるように前記電線を長さ方向
    に連続的に移動させることと、 前記電解槽中の前記電線を陽極にし、前記電解槽中に置
    かれた金属を陰極として、電解液を電気分解することに
    よって、陽極となる前記電線の表層部を溶解させること
    とを含む、請求項18記載の金属被覆電線の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記電解研磨に先立って、前記電線の
    長さ方向における第1の材料からなる部分と第2の材料
    からなる部分との断面積比の分布状態を測定するステッ
    プをさらに備える、請求項20記載の金属被覆電線の製
    造方法。
  22. 【請求項22】 前記電線の表層部を電解研磨によって
    除去するステップは、 前記測定した断面積比の分布状態に応じて表層部の除去
    量を調節して、前記断面積比を長さ方向にわたって均一
    にする、請求項21記載の金属被覆電線の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記表層部の除去量の調節は、前記電
    解液にかける電流の大きさを変化させることによって行
    なわれる、請求項22記載の金属被覆電線の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記表層部の除去量の調節は、前記電
    線の移動速度を変化させことによって行なわれる、請求
    項22記載の金属被覆電線の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記電解研磨後の電線をさらに伸線し
    て、前記電線の線径を長さ方向に均一にするステップを
    さらに備える、請求項22記載の金属被覆電線の製造方
    法。
  26. 【請求項26】 前記電線は、超電導材料を含む芯線部
    と、その芯線部を覆う銅または銅合金からなる被覆層と
    を含む、請求項18記載の金属被覆電線の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記電解研磨の際、前記電線の表面電
    流密度を1〜200A/dm2 とする、請求項19記載
    の金属被覆電線の製造方法。
  28. 【請求項28】 第1の材料を含む芯線部と、この芯線
    部を覆う第2の材料からなる金属被覆層とを有する金属
    被覆電線の、第1の材料からなる部分と第2の材料から
    なる部分との断面積比を非破壊で測定する装置であっ
    て、 前記第1の材料および前記第2の材料の電気抵抗値を、
    それぞれ予め記憶する手段と、 所定長さ領域の前記金属被覆電線に電流を流すための1
    対の第1電極と、 前記1対の第1電極の内側に置かれ、前記所定長さ領域
    の金属被覆電線に発生する電圧を測定するための1対の
    第2電極と、 付与した電流値と測定した電圧値とに基づいて、 前記所定長さ領域における金属被覆電線の電気抵抗値を
    算出する手段と、 予め記憶した第1の材料および第2の材料の電気抵抗値
    と、実際に測定して算出した金属被覆電線の電気抵抗値
    とに基づいて、前記所定長さ領域における第1の材料か
    らなる部分と第2の材料からなる部分との断面積比を算
    出する手段とを備える、金属被覆電線の断面積比の測定
    装置。
  29. 【請求項29】 前記金属被覆電線をその長さ方向に連
    続的に移動させる手段をさらに備え、前記金属被覆電線
    の長さ方向における前記断面積比の分布を測定する、請
    求項28記載の金属被覆電線の断面積比の測定装置。
  30. 【請求項30】 電解液を含む電解槽と、 前記電解槽中を連続的に通過させるように表面が金属か
    らなる電線を長さ方向に連続的に移動させる手段と、 前記電線を陽極化する手段と、 前記電解槽中に配置された陰極となる金属部材と、 電解研磨によって前記電線の表層部を溶解させるため
    に、前記電線と前記金属部材との間に電位差を生じさせ
    る手段とを備える、電線の電解研磨装置。
  31. 【請求項31】 前記電線を移動させる手段は、その速
    度を変更することができる手段を含む、請求項30記載
    の電線の電解研磨装置。
  32. 【請求項32】 前記電解液における電流量を変更する
    ことができる手段を含む、請求項30記載の電線の電解
    研磨装置。
  33. 【請求項33】 第1の材料を含む芯線部と、この芯線
    部を覆う第2の材料からなる金属被覆層とを有する金属
    被覆電線の、第1の材料からなる部分と第2の材料から
    なる部分との断面積比を長さ方向に均一にする装置であ
    って、 前記第1の材料および前記第2の材料の電気抵抗値を、
    それぞれ予め記憶する手段と、 所定長さ領域の前記金属被覆電線に電流を流すための1
    対の第2電極と、 前記1対の第1電極の内側に置かれ、前記所定長さ領域
    の金属被覆電線に発生する電圧を測定するための1対の
    第2電極と、 付与した電流値と測定した電圧値とに基づいて、前記所
    定長さ領域における金属被覆電線の電気抵抗値を算出す
    る手段と、 予め記憶した第1の材料および第2の材料の電気抵抗値
    と、実際に測定して算出した金属被覆電線の電気抵抗値
    とに基づいて前記所定長さ領域における第1の材料から
    なる部分と第2の材料からなる部分との断面積比を算出
    する手段と、 電解液を含む電解槽と、 前記電線を陽極化する手段と、 前記電解槽中に配置された陰極となる金属部材と、 電解研磨によって前記電線の表層部を溶解させるため
    に、前記電線と前記金属部材との間に電位差を生じさせ
    る手段と、 前記断面積比の測定に続けて電解槽中を連続的に通過さ
    せるように電線を長さ方向に連続的に移動させる手段
    と、 前記断面積比の測定結果に応じて、前記電線の表層部を
    溶解する量を制御する手段とを備える、金属被覆電線の
    電解研磨装置。
JP00414794A 1993-02-01 1994-01-19 金属被覆超電導線の製造方法および電解研磨装置 Expired - Fee Related JP3922728B2 (ja)

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