JPH0633702U - 低床コーナーキャスター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 物品の移送に際して狹隘な場所であっても随
時簡単に使用することのできる、低床コーナーキャスタ
ーを得る。 【構成】 物品載置部を形成する少なくとも１個のコー
ナーを備えた底板部と、該底板部のコーナーのうち１つ
のコーナーを挟んで隣り合う２辺に沿い形成された立上
り部とからなり、前記各辺上の立上り部には反底板部方
向に岐出した車輪支持部材を設け、該車輪支持部材には
車輪を取りつけ、然も車輪の周面下端部を前記底板部下
面から僅かに臨ませ或いは、該車輪支持部材に車輪の取
付軸を上下動可能に取りつけた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、機器その他の各種物品の移送用低床コーナーキャスターに関する 。

【０００２】

【従来の技術】

従来各種物品の移送に当っては、コロを用いる方法の他、パレット上の物品を フォークリフトで持上げ移送する方法、或いはクレーン等を用いて一旦持ち上げ た後、車輪付き台車上に取卸し移送する方法などがとられて来た。

【０００３】 然しながら、コロを用いる方法は多くの人手と煩瑣な作業を要し、フォークリ フトによる移送の際は、物品がフォークリフト上に載置されているため、狹隘な 場所での移送が困難であり、台車を用いる場合はクレーン等の機器を用いなけら ばならないなど、作業に余分な労力を必要とするといった問題点が認められた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、物品の移送に際して狹隘な場所であっても随時簡単に使用するこ とのできる、低床コーナーキャスターを得ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

物品載置部を形成する少なくとも１個のコーナーを備えた底板部と、該底板部 のコーナーのうち１つのコーナーを挟んで隣り合う２辺に沿い形成された立上り 部とからなり、前記各辺上の立上り部には反底板部方向に岐出した車輪支持部材 を設け、該車輪支持部材には車輪を取りつけ、然も車輪の周面下端部を前記底板 部下面から僅かに臨ませ、或いは、前記車輪支持部材に車輪の取付軸を上下動可 能に取りつけた。

【０００６】

【作用】 物品のコーナー底面と、床面等との間に形成された間隙に、物品載置たる底板 部を挿入し、物品のコーナー両側面を立ち上がり部で支えるようにしてキャスタ ーを装着し物品の移送を行う。

【０００７】

【実施例】

以下図面と共にこの考案の実施例を説明する。

【０００８】 図１に示す本考案のキャスター１は、物品載置部を形成する直角三角形状の底 板部２と、底板部２の直角部分を挟む２辺に沿って形成され、かつ前記直角部分 において上方に延びる、Ｌアングル形状の延出部３を備えた立上がり部４とから なり、前記各辺上の立上り部４には反底板部方向に岐出した逆Ｌ字形の車輪支持 部材５が設けられている。そして該車輪支持部材５には、車輪６が床面等と接触 する周面下端部を、前記底板部２下面から僅かに臨まして取り付けられている。

【０００９】 従って今上記本考案のキャスター１を使用するに当っては、物品７の各コーナ ー底面と床面等の間に形成された間隙に、底板部２を挿入してキャスター１を装 着し該物品７の移送に備えるのである。

【００１０】 本考案のキャスター１における延出部３は、立上り部４の高さ等により必ずし も必要ないが、キャスター１上に物品が載置されたとき、立上り部４と共に物品 ７のコーナー両側面に当接し、物品を支える作用をもたらす。

【００１１】 前記第一の実施例に示した本考案のキャスター１上に載置された物品７は、単 にキャスター１の底板部２上に載置されているに過ぎないため、移送中にキャス ター１が離脱する恐れがある。

【００１２】 そこで図３に示す第二の実施例においては、Ｌアングル形状の延出部３の外側 面に受金８を設け、図４に示すように該受金８中にラッシングベルト９を嵌挿緊 締して、各キャスター１を物品７に固定するようにしたものであって、これによ り物品７の移送中にキャスター１が離脱する事故を防止することができる。なお 前記受金８は立上り部４の外側面に設けられていても差支えない。

【００１３】 更に上記実施例において、床面等と接触する車輪６の周面下端部は、キャスタ ー１の床板部２下面より僅かに臨ませているが、その量が多いときは底板部２の 位置が高くなるため、キャスター１の装着時、物品７のコーナー底面と床面等と の間隙を大きくせねばならず、又その量が少いときは、キャスター１の底板部２ が床面等の移送ルート上の凹凸に接触し、移送が困難となる等の問題点が認めら れる。

【００１４】 そこで第２の考案として図５に示す第３の実施例においては、車輪６の取付軸 １０を車輪支持部材５に貫通し、該取付軸１０に螺合したダブルナット１１を締 めることにより車輪支持部材５にしっかりと取りつけられている。従って取付軸 １０上のダブルナット１１位置を変化することにより、車輪６は取付軸１０と共 に上下し、床面等と接触する車輪６の周面下端部を、キャスター１の底板部２下 面にほぼ等しい位置に移動させることができ、その結果物品７のコーナーと床面 等との間隙が僅かであっても、キャスター１を容易に挿入装着することが可能と なり、装着後はダブルナット１１を回動して取付軸１０を下方に押出し、床面等 と接触する車輪６の周面下端部をキャスター１の底板部２下面から大きく臨まし め、これにより床面等の移送ルート上に凹凸があっても何等の支障もなく物品７ を移送することができる。

【００１５】 なお上記各実施例において、底板部２の形状は直角三角形として示したが、正 方形、その他物品のコーナー底面に挿入可能な形態であれば差支えなく、又延出 部３の形状も、図示したような両面が長方形のＬアングル形状のものに限らず、 立上り部４の上端部を底辺とし、両面が三角形をなすＬアングル形状の他任意の 形状とすることができる。又車輪６には適宜ブレーキを設けて不必要な転動を防 止し事故発生を防ぐことは言う点もない。

【００１６】

【考案の効果】

以上詳細に述べた通りこの考案は、物品載置部を形成する少なくとも１個のコ ーナーを備えた底板部と、該底板部のコーナーのうち１つのコーナーを挟んで隣 り合う２辺に沿い形成された立上り部とからなり、前記各辺上の立上り部には反 底板部方向に岐出した車輪支持部材を設け、該車輪支持部材には車輪を取りつけ 、然も車輪の周面下端部を前記底板部下面から僅かに臨ませ或いは、該車輪支持 部材に車輪の取付軸を上下動可能に取りつけたものであるから、物品のコーナー 底面と床面等の間に形成された僅かな間隙にキャスターの底板部を挿入すること ができ、狹隘な場所であっても僅かの人員で物品の移送に備えることができる。

【００１７】 又第２の考案による本考案のキャスターによるときは、車輪の位置を変化する ことによって、床面等の移送ルート上に凹凸があっても物品を支障なく移送する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案キャスターの第１の実施例を示す図であ
って、Ａは平面図、Ｂは側面図である。

【図２】同上キャスターを使用したときの状態を示す斜
視図である。

【図３】本考案キャスターの第２の実施例を示す図であ
って、Ａは平面図、Ｂは側面図である。

【図４】同上キャスターを使用したときの状態を示す斜
視図である。

【図５】本考案キャスターの第３の実施例を示す図であ
って、Ａは平面図、Ｂは側面図である。

【符号の説明】

１ キャスター ２ 底板部 ３ 延出部 ４ 立上り部 ５ 逆Ｌ字形部材 ６ 車輪 ７ 物品 ８ 受金 ９ ラッシングベルト １０ 取付軸 １１ ダブルナット

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【手続補正書】

【提出日】平成５年１１月１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図５

【補正方法】変更

【補正内容】

【図５】 本考案キャスターの第３の実施例を示す平面
図である。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図６

【補正方法】追加

【補正内容】

【図６】 本考案キャスターの第３の実施例を示す側面
図である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 物品載置部を形成する少なくとも１個の
   コーナーを備えた底板部と、該底板部のコーナーのうち
   １つのコーナーを挟んで隣り合う２辺に沿い形成された
   立上り部とからなり、前記各辺上の立上り部には反底板
   部方向に岐出した車輪支持部材を設け、該車輪支持部材
   には車輪を取りつけ、然も車輪の周面下端部を前記底板
   部下面から僅かに臨ませてなる低床コーナーキャスタ
   ー。
2. 【請求項２】 物品載置部を形成する少なくとも１個の
   コーナーを備えた底板部と、該底板部のコーナーのうち
   １つのコーナーを挟んで隣り合う２辺に沿い形成された
   立上り部とからなり、前記各辺上の立上り部には反底板
   部方向に岐出した車輪支持部材を設け、該車輪支持部材
   に車輪の取付軸を上下動可能に取りつけてなる低床コー
   ナーキャスター。