JPH0633263A - 耐食性に優れたZn系めっき鋼板 - Google Patents
耐食性に優れたZn系めっき鋼板Info
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- JPH0633263A JPH0633263A JP18842192A JP18842192A JPH0633263A JP H0633263 A JPH0633263 A JP H0633263A JP 18842192 A JP18842192 A JP 18842192A JP 18842192 A JP18842192 A JP 18842192A JP H0633263 A JPH0633263 A JP H0633263A
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- layer
- plating
- steel sheet
- corrosion resistance
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面に MgO層を有するZn系めっき鋼板の加工
後の耐食性劣化を防止した鋼板の提案。 【構成】 0.5〜10g/m2のCr下層めっき、その上に5〜
90g/m2のZn系中間めっき層、さらにその上に 0.1〜10g/
m2の MgO層を形成したZn系めっき鋼板。
後の耐食性劣化を防止した鋼板の提案。 【構成】 0.5〜10g/m2のCr下層めっき、その上に5〜
90g/m2のZn系中間めっき層、さらにその上に 0.1〜10g/
m2の MgO層を形成したZn系めっき鋼板。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車、家電、建材等に
用いられる耐食性に優れたZn系めっき鋼板に関するもの
である。
用いられる耐食性に優れたZn系めっき鋼板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】亜鉛めっき鋼板はZnの犠牲防食作用を利
用して鋼板に耐食性を持たせたものであり、更に電気Zn
系めっきではNi、Feなどを添加、溶融Zn系めっきではAl
などを添加して防錆能力を向上させているが、まだ充分
な耐食性が得られていないので現在でもより優れためっ
きの研究が行われている。
用して鋼板に耐食性を持たせたものであり、更に電気Zn
系めっきではNi、Feなどを添加、溶融Zn系めっきではAl
などを添加して防錆能力を向上させているが、まだ充分
な耐食性が得られていないので現在でもより優れためっ
きの研究が行われている。
【0003】MgはZnの防錆能を向上させる合金元素とし
て有望であり Zn-Mg合金めっきの試みがなされている
が、未だ優れた性能のものは出来ていない。 Zn-Mg合金
めっき方法として最初に検討されたのは溶融めっき法で
あり、特開昭56-96036号公報、特開昭 56-123359号公
報、特開昭 56-125953号公報、特開昭 56-152956号公報
等が知られている。しかしMgの融点は 650℃でZnの融点
419℃よりはるかに高いために溶融Zn浴には少量しか添
加できず、しかもめっき層と鋼板の界面にFe濃度の高い
合金層ができてめっき密着性が劣化するために色々な添
加元素を入れる必要があり、また鋼板自体も熱で材料特
性が劣化して加工性が悪くなる等の問題があった。
て有望であり Zn-Mg合金めっきの試みがなされている
が、未だ優れた性能のものは出来ていない。 Zn-Mg合金
めっき方法として最初に検討されたのは溶融めっき法で
あり、特開昭56-96036号公報、特開昭 56-123359号公
報、特開昭 56-125953号公報、特開昭 56-152956号公報
等が知られている。しかしMgの融点は 650℃でZnの融点
419℃よりはるかに高いために溶融Zn浴には少量しか添
加できず、しかもめっき層と鋼板の界面にFe濃度の高い
合金層ができてめっき密着性が劣化するために色々な添
加元素を入れる必要があり、また鋼板自体も熱で材料特
性が劣化して加工性が悪くなる等の問題があった。
【0004】蒸着法による Zn-Mg合金めっきが特開昭64
-17851号公報、特開昭64-17852号公報および特開昭64-1
7853号公報において、検討されたが、蒸着法では高い真
空度とMg、Znを蒸発させるための大きな熱源が必要でコ
ストが高いうえに、鋼板との密着性が良くなくまた緻密
で均一なめっき層を得ることが難しい等の問題があっ
た。
-17851号公報、特開昭64-17852号公報および特開昭64-1
7853号公報において、検討されたが、蒸着法では高い真
空度とMg、Znを蒸発させるための大きな熱源が必要でコ
ストが高いうえに、鋼板との密着性が良くなくまた緻密
で均一なめっき層を得ることが難しい等の問題があっ
た。
【0005】電気めっき法では通常の水溶液を使用する
とZnとMgの単極電位が違いすぎるために合金めっきを得
ることが極めて難しい。特開昭 58-144492号公報ではフ
ッ化物を使うめっき浴が示されているがMg含有量が1%
以下のものしか得られていない。以上のごとく耐食性の
良い Zn-Mg合金めっき鋼板を得ることは困難である。
とZnとMgの単極電位が違いすぎるために合金めっきを得
ることが極めて難しい。特開昭 58-144492号公報ではフ
ッ化物を使うめっき浴が示されているがMg含有量が1%
以下のものしか得られていない。以上のごとく耐食性の
良い Zn-Mg合金めっき鋼板を得ることは困難である。
【0006】さらにMgを利用するものとして下層にZn、
上層にMgをめっきする特開昭 62-109966号公報が知られ
ているが、蒸着法でMgを被覆するために高い生産費を必
要とし、またZnとMgとの密着性にも問題があった。以上
のようにMgを金属として利用するのは困難である。これ
らに対し、特開昭64-65253号公報のようにMg酸化物を A
l2O3やSiO2と共に被覆する方法が知られているが、主に
耐摩耗性を目的としたものであり MgO含有量が少ないの
で耐食性が不十分であり、また加工性にも問題があっ
た。Zn系めっき皮膜上に金属Mg及びその酸化物からなる
複合被膜を形成しているものとして特開平2-254178号公
報が知られているが、蒸着法で金属MgとMg酸化物を被覆
するために高い生産費を必要とし、またZn系めっき層と
Mgとの密着が悪くかつ表面のMg酸化物量が少なく耐食性
が不十分である。
上層にMgをめっきする特開昭 62-109966号公報が知られ
ているが、蒸着法でMgを被覆するために高い生産費を必
要とし、またZnとMgとの密着性にも問題があった。以上
のようにMgを金属として利用するのは困難である。これ
らに対し、特開昭64-65253号公報のようにMg酸化物を A
l2O3やSiO2と共に被覆する方法が知られているが、主に
耐摩耗性を目的としたものであり MgO含有量が少ないの
で耐食性が不十分であり、また加工性にも問題があっ
た。Zn系めっき皮膜上に金属Mg及びその酸化物からなる
複合被膜を形成しているものとして特開平2-254178号公
報が知られているが、蒸着法で金属MgとMg酸化物を被覆
するために高い生産費を必要とし、またZn系めっき層と
Mgとの密着が悪くかつ表面のMg酸化物量が少なく耐食性
が不十分である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはMgを有効
かつ効果的に利用する方法を種々検討した結果、表面に
MgO層を有するZn系めっき鋼板が優れた耐食性を示すこ
とを見出し、特願平4-116733号として既に出願してい
る。しかしこの鋼板は加工を受けると耐食性が劣化する
欠点があった。
かつ効果的に利用する方法を種々検討した結果、表面に
MgO層を有するZn系めっき鋼板が優れた耐食性を示すこ
とを見出し、特願平4-116733号として既に出願してい
る。しかしこの鋼板は加工を受けると耐食性が劣化する
欠点があった。
【0008】本発明は、この問題点を解決し、耐食性特
に加工後耐食性に優れた鋼板を提供することを目的とす
るものである。
に加工後耐食性に優れた鋼板を提供することを目的とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、鋼板の少なくとも片面に 0.5〜10g/
m2のCr下層めっきを有し、その上に5〜90g/m2のZn系中
間めっき層を有し、さらにその上に 0.1〜10g/m2の MgO
層を有することを特徴とする耐食性に優れたZn系めっき
鋼板が提供される。
に本発明によれば、鋼板の少なくとも片面に 0.5〜10g/
m2のCr下層めっきを有し、その上に5〜90g/m2のZn系中
間めっき層を有し、さらにその上に 0.1〜10g/m2の MgO
層を有することを特徴とする耐食性に優れたZn系めっき
鋼板が提供される。
【0010】
【作用】表面に MgO層を有するZn系めっき鋼板は優れた
耐食性を有するが、これは腐蝕初期において MgO層が下
のZn系めっきに対して保護被膜として働き、また腐蝕が
進行すると腐蝕生成物を安定な保護被膜にする働きがあ
るためと考えられる。ところが加工を受けると表面の M
gO層に亀裂が入るので腐蝕初期における保護被膜として
の効果が低下し耐食性が劣化する。これは MgOが下のZn
系めっき層や鋼板に比べて延性がないため加工による変
形に追従できないためであると考えられる。従って加工
後も優れた耐食性を得るためには、 MgO層に亀裂が入っ
て耐食性が劣化した分を補う必要がある。耐食性劣化分
を補う方法を種々検討した結果、鋼板にCr下層めっきを
施すことが最も効果的であることが分かった。Cr下層め
っきは加工による MgO層の亀裂を防ぐ効果はないが、腐
蝕が進行した際に保護能力に優れた腐蝕生成物被膜を形
成するために耐食性が向上するものと考えられる。した
がってCr下層めっきを施せば加工時の耐食性劣化を補う
ことができ、また加工を受けない場合にはより優れた耐
食性が得られる。
耐食性を有するが、これは腐蝕初期において MgO層が下
のZn系めっきに対して保護被膜として働き、また腐蝕が
進行すると腐蝕生成物を安定な保護被膜にする働きがあ
るためと考えられる。ところが加工を受けると表面の M
gO層に亀裂が入るので腐蝕初期における保護被膜として
の効果が低下し耐食性が劣化する。これは MgOが下のZn
系めっき層や鋼板に比べて延性がないため加工による変
形に追従できないためであると考えられる。従って加工
後も優れた耐食性を得るためには、 MgO層に亀裂が入っ
て耐食性が劣化した分を補う必要がある。耐食性劣化分
を補う方法を種々検討した結果、鋼板にCr下層めっきを
施すことが最も効果的であることが分かった。Cr下層め
っきは加工による MgO層の亀裂を防ぐ効果はないが、腐
蝕が進行した際に保護能力に優れた腐蝕生成物被膜を形
成するために耐食性が向上するものと考えられる。した
がってCr下層めっきを施せば加工時の耐食性劣化を補う
ことができ、また加工を受けない場合にはより優れた耐
食性が得られる。
【0011】Cr下層めっきは 0.5g/m2未満では耐食性向
上効果が不十分であり、10g/m2超えでは耐食性向上効果
は充分であるが溶接性が劣化し、かつめっき量を得るの
に多大なエネルギーを要するので不経済である。したが
ってCr下層めっきの好適な範囲は 0.5〜10g/m2である。
Crめっきは通常の電気Crめっき法で行えば良い。Cr下層
めっきの上にはZn系中間めっき層を設けるが、中間めっ
き層は5g/m2未満では耐食性が不十分であり、90g/m2超
えでは溶接性が劣化する。したがって中間めっき層の好
適な範囲は5〜90g/m2である。Zn系中間めっき層として
は純Zn系めっき、ZnとFe、Ni、Co、Cr、Mn、Mg、Alの一
種または二種以上からなる合金めっきないし分散めっき
が好ましく使用できる。中間めっき層がZnとFe、Ni、C
o、Cr、Mn、Mg、Ti、Alの一種または二種以上からなる
場合の組成は特に規定しないが、Zn以外の成分は 0.1〜
50wt%であることが望ましい。中間めっきは通常の溶融
めっき法、電気めっき法または蒸着法や溶融塩電解法で
行えば良い。
上効果が不十分であり、10g/m2超えでは耐食性向上効果
は充分であるが溶接性が劣化し、かつめっき量を得るの
に多大なエネルギーを要するので不経済である。したが
ってCr下層めっきの好適な範囲は 0.5〜10g/m2である。
Crめっきは通常の電気Crめっき法で行えば良い。Cr下層
めっきの上にはZn系中間めっき層を設けるが、中間めっ
き層は5g/m2未満では耐食性が不十分であり、90g/m2超
えでは溶接性が劣化する。したがって中間めっき層の好
適な範囲は5〜90g/m2である。Zn系中間めっき層として
は純Zn系めっき、ZnとFe、Ni、Co、Cr、Mn、Mg、Alの一
種または二種以上からなる合金めっきないし分散めっき
が好ましく使用できる。中間めっき層がZnとFe、Ni、C
o、Cr、Mn、Mg、Ti、Alの一種または二種以上からなる
場合の組成は特に規定しないが、Zn以外の成分は 0.1〜
50wt%であることが望ましい。中間めっきは通常の溶融
めっき法、電気めっき法または蒸着法や溶融塩電解法で
行えば良い。
【0012】上層には MgO層を設けるが、 MgO層は 0.1
g/m2未満では耐食性が不十分であり、10g/m2超えでは溶
接性が劣化するばかりでなく加工により亀裂が入った場
合剥離するようになる。したがって MgO層の好適な範囲
は 0.1〜10g/m2である。 MgO層はマグネシウムアルコキ
シド化合物を含有する溶液を塗布し加熱する方法やマグ
ネシウム塩を主体とする溶融塩浴を用い陰極電解処理ま
たは浸漬処理する方法で形成すれば良い。
g/m2未満では耐食性が不十分であり、10g/m2超えでは溶
接性が劣化するばかりでなく加工により亀裂が入った場
合剥離するようになる。したがって MgO層の好適な範囲
は 0.1〜10g/m2である。 MgO層はマグネシウムアルコキ
シド化合物を含有する溶液を塗布し加熱する方法やマグ
ネシウム塩を主体とする溶融塩浴を用い陰極電解処理ま
たは浸漬処理する方法で形成すれば良い。
【0013】次に、本発明を実施例及び比較例に基づい
てより詳細に説明する。
てより詳細に説明する。
【0014】
実施例1 冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのちCrO3 250g/l 、硫
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗乾燥後、ZnCl253mol%、MgCl27mo%、NaCl
20mol%、KCl 20mol %、の溶融塩浴を用い 440℃、20
A/dm2で陰極電解を行い、下層Cr、中間層Zn、上層 MgO
の鋼板を作製した。
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗乾燥後、ZnCl253mol%、MgCl27mo%、NaCl
20mol%、KCl 20mol %、の溶融塩浴を用い 440℃、20
A/dm2で陰極電解を行い、下層Cr、中間層Zn、上層 MgO
の鋼板を作製した。
【0015】実施例2 冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのちCrO3 250g/l 、硫
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗後、ZnCl2 240g/l、FeCl2 45g/l、KCl 300
g/l、クエン酸カリウム 20g/lの Zn-Feめっき浴を用い4
0℃、50A/dm2で Zn-Feめっきを行い、水洗、乾燥後、
マグネシウムエトキシド28.6g、純粋200ml 、エチレン
グリコールモノエチルエーテル800ml からなる溶液をロ
ールコーターで塗布し 200℃で加熱して、下層Cr、中間
層 Zn-Fe、上層 MgOの鋼板を作製した。
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗後、ZnCl2 240g/l、FeCl2 45g/l、KCl 300
g/l、クエン酸カリウム 20g/lの Zn-Feめっき浴を用い4
0℃、50A/dm2で Zn-Feめっきを行い、水洗、乾燥後、
マグネシウムエトキシド28.6g、純粋200ml 、エチレン
グリコールモノエチルエーテル800ml からなる溶液をロ
ールコーターで塗布し 200℃で加熱して、下層Cr、中間
層 Zn-Fe、上層 MgOの鋼板を作製した。
【0016】実施例3 冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのちCrO3 250g/l 、硫
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗後、ZnCl2 235g/l、 NiCl2・6H2O68g/l、K
Cl 200g/lの Zn-Niめっき浴を用い40℃、50A/dm2でZn
めっきを行い、水洗、乾燥後、マグネシウムエトキシド
28.6g、純粋200ml 、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル800ml からなる溶液をロールコーターで塗布し 2
00℃で加熱して、下層Cr、中間層 Zn-Ni、上層 MgOの鋼
板を作製した。
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗後、ZnCl2 235g/l、 NiCl2・6H2O68g/l、K
Cl 200g/lの Zn-Niめっき浴を用い40℃、50A/dm2でZn
めっきを行い、水洗、乾燥後、マグネシウムエトキシド
28.6g、純粋200ml 、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル800ml からなる溶液をロールコーターで塗布し 2
00℃で加熱して、下層Cr、中間層 Zn-Ni、上層 MgOの鋼
板を作製した。
【0017】実施例4 冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのちCrO3 250g/l 、硫
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗後、 ZnSO4・7H2O 170g/l 、 CoSO4・6H2O
20g/l、Na2SO4 70g/lの Zn-Coめっき浴を用い40℃、50
A/dm2でZnめっきを行い、水洗、乾燥後、マグネシウム
エトキシド28.6g、純粋200ml 、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル800ml からなる溶液をロールコーター
で塗布し200℃で加熱して、下層Cr、中間層 Zn-Co、上
層 MgOの鋼板を作製した。
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗後、 ZnSO4・7H2O 170g/l 、 CoSO4・6H2O
20g/l、Na2SO4 70g/lの Zn-Coめっき浴を用い40℃、50
A/dm2でZnめっきを行い、水洗、乾燥後、マグネシウム
エトキシド28.6g、純粋200ml 、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル800ml からなる溶液をロールコーター
で塗布し200℃で加熱して、下層Cr、中間層 Zn-Co、上
層 MgOの鋼板を作製した。
【0018】実施例5 冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのちCrO3 250g/l 、硫
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗後、 ZnSO4・7H2O 288g/l 、 Cr2(SO4)3 1
92g/l 、Na2SO4 43g/l、ポリエチレングリコール1g/l
の Zn-Crめっき浴を用い50℃、 100A/dm2で Zn-Crめっ
きを行い、水洗、乾燥後、マグネシウムエトキシド28.6
g、純粋200ml 、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル800mlからなる溶液をロールコーターで塗布し 200℃
で加熱して、下層Cr、中間層 Zn-Cr、上層 MgOの鋼板を
作製した。
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗後、 ZnSO4・7H2O 288g/l 、 Cr2(SO4)3 1
92g/l 、Na2SO4 43g/l、ポリエチレングリコール1g/l
の Zn-Crめっき浴を用い50℃、 100A/dm2で Zn-Crめっ
きを行い、水洗、乾燥後、マグネシウムエトキシド28.6
g、純粋200ml 、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル800mlからなる溶液をロールコーターで塗布し 200℃
で加熱して、下層Cr、中間層 Zn-Cr、上層 MgOの鋼板を
作製した。
【0019】実施例6 冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのちCrO3 250g/l 、硫
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗後、 ZnSO4・7H2O 100g/l 、 MnSO4・H2O
50g/l 、クエン酸ナトリウム 200g/l の Zn-Mnめっき浴
を用い60℃、30A/dm2で Zn-Mnめっきを行い、水洗、乾
燥後、マグネシウムエトキシド28.6g、純粋200ml 、エ
チレングリコールモノエチルエーテル800ml からなる溶
液をロールコーターで塗布し 200℃で加熱して、下層C
r、中間層 Zn-Mn、上層 MgOの鋼板を作製した。
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗後、 ZnSO4・7H2O 100g/l 、 MnSO4・H2O
50g/l 、クエン酸ナトリウム 200g/l の Zn-Mnめっき浴
を用い60℃、30A/dm2で Zn-Mnめっきを行い、水洗、乾
燥後、マグネシウムエトキシド28.6g、純粋200ml 、エ
チレングリコールモノエチルエーテル800ml からなる溶
液をロールコーターで塗布し 200℃で加熱して、下層C
r、中間層 Zn-Mn、上層 MgOの鋼板を作製した。
【0020】実施例7 冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのちCrO3 250g/l 、硫
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗乾燥後、 450℃の溶融ZnMg浴に浸漬し窒素
ガスワイピングしながら引き上げて Zn-Mgめっきを行
い、冷却後、 440℃のMgCl2 60mol %、NaCl 20mol%、
KCl 20mol %、の溶融塩浴に浸漬して、下層Cr、中間層
Zn-Mg、上層 MgOの鋼板を作製した。
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗乾燥後、 450℃の溶融ZnMg浴に浸漬し窒素
ガスワイピングしながら引き上げて Zn-Mgめっきを行
い、冷却後、 440℃のMgCl2 60mol %、NaCl 20mol%、
KCl 20mol %、の溶融塩浴に浸漬して、下層Cr、中間層
Zn-Mg、上層 MgOの鋼板を作製した。
【0021】実施例8 冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのちCrO3 250g/l 、硫
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗乾燥後、真空チャンバー内でるつぼ内のZ
n、Tiを加熱して Zn-Ti蒸着めっきを行い、マグネシウ
ムエトキシド28.6g、純粋200ml 、エチレングリコール
モノエチルエーテル800ml からなる溶液をロールコータ
ーで塗布し 200℃で加熱して、下層Cr、中間層 Zn-Ti、
上層 MgOの鋼板を作製した。
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗乾燥後、真空チャンバー内でるつぼ内のZ
n、Tiを加熱して Zn-Ti蒸着めっきを行い、マグネシウ
ムエトキシド28.6g、純粋200ml 、エチレングリコール
モノエチルエーテル800ml からなる溶液をロールコータ
ーで塗布し 200℃で加熱して、下層Cr、中間層 Zn-Ti、
上層 MgOの鋼板を作製した。
【0022】実施例9 冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのちCrO3 250g/l 、硫
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗乾燥後、 450℃の溶融ZnAl浴に浸漬し窒素
ガスワイピングしながら引き上げて Zn-Alめっきを行
い、冷却後、マグネシウムエトキシド28.6g、純粋200m
l 、エチレングリコールモノエチルエーテル800ml から
なる溶液をロールコーターで塗布し 200℃で加熱して、
下層Cr、中間層 Zn-Al、上層 MgOの鋼板を作製した。
酸2.5g/lのCrめっき浴を用い50℃、50A/dm2でCrめっき
を行い、水洗乾燥後、 450℃の溶融ZnAl浴に浸漬し窒素
ガスワイピングしながら引き上げて Zn-Alめっきを行
い、冷却後、マグネシウムエトキシド28.6g、純粋200m
l 、エチレングリコールモノエチルエーテル800ml から
なる溶液をロールコーターで塗布し 200℃で加熱して、
下層Cr、中間層 Zn-Al、上層 MgOの鋼板を作製した。
【0023】比較例1 冷延鋼板を通常の脱脂、ZnCl2 240g/l、FeCl2 45g/l 、
KCl 300g/l、クエン酸カリウム 20g/lの Zn-Feめっき浴
を用い40℃、50A/dm2で Zn-Feめっきを行い、水洗、乾
燥後、マグネシウムエトキシド28.6g、純粋200ml 、エ
チレングリコールモノエチルエーテル800ml からなる溶
液をロールコーターで塗布し 200℃で加熱して、下層 Z
n-Fe、上層 MgOの鋼板を作製した。
KCl 300g/l、クエン酸カリウム 20g/lの Zn-Feめっき浴
を用い40℃、50A/dm2で Zn-Feめっきを行い、水洗、乾
燥後、マグネシウムエトキシド28.6g、純粋200ml 、エ
チレングリコールモノエチルエーテル800ml からなる溶
液をロールコーターで塗布し 200℃で加熱して、下層 Z
n-Fe、上層 MgOの鋼板を作製した。
【0024】比較例2 実施例3と同様の条件で付着量の異なる下層Crめっき
を、またNi含有量の異なる中間層 Zn-Niめっきを、また
付着量の異なる上層 MgOの鋼板を作製した。 比較例3 実施例1と同様の条件でそれぞれ付着量の異なる下層C
r、中間層Zn、上層 MgOの鋼板を作製した。
を、またNi含有量の異なる中間層 Zn-Niめっきを、また
付着量の異なる上層 MgOの鋼板を作製した。 比較例3 実施例1と同様の条件でそれぞれ付着量の異なる下層C
r、中間層Zn、上層 MgOの鋼板を作製した。
【0025】比較例4 実施例4と同様の条件で付着量およびCo含有量の異なる
下層Cr、中間層 Zn-Co、上層 MgOの鋼板を作製した。 比較例5 実施例5と同様の条件で付着量およびCr含有量の異なる
下層Cr、中間層 Zn-Cr、上層 MgOの鋼板を作製した。
下層Cr、中間層 Zn-Co、上層 MgOの鋼板を作製した。 比較例5 実施例5と同様の条件で付着量およびCr含有量の異なる
下層Cr、中間層 Zn-Cr、上層 MgOの鋼板を作製した。
【0026】比較例6 実施例7と同様の条件で付着量およびMg含有量の異なる
下層Cr、中間層 Zn-Mg、上層 MgOの鋼板を作製した。 比較例7 実施例9と同様の条件で付着量の異なる下層Cr、中間層
Zn-Al、上層 MgOの鋼板を作製した。
下層Cr、中間層 Zn-Mg、上層 MgOの鋼板を作製した。 比較例7 実施例9と同様の条件で付着量の異なる下層Cr、中間層
Zn-Al、上層 MgOの鋼板を作製した。
【0027】上記鋼板を以下の方法で加工後耐食性、溶
接性の試験を行った。 〔加工後耐食性試験〕鋼板をカップ絞りした後、塩水噴
霧試験(JIS Z2371)を行った。 〔溶接性試験〕スポット溶接機で連続打点試験を行っ
た。
接性の試験を行った。 〔加工後耐食性試験〕鋼板をカップ絞りした後、塩水噴
霧試験(JIS Z2371)を行った。 〔溶接性試験〕スポット溶接機で連続打点試験を行っ
た。
【0028】各鋼板のめっき量、性能を表1に示した。
表1から明らかなように、本発明の鋼板は優れた加工後
耐食性を有することが分かる。
表1から明らかなように、本発明の鋼板は優れた加工後
耐食性を有することが分かる。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のCr下層め
っき、Zn系中間めっき層、 MgO上層を有する鋼板は溶接
性および耐食性、特に加工後耐食性に優れ、その工業的
価値は大変大きいものである。
っき、Zn系中間めっき層、 MgO上層を有する鋼板は溶接
性および耐食性、特に加工後耐食性に優れ、その工業的
価値は大変大きいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五味 修二 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 森戸 延行 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼板の少なくとも片面に 0.5〜10g/m2の
Cr下層めっきを有し、その上に5〜90g/m2のZn系中間め
っき層を有し、さらにその上に 0.1〜10g/m2の MgO層を
有することを特徴とする耐食性に優れたZn系めっき鋼
板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18842192A JPH0633263A (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | 耐食性に優れたZn系めっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18842192A JPH0633263A (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | 耐食性に優れたZn系めっき鋼板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0633263A true JPH0633263A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16223374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18842192A Pending JPH0633263A (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | 耐食性に優れたZn系めっき鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0633263A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6607844B1 (en) | 1999-03-15 | 2003-08-19 | Kobe Steel, Ltd. | Zn-Mg electroplated metal sheet and fabrication process therefor |
JP2019151720A (ja) * | 2018-03-02 | 2019-09-12 | 東ソー株式会社 | 組成物、製造方法及びその用途 |
-
1992
- 1992-07-15 JP JP18842192A patent/JPH0633263A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6607844B1 (en) | 1999-03-15 | 2003-08-19 | Kobe Steel, Ltd. | Zn-Mg electroplated metal sheet and fabrication process therefor |
JP2019151720A (ja) * | 2018-03-02 | 2019-09-12 | 東ソー株式会社 | 組成物、製造方法及びその用途 |
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