JPH06280087A - 耐食性に優れた三層めっき鋼板 - Google Patents
耐食性に優れた三層めっき鋼板Info
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- JPH06280087A JPH06280087A JP7000193A JP7000193A JPH06280087A JP H06280087 A JPH06280087 A JP H06280087A JP 7000193 A JP7000193 A JP 7000193A JP 7000193 A JP7000193 A JP 7000193A JP H06280087 A JPH06280087 A JP H06280087A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高耐食性の三層めっき鋼板の提供。
【構成】鋼板上に、第一層としてZnめっき皮膜または
Ni,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,Al,およびS
iの1種または2種以上を合計で50重量%未満含有し
残部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜を1〜
100g/m2有し、第二層としてMnを1〜50重量%含
有し残部が実質的にAlからなるAl−Mn合金めっき
皮膜を1〜40g/m2有し、第三層としてNi,Co,M
n,P,およびBの一種または二種以上を0.01〜1
0重量%含有し残部が実質的にFeからなるFe合金め
っき皮膜を0.1〜10g/m2またはNi,Co,および
Mnの一種または二種以上を5〜50重量%含有し残部
が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜を0.1〜
10g/m2有する耐食性に優れた三層めっき鋼板。
Ni,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,Al,およびS
iの1種または2種以上を合計で50重量%未満含有し
残部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜を1〜
100g/m2有し、第二層としてMnを1〜50重量%含
有し残部が実質的にAlからなるAl−Mn合金めっき
皮膜を1〜40g/m2有し、第三層としてNi,Co,M
n,P,およびBの一種または二種以上を0.01〜1
0重量%含有し残部が実質的にFeからなるFe合金め
っき皮膜を0.1〜10g/m2またはNi,Co,および
Mnの一種または二種以上を5〜50重量%含有し残部
が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜を0.1〜
10g/m2有する耐食性に優れた三層めっき鋼板。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車、家電、建材等に
用いられるめっき鋼板に関し、特に耐食性に優れた三層
めっき鋼板に関するものである。
用いられるめっき鋼板に関し、特に耐食性に優れた三層
めっき鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用鋼板の高耐食性化が社会
的な要請として注目されており、この要請に応えるため
に各種の防錆鋼板が提案されており次第に定着しつつあ
る。
的な要請として注目されており、この要請に応えるため
に各種の防錆鋼板が提案されており次第に定着しつつあ
る。
【0003】これらの防錆鋼板には、溶融亜鉛めっき、
合金化溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっき、電気亜鉛合金
めっき等のめっき鋼板が上げられる。しかし、自動車車
体の内板の袋構造部や曲がり部(ヘミング部)のように
厳しい腐食環境下ではより高度な耐食性が要求される
が、上記めっき鋼板ではいまだ耐食性が十分ではない。
合金化溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっき、電気亜鉛合金
めっき等のめっき鋼板が上げられる。しかし、自動車車
体の内板の袋構造部や曲がり部(ヘミング部)のように
厳しい腐食環境下ではより高度な耐食性が要求される
が、上記めっき鋼板ではいまだ耐食性が十分ではない。
【0004】高耐食性のめっき鋼板として特公昭43−
18245号にAl−Mn合金めっき鋼板が開示されて
いるが、この鋼板は加工を受けるとめっき層にクラック
が入って著しく耐食性が劣化し、また塗装性、塗装後耐
食性も悪いという欠点があった。
18245号にAl−Mn合金めっき鋼板が開示されて
いるが、この鋼板は加工を受けるとめっき層にクラック
が入って著しく耐食性が劣化し、また塗装性、塗装後耐
食性も悪いという欠点があった。
【0005】このAl−Mn合金めっき鋼板の欠点を解
決しようとした鋼板として特開平−2−282488号
に開示されているところでは下層として合金化溶融亜鉛
めっき、中間層にAl−Mn合金めっき、上層にFeま
たはFe−Znめっきを施しためっき鋼板が開示されて
いる。下層の合金化溶融亜鉛めっき層は加工後の耐食性
を向上させ、上層のFeまたはFe−Znめっき層は塗
装性、塗装後耐食性を向上させるものであるが、下層の
合金化溶融亜鉛めっき層自体の耐食性は十分でなくまた
合金化させる際に表面に生成したZn酸化膜が中間層の
Al−Mn合金めっき層との密着性を阻害するので加工
後の耐食性は不十分である。さらに上層のFeまたはF
e−Znめっき層は緻密な化成処理皮膜を形成するので
塗装性は大幅に向上するが塗装までの赤錆発生が生じ易
くなる欠点がある。
決しようとした鋼板として特開平−2−282488号
に開示されているところでは下層として合金化溶融亜鉛
めっき、中間層にAl−Mn合金めっき、上層にFeま
たはFe−Znめっきを施しためっき鋼板が開示されて
いる。下層の合金化溶融亜鉛めっき層は加工後の耐食性
を向上させ、上層のFeまたはFe−Znめっき層は塗
装性、塗装後耐食性を向上させるものであるが、下層の
合金化溶融亜鉛めっき層自体の耐食性は十分でなくまた
合金化させる際に表面に生成したZn酸化膜が中間層の
Al−Mn合金めっき層との密着性を阻害するので加工
後の耐食性は不十分である。さらに上層のFeまたはF
e−Znめっき層は緻密な化成処理皮膜を形成するので
塗装性は大幅に向上するが塗装までの赤錆発生が生じ易
くなる欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記の
問題を解決し、自動車、家電、建材等への使用に適する
高耐食性の三層めっき鋼板を提供することにある。
問題を解決し、自動車、家電、建材等への使用に適する
高耐食性の三層めっき鋼板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、鋼板上に、第一層としてZnめっ
き皮膜またはNi,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,A
l,およびSiの1種または2種以上を合計で50重量
%未満含有し残部が実質的にZnからなるZn合金めっ
き皮膜を1〜100g/m2有し、第二層としてMnを1〜
50重量%含有し残部が実質的にAlからなるAl−M
n合金めっき皮膜を1〜40g/m2有し、第三層としてN
i,Co,Mn,P,およびBの一種または二種以上を
0.01〜10重量%含有し残部が実質的にFeからな
るFe合金めっき皮膜を0.1〜10g/m2有することを
特徴とする耐食性に優れた三層めっき鋼板が提供され、
また第三層として上記第三層に代えてNi,Co,およ
びMnの一種または二種以上を5〜50重量%含有し残
部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜を0.1
〜10g/m2有することを特徴とする耐食性に優れた三層
めっき鋼板が提供される。
に、本発明によれば、鋼板上に、第一層としてZnめっ
き皮膜またはNi,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,A
l,およびSiの1種または2種以上を合計で50重量
%未満含有し残部が実質的にZnからなるZn合金めっ
き皮膜を1〜100g/m2有し、第二層としてMnを1〜
50重量%含有し残部が実質的にAlからなるAl−M
n合金めっき皮膜を1〜40g/m2有し、第三層としてN
i,Co,Mn,P,およびBの一種または二種以上を
0.01〜10重量%含有し残部が実質的にFeからな
るFe合金めっき皮膜を0.1〜10g/m2有することを
特徴とする耐食性に優れた三層めっき鋼板が提供され、
また第三層として上記第三層に代えてNi,Co,およ
びMnの一種または二種以上を5〜50重量%含有し残
部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜を0.1
〜10g/m2有することを特徴とする耐食性に優れた三層
めっき鋼板が提供される。
【0008】
【作用】以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明者らは、耐食性に優れためっき鋼板を達成するた
めに鋭意検討を重ねた結果、第一層としてZnめっき皮
膜またはNi,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,Al,
およびSiの1種または2種以上を合計で50重量%未
満含有し残部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮
膜、第二層としてMnを1〜50重量%含有し残部が実
質的にAlからなるAl−Mn合金めっき皮膜、第三層
としてNi,Co,Mn,P,およびBの一種または二
種以上を0.01〜10重量%以下含有し残部が実質的
にFeからなるFe合金めっき皮膜あるいはNi,C
o,およびMnの一種または二種以上を5〜50重量%
含有し残部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜
を積層することにより、これらの耐食性向上効果が高度
に相乗作用を発揮し優れた裸耐食性を示すことを新規に
見出すとともに、この鋼板が加工後の耐食性にも優れ、
また優れた塗装性、塗装後耐食性を示すことも新規に見
出した。
本発明者らは、耐食性に優れためっき鋼板を達成するた
めに鋭意検討を重ねた結果、第一層としてZnめっき皮
膜またはNi,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,Al,
およびSiの1種または2種以上を合計で50重量%未
満含有し残部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮
膜、第二層としてMnを1〜50重量%含有し残部が実
質的にAlからなるAl−Mn合金めっき皮膜、第三層
としてNi,Co,Mn,P,およびBの一種または二
種以上を0.01〜10重量%以下含有し残部が実質的
にFeからなるFe合金めっき皮膜あるいはNi,C
o,およびMnの一種または二種以上を5〜50重量%
含有し残部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜
を積層することにより、これらの耐食性向上効果が高度
に相乗作用を発揮し優れた裸耐食性を示すことを新規に
見出すとともに、この鋼板が加工後の耐食性にも優れ、
また優れた塗装性、塗装後耐食性を示すことも新規に見
出した。
【0009】本発明鋼板ではまず第一層としてZnめっ
き皮膜またはNi,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,A
l,およびSiの少なくとも1種または2種以上を合計
で50重量%未満含有し残部が実質的にZnからなるZ
n合金めっき皮膜が形成される。
き皮膜またはNi,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,A
l,およびSiの少なくとも1種または2種以上を合計
で50重量%未満含有し残部が実質的にZnからなるZ
n合金めっき皮膜が形成される。
【0010】第1層のZnめっき皮膜またはZn合金め
っき皮膜は鋼板に対し犠牲防食性を示し加工による耐食
性の劣化を最小限に抑え、かつ第二層であるAl−Mn
合金めっき皮膜との優れた密着性を確保するものであ
る。
っき皮膜は鋼板に対し犠牲防食性を示し加工による耐食
性の劣化を最小限に抑え、かつ第二層であるAl−Mn
合金めっき皮膜との優れた密着性を確保するものであ
る。
【0011】第一層がZn合金めっき皮膜である場合、
Ni,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,Al,およびS
iの少なくとも1種または2種以上を合計で50重量%
未満含有する。合計含有量が50重量%をこえると犠牲
防食能が低下し耐食性、特に加工後耐食性が劣化するば
かりでなく皮膜が硬くなって加工性そのものも劣化する
ので好ましくない。
Ni,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,Al,およびS
iの少なくとも1種または2種以上を合計で50重量%
未満含有する。合計含有量が50重量%をこえると犠牲
防食能が低下し耐食性、特に加工後耐食性が劣化するば
かりでなく皮膜が硬くなって加工性そのものも劣化する
ので好ましくない。
【0012】第一層のZnめっき皮膜またはZn合金め
っき皮膜はシリカ(SiO2 )、アルミナ(Al2 O
3 )、チタニア(TiO2 )、マグネシア(MgO)等
の酸化物を含有してもさしつかえない。
っき皮膜はシリカ(SiO2 )、アルミナ(Al2 O
3 )、チタニア(TiO2 )、マグネシア(MgO)等
の酸化物を含有してもさしつかえない。
【0013】第一層としてのZnめっき皮膜またはZn
合金めっき皮膜のめっき量は1〜100g/m2である。め
っき量が1g/m2未満では耐食性が不十分であり、100
g/m2超では耐食性は十分であるが加工性が劣る。より好
ましいめっき量範囲は10〜60g/m2である。
合金めっき皮膜のめっき量は1〜100g/m2である。め
っき量が1g/m2未満では耐食性が不十分であり、100
g/m2超では耐食性は十分であるが加工性が劣る。より好
ましいめっき量範囲は10〜60g/m2である。
【0014】このZnめっき皮膜またはZn合金めっき
皮膜の形成方法は特に限定しないが、電気めっき法、蒸
着法等で行なえば良い。溶融めっき法でも差し支えない
が表面に酸化膜ができないよう注意する必要があり、表
面酸化膜が厚く成長し、第二層のAl−Mn合金めっき
の密着性を阻害する合金化処理は避けなければならな
い。
皮膜の形成方法は特に限定しないが、電気めっき法、蒸
着法等で行なえば良い。溶融めっき法でも差し支えない
が表面に酸化膜ができないよう注意する必要があり、表
面酸化膜が厚く成長し、第二層のAl−Mn合金めっき
の密着性を阻害する合金化処理は避けなければならな
い。
【0015】本発明では第一層の上にAl−Mn合金め
っき皮膜が形成される。第二層のAl−Mn合金めっき
皮膜はAl−Mn合金自身の優れた保護皮膜効果により
鋼板に高耐食性を付与する。
っき皮膜が形成される。第二層のAl−Mn合金めっき
皮膜はAl−Mn合金自身の優れた保護皮膜効果により
鋼板に高耐食性を付与する。
【0016】Al−Mn合金めっき皮膜のMn含有率は
1〜50重量%である。Mn含有率が1重量%未満では
耐食性が不十分であり、含有率が50重量%を超えると
めっき皮膜が硬くなり加工性が劣化するので望ましくな
い。より好ましいMn含有率は10〜40重量%であ
る。
1〜50重量%である。Mn含有率が1重量%未満では
耐食性が不十分であり、含有率が50重量%を超えると
めっき皮膜が硬くなり加工性が劣化するので望ましくな
い。より好ましいMn含有率は10〜40重量%であ
る。
【0017】Al−Mn合金めっき皮膜のめっき量は1
〜40g/m2である。めっき量が1g/m2未満では耐食性が
不十分であり、40g/m2を超えると加工性が劣化する。
より好ましいめっき量範囲は2〜20g/m2である。Al
−Mn合金めっき皮膜の形成方法は特に限定しないが、
溶融塩または非水溶媒からの電気めっき法、蒸着法等を
用いればよい。
〜40g/m2である。めっき量が1g/m2未満では耐食性が
不十分であり、40g/m2を超えると加工性が劣化する。
より好ましいめっき量範囲は2〜20g/m2である。Al
−Mn合金めっき皮膜の形成方法は特に限定しないが、
溶融塩または非水溶媒からの電気めっき法、蒸着法等を
用いればよい。
【0018】本発明では第二層の上にNi,Co,M
n,P,およびBの一種または二種以上を含有し残部が
実質的にFeからなるFe合金めっき皮膜あるいはN
i,Co,およびMnの一種または二種以上を含有し残
部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜が形成さ
れる。第三層は耐食性の向上はもとより化成処理により
良好な化成皮膜を形成して塗装性、塗装後耐食性を向上
させる。
n,P,およびBの一種または二種以上を含有し残部が
実質的にFeからなるFe合金めっき皮膜あるいはN
i,Co,およびMnの一種または二種以上を含有し残
部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜が形成さ
れる。第三層は耐食性の向上はもとより化成処理により
良好な化成皮膜を形成して塗装性、塗装後耐食性を向上
させる。
【0019】第三層がFe合金めっき皮膜である場合、
Ni,Co,Mn,P,およびBの一種または二種以上
を合計で0.01〜10重量%含有する。合計含有率が
0.01重量%未満では耐食性が不十分であり、合計含
有率が10重量%を超えると化成処理性が劣化して塗装
後耐食性が不十分である。また第三層がZn合金めっき
皮膜である場合、Ni,Co,およびMnの一種または
二種以上を合計で5〜50重量%含有する。合計含有率
が5重量%未満では耐食性が不十分であり、含有率が5
0重量%超えると化成処理性が劣化して塗装後耐食性が
不十分である。
Ni,Co,Mn,P,およびBの一種または二種以上
を合計で0.01〜10重量%含有する。合計含有率が
0.01重量%未満では耐食性が不十分であり、合計含
有率が10重量%を超えると化成処理性が劣化して塗装
後耐食性が不十分である。また第三層がZn合金めっき
皮膜である場合、Ni,Co,およびMnの一種または
二種以上を合計で5〜50重量%含有する。合計含有率
が5重量%未満では耐食性が不十分であり、含有率が5
0重量%超えると化成処理性が劣化して塗装後耐食性が
不十分である。
【0020】第三層のFe合金めっき皮膜またはZn合
金めっき皮膜のめっき量は0.1〜10g/m2である。め
っき量が0.1g/m2未満では耐食性が不十分であり、め
っき量が10g/m2を超えると加工性が劣化する。第三層
の形成方法は特に限定しないが、電気めっき法、蒸着法
等で行なえばよい。上記三層は鋼板の少なくとも一方の
面に形成する。
金めっき皮膜のめっき量は0.1〜10g/m2である。め
っき量が0.1g/m2未満では耐食性が不十分であり、め
っき量が10g/m2を超えると加工性が劣化する。第三層
の形成方法は特に限定しないが、電気めっき法、蒸着法
等で行なえばよい。上記三層は鋼板の少なくとも一方の
面に形成する。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。 (実施例)冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのち下記の
、の方法で第一層のめっき皮膜を形成した。 電気めっき法 浴 :ZnSO4 ・7H2 O 150〜600g
/l Na2 SO4 20〜100g/l 温度 :40〜80℃ pH :1〜3 電流密度:10〜200 A/dm2 なお、電解時間を変化させることによりZnめっき皮膜
のめっき量を調整した。Zn合金めっきを行なう場合に
は、上記の浴にNiSO4 ・6H2 O、CoSO4 ・7
H2 O、Cr2 (SO4 )3 ・3H2 O、MnSO4 ・
5H2 O等を適宜添加し、その添加量や光沢剤の添加お
よび電流密度を変化させることにより合金組成を調整
し、電解時間を変化させることによりめっき量を調整し
た。 蒸着法 真空度10-4Torrの蒸着室に、Znめっきを行なう
場合にはZnの入ったルツボを、Zn合金めっきを行な
う場合にはMg,Ti,Si,Al等の合金元素の入っ
たルツボを置き、出力100kWの電子ビームをルツボ
内に当て加熱、溶解し、金属蒸気を発生させてZnめっ
きまたはZn合金めっきを行なった。なお、電子ビーム
の照射時間およびルツボの配置を変化させることによ
り、めっき量、合金組成を調整した。
明する。 (実施例)冷延鋼板を通常の脱脂、酸洗したのち下記の
、の方法で第一層のめっき皮膜を形成した。 電気めっき法 浴 :ZnSO4 ・7H2 O 150〜600g
/l Na2 SO4 20〜100g/l 温度 :40〜80℃ pH :1〜3 電流密度:10〜200 A/dm2 なお、電解時間を変化させることによりZnめっき皮膜
のめっき量を調整した。Zn合金めっきを行なう場合に
は、上記の浴にNiSO4 ・6H2 O、CoSO4 ・7
H2 O、Cr2 (SO4 )3 ・3H2 O、MnSO4 ・
5H2 O等を適宜添加し、その添加量や光沢剤の添加お
よび電流密度を変化させることにより合金組成を調整
し、電解時間を変化させることによりめっき量を調整し
た。 蒸着法 真空度10-4Torrの蒸着室に、Znめっきを行なう
場合にはZnの入ったルツボを、Zn合金めっきを行な
う場合にはMg,Ti,Si,Al等の合金元素の入っ
たルツボを置き、出力100kWの電子ビームをルツボ
内に当て加熱、溶解し、金属蒸気を発生させてZnめっ
きまたはZn合金めっきを行なった。なお、電子ビーム
の照射時間およびルツボの配置を変化させることによ
り、めっき量、合金組成を調整した。
【0022】第一層を形成した後下記のの方法で第二
層を形成した。 電気めっき法 浴 :AlCl3 60mol% NaCl 26mol% KCl 14mol% MnCl2 10〜20000 ppm 温度 :200℃ 電流密度:1〜100 A/dm2 なお、MnCl2 の添加量および電流密度を変化させる
ことによりAl−Mn合金めっき皮膜のMn含有率を調
整し、電解時間を変化させることによりAl−Mn合金
めっき皮膜のめっき量を調整した。
層を形成した。 電気めっき法 浴 :AlCl3 60mol% NaCl 26mol% KCl 14mol% MnCl2 10〜20000 ppm 温度 :200℃ 電流密度:1〜100 A/dm2 なお、MnCl2 の添加量および電流密度を変化させる
ことによりAl−Mn合金めっき皮膜のMn含有率を調
整し、電解時間を変化させることによりAl−Mn合金
めっき皮膜のめっき量を調整した。
【0023】第二層を形成した後下記の、の方法で
第三層を形成した。 電気めっき法(Fe合金めっき) 浴 :FeSo4 ・7H2 O 50〜300g/
l Na2 SO4 50〜200g/l 温度 :40〜80℃ pH :1〜3 電流密度:10〜200 A/dm2 上記の浴にNiSO4 ・6H2 O、CoSO4 ・7H2
O、MnSO4 ・5H 2 O、NaH2 PO4 ・2H2
O、H3 BO3 等を適宜添加し、その添加量や光沢剤の
添加および電流密度を変化させることにより合金組成を
調整し、電解時間を変化させることによりめっき量を調
整した。 電気めっき法(Zn合金めっき) 浴 :ZnSO4 ・7H2 O 150〜600g
/l Na2 SO4 20〜100g/l 温度 :40〜80℃ pH :1〜3 電流密度:10〜200 A/dm2 上記の浴にNiSO4 ・6H2 O、CoSO4 ・7H2
O、MnSO4 ・5H 2 O等を適宜添加し、その添加量
や光沢剤の添加および電流密度を変化させることにより
合金組成を調整し、電解時間を変化させることによりめ
っき量を調整した。
第三層を形成した。 電気めっき法(Fe合金めっき) 浴 :FeSo4 ・7H2 O 50〜300g/
l Na2 SO4 50〜200g/l 温度 :40〜80℃ pH :1〜3 電流密度:10〜200 A/dm2 上記の浴にNiSO4 ・6H2 O、CoSO4 ・7H2
O、MnSO4 ・5H 2 O、NaH2 PO4 ・2H2
O、H3 BO3 等を適宜添加し、その添加量や光沢剤の
添加および電流密度を変化させることにより合金組成を
調整し、電解時間を変化させることによりめっき量を調
整した。 電気めっき法(Zn合金めっき) 浴 :ZnSO4 ・7H2 O 150〜600g
/l Na2 SO4 20〜100g/l 温度 :40〜80℃ pH :1〜3 電流密度:10〜200 A/dm2 上記の浴にNiSO4 ・6H2 O、CoSO4 ・7H2
O、MnSO4 ・5H 2 O等を適宜添加し、その添加量
や光沢剤の添加および電流密度を変化させることにより
合金組成を調整し、電解時間を変化させることによりめ
っき量を調整した。
【0024】上記方法で作成した試験板につき次の評価
を行なった。 (加工後耐食性評価)径50mm(φ)、深さ25mm
の円筒絞り加工を行ない、サイクル腐蝕試験100サイ
クル後の板厚減少値により加工後耐食性を評価した。
を行なった。 (加工後耐食性評価)径50mm(φ)、深さ25mm
の円筒絞り加工を行ない、サイクル腐蝕試験100サイ
クル後の板厚減少値により加工後耐食性を評価した。
【0025】(塗装後耐食性評価)パワートップU10
0(日本ペイント社製)を20μm電着塗装、焼き付け
後、カッターナイフによりクロスカットを入れ、塩水噴
霧試験(JIS Z−2371に準ず)を行ない、カッ
ト部のブリスター幅が2mm未満の場合を塗装後耐食性
良好(○)、2mm以上の場合を塗装後耐食性不良
(×)とした。
0(日本ペイント社製)を20μm電着塗装、焼き付け
後、カッターナイフによりクロスカットを入れ、塩水噴
霧試験(JIS Z−2371に準ず)を行ない、カッ
ト部のブリスター幅が2mm未満の場合を塗装後耐食性
良好(○)、2mm以上の場合を塗装後耐食性不良
(×)とした。
【0026】(加工性評価)180度(OT)曲げ後、
テープ剥離を行ないめっき剥離のないものを加工性良好
(○)、剥離のあるものを加工性不良(×)とした。各
鋼板の諸性能を示した表1から明らかなように本発明の
三層めっき鋼板は優れた耐食性を示す。
テープ剥離を行ないめっき剥離のないものを加工性良好
(○)、剥離のあるものを加工性不良(×)とした。各
鋼板の諸性能を示した表1から明らかなように本発明の
三層めっき鋼板は優れた耐食性を示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明の三層めっき鋼板は
耐食性、塗装後耐食性、加工性に優れており、その工業
的価値は非常に高いものである。
耐食性、塗装後耐食性、加工性に優れており、その工業
的価値は非常に高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五 味 修 二 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 望 月 一 雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内
Claims (2)
- 【請求項1】鋼板上に、第一層としてZnめっき皮膜ま
たはNi,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,Al,およ
びSiの1種または2種以上を合計で50重量%未満含
有し残部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜を
1〜100g/m2有し、第二層としてMnを1〜50重量
%含有し残部が実質的にAlからなるAl−Mn合金め
っき皮膜を1〜40g/m2有し、第三層としてNi,C
o,Mn,P,およびBの一種または二種以上を0.0
1〜10重量%含有し残部が実質的にFeからなるFe
合金めっき皮膜を0.1〜10g/m2有することを特徴と
する耐食性に優れた三層めっき鋼板。 - 【請求項2】鋼板上に、第一層としてZnめっき皮膜ま
たはNi,Co,Cr,Mn,Mg,Ti,Al,およ
びSiの1種または2種以上を合計で50重量%未満含
有し残部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜を
1〜100g/m2有し、第二層としてMnを1〜50重量
%含有し残部が実質的にAlからなるAl−Mn合金め
っき皮膜を1〜40g/m2有し、第三層としてNi,C
o,およびMnの一種または二種以上を5〜50重量%
含有し残部が実質的にZnからなるZn合金めっき皮膜
を0.1〜10g/m2有することを特徴とする耐食性に優
れた三層めっき鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7000193A JPH06280087A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 耐食性に優れた三層めっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7000193A JPH06280087A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 耐食性に優れた三層めっき鋼板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06280087A true JPH06280087A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=13418945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7000193A Withdrawn JPH06280087A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 耐食性に優れた三層めっき鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06280087A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160074352A (ko) * | 2014-12-18 | 2016-06-28 | 주식회사 포스코 | 무방향성 전기강판 및 그 제조방법 |
CN117531833A (zh) * | 2024-01-10 | 2024-02-09 | 太原理工大学 | 一种大厚比镁/钛复合板脉冲电流辅助轧制复合方法 |
-
1993
- 1993-03-29 JP JP7000193A patent/JPH06280087A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160074352A (ko) * | 2014-12-18 | 2016-06-28 | 주식회사 포스코 | 무방향성 전기강판 및 그 제조방법 |
CN117531833A (zh) * | 2024-01-10 | 2024-02-09 | 太原理工大学 | 一种大厚比镁/钛复合板脉冲电流辅助轧制复合方法 |
CN117531833B (zh) * | 2024-01-10 | 2024-04-02 | 太原理工大学 | 一种大厚比镁/钛复合板脉冲电流辅助轧制复合方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000530 |