JPH04218660A - 高耐食性Zn−Si系蒸着めっき金属材 - Google Patents
高耐食性Zn−Si系蒸着めっき金属材Info
- Publication number
- JPH04218660A JPH04218660A JP41221690A JP41221690A JPH04218660A JP H04218660 A JPH04218660 A JP H04218660A JP 41221690 A JP41221690 A JP 41221690A JP 41221690 A JP41221690 A JP 41221690A JP H04218660 A JPH04218660 A JP H04218660A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plating
- vapor deposition
- metallic material
- corrosion resistance
- plated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 title claims abstract description 22
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 title claims abstract description 22
- 239000007769 metal material Substances 0.000 title claims abstract description 12
- 238000007740 vapor deposition Methods 0.000 title abstract description 15
- 229910052725 zinc Inorganic materials 0.000 claims abstract description 15
- 239000012535 impurity Substances 0.000 claims abstract description 4
- 238000007747 plating Methods 0.000 claims description 52
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 abstract description 22
- 239000010959 steel Substances 0.000 abstract description 22
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 abstract description 5
- 238000000576 coating method Methods 0.000 abstract description 5
- 238000010894 electron beam technology Methods 0.000 abstract description 5
- 238000001771 vacuum deposition Methods 0.000 abstract description 5
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 abstract description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 11
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 6
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 6
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 6
- 238000000151 deposition Methods 0.000 description 5
- 230000008021 deposition Effects 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 238000009713 electroplating Methods 0.000 description 5
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 5
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 5
- 238000005275 alloying Methods 0.000 description 4
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 4
- 238000001704 evaporation Methods 0.000 description 3
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 3
- 229910000676 Si alloy Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 2
- 230000008020 evaporation Effects 0.000 description 2
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 description 2
- JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N iron(III) oxide Inorganic materials O=[Fe]O[Fe]=O JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 239000007791 liquid phase Substances 0.000 description 2
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 2
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 2
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 2
- 238000011160 research Methods 0.000 description 2
- 229910018134 Al-Mg Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910018140 Al-Sn Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910018467 Al—Mg Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910018564 Al—Sn Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910001122 Mischmetal Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910007570 Zn-Al Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910007567 Zn-Ni Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910007564 Zn—Co Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910007614 Zn—Ni Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000002253 acid Substances 0.000 description 1
- 239000002390 adhesive tape Substances 0.000 description 1
- 239000010953 base metal Substances 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 239000004566 building material Substances 0.000 description 1
- 239000010960 cold rolled steel Substances 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 238000005238 degreasing Methods 0.000 description 1
- -1 ferrous metals Chemical class 0.000 description 1
- 238000009776 industrial production Methods 0.000 description 1
- 229910000765 intermetallic Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000007733 ion plating Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000011056 performance test Methods 0.000 description 1
- 230000003449 preventive effect Effects 0.000 description 1
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 1
- 230000002250 progressing effect Effects 0.000 description 1
- 150000003839 salts Chemical class 0.000 description 1
- 239000007921 spray Substances 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 1
- 229910052718 tin Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052721 tungsten Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000007738 vacuum evaporation Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた耐食性を有する
Zn−Si系の蒸着めっき金属材に関するものであり、
この蒸着めっき金属材は、家庭用電気製品や各種車輛等
の内・外板用あるいは建材用等として有用である。
Zn−Si系の蒸着めっき金属材に関するものであり、
この蒸着めっき金属材は、家庭用電気製品や各種車輛等
の内・外板用あるいは建材用等として有用である。
【0002】尚本発明に係るめっきの対象基材としては
、FeやFe基合金の他、Cu,Al等の非鉄金属やそ
れらの合金が含まれ、その形状も板状、管状、棒状、線
状等の如何を問わないが、以下の説明では最も一般的な
金属材料である鋼板を主体にして説明を進める。
、FeやFe基合金の他、Cu,Al等の非鉄金属やそ
れらの合金が含まれ、その形状も板状、管状、棒状、線
状等の如何を問わないが、以下の説明では最も一般的な
金属材料である鋼板を主体にして説明を進める。
【0003】
【従来の技術】鋼板の防錆手段としては、従来よりZn
系めっきが広く採用されてきた。しかし最近、耐食性に
対する要求が一段と厳しくなってくるにつれて、耐食性
を更に高める目的で様々のZn系合金めっき鋼板が提案
されている。
系めっきが広く採用されてきた。しかし最近、耐食性に
対する要求が一段と厳しくなってくるにつれて、耐食性
を更に高める目的で様々のZn系合金めっき鋼板が提案
されている。
【0004】たとえば電気めっき法による、Zn−Fe
系、Zn−Ni系、Zn−Co系、Zn−Mn系等のZ
n系合金めっき、あるいは溶融めっき法によるZn−A
l−ミッシュメタル系、Zn−Al−Mg系、Zn−A
l−Si系、Zn−Al−Sn系等のZn−Al系多元
合金めっきなどがその代表的なものである。
系、Zn−Ni系、Zn−Co系、Zn−Mn系等のZ
n系合金めっき、あるいは溶融めっき法によるZn−A
l−ミッシュメタル系、Zn−Al−Mg系、Zn−A
l−Si系、Zn−Al−Sn系等のZn−Al系多元
合金めっきなどがその代表的なものである。
【0005】また電気めっき法においては、上記の様な
Zn系合金めっき以外に、Cu,Mo,Sn,Wの如く
Znと共析可能な多くの合金化元素についても研究が進
められている。
Zn系合金めっき以外に、Cu,Mo,Sn,Wの如く
Znと共析可能な多くの合金化元素についても研究が進
められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが電気めっき法
では、たとえばZn−Cr系の場合はめっき浴の管理が
複雑であり、またZn−Mn系の場合は電流効率が低い
等、めっき効率(生産性)を阻害する要因によっても制
約を受けるため、実験室レベルの域を出ず、十分な耐食
性を示し且つ工業生産の可能なZn系めっきは現在のと
ころ実用化されていない。
では、たとえばZn−Cr系の場合はめっき浴の管理が
複雑であり、またZn−Mn系の場合は電流効率が低い
等、めっき効率(生産性)を阻害する要因によっても制
約を受けるため、実験室レベルの域を出ず、十分な耐食
性を示し且つ工業生産の可能なZn系めっきは現在のと
ころ実用化されていない。
【0007】一方溶融めっき法においては、合金化元素
がZnと相溶するものでなければならないため、ベース
金属はZn−Al系に限定される。しかもAl以外の合
金化元素、特に高融点元素を添加した場合でも、これら
が十分に溶解して尚且つ均一な液相組成が得られる様な
温度まで加熱すると、めっき層と素地鋼板の界面に脆弱
な金属間化合物が生成し、成形加工時にめっき層が剥離
するといった問題を生じることがある。従ってこうした
めっき剥離を防止する意味から合金化元素の種類や添加
量が制限されるため、満足のいく耐食性改善効果は得ら
れない。
がZnと相溶するものでなければならないため、ベース
金属はZn−Al系に限定される。しかもAl以外の合
金化元素、特に高融点元素を添加した場合でも、これら
が十分に溶解して尚且つ均一な液相組成が得られる様な
温度まで加熱すると、めっき層と素地鋼板の界面に脆弱
な金属間化合物が生成し、成形加工時にめっき層が剥離
するといった問題を生じることがある。従ってこうした
めっき剥離を防止する意味から合金化元素の種類や添加
量が制限されるため、満足のいく耐食性改善効果は得ら
れない。
【0008】この様に従来のZn系めっき鋼板は、いず
れも需要者の要求を十分に満たすものとは言えない。
れも需要者の要求を十分に満たすものとは言えない。
【0009】本発明はこの様な事情に着目してなされた
ものであって、その目的は、優れた生産性および成形加
工性を確保しつつ、耐食性の一段と改善されたZn系め
っき金属材を提供しようとするものである。
ものであって、その目的は、優れた生産性および成形加
工性を確保しつつ、耐食性の一段と改善されたZn系め
っき金属材を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の構成は、Zn−Si系蒸着めっき層で
被覆された金属材であって、該めっき層は、0.5 〜
30重量%のSiを含み、残部がZn及び不可避不純物
からなるものであるところに要旨を有するものである。
のできた本発明の構成は、Zn−Si系蒸着めっき層で
被覆された金属材であって、該めっき層は、0.5 〜
30重量%のSiを含み、残部がZn及び不可避不純物
からなるものであるところに要旨を有するものである。
【0011】
【作用】本発明者らは、Zn系めっきに指摘される前述
の様な問題点を解消すべく研究を重ねた結果、蒸着法に
よって形成されるZn−Si系めっきは、上記目的にか
なう非常に優れたものになることを知った。
の様な問題点を解消すべく研究を重ねた結果、蒸着法に
よって形成されるZn−Si系めっきは、上記目的にか
なう非常に優れたものになることを知った。
【0012】即ち従来の電気めっき法では、Siを電解
析出させることができないため、Zn−Si系合金めっ
きを得ること自体が不可能であり、また溶融めっき法で
は、ZnとSiの融点が大幅に違うばかりでなく、両者
は融液同士の混和性が低く均一な液相状態を形成しない
ので、均一なZn−Si系合金めっき層を得ることはで
きない。
析出させることができないため、Zn−Si系合金めっ
きを得ること自体が不可能であり、また溶融めっき法で
は、ZnとSiの融点が大幅に違うばかりでなく、両者
は融液同士の混和性が低く均一な液相状態を形成しない
ので、均一なZn−Si系合金めっき層を得ることはで
きない。
【0013】しかしながら真空蒸着法を採用すると、た
とえば図1に示す如く真空蒸着室1内に2つのるつぼ2
a,2bを隣接配置して各るつぼ2a,2bに夫々Zn
とSiを装入し、蒸着室1内を減圧した状態でZnとS
iを蒸発させると共に、その上方に鋼板3を走行させれ
ば、該鋼板3の表面にZnとSiを混合状態で蒸着させ
ることができる。図中4は電子銃、5は電子線、6はサ
ポートロール、7は真空排気口を夫々示す。
とえば図1に示す如く真空蒸着室1内に2つのるつぼ2
a,2bを隣接配置して各るつぼ2a,2bに夫々Zn
とSiを装入し、蒸着室1内を減圧した状態でZnとS
iを蒸発させると共に、その上方に鋼板3を走行させれ
ば、該鋼板3の表面にZnとSiを混合状態で蒸着させ
ることができる。図中4は電子銃、5は電子線、6はサ
ポートロール、7は真空排気口を夫々示す。
【0014】この場合、ZnとSiの蒸着量は夫々の加
熱温度を調節することによって任意にコントロールする
ことができ、それにより蒸着Zn−Siめっき層の組成
を広い範囲で自由に調整することが可能である。
熱温度を調節することによって任意にコントロールする
ことができ、それにより蒸着Zn−Siめっき層の組成
を広い範囲で自由に調整することが可能である。
【0015】尚ZnおよびSiの加熱源は何でもよいが
、Siは融点が高く且つ蒸気圧も低いので、電子線やレ
ーザビームなどの高密度エネルギーを利用して加熱蒸発
させるのが有利であり、一方Znは融点が低く蒸気圧も
高いので、抵抗加熱や高周波加熱等によっても十分に蒸
発させることができる。 また蒸着室1内は、鋼板表
面の酸化及びZnやSi蒸気の酸化を防止するため減圧
度を10−2Torr以下、より好ましくは10−4T
orr以下にするのがよい。それにより、酸化物皮膜を
生成させることなく、素地鋼板上に任意の組成のZn−
Si系蒸着めっき層を直接形成することができ、その後
の成形加工々程でめっき層が剥離するといった問題もな
くなる。
、Siは融点が高く且つ蒸気圧も低いので、電子線やレ
ーザビームなどの高密度エネルギーを利用して加熱蒸発
させるのが有利であり、一方Znは融点が低く蒸気圧も
高いので、抵抗加熱や高周波加熱等によっても十分に蒸
発させることができる。 また蒸着室1内は、鋼板表
面の酸化及びZnやSi蒸気の酸化を防止するため減圧
度を10−2Torr以下、より好ましくは10−4T
orr以下にするのがよい。それにより、酸化物皮膜を
生成させることなく、素地鋼板上に任意の組成のZn−
Si系蒸着めっき層を直接形成することができ、その後
の成形加工々程でめっき層が剥離するといった問題もな
くなる。
【0016】尚上記の説明では、真空蒸着室内で同時に
加熱蒸発させたZnとSiを混合状態で鋼板上に蒸着さ
せる例を示したが、このほか電気めっき法や溶融めっき
法によってZnめっきを施した鋼板を真空蒸着室へ導入
し、Siは該蒸着室内で加熱蒸発させてZnめっき層上
に蒸着せしめ、その後加熱処理等によってSiをZnめ
っき層内へ拡散移行させることによってZn−Si系め
っき層を得ることも可能であり、この様な方法も本発明
で定める蒸着めっき法に包含される。また蒸着工程でZ
n及び/またはSi蒸気に高周波を印加してイオン化し
、一方素地鋼板にはマイナス電圧をかけて各蒸気を鋼板
上に蒸着させるイオンプレーティング法を採用すれば、
めっき密着性が一段と向上すると共にピンホール欠陥も
防止できるので好ましい。
加熱蒸発させたZnとSiを混合状態で鋼板上に蒸着さ
せる例を示したが、このほか電気めっき法や溶融めっき
法によってZnめっきを施した鋼板を真空蒸着室へ導入
し、Siは該蒸着室内で加熱蒸発させてZnめっき層上
に蒸着せしめ、その後加熱処理等によってSiをZnめ
っき層内へ拡散移行させることによってZn−Si系め
っき層を得ることも可能であり、この様な方法も本発明
で定める蒸着めっき法に包含される。また蒸着工程でZ
n及び/またはSi蒸気に高周波を印加してイオン化し
、一方素地鋼板にはマイナス電圧をかけて各蒸気を鋼板
上に蒸着させるイオンプレーティング法を採用すれば、
めっき密着性が一段と向上すると共にピンホール欠陥も
防止できるので好ましい。
【0017】ところで本発明においては、前述の目的を
達成するため、上記の様にして形成されるZn−Si系
蒸着めっき層の成分組成を、Si含量が0.5〜30重
量%、より好ましくは5〜20重量%で残部がZnおよ
び不可避不純物よりなるものとしなければならない。S
i含量が上記範囲未満では、Si添加による耐食性改善
効果が有効に発揮されず、Zn単独めっき層に比べて殆
んど有意差が認められない。
達成するため、上記の様にして形成されるZn−Si系
蒸着めっき層の成分組成を、Si含量が0.5〜30重
量%、より好ましくは5〜20重量%で残部がZnおよ
び不可避不純物よりなるものとしなければならない。S
i含量が上記範囲未満では、Si添加による耐食性改善
効果が有効に発揮されず、Zn単独めっき層に比べて殆
んど有意差が認められない。
【0018】一方Si含量が上記範囲を超えると、Si
添加による耐食性向上効果よりもZn濃度の減少による
耐食性の低下が上回り、全体としての耐食性はかえって
悪くなる。しかもSiは前述の如く高融点・低蒸気圧で
あるため、多量のSiを蒸着させるのに多量の熱エネル
ギーが必要となるばかりでなくラインスピードも低下さ
せなければならず、Si含量を必要以上に増大させるこ
とは、エネルギーコストや生産性の点でも不利益をもた
らす。
添加による耐食性向上効果よりもZn濃度の減少による
耐食性の低下が上回り、全体としての耐食性はかえって
悪くなる。しかもSiは前述の如く高融点・低蒸気圧で
あるため、多量のSiを蒸着させるのに多量の熱エネル
ギーが必要となるばかりでなくラインスピードも低下さ
せなければならず、Si含量を必要以上に増大させるこ
とは、エネルギーコストや生産性の点でも不利益をもた
らす。
【0019】これに対しSi含量が0.5 〜30重量
%のZn−Si系蒸着めっきは、Zn単独めっきに比べ
て格段に優れた耐食性を示し、また素地鋼板に対する密
着性も良好であって加工時にめっき剥離を起こすことも
なく、更にはめっき作業が簡単で且つ生産性や生産コス
トの点でも前述の様な不利益は生じない。
%のZn−Si系蒸着めっきは、Zn単独めっきに比べ
て格段に優れた耐食性を示し、また素地鋼板に対する密
着性も良好であって加工時にめっき剥離を起こすことも
なく、更にはめっき作業が簡単で且つ生産性や生産コス
トの点でも前述の様な不利益は生じない。
【0020】尚Zn−Si系蒸着めっきの付着量は特に
限定されず、要求される耐食性の程度によっても異なる
が、耐食性を含めた表面被覆効果とコストを総合的に加
味して一般的なのは1〜10g/m2程度である。
限定されず、要求される耐食性の程度によっても異なる
が、耐食性を含めた表面被覆効果とコストを総合的に加
味して一般的なのは1〜10g/m2程度である。
【0021】
【実施例】実施例1
図1に示した様な蒸着めっき装置を使用し、蒸着室1内
を約2×10−4Torrに減圧した状態で、各るつぼ
2a,2bからZnとSiを電子線5によって加熱蒸発
させると共に、その上方に、電解脱脂により清浄化した
帯状の冷延鋼板3(厚さ0.7 mm)を200℃に予
熱して流し、鋼板3の表面にZn−Si系蒸着めっき層
を形成する。
を約2×10−4Torrに減圧した状態で、各るつぼ
2a,2bからZnとSiを電子線5によって加熱蒸発
させると共に、その上方に、電解脱脂により清浄化した
帯状の冷延鋼板3(厚さ0.7 mm)を200℃に予
熱して流し、鋼板3の表面にZn−Si系蒸着めっき層
を形成する。
【0022】このとき、ZnとSiの各加熱温度を調節
することによって夫々の蒸発量をコントロールし、めっ
き層中のSi含量を0〜50重量%の範囲で変化させた
。
することによって夫々の蒸発量をコントロールし、めっ
き層中のSi含量を0〜50重量%の範囲で変化させた
。
【0023】また、電気Znめっきを施した帯状鋼板を
使用し、蒸発源としてはSiだけを使用した以外は上記
と同様にしてZn−Si系蒸着めっきを行なった。
使用し、蒸発源としてはSiだけを使用した以外は上記
と同様にしてZn−Si系蒸着めっきを行なった。
【0024】得られた各めっき鋼板について、耐食性(
JIS Z 2371に準拠した塩水噴霧試験によ
る赤錆発生時間:hr)及びめっき密着性(180度密
着曲げ後、曲げ部に粘着テープを貼り付けて剥がしたと
きのめっき剥離状態から目視判定:○…剥離なし、×…
一部剥離あり)を調べた。結果を表1に一括して示す。 また比較のため電気Znめっき鋼板についても同様の性
能試験を行ない、結果を表1に併記した。
JIS Z 2371に準拠した塩水噴霧試験によ
る赤錆発生時間:hr)及びめっき密着性(180度密
着曲げ後、曲げ部に粘着テープを貼り付けて剥がしたと
きのめっき剥離状態から目視判定:○…剥離なし、×…
一部剥離あり)を調べた。結果を表1に一括して示す。 また比較のため電気Znめっき鋼板についても同様の性
能試験を行ない、結果を表1に併記した。
【0025】
【表1】
表1からも明らかである様に、Zn単独めっき(No.
1,15)では蒸着めっき、電気めっきの如何を問わ
ず耐食性が不十分であり、また電気Znめっきではめっ
き付着量を高めても(No. 15)耐食性はそれほど
改善されない。また蒸着めっき層中のSi含量が本発明
の規定範囲を超える比較例(No. 8,9,13)で
は、ラインスピードが低下して生産性が悪くなるばかり
でなく、耐食性もむしろ低下傾向を示す様になる。
1,15)では蒸着めっき、電気めっきの如何を問わ
ず耐食性が不十分であり、また電気Znめっきではめっ
き付着量を高めても(No. 15)耐食性はそれほど
改善されない。また蒸着めっき層中のSi含量が本発明
の規定範囲を超える比較例(No. 8,9,13)で
は、ラインスピードが低下して生産性が悪くなるばかり
でなく、耐食性もむしろ低下傾向を示す様になる。
【0026】これらに対し本発明の規定要件を満たす実
施例(No. 2〜7,10〜12)は、耐食性、めっ
き密着性のいずれも良好であり、且つラインスピードが
高く生産性も良好であることが分かる。 実施例2 実施例1に準拠し、ZnおよびSiを蒸発させると共に
、蒸着室の真空度を5×10−2〜7×10−5Tor
rの範囲で変化させてZn−Si系蒸着めっき処理を行
なった。但しめっき層のSi含量は約10重量%、めっ
き付着量は約20g/m2に設定した。
施例(No. 2〜7,10〜12)は、耐食性、めっ
き密着性のいずれも良好であり、且つラインスピードが
高く生産性も良好であることが分かる。 実施例2 実施例1に準拠し、ZnおよびSiを蒸発させると共に
、蒸着室の真空度を5×10−2〜7×10−5Tor
rの範囲で変化させてZn−Si系蒸着めっき処理を行
なった。但しめっき層のSi含量は約10重量%、めっ
き付着量は約20g/m2に設定した。
【0027】得られた各めっき鋼板について前記と同様
にしてめっき密着性を調べたところ、表2に示す結果が
得られた。
にしてめっき密着性を調べたところ、表2に示す結果が
得られた。
【0028】
【表2】
表2からも明らかな様に、真空度が不十分である場合は
素地鋼板および蒸発金属が酸化を受け、めっき密着性が
悪くなる傾向がある。従って蒸着室の真空度は3×10
−3Torr以下にすることが望まれる。
素地鋼板および蒸発金属が酸化を受け、めっき密着性が
悪くなる傾向がある。従って蒸着室の真空度は3×10
−3Torr以下にすることが望まれる。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、金
属材の表面をZn−Si系の蒸着めっき層で被覆するこ
とによって、めっき密着性が良く且つ耐酸性の優れため
っき処理金属材を提供し得ることになった。
属材の表面をZn−Si系の蒸着めっき層で被覆するこ
とによって、めっき密着性が良く且つ耐酸性の優れため
っき処理金属材を提供し得ることになった。
【図1】本発明で採用される蒸着めっき法を例示する概
略縦断面説明図である。 1 蒸着室 2a,2b るつぼ 3 帯状鋼板 4 電子銃 5 電子線 6 サポートロール 7 真空排気口
略縦断面説明図である。 1 蒸着室 2a,2b るつぼ 3 帯状鋼板 4 電子銃 5 電子線 6 サポートロール 7 真空排気口
Claims (1)
- 【請求項1】Zn−Si系蒸着めっき層で被覆された金
属材であって、該めっき層は、0.5 〜30重量%の
Siを含み、残部がZn及び不可避不純物からなるもの
であることを特徴とする高耐食性Zn−Si系蒸着めっ
き金属材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41221690A JPH04218660A (ja) | 1990-12-18 | 1990-12-18 | 高耐食性Zn−Si系蒸着めっき金属材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41221690A JPH04218660A (ja) | 1990-12-18 | 1990-12-18 | 高耐食性Zn−Si系蒸着めっき金属材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04218660A true JPH04218660A (ja) | 1992-08-10 |
Family
ID=18521086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP41221690A Withdrawn JPH04218660A (ja) | 1990-12-18 | 1990-12-18 | 高耐食性Zn−Si系蒸着めっき金属材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04218660A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020051285A (ko) * | 2000-12-22 | 2002-06-28 | 신현준 | 실리콘 진공증착에 의한 내식성이 우수한 도금강판의제조방법 |
US8043716B2 (en) | 2007-10-29 | 2011-10-25 | Korea Electrotechnology Research Institute | Gradient thin film |
US10513221B2 (en) | 2018-03-09 | 2019-12-24 | Seoyon E-Hwa Co., Ltd. | Soft upper trim for switch assembly of vehicle door and method of manufacturing the same |
-
1990
- 1990-12-18 JP JP41221690A patent/JPH04218660A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020051285A (ko) * | 2000-12-22 | 2002-06-28 | 신현준 | 실리콘 진공증착에 의한 내식성이 우수한 도금강판의제조방법 |
US8043716B2 (en) | 2007-10-29 | 2011-10-25 | Korea Electrotechnology Research Institute | Gradient thin film |
US10513221B2 (en) | 2018-03-09 | 2019-12-24 | Seoyon E-Hwa Co., Ltd. | Soft upper trim for switch assembly of vehicle door and method of manufacturing the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102327491B1 (ko) | 합금 코팅강판 및 그 제조방법 | |
JPH01188666A (ja) | 積層型蒸着めっき鋼板 | |
JPH0452284A (ja) | 高耐食性2層めっき鋼板とその製造方法 | |
JP2624272B2 (ja) | プレス成形性の優れた表面処理鋼板 | |
JPH04218660A (ja) | 高耐食性Zn−Si系蒸着めっき金属材 | |
CN113227437B (zh) | 加工性和耐蚀性优异的异种镀覆钢板及其制造方法 | |
JP2575719B2 (ja) | 成形加工用高耐食性ZnーMg合金めっき金属材 | |
JP2001020050A (ja) | 未塗装加工部ならびに塗装端面部の耐食性に優れた溶融Zn−Al−Mgめっき鋼材及びその製造方法 | |
JPH01116062A (ja) | 裸耐食性および塗装耐食性に優れたZn系複層蒸着めっき材料 | |
KR940000086B1 (ko) | 내식성 및 밀착성이 우수한 마그네슘 및 아연합금화 이층도금강판의 제조방법 | |
JP2938658B2 (ja) | 多層合金めっき鋼板及びその製造方法 | |
JPH0339489A (ja) | 加工性に優れた表面処理金属材 | |
JP2900638B2 (ja) | 耐食性に優れたZn−Ti合金蒸着めっき金属材料 | |
KR960009199B1 (ko) | 진공증착 망간/합금화 용융아연 2층도금강판 및 그 제조방법 | |
JPH062109A (ja) | Al−Nb合金めっき材およびAl−Nb系積層めっき材、ならびにこれらめっき材の製造方法 | |
KR940000280B1 (ko) | 알루미늄/아연-철 합금화 용융아연도금의 이층도금강판의 제조방법 | |
JPH01108396A (ja) | カチオン電着塗装用ガルバニール鋼板の製法 | |
JP2517733B2 (ja) | 耐食性,加工性および耐熱性に優れたA▲l▼合金蒸着めっき材料,及びその製造方法 | |
KR960009194B1 (ko) | 내식성이 우수한 알루미늄-망간 합금도금강판 및 그 제조방법 | |
JPS60110861A (ja) | 化成処理性に優れるAl若しくはAl−Ζn合金の溶融めっき鋼板 | |
JPH01111864A (ja) | 高耐食性Zn−Cr合金めつき金属材 | |
JPS63247354A (ja) | 高耐食性Zn−Ti合金めつき金属材 | |
JPH05156490A (ja) | リン酸塩処理性、塗装後耐食性に優れたアルミニウム合金板 | |
JPH0421765A (ja) | 高耐食性を有する蒸着Zn―Fe(またはNi)―Cr合金めっき鋼板 | |
JPH02170987A (ja) | 蒸着Zn合金めっき方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980312 |