JPH06332239A - 消色型トナー用マスターバッチおよびそれを用いた消色型トナーの製造方法 - Google Patents
消色型トナー用マスターバッチおよびそれを用いた消色型トナーの製造方法Info
- Publication number
- JPH06332239A JPH06332239A JP5118633A JP11863393A JPH06332239A JP H06332239 A JPH06332239 A JP H06332239A JP 5118633 A JP5118633 A JP 5118633A JP 11863393 A JP11863393 A JP 11863393A JP H06332239 A JPH06332239 A JP H06332239A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 原料混練中に加熱されても、また保管中に自
然光が照射されても消色、退色、変色などの悪影響をほ
とんど受けない消色型トナー用マスターバッチおよび該
消色型トナー用マスターバッチを用いて製造され、保存
安定性にすぐれ、近赤外線を照射することにより容易に
消色しうる消色型トナーを提供すること。 【構成】 結着用樹脂、近赤外線吸収性染料、必要に応
じて退色防止剤を含有してなる消色型トナー用マスター
バッチ、ならびに結着用樹脂、消色剤、前記消色型トナ
ー用マスターバッチおよびオフセット防止剤を含有した
トナー用配合剤を含有した消色型トナーの製造方法。
然光が照射されても消色、退色、変色などの悪影響をほ
とんど受けない消色型トナー用マスターバッチおよび該
消色型トナー用マスターバッチを用いて製造され、保存
安定性にすぐれ、近赤外線を照射することにより容易に
消色しうる消色型トナーを提供すること。 【構成】 結着用樹脂、近赤外線吸収性染料、必要に応
じて退色防止剤を含有してなる消色型トナー用マスター
バッチ、ならびに結着用樹脂、消色剤、前記消色型トナ
ー用マスターバッチおよびオフセット防止剤を含有した
トナー用配合剤を含有した消色型トナーの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消色型トナー用マスター
バッチおよびそれを用いた消色型トナーの製造方法に関
する。さらに詳しくは、電子写真、静電記録体などにお
ける電気的潜像や電気的信号を可視化しうる消色型トナ
ー用マスターバッチおよびそれを用いた消色型トナーの
製造方法に関する。
バッチおよびそれを用いた消色型トナーの製造方法に関
する。さらに詳しくは、電子写真、静電記録体などにお
ける電気的潜像や電気的信号を可視化しうる消色型トナ
ー用マスターバッチおよびそれを用いた消色型トナーの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自然保護、とくに森林資源の保護
および都市部におけるゴミの削減のため、使用済みの紙
類の再利用、再生利用が見直されつつある。その一環と
して、企業のオフィス内で生じる不要になった使用済み
の複写紙、印刷物、ファクシミリ用紙などの廃紙の再利
用などについて検討されている。
および都市部におけるゴミの削減のため、使用済みの紙
類の再利用、再生利用が見直されつつある。その一環と
して、企業のオフィス内で生じる不要になった使用済み
の複写紙、印刷物、ファクシミリ用紙などの廃紙の再利
用などについて検討されている。
【0003】そこで、企業が製紙会社をグループに入
れ、廃紙を回収後、溶解させて再生紙として再加工して
再利用しているが、これらの紙類には一般に企業秘密と
されている企業内部機密書類が大半を占めているため、
これらの紙類を該企業外部の製紙会社で回収し、再生利
用することはきわめて困難であり、しかも印刷物、複写
物などの記録部分、印字部分は容易に消去することがで
きないため、焼却したり破砕して廃棄処分せざるをえ
ず、このような紙類の再利用などは事実上ほぼ不可能で
あると考えられていた。また、シュレッダーなどで破砕
した廃紙の再生利用について一部検討が行なわれている
が、このように破砕された廃紙を用いて製造された再生
紙には、その強度が一般に小さいため、たとえば情報用
紙などとして使用に耐えないという欠点があった。
れ、廃紙を回収後、溶解させて再生紙として再加工して
再利用しているが、これらの紙類には一般に企業秘密と
されている企業内部機密書類が大半を占めているため、
これらの紙類を該企業外部の製紙会社で回収し、再生利
用することはきわめて困難であり、しかも印刷物、複写
物などの記録部分、印字部分は容易に消去することがで
きないため、焼却したり破砕して廃棄処分せざるをえ
ず、このような紙類の再利用などは事実上ほぼ不可能で
あると考えられていた。また、シュレッダーなどで破砕
した廃紙の再生利用について一部検討が行なわれている
が、このように破砕された廃紙を用いて製造された再生
紙には、その強度が一般に小さいため、たとえば情報用
紙などとして使用に耐えないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、前記従来技術に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、近赤
外線を吸収して分解、消色しうる近赤外光消色型記録材
料を見出し、かかる記録材料を用いたトナーを開発して
いる(特願平2-194187号明細書)。
は、前記従来技術に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、近赤
外線を吸収して分解、消色しうる近赤外光消色型記録材
料を見出し、かかる記録材料を用いたトナーを開発して
いる(特願平2-194187号明細書)。
【0005】前記トナーを用いて静電複写を行なったば
あい、近赤外線を照射するだけで複写用紙に記録された
画像、印字などを消去することができ、消去後に再度静
電複写を行なうことができるので、該複写用紙の再利用
が可能となり、また使用済みの複写用紙を廃棄する際に
は、記録された画像、印字などを近赤外線の照射により
消去しうるので、秘密事項の外部洩出を防止することが
できると同時に該複写用紙を回収し、再生利用すること
が可能となるなどの数多くの利点がある。
あい、近赤外線を照射するだけで複写用紙に記録された
画像、印字などを消去することができ、消去後に再度静
電複写を行なうことができるので、該複写用紙の再利用
が可能となり、また使用済みの複写用紙を廃棄する際に
は、記録された画像、印字などを近赤外線の照射により
消去しうるので、秘密事項の外部洩出を防止することが
できると同時に該複写用紙を回収し、再生利用すること
が可能となるなどの数多くの利点がある。
【0006】しかしながら、前記トナーは、通常、結着
用樹脂とともに近赤外光消色型記録材料、消色剤などを
高速撹拌下で混合し、えられた混合物をたとえば二軸押
出機、加熱ニーダ、加熱ロールなどの手段を用いて溶融
混練し、えられた混練物を冷却したのち、粉砕し、必要
に応じて分級することによってえられており、トナー用
原料混練中に該近赤外光消色型記録材料が消色、退色し
たり、また該トナーを保管中に自然光の照射を受けたと
きに該近赤外光消色型記録材料が消色、退色してしまう
という欠点がある。
用樹脂とともに近赤外光消色型記録材料、消色剤などを
高速撹拌下で混合し、えられた混合物をたとえば二軸押
出機、加熱ニーダ、加熱ロールなどの手段を用いて溶融
混練し、えられた混練物を冷却したのち、粉砕し、必要
に応じて分級することによってえられており、トナー用
原料混練中に該近赤外光消色型記録材料が消色、退色し
たり、また該トナーを保管中に自然光の照射を受けたと
きに該近赤外光消色型記録材料が消色、退色してしまう
という欠点がある。
【0007】本発明は、かかる欠点を解消するためにな
されたものであり、混練時に加熱されたり、保管時に自
然光が照射されたばあいであっても消色、退色などの悪
影響を受けがたい消色型トナー用マスターバッチおよび
その製法ならびに該消色型トナー用マスターバッチを用
いた消色型トナーの製法を提供することを目的とする。
されたものであり、混練時に加熱されたり、保管時に自
然光が照射されたばあいであっても消色、退色などの悪
影響を受けがたい消色型トナー用マスターバッチおよび
その製法ならびに該消色型トナー用マスターバッチを用
いた消色型トナーの製法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、結着用樹脂
および一般式(I) :
および一般式(I) :
【0009】
【化5】
【0010】(式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イ
オン、PF6 - 、SbF6 - 、OH-、スルホン酸イオ
ンまたはBF4 - 、Yは近赤外線領域に吸収特性を有す
る陽イオンを示す)または一般式(II):
オン、PF6 - 、SbF6 - 、OH-、スルホン酸イオ
ンまたはBF4 - 、Yは近赤外線領域に吸収特性を有す
る陽イオンを示す)または一般式(II):
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ独立して水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子
を含む炭化水素基、Yは前記と同じ)で表わされる近赤
外線吸収性染料を含有したことを特徴とする消色型トナ
ー用マスターバッチ、結着用樹脂、一般式(III) :
れぞれ独立して水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子
を含む炭化水素基、Yは前記と同じ)で表わされる近赤
外線吸収性染料を含有したことを特徴とする消色型トナ
ー用マスターバッチ、結着用樹脂、一般式(III) :
【0013】
【化7】
【0014】(式中、R5 、R6 、R7 およびR8 はそ
れぞれ独立してアルキル基、アリール基、アリル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、
複素環基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリ
ル基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アル
キニル基または置換シリル基を示し、R5 、R6 、R7
およびR8 のうち少なくとも1個は炭素数1〜12のア
ルキル基;R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ独立
して水素原子、アルキル基、アリール基、アリル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、
置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換
アラルキル基、置換アルケニル基または置換アルキニル
基を示す)で表わされる消色剤、前記消色型トナー用マ
スターバッチならびにオフセット防止剤を含有したトナ
ー用配合剤とを前記消色型トナー用マスターバッチに含
有された近赤外線吸収性染料の分解温度以下の温度で加
熱混練し、えられた混合物を冷却し、ついで粉砕するこ
とを特徴とする消色型トナーの製造方法、結着用樹
脂、前記一般式(III) で表わされる消色剤およびオフセ
ット防止剤を含有したトナー用配合剤を加熱混練して混
練物(A)をえ、該混練物(A)と前記消色型トナー用
マスターバッチとを消色型トナー用マスターバッチに含
有された近赤外線吸収性染料の分解温度以下の温度で加
熱混練して混練物(B)をえ、該混練物(B)を冷却
し、ついで粉砕することを特徴とする消色型トナーの製
造方法に関する。
れぞれ独立してアルキル基、アリール基、アリル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、
複素環基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリ
ル基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アル
キニル基または置換シリル基を示し、R5 、R6 、R7
およびR8 のうち少なくとも1個は炭素数1〜12のア
ルキル基;R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ独立
して水素原子、アルキル基、アリール基、アリル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、
置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換
アラルキル基、置換アルケニル基または置換アルキニル
基を示す)で表わされる消色剤、前記消色型トナー用マ
スターバッチならびにオフセット防止剤を含有したトナ
ー用配合剤とを前記消色型トナー用マスターバッチに含
有された近赤外線吸収性染料の分解温度以下の温度で加
熱混練し、えられた混合物を冷却し、ついで粉砕するこ
とを特徴とする消色型トナーの製造方法、結着用樹
脂、前記一般式(III) で表わされる消色剤およびオフセ
ット防止剤を含有したトナー用配合剤を加熱混練して混
練物(A)をえ、該混練物(A)と前記消色型トナー用
マスターバッチとを消色型トナー用マスターバッチに含
有された近赤外線吸収性染料の分解温度以下の温度で加
熱混練して混練物(B)をえ、該混練物(B)を冷却
し、ついで粉砕することを特徴とする消色型トナーの製
造方法に関する。
【0015】
【作用および実施例】本発明の消色型トナー用マスター
バッチには、結着用樹脂および近赤外線吸収性染料が用
いられており、消色剤が含有されていないので、それ自
体、光安定性などにすぐれたものであり、長期間にわた
ってすぐれた耐退色性を呈するものである。
バッチには、結着用樹脂および近赤外線吸収性染料が用
いられており、消色剤が含有されていないので、それ自
体、光安定性などにすぐれたものであり、長期間にわた
ってすぐれた耐退色性を呈するものである。
【0016】本発明の消色型トナー用マスターバッチ
は、結着用樹脂、近赤外線吸収性染料、必要に応じて退
色防止剤を含有したものである。
は、結着用樹脂、近赤外線吸収性染料、必要に応じて退
色防止剤を含有したものである。
【0017】また、本発明の消色型トナーの製造方法に
よれば、結着用樹脂、消色剤、前記消色型トナー用マス
ターバッチおよびオフセット防止剤を含有したトナー用
配合剤が用いられており、従来のように結着用樹脂、近
赤外線吸収性染料および消色剤を一括加熱溶融混練した
ときに、近赤外線吸収性染料と消色剤とが接触し、近赤
外線吸収性染料が消色、退色するなどといった問題点を
解決することができる。
よれば、結着用樹脂、消色剤、前記消色型トナー用マス
ターバッチおよびオフセット防止剤を含有したトナー用
配合剤が用いられており、従来のように結着用樹脂、近
赤外線吸収性染料および消色剤を一括加熱溶融混練した
ときに、近赤外線吸収性染料と消色剤とが接触し、近赤
外線吸収性染料が消色、退色するなどといった問題点を
解決することができる。
【0018】前記結着用樹脂としては、近赤外線吸収性
染料の分解温度よりも低い軟化温度を有するものが用い
られる。
染料の分解温度よりも低い軟化温度を有するものが用い
られる。
【0019】かかる結着用樹脂の具体例としては、たと
えばポリスチレンなどで代表されるポリスチレン系樹
脂、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステルなどで代表
されるポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリメチル
メタクリレート、ポリヒドロキシエチルアクリレート、
ポリヒドロキシプロピルアクリレートなどで代表される
(メタ)アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニ
ルブチラール、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ロジ
ン変性フェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリロ
ニトリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、フェノール系
樹脂、スチレン−ブチルアクリレート−2−エチルヘキ
シルアクリレート共重合体などのスチレン−アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−メチルメタクリレート共
重合体、スチレン−ヒドロキシエチルアクリレート共重
合体、スチレン−ブチルアクリレート−ブチルメタクリ
レート共重合体などのスチレン−アクリル酸エステル−
メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸
エステル−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、ス
チレン−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体、ス
チレン−アクリル酸エステル−ヒドロキシエチルアクリ
レート共重合体などのスチレン−アクリル系共重合体、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アク
リルゴム−アクリロニトリル共重合体、スチレン−EP
DM−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−塩素化ポリ
エチレン−アクリロニトリル共重合体などのスチレン−
アクリロニトリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、変成エチレン−酢酸ビニルなどのエチレン−酢
酸ビニル系共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体な
どがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定され
るものではない。これらの結着用樹脂は、通常単独でま
たは2種以上を混合して用いられる。これらの結着用樹
脂のなかでは、該結着用樹脂自体の極性が大きい、たと
えばポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アク
リル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリロニトリル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、スチ
レン−アクリル系共重合体、スチレン−アクリロニトリ
ル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、エチ
レンアクリル酸共重合体などの分子中に水酸基、シアノ
基、カルボキシル基およびカルボニル基から選ばれた少
なくとも1つの基を有する極性が大きい結着用樹脂は、
さらにすぐれた退色防止性を付与するので、本発明にお
いてはとくに好適に使用しうるものである。
えばポリスチレンなどで代表されるポリスチレン系樹
脂、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステルなどで代表
されるポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリメチル
メタクリレート、ポリヒドロキシエチルアクリレート、
ポリヒドロキシプロピルアクリレートなどで代表される
(メタ)アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニ
ルブチラール、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ロジ
ン変性フェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリロ
ニトリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、フェノール系
樹脂、スチレン−ブチルアクリレート−2−エチルヘキ
シルアクリレート共重合体などのスチレン−アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−メチルメタクリレート共
重合体、スチレン−ヒドロキシエチルアクリレート共重
合体、スチレン−ブチルアクリレート−ブチルメタクリ
レート共重合体などのスチレン−アクリル酸エステル−
メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸
エステル−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、ス
チレン−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体、ス
チレン−アクリル酸エステル−ヒドロキシエチルアクリ
レート共重合体などのスチレン−アクリル系共重合体、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アク
リルゴム−アクリロニトリル共重合体、スチレン−EP
DM−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−塩素化ポリ
エチレン−アクリロニトリル共重合体などのスチレン−
アクリロニトリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、変成エチレン−酢酸ビニルなどのエチレン−酢
酸ビニル系共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体な
どがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定され
るものではない。これらの結着用樹脂は、通常単独でま
たは2種以上を混合して用いられる。これらの結着用樹
脂のなかでは、該結着用樹脂自体の極性が大きい、たと
えばポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アク
リル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリロニトリル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、スチ
レン−アクリル系共重合体、スチレン−アクリロニトリ
ル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、エチ
レンアクリル酸共重合体などの分子中に水酸基、シアノ
基、カルボキシル基およびカルボニル基から選ばれた少
なくとも1つの基を有する極性が大きい結着用樹脂は、
さらにすぐれた退色防止性を付与するので、本発明にお
いてはとくに好適に使用しうるものである。
【0020】前記極性が大きい結着用樹脂の配合量は、
該結着用樹脂中に存在する極性基の種類によってその極
性の大きさが異なるので一概には決定することができな
いが、退色防止性を充分に向上させるためには、通常消
色型トナー用マスターバッチに用いられる結着用樹脂中
に5重量%以上、なかんづく10重量%以上含有されるよ
うに調整することが好ましい。
該結着用樹脂中に存在する極性基の種類によってその極
性の大きさが異なるので一概には決定することができな
いが、退色防止性を充分に向上させるためには、通常消
色型トナー用マスターバッチに用いられる結着用樹脂中
に5重量%以上、なかんづく10重量%以上含有されるよ
うに調整することが好ましい。
【0021】本発明において、近赤外線吸収性染料とし
て一般式(I) :
て一般式(I) :
【0022】
【化8】
【0023】(式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イ
オン、PF6 - 、SbF6 - 、OH-、スルホン酸イオ
ンまたはBF4 - 、Yは近赤外線領域に吸収特性を有す
る陽イオンを示す)または一般式(II):
オン、PF6 - 、SbF6 - 、OH-、スルホン酸イオ
ンまたはBF4 - 、Yは近赤外線領域に吸収特性を有す
る陽イオンを示す)または一般式(II):
【0024】
【化9】
【0025】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ独立して水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子
を含む炭化水素基、Yは前記と同じ)で表わされるもの
が用いられる。
れぞれ独立して水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子
を含む炭化水素基、Yは前記と同じ)で表わされるもの
が用いられる。
【0026】前記ハロゲンイオンとしては、フッ素イオ
ン、塩素イオン、臭素イオンおよびヨウ素イオンがあげ
られ、またスルホン酸イオンとしては、たとえばCH3
SO3 - などのメチルスルホン酸イオン、FCH2 SO
3 - 、F2 CHSO3 - 、F3 CSO3 - 、ClCH2
SO3 - 、Cl2 CHSO3 - 、Cl3 CSO3 - 、C
H3 OCH2 SO3 - 、(CH3 )2 NCH2 SO3 -
などの置換メチルスルホン酸イオン、C6 H5 SO3 -
などのフェニルスルホン酸イオン、CH3 C6H4 SO
3 - 、(CH3 )2 C6 H3 SO3 - 、(CH3 )3 C
6 H2 SO3 -、HOC6 H4 SO3 - 、(HO)2 C
6 H3 SO3 - 、(HO)3 C6 H2 SO3 - 、CH3
OC6 H4 SO3 - 、C6 H4 ClSO3 - 、C6 H3
Cl2 SO3 - 、C6 H2 Cl3 SO3 - 、C6 HCl
4 SO3 - 、C6 Cl5 SO3 -、C6 H4 FS
O3 - 、C6 H3 F2 SO3 - 、C6 H2 F3 S
O3 - 、C6 HF4 SO3 - 、C6 F5 SO3 - 、(C
H3 )2 NC6 H4 SO3 - などの置換フェニルスルホ
ン酸イオンなどがあげられる。
ン、塩素イオン、臭素イオンおよびヨウ素イオンがあげ
られ、またスルホン酸イオンとしては、たとえばCH3
SO3 - などのメチルスルホン酸イオン、FCH2 SO
3 - 、F2 CHSO3 - 、F3 CSO3 - 、ClCH2
SO3 - 、Cl2 CHSO3 - 、Cl3 CSO3 - 、C
H3 OCH2 SO3 - 、(CH3 )2 NCH2 SO3 -
などの置換メチルスルホン酸イオン、C6 H5 SO3 -
などのフェニルスルホン酸イオン、CH3 C6H4 SO
3 - 、(CH3 )2 C6 H3 SO3 - 、(CH3 )3 C
6 H2 SO3 -、HOC6 H4 SO3 - 、(HO)2 C
6 H3 SO3 - 、(HO)3 C6 H2 SO3 - 、CH3
OC6 H4 SO3 - 、C6 H4 ClSO3 - 、C6 H3
Cl2 SO3 - 、C6 H2 Cl3 SO3 - 、C6 HCl
4 SO3 - 、C6 Cl5 SO3 -、C6 H4 FS
O3 - 、C6 H3 F2 SO3 - 、C6 H2 F3 S
O3 - 、C6 HF4 SO3 - 、C6 F5 SO3 - 、(C
H3 )2 NC6 H4 SO3 - などの置換フェニルスルホ
ン酸イオンなどがあげられる。
【0027】また、前記一般式(II)において、R1 、R
2 、R3 およびR4 の具体例としては、たとえば水素原
子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環
基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、
置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル
基、置換シリル基などがあげられる。これらのなかで好
ましいものの具体例としては、たとえば水素原子、フェ
ニル基、アニシル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n
−ドデシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル
基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシフ
ェニル基、トルイル基、t−ブチルフェニル基、フルオ
ロフェニル基、クロロフェニル基、ジエチルアミノフェ
ニル基、ビニル基、アリル基、トリフェニルシリル基、
ジメチルフェニルシリル基、ジブチルフェニルシリル
基、トリメチルシリル基、ピペリジル基、チエニル基、
フリル基などがあげられる。また、R1 、R2 、R3 お
よびR4 のうち少なくとも1個は炭素数1〜12のアルキ
ル基であることが好ましいが、かかるアルキル基のなか
でもより好ましいものとしては、たとえばn−ブチル
基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基、n−ドデシル基などの炭素数が4
〜12のアルキル基があげられる。
2 、R3 およびR4 の具体例としては、たとえば水素原
子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環
基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、
置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル
基、置換シリル基などがあげられる。これらのなかで好
ましいものの具体例としては、たとえば水素原子、フェ
ニル基、アニシル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n
−ドデシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル
基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシフ
ェニル基、トルイル基、t−ブチルフェニル基、フルオ
ロフェニル基、クロロフェニル基、ジエチルアミノフェ
ニル基、ビニル基、アリル基、トリフェニルシリル基、
ジメチルフェニルシリル基、ジブチルフェニルシリル
基、トリメチルシリル基、ピペリジル基、チエニル基、
フリル基などがあげられる。また、R1 、R2 、R3 お
よびR4 のうち少なくとも1個は炭素数1〜12のアルキ
ル基であることが好ましいが、かかるアルキル基のなか
でもより好ましいものとしては、たとえばn−ブチル
基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基、n−ドデシル基などの炭素数が4
〜12のアルキル基があげられる。
【0028】また、前記一般式(I) で表わされる近赤外
線吸収性染料のYとして好ましいものは、たとえば近赤
外領域に吸収特性を有するシアニン、トリアリールメタ
ン、アミニウム、ジインモニウム、チアジン、キサンテ
ン、オキサジン、スチリル、ピリリウム系陽イオン染料
などがあげられる。かかるYの代表例としては、たとえ
ば
線吸収性染料のYとして好ましいものは、たとえば近赤
外領域に吸収特性を有するシアニン、トリアリールメタ
ン、アミニウム、ジインモニウム、チアジン、キサンテ
ン、オキサジン、スチリル、ピリリウム系陽イオン染料
などがあげられる。かかるYの代表例としては、たとえ
ば
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】などがあげられる。
【0032】前記近赤外線吸収性染料の分解温度は、近
赤外線吸収性染料の種類によって異なる。
赤外線吸収性染料の種類によって異なる。
【0033】また、前記近赤外線吸収性染料の配合量
は、消色型トナー用マスターバッチに用いられる結着用
樹脂100 部(重量部、以下同様)に対して300 部以下、
好ましくは200 部以下であることが望ましい。かかる近
赤外線吸収性染料の配合量が多すぎるばあいには、近赤
外線吸収性染料が結着用樹脂に均一に分散しにくくなる
傾向がある。
は、消色型トナー用マスターバッチに用いられる結着用
樹脂100 部(重量部、以下同様)に対して300 部以下、
好ましくは200 部以下であることが望ましい。かかる近
赤外線吸収性染料の配合量が多すぎるばあいには、近赤
外線吸収性染料が結着用樹脂に均一に分散しにくくなる
傾向がある。
【0034】また、前記近赤外線吸収性染料の配合量
は、消色型トナーに用いられる全結着用樹脂100 部に対
して0.01〜25部、好ましくは0.1 〜15部であることが望
ましい。かかる近赤外線吸収性染料の配合量が前記範囲
よりも少ないばあいには、えられる消色型トナーに充分
な着色が付与されがたくなり、また前記範囲よりも多い
ばあいには、えられる消色型トナーに固有のトリボ電荷
量に悪影響を与えるようになる。
は、消色型トナーに用いられる全結着用樹脂100 部に対
して0.01〜25部、好ましくは0.1 〜15部であることが望
ましい。かかる近赤外線吸収性染料の配合量が前記範囲
よりも少ないばあいには、えられる消色型トナーに充分
な着色が付与されがたくなり、また前記範囲よりも多い
ばあいには、えられる消色型トナーに固有のトリボ電荷
量に悪影響を与えるようになる。
【0035】本発明に用いられる退色防止剤とは、近赤
外線吸収性染料が消色、変色、退色するのを防止する作
用を呈するものであり、本発明においては、耐熱性老化
防止剤、金属酸化物および金属石鹸から選ばれた少なく
とも1種を用いることができる。本発明に用いられる退
色防止剤がこのような退色防止作用を呈する理由は定か
ではないが、おそらく耐熱性老化防止剤にはフェノール
性の水酸基、ヒドロキノン基、スルホン基などが存在
し、金属酸化物は表面に塩基性の極性基が存在し、また
金属石鹸はカルボキシル基のようなイオン性の極性基が
存在することに起因するものと考えられる。すなわち、
本発明の近赤外線吸収性染料はイオン性の錯体であり、
アニオン性の極性基が存在すると錯体のイオン対が安定
となり、そのために近赤外線吸収性染料の光および熱に
対する安定性が増すと考えられている。したがって、こ
の性質のために前記の耐熱性老化防止剤、金属酸化物ま
たは金属石鹸が本発明の近赤外線吸収性染料と同時に存
在すると近赤外線吸収性染料が安定となり、消色、変
色、退色するのが防止されるものと考えられる。
外線吸収性染料が消色、変色、退色するのを防止する作
用を呈するものであり、本発明においては、耐熱性老化
防止剤、金属酸化物および金属石鹸から選ばれた少なく
とも1種を用いることができる。本発明に用いられる退
色防止剤がこのような退色防止作用を呈する理由は定か
ではないが、おそらく耐熱性老化防止剤にはフェノール
性の水酸基、ヒドロキノン基、スルホン基などが存在
し、金属酸化物は表面に塩基性の極性基が存在し、また
金属石鹸はカルボキシル基のようなイオン性の極性基が
存在することに起因するものと考えられる。すなわち、
本発明の近赤外線吸収性染料はイオン性の錯体であり、
アニオン性の極性基が存在すると錯体のイオン対が安定
となり、そのために近赤外線吸収性染料の光および熱に
対する安定性が増すと考えられている。したがって、こ
の性質のために前記の耐熱性老化防止剤、金属酸化物ま
たは金属石鹸が本発明の近赤外線吸収性染料と同時に存
在すると近赤外線吸収性染料が安定となり、消色、変
色、退色するのが防止されるものと考えられる。
【0036】前記耐熱性老化防止剤の具体例としては、
たとえば2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2,5
−ジ−t−ブチルヒドロキノン、ヒドロキノンモノエチ
ルエーテルなどのヒドロキノン誘導体系老化防止剤;p
−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸
エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、3,4−ジヒドロキシ−
4´−メチルジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキ
シフェニル−p−トリルスルホン、没食子酸n−プロピ
ル、没食子酸ラウリル、レゾルシノール、1−オキシ−
3−メチル−4−イソプロピルベンセン、2,6−t−
ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチ
ルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
ェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−sec−ブチ
ルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−
ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾー
ル、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメ
チルフェノール、スチレン化フェノール、アルキル化フ
ェノールなどのアルキル化フェノール系およびフェノー
ル誘導体系老化防止剤;1,1,3−トリス−(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、4,4´−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t
−ブチルフェノール)、2,2−チオビス(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、n−オクタデシル−3
−(4´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−t−ブチルフ
ェニル)プロピオネートなどのヒンダートフェノール系
老化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、
トリス(混合モノおよびジ−ノニルフェニル)ホスファ
イト、フェニルジイソデシルホスファイト、ジフェニル
モノ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニル
モノトリデシルホスファイト、ジフェニルイソデシルホ
スファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ト
リフェニルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスフ
ァイト、テトラフェニルジプロピレングリコールホスフ
ァイトなどの亜リン酸エステル系老化防止剤などがあげ
られ、これらの耐熱性老化防止剤は単独でまたは2種以
上を混合して用いらる。これらの耐熱性老化防止剤のな
かでは、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキ
シ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,4−ジヒ
ドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン、3,4−
ジヒドロキシフェニル−p−トリルスルホン、没食子酸
ラウリル、レゾルシノールなどは、透明性、白色性、結
着用樹脂への溶解性にすぐれているので好ましい。
たとえば2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2,5
−ジ−t−ブチルヒドロキノン、ヒドロキノンモノエチ
ルエーテルなどのヒドロキノン誘導体系老化防止剤;p
−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸
エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、3,4−ジヒドロキシ−
4´−メチルジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキ
シフェニル−p−トリルスルホン、没食子酸n−プロピ
ル、没食子酸ラウリル、レゾルシノール、1−オキシ−
3−メチル−4−イソプロピルベンセン、2,6−t−
ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチ
ルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
ェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−sec−ブチ
ルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−
ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾー
ル、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメ
チルフェノール、スチレン化フェノール、アルキル化フ
ェノールなどのアルキル化フェノール系およびフェノー
ル誘導体系老化防止剤;1,1,3−トリス−(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、4,4´−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t
−ブチルフェノール)、2,2−チオビス(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、n−オクタデシル−3
−(4´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−t−ブチルフ
ェニル)プロピオネートなどのヒンダートフェノール系
老化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、
トリス(混合モノおよびジ−ノニルフェニル)ホスファ
イト、フェニルジイソデシルホスファイト、ジフェニル
モノ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニル
モノトリデシルホスファイト、ジフェニルイソデシルホ
スファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ト
リフェニルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスフ
ァイト、テトラフェニルジプロピレングリコールホスフ
ァイトなどの亜リン酸エステル系老化防止剤などがあげ
られ、これらの耐熱性老化防止剤は単独でまたは2種以
上を混合して用いらる。これらの耐熱性老化防止剤のな
かでは、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキ
シ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,4−ジヒ
ドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン、3,4−
ジヒドロキシフェニル−p−トリルスルホン、没食子酸
ラウリル、レゾルシノールなどは、透明性、白色性、結
着用樹脂への溶解性にすぐれているので好ましい。
【0037】退色防止剤としての耐熱性老化防止剤の配
合量は、消色型トナー用マスターバッチに用いられる結
着用樹脂100 部に対して200 部以下、好ましくは150 部
以下であることが望ましい。かかる耐熱性老化防止剤の
配合量が多すぎるばあいには、耐熱性老化防止剤が結着
用樹脂に均一に分散しがたくなる傾向がある。また、前
記耐熱性老化防止剤の配合量は、あまりにも多いばあい
には、トナー固有のトリボ電荷量に影響を与えることが
あるため、消色型トナーに用いられる全結着用樹脂100
部に対して30部以下、好ましくは10部以下となるように
調整することが望ましい。なお、退色防止性を充分に発
現せしめるためには、前記耐熱性老化防止剤の配合量
は、全結着用樹脂100 部に対して0.2 部以上、好ましく
は1.5 部以上であることが望ましい。
合量は、消色型トナー用マスターバッチに用いられる結
着用樹脂100 部に対して200 部以下、好ましくは150 部
以下であることが望ましい。かかる耐熱性老化防止剤の
配合量が多すぎるばあいには、耐熱性老化防止剤が結着
用樹脂に均一に分散しがたくなる傾向がある。また、前
記耐熱性老化防止剤の配合量は、あまりにも多いばあい
には、トナー固有のトリボ電荷量に影響を与えることが
あるため、消色型トナーに用いられる全結着用樹脂100
部に対して30部以下、好ましくは10部以下となるように
調整することが望ましい。なお、退色防止性を充分に発
現せしめるためには、前記耐熱性老化防止剤の配合量
は、全結着用樹脂100 部に対して0.2 部以上、好ましく
は1.5 部以上であることが望ましい。
【0038】前記金属酸化物の具体例としては、たとえ
ばMgO、Al2 O3 、SiO2 、Na2 O、SiO2
・MgO、SiO2 ・Al2 O3 、Al2 O3 ・Na2
O・CO2 、MgO・Al2 O3 ・CO2 などがあげら
れ、これらの金属酸化物は単独でまたは2種以上を混合
して用いられる。これらの金属酸化物のなかでは、Mg
O、MgOとSiO2 またはAl2 O3 との混合物、N
a2 O、SiO2 ・MgO、SiO2 ・Al2 O3 、A
l2 O3 ・Na2 O・CO2 、MgO・Al2O3 ・C
O2 などは、とくに退色防止性にすぐれたものであるの
で好ましい。
ばMgO、Al2 O3 、SiO2 、Na2 O、SiO2
・MgO、SiO2 ・Al2 O3 、Al2 O3 ・Na2
O・CO2 、MgO・Al2 O3 ・CO2 などがあげら
れ、これらの金属酸化物は単独でまたは2種以上を混合
して用いられる。これらの金属酸化物のなかでは、Mg
O、MgOとSiO2 またはAl2 O3 との混合物、N
a2 O、SiO2 ・MgO、SiO2 ・Al2 O3 、A
l2 O3 ・Na2 O・CO2 、MgO・Al2O3 ・C
O2 などは、とくに退色防止性にすぐれたものであるの
で好ましい。
【0039】退色防止剤としての金属酸化物の配合量
は、消色型トナー用マスターバッチに用いられる結着用
樹脂100 部に対して300 部以下、好ましくは150 部以下
であることが望ましい。かかる金属酸化物の配合量が多
すぎるばあいには、金属酸化物が結着用樹脂に均一に分
散しがたくなる傾向がある。
は、消色型トナー用マスターバッチに用いられる結着用
樹脂100 部に対して300 部以下、好ましくは150 部以下
であることが望ましい。かかる金属酸化物の配合量が多
すぎるばあいには、金属酸化物が結着用樹脂に均一に分
散しがたくなる傾向がある。
【0040】また前記金属酸化物の配合量は、あまりに
も多すぎるばあいには印刷物の色濃度が薄くなる傾向が
あるため、消色型トナーに用いられる全結着用樹脂100
部に対して50部以下、好ましくは20部以下となるように
調整することが望ましい。なお、退色防止性を充分に発
現せしめるためには、前記金属酸化物の配合量は、全結
着用樹脂100 部に対して1部以上、好ましくは3部以上
であることが望ましい。なお、前記金属酸化物の配合量
が全結着用樹脂100 部に対して5部以上であるばあいに
は、電子写真に一般に用いられる白色の複写用紙に本発
明の消色型トナーを用いて画像を形成したのち、近赤外
線を照射して該画像を消色したときに、消色された画像
部分が複写用紙と同様の白色を呈し、しかも結着用樹脂
独自の光沢を抑制し、複写用紙と同様の光沢を呈するた
め、消色後には画像形成部分とそうでない部分との識別
が困難になるという利点がある。なお、MgO、MgO
を含有した金属酸化物やそれらの混合物などは、さらに
印字、画像形成時にトナーの発色性を阻害することがな
いため、本発明においてはとくに好適に使用しうるもの
である。
も多すぎるばあいには印刷物の色濃度が薄くなる傾向が
あるため、消色型トナーに用いられる全結着用樹脂100
部に対して50部以下、好ましくは20部以下となるように
調整することが望ましい。なお、退色防止性を充分に発
現せしめるためには、前記金属酸化物の配合量は、全結
着用樹脂100 部に対して1部以上、好ましくは3部以上
であることが望ましい。なお、前記金属酸化物の配合量
が全結着用樹脂100 部に対して5部以上であるばあいに
は、電子写真に一般に用いられる白色の複写用紙に本発
明の消色型トナーを用いて画像を形成したのち、近赤外
線を照射して該画像を消色したときに、消色された画像
部分が複写用紙と同様の白色を呈し、しかも結着用樹脂
独自の光沢を抑制し、複写用紙と同様の光沢を呈するた
め、消色後には画像形成部分とそうでない部分との識別
が困難になるという利点がある。なお、MgO、MgO
を含有した金属酸化物やそれらの混合物などは、さらに
印字、画像形成時にトナーの発色性を阻害することがな
いため、本発明においてはとくに好適に使用しうるもの
である。
【0041】なお、退色防止剤である前記金属酸化物の
平均粒子径は、あまりにも大きすぎるばあいには、画像
の品質を損うことがあるので、通常5μm以下、なかん
づく1μm以下であることが好ましい。また、粒子の形
状および色彩は、とくに限定はないが、結着用樹脂の光
沢をなくし、形成された印字、画像を消色したときの形
跡をなくすためには、粒子の形状は球状、楕円形状であ
ることが望ましく、また色彩は、一般に電子写真用複写
用紙の色彩が白であることから、白色であることが望ま
しい。
平均粒子径は、あまりにも大きすぎるばあいには、画像
の品質を損うことがあるので、通常5μm以下、なかん
づく1μm以下であることが好ましい。また、粒子の形
状および色彩は、とくに限定はないが、結着用樹脂の光
沢をなくし、形成された印字、画像を消色したときの形
跡をなくすためには、粒子の形状は球状、楕円形状であ
ることが望ましく、また色彩は、一般に電子写真用複写
用紙の色彩が白であることから、白色であることが望ま
しい。
【0042】前記金属石鹸の具体例としては、たとえば
ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸バリウム、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン
酸鉛などのステアリン酸塩;ラウリン酸カドミウム、ラ
ウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸バリ
ウムなどのラウリン酸塩;クロロステアリン酸カルシウ
ム、クロロステアリン酸バリウム、クロロステアリン酸
カドミウムなどのクロロステアリン酸塩;2−エチルヘ
キシル酸バリウム、2−エチルヘキシル酸亜鉛、2−エ
チルヘキシル酸カドミウム、2−エチルヘキシル酸鉛な
どの2−エチルヘキシル酸塩;リシノール酸バリウム、
リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウムなどのリシ
ノール酸塩;式:2PbO・Pb(C17H35COO)2
などの二塩基性ステアリン酸鉛;サリチル酸鉛、サリチ
ル酸亜鉛、サリチル酸錫、サリチル酸クロムなどのサリ
チル酸塩;式:3PbO・Pb(C4 H2 O4 )H2 O
などの三塩基性マレイン酸鉛;式:2PbO・Pb(C
8 H4 O4 )などの二塩基性フタル酸鉛などがあげら
れ、これらの金属石鹸は単独でまたは2種以上を混合し
て用いられる。これらの金属石鹸のなかでは、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグ
ネシウム、ラウリン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、リシノー
ル酸亜鉛、リシノール酸バリウム、2−エチルヘキシル
酸バリウムなどが白色度や、トナーに用いるために好適
な融点を有していることなどから好ましい。
ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸バリウム、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン
酸鉛などのステアリン酸塩;ラウリン酸カドミウム、ラ
ウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸バリ
ウムなどのラウリン酸塩;クロロステアリン酸カルシウ
ム、クロロステアリン酸バリウム、クロロステアリン酸
カドミウムなどのクロロステアリン酸塩;2−エチルヘ
キシル酸バリウム、2−エチルヘキシル酸亜鉛、2−エ
チルヘキシル酸カドミウム、2−エチルヘキシル酸鉛な
どの2−エチルヘキシル酸塩;リシノール酸バリウム、
リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウムなどのリシ
ノール酸塩;式:2PbO・Pb(C17H35COO)2
などの二塩基性ステアリン酸鉛;サリチル酸鉛、サリチ
ル酸亜鉛、サリチル酸錫、サリチル酸クロムなどのサリ
チル酸塩;式:3PbO・Pb(C4 H2 O4 )H2 O
などの三塩基性マレイン酸鉛;式:2PbO・Pb(C
8 H4 O4 )などの二塩基性フタル酸鉛などがあげら
れ、これらの金属石鹸は単独でまたは2種以上を混合し
て用いられる。これらの金属石鹸のなかでは、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグ
ネシウム、ラウリン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、リシノー
ル酸亜鉛、リシノール酸バリウム、2−エチルヘキシル
酸バリウムなどが白色度や、トナーに用いるために好適
な融点を有していることなどから好ましい。
【0043】退色防止剤としての前記金属石鹸の配合量
は、消色型トナー用マスターバッチに用いられる結着用
樹脂100 部に対して200 部以下、好ましくは150 部以下
であることが望ましい。かかる金属石鹸の配合量が多す
ぎるばあいには、金属石鹸が結着用樹脂に均一に分散し
にくくなる傾向がある。また、前記金属石鹸の配合量
は、トナー固有のトリボ電荷量に悪影響を与えずに、ト
ナー表面でブリードが発生しないようにするために、消
色型トナーに用いられる全結着用樹脂100 部に対して10
部以下、好ましくは5部以下であることが望ましい。な
お、退色防止性を充分に発現させるためには、前記金属
石鹸の配合量は、全結着用樹脂100 部に対して0.1 部以
上、好ましくは0.3 部以上であることが望ましい。
は、消色型トナー用マスターバッチに用いられる結着用
樹脂100 部に対して200 部以下、好ましくは150 部以下
であることが望ましい。かかる金属石鹸の配合量が多す
ぎるばあいには、金属石鹸が結着用樹脂に均一に分散し
にくくなる傾向がある。また、前記金属石鹸の配合量
は、トナー固有のトリボ電荷量に悪影響を与えずに、ト
ナー表面でブリードが発生しないようにするために、消
色型トナーに用いられる全結着用樹脂100 部に対して10
部以下、好ましくは5部以下であることが望ましい。な
お、退色防止性を充分に発現させるためには、前記金属
石鹸の配合量は、全結着用樹脂100 部に対して0.1 部以
上、好ましくは0.3 部以上であることが望ましい。
【0044】本発明の消色型トナー用マスターバッチの
調製方法には、溶融法がある。
調製方法には、溶融法がある。
【0045】前記溶融法とは、結着用樹脂、近赤外線吸
収性染料、必要に応じて退色防止剤を二軸押出機やニー
ダなどの混練機を用いて加熱溶融混練して消色型トナー
用マスターバッチとするか、えられた混練物を冷却した
のち、破砕して消色型トナー用マスターバッチを調製す
る製法である。加熱溶融混練温度は、近赤外線吸収性染
料の分解温度以下であるが、近赤外線吸収性染料の分解
温度が近赤外線吸収性染料の種類によって異なるので、
用いられる近赤外線吸収性染料に応じて調整することが
好ましい。
収性染料、必要に応じて退色防止剤を二軸押出機やニー
ダなどの混練機を用いて加熱溶融混練して消色型トナー
用マスターバッチとするか、えられた混練物を冷却した
のち、破砕して消色型トナー用マスターバッチを調製す
る製法である。加熱溶融混練温度は、近赤外線吸収性染
料の分解温度以下であるが、近赤外線吸収性染料の分解
温度が近赤外線吸収性染料の種類によって異なるので、
用いられる近赤外線吸収性染料に応じて調整することが
好ましい。
【0046】なお、本発明においては、加熱溶融混練し
てえられた混練物を冷却せずにそのままの状態、すなわ
ち溶融状態で消色型トナー用マスターバッチとして次工
程に用いてもよい。
てえられた混練物を冷却せずにそのままの状態、すなわ
ち溶融状態で消色型トナー用マスターバッチとして次工
程に用いてもよい。
【0047】本発明においては、消色型トナーは、結着
用樹脂、消色剤、前記消色型トナー用マスターバッチお
よびオフセット防止剤を含有したトナー用配合剤を含有
したものである。
用樹脂、消色剤、前記消色型トナー用マスターバッチお
よびオフセット防止剤を含有したトナー用配合剤を含有
したものである。
【0048】本発明において、結着用樹脂としては、消
色型トナー用マスターバッチに用いられる結着用樹脂と
同様のものが単独でまたは2種以上を混合して用いられ
る。かかる結着用樹脂は、消色型トナー用マスターバッ
チに用いられる近赤外線吸収性染料の分解温度よりも低
い軟化温度を有するものであれば、消色型トナー用マス
ターバッチに用いられる結着用樹脂と同一であってもよ
く、また異なるものであってもよい。
色型トナー用マスターバッチに用いられる結着用樹脂と
同様のものが単独でまたは2種以上を混合して用いられ
る。かかる結着用樹脂は、消色型トナー用マスターバッ
チに用いられる近赤外線吸収性染料の分解温度よりも低
い軟化温度を有するものであれば、消色型トナー用マス
ターバッチに用いられる結着用樹脂と同一であってもよ
く、また異なるものであってもよい。
【0049】結着用樹脂の配合量は、消色剤の分散性を
考慮して、消色剤100 部に対して50部以上、好ましくは
100 部以上とすることが望ましい。
考慮して、消色剤100 部に対して50部以上、好ましくは
100 部以上とすることが望ましい。
【0050】また、消色型トナー製造時に配合される結
着用樹脂の配合量は、前記したように、消色型トナーに
用いられる全結着用樹脂100 部に対して近赤外線吸収性
染料の配合量が0.01〜25部、好ましくは0.1 〜15部とな
るように調整される。
着用樹脂の配合量は、前記したように、消色型トナーに
用いられる全結着用樹脂100 部に対して近赤外線吸収性
染料の配合量が0.01〜25部、好ましくは0.1 〜15部とな
るように調整される。
【0051】また、本発明において、消色剤としては、
一般式(III) :
一般式(III) :
【0052】
【化12】
【0053】(式中、R5 、R6 、R7 およびR8 はそ
れぞれ独立してアルキル基、アリール基、アリル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、
複素環基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリ
ル基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アル
キニル基または置換シリル基を示し、R5 、R6 、R7
およびR8 のうち少なくとも1個は炭素数1〜12のアル
キル基;R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ独立し
て水素原子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラ
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、置
換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換ア
ラルキル基、置換アルケニル基または置換アルキニル基
を示す)で表わされるものが用いられる。
れぞれ独立してアルキル基、アリール基、アリル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、
複素環基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリ
ル基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アル
キニル基または置換シリル基を示し、R5 、R6 、R7
およびR8 のうち少なくとも1個は炭素数1〜12のアル
キル基;R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ独立し
て水素原子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラ
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、置
換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換ア
ラルキル基、置換アルケニル基または置換アルキニル基
を示す)で表わされるものが用いられる。
【0054】前記消色剤の具体例としては、たとえばテ
トラメチルアンモニウムn−ブチルトリフェニルホウ
素、テトラメチルアンモニウムn−ブチルトリアニシル
ホウ素、テトラメチルアンモニウムn−オクチルトリフ
ェニルホウ素、テトラメチルアンモニウムn−オクチル
トリアニシルホウ素、テトラエチルアンモニウムn−ブ
チルトリフェニルホウ素、テトラエチルアンモニウムn
−ブチルトリアニシルホウ素、テトラブチルアンモニウ
ムn−ブチルトリフェニルホウ素、テトラブチルアンモ
ニウムn−ブチルトリアニシルホウ素、テトラオクチル
アンモニウムn−オクチルトリフェニルホウ素、テトラ
ブチルアンモニウムn−ドデシルトリフェニルホウ素、
トリメチルハイドロゲンアンモニウムn−ブチルトリフ
ェニルホウ素、トリエチルハイドロゲンアンモニウムn
−ブチルトリフェニルホウ素、テトラハイドロゲンアン
モニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、テトラメチル
アンモニウムテトラブチルホウ素、テトラエチルアンモ
ニウムテトラブチルホウ素、テトラブチルアンモニウム
テトラn−ブチルホウ素、テトラメチルアンモニウムト
リn−ブチル(トリフェニルシリル)ホウ素、テトラエ
チルアンモニウムトリn−ブチル(トリフェニルシリ
ル)ホウ素、テトラブチルアンモニウムトリn−ブチル
(トリフェニルシリル)ホウ素、テトラメチルアンモニ
ウムトリn−ブチル(ジメチルフェニルシリル)ホウ
素、テトラエチルアンモニウムトリn−ブチル(ジメチ
ルフェニルシリル)ホウ素、テトラブチルアンモニウム
トリn−ブチル(ジメチルフェニルシリル)ホウ素、テ
トラメチルアンモニウムn−オクチルジフェニル(ジn
−ブチルフェニルシリル)ホウ素、テトラブチルアンモ
ニウムジメチルジフェニルホウ素、テトラブチルアンモ
ニウムジブチルジフェニルホウ素、テトラエチルアンモ
ニウムn−オクチルジフェニル(ジn−ブチルフェニル
シリル)ホウ素、テトラブチルアンモニウムn−オクチ
ルジフェニル(ジn−ブチルフェニルシリル)ホウ素、
テトラメチルアンモニウムジメチルフェニル(トリメチ
ルシリル)ホウ素、テトラエチルアンモニウムジメチル
フェニル(トリメチルシリル)ホウ素、テトラブチルア
ンモニウムジメチルフェニル(トリメチルシリル)ホウ
素などがあげられ、これらの消色剤は単独でまたは2種
以上を混合して用いられる。
トラメチルアンモニウムn−ブチルトリフェニルホウ
素、テトラメチルアンモニウムn−ブチルトリアニシル
ホウ素、テトラメチルアンモニウムn−オクチルトリフ
ェニルホウ素、テトラメチルアンモニウムn−オクチル
トリアニシルホウ素、テトラエチルアンモニウムn−ブ
チルトリフェニルホウ素、テトラエチルアンモニウムn
−ブチルトリアニシルホウ素、テトラブチルアンモニウ
ムn−ブチルトリフェニルホウ素、テトラブチルアンモ
ニウムn−ブチルトリアニシルホウ素、テトラオクチル
アンモニウムn−オクチルトリフェニルホウ素、テトラ
ブチルアンモニウムn−ドデシルトリフェニルホウ素、
トリメチルハイドロゲンアンモニウムn−ブチルトリフ
ェニルホウ素、トリエチルハイドロゲンアンモニウムn
−ブチルトリフェニルホウ素、テトラハイドロゲンアン
モニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、テトラメチル
アンモニウムテトラブチルホウ素、テトラエチルアンモ
ニウムテトラブチルホウ素、テトラブチルアンモニウム
テトラn−ブチルホウ素、テトラメチルアンモニウムト
リn−ブチル(トリフェニルシリル)ホウ素、テトラエ
チルアンモニウムトリn−ブチル(トリフェニルシリ
ル)ホウ素、テトラブチルアンモニウムトリn−ブチル
(トリフェニルシリル)ホウ素、テトラメチルアンモニ
ウムトリn−ブチル(ジメチルフェニルシリル)ホウ
素、テトラエチルアンモニウムトリn−ブチル(ジメチ
ルフェニルシリル)ホウ素、テトラブチルアンモニウム
トリn−ブチル(ジメチルフェニルシリル)ホウ素、テ
トラメチルアンモニウムn−オクチルジフェニル(ジn
−ブチルフェニルシリル)ホウ素、テトラブチルアンモ
ニウムジメチルジフェニルホウ素、テトラブチルアンモ
ニウムジブチルジフェニルホウ素、テトラエチルアンモ
ニウムn−オクチルジフェニル(ジn−ブチルフェニル
シリル)ホウ素、テトラブチルアンモニウムn−オクチ
ルジフェニル(ジn−ブチルフェニルシリル)ホウ素、
テトラメチルアンモニウムジメチルフェニル(トリメチ
ルシリル)ホウ素、テトラエチルアンモニウムジメチル
フェニル(トリメチルシリル)ホウ素、テトラブチルア
ンモニウムジメチルフェニル(トリメチルシリル)ホウ
素などがあげられ、これらの消色剤は単独でまたは2種
以上を混合して用いられる。
【0055】前記消色剤の配合量は、前記近赤外線吸収
性染料100 部に対して1〜2500部、好ましくは5〜1000
部であることが望ましい。かかる消色剤の配合量が前記
範囲よりも少ないばあいには、消色速度が小さくなり、
また前記範囲よりも多いばあいには、えられる近赤外線
消色型トナーを用いて形成された印字、画像の耐光性が
わるくなり、消色、変色、退色する傾向がある。
性染料100 部に対して1〜2500部、好ましくは5〜1000
部であることが望ましい。かかる消色剤の配合量が前記
範囲よりも少ないばあいには、消色速度が小さくなり、
また前記範囲よりも多いばあいには、えられる近赤外線
消色型トナーを用いて形成された印字、画像の耐光性が
わるくなり、消色、変色、退色する傾向がある。
【0056】また、本発明において、トナー用配合剤に
含有されたオフセット防止剤としては、たとえばポリオ
レフィンワックス、パラフィン系ワックスなどが用いら
れる。かかるオフセット防止剤の配合量は、かかるオフ
セット防止剤を配合することによる効果を充分に発現せ
しめるためには、消色型トナーに用いられる全結着用樹
脂100 部に対して0.1 部以上、好ましくは0.5 部以上と
することが望ましいが、かかるオフセット防止剤の配合
量が多すぎるばあいには、電気的潜像を形成する感光体
への成膜などが発生する傾向があるので、前記全結着用
樹脂100 部に対して20部以下、好ましくは10部以下とす
ることが望ましい。
含有されたオフセット防止剤としては、たとえばポリオ
レフィンワックス、パラフィン系ワックスなどが用いら
れる。かかるオフセット防止剤の配合量は、かかるオフ
セット防止剤を配合することによる効果を充分に発現せ
しめるためには、消色型トナーに用いられる全結着用樹
脂100 部に対して0.1 部以上、好ましくは0.5 部以上と
することが望ましいが、かかるオフセット防止剤の配合
量が多すぎるばあいには、電気的潜像を形成する感光体
への成膜などが発生する傾向があるので、前記全結着用
樹脂100 部に対して20部以下、好ましくは10部以下とす
ることが望ましい。
【0057】また、トナー用配合剤には、必要に応じて
填料、滑剤、帯電制御剤などを単独でまたは2種以上を
混合して配合してもよい。
填料、滑剤、帯電制御剤などを単独でまたは2種以上を
混合して配合してもよい。
【0058】前記填料の具体例としては、たとえば酸化
チタン、炭酸カルシウム、亜鉛華、、微粉ケイ酸などの
白色填料があげられ、これらの白色填料は単独でまたは
2種以上を混合して用いられる。これらの白色填料のな
かでは酸化チタン、炭酸カルシウム、亜鉛華などが着色
性にすぐれたものであるので好ましい。前記填料の配合
量は、かかる填料を配合することによる効果を充分に発
現せしめるためには、消色型トナーに用いられる全結着
用樹脂100 部に対して0.5 部以上、さらに好ましくは2
部以上とすることが望ましい。かかる填料の配合量が多
すぎるばあいには、トナー固有の色濃度が薄くなる傾向
があるので、消色型トナーに用いられる全結着用樹脂10
0 部に対して50部以下、好ましくは30部以下とすること
が望ましい。
チタン、炭酸カルシウム、亜鉛華、、微粉ケイ酸などの
白色填料があげられ、これらの白色填料は単独でまたは
2種以上を混合して用いられる。これらの白色填料のな
かでは酸化チタン、炭酸カルシウム、亜鉛華などが着色
性にすぐれたものであるので好ましい。前記填料の配合
量は、かかる填料を配合することによる効果を充分に発
現せしめるためには、消色型トナーに用いられる全結着
用樹脂100 部に対して0.5 部以上、さらに好ましくは2
部以上とすることが望ましい。かかる填料の配合量が多
すぎるばあいには、トナー固有の色濃度が薄くなる傾向
があるので、消色型トナーに用いられる全結着用樹脂10
0 部に対して50部以下、好ましくは30部以下とすること
が望ましい。
【0059】前記滑剤の具体例としては、たとえばシリ
コーンオイル、植物油、動物油、プロセスオイルなどが
あげられ、これらの滑剤は単独でまたは2種以上を混合
して用いられる。前記滑剤の配合量は、かかる滑剤を配
合することによる効果を充分に発現せしめるためには、
消色型トナーに用いられる全結着用樹脂 100部に対して
0.1 部以上、さらに好ましくは0.5 部以上とすることが
望ましい。かかる滑剤の配合量が多すぎるばあいには、
トナーの画像品質に悪影響をおよぼす傾向があるので、
消色型トナーに用いられる全結着用樹脂 100部に対して
5部以下、好ましくは1部以下とすることが望ましい。
コーンオイル、植物油、動物油、プロセスオイルなどが
あげられ、これらの滑剤は単独でまたは2種以上を混合
して用いられる。前記滑剤の配合量は、かかる滑剤を配
合することによる効果を充分に発現せしめるためには、
消色型トナーに用いられる全結着用樹脂 100部に対して
0.1 部以上、さらに好ましくは0.5 部以上とすることが
望ましい。かかる滑剤の配合量が多すぎるばあいには、
トナーの画像品質に悪影響をおよぼす傾向があるので、
消色型トナーに用いられる全結着用樹脂 100部に対して
5部以下、好ましくは1部以下とすることが望ましい。
【0060】前記帯電制御剤の具体例としては、たとえ
ばニグロシン系染料、アルコキシ化アミン、第4級アン
モニウム塩、モノアゾ染料の金属錯塩などの電子受容性
染料、塩素化ポリオレフィンなどがあげられ、これらの
帯電制御剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられ
る。
ばニグロシン系染料、アルコキシ化アミン、第4級アン
モニウム塩、モノアゾ染料の金属錯塩などの電子受容性
染料、塩素化ポリオレフィンなどがあげられ、これらの
帯電制御剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられ
る。
【0061】消色型トナー用マスターバッチと結着用樹
脂、消色剤およびトナー用配合剤とを均一に分散させる
ためには、消色剤およびトナー用配合剤をあらかじめ結
着用樹脂に均一に分散させたのち、消色型トナー用マス
ターバッチと均一な組成となるように混合することが望
ましい。
脂、消色剤およびトナー用配合剤とを均一に分散させる
ためには、消色剤およびトナー用配合剤をあらかじめ結
着用樹脂に均一に分散させたのち、消色型トナー用マス
ターバッチと均一な組成となるように混合することが望
ましい。
【0062】また、消色型トナー用マスターバッチと結
着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤とを混合する際
には、消色型トナー用マスターバッチに含まれる成分と
結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤との分散性を
考慮して、結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤の
全配合量は、消色型トナー用マスターバッチ100 部に対
して10〜3000部、好ましくは30〜2500部とすることが望
ましい。かかる結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合
剤の全配合量が前記範囲よりも少ないばあいには、結着
用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤の均一分散が困難
となる傾向があり、前記範囲よりも多いばあいには、消
色型トナー用マスターバッチに含有された成分の均一分
散が困難となる傾向がある。
着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤とを混合する際
には、消色型トナー用マスターバッチに含まれる成分と
結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤との分散性を
考慮して、結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤の
全配合量は、消色型トナー用マスターバッチ100 部に対
して10〜3000部、好ましくは30〜2500部とすることが望
ましい。かかる結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合
剤の全配合量が前記範囲よりも少ないばあいには、結着
用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤の均一分散が困難
となる傾向があり、前記範囲よりも多いばあいには、消
色型トナー用マスターバッチに含有された成分の均一分
散が困難となる傾向がある。
【0063】また本発明においては、えられた消色型ト
ナーには、外添剤として、さらにたとえば耐熱性老化防
止剤、金属酸化物、金属石鹸などの退色防止剤、紫外線
吸収剤、帯電制御剤などを適宜配合してもよい。
ナーには、外添剤として、さらにたとえば耐熱性老化防
止剤、金属酸化物、金属石鹸などの退色防止剤、紫外線
吸収剤、帯電制御剤などを適宜配合してもよい。
【0064】本発明においては、消色型トナーは、結着
用樹脂、消色剤、消色型トナー用マスターバッチおよび
トナー用配合剤を加熱溶融混練後、冷却し、えられた塊
状物をたとえばハンマーミル、カッターミルなどで粗粉
砕し、ついでたとえばジェットミルなどで平均粒子径が
5〜30μm程度に微粉砕し、必要に応じて分級すること
によってえられる。加熱溶融混練温度は、消色型トナー
用マスターバッチに含有された近赤外線吸収性染料の分
解温度以下であり、近赤外線吸収性染料の分解温度は近
赤外線吸収性染料の種類によって異なるので、加熱溶融
混練温度は、用いられる近赤外線吸収性染料に応じてえ
らばれる。
用樹脂、消色剤、消色型トナー用マスターバッチおよび
トナー用配合剤を加熱溶融混練後、冷却し、えられた塊
状物をたとえばハンマーミル、カッターミルなどで粗粉
砕し、ついでたとえばジェットミルなどで平均粒子径が
5〜30μm程度に微粉砕し、必要に応じて分級すること
によってえられる。加熱溶融混練温度は、消色型トナー
用マスターバッチに含有された近赤外線吸収性染料の分
解温度以下であり、近赤外線吸収性染料の分解温度は近
赤外線吸収性染料の種類によって異なるので、加熱溶融
混練温度は、用いられる近赤外線吸収性染料に応じてえ
らばれる。
【0065】溶融混練には、結着用樹脂、消色剤、消
色型トナー用マスターバッチおよびトナー用配合剤を押
出機、ニーダー、ロールなどを用いて消色型トナー用マ
スターバッチに含有された近赤外線吸収性染料の分解温
度以下の温度で一度に溶融混練する方法、結着用樹
脂、消色剤およびトナー用配合剤を押出機で加熱溶融混
練し、押出機の途中で定容量または定重量供給機などを
用いて消色型トナー用マスターバッチを供給し、さらに
消色型トナー用マスターバッチに含有された近赤外線吸
収性染料の分解温度以下の温度で加熱溶融混練を行なう
方法、ニーダー、ロールなどを用いて結着用樹脂、消
色剤およびトナー用配合剤を加熱溶融混練後、消色型ト
ナー用マスターバッチを加えてさらに消色型トナー用マ
スターバッチに含有された近赤外線吸収性染料の分解温
度以下の温度で加熱溶融混練を行なう方法、結着用樹
脂、消色剤およびトナー用配合剤を加熱溶融混練後、え
られた混練物と消色型トナー用マスターバッチとを、混
練物をえた混練機とは異なる混練機を用いて消色型トナ
ー用マスターバッチに含有された近赤外線吸収性染料の
分解温度以下の温度で溶融混練する方法などがある。前
記の方法においては、用いられる2台の混練機は同一
種類のものであってもよく、また異なる種類のものであ
ってもよい。
色型トナー用マスターバッチおよびトナー用配合剤を押
出機、ニーダー、ロールなどを用いて消色型トナー用マ
スターバッチに含有された近赤外線吸収性染料の分解温
度以下の温度で一度に溶融混練する方法、結着用樹
脂、消色剤およびトナー用配合剤を押出機で加熱溶融混
練し、押出機の途中で定容量または定重量供給機などを
用いて消色型トナー用マスターバッチを供給し、さらに
消色型トナー用マスターバッチに含有された近赤外線吸
収性染料の分解温度以下の温度で加熱溶融混練を行なう
方法、ニーダー、ロールなどを用いて結着用樹脂、消
色剤およびトナー用配合剤を加熱溶融混練後、消色型ト
ナー用マスターバッチを加えてさらに消色型トナー用マ
スターバッチに含有された近赤外線吸収性染料の分解温
度以下の温度で加熱溶融混練を行なう方法、結着用樹
脂、消色剤およびトナー用配合剤を加熱溶融混練後、え
られた混練物と消色型トナー用マスターバッチとを、混
練物をえた混練機とは異なる混練機を用いて消色型トナ
ー用マスターバッチに含有された近赤外線吸収性染料の
分解温度以下の温度で溶融混練する方法などがある。前
記の方法においては、用いられる2台の混練機は同一
種類のものであってもよく、また異なる種類のものであ
ってもよい。
【0066】前記の方法は、事前に結着用樹脂、消色
剤、消色型トナー用マスターバッチおよびトナー用配合
剤を均一に混合する必要があるため、粉体の消色型トナ
ー用マスターバッチを用いることが好ましいが、前記
〜の方法では、消色型トナー用マスターバッチを粉体
の状態で用いてもよく、また溶融法でえられた溶融状態
の消色型トナー用マスターバッチを用いてもよい。前記
の方法で溶融状態の消色型トナー用マスターバッチを
用いるばあいには、定容量または定重量供給機として注
射器状の供給機などを用いてもよい。
剤、消色型トナー用マスターバッチおよびトナー用配合
剤を均一に混合する必要があるため、粉体の消色型トナ
ー用マスターバッチを用いることが好ましいが、前記
〜の方法では、消色型トナー用マスターバッチを粉体
の状態で用いてもよく、また溶融法でえられた溶融状態
の消色型トナー用マスターバッチを用いてもよい。前記
の方法で溶融状態の消色型トナー用マスターバッチを
用いるばあいには、定容量または定重量供給機として注
射器状の供給機などを用いてもよい。
【0067】かくしてえられる消色型トナーは、たとえ
ば紙類などからなる画像支持体上に印字定着後、たとえ
ば半導体レーザー、ハロゲンランプ、発光ダイオードな
どの手段により近赤外線を照射することにより、印字部
分を消色させることができるものである。そして、印字
部分を消色させた後には、さらにかかる消色部分に再度
重ねて印字を行なうことができる。
ば紙類などからなる画像支持体上に印字定着後、たとえ
ば半導体レーザー、ハロゲンランプ、発光ダイオードな
どの手段により近赤外線を照射することにより、印字部
分を消色させることができるものである。そして、印字
部分を消色させた後には、さらにかかる消色部分に再度
重ねて印字を行なうことができる。
【0068】前記したように、本発明の消色型トナー用
マスターバッチは、それ自体、近赤外線吸収性染料の退
色などを促進させる消色剤を含有していないため、消色
型トナー用マスターバッチの加熱溶融混練中に近赤外線
吸収性染料が退色することなどが防止され、熱安定性に
すぐれ、また消色型トナー用マスターバッチ保管中に近
赤外線を有する自然光が照射したばあいにも退色が防止
され、保存安定性にもすぐれたものである。消色型トナ
ー用マスターバッチに退色防止剤など退色防止性を有す
る成分が配合されているばあいには、該退色防止成分の
作用によって、該消色型トナー用マスターバッチの熱安
定性および保存安定性がさらにすぐれたものとなる。
マスターバッチは、それ自体、近赤外線吸収性染料の退
色などを促進させる消色剤を含有していないため、消色
型トナー用マスターバッチの加熱溶融混練中に近赤外線
吸収性染料が退色することなどが防止され、熱安定性に
すぐれ、また消色型トナー用マスターバッチ保管中に近
赤外線を有する自然光が照射したばあいにも退色が防止
され、保存安定性にもすぐれたものである。消色型トナ
ー用マスターバッチに退色防止剤など退色防止性を有す
る成分が配合されているばあいには、該退色防止成分の
作用によって、該消色型トナー用マスターバッチの熱安
定性および保存安定性がさらにすぐれたものとなる。
【0069】また本発明の消色型トナーの製造方法によ
ってえられる消色型トナーは、結着用樹脂および近赤外
線吸収性染料を含有した消色型トナー用マスターバッチ
と、結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤とが用い
られており、従来のように結着用樹脂、近赤外線吸収性
染料および消色剤を一括加熱溶融混練したときに、近赤
外線吸収性染料と消色剤とが接触し、近赤外線吸収性染
料が消色、退色するなどの問題点が解決され、加熱溶融
混練中および保管中の退色が防止され、熱安定性、保存
安定性が向上する。さらに、消色型トナー用マスターバ
ッチに退色防止剤など退色防止性を有する成分が配合さ
れているばあいには、退色防止成分の作用によって、該
消色型トナーの熱安定性および保存安定性がより一層向
上する。
ってえられる消色型トナーは、結着用樹脂および近赤外
線吸収性染料を含有した消色型トナー用マスターバッチ
と、結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤とが用い
られており、従来のように結着用樹脂、近赤外線吸収性
染料および消色剤を一括加熱溶融混練したときに、近赤
外線吸収性染料と消色剤とが接触し、近赤外線吸収性染
料が消色、退色するなどの問題点が解決され、加熱溶融
混練中および保管中の退色が防止され、熱安定性、保存
安定性が向上する。さらに、消色型トナー用マスターバ
ッチに退色防止剤など退色防止性を有する成分が配合さ
れているばあいには、退色防止成分の作用によって、該
消色型トナーの熱安定性および保存安定性がより一層向
上する。
【0070】つぎに、本発明の消色型トナー用マスター
バッチおよび該消色型トナー用マスターバッチを用いた
消色型トナーの製造方法を実施例にもとづいてさらに詳
細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。
バッチおよび該消色型トナー用マスターバッチを用いた
消色型トナーの製造方法を実施例にもとづいてさらに詳
細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。
【0071】消色型トナー用マスターバッチの製造例
(製造例番号MB1〜11) 表1〜2に示す原料を、表3に示す配合割合で二軸押出
機(池貝鉄工(株)製PCM−30)用いて130 ℃で加熱
溶融混練した。
(製造例番号MB1〜11) 表1〜2に示す原料を、表3に示す配合割合で二軸押出
機(池貝鉄工(株)製PCM−30)用いて130 ℃で加熱
溶融混練した。
【0072】製造例番号MB8〜9では、えられた加熱
溶融混練物をそのまま消色型トナー用マスターバッチと
した。また、製造例番号MB1〜7およびMB10〜1
1では、えられた加熱溶融混練物を冷却してえられた塊
状物を破砕し、消色型トナー用マスターバッチとした。
溶融混練物をそのまま消色型トナー用マスターバッチと
した。また、製造例番号MB1〜7およびMB10〜1
1では、えられた加熱溶融混練物を冷却してえられた塊
状物を破砕し、消色型トナー用マスターバッチとした。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】実施例1〜14 表4に示す消色型トナー用マスターバッチの添加法にし
たがい、表1〜2に示す原料と製造例番号MB1〜11
でえられた消色型トナー用マスターバッチとを表4に示
す混練機(表中、EXは二軸混練押出機、KNは加圧型
ニーダーを示す)を用いて130 ℃に加熱溶融混練後、冷
却し、えられた塊状物をカッターミルおよびジェット粉
砕機を用いて粉砕した。そののち風力分級機を用いて分
級し、粒子径が5〜20μmの消色型トナーを製造した。
たがい、表1〜2に示す原料と製造例番号MB1〜11
でえられた消色型トナー用マスターバッチとを表4に示
す混練機(表中、EXは二軸混練押出機、KNは加圧型
ニーダーを示す)を用いて130 ℃に加熱溶融混練後、冷
却し、えられた塊状物をカッターミルおよびジェット粉
砕機を用いて粉砕した。そののち風力分級機を用いて分
級し、粒子径が5〜20μmの消色型トナーを製造した。
【0077】なお、消色型トナー用マスターバッチの添
加法1〜4は、それぞれ以下のことを意味する。
加法1〜4は、それぞれ以下のことを意味する。
【0078】(消色型トナー用マスターバッチの添加法
1)結着用樹脂、消色剤、消色型トナー用マスターバッ
チおよびトナー用配合剤を、混合機を用いて均一混合を
行なったのち、二軸混練押出機または加圧型ニーダを用
いて加熱溶融混練を行なう方法。
1)結着用樹脂、消色剤、消色型トナー用マスターバッ
チおよびトナー用配合剤を、混合機を用いて均一混合を
行なったのち、二軸混練押出機または加圧型ニーダを用
いて加熱溶融混練を行なう方法。
【0079】(消色型トナー用マスターバッチの添加法
2)二軸混練押出機を用いて結着用樹脂、消色剤および
トナー用配合剤の混練を行ない、その混練部の途中から
消色型トナー用マスターバッチを供給し、加熱溶融混練
を行なう方法であって、結着用樹脂、消色剤およびトナ
ー用配合剤と消色型トナー用マスターバッチとが所定の
比率となるように、各成分の供給量を調節した。
2)二軸混練押出機を用いて結着用樹脂、消色剤および
トナー用配合剤の混練を行ない、その混練部の途中から
消色型トナー用マスターバッチを供給し、加熱溶融混練
を行なう方法であって、結着用樹脂、消色剤およびトナ
ー用配合剤と消色型トナー用マスターバッチとが所定の
比率となるように、各成分の供給量を調節した。
【0080】(消色型トナー用マスターバッチの添加法
3)加圧型ニーダを用いて結着用樹脂、消色剤およびト
ナー用配合剤を10分間加熱溶融混練したのち、消色型ト
ナー用マスターバッチを添加してさらに5分間加熱溶融
混練を行なう方法。
3)加圧型ニーダを用いて結着用樹脂、消色剤およびト
ナー用配合剤を10分間加熱溶融混練したのち、消色型ト
ナー用マスターバッチを添加してさらに5分間加熱溶融
混練を行なう方法。
【0081】(消色型トナー用マスターバッチの添加法
4)二軸混練押出機を2台用い、第1工程の二軸混練押
出機で結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤の加熱
溶融混練を行ない、第2工程の二軸混練押出機で消色型
トナー用マスターバッチの加熱溶融混練を行ない、第2
工程でえられた消色型トナー用マスターバッチを溶融状
態のまま第1工程の二軸混練押出機に供給する方法であ
って、結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤と消色
型トナー用マスターバッチとが所定の比率となるよう
に、各成分の供給量を調節した。
4)二軸混練押出機を2台用い、第1工程の二軸混練押
出機で結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤の加熱
溶融混練を行ない、第2工程の二軸混練押出機で消色型
トナー用マスターバッチの加熱溶融混練を行ない、第2
工程でえられた消色型トナー用マスターバッチを溶融状
態のまま第1工程の二軸混練押出機に供給する方法であ
って、結着用樹脂、消色剤およびトナー用配合剤と消色
型トナー用マスターバッチとが所定の比率となるよう
に、各成分の供給量を調節した。
【0082】
【表4】
【0083】つぎに、えられた消色型トナー100 部に微
粉末のシリカ(日本アエロジル工業(株)製、アエロジ
ルR−972 )0.1 部を混合し、えられた混合物に消色型
トナー濃度が7重量%となるようにキャリア(パウダー
テック(株)製、F883 −1025)を混合し、二成分系現
像剤をえた。
粉末のシリカ(日本アエロジル工業(株)製、アエロジ
ルR−972 )0.1 部を混合し、えられた混合物に消色型
トナー濃度が7重量%となるようにキャリア(パウダー
テック(株)製、F883 −1025)を混合し、二成分系現
像剤をえた。
【0084】えられた二成分系現像剤を市販の普通紙用
静電複写機((株)リコー製、FT−4525)により、ブ
ラックソリッドを原稿として複写を行なった。さらに複
写物を用紙トレイにセットし、同一画像が重なって印刷
されるように再度複写を行なった。印刷された画像のマ
クベス濃度と前回測定されたマクベス濃度とを比較し
て、その差が±0.05となるまで前記操作を繰り返し、マ
クベス濃度差が±0.05となった印刷物をサンプルとし
た。このサンプルを用い、消色型トナーの物性として退
色防止性、光安定性および消色性を以下の方法にしたが
って調べた。その結果を表4に併せて示す。
静電複写機((株)リコー製、FT−4525)により、ブ
ラックソリッドを原稿として複写を行なった。さらに複
写物を用紙トレイにセットし、同一画像が重なって印刷
されるように再度複写を行なった。印刷された画像のマ
クベス濃度と前回測定されたマクベス濃度とを比較し
て、その差が±0.05となるまで前記操作を繰り返し、マ
クベス濃度差が±0.05となった印刷物をサンプルとし
た。このサンプルを用い、消色型トナーの物性として退
色防止性、光安定性および消色性を以下の方法にしたが
って調べた。その結果を表4に併せて示す。
【0085】(退色防止性)えられた消色型トナーを油
圧プレスを用いて直径約50mm、厚さ約2mmに成型し、そ
の成型物の反射濃度をマクベス濃度計を用いて測定し
た。マクベス濃度計による反射濃度の測定は、各成型物
につき20箇所行ない、その平均値を反射濃度として、以
下の評価基準にもとづいて評価した。
圧プレスを用いて直径約50mm、厚さ約2mmに成型し、そ
の成型物の反射濃度をマクベス濃度計を用いて測定し
た。マクベス濃度計による反射濃度の測定は、各成型物
につき20箇所行ない、その平均値を反射濃度として、以
下の評価基準にもとづいて評価した。
【0086】(評価基準) A:反射濃度が1.10以上 B:反射濃度が0.91以上1.10未満 C:反射濃度が0.71以上0.91未満 D:反射濃度が0.71未満 (光安定性)えられたサンプルの反射濃度を濃度Aとし
てマクベス濃度計を用いて測定した。同サンプルを1500
ルクスの蛍光灯下に24時間放置したのち、反射濃度を濃
度Bとして前記と同様に測定し、式: (保持率)=(濃度B)/(濃度A)×100 にしたがって保持率を求め、以下の評価基準にもとづい
て評価した。
てマクベス濃度計を用いて測定した。同サンプルを1500
ルクスの蛍光灯下に24時間放置したのち、反射濃度を濃
度Bとして前記と同様に測定し、式: (保持率)=(濃度B)/(濃度A)×100 にしたがって保持率を求め、以下の評価基準にもとづい
て評価した。
【0087】(評価基準) A:保持率が80%以上 B:保持率が61%以上80%未満 C:保持率が41%以上61%未満 D:保持率が41%未満 (消色性)えられたサンプルを雰囲気温度が60℃の恒温
槽中に放置するとともに、ハロゲンランプによる照射を
行なった。該ハロゲンランプとして、アルミニウムコー
ト型ハロゲンランプを用い、前記恒温槽内でサンプル面
から10cmの位置に設置した。
槽中に放置するとともに、ハロゲンランプによる照射を
行なった。該ハロゲンランプとして、アルミニウムコー
ト型ハロゲンランプを用い、前記恒温槽内でサンプル面
から10cmの位置に設置した。
【0088】消色性の判断は、恒温槽の観察窓から3名
で目視観察を行ない、消色したと判断した時間をストッ
プウォッチで計測し、その平均値を消色時間として求
め、以下の評価基準にもとづいて評価した。
で目視観察を行ない、消色したと判断した時間をストッ
プウォッチで計測し、その平均値を消色時間として求
め、以下の評価基準にもとづいて評価した。
【0089】(評価基準) A:消色時間が10秒未満 B:消色時間が10秒以上30秒未満 C:消色時間が30秒以上60秒未満 D:消色時間が60秒以上、または消色しない 比較例1〜16 表1〜2に示す原料を、表5に示す配合割合で表5に示
す混練機(表中、EXは二軸混練押出機、KNは加圧型
ニーダーを示す)を用いて130 ℃に加熱溶融混練後、冷
却し、えられた塊状物をカッターミルおよびジェット粉
砕機を用いて粉砕した。そののち風力分級機を用いて分
級し、粒子径が5〜20μmのトナーをえた。
す混練機(表中、EXは二軸混練押出機、KNは加圧型
ニーダーを示す)を用いて130 ℃に加熱溶融混練後、冷
却し、えられた塊状物をカッターミルおよびジェット粉
砕機を用いて粉砕した。そののち風力分級機を用いて分
級し、粒子径が5〜20μmのトナーをえた。
【0090】えられたトナーの物性を実施例1〜14と同
様の方法で調べた。その結果を表5に併せて示す。
様の方法で調べた。その結果を表5に併せて示す。
【0091】
【表5】
【0092】表4および表5に示した結果から、トナー
成分を一度に加熱溶融混練し、トナーを製造する方法に
よってえられた比較例1〜16のトナーに比べて、あらか
じめ調製した消色型トナー用マスターバッチを用いてえ
られた実施例1〜14の消色型トナーは、消色型トナーの
各種物性が格段に向上していることがわかる。また、極
性基を有する結着用樹脂を用いたばあいには、退色防止
剤を用いなくても、退色防止剤を用いたトナーと同等の
格段に向上した物性を有することがわかる。
成分を一度に加熱溶融混練し、トナーを製造する方法に
よってえられた比較例1〜16のトナーに比べて、あらか
じめ調製した消色型トナー用マスターバッチを用いてえ
られた実施例1〜14の消色型トナーは、消色型トナーの
各種物性が格段に向上していることがわかる。また、極
性基を有する結着用樹脂を用いたばあいには、退色防止
剤を用いなくても、退色防止剤を用いたトナーと同等の
格段に向上した物性を有することがわかる。
【0093】
【発明の効果】本発明の消色型トナー用マスターバッチ
には、結着用樹脂および紫外線吸収性染料が用いられて
おり、消色剤が含有されていないので、それ自体、光安
定性にすぐれ、長期間にわたってすぐれた耐退色性を呈
し、保存安定性にすぐれているとともに、加熱溶融混練
時に消色剤によって発生する変色や退色が防止されるた
め、熱安定性にすぐれたものである。また消色型トナー
用マスターバッチに退色防止剤などの退色防止成分が含
有されているばあいには、かかる退色防止成分の作用に
よって、消色型トナー用マスターバッチは保存安定性お
よび熱安定性がさらにすぐれたものとなる。
には、結着用樹脂および紫外線吸収性染料が用いられて
おり、消色剤が含有されていないので、それ自体、光安
定性にすぐれ、長期間にわたってすぐれた耐退色性を呈
し、保存安定性にすぐれているとともに、加熱溶融混練
時に消色剤によって発生する変色や退色が防止されるた
め、熱安定性にすぐれたものである。また消色型トナー
用マスターバッチに退色防止剤などの退色防止成分が含
有されているばあいには、かかる退色防止成分の作用に
よって、消色型トナー用マスターバッチは保存安定性お
よび熱安定性がさらにすぐれたものとなる。
【0094】また、本発明の消色型トナーの製造方法に
よれば、結着用樹脂、消色剤、消色型トナー用マスター
バッチおよびオフセット防止剤を含有したトナー用配合
剤が用いられており、従来のように結着用樹脂、近赤外
線吸収性染料および消色剤を一括加熱溶融混練したとき
に、近赤外線吸収性染料と消色剤とが接触し、近赤外線
吸収性染料が消色、退色するなどといった問題を解決す
ることができる。消色型トナー用マスターバッチに退色
防止剤などの退色防止成分が含有されているばあいに
は、退色防止成分の作用によって該トナーの加熱時の熱
安定性や保存安定性がさらに向上する。
よれば、結着用樹脂、消色剤、消色型トナー用マスター
バッチおよびオフセット防止剤を含有したトナー用配合
剤が用いられており、従来のように結着用樹脂、近赤外
線吸収性染料および消色剤を一括加熱溶融混練したとき
に、近赤外線吸収性染料と消色剤とが接触し、近赤外線
吸収性染料が消色、退色するなどといった問題を解決す
ることができる。消色型トナー用マスターバッチに退色
防止剤などの退色防止成分が含有されているばあいに
は、退色防止成分の作用によって該トナーの加熱時の熱
安定性や保存安定性がさらに向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 勇喜 兵庫県神戸市兵庫区明和通三丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 (72)発明者 山口 清隆 兵庫県神戸市兵庫区明和通三丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 (72)発明者 吉田 高幸 兵庫県神戸市兵庫区明和通三丁目2番15号 バンドー化学株式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】 結着用樹脂および一般式(I) : 【化1】 (式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イオン、PF6
- 、SbF6 - 、OH-、スルホン酸イオンまたはBF
4 - 、Yは近赤外線領域に吸収特性を有する陽イオンを
示す)または一般式(II): 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ独立し
て水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子を含む炭化水
素基、Yは前記と同じ)で表わされる近赤外線吸収性染
料を含有したことを特徴とする消色型トナー用マスター
バッチ。 - 【請求項2】 退色防止剤を含有してなる請求項1記載
の消色型トナー用マスターバッチ。 - 【請求項3】 退色防止剤が耐熱性老化防止剤、金属酸
化物および金属石鹸から選ばれた少なくもとも1種であ
る請求項2記載の消色型トナー用マスターバッチ。 - 【請求項4】 耐熱性老化防止剤がp−ヒドロキシ安息
香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒド
ロキシ安息香酸プロピル、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、3,4−ジヒドロキシ−4´−メチルジ
フェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−p
−トリルスルホン、没食子酸ラウリルおよびレゾルシノ
ールから選ばれた少なくとも1種である請求項3記載の
消色型トナー用マスターバッチ。 - 【請求項5】 金属酸化物がMgO、MgOとSiO2
との混合物、MgOとAl2 O3 との混合物、Na
2 O、SiO2 ・MgO、SiO2 ・Al2 O3、Al
2 O3 ・Na2 O・CO2 およびMgO・Al2 O3 ・
CO2 から選ばれた少なくとも1種である請求項3記載
の消色型トナー用マスターバッチ。 - 【請求項6】 金属石鹸がステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン
酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、リシノー
ル酸バリウムおよび2−エチルヘキシル酸バリウムから
選ばれた少なくとも1種である請求項3記載の消色型ト
ナー用マスターバッチ。 - 【請求項7】 結着用樹脂が分子中に水酸基、シアノ
基、カルボキシル基またはカルボニル基を有する請求項
1、2、3、4、5または6記載の消色型トナー用マス
ターバッチ。 - 【請求項8】 結着用樹脂、一般式(III) : 【化3】 (式中、R5 、R6 、R7 およびR8 はそれぞれ独立し
てアルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環基、置
換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換ア
ラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基また
は置換シリル基を示し、R5 、R6 、R7およびR8 の
うち少なくとも1個は炭素数1〜12のアルキル基;
R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ独立して水素原
子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、置換アル
キル基、置換アリール基、置換アリル基、置換アラルキ
ル基、置換アルケニル基または置換アルキニル基を示
す)で表わされる消色剤、請求項1、2、3、4、5、
6または7に記載の消色型トナー用マスターバッチなら
びにオフセット防止剤を含有したトナー用配合剤とを該
消色型トナー用マスターバッチに含有された近赤外線吸
収性染料の分解温度以下の温度で加熱混練し、えられた
混合物を冷却し、ついで粉砕することを特徴とする消色
型トナーの製造方法。 - 【請求項9】 結着用樹脂、一般式(III) : 【化4】 (式中、R5 、R6 、R7 およびR8 はそれぞれ独立し
てアルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環基、置
換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換ア
ラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基また
は置換シリル基を示し、R5 、R6 、R7およびR8 の
うち少なくとも1個は炭素数1〜12のアルキル基;
R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ独立して水素原
子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、置換アル
キル基、置換アリール基、置換アリル基、置換アラルキ
ル基、置換アルケニル基または置換アルキニル基を示
す)で表わされる消色剤およびオフセット防止剤を含有
したトナー用配合剤を加熱混練して混練物(A)をえ、
該混練物(A)と請求項1、2、3、4、5、6または
7に記載の消色型トナー用マスターバッチとを消色型ト
ナー用マスターバッチに含有された近赤外線吸収性染料
の分解温度以下の温度で加熱混練して混練物(B)を
え、該混練物(B)を冷却し、ついで粉砕することを特
徴とする消色型トナーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5118633A JPH06332239A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 消色型トナー用マスターバッチおよびそれを用いた消色型トナーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5118633A JPH06332239A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 消色型トナー用マスターバッチおよびそれを用いた消色型トナーの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06332239A true JPH06332239A (ja) | 1994-12-02 |
Family
ID=14741367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5118633A Pending JPH06332239A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 消色型トナー用マスターバッチおよびそれを用いた消色型トナーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06332239A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002357922A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-13 | Toshiba Tec Corp | 現像剤、その製造方法、及びこれを用いた画像形成方法 |
JP2011048119A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Casio Electronics Co Ltd | 電子写真用消色トナー及びその製造方法 |
CN103105748A (zh) * | 2011-11-11 | 2013-05-15 | 卡西欧电子工业株式会社 | 含有有机白色颜料的消色型电子照相调色剂及其制造方法 |
JP2014115508A (ja) * | 2012-12-11 | 2014-06-26 | Casio Electronics Co Ltd | 消色型電子写真トナー、マスターバッチ、及び消色型電子写真トナーの製造方法 |
JP2014115471A (ja) * | 2012-12-10 | 2014-06-26 | Casio Electronics Co Ltd | 消色型電子写真トナー |
JP2021071610A (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | キヤノン株式会社 | トナー |
-
1993
- 1993-05-20 JP JP5118633A patent/JPH06332239A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US8822116B2 (en) | 2011-11-11 | 2014-09-02 | Casio Electronics Manufacturing Co., Ltd. | Erasable electrophotographic toner containing organic white pigment and method of producing the same |
JP2014115471A (ja) * | 2012-12-10 | 2014-06-26 | Casio Electronics Co Ltd | 消色型電子写真トナー |
JP2014115508A (ja) * | 2012-12-11 | 2014-06-26 | Casio Electronics Co Ltd | 消色型電子写真トナー、マスターバッチ、及び消色型電子写真トナーの製造方法 |
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