JPH05181308A - 近赤外線消色型トナー - Google Patents

近赤外線消色型トナー

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JPH05181308A
JPH05181308A JP3347363A JP34736391A JPH05181308A JP H05181308 A JPH05181308 A JP H05181308A JP 3347363 A JP3347363 A JP 3347363A JP 34736391 A JP34736391 A JP 34736391A JP H05181308 A JPH05181308 A JP H05181308A
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JP
Japan
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toner
near infrared
resin
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Application number
JP3347363A
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English (en)
Inventor
Katsumi Murofushi
克己 室伏
Kiichi Hosoda
喜一 細田
Jiro Yamashiro
二郎 山城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 近赤外線を照射することによりほぼ完全に消
色し、かつ耐可視光線性にすぐれた近赤外線消色型トナ
ーを提供すること。 【構成】 結着用樹脂、近赤外線吸収性染料および消色
剤を含有してなる近赤外線消色型トナーであって、結着
用樹脂として110 ℃における溶融粘度が107 P以下であ
り、かつ140 ℃における溶融粘度が103 P以上である樹
脂を用いたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は近赤外線消色型トナーに
関する。さらに詳しくは、電子写真、静電記録体などに
おける電気的潜像や電気的信号を可視化しうる近赤外線
消色型トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自然保護、とくに森林資源の保護
および都市部におけるゴミの削減のため、使用済みの紙
類の再利用、再生利用が見直されつつある。その一環と
して、企業のオフィス内で生じる不要になった使用済み
の複写紙、印刷物、ファクシミリ用紙などの廃紙の再利
用などについて検討されている。
【0003】そこで、企業が製紙会社をグループに入
れ、廃紙を回収後、溶解させて再生紙として再加工して
再利用しているが、これらの紙類には一般に企業秘密と
されている企業内部機密書類が大半を占めているため、
これらの紙類を該企業外部の製紙会社で回収し、再生利
用することはきわめて困難であり、しかも印刷物、複写
物などの記録部分、印字部分は容易に消去することがで
きないため、焼却したり破砕して廃棄処分せざるをえ
ず、このような紙類の再利用などは事実上ほぼ不可能で
あると考えられていた。また、シュレッダーなどで破砕
した廃紙の再生利用について一部検討が行なわれている
が、このように破砕された廃紙を用いて製造された再生
紙の強度は一般に小さいため、たとえば情報用紙などと
して使用に耐えないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、前記従来技術に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、近赤
外線を吸収して分解、消色しうる近赤外光消色型記録材
料を見出し、かかる記録材料を用いたトナーを開発して
いる(特願平2-194187号明細書)。
【0005】前記トナーを用いて静電複写を行なったば
あい、複写用紙に記録された画像、印字などを、近赤外
線を照射するだけで消去することができ、消去後に再度
静電複写を行なうことができるので、該複写用紙の再利
用が可能となり、また使用済みの複写用紙を廃棄する際
には、記録された画像、印字などを近赤外線の照射によ
り消去しうるので、秘密事項の外部洩出を防止すること
ができると同時に該複写用紙を回収し、再生利用するこ
とが可能となるなどの数多くの利点がある。
【0006】前記トナーは、確かに近赤外線を照射する
ことにより消色し、たとえば複写用紙などに好適に使用
しうるものであるが、近赤外線の照射による消色速度が
遅く、たとえば日本工業規格A列4番のサイズの記録紙
全体のトナー像を消色するためには1枚あたり数10秒程
度必要であり、実用面から消色速度の向上が強く望まれ
ている。そこで、たとえば近赤外線吸収性染料と消色剤
の配合比率を変えることにより消色速度を高めようとす
ると、前記トナーには可視光線の照射により徐々に退色
する性質があるため、可視光線の照射による退色が進み
やすくなるという問題がある。
【0007】本発明は、前記トナーに鑑みてなされたも
のであり、消色性および耐可視光線性にすぐれたトナー
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、結
着用樹脂に一般式(I) :
【0009】
【化4】
【0010】(式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イ
オン、PF6 - 、SbF6 - 、OH- 、スルホン酸イオ
ンまたはBF4 - を示す)または一般式(II):
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ独立して水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子
を含む炭化水素基;Yは近赤外領域に吸収特性を有する
陽イオンを示す)で表わされる近赤外線吸収性染料およ
び一般式(III) :
【0013】
【化6】
【0014】(式中、R5 、R6 、R7 およびR8 はそ
れぞれ独立してアルキル基、アリール基、アリル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、
複素環基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリ
ル基、置換アラルキル基、置換アルキニル基、置換アル
キニル基または置換シリル基を示し、R5 、R6 、R7
およびR8 のうち少なくとも1個は炭素数1〜12のアル
キル基;R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ独立し
て水素原子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラ
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、置
換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換ア
ラルキル基、置換アルケニル基または置換アルキニル基
を示す)で表わされる消色剤を配合してなるトナーであ
って、結着用樹脂として110 ℃における溶融粘度が107
P以下であり、かつ140 ℃における溶融粘度が103 P以
上である樹脂を用いたことを特徴とする近赤外線消色型
トナーに関する。
【0015】
【作用および実施例】本発明の近赤外線消色型トナー
は、該トナーを用いてたとえば複写用紙などの画像支持
体上に印字画像などを形成したのち、近赤外線を照射し
たときにほぼ完全に消色することができ、また消色後に
可視光線が照射されたばあいでも変色しがたいものであ
る。
【0016】本発明の近赤外線消色型トナーがこのよう
に消色性にすぐれているのは、一般にたとえばハロゲン
ランプなどにより消色を行なう際には、該トナーは低く
ても110 ℃の温度に加熱されることがあり、かかる温度
で近赤外線吸収性染料と消色剤の相互作用が不充分であ
るばあいには、充分な消色性が発現されなくなるが、本
発明においては110 ℃の温度で特定の粘度を有する結着
用樹脂が用いられているため、該結着用樹脂の流動性に
より両者の相互作用が維持され、消色性の向上が図られ
るものと考えられる。
【0017】また、本発明の近赤外線消色型トナーが耐
可視光線性にすぐれているのは、一般に140 ℃に近傍の
温度で近赤外線吸収性染料が熱分解を受け、分解物の存
在によりトナーの耐可視光線性が劣るようになるが、か
かる温度で結着用樹脂の溶融粘度が高ければ、該結着用
樹脂中で近赤外線吸収性染料が固定された状態にあり、
熱分解を受けにくくなることに起因するものと考えられ
る。
【0018】さらに、結着用樹脂の流動性が加熱温度に
より著しく変動するばあい、トナーを用いて記録紙に印
字、画像を形成する際に問題がある。たとえば 140℃の
温度での結着用樹脂の溶融粘度が103 P未満のばあい、
記録紙上の未定着トナー像を該記録紙に定着するときに
定着温度によっては該トナーの結着用樹脂が完全に溶融
状態となり、前記近赤外線吸収性染料と消色剤の相互作
用を著しく促進させる。その結果、えられた印字、画像
は可視光線の照射による退色が激しく、実用上支障をき
たすことになる。しかしながら、本発明においては140
℃の温度での溶融粘度が103 P以上の結着用樹脂が用い
られているため、このような現象は生じず、耐可視光線
性にすぐれているものと考えられる。
【0019】このように本発明においては、結着用樹脂
として110 ℃における溶融粘度が107 P以下であり、14
0 ℃における溶融粘度が103 P以上である樹脂が用いら
れる。
【0020】ここで、前記溶融粘度とは、降下式フロー
テスターを用いて測定したときの値をいう。さらに詳し
くは、前記溶融粘度は、高架式フローテスターCFT-500
((株)島津製作所製)を用い、ダイ(長さ1mm、直径
1mm)を取り付けたシリンダー内に結着用樹脂 1.5gを
入れ、プランジャーにより10kg・f/cm2 の荷重を加えな
がら2℃/分の昇温速度で加熱し、110 ℃または140 ℃
に達したときの粘度をいう。
【0021】前記結着用樹脂の110 ℃における溶融粘度
が107 Pよりも高いばあいには、たとえばハロゲンラン
ブなどにより消色する際の加熱でトナーが110 ℃程度に
達しても該結着用樹脂の流動性が小さく、近赤外線吸収
性染料と消色剤との接触頻度が低下し、消色性の向上が
望めなくなり、また140 ℃における溶融粘度が103 P未
満のばあいには、前記のように、定着時に該トナーの融
解が必要以上に進み、該トナーを用いて形成された印
字、画像の可視光線の照射による退色が著しく促進され
る。したがって、本発明においては、前記結着用樹脂と
して、110 ℃における溶融粘度が107 P以下、好ましく
は106 P以下であり、また140 ℃における溶融粘度が10
3 P以上、好ましくは5×103 P以上であるものが用い
られる。
【0022】前記結着用樹脂の具体例としては、たとえ
ばポリスチレン、ポリp-クロロスチレン、ポリビニルト
ルエンなどのスチレンおよびその置換体の単独重合体;
スチレン-p- クロロスチレン共重合体、スチレン- プロ
ピレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、
スチレン- ビニルナフタリン共重合体、スチレン- アク
リル酸メチル共重合体、スチレン- アクリル酸エチル共
重合体、スチレン- アクリル酸ブチル共重合体、スチレ
ン- アクリル酸オクチル共重合体、スチレン-メタクリ
ル酸メチル共重合体、スチレン- メタクリル酸エチル共
重合体、スチレン- メタクリル酸ブチル共重合体、スチ
レン- α- クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン- アクリロニトリル共重合体、スチレン- ビニルメチ
ルエーテル共重合体、スチレン- ビニルエチルエーテル
共重合体、スチレン- ビニルメチルケトン共重合体、ス
チレン- ブタジエン共重合体、スチレン- イソプレン共
重合体、スチレン- アクリロニトリル- インデン共重合
体、スチレン- マレイン酸共重合体、スチレン- マレイ
ン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ
メチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポ
リ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、
エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポ
リアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹
脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族系炭化水素樹
脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィンなどがあげら
れるが、本発明はかかる例示のみに限定されるものでは
ない。これら結着用樹脂は通常単独でまたは2種以上を
混合して用いられる。これらの結着用樹脂の中では、ス
チレン- アクリル酸エステル系共重合体およびポリエス
テルは、配合された近赤外線吸収性染料および消色剤の
分散性がよく、トナーの製造が容易であり、えられる消
色型トナーが消色性および可視光線の照射による耐退色
性にすぐれるのでとくに好適に使用しうるものである。
【0023】なお、本発明においては、前記結着用樹脂
には必要により、定着時の耐オフセット性を付与するた
めに、たとえばポリオレフィンワックスなどのワックス
が配合される。かかるワックスの配合量は、該ワックス
を配合することによる効果を充分に発現せしめるために
前記結着用樹脂100 部(重量部、以下同様)に対して0.
1 部以上、好ましくは0.5 部以上とすることが望ましい
が、該ワックスの配合量が多すぎるばあいには、感光体
にワックスが付着することによって画像に黒点がでるフ
ィルミング現象が発生する傾向があるので、前記結着用
樹脂100 部に対して20部以下、好ましくは10部以下とす
ることが望ましい。
【0024】本発明において、近赤外線吸収性染料とし
ては、一般式(I) :
【0025】
【化7】
【0026】(式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イ
オン、PF6 - 、SbF6 - 、OH- 、スルホン酸イオ
ンまたはBF4 - を示す)または一般式(II):
【0027】
【化8】
【0028】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ独立して水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子
を含む炭化水素基;Yは近赤外領域に吸収特性を有する
陽イオンを示す)で表わされるものが用いられる。
【0029】前記ハロゲンイオンとしては、フッ素イオ
ン、塩素イオン、臭素イオンおよびヨウ素イオンがあげ
られ、またスルホン酸イオンとしては、たとえば CH3 SO3 - などのメチルスルホン酸イオン、FCH
2 SO3 - 、F2 CHSO3 - 、F3 CSO3 - 、Cl
CH2 SO3 - 、Cl2 CHSO3 - 、Cl3 CSO3
- 、CH3 OCH2 SO3 - 、(CH3 2 NCH2
3 - などの置換メチルスルホン酸イオン、C6 5
3 - などのフェニルスルホン酸イオン、CH3 6
4 SO3 - 、(CH3 2 6 3 SO3 - 、(C
3 3 6 2 SO3 - 、HOC6 4 SO3 -
(HO)2 6 3 SO3 - 、(HO)3 6 2 SO
3 - 、CH3 OC6 4 SO3 - 、C6 4 ClSO3
- 、C6 3 Cl2 SO3 - 、C6 2 Cl3
3 - 、C6 HCl4 SO3 - 、C6 Cl5 SO3 -
6 4 FSO3 - 、C6 3 2 SO3 - 、C6 2
3 SO3 - 、C6 HF4 SO3 - 、C6 5
3 - 、(CH3 2 NC6 4 SO3 - などの置換フ
ェニルスルホン酸イオンなどがあげられる。
【0030】また、前記一般式(II)において、R1 、R
2 、R3 およびR4 の具体例としては、たとえば水素原
子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環
基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、
置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル
基、置換シリル基などがあげられる。これらのなかで好
ましいものの具体例としては、たとえば水素原子、フェ
ニル基、アニシル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘ
キシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ドデシル
基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、メトキシ
メチル基、メトキシエチル基、エトキシフェニル基、ト
ルイル基、t-ブチルフェニル基、フルオロフェニル基、
クロロフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、ビニル
基、アリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニ
ルシリル基、ジブチルフェニルシリル基、トリメチルシ
リル基、ピペリジル基、チエニル基、フリル基などがあ
げられる。また、R1 、R2 、R3 およびR4 のうち少
なくとも1個は炭素数1〜12のアルキル基であることが
好ましいが、かかるアルキル基のなかでもより好ましい
ものとしては、たとえばn-ブチル基、n-ペンチル基、n-
ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ドデシル
基などの炭素数が4〜12のアルキル基があげられる。
【0031】また、前記一般式(II)で表わされる近赤外
線吸収性染料のYとして好ましいものは、たとえば近赤
外領域に吸収特性を有するシアニン、トリアリールメタ
ン、アミニウム、ジインモニウム、チアジン、キサンテ
ン、オキサジン、スチリル、ピリリウム系陽イオン染料
などがあげられる。かかるYの代表例としては、たとえ
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】などがあげられる。
【0035】前記近赤外線吸収性染料の配合量は、前記
結着用樹脂100 部に対して0.01〜25部、好ましくは0.1
〜5部である。かかる近赤外線吸収性染料の配合量が前
記範囲よりも少ないばあいには、えられるトナーに充分
な着色が付与されなくなる傾向があり、また前記範囲よ
りも多いばあいには、えられるトナーに固有のトリボ電
荷量に悪影響を及ぼす傾向がある。
【0036】本発明において、消色剤としては、一般式
(III) :
【0037】
【化11】
【0038】(式中、R5 、R6 、R7 およびR8 はそ
れぞれ独立してアルキル基、アリール基、アリル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、
複素環基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリ
ル基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アル
キニル基または置換シリル基を示し、R5 、R6 、R7
およびR8 のうち少なくとも1個は炭素数1〜12のアル
キル基:R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ独立し
て水素原子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラ
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、置
換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換ア
ラルキル基、置換アルケニル基または置換アルキニル基
を示す)で表わされるものが用いられる。
【0039】前記消色剤の具体例としては、たとえばテ
トラメチルアンモニウムn-ブチルトリフェニルホウ素、
テトラメチルアンモニウムn-ブチルトリアニシルホウ
素、テトラメチルアンモニウムn-オクチルトリフェニル
ホウ素、テトラメチルアンモニウムn-オクチルトリアニ
シルホウ素、テトラエチルアンモニウムn-ブチルトリフ
ェニルホウ素、テトラエチルアンモニウムn-ブチルトリ
アニシルホウ素、テトラブチルアンモニウムn-ブチルト
リフェニルホウ素、テトラブチルアンモニウムn-ブチル
トリアニシルホウ素、テトラオクチルアンモニウムn-オ
クチルトリフェニルホウ素、テトラブチルアンモニウム
n-ドデシルトリフェニルホウ素、トリメチルハイドロゲ
ンアンモニウムn-ブチルトリフェニルホウ素、トリエチ
ルハイドロゲンアンモニウムn-ブチルトリフェニルホウ
素、テトラハイドロゲンアンモニウムn-ブチルトリフェ
ニルホウ素、テトラメチルアンモニウムテトラブチルホ
ウ素、テトラエチルアンモニウムテトラブチルホウ素、
テトラn-ブチルアンモニウムテトラn-ブチルホウ素、テ
トラメチルアンモニウムトリn-ブチル(トリフェニルシ
リル)ホウ素、テトラエチルアンモニウムトリn-ブチル
(トリフェニルシリル)ホウ素、テトラブチルアンモニ
ウムn-ブチル(トリフェニルシリル)ホウ素、テトラメ
チルアンモニウムトリn-ブチル(ジメチルフェニルシリ
ル)ホウ素、テトラエチルアンモニウムトリn-ブチル
(ジメチルフェニルシリル)ホウ素、テトラブチルアン
モニウムトリn-ブチル(ジメチルフェニルシリル)ホウ
素、テトラメチルアンモニウムn-オクチルジフェニル
(ジn-ブチルフェニルシリル)ホウ素、テトラエチルア
ンモニウムn-オクチルジフェニル(ジn-ブチルフェニル
シリル)ホウ素、テトラブチルアンモニウムn-オクチル
ジフェニル(ジn-ブチルフェニルシリル)ホウ素、テト
ラメチルアンモニウムジメチルフェニル(トリメチルシ
リル)ホウ素、テトラエチルアンモニウムジメチルフェ
ニル(トリメチルシリル)ホウ素、テトラブチルアンモ
ニウムジメチルフェニル(トリメチルシリル)ホウ素な
どがあげられ、これらの消色剤は単独でまたは2種以上
を混合して用いられる。
【0040】前記消色剤の配合量は、前記近赤外線吸収
性染料100 部に対して1〜2500部、好ましくは5〜1000
部である。かかる消色剤の配合量が前記範囲よりも少な
いばあいには、トナーの消色速度が小さくなる傾向があ
り、また前記範囲よりも多いばあいには、えられるトナ
ーを用いて形成された印字、画像が可視光線の照射によ
り比較的短時間で退色する傾向がある。
【0041】本発明の消色型トナーは、結着用樹脂に近
赤外線吸収性染料および消色剤を配合したものである
が、さらにたとえば必要により一般にカラートナーに用
いられている正荷電または負荷電の荷電制御剤、可塑
剤、耐熱性老化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を適
宜配合してもよい。
【0042】本発明の消色型トナーの調製方法には、溶
液法と溶融法がある。
【0043】前記溶液法とは、近赤外線吸収性染料およ
び結着用樹脂を有機溶剤に溶解混練し、これに消色剤、
必要によりワックス、添加剤などを配合して溶解混合
し、えられた混合物から有機溶剤を除去したのち、たと
えばハンマーミル、カッターミルなどで粗粉砕したの
ち、たとえばジェットミルなどで微粉砕して平均粒子径
が5〜20μm程度のトナーを調製する方法である。
【0044】また、前記溶融法とは、近赤外線吸収性染
料を結着用樹脂に加熱溶融混練し、これに消色剤、必要
によりワックス、添加剤などを配合し、混練後、冷却し
たのち、前記溶液法と同様にして微粉砕してトナーを調
製する方法であるが、本発明はかかる方法のみに限定さ
れるものではない。
【0045】かくしてえられる本発明の消色型トナー
は、たとえば紙類などからなる画像支持体上に印字定着
後、たとえば半導体レーザー、ハロゲンランプ、発光ダ
イオードなどの手段により近赤外線を照射することによ
り、印字部分をほぼ完全に消色させることができるもの
である。そして、印字部分を消色させた後には、本発明
のトナーは耐可視光線性にすぐれたものであるので、さ
らにかかる消色部分に再度重ねて印字を行なうことがで
きる。
【0046】したがって、本発明の近赤外線消色型トナ
ーは、たとえば複写用紙などの画像支持体をはじめ、乗
車時に印字し、下車時に消去して繰返し使用可能な乗車
券、乗車回数券や各種入場券用の紙片の印刷にも好適に
使用しうるものである。
【0047】つぎに、本発明の近赤外線消色型トナーを
実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものではない。
【0048】実施例1〜11および比較例1〜2 表1〜4に示す原料を表5に示す配合割合で配合し、均
一な組成となるように混合して混合物をえた。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】つぎにえられたトナーの物性としてトナー
の消色性および耐可視光線性を以下の方法にしたがって
調べた。その結果を表5に示す。
【0054】(トナーの消色性)シリコーン樹脂コート
キャリア(パウダーテック社製、F97-2535)100 部に対
してトナー4部の割合で均一な組成となるように混合し
て現像剤を調製した。
【0055】えられた現像剤を三洋電機(株)製複写機
SFT-Z70 に入れて電子写真学会テストチャートNo.1-R19
75を用いてPPC用紙上に複写を行なった。
【0056】消色性の評価は、えられた複写物に近赤外
線の光源としてアルミニウムコート型ハロゲンランプ
(2w/cm2 )で30cmの距離から3秒間照射したのち、
未複写物を含めてランダムにそれぞれ5枚を垂直壁面に
貼付し、5mの距離から目視により印刷物および未印刷
物の識別を行なった。この識別は、男性5人および女性
5人の計10人で行ない、印刷後に消色された印刷物が未
印刷物とみなされたばあいを1点として10人の合計点で
以下の評価基準に基づいて評価した。
【0057】(評価基準) A:40〜50点 B:30〜39点 C:20〜29点 D:0〜19点 (トナーの耐可視光線性)えられたトナーをガラス製透
明容器に入れ、通常の自然光を採光しうる実験室内に室
温下で10日間保存したのち、暗室内に室温下で10日間保
存したものとの色彩を目視により対比し、以下の評価基
準に基づいて評価した。
【0058】(評価基準) A:暗室内に保存したトナーと対比して色彩に変化が認
められない。 B:暗室内に保存したトナーと対比してごくわずかに退
色が認められるが、実用上問題がない。 C:暗室内に保存したトナーと対比してやや退色が認め
られるが、実用上問題がない。 D:暗室内に保存したトナーと対比して明らかに退色が
認められ、実用に適さない。
【0059】
【表5】
【0060】表5に示した結果から、110 ℃における溶
融粘度が107 P以下であり、かつ140 ℃における溶融粘
度が103 P以上である結着用樹脂を用いた実施例1〜11
でえられたトナーは、いずれも消色性および耐可視光線
性にすぐれたものであることがわかる。
【0061】
【発明の効果】本発明の近赤外線消色型トナーは、近赤
外線の照射によって容易にほぼ完全に消色しうるもので
あり、しかも耐可視光線性にすぐれたものであるので、
たとえば複写用紙などの画像支持体上などに適用したば
あいには、印字、消色を繰返し行なうことができる。
【0062】したがって、本発明の近赤外線消色型トナ
ーを用いれば、画像支持体などの再利用を効果的に図る
ことができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】実施例1〜11および比較例1〜2 表1〜4に示す原料を表5に示す配合割合で配合し、
量が800 gとなるように計量した。つぎに全原料を有効
容量2リットルの加圧型ニーダーに投入し、ニーダーを
加熱し、原料の混練温度が130 ℃となるように調整して
15分間混練したのち、ニーダーから混練物を取り出し、
冷却して固化した。つぎにえられた固化物をジェットミ
ルで粉砕したのち、風力分級機を用いて平均粒子径約12
μmのトナー粒子をえ、このトナー粒子に対してシリカ
としてR−972 (日本アエロジル(株)製、商品名)0.
3 重量%を添加し、ヘンシェルミキサーで混合してトナ
をえた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/08 331 361 365 (72)発明者 細田 喜一 神奈川県川崎市川崎区扇町5番1号 昭和 電工株式会社化学品研究所内 (72)発明者 山城 二郎 兵庫県神戸市兵庫区明和通三丁目2番15号 バンドー化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着用樹脂に一般式(I) : 【化1】 (式中、Xはハロゲンイオン、過塩素酸イオン、PF6
    - 、SbF6 - 、OH- 、スルホン酸イオンまたはBF
    4 - を示す)または一般式(II): 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ独立し
    て水素原子、炭化水素基またはヘテロ原子を含む炭化水
    素基;Yは近赤外領域に吸収特性を有する陽イオンを示
    す)で表わされる近赤外線吸収性染料および一般式(II
    I) : 【化3】 (式中、R5 、R6 、R7 およびR8 はそれぞれ独立し
    てアルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、
    アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環基、置
    換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換ア
    ラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基また
    は置換シリル基を示し、R5 、R6 、R7 およびR8
    うち少なくとも1個は炭素数1〜12のアルキル基;
    9 、R10、R 11およびR12はそれぞれ独立して水素原
    子、アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル
    基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、置換アル
    キル基、置換アリール基、置換アリル基、置換アラルキ
    ル基、置換アルケニル基または置換アルキニル基を示
    す)で表わされる消色剤を配合してなるトナーであっ
    て、結着用樹脂として110 ℃における溶融粘度が107
    以下であり、かつ140 ℃における溶融粘度が103 P以上
    である樹脂を用いたことを特徴とする近赤外線消色型ト
    ナー。
  2. 【請求項2】 結着用樹脂がスチレン- アクリル酸エス
    テル系共重合体である請求項1記載の近赤外線消色型ト
    ナー。
  3. 【請求項3】 結着用樹脂がポリエステルである請求項
    1記載の近赤外線消色型トナー。
JP3347363A 1991-11-14 1991-12-27 近赤外線消色型トナー Pending JPH05181308A (ja)

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EP92119406A EP0542286B1 (en) 1991-11-14 1992-11-13 Decolorizable toner
US07/974,753 US5362592A (en) 1991-11-14 1992-11-13 Decolorizable toner
DE69212275T DE69212275T2 (de) 1991-11-14 1992-11-13 Entfärbbarer Toner
US08/300,860 US5449583A (en) 1991-11-14 1994-09-06 Method of making decolorizable toner

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