JPH0633172A - Ti−Al系金属間化合物 - Google Patents
Ti−Al系金属間化合物Info
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- JPH0633172A JPH0633172A JP4191093A JP19109392A JPH0633172A JP H0633172 A JPH0633172 A JP H0633172A JP 4191093 A JP4191093 A JP 4191093A JP 19109392 A JP19109392 A JP 19109392A JP H0633172 A JPH0633172 A JP H0633172A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐酸化性に優れたTi−Al系金属間化合物
を提供すること。 【構成】 25at%〜75at%のAlと残部Tiか
らなるTi−Al系金属間化合物であって、該金属間化
合物中に、F,Cl,Br及びIのハロゲンのうち少な
くとも一種以上を含み、それぞれのハロゲンの組成が
0.004at%〜1.0at%であるTi−Al系金
属間化合物。
を提供すること。 【構成】 25at%〜75at%のAlと残部Tiか
らなるTi−Al系金属間化合物であって、該金属間化
合物中に、F,Cl,Br及びIのハロゲンのうち少な
くとも一種以上を含み、それぞれのハロゲンの組成が
0.004at%〜1.0at%であるTi−Al系金
属間化合物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車分野,航空宇宙
分野,産業機械分野等において、軽量,高温強度,高比
剛性に加え、耐酸化性が要求されるTi−Al系金属間
化合物に関する。
分野,産業機械分野等において、軽量,高温強度,高比
剛性に加え、耐酸化性が要求されるTi−Al系金属間
化合物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
Ti−Al系金属間化合物は、低密度で高温強度に優れ
ていることから、軽量耐熱材料として期待され、その研
究・開発が盛んに行われている。しかしながら、Ti−
Al系金属間化合物は、主に以下(1)〜(3)の理由
によってその実用化が阻害されている。 (1)常温延性が十分でない。 (2)難加工材のため部品への形状付与が困難である。 (3)耐酸化性が必ずしも十分でない。
Ti−Al系金属間化合物は、低密度で高温強度に優れ
ていることから、軽量耐熱材料として期待され、その研
究・開発が盛んに行われている。しかしながら、Ti−
Al系金属間化合物は、主に以下(1)〜(3)の理由
によってその実用化が阻害されている。 (1)常温延性が十分でない。 (2)難加工材のため部品への形状付与が困難である。 (3)耐酸化性が必ずしも十分でない。
【0003】この中で、常温延性についてはMn,C
r,V等の添加によって改善されることが明らかになっ
ている。また、反応焼結法により製造されたTi−Al
系金属間化合物、即ち、Ti或はTi合金粉末とAl或
はAl合金粉末とを用いて、混合,脱気して真空封入し
た後に、この混合粉末を反応合成温度以下で塑性変形
し、得られた混合体を反応合成温度以上に加熱する反応
焼結法により製造されたTi−Al系金属間化合物にお
いては、形状付与が容易であることが知られている(特
公平1−30898号公報参照)。
r,V等の添加によって改善されることが明らかになっ
ている。また、反応焼結法により製造されたTi−Al
系金属間化合物、即ち、Ti或はTi合金粉末とAl或
はAl合金粉末とを用いて、混合,脱気して真空封入し
た後に、この混合粉末を反応合成温度以下で塑性変形
し、得られた混合体を反応合成温度以上に加熱する反応
焼結法により製造されたTi−Al系金属間化合物にお
いては、形状付与が容易であることが知られている(特
公平1−30898号公報参照)。
【0004】更に、耐酸化性については、下記〜等
の文献に記載されている様に、種々の研究開発が実施さ
れており、Nb,Mo,W,Si等の添加によって改善
されることが明らかになったが、未だ十分とはいえな
い。 学振耐熱材料第123委員会研究報告,29(198
8),77 日本金属学会秋期大会講演概要,(1990),27
4 日本金属学会秋期大会講演概要,(1991),56
1 日本金属学会誌、54(1990),948 本発明は、前記課題を解決するためになされ、その目的
は、耐酸化性に優れたTi−Al系金属間化合物を提供
することにある。
の文献に記載されている様に、種々の研究開発が実施さ
れており、Nb,Mo,W,Si等の添加によって改善
されることが明らかになったが、未だ十分とはいえな
い。 学振耐熱材料第123委員会研究報告,29(198
8),77 日本金属学会秋期大会講演概要,(1990),27
4 日本金属学会秋期大会講演概要,(1991),56
1 日本金属学会誌、54(1990),948 本発明は、前記課題を解決するためになされ、その目的
は、耐酸化性に優れたTi−Al系金属間化合物を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の請求項1の発明は、25at%〜75at%のAlと
残部TiからなるTi−Al系金属間化合物であって、
該金属間化合物中に、F,Cl,Br及びIのハロゲン
のうち少なくとも一種以上を含み、それぞれのハロゲン
の組成が0.004at%〜1.0at%であることを
特徴とするTi−Al系金属間化合物を要旨とする。
の請求項1の発明は、25at%〜75at%のAlと
残部TiからなるTi−Al系金属間化合物であって、
該金属間化合物中に、F,Cl,Br及びIのハロゲン
のうち少なくとも一種以上を含み、それぞれのハロゲン
の組成が0.004at%〜1.0at%であることを
特徴とするTi−Al系金属間化合物を要旨とする。
【0006】また、請求項2の発明は、前記金属間化合
物中に、更にNb,Mo,W及びSiのうち少なくとも
一種以上を含み、それぞれの成分の組成が0.5at%
〜3at%であることを特徴とする前記請求項1記載の
Ti−Al系金属間化合物を要旨とする。
物中に、更にNb,Mo,W及びSiのうち少なくとも
一種以上を含み、それぞれの成分の組成が0.5at%
〜3at%であることを特徴とする前記請求項1記載の
Ti−Al系金属間化合物を要旨とする。
【0007】更に請求項3の発明は、前記金属間化合物
中に、更にMn,Cr,Vのうち少なくとも一種以上を
含み、それぞれの成分の組成が0.5at%〜3at%
であることを特徴とする前記請求項1又は請求項2記載
のTi−Al系金属間化合物を要旨とする。
中に、更にMn,Cr,Vのうち少なくとも一種以上を
含み、それぞれの成分の組成が0.5at%〜3at%
であることを特徴とする前記請求項1又は請求項2記載
のTi−Al系金属間化合物を要旨とする。
【0008】ここで、前記数値限定の理由を説明する。 (1)Al量:25at%〜75at% 下限値未満では、延性が低下する。また、上限を越える
と、強度が低下する。 (2)ハロゲン量:0.004at%〜1.0at% 下限値未満では、耐酸化性が十分でない。また、上限を
越えると、伸び(延性)が低下する。
と、強度が低下する。 (2)ハロゲン量:0.004at%〜1.0at% 下限値未満では、耐酸化性が十分でない。また、上限を
越えると、伸び(延性)が低下する。
【0009】(3)Nb,Mo,Si,W量:0.5a
t%〜3at% 下限値未満では、耐酸化性の一層の改良効果は少ない。
また、上限を越えると、効果が飽和するとともに密度が
増加する。 (4)Mn,Cr,V量:0.5at%〜3at% 下限値未満では、伸び(延性)の向上は望めない。ま
た、上限を越えると、効果が飽和するとともに密度が増
加する。
t%〜3at% 下限値未満では、耐酸化性の一層の改良効果は少ない。
また、上限を越えると、効果が飽和するとともに密度が
増加する。 (4)Mn,Cr,V量:0.5at%〜3at% 下限値未満では、伸び(延性)の向上は望めない。ま
た、上限を越えると、効果が飽和するとともに密度が増
加する。
【0010】
【作用】本発明は、Ti−Al系金属間化合物の耐酸化
性の改善について研究を実施した結果得られたものであ
り、ハロゲン(ハロゲン化物を含む)を添加することに
よりTi−Al系金属間化合物の耐酸化性が著しく改善
されることを見出し、その知見に基づいて本発明を完成
したものである。
性の改善について研究を実施した結果得られたものであ
り、ハロゲン(ハロゲン化物を含む)を添加することに
よりTi−Al系金属間化合物の耐酸化性が著しく改善
されることを見出し、その知見に基づいて本発明を完成
したものである。
【0011】つまり、Ti−Al系金属間化合物中に、
適量のF,Cl,Br及びIのハロゲンが存在すること
により、850〜1125℃の温度範囲にて金属間化合
物の表面に、金属のマトリクスと密着性のよい緻密なA
l203皮膜が形成される。それによって、Ti系酸化物
の成長が抑制されるので、Ti−Al系金属間化合物の
耐酸化性が向上するものである。
適量のF,Cl,Br及びIのハロゲンが存在すること
により、850〜1125℃の温度範囲にて金属間化合
物の表面に、金属のマトリクスと密着性のよい緻密なA
l203皮膜が形成される。それによって、Ti系酸化物
の成長が抑制されるので、Ti−Al系金属間化合物の
耐酸化性が向上するものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を、比較例
とともに説明する。 (実施例1)Na法で作製されたスポンジチタン粉末
(149μm以下)と、エアーアトマイズ法で作製され
たAl粉末,Al−Mn合金粉末,Al−Cr合金粉
末,Al−Nb合金粉末,Al−Mn−Si合金粉末及
びAl−Si合金粉末(いずれも149μm以下)の1
種以上とを、化学成分が最終組成で下記表1の試料No.
1〜11となるように混合後、アルミニウム容器に挿入
し、本容器内を加熱しながら真空排気し脱気処理を実施
した。その後、容器ごと熱間押出を行った。押出条件は
430℃、押出比91とした。得られた押出材からアル
ミニウム容器を外削除去し、反応合成用素材とした。こ
の押出材について、HIPにて反応合成(560℃)を
行いTi−Al金属間化合物とした後、引き続いてHI
P中にて1300℃×10hの均質化処理を行った。こ
の時、雰囲気はArガスで、圧力は180MPaとし
た。この金属間化合物中にはClがNaClの形で含ま
れていた。
とともに説明する。 (実施例1)Na法で作製されたスポンジチタン粉末
(149μm以下)と、エアーアトマイズ法で作製され
たAl粉末,Al−Mn合金粉末,Al−Cr合金粉
末,Al−Nb合金粉末,Al−Mn−Si合金粉末及
びAl−Si合金粉末(いずれも149μm以下)の1
種以上とを、化学成分が最終組成で下記表1の試料No.
1〜11となるように混合後、アルミニウム容器に挿入
し、本容器内を加熱しながら真空排気し脱気処理を実施
した。その後、容器ごと熱間押出を行った。押出条件は
430℃、押出比91とした。得られた押出材からアル
ミニウム容器を外削除去し、反応合成用素材とした。こ
の押出材について、HIPにて反応合成(560℃)を
行いTi−Al金属間化合物とした後、引き続いてHI
P中にて1300℃×10hの均質化処理を行った。こ
の時、雰囲気はArガスで、圧力は180MPaとし
た。この金属間化合物中にはClがNaClの形で含ま
れていた。
【0013】そして、前記試料No.1〜11について引
張試験片(平行部径:φ5mm,標点間距離:15mm)を
作成し、常温にて引張試験(ひずみ速度:10-3/秒)
を実施するとともに、試料の伸びを測定した。更に、試
料の金属間化合物から7mm×7mm×15mmの試験片を削
りだし、表面を#800エメリー紙で研磨し、高温酸化
試験(975℃×24時間)を大気中にて実施した。こ
の試験の結果を同じく下記表1に示す。
張試験片(平行部径:φ5mm,標点間距離:15mm)を
作成し、常温にて引張試験(ひずみ速度:10-3/秒)
を実施するとともに、試料の伸びを測定した。更に、試
料の金属間化合物から7mm×7mm×15mmの試験片を削
りだし、表面を#800エメリー紙で研磨し、高温酸化
試験(975℃×24時間)を大気中にて実施した。こ
の試験の結果を同じく下記表1に示す。
【0014】この表1から明らかな様に、本実施例の試
料No.1〜11のものは、酸化増量が15g/m2以下と少
なく、耐酸化性に優れているので好適である。特にN
b,Mo,Siを0.5〜3at%の範囲で加えた試料
No.5〜7のものは、酸化増量が5〜9g/m2と極めて少
なく、耐酸化性に一層優れているので望ましい。
料No.1〜11のものは、酸化増量が15g/m2以下と少
なく、耐酸化性に優れているので好適である。特にN
b,Mo,Siを0.5〜3at%の範囲で加えた試料
No.5〜7のものは、酸化増量が5〜9g/m2と極めて少
なく、耐酸化性に一層優れているので望ましい。
【0015】
【表1】
【0016】(実施例2)水素化脱水素(HDH)法で
作製されたチタン粉末(149μm以下)と、Heガス
アトマイズ法で作製されたAl粉末,Al−V合金粉
末,Al−Si合金粉末,W粉末及びAl−Mn合金粉
末(いずれも149μm以下)の1種以上とを、化学成
分が最終組成で下記表2の試料No.12〜17となるよ
うに混合後、アルミニウム容器に挿入し、本容器内を加
熱しながら真空排気し脱気処理を実施した。その後、容
器ごと熱間押出を行った。押出条件は400℃、押出比
63とした。得られた押出材からアルミニウム容器を外
削除去し、反応合成用素材とした。この押出材につい
て、HIPにて反応合成(560℃)を行いTi−Al
金属間化合物とした後、引き続いてHIP中にて125
0℃×12hの均質化処理を行った。この時、雰囲気は
Arガスで、圧力は160MPaとした。この金属間化
合物中にはClがMgCl2 の形で含まれていた。尚、
試料No.17のものは、ハロゲン化物としてZnF2を粉
末混合時に添加した。
作製されたチタン粉末(149μm以下)と、Heガス
アトマイズ法で作製されたAl粉末,Al−V合金粉
末,Al−Si合金粉末,W粉末及びAl−Mn合金粉
末(いずれも149μm以下)の1種以上とを、化学成
分が最終組成で下記表2の試料No.12〜17となるよ
うに混合後、アルミニウム容器に挿入し、本容器内を加
熱しながら真空排気し脱気処理を実施した。その後、容
器ごと熱間押出を行った。押出条件は400℃、押出比
63とした。得られた押出材からアルミニウム容器を外
削除去し、反応合成用素材とした。この押出材につい
て、HIPにて反応合成(560℃)を行いTi−Al
金属間化合物とした後、引き続いてHIP中にて125
0℃×12hの均質化処理を行った。この時、雰囲気は
Arガスで、圧力は160MPaとした。この金属間化
合物中にはClがMgCl2 の形で含まれていた。尚、
試料No.17のものは、ハロゲン化物としてZnF2を粉
末混合時に添加した。
【0017】そして、前記実施例1と同様にして、引張
試験片を作成して引張試験を行うとともに伸びを測定
し、また高温酸化試験を行った。その結果を同じく下記
表2に記す。この表2から明らかな様に、試料No.12
〜17のものは、酸化増量が25g/m 2以下と少なく、耐
酸化性に優れているので好適である。特にSi,Wを
0.5〜1.5at%の範囲で加えた試料No.14〜1
6のものは、酸化増量が7g/m2と極めて少なく、耐酸化
性に一層優れているので望ましい。
試験片を作成して引張試験を行うとともに伸びを測定
し、また高温酸化試験を行った。その結果を同じく下記
表2に記す。この表2から明らかな様に、試料No.12
〜17のものは、酸化増量が25g/m 2以下と少なく、耐
酸化性に優れているので好適である。特にSi,Wを
0.5〜1.5at%の範囲で加えた試料No.14〜1
6のものは、酸化増量が7g/m2と極めて少なく、耐酸化
性に一層優れているので望ましい。
【0018】
【表2】
【0019】(実施例3)プラズマ回転電極法(PRE
P法)で作製されたチタン粉末(149μm以下)と、
Heガスアトマイズ法で作製されたAl粉末,Al−M
n合金粉末,Al−Si合金粉末及びAl−Nb−Si
合金粉末(いずれも149μm以下)の1種以上と、ハ
ロゲン化物の粉末(2μm)とを、化学成分が最終組成
で下記表3の試料No.18〜21となるように混合後し
た。尚、試料No.18にはハロゲン化物としてZnF
2を、試料No.19にはNaClを、試料No.20にはA
gBrを、試料No.21にはAgIを各々使用した。そ
して、この混合物をアルミニウム容器に挿入し、本容器
内を加熱しながら真空排気し脱気処理を実施した。その
後、容器ごと熱間押出を行った。押出条件は400℃、
押出比63とした。得られた押出材からアルミニウム容
器を外削除去し、反応合成用素材とした。この押出材に
ついて、HIPにて反応合成(560℃)を行いTi−
Al金属間化合物とした後、引き続いてHIP中にて1
300℃×2hの均質化処理を行った。この時、雰囲気
はArガスで、圧力は150MPaとした。
P法)で作製されたチタン粉末(149μm以下)と、
Heガスアトマイズ法で作製されたAl粉末,Al−M
n合金粉末,Al−Si合金粉末及びAl−Nb−Si
合金粉末(いずれも149μm以下)の1種以上と、ハ
ロゲン化物の粉末(2μm)とを、化学成分が最終組成
で下記表3の試料No.18〜21となるように混合後し
た。尚、試料No.18にはハロゲン化物としてZnF
2を、試料No.19にはNaClを、試料No.20にはA
gBrを、試料No.21にはAgIを各々使用した。そ
して、この混合物をアルミニウム容器に挿入し、本容器
内を加熱しながら真空排気し脱気処理を実施した。その
後、容器ごと熱間押出を行った。押出条件は400℃、
押出比63とした。得られた押出材からアルミニウム容
器を外削除去し、反応合成用素材とした。この押出材に
ついて、HIPにて反応合成(560℃)を行いTi−
Al金属間化合物とした後、引き続いてHIP中にて1
300℃×2hの均質化処理を行った。この時、雰囲気
はArガスで、圧力は150MPaとした。
【0020】そして、前記実施例1と同様にして、引張
試験片を作成して引張試験を行うとともに伸びを測定
し、また高温酸化試験を行った。その結果を同じく下記
表3に記す。この表3から明らかな様に、試料No.18
〜21のものは、酸化増量が25g/m 2以下と少なく、耐
酸化性に優れているので好適である。
試験片を作成して引張試験を行うとともに伸びを測定
し、また高温酸化試験を行った。その結果を同じく下記
表3に記す。この表3から明らかな様に、試料No.18
〜21のものは、酸化増量が25g/m 2以下と少なく、耐
酸化性に優れているので好適である。
【0021】
【表3】
【0022】(比較例1)前記実施例2と同様な方法
で、下記表4に示す様なハロゲン(Cl)の含有量の少
ない試料No.22のTi−Al系金属間化合物を製造し
た。そして、このTi−Al系金属間化合物について、
前記実施例2と同様にして、引張試験片を作成して引張
試験を行うとともに伸びを測定し、また高温酸化試験を
行った。その結果を同じく下記表4に記す。尚、下記表
4には、後述する比較例2,3の試料についても併せて
記す。
で、下記表4に示す様なハロゲン(Cl)の含有量の少
ない試料No.22のTi−Al系金属間化合物を製造し
た。そして、このTi−Al系金属間化合物について、
前記実施例2と同様にして、引張試験片を作成して引張
試験を行うとともに伸びを測定し、また高温酸化試験を
行った。その結果を同じく下記表4に記す。尚、下記表
4には、後述する比較例2,3の試料についても併せて
記す。
【0023】この表4から明らかな様に、試料No.22
のものは、酸化増量が286g/m2と非常に多く、耐酸化
性に劣るので好ましくない。 (比較例2)前記実施例3と同様な方法で、下記表4に
示す様なハロゲン(Cl)の含有量の少ない試料No.2
3及びハロゲンの含有量の多い試料No.24のTi−A
l系金属間化合物を製造した。そして、このTi−Al
系金属間化合物について、前記実施例3と同様にして、
引張試験片を作成して引張試験を行うとともに伸びを測
定し、また高温酸化試験を行った。その結果を同じく下
記表4に記す。
のものは、酸化増量が286g/m2と非常に多く、耐酸化
性に劣るので好ましくない。 (比較例2)前記実施例3と同様な方法で、下記表4に
示す様なハロゲン(Cl)の含有量の少ない試料No.2
3及びハロゲンの含有量の多い試料No.24のTi−A
l系金属間化合物を製造した。そして、このTi−Al
系金属間化合物について、前記実施例3と同様にして、
引張試験片を作成して引張試験を行うとともに伸びを測
定し、また高温酸化試験を行った。その結果を同じく下
記表4に記す。
【0024】この表4から明らかな様に、試料No.23
のものは、酸化増量が268g/m2と非常に多く、耐酸化
性に劣るので好ましくない。また、試料No.24のもの
は、伸びが0%と小さく、好ましくない。 (比較例3)溶製法によって、Ti,Al,Mnの地金
を、Ti−47.3at%Al−1.7at%Mnとな
るように配合し、プラズマアーク溶解により3回反転し
て溶解し、ハロゲン(Cl)の含有量の少ない試料No.
25のインゴットを得た。
のものは、酸化増量が268g/m2と非常に多く、耐酸化
性に劣るので好ましくない。また、試料No.24のもの
は、伸びが0%と小さく、好ましくない。 (比較例3)溶製法によって、Ti,Al,Mnの地金
を、Ti−47.3at%Al−1.7at%Mnとな
るように配合し、プラズマアーク溶解により3回反転し
て溶解し、ハロゲン(Cl)の含有量の少ない試料No.
25のインゴットを得た。
【0025】そして、前記実施例3と同様にして、引張
試験を行うとともに伸びを測定し、また高温酸化試験を
行った。その結果を同じく下記表4に記す。この表4か
ら明らかな様に、試料No.25のものは、酸化増量が3
42g/m2と非常に多く、耐酸化性に劣るので好ましくな
い。
試験を行うとともに伸びを測定し、また高温酸化試験を
行った。その結果を同じく下記表4に記す。この表4か
ら明らかな様に、試料No.25のものは、酸化増量が3
42g/m2と非常に多く、耐酸化性に劣るので好ましくな
い。
【0026】
【表4】
【0027】この様に、本実施例のTi−Al系金属間
化合物によれば、金属間化合物中に、ハロゲンを0.0
04at%〜1.0at%の範囲で含有しているので、
耐酸化性が向上するという顕著な効果を奏する。つま
り、このTi−Al系金属間化合物は、通常の耐熱鋼よ
り耐酸化性に優れており、Ni基耐熱合金とほぼ同等の
耐酸化性を有しており、軽量耐熱材料として好適であ
る。尚、耐熱鋼SUH35の場合は、前記実施例と同様
な試験を行なうと酸化増量は45g/m2であり、Ni基耐
熱合金Nimonic80Aの場合は15g/m2である。
化合物によれば、金属間化合物中に、ハロゲンを0.0
04at%〜1.0at%の範囲で含有しているので、
耐酸化性が向上するという顕著な効果を奏する。つま
り、このTi−Al系金属間化合物は、通常の耐熱鋼よ
り耐酸化性に優れており、Ni基耐熱合金とほぼ同等の
耐酸化性を有しており、軽量耐熱材料として好適であ
る。尚、耐熱鋼SUH35の場合は、前記実施例と同様
な試験を行なうと酸化増量は45g/m2であり、Ni基耐
熱合金Nimonic80Aの場合は15g/m2である。
【0028】また、本発明は、上記実施例に何等限定さ
れず、本発明の要旨の範囲内において各種の態様で実施
できることは勿論である。
れず、本発明の要旨の範囲内において各種の態様で実施
できることは勿論である。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したことから明らかな様に、請
求項1のTi−Al系金属間化合物では、金属間化合物
中に所定量のハロゲンを含んでいるので、Ti−Al金
属間化合物に優れた耐酸化性を付加することができ、そ
れによって、好適な軽量耐熱材料が得られる。
求項1のTi−Al系金属間化合物では、金属間化合物
中に所定量のハロゲンを含んでいるので、Ti−Al金
属間化合物に優れた耐酸化性を付加することができ、そ
れによって、好適な軽量耐熱材料が得られる。
【0030】特に、金属間化合物中に、Nb,Mo,W
及びSiのうち少なくとも一種以上を所定量含む場合に
は、耐酸化性が一層向上するので好適である。また、M
n,Cr及びVのうち少なくとも1種以上を所定量含む
場合には、伸びが向上するので好適である。
及びSiのうち少なくとも一種以上を所定量含む場合に
は、耐酸化性が一層向上するので好適である。また、M
n,Cr及びVのうち少なくとも1種以上を所定量含む
場合には、伸びが向上するので好適である。
Claims (3)
- 【請求項1】 25at%〜75at%のAlと残部T
iからなるTi−Al系金属間化合物であって、 該金属間化合物中に、F,Cl,Br及びIのハロゲン
のうち少なくとも一種以上を含み、それぞれのハロゲン
の組成が0.004at%〜1.0at%であることを
特徴とするTi−Al系金属間化合物。 - 【請求項2】 前記金属間化合物中に、更にNb,M
o,W及びSiのうち少なくとも一種以上を含み、それ
ぞれの成分の組成が0.5at%〜3at%であること
を特徴とする前記請求項1記載のTi−Al系金属間化
合物。 - 【請求項3】 前記金属間化合物中に、更にMn,C
r,Vのうち少なくとも一種以上を含み、それぞれの成
分の組成が0.5at%〜3at%であることを特徴と
する前記請求項1又は請求項2記載のTi−Al系金属
間化合物。
Priority Applications (5)
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JP4191093A JPH0633172A (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | Ti−Al系金属間化合物 |
US08/091,601 US5451366A (en) | 1992-07-17 | 1993-07-13 | Product of a halogen containing Ti-Al system intermetallic compound having a superior oxidation and wear resistance |
DE69309167T DE69309167T2 (de) | 1992-07-17 | 1993-07-15 | Erzeugnis aus einer intermetallischen Verbindung des Ti-Al-Systems mit hoher Widerstandsfähigkeit gegen Oxidation und Verschleiss und Verfahren zur Herstellung dieses Erzeugnisses |
EP93111398A EP0580081B1 (en) | 1992-07-17 | 1993-07-15 | A product of a Ti-Al system intermetallic compound having a superior oxidation resistance and wear resistance and a method of manufacturing the product |
KR1019930013428A KR940005825A (ko) | 1992-07-17 | 1993-07-16 | 내산화성과 내마모성을 갖는 티타늄-알루미늄계 금속간 화합물 제품 및 이를 제조하기 위한 방법 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100230174B1 (ko) * | 1997-06-12 | 1999-11-15 | 노건일 | 고온 내산화성이 우수한 Ti-Al계 금속간화합물 |
WO2009054536A1 (ja) | 2007-10-24 | 2009-04-30 | Air Water Inc. | Ti-Al系合金の表面処理方法およびそれによって得られたTi-Al系合金 |
WO2009113335A1 (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-17 | 三菱重工業株式会社 | TiAl基合金及びその製造方法並びにそれを用いた動翼 |
US11176850B2 (en) | 2007-09-17 | 2021-11-16 | Timothy J. Flynn | Method for separating label assembly |
-
1992
- 1992-07-17 JP JP4191093A patent/JPH0633172A/ja active Pending
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KR100230174B1 (ko) * | 1997-06-12 | 1999-11-15 | 노건일 | 고온 내산화성이 우수한 Ti-Al계 금속간화합물 |
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WO2009054536A1 (ja) | 2007-10-24 | 2009-04-30 | Air Water Inc. | Ti-Al系合金の表面処理方法およびそれによって得られたTi-Al系合金 |
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WO2009113335A1 (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-17 | 三菱重工業株式会社 | TiAl基合金及びその製造方法並びにそれを用いた動翼 |
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