JPH06331545A - 光学的検査装置 - Google Patents
光学的検査装置Info
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- JPH06331545A JPH06331545A JP5123778A JP12377893A JPH06331545A JP H06331545 A JPH06331545 A JP H06331545A JP 5123778 A JP5123778 A JP 5123778A JP 12377893 A JP12377893 A JP 12377893A JP H06331545 A JPH06331545 A JP H06331545A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 S/N比の高い光エコーを検出し得る光学的
検査装置を提供する。 【構成】 レーザー光源1と、レーザー光源1からの光
を2光束に分割する光分割器2と、前記2光束の一方の
光の光路長を変化させる光遅延手段4と、前記2光束を
被検物体上に照射する照射手段8と、前記被検物体から
の光を検出して出力する光検出器9とを有する光学的検
査装置において、レーザー光源1は、前記『被検物体の
光吸収帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長』よ
り長波長側に中心波長を有する。
検査装置を提供する。 【構成】 レーザー光源1と、レーザー光源1からの光
を2光束に分割する光分割器2と、前記2光束の一方の
光の光路長を変化させる光遅延手段4と、前記2光束を
被検物体上に照射する照射手段8と、前記被検物体から
の光を検出して出力する光検出器9とを有する光学的検
査装置において、レーザー光源1は、前記『被検物体の
光吸収帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長』よ
り長波長側に中心波長を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば物質の物理化学
的な性質の差を光学的に観察できる光学的検査装置に関
する。この装置は、特に病理検査に応用できる。
的な性質の差を光学的に観察できる光学的検査装置に関
する。この装置は、特に病理検査に応用できる。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザー光で試料を走査して得
られた光情報を用いて試料を観察するレーザー走査顕微
鏡が知られている。しかし、従来のレーザー走査顕微鏡
によって得られる試料の情報は、通常の光学顕微鏡の画
像から得られる情報と比較すると質的に大差ないもので
あった。これに対して、本出願人は特開平4−2696
44号公報において、通常の光学顕微鏡では得られない
試料の物理化学的な性質の差異に関する情報を得ること
ができる顕微鏡として光エコー顕微鏡を提案した。光エ
コー顕微鏡は、試料にレーザー光を照射して、試料中に
含まれているそのレーザー光と共鳴しうる光吸収体にお
ける光エコーによる光学的位相緩和時間(一般に、「T
2 緩和時間」又は「横緩和時間」と呼ばれている時間で
ある)を測定する物である。光エコーの現象について
は、例えば、「超高速光技術」(矢島達男編、丸善、平
成2年3月発行)に記載されている。
られた光情報を用いて試料を観察するレーザー走査顕微
鏡が知られている。しかし、従来のレーザー走査顕微鏡
によって得られる試料の情報は、通常の光学顕微鏡の画
像から得られる情報と比較すると質的に大差ないもので
あった。これに対して、本出願人は特開平4−2696
44号公報において、通常の光学顕微鏡では得られない
試料の物理化学的な性質の差異に関する情報を得ること
ができる顕微鏡として光エコー顕微鏡を提案した。光エ
コー顕微鏡は、試料にレーザー光を照射して、試料中に
含まれているそのレーザー光と共鳴しうる光吸収体にお
ける光エコーによる光学的位相緩和時間(一般に、「T
2 緩和時間」又は「横緩和時間」と呼ばれている時間で
ある)を測定する物である。光エコーの現象について
は、例えば、「超高速光技術」(矢島達男編、丸善、平
成2年3月発行)に記載されている。
【0003】特開平4−269644号公報において
は、光エコー測定とレーザー走査顕微鏡と組み合わせて
そのレーザー光と試料とを2次元的に、さらには3次元
的に相対的に走査して、得られた位相緩和時間を2次元
的叉は3次元的にマッピングすることにより、試料の物
理化学的な性質の分布状態を明らかにすることができる
と述べた。また、同時に通常のレーザー走査顕微鏡とし
ての画像も得ることができるとした。
は、光エコー測定とレーザー走査顕微鏡と組み合わせて
そのレーザー光と試料とを2次元的に、さらには3次元
的に相対的に走査して、得られた位相緩和時間を2次元
的叉は3次元的にマッピングすることにより、試料の物
理化学的な性質の分布状態を明らかにすることができる
と述べた。また、同時に通常のレーザー走査顕微鏡とし
ての画像も得ることができるとした。
【0004】例えば、レーザー光と共鳴し得る色素を、
結晶質と非晶質とが混在するポリマー中に分散した場
合、結晶質中と非晶質中とでは光学的位相緩和時間が異
なることを利用することにより、結晶質相と非晶質相と
がどのような形でポリマー中に混在しているのかを光エ
コー顕微鏡により観察することができる。また、固体の
場合には、その光学的位相緩和時間は強度変調による蓄
積フォトンエコーのヘテロダイン検出法により容易に測
定することができる。さらに、光位相変調による蓄積フ
ォトンエコーのヘテロダイン検出法も使用できる。光エ
コーの光位相変調によるヘテロダイン検出法について
は、本出願人による特開平4−132020号公報に開
示されている。以下、特開平4−132020号公報に
より測定法を述べる。
結晶質と非晶質とが混在するポリマー中に分散した場
合、結晶質中と非晶質中とでは光学的位相緩和時間が異
なることを利用することにより、結晶質相と非晶質相と
がどのような形でポリマー中に混在しているのかを光エ
コー顕微鏡により観察することができる。また、固体の
場合には、その光学的位相緩和時間は強度変調による蓄
積フォトンエコーのヘテロダイン検出法により容易に測
定することができる。さらに、光位相変調による蓄積フ
ォトンエコーのヘテロダイン検出法も使用できる。光エ
コーの光位相変調によるヘテロダイン検出法について
は、本出願人による特開平4−132020号公報に開
示されている。以下、特開平4−132020号公報に
より測定法を述べる。
【0005】特開平4−132020号公報における測
定は、主にパルス光を用い、基本的にはフォトンエコー
(光エコー)の中の誘導フォトンエコー(誘導光エコ
ー)という現象を利用している。周知のように、物質の
光励起状態はその密度行列の運動方程式(Liovil
leの方程式)で表現でき、便宜的に密度行列の対角成
分の緩和時間をT1 時間(縦緩和時間)、非対角成分の
緩和時間をT2 時間(横緩和時間)と呼んで区別してい
る。縦緩和とは、光励起状態がエネルギーの放出を伴っ
て緩和する過程を意味すると考えられており、横緩和と
は入射光によって物質中にもたらされた電気的分極の振
動のコヒーレンシーが乱されてゆく過程を示すと考えら
れている。
定は、主にパルス光を用い、基本的にはフォトンエコー
(光エコー)の中の誘導フォトンエコー(誘導光エコ
ー)という現象を利用している。周知のように、物質の
光励起状態はその密度行列の運動方程式(Liovil
leの方程式)で表現でき、便宜的に密度行列の対角成
分の緩和時間をT1 時間(縦緩和時間)、非対角成分の
緩和時間をT2 時間(横緩和時間)と呼んで区別してい
る。縦緩和とは、光励起状態がエネルギーの放出を伴っ
て緩和する過程を意味すると考えられており、横緩和と
は入射光によって物質中にもたらされた電気的分極の振
動のコヒーレンシーが乱されてゆく過程を示すと考えら
れている。
【0006】光エコー(フォトンエコー)という現象
は、3次の非線形光学効果の一種であると考えられる
が、その中の誘導フォトンエコー(誘導光エコー)につ
いて図3を用いて説明する。物質をエネルギー共鳴的に
適当なパルス光で励起する場合を考える。まずt1時に
E1 のパルス光を照射し、続いてt2 時にE2 のパルス
光を照射する。次にt3 時に第3のパルスE3 を照射す
ると、(t3 +t2 −t1 =t3 +τ(τ=t2 −
t1 ))時に今度は逆に物質から光が放射されてくる。
これが誘導フォトンエコー光である。そして、誘導フォ
トンエコー光の強度は、exp(−4τ/T2 )に比例
して減衰する。従って、特開平4−132020号公報
の光エコー顕微鏡では、τを変えながら誘導フォトンエ
コー光の強度測定を行うことによって、物質ごと、また
は状態ごとに異なるT2 を求めるものであった。
は、3次の非線形光学効果の一種であると考えられる
が、その中の誘導フォトンエコー(誘導光エコー)につ
いて図3を用いて説明する。物質をエネルギー共鳴的に
適当なパルス光で励起する場合を考える。まずt1時に
E1 のパルス光を照射し、続いてt2 時にE2 のパルス
光を照射する。次にt3 時に第3のパルスE3 を照射す
ると、(t3 +t2 −t1 =t3 +τ(τ=t2 −
t1 ))時に今度は逆に物質から光が放射されてくる。
これが誘導フォトンエコー光である。そして、誘導フォ
トンエコー光の強度は、exp(−4τ/T2 )に比例
して減衰する。従って、特開平4−132020号公報
の光エコー顕微鏡では、τを変えながら誘導フォトンエ
コー光の強度測定を行うことによって、物質ごと、また
は状態ごとに異なるT2 を求めるものであった。
【0007】先のLiovilleの方程式を、回転波
近似、及び弱励起光近似による摂動展開により計算する
と、3次の非線形分極波すなわちエコー波が求められ
る。フォトンエコーは、3次の非線形光学現象の一種で
あり、一般にはその効果は小さい。再生励起光(E3 )
に対してフォトンエコー光強度は数桁弱いのが普通であ
る。このような微弱光(フォトンエコー光)を検出する
のに、光の干渉を利用すると検出精度が上がることが知
られている。
近似、及び弱励起光近似による摂動展開により計算する
と、3次の非線形分極波すなわちエコー波が求められ
る。フォトンエコーは、3次の非線形光学現象の一種で
あり、一般にはその効果は小さい。再生励起光(E3 )
に対してフォトンエコー光強度は数桁弱いのが普通であ
る。このような微弱光(フォトンエコー光)を検出する
のに、光の干渉を利用すると検出精度が上がることが知
られている。
【0008】この場合、微弱光(フォトンエコー光)
は、位相特性の既知の光波(プローブ光E4 )と干渉さ
せて、微弱光(フォトンエコー光)の強度および位相の
変化を増幅して観測(測定)する。このとき、微弱光
(フォトンエコー光)の強度または周波数を何らかの方
法で変調し、合成光(フォトンエコー光とプローブ光と
の合成光)の出力中の同期成分だけを増幅してコントラ
ストを上げることが一般に行われている。
は、位相特性の既知の光波(プローブ光E4 )と干渉さ
せて、微弱光(フォトンエコー光)の強度および位相の
変化を増幅して観測(測定)する。このとき、微弱光
(フォトンエコー光)の強度または周波数を何らかの方
法で変調し、合成光(フォトンエコー光とプローブ光と
の合成光)の出力中の同期成分だけを増幅してコントラ
ストを上げることが一般に行われている。
【0009】光エコーとプローブ光の干渉により得られ
る光の信号強度は、書き込み時の遅延時間t21(=t2
−t1 )と読みだし時の遅延時間t43(=t4 −t3 )
との僅かな差により変化する。これは、光干渉の極めて
優れた特徴である反面欠点でもある。というのは、この
僅かな差により光エコーとプローブ光が干渉するかしな
いかが決まるからである。
る光の信号強度は、書き込み時の遅延時間t21(=t2
−t1 )と読みだし時の遅延時間t43(=t4 −t3 )
との僅かな差により変化する。これは、光干渉の極めて
優れた特徴である反面欠点でもある。というのは、この
僅かな差により光エコーとプローブ光が干渉するかしな
いかが決まるからである。
【0010】通常の方法では、遅延時間t21と遅延時間
t43とを10-16 秒の精度で一致させねばならない。こ
の時間は、光路長に変換すると10-2μmに相当する。
従って、エコー光をプローブ光との干渉により検出する
装置では、10-2μm程度の機械的精度が要求されるこ
とになり、これを現在の技術力で成し遂げようとする
と、極めて高価で大掛かりな装置が必要になる。そのた
めに、特開平4−132020号公報では、以下のよう
にしている。
t43とを10-16 秒の精度で一致させねばならない。こ
の時間は、光路長に変換すると10-2μmに相当する。
従って、エコー光をプローブ光との干渉により検出する
装置では、10-2μm程度の機械的精度が要求されるこ
とになり、これを現在の技術力で成し遂げようとする
と、極めて高価で大掛かりな装置が必要になる。そのた
めに、特開平4−132020号公報では、以下のよう
にしている。
【0011】t43−t21を、光の1周期以上変調する
と、エコー光とプローブ光との合成光の強度もそれと同
期して変調されることが判る。ここで、t43すなわち励
起光とプローブ光との遅延時間を同期して振動させるこ
とを考える。これは励起光に対しプローブ光を相対的に
位相変調したことと同等である。このときに、位相変調
周波数の偶数倍の変調成分のみが残ることが判る。
と、エコー光とプローブ光との合成光の強度もそれと同
期して変調されることが判る。ここで、t43すなわち励
起光とプローブ光との遅延時間を同期して振動させるこ
とを考える。これは励起光に対しプローブ光を相対的に
位相変調したことと同等である。このときに、位相変調
周波数の偶数倍の変調成分のみが残ることが判る。
【0012】従って、励起光とプローブ光を相対的に周
波数fで位相変調し、エコー光とプローブ光との合成光
を光電変換して得られる電気信号からfの偶数倍(2
倍、4倍、6倍・・・)の成分だけを抽出すれば、エコ
ー光を安定に高精度で検出することができるわけであ
る。特開平4−132020号公報で述べた実験例にお
いて、光源は、励起光光源とプローブ光光源とを兼用し
たものであり、モード同期YAGレーザーの高調波励起
キトンレッド色素レーザーであり、繰り返し周波数82
MHzのパルス光を出力する。キトンレッド色素レーザ
ーからは全ての波長選択素子を取り外した。その結果、
中心波長620nm、スペクトル幅400cm-1(相関
時間37フェムト秒に相当)のインコヒーレント光が得
られた。また、この実施例におけるt 1 、t2 、t3 、
t4 の関係を図3に示す。t1 とt3 、t2 とt4 が8
2MHzで繰り返され、t1 とt2 、t3 とt4 の間は
位相変調手段によって、位相変調が加えられる。
波数fで位相変調し、エコー光とプローブ光との合成光
を光電変換して得られる電気信号からfの偶数倍(2
倍、4倍、6倍・・・)の成分だけを抽出すれば、エコ
ー光を安定に高精度で検出することができるわけであ
る。特開平4−132020号公報で述べた実験例にお
いて、光源は、励起光光源とプローブ光光源とを兼用し
たものであり、モード同期YAGレーザーの高調波励起
キトンレッド色素レーザーであり、繰り返し周波数82
MHzのパルス光を出力する。キトンレッド色素レーザ
ーからは全ての波長選択素子を取り外した。その結果、
中心波長620nm、スペクトル幅400cm-1(相関
時間37フェムト秒に相当)のインコヒーレント光が得
られた。また、この実施例におけるt 1 、t2 、t3 、
t4 の関係を図3に示す。t1 とt3 、t2 とt4 が8
2MHzで繰り返され、t1 とt2 、t3 とt4 の間は
位相変調手段によって、位相変調が加えられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に従来の光エ
コー顕微鏡は、被検物体の光吸収帯内では、照射レーザ
ーの波長は限定されていなかった。従って、被検物体に
対して適当な波長の光で光エコーを測定していなかった
ため光エコー検出のS/N比が非常に低いと言う問題点
があった。
コー顕微鏡は、被検物体の光吸収帯内では、照射レーザ
ーの波長は限定されていなかった。従って、被検物体に
対して適当な波長の光で光エコーを測定していなかった
ため光エコー検出のS/N比が非常に低いと言う問題点
があった。
【0014】本発明はかかる点に鑑み、より高いS/N
比で光エコーを検出し得る光学的検査装置を提供するこ
とを目的とする。
比で光エコーを検出し得る光学的検査装置を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題点解決のため、
本発明では、研究の結果、照射されるレーザーが被検物
体の光吸収帯の極大吸収を有する波長より長波長側に中
心波長を有する場合、非常に高いS/N比で光エコーを
検出できることを見いだした。そこで本発明による光学
的検査装置は、レーザー光源と、前記レーザー光源から
の光を2光束に分割する光分割器と、前記2光束の一方
の光の光路長を変化させる光遅延手段と、前記2光束を
被検物体上に照射する照射手段と、前記被検物体からの
光を検出して出力する光検出器とを有する光学的検査装
置において、前記レーザー光源は、前記被検物体の光吸
収帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波
長側に中心波長を有する構成とした。また、レーザー光
源と、前記レーザー光源からの光を2光束に分割する光
分割器と、前記2光束の一方の光の光路長を変化させる
光遅延手段と、前記2光束を被検物体上に照射する照射
手段と、前記被検物体からの光を検出して出力する光検
出器とを有する光学的検査装置において、前記レーザー
光源は、供給する光の中心波長を前記被検物体の光吸収
帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波長
側に変更可能である構成とした。また、前記光学的検査
装置において、前記2光束の光路と同光路を通り、前記
レーザー光源からの光よりスペクトルの広い光を出射す
る光源と、前記光源からの光を用いて被検物体の光吸収
帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長を求める手
段とを備えた構成とした。
本発明では、研究の結果、照射されるレーザーが被検物
体の光吸収帯の極大吸収を有する波長より長波長側に中
心波長を有する場合、非常に高いS/N比で光エコーを
検出できることを見いだした。そこで本発明による光学
的検査装置は、レーザー光源と、前記レーザー光源から
の光を2光束に分割する光分割器と、前記2光束の一方
の光の光路長を変化させる光遅延手段と、前記2光束を
被検物体上に照射する照射手段と、前記被検物体からの
光を検出して出力する光検出器とを有する光学的検査装
置において、前記レーザー光源は、前記被検物体の光吸
収帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波
長側に中心波長を有する構成とした。また、レーザー光
源と、前記レーザー光源からの光を2光束に分割する光
分割器と、前記2光束の一方の光の光路長を変化させる
光遅延手段と、前記2光束を被検物体上に照射する照射
手段と、前記被検物体からの光を検出して出力する光検
出器とを有する光学的検査装置において、前記レーザー
光源は、供給する光の中心波長を前記被検物体の光吸収
帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波長
側に変更可能である構成とした。また、前記光学的検査
装置において、前記2光束の光路と同光路を通り、前記
レーザー光源からの光よりスペクトルの広い光を出射す
る光源と、前記光源からの光を用いて被検物体の光吸収
帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長を求める手
段とを備えた構成とした。
【0016】
【作用】光エコーを検出する装置において、被検物体に
照射するレーザーの中心波長を被検物体の光吸収帯内の
波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波長側にす
ると高いS/N比で光エコーを検出できることを見いだ
した。そこで、レーザー光源は、被検物体の光吸収帯内
の波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波長側に
中心波長を有することとした。さらに、被検物帯の光吸
収帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波
長側にレーザー光源の中心波長を変更できる能力を有す
ることとした。そして、さらに、被検物の光吸収帯内の
波長の内、極大吸収係数を有する波長を測定して、その
波長に応じてその波長より長波長側にレーザー光源の中
心波長を変更できる能力を有することとした。また、レ
ーザー光源は、像面上で点光源とみなせる空間コヒーレ
ンスと被検物体の注目する光吸収帯の光学的位相緩和時
間よりも短い時間コヒーレンスを有することが好まし
い。
照射するレーザーの中心波長を被検物体の光吸収帯内の
波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波長側にす
ると高いS/N比で光エコーを検出できることを見いだ
した。そこで、レーザー光源は、被検物体の光吸収帯内
の波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波長側に
中心波長を有することとした。さらに、被検物帯の光吸
収帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波
長側にレーザー光源の中心波長を変更できる能力を有す
ることとした。そして、さらに、被検物の光吸収帯内の
波長の内、極大吸収係数を有する波長を測定して、その
波長に応じてその波長より長波長側にレーザー光源の中
心波長を変更できる能力を有することとした。また、レ
ーザー光源は、像面上で点光源とみなせる空間コヒーレ
ンスと被検物体の注目する光吸収帯の光学的位相緩和時
間よりも短い時間コヒーレンスを有することが好まし
い。
【0017】
【実施例1】図1は、本発明の第1の実施例による光学
的検査装置である。以下、本発明による光学的検査装置
の実施例について、図1を参照して説明する。図1は、
本実施例の光学的検査装置の概略の構成を示し、この図
に示すように、本例の光学系は大別すると、それぞれ点
線で囲まれた2つの部分、即ち、光源手段(A)、光変
調光学系(B)から構成される。
的検査装置である。以下、本発明による光学的検査装置
の実施例について、図1を参照して説明する。図1は、
本実施例の光学的検査装置の概略の構成を示し、この図
に示すように、本例の光学系は大別すると、それぞれ点
線で囲まれた2つの部分、即ち、光源手段(A)、光変
調光学系(B)から構成される。
【0018】本実施例の光源手段(A)は、レーザー光
源1そのものであり、このレーザー光源1は80MHz
のモード同期アルゴンイオンレーザー励起による色素レ
ーザーである。レーザー光源1としては、その外に、マ
ルチモード半導体レーザー、モード同期半導体レーザ
ー、発光ダイオード叉は固体レーザー等を使用すること
ができる。ここで、レーザー光源1は、被検物体の光吸
収帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波
長側に中心波長を有するものとする。また、レーザー光
源1から発生される光は、像面上で点とみなせる空間コ
ヒーレンスを有し、且つ被検物体の注目する光吸収帯の
光学的な位相緩和時間よりも短い時間コヒーレンスを有
する。
源1そのものであり、このレーザー光源1は80MHz
のモード同期アルゴンイオンレーザー励起による色素レ
ーザーである。レーザー光源1としては、その外に、マ
ルチモード半導体レーザー、モード同期半導体レーザ
ー、発光ダイオード叉は固体レーザー等を使用すること
ができる。ここで、レーザー光源1は、被検物体の光吸
収帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波長より長波
長側に中心波長を有するものとする。また、レーザー光
源1から発生される光は、像面上で点とみなせる空間コ
ヒーレンスを有し、且つ被検物体の注目する光吸収帯の
光学的な位相緩和時間よりも短い時間コヒーレンスを有
する。
【0019】図2において、レーザー光源1で発生され
たレーザー光を光変調光学系(B)の入力側の光分割器
2に入射させ、この光分割器2でそのレーザー光を2つ
の光束に分割する。また、光変調光学系(B)の出力側
には、そのように分岐された2つの光束を合波する光合
波器3を配置する。光分割器2及び光合波器3は共に偏
光ビームスプリッターであるが、代わりに偏光特性がほ
とんど無いか或いは全く無い半透鏡なども用いることが
できる。
たレーザー光を光変調光学系(B)の入力側の光分割器
2に入射させ、この光分割器2でそのレーザー光を2つ
の光束に分割する。また、光変調光学系(B)の出力側
には、そのように分岐された2つの光束を合波する光合
波器3を配置する。光分割器2及び光合波器3は共に偏
光ビームスプリッターであるが、代わりに偏光特性がほ
とんど無いか或いは全く無い半透鏡なども用いることが
できる。
【0020】光分割器2と光合波器3との間に並列に第
1の直交反射面6a、6bと第2の直交反射面7a、7
bとを配する。このように光源手段(A)からの光を2
分して再び合波する光学系としては、マイケルソン干渉
計やマッハツェンダー干渉計等に類する2光路干渉光学
系が好適である。光分割器2の分割面を透過した光束
は、第1の直交反射面の一方の反射面6aで反射された
後に、図示省略した可動ステージに固定された第1のコ
ーナーキューブ4aに向かう。このコーナーキューブ4
aで反射された光束が第1の直交反射面の他方の反射面
6bで反射されて光合波器3に入射する。4bはその可
動ステージを介してコーナーキューブ4aを変位させる
変位器を示し、コーナーキューブ4a、可動ステージ及
び変位器4bより光遅延手段4が構成されている。この
変位器4bを用いてコーナーキューブ4aを移動させる
ことにより、一方の光束に所定量だけ遅延を生じさせる
ことができる。ここで、コーナーキューブ4aの代わり
に、2枚の鏡或いは直角プリズム等を用いても良い。
1の直交反射面6a、6bと第2の直交反射面7a、7
bとを配する。このように光源手段(A)からの光を2
分して再び合波する光学系としては、マイケルソン干渉
計やマッハツェンダー干渉計等に類する2光路干渉光学
系が好適である。光分割器2の分割面を透過した光束
は、第1の直交反射面の一方の反射面6aで反射された
後に、図示省略した可動ステージに固定された第1のコ
ーナーキューブ4aに向かう。このコーナーキューブ4
aで反射された光束が第1の直交反射面の他方の反射面
6bで反射されて光合波器3に入射する。4bはその可
動ステージを介してコーナーキューブ4aを変位させる
変位器を示し、コーナーキューブ4a、可動ステージ及
び変位器4bより光遅延手段4が構成されている。この
変位器4bを用いてコーナーキューブ4aを移動させる
ことにより、一方の光束に所定量だけ遅延を生じさせる
ことができる。ここで、コーナーキューブ4aの代わり
に、2枚の鏡或いは直角プリズム等を用いても良い。
【0021】光分割器2の分割面で反射された光束は、
第2の直交反射面の一方の反射面7aで反射された後
に、位相変調手段5に入射する。位相変調手段5として
は、一般に電気光学結晶を用いたものがよく知られてい
るが、本実施例においては、一端が固定され他端にコー
ナーキューブ5aが固定された圧電素子5bを用いてい
る。そして、交流駆動電源5cにより圧電素子5bに所
定の周波数fの交流電圧を印加することによって、コー
ナーキューブ5aが周波数fで振られるので、光分割器
2の分割面で反射された光束は、周波数fで変調され
る。コーナーキューブ5a、圧電素子5b、交流駆動電
源5cから位相変調手段5は構成されている。ここで、
コーナーキューブ5aの代わりに分散の小さな直角プリ
ズム等を用いても良い。
第2の直交反射面の一方の反射面7aで反射された後
に、位相変調手段5に入射する。位相変調手段5として
は、一般に電気光学結晶を用いたものがよく知られてい
るが、本実施例においては、一端が固定され他端にコー
ナーキューブ5aが固定された圧電素子5bを用いてい
る。そして、交流駆動電源5cにより圧電素子5bに所
定の周波数fの交流電圧を印加することによって、コー
ナーキューブ5aが周波数fで振られるので、光分割器
2の分割面で反射された光束は、周波数fで変調され
る。コーナーキューブ5a、圧電素子5b、交流駆動電
源5cから位相変調手段5は構成されている。ここで、
コーナーキューブ5aの代わりに分散の小さな直角プリ
ズム等を用いても良い。
【0022】位相変調手段5を通過した光束は、第2の
直交反射面7bで反射されて光合波器3に入射する。本
実施例では、光分割器2の透過光路上に光遅延手段4
を、反射光路上に位相変調手段5を配置したが、これに
限らず、逆の配置でも可能であり、また光遅延手段と位
相変調手段とを共に一方の光路上に配置することも可能
である。
直交反射面7bで反射されて光合波器3に入射する。本
実施例では、光分割器2の透過光路上に光遅延手段4
を、反射光路上に位相変調手段5を配置したが、これに
限らず、逆の配置でも可能であり、また光遅延手段と位
相変調手段とを共に一方の光路上に配置することも可能
である。
【0023】これら光分割器2、光合波器3、光遅延手
段4及び位相変調手段5により光変調光学系(B)が構
成されている。この光変調光学系(B)内の2光束が光
合波器3で合波され、適当なレンズ系8を通して試料室
21中の被検試料20に照射される。レンズ系8は光学
顕微鏡の対物光学系と共通とすることもでき、その場合
は、接眼光学系を別につければ光学顕微鏡となり、目視
観察も可能となる。さらに、照射光学系と共焦点の別の
光学系を組み、ピンホールを前置した光検出器を配置
し、試料室21を可動ステージと組み合わせれば、レー
ザー走査顕微鏡型の光エコー顕微鏡となる。試料室21
は必要に応じて冷却できる。
段4及び位相変調手段5により光変調光学系(B)が構
成されている。この光変調光学系(B)内の2光束が光
合波器3で合波され、適当なレンズ系8を通して試料室
21中の被検試料20に照射される。レンズ系8は光学
顕微鏡の対物光学系と共通とすることもでき、その場合
は、接眼光学系を別につければ光学顕微鏡となり、目視
観察も可能となる。さらに、照射光学系と共焦点の別の
光学系を組み、ピンホールを前置した光検出器を配置
し、試料室21を可動ステージと組み合わせれば、レー
ザー走査顕微鏡型の光エコー顕微鏡となる。試料室21
は必要に応じて冷却できる。
【0024】被検試料20の光スポット形成部における
蛍光若しくは燐光による発光、照射レーザー光の反射、
回折及び散乱等をうまく検出できるよう検出器9を配置
する。検出器9は、光電子増倍管よりなる。検出器9の
前には必要に応じてフィルターを挿入する。ここで、検
出器9の位置は、図の位置に限定されるものではなく、
透過光を検出する配置であっても良い。
蛍光若しくは燐光による発光、照射レーザー光の反射、
回折及び散乱等をうまく検出できるよう検出器9を配置
する。検出器9は、光電子増倍管よりなる。検出器9の
前には必要に応じてフィルターを挿入する。ここで、検
出器9の位置は、図の位置に限定されるものではなく、
透過光を検出する配置であっても良い。
【0025】検出器9は光電変換により入射光量に応じ
た信号を出力し、この検出器9から出力される信号のな
かから位相変調周波数の2倍の変調成分のみがロックイ
ンアンプ31により増幅される。増幅された信号は、光
遅延手段4による遅延時間に応じて、電気信号処理装置
40を介してデータ処理装置50の中に蓄えられ解析さ
れる。
た信号を出力し、この検出器9から出力される信号のな
かから位相変調周波数の2倍の変調成分のみがロックイ
ンアンプ31により増幅される。増幅された信号は、光
遅延手段4による遅延時間に応じて、電気信号処理装置
40を介してデータ処理装置50の中に蓄えられ解析さ
れる。
【0026】本実施例において、レーザー光源の中心波
長は、被検物体の光吸収帯内の波長の内、極大吸収係数
を有する波長に応じて、その波長より長波長側に変化さ
せてもよい。照射レーザーの中心波長の移動方法は、レ
ーザー色素を変えたり、レーザーのキャビティー長を変
化させたり、レーザーのキャビティーの中に複屈折フィ
ルタを入れることにより達成される。
長は、被検物体の光吸収帯内の波長の内、極大吸収係数
を有する波長に応じて、その波長より長波長側に変化さ
せてもよい。照射レーザーの中心波長の移動方法は、レ
ーザー色素を変えたり、レーザーのキャビティー長を変
化させたり、レーザーのキャビティーの中に複屈折フィ
ルタを入れることにより達成される。
【0027】以上の如き本実施例の光学的検査装置によ
り、被検試料としてローダミン640染色人肝臓組織の
正常組織および腫瘍組織を用いて検査を行った。試料の
温度は5ケルビンとした。ローダミン640の光学吸収
帯の極大吸収係数を有する波長は590nmであった。
レーザーの中心波長を、試料の光学吸収帯の極大吸収係
数を有する波長より長波長側である約600nmにして
測定したところ、非常に高いS/N比で光エコーが測定
でき、求められた位相緩和時間T2 から両者を明確に区
別することができた。即ち、人肝臓組織の正常・異常を
区別でき、非常に高感度な病理検査が可能であった。し
かし、レーザーの中心波長を極大吸収係数波長の短波長
側の約580nmとしたところ、得られた光エコーのS
/N比は非常に低かった。染色色素としては、テキサス
レッドおよびその誘導体、ローダミン640誘導体、ギ
ムザ染料、メチレンブルー、アズールB、エオシン等を
用いても同様に、極大吸収係数波長の長波長側ではS/
N比が高かったが、短波長側では低かった。被検試料と
しては、組織試料に限らず細胞試料であっても可能であ
った。実験条件として、位相変調器5の位相変調周波数
は20KHzであった。光遅延手段4のステージ位置を
走査しながら40KHzの電気信号のみをロックインア
ンプ31により増幅記録すると、光学的位相緩和時間が
得られ、その情報を基に客観的な検査結果を出すことが
できた。
り、被検試料としてローダミン640染色人肝臓組織の
正常組織および腫瘍組織を用いて検査を行った。試料の
温度は5ケルビンとした。ローダミン640の光学吸収
帯の極大吸収係数を有する波長は590nmであった。
レーザーの中心波長を、試料の光学吸収帯の極大吸収係
数を有する波長より長波長側である約600nmにして
測定したところ、非常に高いS/N比で光エコーが測定
でき、求められた位相緩和時間T2 から両者を明確に区
別することができた。即ち、人肝臓組織の正常・異常を
区別でき、非常に高感度な病理検査が可能であった。し
かし、レーザーの中心波長を極大吸収係数波長の短波長
側の約580nmとしたところ、得られた光エコーのS
/N比は非常に低かった。染色色素としては、テキサス
レッドおよびその誘導体、ローダミン640誘導体、ギ
ムザ染料、メチレンブルー、アズールB、エオシン等を
用いても同様に、極大吸収係数波長の長波長側ではS/
N比が高かったが、短波長側では低かった。被検試料と
しては、組織試料に限らず細胞試料であっても可能であ
った。実験条件として、位相変調器5の位相変調周波数
は20KHzであった。光遅延手段4のステージ位置を
走査しながら40KHzの電気信号のみをロックインア
ンプ31により増幅記録すると、光学的位相緩和時間が
得られ、その情報を基に客観的な検査結果を出すことが
できた。
【0028】本実施例では、位相変調を用いて光エコー
を測定したが、強度変調を用いて光エコーを測定しても
同様にS/N比の高い測定が可能である。
を測定したが、強度変調を用いて光エコーを測定しても
同様にS/N比の高い測定が可能である。
【0029】
【実施例2】図2は、本発明の第2の実施例における光
学的検査装置である。被検物体の光吸収スペクトルを測
定するために、ハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀
ランプなどのスペクトルの広い光源を用いる。この光源
は、レーザー光源1の位置に配置してもよいし、光源6
0の位置に配置してもよい。このとき、レーザー光源1
または別のレーザー光源のレーザー光を、自己位相変調
等を用いてスペクトルの広い光にしたものを用いてもよ
い。この光を、不図示の分光器等の波長走査装置を介し
て波長をわけて順次被検物体に照射する。検出器9及び
データ処理装置50により被検物体のスペクトル形状測
定後、注目する光吸収帯内の波長の内、極大吸収係数を
有する波長を求める。
学的検査装置である。被検物体の光吸収スペクトルを測
定するために、ハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀
ランプなどのスペクトルの広い光源を用いる。この光源
は、レーザー光源1の位置に配置してもよいし、光源6
0の位置に配置してもよい。このとき、レーザー光源1
または別のレーザー光源のレーザー光を、自己位相変調
等を用いてスペクトルの広い光にしたものを用いてもよ
い。この光を、不図示の分光器等の波長走査装置を介し
て波長をわけて順次被検物体に照射する。検出器9及び
データ処理装置50により被検物体のスペクトル形状測
定後、注目する光吸収帯内の波長の内、極大吸収係数を
有する波長を求める。
【0030】後の構成は実施例1と同様にする。上記の
測定は、データ処理装置50からレーザー光源1に指令
を出して、自動的に行ってもよい。本実施例によれば同
様な装置で被検物体の極大吸収係数を有する波長を測定
できるので、S/N比の高い光エコーの測定が簡単にで
きる。
測定は、データ処理装置50からレーザー光源1に指令
を出して、自動的に行ってもよい。本実施例によれば同
様な装置で被検物体の極大吸収係数を有する波長を測定
できるので、S/N比の高い光エコーの測定が簡単にで
きる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、より高いS/N比で光
エコーが検出でき、高精度の光学的検査が可能となる。
本発明の光学的検査装置を用いれば、非常に高感度で被
検物体の物理化学的な性質の差を検出できる。
エコーが検出でき、高精度の光学的検査が可能となる。
本発明の光学的検査装置を用いれば、非常に高感度で被
検物体の物理化学的な性質の差を検出できる。
【図1】本発明の第1の実施例による光学的検査装置の
構成図。
構成図。
【図2】本発明の第2の実施例による光学的検査装置の
構成図。
構成図。
【図3】従来の光エコーの測定原理の説明図。
1・・・レーザー光源 2・・・光分割器 3・・・光合波器 4・・・光遅延手段 5・・・光変調手段 8・・・レンズ系 9・・・光検出器 30・・・制御手段 40・・・電気信号処理装置 50・・・データ処
理装置 60・・・光源
理装置 60・・・光源
Claims (3)
- 【請求項1】 レーザー光源と、前記レーザー光源から
の光を2光束に分割する光分割器と、前記2光束の一方
の光の光路長を変化させる光遅延手段と、前記2光束を
被検物体上に照射する照射手段と、前記被検物体からの
光を検出して出力する光検出器とを有する光学的検査装
置において、 前記レーザー光源は、前記『被検物体の光吸収帯内の波
長の内、極大吸収係数を有する波長』より長波長側に中
心波長を有することを特徴とする光学的検査装置。 - 【請求項2】 レーザー光源と、前記レーザー光源から
の光を2光束に分割する光分割器と、前記2光束の一方
の光の光路長を変化させる光遅延手段と、前記2光束を
被検物体上に照射する照射手段と、前記被検物体からの
光を検出して出力する光検出器とを有する光学的検査装
置において、 前記レーザー光源は、供給する光の中心波長を前記被検
物体の光吸収帯内の波長の内、極大吸収係数を有する波
長より長波長側に変更可能であることを特徴とする光学
的検査装置 - 【請求項3】前記2光束の光路と同光路を通り、前記レ
ーザー光源からの光よりスペクトルの広い光を出射する
光源と、 前記光源からの光を用いて前記『被検物体の光吸収帯内
の波長の内、極大吸収係数を有する波長』を求める手段
とを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記
載の光学的検査装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5123778A JPH06331545A (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 光学的検査装置 |
US08/120,874 US5589936A (en) | 1992-09-14 | 1993-09-10 | Optical measuring apparatus for measuring physichemical properties |
EP93114757A EP0588301A2 (en) | 1992-09-14 | 1993-09-14 | Optical measuring apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5123778A JPH06331545A (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 光学的検査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06331545A true JPH06331545A (ja) | 1994-12-02 |
Family
ID=14869055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5123778A Pending JPH06331545A (ja) | 1992-09-14 | 1993-05-26 | 光学的検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06331545A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006133747A (ja) * | 2004-10-06 | 2006-05-25 | Nikon Corp | 顕微鏡装置及びレーザユニット |
-
1993
- 1993-05-26 JP JP5123778A patent/JPH06331545A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006133747A (ja) * | 2004-10-06 | 2006-05-25 | Nikon Corp | 顕微鏡装置及びレーザユニット |
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