JPH0633140Y2 - 多段式h型鋼ダンパー - Google Patents

多段式h型鋼ダンパー

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JPH0633140Y2
JPH0633140Y2 JP14225188U JP14225188U JPH0633140Y2 JP H0633140 Y2 JPH0633140 Y2 JP H0633140Y2 JP 14225188 U JP14225188 U JP 14225188U JP 14225188 U JP14225188 U JP 14225188U JP H0633140 Y2 JPH0633140 Y2 JP H0633140Y2
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JP
Japan
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steel
shaped steel
damper
stage
shaped
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JP14225188U
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修 小島
仁 佐久間
達也 下田
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日本鋼管株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、構造物の耐震対策の一つとして、構造物に取
付け減衰性能を付与するダンパーに関する。
[従来技術] 従来より構造物の耐震対策の一つとして、下記に示すよ
うに、構造物に取付け減衰性能を付与させる種々のダン
パー等が考案されている。
第6図は、摩擦式ダンパーを示したもので、構造物の柱
61、梁62からなる架構60の中にプレーキャストコ
ンクリート壁(PC壁)63を介して摩擦ダンパー64
を取り付け、地震時の揺動により構造物に生じる層間変
形を摩擦式ダンパー64に伝達して、摩擦によるエネル
ギー消散を生じさせて、構造物の減衰性能を高めるもの
である。
第7図および第8図は、粘性液体を利用した制震壁を示
したもので、構造物の柱71、梁72からなる架構70
の中に粘性液体73を内蔵した外部プレート箱74と、
内部プレート75からなる制震壁を取り付け、地震時の
揺動により構造物に生じる層間変形を、内部プレート7
5が外部プレート箱74の中で移動することにより外部
プレート箱74に内蔵した粘性液体73に動きを生じさ
せ、この動きによるエネルギー消散を生じさせて、構造
物の減衰性能を高めるものである。
第9図、第10図および第11図は、H型鋼ウェブの弱
軸回りの降伏による履歴エネルギーを利用したH型鋼ダ
ンパーを示したもので、構造物の柱91、梁92からな
る架構90の中に山形ラーメンの補剛フレーム93とH
型鋼ダンパー94を取り付け、地震時の揺動により構造
物に生じる水平力の一部をH型鋼に伝達させて、H型鋼
ウェブの弱軸回りの降伏耐力に達するとウェブが降伏し
て履歴によるエネルギー吸収が行われ、その結果として
構造物に減衰性能が付与される。
[考案が解決しようとする課題] 前述した従来のダンパー等には、それぞれ下記のような
問題点がある。
第6図で示した摩擦式ダンパーでは、安定した摩擦力を
保持するためのメカニズムが複雑になるため比較的コス
ト高になると共に、第7図の制震壁に比べると簡易では
あるが、メンテナンスが必要である。
第7図に示した粘性液体を利用した制震壁では、粘性を
利用しているために制震容量を大きくすることが困難で
あり、装置自体が大きくならざるを得ない。また、液体
を保持するためのシーリング等メンテナンスが大変であ
る。
第9図に示したH型鋼ダンパーでは、メンテナンスは不
用であるが、H型鋼ウェブの許容変形量には限界がある
ので、層間変位すなわちダンパーのストロークに制限が
ある。
以上のように、従来のダンパー等では、制震容量、スト
ローク、メンテナンス、コストの何れかの面で問題点が
残されている。
本考案は上記のような問題点の解決を図ったものであ
り、制震容量、ストローク、メンテナンス、コストの何
れも満足させることの出来るダンパーを提供することを
目的とする。
[課題を解決するための手段] 本考案に係る多段式H型鋼ダンパーは、普通鋼あるいは
伸び能力の高い低強度鋼からなる均等の大きさの複数個
のH型鋼を、フランジ部先端を突き合わせて一列に溶接
し1つのユニットとする。このユニットを前記H型鋼の
長さと同程度の幅を有し、かつ両端に前記H型鋼の接続
方向に長い長穴をもうけた鋼板を介して、フランジ面上
に複数積層接合する。さらに、構造物が揺動した際に前
記鋼板が水平方向の並進のみを生じ、回転運動が生じな
いようにするため、前記鋼板の長穴に鋼枠を嵌め込むと
ともに、鋼枠に通した4フッ化エチレン樹脂プレートを
介して、前記鋼板と鋼枠をナットで接続している。
[作用] 本考案における多段式H型鋼ダンパーは、複数のH型項
のフランジどうしを溶接して複数のユニットを形成し、
このユニットを鋼板を介在させて多段に積層して構造物
の層間、例えば、梁間にH型鋼ウェブが層間変形に対し
て弱軸になるように取り付ける。構造物が地震力を受け
て層間変形が生じると、多段式H型鋼ダンパーは地震力
の一部(P)を分担し、第4図で示すような変形を生
じ、H型鋼の上フランジと下フランジの水平方向の並進
によりH型鋼のウェブには降伏が生じ、この部分で第5
図で示すように履歴カーブを描き、その面積に相当する
エネルギーが制震容量として付与される。なお、制震容
量の大きさはH型鋼ウェブ弱軸回りの降伏耐力Pyの和
で調節し、ストロークはH型鋼ウェブ1個当たりの許容
変形量δaにH型鋼の段数を乗じた値で調節する。
[実施例] 以下、本考案の一実施例を第1図、第2図および第3図
により説明する。図において、柱1aと梁1b,1cに
より構成された建築構造物1の適当箇所に本考案の多段
式H型鋼ダンパー2を配置し、前記ダンパー2と、梁1
b間に構造物の層間変形をダンパー2に伝達する補剛フ
レーム3を設けることにより建築構造物1に適用してい
る。
前記多段式H型鋼ダンパー2は、普通鋼あるいは伸び能
力の高い低強度鋼からなる均等の大きさの複数個のH型
鋼のフランジ2a,2bの先端を所定の均等な幅に切断
して、フランジ2a,2bの幅を狭くする。次に、複数
個のH型鋼のフランジ先端どうしを突き合わせ、一列に
溶接してユニット2A,あるいは2Bを形成し、このユ
ニット2A,2Bを構造物1が揺動した際にH型鋼ウェ
ブ2dが層間変形に対して弱軸になるように配置し、鋼
板4を介在させて多段に積層してH型鋼の上フランジ2
aと下フランジ2bどうしを鋼板4を介在させた状態
で、高力ボルト2eで固着する。また、前記鋼板4は、
鋼板間が水平方向に並進した際に、回転運動を生じない
ように鋼枠5aで接続し、接続部は長穴5b、4フッ化
エチレン樹脂プレート5c、ナット5dから構成された
回転運動拘束金具5で連結したものである。
上記構成により、構造物が地震力を受けて層間変形が生
じると、多段式H型鋼ダンパー2は鋼板間の水平方向の
並進により第4図で示すような変形を生じ、H型鋼の上
フランジ2aと下フランジ2bの水平方向の並進により
H型鋼のウェブ2dには降伏が生じ、この部分で第5図
で示すように履歴カーブを描き、その面積に相当するエ
ネルギーが制震容量として付与される。なお、制震容量
の大きさは、H型鋼ウェブ2d弱軸回りの降伏耐力Py
の和で調節し、ストロークは、H型鋼ウェブ1個当たり
の許容変形量δaに、H型鋼の段数を乗じた値で調節す
る。
[考案の効果] 以上のように本考案の多段式H型鋼ダンパーによれば、
地震時の揺動を多段式H型鋼ダンパーのエネルギー吸収
能力により抑制できるので、構造物に減衰性能を付与す
る事が出来る。すなわち、揺動エネルギーの吸収をH型
鋼ウェブの履歴カーブにより発揮させ、その制震容量は
多段当たりのH型鋼ウェブ弱軸回りの降伏耐力の和で調
節でき、ストロークはH型鋼ウェブ一個当たりの許容変
形量に段数を乗じた値で調節できる。また、H型鋼に伸
び能力の高い低強度鋼を使用することで、ストロークの
増大あるいは同一のストロークの場合に段数の低減を図
ることが出来る。さらに、H型鋼に介在させる鋼板を回
転運動拘束金具により連結させることにより、H型鋼ウ
ェブの安定した履歴カーブが保持できる。
以上のように、制震容量およびストロークで優れている
と共に、メカニズムが単純であるので、メンテナンスお
よびコスト面でも優れた効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例を示す側面図、第2図は第
1図内II部分の拡大図、第3図は第2図内III〜III矢視
断面図、第4図は外力が作用した際の変形モードを示す
模式図、第5図はH型鋼ウェブの履歴を示す模式図、第
6図は従来採用されている第一例を示す側面図、第7図
は従来採用されている第二例を示す側面図、第8図は第
7図内VIII〜VIII矢視断面の拡大図、第9図は従来採用
されている第三例を示す側面図、第10図は第9図内X
部分の拡大図、第11図は第10図内XI〜XI矢視断面図
である。 1…構造物、1a…柱、1b,1c…梁、2…多段式H
型鋼ダンパー、2a,2b…H型鋼フランジ、2c…溶
接、2d…H型鋼ウェブ、2e…高力ボルト、2A,2
B…ユニット、3…補剛フレーム、4…鋼板、5…回転
運動拘束金具、5a…鋼枠、5b…長穴、5c…4フッ
化エチレン樹脂プレート、5d…ナット。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】均等の大きさの複数個のH型鋼ブロック
    を、フランジ部先端を突き合わせて一列に溶接して1つ
    のユニットとし、前記H型鋼の長さと同程度の幅を有
    し、かつ両端に前記H型鋼の接続方向に長い長穴をもう
    けた鋼板を介して、前記ユニットをフランジ面上に複数
    積層接合したダンパーであって、前記鋼板の長穴に鋼枠
    を嵌め込むとともに鋼枠に通した4フッ化エチレン樹脂
    プレートを介して、前記鋼板と鋼枠をナットで接続した
    多段式H型鋼ダンパー
JP14225188U 1988-10-31 1988-10-31 多段式h型鋼ダンパー Expired - Lifetime JPH0633140Y2 (ja)

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JPH0262053U JPH0262053U (ja) 1990-05-09
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JPH0262053U (ja) 1990-05-09

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