JPH0633015A - 塗料樹脂組成物 - Google Patents

塗料樹脂組成物

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JPH0633015A
JPH0633015A JP19241792A JP19241792A JPH0633015A JP H0633015 A JPH0633015 A JP H0633015A JP 19241792 A JP19241792 A JP 19241792A JP 19241792 A JP19241792 A JP 19241792A JP H0633015 A JPH0633015 A JP H0633015A
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JP
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silicon
containing polymer
polymer
resin
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JP19241792A
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English (en)
Inventor
Shigefumi Kuramoto
成史 倉本
Tadahiro Yoneda
忠弘 米田
Takahiro Aoyama
孝浩 青山
Kohei Hori
耕平 堀
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短時間の焼付けで硬化し、得られた塗膜が可
とう性、密着性、耐レトルト性に優れている塗料樹脂組
成物を提供する。 【構成】 この発明の塗料樹脂組成物は、1分子当たり
少なくとも1個のR 3 O基〔R3 は、メチル基などであ
り、R3 が1分子中に複数ある場合、複数のR3 は互い
に同一であっても異なっていてもよい。〕と少なくとも
1個のSi原子を有し、R3 O基とSi原子が結合して
Si−O−C結合を形成しているとともに一部または全
部のSi原子がSi−O−C結合によって主鎖と直接ま
たは間接的に結合している構造を有し、有機溶剤に可溶
であって数平均分子量が1,000〜1,000,00
0の範囲にある含珪素ポリマー(P)を含む樹脂(U)
30〜95wt%、多官能イソシアネート化合物およびア
ミノプラスト樹脂から選ばれる少なくとも1種の硬化剤
(J)5〜70wt%の割合で配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、硬化性、可とう性、
密着性、耐レトルト性に優れ、金属缶の外面の塗装など
に用いられる塗料樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属缶は、飲料および食品等の包
装容器の1種として広く用いられてきている。これらの
金属缶の外面は、金属缶の腐食防止を目的として塗装が
なされている。最近、生産性向上、省資源、省エネルギ
ーの観点から塗装工程の高速化、短縮化が望まれてい
る。その1つとして、焼付け用塗料の焼付け時間の短縮
化の要求が高まっており、短時間の焼付けで優れた塗膜
物性が得られる塗料の研究開発が進められている。
【0003】短時間で焼付け可能な塗料としては、通
常、アクリル−メラミン系樹脂、アクリル−エポキシ系
樹脂、アクリル−ウレタン系樹脂、ポリエステル−メラ
ミン系樹脂等を塗料樹脂成分とするものが広く使用され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような樹脂系では、短時間で焼付けることのできる硬化
性、複雑な成形加工に耐える十分な可とう性、基材との
密着性、更には、食缶用途における缶内容物殺菌時の耐
レトルト性をすべて満足するものがなく、特にレトルト
処理後に生じる塗膜の剥離を防止できる塗料は現在まで
得られるには至っていない。
【0005】この発明は、短時間の焼付けで硬化し、得
られた塗膜が可とう性、密着性、耐レトルト性に優れて
いる塗料樹脂組成物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記従来技
術の問題点を改善するために鋭意検討した結果、特定の
含珪素ポリマー(P)を必ず含有している樹脂(U)と
特定の硬化剤(J)を特定の割合で配合してなる樹脂組
成物により、上述する課題が解決されることを見いだ
し、この発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、この発明は、1分子当たり少な
くとも1個のR3 O基〔R3 は、水素原子、または、置
換されていても良い、アルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、アラルキル基およびアシル基から選ばれる
1種の基であり、R3 が1分子中に複数ある場合、複数
のR3 は互いに同一であっても異なっていてもよい。〕
と少なくとも1個のSi原子を有し、R3 O基とSi原
子が結合してSi−O−C結合を形成しているとともに
一部または全部のSi原子がSi−O−C結合によって
主鎖と直接または間接的に結合している構造を有し、有
機溶剤に可溶であって数平均分子量が1,000〜1,
000,000の範囲にある含珪素ポリマー(P)を含
む樹脂(U)30〜95wt%、多官能イソシアネート化
合物およびアミノプラスト樹脂から選ばれる少なくとも
1種の硬化剤(J)5〜70wt%の割合で配合してなる
塗料樹脂組成物を提供する。
【0008】樹脂(U)は、上記含珪素ポリマー(P)
と共に、含珪素ポリマー(P)以外の樹脂を含んでいて
も良く、含珪素ポリマー(P)以外の樹脂としては、酸
性官能基および/または水酸基を含有する有機溶剤に可
溶なポリマー(Q)が好ましい。この発明で用いる樹脂
(U)は、主として、金属缶の外面等の基材を被覆する
ための樹脂であり、後述する含珪素ポリマー(P)を必
ず含有してなるものである。
【0009】この発明で用いる含珪素ポリマー(P)
は、主として、金属缶の外面等の基材を被覆し、基材と
の密着性を向上させるとともに、塗膜の耐レトルト性を
向上させるため用いられる。含珪素ポリマー(P)は、
上記R3 O基がSi原子に結合してSi−O−C結合を
形成している構造を有する。含珪素ポリマー(P)は、
2個以上のSi原子がシロキサン結合してなるポリシロ
キサン構造を有していても良い。含珪素ポリマー(P)
は、一部または全部のSi原子がSi−O−C結合によ
って直接または間接的に主鎖と結合している構造を有す
る。このSi−O−C結合は加水分解性を有するはずで
あるが、Siと結合しているR3 O基に比べて主鎖の分
子量が非常に大きく立体的にかさ高くなるので、加水分
解性が抑制されている。
【0010】含珪素ポリマー(P)の一部または全部の
Si原子がSi−O−C結合によって直接または間接的
に主鎖と結合している構造とは、たとえば、Si原子が
下記の2価の結合を介して主鎖と直結し、Si−O−C
結合を形成していることである。 −O− −COOR2 O− −COO− −R2 O− −CONHR2 O− −R2 COO− 〔R2 は、C数1〜20の範囲の2価の有機基であ
る。〕R2 の具体例としては、たとえば、直鎖状または
分岐状のC数1〜20のアルキレン基または置換アルキ
レン基(たとえば、メチレン、エチレン、プロピレン、
ブチレン、ヘキシレン、オクチレン、ドデシレン、オク
タデシレン、2−メチルテトラメチレン、3−メチルテ
トラメチレン等)、C数6〜20のフェニレン基または
置換フェニレン基、−CH2 CHR1 −(OCH2 CH
1)q −〔q=1〜9、R1 は水素原子またはメチル基
である。〕のように例示されたアルキレン基における炭
素鎖が任意の位置で酸素原子により中断されたC数1〜
20のオキシアルキレン基等の基が挙げられる。R2
1分子中に複数ある場合、複数のR2 は互いに同一であ
っても異なってもよい。
【0011】含珪素ポリマー(P)の主鎖は、炭素を主
体とするものであり、主鎖結合にあずかる炭素原子が7
0〜100モル%、残部をN,O,S,Si,P等の元
素が占めるものである。上記のような主鎖を有するポリ
マーの具体例としては、たとえば、(メタ)アクリル樹
脂;スチレン樹脂;ポリエチレンテレフタレート等のポ
リエステル樹脂;および、これらの共重合体や一部変性
した樹脂等が挙げられる。含珪素ポリマー(P)は、こ
れらの樹脂の主鎖を構成している1個以上の炭素原子に
上述のような2価の基を介してSiが結合している構造
を有する。
【0012】含珪素ポリマー(P)中のSi−OR3
は基材との結合部となる基であり、含珪素ポリマー
(P)が基材にSi−OR3 基で結合することにより塗
膜の基材との密着性、耐レトルト性を改良することがで
きる。特に、含珪素ポリマー(P)は主鎖とSiの間に
Si−O−C結合を有しているため、Si−C結合を有
する場合に比べてSi原子のイオン性が高まる。その結
果、Si−OR3 基の加水分解および基材との結合速度
が速くなり、密着性、耐レトルト性等の改善効果が顕著
に発現される。
【0013】R3 O基は、含珪素ポリマー(P)1分子
当たり少なくとも1個であり、平均3〜100個である
ことが好ましい。R3 O基がないと含珪素ポリマー
(P)の基材との結合点がなくなり、逆に多すぎると含
珪素ポリマー(P)同士の架橋密度が大きくなる結果、
塗膜の基材との密着性が逆に低下する場合がある。ここ
でR3 は、水素原子、または、置換されていても良い、
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキ
ル基およびアシル基から選ばれる1種の基であり、好ま
しくは炭素数20以下の基である。R3 の具体例として
は、たとえば、直鎖状または分岐状のアルキル基(たと
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、第2級ブチル、第3級ブチル、ヘキシル、オクチ
ル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ドデシル、
オクタデシル等)、脂環式アルキル基(たとえば、シク
ロペンチル、シクロヘキシル等)、アリール基(たとえ
ば、フェニル、トリル、キシリル等)、アラルキル基
(たとえば、ベンジル、フェネチル等)、アシル基(た
とえば、アセチル、プロピニオル、ブチリル、エトキシ
カルボニル、プロポキシカルボニル等)などが挙げられ
る。また、置換されている、アルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基およびアシル基として
は、それらの基の各水素の1または2以上が、たとえ
ば、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;アセチ
ル基、プロピオニル基等のアシル基;塩素、臭素等のハ
ロゲン等で置換されてなる基が挙げられる。R3 が1分
子中に複数ある場合、複数のR3 は互いに同一であって
も異なっていてもよい。R3 は、水素原子、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基が好ましい。これは、
3 O基の加水分解縮合速度が更に速くなるという理由
による。
【0014】この発明で用いる含珪素ポリマー(P)の
数平均分子量は、1,000〜1,000,000の範
囲内にある必要があり、2,000〜100,000の
範囲内にあることが好ましい。分子量が小さい場合には
塗膜の基材との密着性向上効果が小さい。逆に分子量が
大きい場合には塗料樹脂組成物の粘度が高くなるため塗
料として取り扱いに不便が生じる。
【0015】この発明に用いる含珪素ポリマー(P)
は、有機溶剤に可溶であることが必要である。これによ
り、含珪素ポリマー(P)を含有する樹脂(U)を有機
溶剤に溶解して後述する硬化剤(J)と混合して均一な
塗料樹脂組成物とすることができる。含珪素ポリマー
(P)は、後述する有機溶剤の少なくとも1種の単独溶
剤または2種以上の混合溶剤に可溶であればよい。
【0016】このような有機溶剤は、反応性のものでも
非反応性のものでも良い。具体例としては、トルエン、
キシレン、スチレンなどの芳香族炭化水素類;酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、エチルアクリレート、
ブチルアクリレート等のエステル類;アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ−n−ブチルエー
テル等のエーテル類;n−ブタノール、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコー
ル類などが挙げられる。
【0017】この発明で用いる含珪素ポリマー(P)
は、酸性官能基、水酸基およびエポキシ基から選ばれる
少なくとも1種を含有している構造を有するものが好ま
しい。上記基を有することにより硬化剤(J)との反応
が促進され、硬化性が向上して塗膜物性が向上する。こ
の発明において、含珪素ポリマー(P)または後述する
ポリマー(Q)が有する酸性官能基とは、カルボキシル
基、スルホン酸基、リン酸基から選ばれる少なくとも1
種の基である。
【0018】この発明で用いる含珪素ポリマー(P)
は、上記のようにR3 O基を有しているとともに、下記
一般式(Z−1)〜(Z−8)で表される1価の反応性
有機基(Z)の少なくとも1種がSi−O−C結合を介
してSi原子に結合している、すなわち、Z−O−Si
となっている構造を有するものが好ましい。そのように
反応性有機基Zを有する含珪素ポリマー(P)は、それ
自身または後述するポリマー(Q)との間に化学的結合
を形成しうるので、基Zを有しないものに比べると、塗
膜の基材との密着性や耐レトルト性をより向上させる。
含珪素ポリマー(P)同士または含珪素ポリマー(P)
と(Q)の化学的結合により塗膜の基材との密着性や耐
レトルト性をより有効なものにするという点からは、含
珪素ポリマー(P)は基Zを1分子当たり平均少なくと
も1個有することが好ましい。 (Z−1) CH2 =C(R1)−COOR2 − (Z−2) CH2 =C(R1)−CO− (Z−3) CH2 =C(R1)−R2 − (Z−4) CH2 =C(R1)−CONHR2 − (Z−5) CH2 =C(R1)−CONHR2 −CO− (Z−6) CH2 =C(R1)−R2 −CO− 〔一般式(Z−1)〜(Z−8)中、互いに独立に、R
1 は水素原子またはメチル基、R2 は前記と同じであ
る。〕反応性有機基(Z)が1分子中に複数ある場合、
複数のZは互いに同一であっても異なってもよい。
【0019】上記含珪素ポリマー(P)は、たとえば次
の2種の方法によって製造することができる。その第1
の方法は、Si−O−C結合の交換反応を利用する方法
であり、第2の方法は、重合性不飽和基を有するモノマ
ー成分を共重合させる方法である。交換反応を利用する
方法は、加水分解性オルガノシロキサン(a)に対して
主骨格形成用OH含有有機ポリマー(b)を交換反応を
させる方法である。加水分解性オルガノシロキサン
(a)は、Si原子に結合したR3 O基〔R3 は、前記
と同じである。〕を複数個有する珪素化合物である。主
骨格形成用OH含有有機ポリマー(b)は、炭素を主体
とする主鎖を有し、かつ、ヒドロキシル基およびカルボ
キシル基のうちの少なくとも一方を分子内に1個以上含
有するポリマーである。この交換反応では、加水分解性
オルガノシロキサン(a)が有するR3 O基の一部また
は全部と主骨格形成用OH含有有機ポリマー(b)が有
するヒドロキシル基およびカルボキシル基のうちの少な
くとも一方とで反応させて、R3 O基を(b)の残基
(下記Y)と交換する。すなわち、加水分解性オルガノ
シロキサン(a)を次式(I): で表し、主骨格形成用OH含有有機ポリマー(b)をY
−OH(ここで、OHは、ヒドロキシル基および/また
はカルボキシル基中のOHである。)で表した時に、次
式(II): で表される反応により目的とする含珪素ポリマー(P)
が生成する反応である。
【0020】加水分解性オルガノシロキサン(a)は、
従来公知のものを使用することができ、特に限定されな
いが、たとえば、水ガラスを中和または陽イオン交換樹
脂で処理して得られるケイ酸あるいはケイ酸を更にアル
コール中でエステル化処理して得られるポリアルコキシ
シロキサンや一般式: R4 p Si(OR3)4-p … 〔式中、R3 は、上述したものであり、複数のR3 はす
べて同一または少なくとも1つが異なっていてもよい。
4 は、C数1〜20の範囲の1価の有機基である。p
は0〜2の整数である。R4 が2個の場合には、互いに
同一または異なっていてもよい。〕で示されるシラン化
合物、その加水分解物、および、その縮合物からなる群
から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。特に、一般
式で示されるシラン化合物、その加水分解物、およ
び、その縮合物は、容易に合成または入手できるので好
ましい。
【0021】上記一般式中のR4 は、C数1〜20の範
囲の1価の有機基から選ばれる少なくとも1種の基であ
り、C原子が直接Siと結合している。R4 の具体例と
しては、R3 の具体例として挙げたもの等が挙げられ
る。R4 が1分子中に複数ある場合、複数のR4 は互い
に同一であっても異なってもよい。一般式で示される
シラン化合物の具体例としては、たとえば、テトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメトキシジ
メチルシラン、ジメチルジエトキシシラン等のアルコキ
シシラン化合物;テトラアセトキシシラン、メチルトリ
アセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン等の
アシロキシシラン化合物;ジフェニルジヒドロキシシラ
ン等のシラノール化合物などを挙げることができ、それ
ぞれ、単独で使用されたり、2種以上併用されたりす
る。中でも、アルコキシシラン化合物は、交換反応が容
易に起こるので、特に好ましい。
【0022】一般式で示されるシラン化合物の縮合物
としては、たとえば、平均組成が下記一般式で表され
るポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種の化合物
が挙げられ、それぞれ、単独で使用されたり、2種以上
併用されたりする。 〔式中、R3 およびR4 は前記と同じ、hは0以上、2
以下の数、iは3以下の正の数、h+iは3以下の正の
数である。ただし、R3 が1分子中に複数ある場合、複
数のR3 は互いに同一であっても異なってもよく、R4
が1分子中に複数ある場合、複数のR4 は互いに同一で
あっても異なってもよい。〕前記主骨格形成用OH含有
有機ポリマー(b)が有する、炭素を主体とする主鎖と
は、主鎖結合にあずかる原子のうち炭素原子が70〜1
00モル%、残部をN,O,Si,S,P等の元素が占
める主鎖である。ポリマー(b)は、好ましくは数平均
分子量が1,000〜1,000,000である。
【0023】このようなポリマー(b)としては、ヒド
ロキシル基および/またはカルボキシル基を含有するポ
リマーなら従来公知のものを使用することができる。ポ
リマー(b)としては、特に、アクリル酸ヒドロキシア
ルキル、メタクリル酸ヒドロキシアルキル、アクリル
酸、メタクリル酸から選ばれる少なくとも1種のモノマ
ーをアクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタク
リル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物
類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類
等のラジカル重合性モノマーと共重合して得られるポリ
マーが容易に合成または入手できるので好ましい。
【0024】交換反応を利用する方法では、含珪素ポリ
マー(P)中に二重結合基やエポキシ基のような反応性
有機基Zを存在させる場合、加水分解性オルガノシロキ
サン(a)に対して主骨格形成用OH含有有機ポリマー
(b)とOH含有反応性有機化合物(c)を交換反応さ
せる。OH含有反応性有機化合物(c)は、ヒドロキシ
ル基およびカルボキシル基のうちの少なくとも1つを1
個以上有するとともに、重合可能な不飽和基およびエポ
キシ基から選ばれる少なくとも1種の反応性基を1個以
上有する有機化合物である。このような化合物(c)と
しては、従来公知のものを使用することができ、特に限
定されないが、たとえば、一般式Z−OH〔ただし、Z
は上記一般式(Z−1)〜(Z−8)で表される基であ
る。〕で示される化合物(たとえば、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−
ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエト
キシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、アリ
ルアルコール、エチレングリコールモノアリルエーテ
ル、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、2−ヒド
ロキシエチルアクリルアミド、メタクリル酸、アクリル
酸、1−カルボキシメチルメタクリルアミド、ビニル酢
酸、グリシドール、エチレングリコールモノグリシジル
エーテル、グリシド酸、3,4−エポキシブタン酸な
ど)から選ばれる少なくとも1つが例示される。これら
の化合物の中でも、交換反応が容易に起こる点で、ヒド
ロキシル基を有する化合物、すなわち、基Zが上記一般
式(Z−1)、(Z−3)、(Z−4)および(Z−
7)で表される化合物が好ましい。
【0025】上記のような交換反応は、触媒の存在下ま
たは非存在下に行われる。触媒としては、無機酸(たと
えば、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等)、有機酸(たとえ
ば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、p−トルエ
ンスルホン酸等)、有機アミン化合物(たとえば、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン等)、有機アルカリ
金属化合物(たとえば、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキ
シド、カリウム−t−ブトキシド等)、ゼオライト類、
酸性もしくは塩基性イオン交換樹脂、金属酸化物(たと
えば、Ga2 3、Tl2 3 、Sb2 3 、Al2
3 等)等の液体状あるいは固体状の酸または塩基を挙げ
ることができる。中でも特に好ましいのは、反応後の除
去が容易であるという点で系に不溶な固体状触媒を用い
ることが推奨される。
【0026】上記交換反応は、溶剤中または無溶剤下に
0〜200℃、好ましくは40〜130℃に加温され、
また反応系は加圧下、常圧下、減圧下の如何を問わず、
また、交換反応によって副生するアルコール類またはカ
ルボン酸類を除去しつつ反応を行うことも可能である。
反応系に用いる溶剤としては、たとえば、加水分解性オ
ルガノシロキサン(a)、ポリマー(b)および化合物
(c)が溶解するものであれば、すべて使用でき、たと
えば、代表的なものとしては、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、
n−ブチルエーテル等のエーテル類;メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル類などが使用される。
【0027】交換反応は、たとえば、(a)中のR3
基1モルに対して、(b)中のヒドロキシル基およびカ
ルボキシル基のモル数の合計が0.001〜1の割合と
なるようにポリマー(b)を用い、しかも、(c)中の
ヒドロキシル基およびカルボキシル基のモル数の合計が
0.001〜1の割合となるように化合物(c)を用い
て、触媒の存在下または非存在下、溶剤中または無溶剤
下に10分〜5時間行われる。
【0028】交換反応の際に水が存在すると加水分解性
オルガノシロキサン(a)のR3 O基の加水分解および
縮合が生じるため、水を極力存在させない方が好まし
く、存在させても1000ppm以下に押さえることが
好ましい。含珪素ポリマー(P)を作るための上記共重
合方法は、反応性有機珪素化合物(R)単独、または、
これと共重合可能な単官能性モノマー(B)を共重合さ
せる方法である。
【0029】反応性有機珪素化合物(R)は、上記反応
性有機基(Z)のうちの一般式(Z−1)〜(Z−6)
で表されるものの中から選ばれる少なくとも1種を1個
以上とSi原子を有し、有機基(Z)とSi原子がSi
−O−C結合を形成している化合物であり、たとえば、
下記一般式で表される重合性有機珪素化合物(K)お
よび平均組成が下記一般式で表され数平均分子量が4
00〜100,000の重合性オルガノポリシロキサン
(L)から選ばれる少なくとも1種である。ここで、重
合性とは、1個以上のラジカル重合可能な不飽和基を有
することを示す。
【0030】 〔式中、Zは上記一般式(Z−1)〜(Z−6)で表さ
れる基から選ばれる1種、R3 およびR4 は、上述した
ものである。rは1〜3の整数、sは1〜3の整数、r
+sは2〜4の整数、tは3以下の正の数、uは3以下
の正の数、vは0〜2の範囲の数、t+u+vは3以下
の正の数である。ただし、Zが1分子中に複数ある場
合、複数のZは互いに同一であっても少なくとも1つが
異なってもよく、R3 が1分子中に複数ある場合,複数
のR3 は互いに同一であっても異なってもよく、R4
1分子中に複数ある場合,複数のR4 は互いに同一であ
っても異なってもよい。〕特に、重合性有機珪素化合物
(K)として、分子中に2個以上の互いに同一または少
なくとも1つが異なっていても良い基Zが存在する多官
能性有機珪素化合物(A)や、0.5≦(M/N)×t
≦10を満足する官能性オルガノポリシロキサン(F)
〔ここで、Mは官能性オルガノポリシロキサン(F)の
数平均分子量、Nは一般式の式量、tは一般式にお
いて有機基(Z)の数を表す3以下の正の数である。〕
から選ばれる1種を使用する場合には、(R)と(B)
との合計量に対して(A)0.5〜60wt%および
(F)0.5〜80wt%の内の少なくとも一方をこの範
囲で含有させて有機溶剤中で共重合させることにより、
得られる含珪素ポリマー(P)中に一般式(Z−1)〜
(Z−6)で表される基Zを存在させることができる。
【0031】前記重合性有機珪素化合物(K)の具体例
としては、たとえば、メタクリロキシエトキシトリメト
キシシラン、メタクリロキシエトキシトリエトキシシラ
ン、メタクリロキシエトキシトリアセトキシシラン、メ
タクリロキシプロポキシトリメトキシシラン、アクリロ
キシエトキシトリメトキシシラン、アクリロキシプロポ
キシトリメトキシシラン、アクリロキシトリエトキシト
リエトキシシラン、メタクリロキシトリメトキシシラ
ン、メタクリロキシトリエトキシシラン、アクリロキシ
トリメトキシシラン、アクリロキシトリエトキシシラ
ン、アクリロキシトリアセトキシシラン、アリルオキシ
トリメトキシシラン、ビニルフェノキシトリメトキシシ
ラン、CH2 =CHCONHCH2 CH2 OSi(OC
3)3 、CH 2 =CHCONHCH2 CH2 COOSi
(OCH3)3 などを挙げることができる。
【0032】多官能性有機珪素化合物(A)の具体例と
しては、ビス(メタクリロキシプロポキシ)ジメトキシ
シラン、ビス(メタクリロキシエトキシ)ジメトキシシ
ラン、ビス(メタクリロキシプロポキシ)ジエトキシシ
ラン、ビス(メタクリロキシエトキシ)ジエトキシシラ
ン、ビス(メタクリロキシブトキシ)ジメトキシシラ
ン、ビス(メタクリロキシジエトキシ)ジメトキシシラ
ン、ビス(メタクリロキシテトラエトキシ)ジメトキシ
シラン、ビス(メタクリロキシクロロプロポキシ)ジメ
トキシシラン、トリス(メタクリロキシクロロプロポキ
シ)メトキシシラン、トリス(メタクリロキシエトキ
シ)メトキシシラン、ビス(メタクリロキシエトキシ)
ジアセトキシシラン、ビス(アクリロキシエトキシ)ジ
メトキシシラン、ビス(アクリロキシエトキシ)ジフェ
ノキシシラン、トリス(アクリロキシエトキシ)メトキ
シシラン、トリス(アクリロキシエトキシ)フェノキシ
シラン、ビス(アクリロキシプロポキシ)ジメトキシシ
ラン、ビス(アクリロキシブトキシ)ジブトキシシラ
ン、トリス(アクリロキシジエトキシ)ドデシロキシシ
ラン、ジ(メタクリロキシ)ジメトキシシラン、ジ(メ
タクリロキシ)ジエトキシシラン、トリ(メタクリロキ
シ)ブトキシシラン、ジ(アクリロキシ)ジメトキシシ
ラン、ジ(アクリロキシ)ジアセトキシシラン、トリ
(アクリロキシ)ブトキシシラン、ビス(アリルオキ
シ)ジメトキシシラン、トリス(アリルオキシ)エトキ
シシラン、トリス(ビニルフェノキシ)ブトキシシラ
ン、(CH2 =CHCONHCH2 CH2 O)2Si(O
CH3)2 、(CH2 =CHCONHCH2 CH2 CO
O)2Si(OCH3)2 などを挙げることができる。
【0033】上記重合性オルガノポリシロキサン(L)
の具体的な合成法としては、たとえば、上記一般式で
表されるシラン化合物の少なくとも1種を加水分解縮合
して得られる平均組成が一般式で示されるポリシロキ
サン、あるいは、水ガラスを中和または陽イオン交換樹
脂で処理して得られるケイ酸あるいはケイ酸を更にアル
コール中でエステル化処理して得られるポリアルコキシ
シロキサンを、一般式Z−OHで示されるOH含有反応
性有機化合物(C)〔Zは上記一般式(Z−1)〜(Z
−6)で示される基である。〕、すなわち、CH2 =C
(R1)COOR 2 OH(R1 およびR2 は前記と同
じ)、(メタ)アクリル酸〔CH2 =C(R 1)COO
H:R1 は前記と同じ〕、CH2 =C(R1)R2 OH
(R1 およびR2は前記と同じ)、CH2 =C(R1)C
ONHR2 OH(R1 およびR2 は前記と同じ)、CH
2 =C(R1)CONHR2 COOH(R1 およびR2
前記と同じ)、CH2 =C(R1)R2 COOH(R1
よびR2 は前記と同じ)等で交換反応することにより得
られる。
【0034】また、単官能性モノマー(B)としては、
重合可能な不飽和基を1個有する化合物であり、たとえ
ば、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸
類;アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、
クロトン酸エステル類、イタコン酸エステル類、マレイ
ン酸エステル類、フマール酸エステル類などの不飽和カ
ルボン酸エステル類;アクリルアミド類;メタクリルア
ミド類;アリル化合物;ビニルエーテル類;ビニルエス
テル類;スチレン類;ビニルニトリル類;ラジカル重合
性を有するシランカップリング剤(不飽和基を有するシ
ランカップリング剤)などから選ばれる少なくとも1種
の化合物である。中でも、樹脂(Q)と化学結合できる
点で、水酸基、エポキシ基、アミノ基およびカルボキシ
ル基から選ばれる少なくとも1種の基を有するモノマー
(B)が好ましい。
【0035】反応性有機珪素化合物(R)とモノマー
(B)を共重合させる際の(R)と(B)の割合は、
(R)+(B)の合計量に対して、(R)0.5〜10
0wt%、(B)0〜99.5wt%の範囲であり、(R)
が0.5wt%未満の場合には、ポリマー(P)中にSi
OR3 という構造を有するポリマーが少なくなるおそれ
がある。
【0036】反応性有機珪素化合物(R)単独であるい
はこれとモノマー(B)を重合させる方法は、従来公知
の方法をとることができるが、有機珪素化合物(R)と
して多官能性有機珪素化合物(A)や官能性オルガノポ
リシロキサン(F)を使用する場合には、溶液重合をと
ることが好ましい。他の方法では、高度な架橋構造を有
するポリマーとなり、有機溶剤に不溶になる。
【0037】ラジカル重合開始剤としては、たとえば、
従来公知のものを使用することができ、特に限定されな
いが、好ましくは、アゾ化合物、過酸化物などから選ば
れる少なくとも1種の化合物である。上記したラジカル
重合開始剤の量としては特に限定はないが、多量に使用
すると発熱量が多くなって反応の制御が困難となり、一
方、少量使用の場合は高度な架橋構造を生成し、有機溶
剤に不溶となりやすくなるので、好ましくは(R)+
(B)の合計量に対して0.5〜7wt%、更に好ましく
は1〜6wt%の範囲で使用する方が良い。
【0038】溶液重合に用いる有機溶媒は、有機珪素化
合物(R)およびモノマー(B)が溶解するものであれ
ば特に限定されず、具体例としては、ケトン類、エステ
ル類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アルコール類、
ハロゲン化炭化水素類などが挙げられ、いずれか1つが
単独で使用されたり、2以上の溶剤の混合溶剤で使用さ
れたりする。
【0039】また、共重合させる際の温度は、重合方法
や使用するラジカル重合開始剤によって適宜選択可能で
あるが、反応の制御のし易さから30〜200℃、好ま
しくは50〜150℃の範囲とされる。共重合の際に連
鎖移動剤や分子量調節剤、界面活性剤等を適宜使用して
もかまわない。重合を行う時間は、たとえば、1〜12
時間とされる。
【0040】この発明で用いる樹脂(U)は、上記含珪
素ポリマー(P)と共に、必要に応じて、含珪素ポリマ
ー(P)以外の樹脂を含んでいてもよく、含珪素ポリマ
ー(P)以外の樹脂としては、酸性官能基および/また
は水酸基を含有する有機溶剤に可溶であるポリマー
(Q)が好ましい。ポリマー(Q)は、たとえば、(メ
タ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリル−スチレン系樹
脂、(メタ)アクリル−シリコーン系樹脂、(メタ)ア
クリル−ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、フッ素系樹脂を挙げることができる。
【0041】ポリマー(Q)は、塗膜の基材との密着性
を上げるために含珪素ポリマー(P)と相溶するものが
好ましい。したがって、ポリマー(Q)の主鎖が含珪素
ポリマー(P)と同じ化学構造を有するものがより好ま
しい。ポリマー(Q)1分子当たりの酸性官能基の個数
は、平均1〜100個が好ましく、更に好ましくは平均
3〜60個である。酸性官能基が3個よりも少ないと硬
化が遅くなる場合があり、60個を越えると塗膜の耐水
性や耐レトルト性が悪くなる場合がある。
【0042】ポリマー(Q)1分子当たりの水酸基の個
数は平均1〜200個が好ましく、更に好ましくは3〜
120個である。水酸基が3個よりも少ないと硬化が遅
くなる場合があり、120個を越えると架橋密度が上が
りすぎるため、塗膜の基材との密着性および可とう性が
悪くなる場合がある。また、ポリマー(Q)は有機溶剤
に可溶である。ここで有機溶剤とは、たとえば前述した
ものが挙げられる。
【0043】ポリマー(Q)の数平均分子量は、好まし
くは2000〜50000の範囲であり、さらに好まし
くは4000〜30000の範囲である。数平均分子量
が2000より小さいと塗膜の物性が悪くなり、500
00より大きいと塗料樹脂組成物の粘度が高くなるた
め、塗料として取り扱いに不便を生じたり、塗膜の物性
が低下したりする。
【0044】ポリマー(Q)は、下記(イ)〜(ハ)の
重合性単量体成分を共重合させることによって得られる
樹脂を用いる方が塗膜の物性が向上するため特に好まし
い。 (イ)酸性官能基含有重合性単量体;1〜25wt% (ロ)水酸基含有重合性単量体;1〜40wt% (ハ)その他の重合性単量体;35〜98wt% 上記(イ)の酸性官能基含有重合性単量体としては、カ
ルボキシル基含有重合性単量体、スルホン酸基含有重合
性単量体、および、リン酸基を含有する重合性単量体が
挙げられる。カルボキシル基含有重合性単量体として
は、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マ
レイン酸および無水マレイン酸等が例示できる。スルホ
ン酸基含有重合性単量体としてはビニルスルホン酸、ス
チレンスルホン酸スルホエチル(メタ)アクリレート等
を例示できる。リン酸基含有重合性単量体としては、メ
タクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート等の
(メタ)アクリロイルオキシアルキルアシッドフォスフ
ェート類またはそのアルキレンオキシド付加物、(メ
タ)アクリロイルオキシアルキルアシッドフォスファイ
ト類またはそのアルキレンオキシド付加物、グリシジル
(メタ)アクリレートやメチルグリシジル(メタ)アク
リレート等のエポキシ基含有ビニル系単量体とリン酸ま
たは亜リン酸あるいはこれらの酸性エステル類とのエス
テル化合物等が挙げられ、これらの群から選ばれる1種
または2種以上を用いることができる。
【0045】これら酸性基含有重合性単量体は、硬化反
応促進効果を有し、さらに塗膜密着性を高めるために配
合され、その使用量は、(イ)、(ロ)、(ハ)からな
る全重合性単量体成分中1〜25wt%が必要であり、好
ましくは3〜15wt%である。1wt%より少ないと硬化
促進効果が発現せず、25wt%より多いと塗膜の耐水性
や耐レトルト性が悪化するため好ましくない。
【0046】水酸基含有重合性単量体(ロ)としては、
たとえば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクト
ン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート(たとえば、ダ
イセル化学工業社製;プラクセルFM)、フタル酸とプ
ロピレングリコールから得られるポリエステルジオール
のモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0047】上記水酸基含有重合性単量体(ロ)の使用
量は、単量体成分全量中1〜40wt%、より好ましくは
3〜25wt%である。水酸基は、硬化反応に必要であ
り、1wt%より少ないと硬化性が悪くなり、40wt%を
超えると架橋密度が上がり過ぎるため、密着性、可とう
性が悪くなる。その他の重合性単量体(ハ)としては、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、第3級ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、
第3級ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸アルキルエステル;グリシジル(メ
タ)アクリレート等のエポキシ基含有重合性単量体;
(メタ)アクリルアミド、メチルアルコキシ(メタ)ア
クリルアミド、N,N′−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル等の窒素含有重合性単量体;塩化ビニル、塩化ビニリ
デン等のハロゲン含有重合性単量体;スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族重合性単量
体;酢酸ビニル等のビニルエステル;ビニルエーテル;
(メタ)アクリロニトリル等の重合性シアン化合物;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンまたは2,2′,
4−トリヒドロキシベンゾフェノンとグリシジル(メ
タ)アクリレートを反応して得られる2−ヒドロキシ−
4−〔3−(メタ)アクリルオキ−2−ヒドロキシプロ
ポキシ〕ベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4
−〔3−(メタ)アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロ
ポキシ〕ベンゾフェノン等の重合性紫外線吸収性単量体
等が挙げられ、これらの群から選ばれる1種または2種
以上を用いることができる。
【0048】その他の重合性単量体(ハ)は、全重合性
単量体成分中35〜98wt%使用され、塗膜物性を決定
する主成分である。硬度や耐水性の面からはスチレンを
単量体全成分中10〜40wt%使用するのが好ましい。
前記(イ)〜(ハ)の単量体成分を共重合させる方法と
しては公知の溶液重合法を採用することができる。溶液
重合法を採用する際に使用できる溶剤としては、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸
ブチル等の酢酸エステル類;メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類;イソプロパノール、
n−ブタノール、イソブタノール等の脂肪族アルコール
類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアル
キルエーテル類等を挙げることができる。
【0049】これらの溶剤は1種または2種以上を使用
することができるが、その使用量は重合性単量体成分1
00重量部に対して25〜100重量部の割合が適して
いる。重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリ
ル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ第3級ブチルパーオ
キサイド等のラジカル重合開始剤を挙げることができ
る。これらの重合開始剤は、重合性単量体成分の総量に
対して0.5〜10wt%の範囲で使用される。反応温度
は室温から200℃までの範囲、好ましくは40〜14
0℃の範囲である。また、重合反応を行う際に、分子量
を調節する目的でラウリルメルカプタン、2−メルカプ
トエタノール、四塩化炭素、四臭化炭素等の連鎖移動剤
や調節剤を用いてもよい。
【0050】樹脂(U)中の含珪素ポリマー(P)とポ
リマー(Q)の割合は、含珪素ポリマー(P)1〜10
0wt%、ポリマー(Q)0〜99wt%であり、含珪素ポ
リマー(P)が酸性官能基、水酸基およびエポキシ基の
いずれの基も有しない構造の場合、樹脂(U)中の含珪
素ポリマー(P)とポリマー(Q)の割合は、(P)1
〜30wt%、(Q)70〜99wt%であることが好まし
く、樹脂(U)中の含珪素ポリマー(P)が30wt%を
越えて含有される場合、含珪素ポリマー(P)は、酸性
官能基、水酸基およびエポキシ基から選ばれる少なくと
も1種を含有している構造のものがより好ましい。含珪
素ポリマー(P)が上記基を有することにより、硬化剤
(J)との反応が促進され、硬化性が向上して塗膜物性
が向上する。
【0051】この発明に用いられる硬化剤(J)は、樹
脂(U)を硬化するための硬化剤であり、多官能イソシ
アネート化合物およびアミノプラスト樹脂から選ばれる
少なくとも1種である。多官能イソシアネート化合物と
しては、たとえば、ヘキサメチレンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2,4
−トリメチルヘキシルメタンジイソシアネート、メチル
シクロヘキサンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネートのビウレット体、イソシアヌレート環を含
むイソホロンジイソシアネートの三量体等;これらの多
官能イソシアネート類とプロパンジオール、ヘキサンジ
オール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロ
パン等の多価アルコールとの反応により生成され、2個
以上のイソシアネート基が残存する化合物;これら多官
能イソシアネート化合物をエタノール,ヘキサノール等
のアルコール類、フェノール,クレゾール等のフェノー
ル性水酸基を有する化合物、アセトオキシム,メチルエ
チルケトキシム等のオキシム類、ε−カプロラクタム,
γ−カプロラクタム等のラクタム類等のブロック剤で封
鎖したブロックド多官能イソシアネート化合物等を挙げ
ることができ、これらの1種または2種以上の混合物を
使用できる。
【0052】アミノプラスト樹脂としては、たとえば、
アルキルエーテル化メラミン樹脂、アルキルエーテル化
ベンゾグアナミン樹脂、アルキルエーテル化尿素樹脂等
を挙げることができ、これらの1種または2種以上の混
合物もしくは共縮合物を使用できる。樹脂(U)と硬化
剤(J)は、樹脂(U)30〜95wt%、硬化剤(J)
5〜70wt%の割合で配合され、好ましくは(U)50
〜85wt%、(J)15〜50wt%である。硬化剤
(J)の使用量が5wt%未満では、架橋が不充分で耐久
性のある塗膜を得るのが困難となり、耐水性、塗膜硬度
が低下する。また、硬化剤(J)を70wt%を超えて用
いると未反応の硬化剤(J)が増え、耐水性等の塗膜物
性が低下する。
【0053】この発明の塗料樹脂組成物は、反応を促進
させるための硬化触媒、有機溶剤、充填剤、レベリング
剤、分散剤、可塑剤、安定剤、染料、顔料等の各種塗料
用添加剤を適宜配合して使用することができる。この発
明の塗料樹脂組成物に使用できる顔料としては、たとえ
ば、無機顔料では、酸化チタン、三酸化アンチモン、亜
鉛華、リトボン、鉛白等の白色顔料;カーボンブラッ
ク、黄鉛、モリブデン赤、べんがら、黄色酸化鉄、黄華
等の着色顔料;また、有機顔料ではベンジジン、ハンザ
イエロー等のアゾ化合物やフタロシアニンブルー等のフ
タロシアニン類等を挙げることができ、これらの1種ま
たは2種以上を用いることができる。顔料は、たとえ
ば、樹脂(U)と硬化剤(J)と顔料の合計量に対して
2〜60wt%の範囲で用いられ、たとえば、酸化チタン
では30〜60wt%、酸化鉄では20〜40wt%、カー
ボンブラックでは2〜10wt%の範囲が好ましい。ま
た、上記の顔料は、塗膜の耐候性を低下させることない
ように、耐候性の良好な顔料を選択することが推奨さ
れ、たとえば、白色顔料である酸化チタンとしては、ア
ナタース型の酸化チタンを用いるより、ルチル型の酸化
チタンを用いる方が塗膜の耐候性という面では良い結果
が得られ、さらに硫酸法酸化チタンより塩素法酸化チタ
ンの方が長期耐候性を発現させる上で好ましい。
【0054】上記顔料のうち、特に無機顔料を使用する
場合、含珪素ポリマー(P)の存在により無機顔料の分
散性が向上したり、塗膜物性が向上したりする。この理
由は、含珪素ポリマー(P)が無機顔料にSi−OR3
基で結合することにより塗料中での分散性を改良するこ
とができると共に、最終的に塗膜にした後も色分かれや
表面のザラツキが抑制され、塗膜の強度も向上するから
である。
【0055】この発明の塗料樹脂組成物は、溶剤に溶解
または分散した状態で、金属缶などに用いられる金属製
基材などの基材に塗布され、焼付けにより硬化して塗膜
を形成する。塗布方法は、たとえば、浸漬、吹き付け、
刷毛塗り、ロールコート、スピンコート、バーコート等
常法により行われ、特に金属缶の外面に塗装する場合に
は、通常の金属缶外面塗装方法が採用され、塗布厚みも
従来のものと同程度とすることができる。焼付けは、た
とえば、温度30〜300℃で従来のものよりも短時間
である0.5〜120分間で行うことができる。
【0056】
【作用】この発明の塗料樹脂組成物は、上記含珪素ポリ
マー(P)を必ず含有する樹脂(U)と硬化剤(J)と
が配合されてなるので、短時間の焼付けで硬化し、可と
う性、密着性、耐レトルト性に優れた塗膜を形成する。
樹脂(U)は、主として、被塗材である基材の表面を被
覆するための樹脂であり、樹脂(U)に含有される含珪
素ポリマー(P)は主として基材との密着性を向上させ
るとともに、塗膜の耐レトルト性を向上させる。
【0057】
〔含珪素ポリマー(P)の製造〕
(製造例1)攪拌機、滴下口、温度計、冷却管およびN
2 ガス導入口を備えた1リットルのガラス製反応器に有
機溶剤としてトルエン200gを入れ、N2 ガスを導入
しながらトルエンを110±2℃の温度に調整した。つ
いで、攪拌しながら、反応性有機珪素化合物(R)とし
て2−メタクリロキシエトキシトリメトキシシラン10
gを、単官能性モノマー(B)としてブチルアクリレー
ト95gおよびスチレン95gを、ラジカル重合開始剤
として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2gを混
合した溶液を滴下口より2時間かけて滴下した。滴下後
も同温度で1時間攪拌を続けた後、2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル0.2gを30分おきに2回添加
し、更に2時間加熱して共重合を行い、含珪素ポリマー
(P−1)がトルエンに溶解した溶液(固形分49%)
を製造した。該ポリマー(P−1)の、数平均分子量、
1分子当たりの平均Z基数およびR3 O基数、有機溶剤
への溶解性を調べた。その分析結果を表1に示した。
【0058】(製造例2)製造例1において、反応性有
機珪素化合物(R)として、2−メタクリロキシエトキ
シトリメトキシシラン10gの代わりに、2−メタクリ
ロキシトリメトキシシラン7g、ビス−(2−メタクリ
ロキシエトキシ)ジメトキシシラン2.6g、トリス−
(2−メタクリロキシエトキシ)メトキシシラン0.4
gを使用し、単官能性モノマー(B)として、ブチルア
クリレート95gとスチレン95gの代わりに、ブチル
アクリレート90g、スチレン90g、グリシジルメタ
クリレート10グリシジルを用いたこと以外は製造例1
と同様にして含珪素ポリマー(P−2)がトルエンに溶
解した溶液(固形分50%)を得た。得られたポリマー
(P−2)の分析結果を表1に示した。
【0059】(製造例3)攪拌機、温度計および冷却管
を備えた1リットルの4つ口フラスコにテトラメトキシ
シラン608g、水72g、強酸性陽イオン交換樹脂ア
ンバーリスト15(ローム&ハース・ジャパン社製)7
2gおよびメタノール100gを混合し、攪拌しながら
還流下2時間加熱(温度65℃)を続け、テトラメトキ
シシランの加水分解縮合を行った。
【0060】冷却後、冷却管を外し、蒸留塔に代え、再
び100℃で加熱し、メタノールを留去しながら、更に
加水分解縮合を進め、メタノールが留去しなくなったら
冷却してポリメトキシシロキサンを得た。再び、蒸留塔
を外して冷却管につけ代え、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート104gとメトキノン0.02gを加え、攪
拌しながら還流下1時間加熱(温度70℃)を続け、ポ
リメトキシシロキサンのメトキシ基と2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートの交換反応を行った。ついで、再び
冷却管から蒸留塔に代え、100℃、200mmHg下で
生成したメタノールを留去した。冷却後、濾過によりア
ンバーリスト15を除去し、重合性オルガノポリシロキ
サン(1)を得た。
【0061】重合性オルガノポリシロキサン(1)の数
平均分子量を測定したところ、5200であった。ま
た、重合性オルガノポリシロキサン(1)の平均組成を
求めるため、以下の方法で分析した。Si量は元素分析
により定量した。メトキシ基の量は、重合性オルガノポ
リシロキサン(1)中の残存メタノールを予めGCで測
定した後、1N−NaOH水溶液100gに重合性オル
ガノポリシロキサン(1)2gを入れ、6時間攪拌した
均一溶液中のメタノールをGCで定量し、増加したメタ
ノールの量で求めた。これは増加したメタノールがメト
キシ基の加水分解物と見なせるからである。2−メタク
リロキシエトキシ基の量は、重合性オルガノポリシロキ
サン(1)中の残存する2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートをGCで定量し、その転化率より求めた。これら
の分析結果より、重合性オルガノポリシロキサン(1)
の平均組成式は、 であった。
【0062】次に、製造例1において、反応性有機珪素
化合物(R)として上記重合性オルガノポリシロキサン
(1)を用い、単官能性モノマー(B)として、エチル
アクリレート80g、スチレン90g、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート10gを用いた以外は同様にして含
珪素ポリマー(P−3)がトルエンに溶解した溶液(固
形分48%)を得た。得られたポリマー(P−3)の分
析結果を表1に示した。
【0063】(製造例4)攪拌機、温度計、冷却管、滴
下口およびN2 ガス導入口を備えた1リットルのガラス
製反応器に有機溶剤としてトルエン300gを入れ、N
2 ガスを導入しながらトルエンを110±2℃の温度に
調整した。ついで、反応器中のトルエンを攪拌しなが
ら、ブチルアクリレート100g、エチルアクリレート
100g、スチレン6g、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート39g、および、ラジカル重合開始剤として
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル6gを混合して
なる溶液を滴下口より1時間かけて滴下した。滴下後も
同温度で1時間攪拌を続けた後、未反応のモノマーを重
合させるためラジカル重合開始剤として1,1’−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン0.3gを1時間おきに2回添加し、更に
2時間加熱してヒドロキシル基含有ポリマー(b−1)
のトルエン溶液を得た。得られたヒドロキシル基含有ポ
リマー(b−1)のポリスチレン換算の数平均分子量を
測定したところ、14000であった。次に残存モノマ
ーを除去するため、n−ヘキサン中に該トルエン溶液を
添加し、ヒドロキシル基含有ポリマー(b−1)を沈殿
させた。この沈殿を回収して新たにトルエンに溶解して
n−ヘキサン中で沈殿させるという再沈精製を、残存モ
ノマーがGC分析で検知されなくなるまで繰り返し行っ
た後、n−ヘキサンで再沈した固体を60℃で5時間真
空乾燥し、ヒドロキシル基含有ポリマー(b−1)を得
た。該ポリマー(b−1)は1分子当たり平均13個の
ヒドロキシル基を有するポリマーであった。
【0064】ついで、攪拌機、温度計、冷却管を備えた
200mlの四つ口フラスコに加水分解性オルガノシロキ
サン(a)としてテトラメトキシシラン7.6g、主骨
格形成用OH含有有機ポリマー(b)としてヒドロキシ
ル基含有ポリマー(b−1)のトルエン溶液80g、反
応性有機化合物(c)としてグリシドール3.7g、ト
ルエン30gを入れ、24時間還流下加熱した。冷却
後、冷却管の代わりに蒸留塔およびそれに接続された冷
却管と留出口を付け、圧力200mmHgで80℃まで2
時間かけて昇温し、留出する液がなくなるまで同温度で
保持し、含珪素ポリマー(P−4)がトルエンに溶解し
た溶液(固形分40%)を製造した。得られたポリマー
(P−4)の分析結果を表1に示した。
【0065】(製造例5)製造例4でのヒドロキシル基
含有ポリマー(b−1)の合成において、エチルアクリ
レートの代わりに2−エチルヘキシルアクリレートを、
ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリル1.5gを用いたこと以外は製造例4と同様
にしてヒドロキシル基含有ポリマー(b−2)のトルエ
ン溶液を得た。得られたヒドロキシル基含有ポリマー
(b−2)は、数平均分子量60000であり、1分子
当たり平均4個のヒドロキシル基を有していた。
【0066】ついで、攪拌機、温度計、冷却管を備えた
200mlの四つ口フラスコに加水分解性オルガノシロキ
サン(a)としてテトラエトキシシラン10g、主骨格
形成用OH含有有機ポリマー(b)としてヒドロキシル
基含有ポリマー(b−2)のトルエン溶液80g、トル
エン30gを入れ、24時間還流下加熱した。冷却後、
製造例4と同様にして含珪素ポリマー(P−5)がトル
エンに溶解した溶液(固形分39%)を得た。得られた
ポリマー(P−5)の分析結果を表1に示した。
【0067】(製造例6)製造例1において、反応性有
機珪素化合物(R)として、製造例3で得られた重合性
オルガノポリシロキサン(1)60gを用い、単官能性
モノマー(B)としてメタクリル酸15g、ヒドロキシ
エチルアクリレート20g、スチレン50g、エチルア
クリレート35gおよびn−ブチルアクリレート20g
を用い、ラジカル重合開始剤として2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル10gを用い、有機溶剤としてブチ
ルセロソルブを用いた以外は製造例1と同様にして含珪
素ポリマー(P−6)がブチルセロソルブに溶解した溶
液(固形分48%)を得た。得られたポリマー(P−
6)の分析結果を表1に示した。
【0068】(比較製造例1)製造例1において、2−
メタクリロキシエトキシトリメトキシシランの代わりに
2−メタクリロキシエトキシトリメチルシランを用いた
こと以外は製造例1と同様に行い、比較用含珪素ポリマ
ー(P−7)がトルエンに溶解した溶液(固形分50
%)を得た。得られたポリマー(P−7)の分析結果を
表1に示した。
【0069】なお、製造例1〜6および比較製造例1で
得られた含珪素ポリマーの主鎖とSiの間のSi−O−
C結合の確認、数平均分子量、1分子当たりの平均有機
基(Z)数およびR3 O基数、有機溶剤への溶解性は、
下記の方法により分析し評価した。結果を表1に示し
た。 〔Si−O−C結合の確認〕得られた含珪素ポリマーを
ヘキサン、アセトニトリルまたはメタノール等の貧溶媒
を選択して再沈精製し、ガスクロマトグラフィー(G
C)および高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分
析で、残存する未反応原料が検出されなくなるまで再沈
精製を繰り返した。精製した含珪素ポリマーを50℃で
2時間真空乾燥し、FT−IR分析、H−NMR分析お
よびSi−NMR分析にかけてSi−O−C結合を確認
した。確認できたものを○で示した。
【0070】〔数平均分子量〕上記方法により再沈精製
して真空乾燥した含珪素ポリマーについてゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)法により、ポリ
スチレン換算の数平均分子量を下記条件において測定し
た。 (試料の調製)テトラヒドロフランを溶媒として使用
し、含珪素ポリマー0.1gを1gのテトラヒドロフラ
ンに溶解して試料とした。 (装置)東ソー株式会社製の高速GPC装置HLC−8
020を用いた。 (カラム)東ソー株式会社製のG3000H、G200
0HおよびGMHXLを用いた。 (標準ポリスチレン)東ソー株式会社製のTSK標準ポ
リスチレンを用いた。 (測定条件)測定温度40℃、流量1ml/分で測定し
た。
【0071】〔1分子当たりの平均有機基(Z)数〕上
記方法により再沈精製して真空乾燥した含珪素ポリマー
10gをテトラヒドロフラン50gに溶解した。その
際、残存しているZOHおよびR3 O−HをGCおよび
HPLC分析で定量した。ついで、水10gを添加して
均一な溶液とし、還流下、1週間加熱(60℃)してS
i原子に結合しているZO基およびR3O基を加水分解
により切断した。GCおよびHPLC分析によりZOH
およびR 3 O−Hを定量し、加水分解により切断したZ
OHおよびR3 O−Hを求め、下記の式に従って含珪素
ポリマー1分子当たりの平均Z基数(β)および1分子
当たりの平均R3 O基数(γ)を定量した。
【0072】β=(W1 /Mw1 )/(W2 /Mn) 〔ここで、 W1 :加水分解により切断して生成したZOHの量
(g) Mw1 :ZOHの分子量 W2 :再沈精製した含珪素ポリマーの量(g) Mn:再沈精製した含珪素ポリマーの数平均分子量〕 γ=(W3 /Mw3 )/(W2 /Mn) 〔ここで、 W3 :加水分解により切断して生成したR3 O−Hの量
(g) Mw3 :R3 O−Hの分子量 W2 :再沈精製した含珪素ポリマーの量(g) Mn:再沈精製した含珪素ポリマーの数平均分子量〕 〔有機溶剤への溶解性〕上記方法により再沈精製した含
珪素ポリマー1gを下記の各有機溶剤100gに室温下
で1時間攪拌して溶解し、東洋ろ紙株式会社製No.2
のろ紙を用いてろ過により残渣を取り出し、残渣を50
℃で2時間真空乾燥して精秤し、0.6g未満の場合は
溶解しているとみなした。表中の記号は、次のとおりで
ある。
【0073】◎…残渣が0.2g未満 ○…残渣が0.2g以上、0.4g未満 △…残渣が0.4g以上、0.6g未満 ×…残渣が0.6g以上 (有機溶剤) ケトン類:アセトン エーテル類:テトラヒドロフラン(THF) 芳香族炭化水素類:トルエン エステル類:酢酸エチル
【0074】
【表1】
【0075】〔ポリマー(Q)の製造〕 (製造例7)温度計、攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷
却器および滴下槽を備えた4つ口フラスコに、ブチルセ
ロソルブ130g、n−ブタノール85gを仕込み、窒
素ガスを導入しながら攪拌下で90℃に保ち、滴下槽か
らメタクリル酸50g、ヒドロキシエチルアクリレート
75g、スチレン150g、エチルアクリレート135
g、n−ブチルアクリレート89g、ジメチルアミノエ
チルメタクリレート1g、アゾビスイソブチロニトリル
15gの混合物を4時間にわたって滴下した。その後、
90℃で2時間反応させた後、さらにアゾビスイソブチ
ロニトリル1.5gを添加し、4時間維持して反応を終
了した。ブチルセロソルブ120gを添加し、固形分6
0%、数平均分子量5000のポリマーQ1を得た。
【0076】(製造例8)温度計、攪拌機、窒素ガス導
入管、還流冷却器および滴下槽を備えた4つ口フラスコ
に、ブチルセロソルブ150g、キシレン100g、n
−ブタノール85gを仕込み、窒素ガスを導入しながら
攪拌下で100℃に保ち、滴下槽からメタクリロイルオ
キシエチルアシッドフォスフェート10g、メタクリル
酸10g、ヒドロキシエチルメタクリレート115g、
スチレン125g、エチルアクリレート150g、n−
ブチルアクリレート90g、アゾビスイソブチロニトリ
ル25gの混合物を4時間にわたって滴下した。その
後、90℃で2時間反応させた後、さらにアゾビスイソ
ブチロニトリル2.5gを添加し、3時間維持して反応
を終了した。固形分60%、数平均分子量3000のポ
リマーQ2を得た。
【0077】(製造例9)温度計、攪拌機、窒素ガス導
入管、還流冷却器および滴下槽を備えた4つ口フラスコ
に、ブチルセロソルブ175g、n−ブタノール40g
を仕込み、窒素ガスを導入しながら攪拌下で90℃に保
ち、滴下槽からメタクリル酸75g、ヒドロキシエチル
メタクリレート25g、スチレン145g、エチルアク
リレート135g、n−ブチルアクリレート40g、ア
ゾビスイソブチロニトリル5gの混合物を4時間にわた
って滴下した。その後、90℃で2時間反応させた後、
さらにアゾビスイソブチロニトリル1.5gを添加し、
4時間維持して反応を終了した。ブチルセロソルブ12
0gを添加し、固形分60%、数平均分子量11000
のポリマーQ3を得た。
【0078】(製造例10)温度計、攪拌機、窒素ガス
導入管、還流冷却器および滴下槽を備えた4つ口フラス
コにキシレン33.3gと酢酸イソブチル33.3gを
仕込み、窒素ガスを導入しながら攪拌下で125℃に保
ち、滴下槽からメタクリル酸1.5g、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート18.8g、スチレン20g、シクロ
ヘキシルメタクリレート42.9g、n−ブチルアクリ
レート16.8g、アゾビスイソブチロニトリル3.6
gの混合物を4時間にわたって滴下した。その後、同温
度で1時間攪拌を続けた後、2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル0.2gを30分おきに2回添加し、更に
2時間加熱して反応を終了した。このようにして固形分
60%、数平均分子量4000のポリマーQ4を得た。
【0079】(実施例1)樹脂(U)として含珪素ポリ
マー(P−1)のトルエン溶液7.1部(固形分49
%)とポリマーQ1を110.8部(固形分60%)、
硬化剤(J)としてヘキサメトキシメラミン(三井東圧
化学社製;サイメル303;固形分100%)30部、
アミンブロックしたパラトルエンスルホン酸0.2部、
ブチルセロソルブ20.0部を混合し、塗料樹脂組成物
を作製した。
【0080】(実施例2,3)表2に示した様に樹脂
(U)として含珪素ポリマー(P)のトルエン溶液およ
びポリマー(Q)の種類および量を変化させ、実施例1
と同様に塗料樹脂組成物を作製した。 (実施例4〜6)表2に示した様に樹脂(U)として含
珪素ポリマー(P)のトルエン溶液およびポリマー
(Q)の種類および量を変化させ、硬化剤(J)として
メチルエーテル化メチロールメラミン(三井東圧化学社
製;サイメル370;固形分88%)を用いて表2に示
すように量を変化させ、酸化チタン27.5部、アミン
ブロックしたパラトルエンスルホン酸0.2部、ブチル
セロソルブ30.9部を混合し塗料樹脂組成物を作製し
た。
【0081】(実施例7)樹脂(U)として表2に示し
た量の含珪素ポリマー(P−4)のトルエン溶液および
ポリマーQ4を用い、硬化剤(J)として表2に示した
量のヘキサメチレンジイソシアネートの三量体(固形分
100%)を用い、キシレン25部を混合し、塗料樹脂
組成物を作製した。
【0082】(比較例1〜3)実施例1において、樹脂
(U)と硬化剤(J)の種類および量を表2に示すよう
に変えた以外は実施例1と同様にして塗料樹脂組成物を
作製した。
【0083】
【表2】
【0084】実施例および比較例で得られた塗料樹脂組
成物を、厚み0.3mmのリン酸亜鉛処理鋼板またはAl
板に乾燥後の塗膜厚みが15〜20μmになるようにロ
ールを用いて塗工し、230℃で1分間焼付けを行っ
た。焼付け後の塗膜を以下の項目について評価し、結果
を表3に示した。 (塗料安定性)50℃で1か月保存した時の増粘および
分離状態を目視観察した。
【0085】(耐水性)常温で水中浸漬7日後の塗膜の
白化、ブリスターの状態を目視で判定した。 (耐沸水性)沸騰水に2時間浸漬後の塗膜の白化、ブリ
スターの状態を目視で判定した。 (加工性)試験片を180°折り曲げ(0T)、屈曲部
のクラック、剥離状態を目視で判定した。
【0086】(耐衝撃性)デュポン1/2インチ、50
0gの荷重を距離50cmより落下させ、塗膜のクラッ
ク、剥離状態を目視で判定した。 (鉛筆硬度)JIS S6006に規定される鉛筆を用
い、JIS K5400に従って測定した。
【0087】(密着性)塗膜にカッターナイフで基材に
達する切り傷を入れて、1cm2 の中に1mm幅の100個
のます目を作り、粘着テープを貼付して剥離した後に残
った目の数を示した。 (耐塩水噴霧性)塗装面以外をシールし、塗膜面側に素
地に達するまでカットした後、塩水噴霧試験機に入れ、
500時間後に取り出し、カット部に粘着テープを貼付
して剥離したときに塗膜のカット部の片側剥離幅が1mm
以下を○、1mm超3mm以下を△、3mm超を×と判定し
た。
【0088】(耐レトルト性)塗装板を加圧容器中で加
湿下130℃で30分間処理し、塗膜のブリスターの発
生および白化を目視で判定した。また、処理後の塗装板
の密着性を評価した。
【0089】
【表3】
【0090】表3にみるように、含珪素ポリマー(P)
を必ず含有している樹脂(U)と硬化剤(J)を配合し
てなる実施例の塗料樹脂組成物は、安定性に優れ、か
つ、耐水性、耐沸水性、加工性、耐衝撃性、鉛筆硬度、
密着性、耐塩水噴霧性、耐レトルト性のすべてに優れた
塗膜を形成した。
【0091】
【発明の効果】この発明の塗料樹脂組成物は、特定の含
珪素ポリマー(P)を必ず含有してなる樹脂(U)と硬
化剤(J)が配合されてなるので、硬化時間が短くて
も、得られた塗膜は基材との密着性、耐レトルト性、可
とう性に優れたものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 201/06 PDL 7415−4J (72)発明者 堀 耕平 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒吹田製造所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子当たり少なくとも1個のR3 O基
    〔R3 は、水素原子、または、置換されていても良い、
    アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキ
    ル基およびアシル基から選ばれる1種の基であり、R3
    が1分子中に複数ある場合、複数のR3 は互いに同一で
    あっても異なっていてもよい。〕と少なくとも1個のS
    i原子を有し、R3 O基とSi原子が結合してSi−O
    −C結合を形成しているとともに一部または全部のSi
    原子がSi−O−C結合によって主鎖と直接または間接
    的に結合している構造を有し、有機溶剤に可溶であって
    数平均分子量が1,000〜1,000,000の範囲
    にある含珪素ポリマー(P)を含む樹脂(U)30〜9
    5wt%、多官能イソシアネート化合物およびアミノプラ
    スト樹脂から選ばれる少なくとも1種の硬化剤(J)5
    〜70wt%の割合で配合してなる塗料樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 含珪素ポリマー(P)が、酸性官能基、
    水酸基およびエポキシ基から選ばれる少なくとも1種の
    基を含有している請求項1記載の塗料樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 樹脂(U)が、含珪素ポリマー(P)と
    共に、含珪素ポリマー(P)以外の酸性官能基および/
    または水酸基を含有する有機溶剤に可溶なポリマー
    (Q)を含んでなる請求項1または2記載の塗料樹脂組
    成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013530256A (ja) * 2010-04-02 2013-07-25 ソルヴェイ・スペシャルティ・ポリマーズ・イタリー・エッセ・ピ・ア 含フッ素ポリマーをベースとするハイブリッド有機/無機複合体
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