JPH06329161A - 緩衝性袋 - Google Patents

緩衝性袋

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JPH06329161A
JPH06329161A JP5111658A JP11165893A JPH06329161A JP H06329161 A JPH06329161 A JP H06329161A JP 5111658 A JP5111658 A JP 5111658A JP 11165893 A JP11165893 A JP 11165893A JP H06329161 A JPH06329161 A JP H06329161A
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JP
Japan
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film
paper
layer
synthetic paper
sheet
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JP5111658A
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Inventor
Junichi Yasuda
順一 安田
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Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フィルム表面に独立した空気室を多数備える
可撓性シート状物(A)の表面に、無機微細粉末含有熱
可塑性樹脂を延伸した微細なボイドを多数有する複層合
成紙(B)を、貼着した積層シート(C)を素材とし、
この積層シート(C)の前記シート状物(A)が内面を
形成し、複層合成紙(B)が外面を形成するように左右
側縁および底部縁を熱溶着してなる開放口を有する緩衝
性袋。 【効果】 筆記性、防水性、緩衝性、耐衝撃性に優れた
封筒を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カタログ、書籍、カセ
ットテープ、ビデオテープ、フロッピイディスク、フィ
ルムネガ、時計、アクセサリー、機械部品、電子部品等
の包装袋、発送袋に適した緩衝性袋に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープ、フロッピイディスク、ア
クセサリー等の衝撃により破損し易い物品を郵送する場
合、通常、これ等収納物品を高発泡(20〜100倍発
泡)ポリエチレンシートあるいはフィルム表面に独立し
た空気室を多数備える可撓性シート(いわゆるエアーバ
ッグあるいはセルマットと呼称されているもの)等の緩
衝性シートにくるみ、これをクラフトパルプ紙製封筒内
に挿入し、封筒の舌片で開放口を閉じていた。しかしな
がら、このものは収納物品を封筒内に挿入する前に緩衝
性シートにより収納物品をくるむ作業が必要であり、郵
送人にとっては緩衝性シートを予め準備する作業も必要
で面倒である。かかる手間を省く封筒として、クラフ
トパルプ紙の内面に30〜60倍に発泡したポリスチレ
ン粒子を樹脂エマルジョンを用いて接着し、この上に更
にポリエチレンのフラットヤーンクロスを内面材として
貼着した封筒、クラフトパルプ紙の内面にフェルト綿
を入れ、このフェルト綿の上に繊維補強油紙を接着した
封筒等の封筒自身に緩衝機能を付した封筒が利用されて
いる。これらは確かに梱包作業の手間が省けた封筒であ
るが、封筒の表面素材がクラフトパルプ紙であるため、
封筒が雨等の水により濡れた場合には、封筒が放り投げ
出されたりするとクラフトパルプ紙が破損し、緩衝材の
発泡ポリスチレン粒子やフェルト綿が散乱する欠点があ
る。また、これらの封筒は、収納物が書籍や製品カタロ
グ、教材のように重量が重く、角ばった収納物であると
きは、これら封筒を配送の折、放り投げたときは床、あ
るいは他の封筒に当たったときの衝撃で製品の角ばった
部分に当接していた封筒部分が破損し、収納物品が封筒
内部より飛び出す欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は防水性に富
み、耐衝撃性、筆記性に優れた緩衝性袋の提供を目的と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、フィルム表面
に独立した空気室を多数備える可撓性シート状物(A)
の表面に、無機微細粉末含有熱可塑性樹脂の二軸延伸熱
可塑性樹脂フィルムを基材層とし、無機微細粉末を8〜
65重量%の割合で含有する熱可塑性樹脂の一軸延伸フ
ィルムを紙状層とするフィルム内部に微細なボイドを多
数有する複層合成紙(B)であって、該複層合成紙の次
式で計算される空孔率が10〜60%である複層合成
紙: 空孔率=〔(ρ0−ρ)/ρ0〕×100 ρ0=:延伸前のフィルムの密度 ρ :延伸後のフィルムの密度 を、複層合成紙(B)の紙状層が外側を形成するように
貼着した積層シート(C)を素材とし、この積層シート
(C)の前記シート状物(A)が内面を形成し、複層合
成紙(B)が外面を形成するように左右側縁および底部
縁を熱溶着して製造された開放口を有する緩衝性袋を提
供するものである。
【0005】(効果)緩衝性袋の表面側は、無機微細粉
末含有樹脂の一軸延伸フィルムよりなる紙状層であるの
で、鉛筆筆記は勿論のこと、水性インキペン、油性イン
キペンのいずれによっても筆記できる。また、この一軸
延伸フィルムの紙状層は、無機微細粉末含有二軸延伸フ
ィルムの単層フィルムよりなる合成紙と比較して表面強
度が高いので、筆記された文字や印刷された文字、図柄
が郵送時の袋同志こすれあう摩擦で脱落することはな
い。また、独立した空気室(気泡)を多数備える可撓性
シート状物(A)の空気室と、複層合成紙(B)が有す
る微細なボイド(空孔)の存在により、緩衝性袋が放り
投げ出されたときの緩衝エネルギーが減衰され、袋が破
損することはない。更に、延伸フィルムに傷が生じ、そ
こに衝撃エネルギーが集中して複層合成紙(B)に縦裂
きが生じやすい欠点も、可撓性シート状物(A)が貼着
されているのでこのシート状物(A)が抗引裂性を付与
し、縦裂が緩衝性袋に生じることもない。
【0006】(発明の概要)以下に本発明を更に詳細に
説明する。本発明の緩衝性袋は、図4にその原型を示
し、図1にその改良型を示すように、複層合成紙(B)
と可撓性シート状物(A)とを貼着してなる積層シート
(C)を素材とし、この積層シート(C)の前記シート
状物(A)が内面を形成し、複層合成紙(B)が外面を
形成するように左右側縁および底部縁を熱溶着して製造
された構造を有するものである。可撓性シート状物(A) 図2または図3に示すようにフィルム(2、2')表面
に独立した空気室(3、3、・・・)を多数備える可撓
性シート状物(A)は、業界ではエアーバッグ、エアー
キャップ、セルマット等と呼称されているものである。
かかる可撓性シート状物(A)の素材(2、2'、3、
4)の樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレ
ン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重
合体の金属塩(Zn、Al、Na、K)等の融点が80〜
135℃、JIS P−8132で測定したヤング率が
6,000〜20,000kg/cm2のエチレン系樹脂;ポ
リプロピレン、ナイロン6、ナイロン6,6、ポリエチ
レンテレフタレート、エチレン・酢酸ビニルアルコール
共重合体等の融点が145〜280℃、ヤング率が2
4,000〜45,000kg/cm2の熱可塑性樹脂;ある
いはこれ等の積層フィルムが使用できる。中でも、緩衝
性袋成形時の熱溶着のしやすさの面からエチレン系樹脂
単独、または後者の高融点樹脂を基材層とし、この表裏
面にエチレン系樹脂層を設けた積層フィルムが好まし
い。
【0007】各層(2、2'、4)を形成するフィルム
の肉厚は12〜60μm、好ましくは18〜40μmで
ある。フィルム(2、2')とフィルム(4)との肉厚
は同一であってもよく、またフィルム(2、2')の肉
厚を12〜25μmと薄くし、フィルム(4)の肉厚を
20〜40μmと厚くしても良い。空気室(3、3・・
・の)径Dは、5〜35mmφ好ましくは7〜15mmφで
あり、空気室の高さ(h)は、2〜10mm、好ましくは
2〜8mmである。空気室の高さ、径は、一般には同一高
さ、同一径が利用される。空気室(3、3・・・)の配
列は、図4に示すような千鳥状でも、図2に示すように
縦横平行配列でも良い。空気室(3、3・・・)間の隣
接する距離は2〜5mmが好ましい。この可撓性シート状
物(A)は、川上産業(株)よりエアーバッグの商品名
で、また司化成(株)よりセルマットの商品名で市販さ
れている。
【0008】複層合成紙(B) 緩衝性袋1の前面壁および後面壁の外表面を構成する複
層合成紙(B)は、無機微細粉末含有熱可塑性樹脂の二
軸延伸熱可塑性樹脂フィルムを基材層とし、無機微細粉
末を8〜65重量%の割合で含有する熱可塑性樹脂の一
軸延伸フィルムを紙状層とするフィルム内部に微細なボ
イドを多数有する複層合成紙(B)であって、該複層合
成紙の空孔率が10〜60%である複層合成紙である。
この複層合成紙は、特公昭46−40794号、特開昭
57−149363号、同57−181829号公報等
に記載されるように公知であり、王子油化合成紙(株)
より“ユポ FPG”の商品名で販売されている。この
合成紙は、2層であっても、基材層の表裏面に一軸延伸
フィルムの紙状層が存在する三層構造(特公昭46−4
0794号公報)であっても、紙状層と基材層間に他の
樹脂フィルム層が存在する三層〜七層の合成紙(特公昭
50−29738号、特開昭57−149363号、同
56−126155号、同57−181829号公報)
であっても、裏面がプロピレン・エチレン共重合体、エ
チレン・(メタ)アクリル酸共重合体の金属塩(Na、
Li、Zn、K)、塩素化ポリエチレン等の基材層樹脂よ
りも低融点の樹脂よりなるヒートシール層を有する三層
以上の合成紙であってもよい。
【0009】更に、この合成紙の紙状層の表面にオフセ
ット多色印刷性を向上させるために、ポリエチレンイミ
ン、ポリ(エチレンイミン−尿素)、ポリアミンポリア
ミドのエチレンイミン付加物、ポリアミンポリアミドの
エピクロルヒドリン付加物、三級ないし四級窒素含有ア
クリル系ポリマーからなる群より選ばれたプライマー層
(塗布量0.2〜2g/m2の量)を設けたもの(特公昭
63−25613号、特公平2−2910号公報参照)
であってもよい。
【0010】三層構造の一例の合成紙は、無機微細粉末
を8〜50重量%含有する熱可塑性樹脂フィルムを、該
樹脂の融点より低い温度で一方向に延伸して得られる一
軸方向に配向したフィルムの両面に、無機微細粉末を8
〜65重量%含有する熱可塑性樹脂の溶融フィルムを積
層し、次いで前記方向と直角の方向にこの積層フィルム
を延伸することにより得られる紙状層が一軸方向に配向
し、微細な空隙を多数有するフィルムであり、基材層は
二軸方向に配向した積層構造物である。勿論、この表面
に前記プライマー(塗布剤)の層を設けてオフセット印
刷性をより向上させてもよい。二軸延伸フィルムの基材
層は合成紙の縦と横の強度バランスに寄与する。また、
紙状層の一軸延伸フィルムは紙的風合を呈する。紙状層
が二軸延伸フィルムであるとパール光沢を有し、紙的風
合からは程遠い。
【0011】上記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィ
ン樹脂たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン−プロピレン共重合体、およびエチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリスチ
レン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体の部分加水分解物、エチレン
−アクリル酸共重合体およびその塩、塩化ビニリデン共
重合体たとえば塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、
その他、およびこれらの混合物を例示することができ
る。これらの中でも耐水性、耐薬品性の面からポリプロ
ピレン、ポリエチレンが好ましい。また、基材層にポリ
プロピレンを用いる場合は、延伸性を良好とするためポ
リエチレン、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル共重
合体等のポリプロピレンよりも融点が低い樹脂を3〜2
5重量%配向するのがよい。また、無機微細粉末として
は炭酸カルシウム、シリカ、けいそう土、タルク、酸化
チタン、硫酸バリウム等の粒径が0.03〜16ミクロ
ンのものが使用される。
【0012】延伸倍率は、縦、横方向とも4〜10倍が
好ましく、延伸温度は樹脂がホモポリプロピレン(融点
164〜167℃)のときは150〜162℃、高密度
ポリエチレン(融点121〜124℃)のときは110
〜120℃、ポリエチレンテレフタレート(融点246
〜252℃)のときは104〜115℃である。また、
延伸速度は50〜350m/分である。これら延伸倍
率、延伸温度、延伸速度、無機微細粉末含量は紙状層の
平滑度(ベック(Bekk)指数)が2,000秒以下、好ま
しくは20〜1,000秒となるように選択すると紙状
層は鉛筆で筆記可能となる。また、合成紙の給排が良好
となる。この複層合成紙はオフセット印刷、グラビア印
刷が可能であり、かつ、筆記性も良好である。この複層
合成紙の肉厚は50〜300μmである。この複層合成
紙は必要によりエンボス加工される。この複層合成紙
(B)の空孔率は、前記の式により算定して10〜60
%、好ましくは15〜45%である。空孔率が10%未
満では合成紙の不透明性を付与できず、紙様でなくな
る。逆に60%を越えると合成紙が脆くなり、鉛筆の筆
圧により破損(穴あき)が生じることが希にある。
【0013】積層シート(C) 本発明の緩衝性袋の素材となるシート(C)は、独立し
た空気室(3、3・・・)を多数備える可撓性シート状
物(A)と微多孔の延伸フィルムよりなる前記複層合成
紙(B)を接着した構造のものである。この両者の接着
は、液状接着剤を用いて貼着するか、両者間にホットメ
ルト系接着剤をフィルム状に溶融押出し、ロール等で圧
着して貼着するか、ヒートシール性樹脂層を備える複層
合成紙(B)を用いるときは、両者を熱板で圧縮して貼
着する。液状接着剤としては液状のプライマー、例えば
ポリウレタン系プライマーとしては東洋モートン(株)
のEL−150(商品名)またはBLS−2080Aと
BLS−2080Bの混合物が、ポリエステル系プライ
マーとしては、同社のAD−503(商品名)が挙げら
れる。プライマーは0.5〜25g/m2となるように塗
布される。また、ホットメルト系接着剤、ヒートシール
性樹脂としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体、低密
度ポリエチレン、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合
体の金属塩いわゆるサーリン、塩素化ポリエチレン、塩
素化ポリプロピレン等が利用できる。ホットメルト系接
着剤、ヒートシール性樹脂層の肉厚は1〜20μm位が
適当である。積層シートの肉厚は約2〜11mmが好適
である。
【0014】緩衝性袋 緩衝性袋1は、図4に示すように上記積層シート(C)
の複層合成紙(B)側が袋の外面1bを、可撓性シート
状物(A)が袋の内面1aを形成するように積層シート
(C)を対向させ、袋底部1c、左側縁1d、右側縁1
eをヒートシールして、上方に開放口1fを有する緩衝
性袋1を形成する。ヒートシールの幅は3〜10mmが好
適である。ヒートシール温度は、可撓性シート状物
(A)の素材がエチレン系樹脂であるときは140〜1
60℃で、圧力1〜4Kg/cm2で1〜4秒で行われる。
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の高融
点樹脂では、融点よりも30〜50℃高い温度で、前記
圧力、前記時間で行う。この緩衝性袋1は、開放口より
物品を挿入し、次いで開放口をステープルで止めたり、
粘着テープで封止したり、あるいは開放口を熱融着して
封止することができる。
【0015】しかし、これら封止具を一々準備すること
は面倒であるので、図1に示すように封止手段を備えた
封筒(1')とすることは有用である。この封筒(1')
は、舌片(1'g)を形成する部分においては、可撓性
シート状物(A)を欠いた複層合成紙(B)のみで、他
の袋部分を構成する部分は可撓性シート状物(A)と複
層合成紙(B)との積層シート(C)を用い、かつ、袋
の開放口(1f)の上端部分(1'h、1'h)をも熱板
で圧着して物品の挿入が容易なように開放口近辺の空気
室を熱圧着により押しつぶしたもので、かつ、前記舌片
(1'g)の上端部には、開放口が封止できる感圧粘着
剤(1'i)が帯状に塗布されており、その感圧粘着剤
の上に剥離紙(1'j)が貼着されている構造の封筒と
するとよい。感圧粘着剤としては、アクリル系樹脂粘着
剤、ゴム系粘着剤、石油樹脂系粘着剤等が用いられる。
緩衝性袋の寸法の例としては、例えば次の表1の様であ
る。
【0016】
【表1】
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。合成紙の製造例 〔製造例 1 複層合成紙〕 メルトインデックス(MI)0.8g/10分のポ
リプロピレン79重量%と高密度ポリエチレン5重量%
の混合物に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16
重量%を配合した組成物(A)を、270℃の温度に設
定した押出機にて混練させた後、シート状に押し出し、
これを冷却装置により冷却して無延伸シートを得た。次
いで、この無延伸シートを140℃の温度に加熱した
後、縦方向に5倍延伸して、5倍延伸シートを得た。 MI 4.0g/10分のポリプロピレン55重量%
に平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム45重量%を混
合した組成物(B)を270℃に設定した押出機にて混
練し押し出したシートをの工程で得られた5倍延伸シ
ートの両面に積層し、更に、低密度ポリエチレンを別の
押出機で280℃でフィルム状に押出ラミネート(C)
し、次いで60℃の温度にまで冷却した後、再び162
℃の温度にまで加熱してテンターで横方向に7.5倍延
伸し、165℃の温度でアニーリング処理し、60℃の
温度にまで冷却し、耳部をスリットして4層(B)/
(A)/(B)/(C):肉厚25/50/25/5μ
m)構造の肉厚105μmの微細なボイドを有する複層
合成紙を得た(空孔率28%)。この合成紙の紙状層
(B)側の表面ベック平滑度(JIS−P8119)は
670秒、密度(JIS−P8118)0.780g/c
m3、不透明度(JIS−P8138)97%、クラーク
剛度(JIS−P8143)は縦方向40s、横方向7
8s、引裂強度(JIS−P8116)は縦方向44g
/15mm、横方向28g/15mmであった。
【0018】〔製造例 2 複層合成紙〕 メルトインデックス(MI)0.8g/10分のポ
リプロピレン(融点164℃)81重量%に、高密度ポ
リエチレン3重量%及び平均粒径1.5μmの炭酸カル
シウム16重量%を配合した組成物(A)を、270℃
に設定した押出機にて混練した後、シート状に押し出
し、冷却装置により冷却して、無延伸シートを得た。そ
して、このシートを140℃の温度にまで再度加熱した
後、縦方向に5倍延伸した。 MIが4.0g/10分のポリプロピレン54重量
%と、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム46重量%
を混合した組成物(B)と、MIが4.0g/10分の
ポリプロピレン80重量%に高密度ポリエチレン10重
量%及び平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム10重量
%とを混合した組成物(C)とMIが10g/10分の
低密度ポリエチレン(D)とを、別々の押出機にて溶融
混練させた後、これをダイよりシート状に溶融押出し、
これをの5倍延伸フィルムの両面に積層し、四層構造
の積層フィルム(B層/A層/C層/D層)を得た。次
いで、この四層構造の積層フィルムを60℃まで冷却し
た後、再び約160℃の温度にまで加熱して、テンター
を用いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でア
ニーリング処理して、60℃の温度にまで冷却し、耳部
をスリットして四層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸延
伸/一軸延伸)の、肉厚80μm(B/A/C/D=1
5μm/46μm/16μm/4μm)の合成紙を得
た。また、各層のボイド率は(B/A/C/D=30%
/297%/2.0%/0%)であった。この合成紙の
紙状層(B)側の表面ベック平滑度は450秒、密度
0.770g/cm3、不透明度96%、クラーク剛度は縦
方向24s、横方向42s、引裂強度は縦方向28g/
15mm、横方向18g/15mmであった。
【0019】〔製造例 3 パール調合成紙(比較
用)〕 メルトインデックスフローレート4g/10分、融
点167℃のポリプロピレン55重量%、高密度ポリエ
チレン25重量%に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシ
ウム20重量%を配合した組成物(A)と、低密度ポリ
エチレン(D)とを270℃の温度に設定した別々の押
出機にて溶融混練させた後、ダイによりシート状に共押
出し、これを冷却装置により冷却して無延伸シートを得
た。 次いで、この無延伸シートを150℃の温度に加
熱した後、縦方向に5倍延伸して、5倍延伸シートを得
た。 次いで再び、160℃の温度にまで加熱した後、テ
ンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、167℃の温
度でアニーリング処理し、60℃の温度にまで冷却し、
耳部をスリットして、パール層(A)の肉厚が80μ
m、ヒートシール層(D)の肉厚が5μmの二層構造の
合成紙(空孔率37%)を製造した。この合成紙のパー
ル層(A)の表面ベック平滑度は3,800秒、密度0.
718g/cm3、不透明度88%、クラーク剛度が縦方
向22s、横方向18s、引裂強度が縦方向18g/1
5mm、横方向17g/15mmであった。
【0020】〔製造例 4 塗工合成紙(比較用)〕肉
厚が80μmの透明ポリプロピレン無延伸フィルムと低
密度ポリエチレンの無延伸フィルムの二層フィルム(肉
厚80μm/5μm)のコロナ放電処理されたポリプロ
ピレンフィルムの表面に、次の組成の塗工剤 SBRラテックス(固型分50%) 50部 アクリル酸エステル系樹脂ラテックス(固型分50%) 10部 粒径1.5μmのCaCO3 100部 三菱油化製水溶性アクリル樹脂帯電防止剤サフトマー ST−1100(商品名)水溶液(固型分4%) 12部 を塗布し、乾燥(塗工層の肉厚6μm)して塗工合成紙
を製造し、表面をロールで圧着した。このものの塗工層
の表面ベック平滑度は184秒、不透明度は89%、ク
ラーク剛度は縦方向23s、横方向22s、引裂強度は
縦方向4g/15mm、横方向8g/15mmであった。
【0021】〔製造例 5 クラフトパルプ紙(比較
用)〕坪量が100g/m2のクラフトパルプ紙の表面
に、低密度ポリエチレンを320℃で溶解押出し、15
μmの膜厚でラミネートした。
【0022】〔実施例 1〜2、比較例 1〜3〕可撓性
シート状物(A)として、図3に示すような川上産業
(株)エアーバッグ#42L〔商品名;空気室の径(D)1
0mmφ、高さ(h)4mm、空気室間距離1.5mm、素
材:低密度ポリエチレン〕を用い、このエアーバッグ
(B)の表面に、同幅の前記製造例1〜5で得たヒート
シール層を有する合成紙またはクラフトパルプ紙(B)
をのせ、エアーバッグ(A)側は20℃の銅版で、紙
(B)側は230℃の銅板でこれを3秒間圧縮して袋の
背面側用の積層シート(C)を製造した。一方、同一素
材で、しかし、紙(B)の丈の方を30mm長くし、か
つ、この部分にアクリル系粘着剤を10g/m2となる
よう帯状に塗布し、更に剥離紙を貼着したものを用いる
他は同様にして袋の前面側用の積層シート(C')を製
造した。予め両積層シートの袋開放口となる端部5mm幅
を150℃、3kg/cm2の圧力で2秒押圧してこの部分
のエアーバッグの空気室をつぶした。ついで、この両積
層シート(C、C')をエアーバッグ面(A、A)同志
が対向するように重ね、圧力3kg、温度150℃、圧縮
時間2秒で左右側壁、底部各々5mm幅圧縮棒で熱融着さ
せ、図1に示す封筒を得た(縦245mm、横282m
m)。
【0023】試料は各々、20個作製した。これら封筒
の紙(B)側に鉛筆、水性インキペン、油性インキペン
で筆記を行った。また、この封筒内に長方形の鉄板(重
さ2.4kg)を挿入し、剥離紙を剥して感圧粘着剤で
舌片を押し圧着して開放口を封止し、これを塩化ビニル
樹脂タイル上に水平落下させ、封筒が破損した際の高さ
を10の試料について測定し、封筒の破袋高さとした。
また、この落下試験を施した封筒についてしわの発生状
況を検査した。結果を表2に示す。なお、封筒に本を挿
入するときの挿入のし易さは、クラーク剛度の高い順で
あった。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、筆
記性、防水性、緩衝性、耐衝撃性に優れた封筒を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緩衝性袋の1例の構造を示す一部切り
欠き斜視図である。
【図2】熱可塑性樹脂フィルムの片面に空気室が配列さ
れている可撓性シート状物を示す一部切り欠き斜視図で
ある。
【図3】上下2枚の熱可塑性樹脂フィルムの間に空気室
が配列されている可撓性シート状物を示す一部切り欠き
斜視図である。
【図4】本発明の緩衝性袋の他の例の構造を示す一部切
り欠き斜視図である。
【符号の説明】
1 緩衝性袋 1’ 緩衝性袋 2 可撓性シート状物の下部フィルム 2’ 可撓性シート状物の上部フィルム 3 空気室 1a 袋の内面 1b 袋の外面 1c 袋の底部縁 1d 袋の側縁 1f 袋の開口部 1’g 舌片 1’i 感圧粘着剤 1’j 剥離紙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム表面に独立した空気室を多数備
    える可撓性シート状物(A)の表面に、無機微細粉末含
    有熱可塑性樹脂の二軸延伸熱可塑性樹脂フィルムを基材
    層とし、無機微細粉末を8〜65重量%の割合で含有す
    る熱可塑性樹脂の一軸延伸フィルムを紙状層とするフィ
    ルム内部に微細なボイドを多数有する複層合成紙(B)
    であって、該複層合成紙の次式で計算される空孔率が1
    0〜60%である複層合成紙: 空孔率=〔(ρ0−ρ)/ρ0〕×100 ρ0 :延伸前のフィルムの密度 ρ :延伸後のフィルムの密度 を、複層合成紙(B)の紙状層が外側を形成するように
    貼着した積層シート(C)を素材とし、この積層シート
    (C)の前記シート状物(A)が内面を形成し、複層合
    成紙(B)が外面を形成するように左右側縁および底部
    縁を熱溶着して製造された開放口を有する緩衝性袋。
  2. 【請求項2】 緩衝性袋の開放口において、袋の前方壁
    面は開放口よりも丈が長い開放口閉鎖用の舌片を備えて
    おり、この舌片においては可撓性シート状物(A)は備
    えられていない複層合成紙(B)より構成され、かつ、
    この舌片の端部には感圧粘着物が塗布されていることを
    特徴とする請求項1の緩衝性袋。
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