JP3201841B2 - 包装用袋 - Google Patents
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Description
レンのフィルムを用いた主として重包装用の袋、殊に米
袋に関するものである。
ィルムの内面側に熱融着樹脂層を設けた積層フィルムか
ら製袋された袋が広く用いられている。ここで熱融着樹
脂層としては低密度ポリエチレンやエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体などが用いられ、基材フィルムとしては二軸
延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリエステルフィル
ム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどが用いられ
る。美観および防虫の点から、基材フィルムとして金属
蒸着層を設けたフィルムを用いることもある。
れるので、適当個所に小孔を設けたり、周縁のヒートシ
ール部の一部に非ヒートシール個所を設けて通気性を付
与することもある。
リエチレンフィルムが米袋用の包材として注目されてい
る。というのは、リニア低密度ポリエチレンは、低密度
ポリエチレンに比して機械的強度が良好であること、従
来の二軸延伸フィルムよりも柔軟性があり、適度の伸張
力を有すること、安価であることなどの利点があるから
である。
フィルムを重層すると共に、その両側辺および底辺をヒ
ートシールすることによりなされる。上辺は開口部と
し、米を充填してからヒートシールする。
材フィルムとした米袋は、伸張力に欠けるため、瞬間的
な衝撃やわずかの傷によっても容易に破袋してしまうと
いう問題点がある。
ルムを用いた米袋は、リニア低密度ポリエチレンの有す
る強度および適度の伸張力により衝撃を吸収するため簡
単には破袋しないという特質があるものの、ヒートシー
ル時の融着適正温度巾が狭く、ヒートシール温度が適正
範囲よりわずかでも低くなるとヒートシール不足を生
じ、一方適正範囲よりわずかでも高くなると溶融不良を
起こし、またヒートシールゾーンに「わかめ」状の縮み
を生じて美観を損なったりするという問題点がある。
ルムはヒートシール性の点で難しさがあるため、それか
ら作られた米袋は、その積み重ね時や輸送時に荷重の最
もかかる両脇腹のところで破れを生じてしまうことがあ
る。
は、外観上の光沢および荷崩れ防止性と、製袋後のブロ
ッキング防止性(袋の内面同士が癒着するのを防止する
性質)を同時に満たすことが難しく、一方の要求を満足
するようなグレードのものを選択すれば、他方の性質が
損なわれてしまうという問題点もある。
ニア低密度ポリエチレンフィルムを用いながらも、ヒー
トシール操作性、ヒートシール強度、ヒートシール線の
美麗さ、破袋防止性、美観(表面光沢)、内面ブロッキ
ング防止性、荷崩れ防止性、印刷の美麗さの全てを満足
する主として重包装用の包装用袋を提供することを目的
とするものである。
層フィルム(11)/印刷層(pr)/接着層(ad)/内層フィル
ム(12)の層構成を有する積層フィルム(1) の両側端を突
き合わせると共に、その突き合わせ部の外側から基材フ
ィルム(21)/ヒートシール性樹脂層(22)の層構成を有す
る接合用テープ(2) のヒートシール性樹脂層(22)側を当
接して熱融着することにより製袋した袋であって、外層
フィルム(11)として密度D1 のリニア低密度ポリエチレ
ンフィルム、内層フィルム(12)として密度D2 のリニア
低密度ポリエチレンフィルムをそれぞれ用い、かつその
ときの両フィルムの密度D1 、D2 を、 D1 ≦ 0.935 g/cm3 D2 ≧ 0.900 g/cm3 (D1 −D2)≧0.010 g/cm3 の関係を満足するように設定したこと、および、 接合用
テープ(2) のヒートシール性樹脂層(22)が、リニア低密
度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体の
層であることを特徴とするものである。
り行うこと、包材として2種類のリニア低密度ポリエチ
レンのフィルムを含む積層フィルムを用いること、およ
びそのときの2種のリニア低密度ポリエチレンの密度を
設定の範囲に設定することに特徴がある。
ニア低密度ポリエチレンフィルムを用いる。内層フィル
ム(12)としては、密度D2 のリニア低密度ポリエチレン
フィルムを用いる。外層フィルム(11)および内層フィル
ム(12)の厚さは使用目的に応じ適宜に設定できるが、米
袋として用いる場合は、外層フィルム(11)が30〜50
μm 程度、内層フィルム(12)が30〜60μm 程度に設
定することが多い。
は、イオン重合方式により、常圧〜100kgf/cm2 、5
0〜200℃の条件で得られるエチレン系共重合体を言
い、共重合成分としては、たとえばブテン−1、ヘキセ
ン−1、オクテン−1などのα−オレフィンが用いられ
る。リニア低密度ポリエチレンにあっては長鎖分岐は実
質的に存在せず、短鎖分岐がポリマー1分子当り20〜
30個程度存在する。
度ポリエチレンフィルムの密度D1は 0.935 g/cm3以
下、好ましくは 0.930 g/cm3以下とする。
度ポリエチレンのフィルムの密度D2 は 0.900 g/cm3以
上、好ましくは 0.915 g/cm3以上とする。
低密度ポリエチレンのフィルムの密度D1 と、内層フィ
ルム(12)としてのリニア低密度ポリエチレンのフィルム
の密度D2 が、 (D1 −D2)≧0.010 g/cm3 の関係を満足することが必須の条件となる。D1 の方が
D2 より大きいため、外層フィルム(11)は機械的特性、
外観、光沢が好ましいものとなる上、裏刷りする印刷層
(pr)の見当合わせが容易となる。一方内層フィルム(12)
は、ヒートシール性の点で好ましいものとなる。
密度ポリエチレンのフィルムは、アンチブロッキング剤
を配合しないかアンチブロッキング剤の配合量の少ない
ものであることが望ましい。アンチブロッキング剤を無
配合または低配合とすることにより、光沢のある美麗な
外観が得られる上、荷崩れが防止され、さらには裏刷り
する印刷層(pr)の密着性が好ましいものとなる。
密度ポリエチレンフィルムは、有効量のアンチブロッキ
ング剤を配合したものであることが望ましい。アンチブ
ロッキング剤の配合により、製袋後に袋の内面同士が融
着して内容物の充填操作が困難になるのが防止される。
アンチブロッキング剤としては、二酸化ケイ素などの無
機フィラーをはじめとする種々のアンチブロッキング剤
が用いられる。
1)および内層フィルム(12)を用い、まず、外層フィルム
(11)/印刷層(pr)/接着層(ad)/内層フィルム(12)の層
構成を有する積層フィルム(1) を製造する。なお内層フ
ィルム(12)の接着層(ad)対向側の面には、アンカーコー
ティング層を介して金属蒸着層を設けておくこともでき
る。
は、外層フィルム(11)に裏刷り方式により印刷層(pr)を
設け、その印刷層(pr)の上から接着剤を塗布し、ついで
内層フィルム(12)とドライラミネートすることにより得
られる。
レキソ印刷法などの印刷法により、文字、模様、図柄な
どのパターン印刷を行う方法が採用される。米袋の場合
は、パターン印刷を行った後、さらに白色の全面印刷を
行うことが多い。
ポリウレタン系接着剤、ポリエーテル系接着剤、アクリ
ル系接着剤をはじめとする種々の接着剤が用いられる。
て製袋するにあたっては、その積層フィルム(1) の両側
端を突き合わせると共に、その突き合わせ部の外側から
基材フィルム(21)/ヒートシール性樹脂層(22)の層構成
を有する接合用テープ(2) のヒートシール性樹脂層(22)
側を当接して熱融着する。底辺部分もヒートシールす
る。なお上記の突き合わせは、袋としたときの背面中央
線に沿うように行うことが多いが、側辺寄りで突き合わ
せるようにしてもよい。
ば二軸延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリエステル
フィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、片面ヒー
トシール性不織布などが用いられる。ヒートシール性樹
脂層(22)用の樹脂としては、 リニア低密度ポリエチレン
またはエチレン−酢酸ビニル共重合体が重要が用いられ
る。このときのリニア低密度ポリエチレンとしては、密
度が 0.910〜0.930 g/cm3 のものが好適である。
装用に用いられるが、重包装用の袋、殊に米袋として用
いた場合に、この包装用袋の有する機能が最大限に発揮
される。
合方式により行い、(ロ)包材として2種類のリニア低
密度ポリエチレンのフィルムを含む積層フィルムを用
い、(ハ)そのときの2種のリニア低密度ポリエチレン
の密度を特定条件を満たすように設定する、という3つ
の工夫を行っているため、リニア低密度ポリエチレンフ
ィルムの持つ良さが生かされると同時に、リニア低密度
ポリエチレンフィルムの持つ難点が巧みに解消される。
る。
図1のA−A断面図、図3は図2の要部の拡大断面図で
ある。
層フィルム、(12)は内層フィルム、(pr)は印刷層、(ad)
は接着層である。(2) は接合用テープであり、(21)は基
材フィルム、(22)はヒートシール性樹脂層である。
度ポリエチレンからなる厚さ40μm 、密度 0.925 g/c
m3の外層フィルム(11)を準備した。また、アンチブロッ
キング剤を配合したリニア低密度ポリエチレンからなる
厚さ40μm 、密度 0.910 g/cm3の内層フィルム(12)を
準備した。
ポリエステルフィルムからなる基材フィルム(21)の片面
の両側縁を除く中央部に、ヒートシール性樹脂層(22)と
しての密度 0.920 g/cm3のリニア低密度ポリエチレンか
らなる厚さ30μm の層を設けたテープ状フィルムを準
備した。
ア印刷法により所定のパターンを印刷し、さらにその上
から白色の全面印刷を施すことにより印刷層(pr)を形成
させた。
ル系接着剤を塗布すると共に、上記の内層フィルム(12)
を圧着してドライラミネートした。
r)/接着層(ad)/内層フィルム(12)の層構成を有する積
層フィルム(1) が得られたので、両耳端部をトリミング
して巾72mmとなした。
ら、内層フィルム(12)が内側となるように1:2:1の
割合で折り返して両側端縁を突き合わせ、その突き合わ
せ部の外側から上述の接合用テープ(2) のヒートシール
性樹脂層(22)側を当接して、温度190℃にて熱融着し
た。
筒状のフィルムの巾方向に底シールを行い、ついで巾方
向に裁断した。これにより、巾36cm、高さ57cmの上
部が開放された包装用袋が得られた。この袋は、表面光
沢が良好で印刷の美しさも目立ち、ヒートシール線も美
麗なものであった。
した。この状態で多段に積み重ねたが荷崩れを生じず、
また縦姿勢で 1.5メ−トルの高さから落下させても、両
脇腹のところで破袋するおそれがなかった。
リニア低密度ポリエチレンからなる厚さ40μm 、密度
0.930 g/cm3のフィルム、内層フィルム(12)としてアン
チブロッキング剤を配合したリニア低密度ポリエチレン
からなる厚さ40μm 、密度 0.920 g/cm3のフィルム、
接合用フィルム(2) として二軸延伸ポリエステルフィル
ムからなる基材フィルム(21)の片面にヒートシール性樹
脂層(22)としてのエチレン−酢酸ビニル共重合体からな
る厚さ30μm の層を設けたものを用いたほかは、実施
例1を繰り返した。得られた包装用袋は、実施例1と同
様の好ましい性質を有していた。
性、ヒートシール強度、ヒートシール線の美麗さ、破袋
防止性、美観(表面光沢)、内面ブロッキング防止性、
荷崩れ防止性、印刷の美麗さを兼ね備えており、米袋な
どの重包装用の袋として有用である。
る。
フィルム、(pr)…印刷層、(ad)…接着層、(2) …接合用
テープ、(21)…基材フィルム、(22)…ヒートシール性樹
脂層
Claims (4)
- 【請求項1】外層フィルム(11)/印刷層(pr)/接着層(a
d)/内層フィルム(12)の層構成を有する積層フィルム
(1) の両側端を突き合わせると共に、その突き合わせ部
の外側から基材フィルム(21)/ヒートシール性樹脂層(2
2)の層構成を有する接合用テープ(2) のヒートシール性
樹脂層(22)側を当接して熱融着することにより製袋した
袋であって、 外層フィルム(11)として密度D1 のリニア低密度ポリエ
チレンフィルム、内層フィルム(12)として密度D2 のリ
ニア低密度ポリエチレンフィルムをそれぞれ用い、かつ
そのときの両フィルムの密度D1 、D2 を、 D1 ≦ 0.935 g/cm3 D2 ≧ 0.900 g/cm3 (D1 −D2)≧0.010 g/cm3 の関係を満足するように設定したこと、および、 接合用テープ(2) のヒートシール性樹脂層(22)が、リニ
ア低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重
合体の層であること を特徴とする包装用袋。 - 【請求項2】外層フィルム(11)がアンチブロッキング剤
を配合しないかアンチブロッキング剤の配合量の少ない
リニア低密度ポリエチレンのフィルムであり、内層フィ
ルム(12)が有効量のアンチブロッキング剤を配合したリ
ニア低密度ポリエチレンのフィルムである請求項1記載
の包装用袋。 - 【請求項3】重包装用の袋である請求項1記載の包装用
袋。 - 【請求項4】重包装用の袋が米袋である請求項3記載の
包装用袋。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP24861192A JP3201841B2 (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 包装用袋 |
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---|---|---|---|
JP24861192A JP3201841B2 (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 包装用袋 |
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JPH0672447A JPH0672447A (ja) | 1994-03-15 |
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ID=17180693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24861192A Expired - Fee Related JP3201841B2 (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 包装用袋 |
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JP (1) | JP3201841B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101090307B (zh) * | 2007-01-26 | 2011-05-11 | 京信通信系统(中国)有限公司 | 全数字化无损伤切换装置及方法 |
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JP2020163731A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 凸版印刷株式会社 | 包装チューブ、包装チューブの製造方法、および製造装置 |
-
1992
- 1992-08-24 JP JP24861192A patent/JP3201841B2/ja not_active Expired - Fee Related
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