JPH0632894U - 止水栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】止水栓の管受口への固定を容易に行えるように
する。 【構成】止水栓２１の受口７に挿入される挿口部２２を
従来ものとは逆に開口側が受口７に挿入される有底円筒
状に構成し、受口７外方に位置する閉止底面に空気抜き
用ねじ孔２４と水抜き用ねじ孔２５を設け、挿口部２２
の底面側に設けたフランジ部２３の周縁部から受口７側
に延設されたひさし部２７に外方から管軸方向に螺着し
た固定ボルト２８を受口７の開口側端部の外周面に形成
した段部２９に係合して、止水栓２１を受口７に固定す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、管端部に取り付けられる止水栓に関する。

【０００２】

【従来の技術】

止水栓は一般に水道系管路などの管路端末を閉塞、または一時的に管路の管端 部を閉止するためのもので、図４に示すような構造のものが使用されている。図 ４において、１は止水栓で、先端が閉止された有底円筒状の挿口部２とこの挿口 部２の開口側に形成されたフランジ部３からなり、挿口部２の円筒周面に形成さ れた複数の係止用ねじ孔４と、挿口部２の閉止底面に形成された空気抜き用ねじ 孔５と、フランジ部３に形成された複数のせり出し用ねじ孔６を有する。

【０００３】 止水栓１の挿口部２は管端部の受口７に挿入されたときに、受口７の内周面に 形成された環状溝８に収容された環状のシール材９に圧着して受口７のシールを 行うとともに、挿口部２の係止用ねじ孔４に係止ボルト１０を螺入してその先端 を受口７の環状８内に突出させ、環状溝８の受口開口側内面に係合させることに より止水栓１の受口７への固定が行われる。次に水を管路から導き入れるときは 空気抜き用ねじ孔５に螺入した空気抜きボルト１１を取り外して空気抜きを行う 。フランジ部３のせり出し用ねじ孔６は受口７の開口側端面に対応して設けられ 、止水栓１を受口７から引き出すときは、このねじ孔６にせり出しボルト（図示 せず）を螺入し、その先端で受口７の開口側端面を押すことにより止水栓１を受 口７からせり出す。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記構成の止水栓１において、止水栓１の受口７への固定は、挿入された挿口 部２の閉止底面内側の狭い空間内において、係止ボルト１０を受口７の環状溝８ に向ってねじ出す操作によって行わねばならず、係止ボルト１０同志の干渉や空 気抜きボルト１１との干渉と相俟って作業性は著しく悪く、困難であった。

【０００５】 本考案は上記問題を解決するもので、管受口への固定を容易に行うことができ るようにした止水栓を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案の止水栓は、従来のものとは逆に開口側が 止水すべき管受口に挿入される有底円筒状の挿口部とこの挿口部の底面側に形成 されたフランジ部からなり、空気抜き用ねじ孔と水抜き用ねじ孔を挿口部の閉止 底面に有し、せり出し用ねじ孔を管受口の開口側端面に対応してフランジ部に有 し、さらに管受口の開口側外周面に形成した段部に外方向から係合して、フラン ジ部または挿口部を管受口に固定する手段を設けた構成にしたものである。

【０００７】

【作用】

上記構成のように、空気抜き用ねじ孔と水抜き用ねじ孔を、従来のものとは逆 に開口側が止水すべき管受口に挿入される有底円筒状の挿口部の底面側に形成し 、さらに、管受口の開口側外周面に形成した段部に外方から係合する手段を介し て前記フランジ部または挿口部を管受口に固定するようにしたので、止水栓を管 受口に固定するための作業や、空気抜きと水抜きのための作業を互いに干渉する ことのないような外方からの操作で行うことができ、作業性を向上させることが できる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図１は本考案の第１の実施例を示す止水栓の断面図である。図１において、２ １は止水栓であり、図４の従来のものとは逆に、開口側が受口７に挿入される有 底円筒状の挿口部２２と、この挿口部２２の底面側に形成されたフランジ部２３ からなり、挿口部２２の閉止底面に形成された上部空気抜き用ねじ孔２４および 下部水抜き用ねじ孔２５と、フランジ部２３に形成された複数のせり出し用ねじ 孔２６を有する。

【０００９】 止水栓２１の挿口部２２は管端部の受口７に挿入されたときに、その円筒周面 が受口７の内周面に形成された環状溝８に収容された環状のシール材９に圧着し て受口７のシールを行うとともに、フランジ部２２は、このフランジ部２２の周 縁部から受口７側に延設されて受口７の開口側端部近傍の外周面に達するように 形成された複数のひさし部２７に外方から管軸方向に螺着した固定ボルト２８を 受口７の開口側端部の外周面に形成した段部２９に係合させることによって、ひ さし部２７、固定ボルト２８を介して受口７に固定される。このとき、ひさし部 ２７、固定ボルト２８はフランジ部２３を受口２７に固定する手段を構成するこ とになる。

【００１０】 ３０は上部空気抜き用ねじ孔２４に螺入された空気抜きボルトであり、管路か ら水を導き入れるときに使用される。３１は下部水抜き用ねじ孔２５に螺入され た水抜きボルトであり、受口７から水を抜き取るときに使用される。フランジ部 ２３のせり出し用ねじ孔２６は受口７の開口側端面に対応する位置に設けられ、 従来のものと同じ役目を果す。

【００１１】 上記構成において、止水栓２１を受口７に固定するための作業は、ひさし部２ ７の固定ボルト２８を受口外周面側外方からねじ込んで受口７の段部２９に係合 することによって行われ、また、空気抜きと水抜きのための作業は、止水栓２１ の挿口部２２の底面側外方から空気抜きボルト３０と水抜きボルト３１を取り外 すことによって行われ、互いに干渉することなく実施でき、作業性を著しく向上 できる。

【００１２】 図２は本考案の第２の実施例を示す止水栓の断面図である。図２において、４ １は止水栓であり、図１のものと同様開口側が受口７に挿入される有底円筒状の 挿口部４２と、この挿口部４２の底面側に形成されたフランジ部４３からなり、 挿口部４２の閉止底面に形成された上部空気抜き用ねじ孔４４および下部水抜き 用ねじ孔４５と、フランジ部４３に形成された複数のせり出し用ねじ孔４６およ び止水栓固定のためのボルト挿通用の複数の孔４７を有する。

【００１３】 止水栓４１の挿口部４２は管端部の受口７に挿入されたときに、その円筒周面 が、受口７の内周面に形成された環状溝８に収容された環状のシール材９に圧着 して受口７のシールを行うとともに、フランジ部４３は、受口７の開口側端部の 外周面に形成した段部４８に係合する２つ割りリング４９に係止可能な固定ボル ト５０を孔４７を通してナット５１によりフランジ部側から締めつけることによ り、固定ボルト５０、２つ割りリング４９を介して受口７に固定される。このと き、固定ボルト５０、２つ割りリング４９はフランジ部４３を受口７に固定する 手段を構成することになる。

【００１４】 ５２は上部空気抜き用ねじ孔４４に螺入された空気抜きボルトであり、管路か ら水を導き入れるときに使用される。５３は下部水抜き用ねじ孔４５に螺入され た水抜きボルトであり、受口７から水を抜き取るときに使用される。フランジ部 ４３のせり出し用ねじ孔４６は受口７の開口側端面に対応する位置に設けられ、 従来のものと同じ役目を果す。

【００１５】 上記構成において、止水栓４１を受口７に固定するための作業は、２つ割りリ ング４９を受口外周面側外方から受口７にはめ込んで段部４８に係合させ、さら にこの２つ割りリング４９に係止させた固定ボルト５０をフランジ部４３の孔４ ７を通してナット５１によりフランジ部側から締め付けることによって行われ、 また空気抜きと水抜きのための作業は、止水栓４１の挿口部４２の底面側外方か ら空気抜きボルト５２と水抜きボルト５３を取り外すことによって行われ、互い に干渉することなく実施でき、作業性を著しく向上できる。

【００１６】 図３は本考案の第３の実施例を示す止水栓の断面図である。図３において、６ １は止水栓であり、図１のものと同様開口側が受口７に挿入される有底円筒状の 挿口部６２と、この挿口部６２の底面側に形成されたフランジ部６３からなり、 挿口部６２の閉止底面に形成された上部空気抜き用ねじ孔６４および下部水抜き 用ねじ孔６５と、フランジ部６３に形成された複数のせり出し用ねじ孔６６を有 する。

【００１７】 止水栓６１の挿口部６２は管端部の受口７に挿入されたときに、その円筒周面 が受口７の内周面に形成された環状溝８に収容された環状のシール材に圧着して 受口７のシールを行うとともに、挿口部６２は、挿口部６２に外嵌された環状の 離脱防止金具６７の内周溝６８に収容されたたとえば１つ割りの係止リング６９ を、離脱防止金具６７に外方から管軸方向に螺着した押しボルト７０により押圧 して挿口部６２外面に喰い込ませ、さらに離脱防止金具６７から受口７側に延設 されて受口７の開口側端部近傍の外周面に達するように形成された複数のひさし 部７１に外方から管軸方向に螺着した固定ボルト７２を受口７の開口側端部の外 周面に形成した段部７３に係合させることによって、離脱防止金具６７、係止リ ング６９、押しボルト７０、固定ボルト７２を介して受口７に固定される。この とき、これら離脱防止金具６７、係止リング６９、押しボルト７０、固定ボルト ７２は挿口部６２を受口７に固定する手段を構成することになる。

【００１８】 ７４は上部空気抜き用ねじ孔６４に螺入された空気抜きボルトであり、受口７ に水を導き入れるときに使用される。７５は下部水抜き用ねじ孔６５に螺入され た水抜きボルトであり、受口７から水を抜き取るときに使用される。フランジ部 ６３のせり出し用ねじ孔６６は受口７の開口側端面に対応する位置に設けられ、 従来のものと同じ役目を果す。

【００１９】 上記構成において、止水栓６１を受口７に固定するための作業は、挿口部６２ に外嵌させた離脱防止金具６７の固定ボルト７２を受口外周面側外方からねじ込 んで受口７の段部７３に係合させ、かつ押しボルト７０を同じく外方からねじ込 んで係止リング６９を挿口部６２外面に喰い込ませることによって行われ、また 空気抜きと水抜きのための作業は、止水栓６１の挿口部６２の底面側外方から空 気抜きボルト７４と水抜きボルト７５を取り外すことによって行われ、互いに干 渉することなく実施でき、作業性を著しく向上できる。

【００２０】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、止水栓を管受口に固定するときは、止水栓のフ ランジ部または挿口部を、管受口の開口側外周面に形成した段部に外方から固定 する手段を用いて管受口に外方から固定するようにし、空気抜きと水抜きは挿口 部の管受口外方に位置する閉止底面に形成されたねじ孔を通して行うようにする ことにより、止水栓を管受口に固定するための作業や、空気抜きと水抜きのため の作業を互い干渉させることなく、外方から操作することができ、作業性は向上 する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す止水栓の断面図で
ある。

【図２】本考案の第２の実施例を示す止水栓の断面図で
ある。

【図３】本考案の第３の実施例を示す止水栓の断面図で
ある。

【図４】従来の止水栓の断面図である。

【符号の説明】

７ 受口 ９ シール材 ２１，４１，６１ 止水栓 ２２，４２，６２ 挿口部 ２３，４３，６３ フランジ部 ２４，４４，６４ 上部空気抜き用ねじ孔 ２５，４５，６５ 下部水抜き用ねじ孔 ２６，４６，６６ せり出し用ねじ孔 ２７，７１ ひさし部 ２８，５０，７２ 固定ボルト ２９，４８，７３ 段部 ３０，５２，７４ 空気抜きボルト ３１，５３，７５ 水抜きボルト ６７ 離脱防止金具 ６９ 係止リング ７０ 押しボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開口側が止水すべき管受口に挿入される
   有底円筒状の挿口部とこの挿口部の底面側に形成された
   フランジ部からなり、前記挿口部の閉止底面に空気抜き
   用ねじ孔と水抜き用ねじ孔を有し、前記フランジ部に管
   受口の開口側端面に対応してせり出し用ねじ孔を有し、
   さらに管受口の開口側外周面に形成した段部に外方から
   係合して前記フランジ部または挿口部を管受口に固定す
   る手段を備えたことを特徴とする止水栓。