JPH06328934A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH06328934A
JPH06328934A JP12015493A JP12015493A JPH06328934A JP H06328934 A JPH06328934 A JP H06328934A JP 12015493 A JP12015493 A JP 12015493A JP 12015493 A JP12015493 A JP 12015493A JP H06328934 A JPH06328934 A JP H06328934A
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temperature
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blown
passage
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Katsuhiko Sagawa
克彦 寒川
Yuichi Kajino
祐一 梶野
Takamasa Kawai
孝昌 河合
Yuji Honda
祐次 本田
Yuji Ito
裕司 伊藤
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の空気通路の温度可変能力が最大能力に
達している状態で、ある空気通路の設定温度を、他の空
気通路の設定温度よりも大きな能力を要求するように手
動設定された場合においても、乗員に優れた操作フィー
リングを与える。 【構成】 第1空気通路16よりドライバー側へ吹き出
される空気の温度を可変する第1エアミックスダンパ2
2がヒータコア19を塞ぎ、かつ第2空気通路17より
パッセンジャー側へ吹き出される空気の温度を可変する
第2エアミックスダンパ33がヒータコア19を塞ぐ状
態で、第1温度設定手段の設定温度と第2温度設定手段
の設定温度とが異なる場合、スイングルーバ41によっ
て第1、第2センタフェイス吹出口24、35より吹き
出す空気の吹出方向が、設定温度を低く設定した側の乗
員へ向けられる。このように、低い温度を要求する側に
多くの風量が与えられるため、乗員の操作フィーリング
が大変優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の空気通路より吹
き出される空気の温度を独立して可変可能な車両用空気
調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、運転席側に吹き出す
空気の温度と、助手席側へ吹き出す空気の温度とを、そ
れぞれ独立して可変可能に設けられた車両用空気調和装
置がある。そしてこの空気調和装置は、運転席側の温度
を手動設定する運転席側温度設定手段と、助手席側の温
度を手動設定する助手席側温度設定手段とを備える。そ
して、乗員が手動によって運転席側温度設定手段あるい
は助手席側温度設定手段の設定温度を変更した場合、そ
れに同期して吹き出される空気の温度が変化する。ま
た、運転席側温度設定手段と助手席側温度設定手段とが
異なった温度に設定された場合、運転席側へ吹き出され
る温度と助手席側へ吹き出される温度とに差が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、一方の設定
手段の温度を、他方の設定手段の温度と異なった温度に
設定しても、設定温度を変更した側の吹出温度が変化し
ないばかりでなく、運転席側および助手席側へ吹き出さ
れる温度に差が生じない場合がある。具体的な一例を示
すと、例えば夏期など、運転席側より吹き出す空気の温
度を低くする冷却能力が最大能力に達し、かつ助手席側
より吹き出す空気の温度を低くする冷却能力も最大能力
に達している場合がある。このような状態で、一方の設
定温度を他方の設定温度よりも低く手動設定しても、す
でに双方が空気の最大冷却能力に達しているため、設定
温度を下げた側の吹出温度が低下しないばかりでなく、
運転席側へ吹き出される温度と助手席側へ吹き出される
温度とに差が生じない。このように、作動能力範囲外で
は能力以上に空気調和装置が作動しないのは空気調和装
置を製作、提供する技術者にとっては、当たり前のこと
であるため、空気調和装置に作動能力以上の能力を要求
する場合の不具合を発見するのは、大変困難である。し
かるに本願発明者は、空気調和装置の構造を理解してい
ない通常の使用者が、次の不具合を生じることを見出し
た。
【0004】通常、乗員が手動によって設定温度を変更
した場合、それに同期して吹き出される空気の温度が変
化するため、乗員は、この変化の応答性(設定温度の変
更→吹出温度変化)に慣れてしまっている。同様に、運
転席側温度設定手段と助手席側温度設定手段とを異なっ
た温度に設定した場合では、運転席側へ吹き出される温
度と助手席側へ吹き出される温度とに差が生じるのに、
乗員が慣れてしまっている。このため、上述のように、
例えば運転席側および助手席側双方の冷却能力がともに
最大能力に達している状態で、一方の設定温度を他方の
設定温度よりも低くした場合、設定温度を下げた側の吹
出温度が低下しないばかりでなく、運転席側および助手
席側へ吹き出される温度に差が生じないため、吹出温度
に温度差生じるのに慣れている乗員には、操作フィーリ
ングを大変悪く感じてしまう。さらに、場合によっては
空気調和装置を作動不良として誤解を招く可能性もあ
る。
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、複数の空気通路の空気
の温度可変能力が最大能力に達している状態で、ある空
気通路の設定温度を他の空気通路の設定温度よりも大き
な能力を要求するように手動設定された場合において
も、乗員に優れた操作フィーリングを与えることのでき
る車両用空気調和装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用空気調和
装置は、車両乗員へ向けて空気を吹き出すための第1空
気通路と、前記乗員とは異なった乗員へ向けて空気を吹
き出すための第2空気通路と、前記第1空気通路に設け
られ、この第1空気通路から吹き出される空気の温度を
変化可能な第1温度可変手段と、前記第2空気通路に設
けられ、この第2空気通路から吹き出される空気の温度
を変化可能な第2温度可変手段と、前記第1空気通路か
ら吹き出される空気によって空気調和される乗員側の要
求温度を手動設定可能な第1温度設定手段と、前記第2
空気通路から吹き出される空気によって空気調和される
乗員側の要求温度を手動設定可能な第2温度設定手段
と、前記第1空気通路側の乗員に向かう空気の流量と前
記第2空気通路側の乗員に向かう空気の流量を可変可能
な吹出風量可変手段と、前記第1温度設定手段によって
設定された温度に基づき、前記第1温度可変手段によっ
て、前記第1空気通路より吹き出される空気の温度を可
変させる第1温度制御手段、前記第2温度設定手段によ
って設定された温度に基づき、前記第2温度可変手段に
よって、前記第2空気通路より吹き出される空気の温度
を可変させる第2温度制御手段、および前記第1温度可
変手段および第2温度可変手段がともに温度可変能力の
最大能力に達している場合で、かつ前記第1温度設定手
段と前記第2温度設定手段の設定値が異なる場合、前記
吹出風量可変手段によって、大きな能力を要求する側の
乗員に向かう風量を多くする吹出風量制御手段を備えた
制御装置とを具備する技術的手段を採用した。
【0007】
【発明の作用】第1温度設定手段に設定された設定値に
基づき、制御装置の第1温度制御手段が第1温度可変手
段を制御し、第1空気通路より吹き出される空気の温度
を可変する。同様に、第2温度設定手段に設定された設
定値に基づき、制御装置の第2温度制御手段が第2温度
可変手段を制御し、第2空気通路より吹き出される空気
の温度を可変する。第1温度可変手段および第2温度可
変手段がともに温度可変能力の最大能力に達している場
合で、かつ第1温度設定手段と第2温度設定手段の設定
値が異なる場合は、制御装置の吹出風量制御手段が吹出
風量可変手段を制御し、大きな能力を要求する側の乗員
に向かう風量を多くする。
【0008】
【発明の効果】本発明の車両用空気調和装置は、上記の
作用で示したように、第1温度可変手段および第2温度
可変手段がともに温度可変能力の最大能力に達している
場合であっても、第1温度設定手段と第2温度設定手段
の設定値が異なる場合は、大きな能力を要求する側の乗
員に供給される風量が多くなる。このため、第1温度設
定手段と第2温度設定手段とを異なった温度に設定した
場合に、第1空気通路および第2空気通路より吹き出さ
れる空気の調和状態が変化するのに慣れている乗員に対
して、第1温度可変手段および第2温度可変手段がとも
に温度可変能力の最大能力に達している場合であって
も、乗員の要求に応じて違和感なく第1空気通路路およ
び第2空気通路より吹き出される空気の流量が変化する
ため、従来に比較して、操作フィーリングが大変優れ
る。
【0009】
【実施例】次に、本発明の車両用空気調和装置を、図に
示す一実施例に基づき説明する。 〔実施例の構成〕図1ないし図9は本発明の実施例を示
すもので、図1は車両用空気調和装置の概略図、図2は
制御装置のブロック図である。車両用空気調和装置1
は、車室内に向けて空気を送る空気通路をなすダクト2
を備える。このダクト2は、車室内に配置され、ダクト
2の一端には、内外気切替手段3を備えた送風機4が接
続されている。
【0010】内外気切替手段3は、車室内と連通して内
気を導入する内気導入口5と、車室外と連通して外気を
導入する外気導入口6とを備える。そして、内外気切替
手段3は、内外気切替ダンパ7を備え、この内外気切替
ダンパ7により、ダクト2内に導かれる空気を、内気と
外気とに切り替えることができる。なお、内外気切替ダ
ンパ7を駆動する内外気切替用アクチュエータ8は、後
述する制御装置9によって通電制御される。
【0011】送風機4は、ファンケース10、ファン1
1、モータ12からなり、モータ12は印加電圧に応じ
てファン11を回転駆動し、内気または外気をダクト2
を介して車室内へ送る。なお、モータ12は、モータ駆
動回路13を介して後述する制御装置9によって通電制
御される。
【0012】ダクト2の上流側には、ダクト2内を通過
する空気を冷却する冷凍サイクルのエバポレータ15
が、ダクト2の全面に亘って設けられている。ダクト2
のエバポレータ15の下流は、運転席の乗員(以下、ド
ライバー)へ向けて空気を吹き出すための第1空気通路
16と、助手席の乗員(以下、パッセンジャー)へ向け
て空気を吹き出すための第2空気通路17とに仕壁18
によって分けられている。仕壁18の上流側には、第1
空気通路16および第2空気通路17を通過する空気を
加熱するエンジンの冷却水(温水)を熱源としたヒータ
コア19が、仕壁18を貫通して設けられている。
【0013】第1空気通路16の上流には、ヒータコア
19を迂回する第1バイパス通路21が設けられ、ヒー
タコア19を通過する空気量と第1バイパス通路21を
通過する空気量との割合が、第1エアミックスダンパ2
2によって調節される。この第1エアミックスダンパ2
2は、本発明の第1温度可変手段で、ヒータコア19を
通過する空気量と第1バイパス通路21を通過する空気
量との割合を変化させることによって、第1空気通路1
6からドライバーへ向けて吹き出される空気の温度を変
化する。なお、第1エアミックスダンパ22を駆動する
第1温調用アクチュエータ23は、後述する制御装置9
によって通電制御される。
【0014】第1空気通路16の下流端には、第1空気
通路16を通過した空気を、ドライバーの各部へ向けて
吹き出させる吹出口が形成されている。この吹出口は、
室内前部の中央よりドライバーの頭胸部へ向けて主に冷
風を吹き出す第1センタフェイス吹出口24と、室内前
部の脇部よりドライバーの頭胸部へ向けて主に冷風を吹
き出す第1サイドフェイス吹出口25と、ドライバーの
足元へ向けて主に温風を吹き出す第1フット吹出口26
と、窓ガラスへ向けて主に温風を吹き出すデフロスタ吹
出口27とからなる。そして、第1センタフェイス吹出
口24と第1サイドフェイス吹出口25へ通じる箇所に
は、吹出口への空気流量を調節する第1フェイスダンパ
28が設けられている。また、第1フット吹出口26と
デフロスタ吹出口27へ通じる箇所には、それぞれの吹
出口への空気流量を調節する第1フットダンパ29およ
びデフロスタダンパ30が設けられている。なお、第1
フェイスダンパ28、第1フットダンパ29、デフロス
タダンパ30を駆動する第1モード切替アクチュエータ
31は、後述する制御装置9によって通電制御される。
【0015】第2空気通路17の上流にも、ヒータコア
19を迂回する第2バイパス通路32が設けられ、ヒー
タコア19を通過する空気量と第2バイパス通路32を
通過する空気量との割合が、第2エアミックスダンパ3
3によって調節される。この第2エアミックスダンパ3
3は、本発明の第2温度可変手段で、ヒータコア19を
通過する空気量と第2バイパス通路32を通過する空気
量との割合を変化させることによって、第2空気通路1
7からパッセンジャーへ向けて吹き出される空気の温度
を変化する。なお、第2エアミックスダンパ33を駆動
する第2温調用アクチュエータ34は、後述する制御装
置9によって通電制御される。
【0016】第2空気通路17の下流端には、第2空気
通路17を通過した空気を、パッセンジャーの各部へ向
けて吹き出させる吹出口が形成されている。この吹出口
は、室内前部の中央よりパッセンジャーの頭胸部へ向け
て主に冷風を吹き出す第2センタフェイス吹出口35
と、室内前部の脇部よりパッセンジャーの頭胸部へ向け
て主に冷風を吹き出す第2サイドフェイス吹出口36
と、パッセンジャーの足元へ向けて主に温風を吹き出す
第2フット吹出口37とからなる。そして、第2センタ
フェイス吹出口35と第2サイドフェイス吹出口36へ
通じる箇所には、吹出口への空気流量を調節する第2フ
ェイスダンパ38が設けられている。また、第2フット
吹出口37へ通じる箇所には、第2フット吹出口37へ
の空気流量を調節する第2フットダンパ39が設けられ
ている。なお、第2フェイスダンパ38、第2フットダ
ンパ39を駆動する第2モード切替アクチュエータ40
は、後述する制御装置9によって通電制御される。
【0017】第1センタフェイス吹出口24と第2セン
タフェイス吹出口35には、第1センタフェイス吹出口
24および第2センタフェイス吹出口35より吹き出さ
れる空気の吹出方向を、それぞれドライバー側とパッセ
ンジャー側とに交互に連続的に変化させるスイングルー
バ41が設けられている。このスイングルーバ41は、
本発明の吹出風量可変手段の一例で、スイングルーバ4
1の吹出方向がドライバー側へ向けられることにより、
パッセンジャー側に比較してドライバー側に向かう空気
の流量が増加し、逆に、スイングルーバ41の吹出方向
がパッセンジャー側へ向けられることにより、ドライバ
ー側に比較してパッセンジャー側に向かう空気の流量が
増加する。なお、このスイングルーバ41を駆動するス
イング用アクチュエータ42は、後述する制御装置9に
よって通電制御される。
【0018】内外気切替ダンパ7を駆動する内外気切替
用アクチュエータ8、送風機4のモータ12へ供給され
る電力を制御するモータ駆動回路13、第1フェイスダ
ンパ28、第1フットダンパ29、デフロスタダンパ3
0を駆動する第1モード切替アクチュエータ31、第2
フェイスダンパ38、第2フットダンパ39を駆動する
第2モード切替アクチュエータ40、第1エアミックス
ダンパ22を駆動する第1温調用アクチュエータ23、
第2エアミックスダンパ33を駆動する第2温調用アク
チュエータ34、スイングルーバ41を駆動するスイン
グ用アクチュエータ42など、車両用空気調和装置1を
作動させるための電気機能部品は、図2に示す制御装置
9によって作動が制御される。
【0019】制御装置9は、コンピュータを使用したも
ので、各種の入力信号とインプットされたプログラムに
よって各種アクチュエータを制御して空気調和状態を制
御する。制御装置9は、入力信号として、第1空気通路
16から吹き出される空気によって空気調和されるドラ
イバー側の要求温度Tset1を手動設定可能な第1温度設
定手段45、第2空気通路17から吹き出される空気に
よって空気調和されるパッセンジャー側の要求温度Tse
t2を手動設定可能な第2温度設定手段46、スイングル
ーバ41の作動を手動指示するスイングスイッチ47、
車室内空気の温度Trを検出する内気センサ48、外気
温度Tamを検出する外気センサ49、日射量Tsを検出
する日射センサ50、エバポレータ15を通過した空気
の温度TEを検出するエバ後温度センサ51、ヒータコ
ア19を通過した空気の温度を検出するとともに、ヒー
タコア19に供給される冷却水の温度TWを検出する水
温センサ52等の信号を入力する。なお、制御装置9
は、スイングスイッチ47によってスイング指示が与え
られると、後述する吹出風量制御手段による機能に優先
して、スイングルーバ41を連続的に作動させ、第1セ
ンタフェイス吹出口24および第2センタフェイス吹出
口35より吹き出される空気の吹出方向を、それぞれド
ライバー側とパッセンジャー側とに交互に連続的に変化
させる。
【0020】そして制御装置9は、乗員によって図示し
ないオートエアコンスイッチが選択されると、ドライバ
ー側の温度が、第1温度設定手段45によって設定され
た温度とされるように、第1温度可変手段である第1エ
アミックスダンパ22を制御して、第1空気通路16よ
り吹き出される空気の温度を可変させる第1温度制御手
段の機能が設けられている。同様に、制御装置9は、オ
ートエアコンスイッチが選択されると、パッセンジャー
側の温度が、第2温度設定手段46によって設定された
温度とされるように、第2温度可変手段である第2エア
ミックスダンパ33を制御して、第2空気通路17より
吹き出される空気の温度を可変させる第2温度制御手段
の機能が設けられている。また、本実施例の制御装置9
は、ドライバー側へ吹き出される吹出モード、およびパ
ッセンジャー側へ吹き出される吹出モードが、それぞれ
独立して自動的に制御するように設けられているととも
に、送風機4の送風量も自動制御させる。
【0021】さらに、制御装置9には、第1温度可変手
段および第2温度可変手段がともに温度可変能力の最大
能力に達している場合(本実施例では、空気を冷却する
能力が最大能力に達している場合)、つまり、第1エア
ミックスダンパ22と第2エアミックスダンパ33がと
もにヒータコア19を完全に閉じている場合で、第1温
度設定手段45と第2温度設定手段46の設定値が異な
る場合に、吹出風量可変手段であるスイングルーバ41
を用いて、大きな能力を要求する側の乗員に向かう風量
を多くする吹出風量制御手段の機能を備える。なお、本
実施例では、第1温度設定手段45と第2温度設定手段
46の設定値の差に応じて、乗員に向かう風量が変化す
るように設けられている。
【0022】次に、制御装置9による車両用空気調和装
置1の制御を、図3のフローチャートを用いて説明す
る。初めに、オートエアコンが選択されると(スター
ト)、ステップS1 で、各センサや設定手段などの信号
の読み込みを行う。続いてステップS2 で、第1空気通
路16より吹き出される空気の目標吹出温度TAO1 、
および第2空気通路17より吹き出される空気の目標吹
出温度TAO2 を次式により算出する。
【数1】TAO1 =Kset ・Tset1−Kr・Tr−Kam
・Tam−Ks・Ts+C TAO2 =Kset ・Tset2−Kr・Tr−Kam・Tam−
Ks・Ts+C なお、Kset は温度設定ゲイン、Krは内気温度ゲイ
ン、Kamは外気温度ゲイン、Ksは日射ゲイン、Cは補
正定数である。
【0023】次に、ステップS3 で、送風機4の印加電
圧を決定する。このステップS3 では、まず図4に従
い、ステップS2 で算出されたドライバー側の目標吹出
温度TAO1 から第1印加電圧V1 を算出し、次に図5
に従い、ステップS2 で算出されたパッセンジャー側の
目標吹出温度TAO2 から第2印加電圧V2 を算出す
る。そして、第1、第2印加電圧V1 、V2 を平均化
し、その平均値Vを送風機4の印加電圧とする。
【0024】次に、ステップS4 で、ドライバー側の目
標吹出温度TAO1 およびパッセンジャー側の目標吹出
温度TAO2 をそれぞれ実現するために、第1エアミッ
クスダンパ22の目標開度SW1 および第2エアミック
スダンパ33の目標開度SW2 を、次の数式2によって
算出する。
【数2】SW1 ={(TAO1 −TE)/(TW−T
E)}×100 SW2 ={(TAO2 −TE)/(TW−TE)}×1
00
【0025】次に、ステップS5 で、第1空気通路16
から吹き出す空気の吹出口、および第2空気通路17か
ら吹き出す空気の吹出口を決定する。第1空気通路16
から吹き出す空気の吹出口は、図6に従い、ドライバー
側の目標吹出温度TAO1 から吹出モードを決定する。
同様に、第2空気通路17から吹き出す空気の吹出口
は、図7に従い、パッセンジャー側の目標吹出温度TA
O2 から吹出モードを決定する。
【0026】次に、ステップS6 で、スイングルーバ4
1の吹出傾斜角θを算出する。このステップS6 の詳細
な作動を、図8のフローチャートを用いて説明する。ま
ず、第1エアミックスダンパ22がヒータコア19を完
全に閉じた状態であるか、つまりステップS4 で算出さ
れた第1エアミックスダンパ22の目標開度SW1 が0
よりも小さいか否かの判断を行う(ステップS11)。こ
の判断結果がNOの場合は、少なくとも第1空気通路16
側の空気の冷却能力が最大能力に達していないと判断し
て、スイングルーバ41の吹出傾斜角θを0とする(ス
テップS12)。なお、吹出傾斜角θは、図9に示すよう
に、吹出傾斜角θが0の場合は、第1センタフェイス吹
出口24および第2センタフェイス吹出口35より吹き
出される空気を真正面に向けて吹き出させ、吹出傾斜角
θがプラスの値の場合は、その傾斜角に応じてドライバ
ー側に向けて吹き出させ、逆に吹出傾斜角θがプラスの
値の場合は、その傾斜角に応じてパッセンジャー側に向
けて吹き出させるものである。
【0027】ステップS11の判断結果がYES の場合は、
第2エアミックスダンパ33もヒータコア19を完全に
閉じた状態であるか、つまりステップS4 で算出された
第1エアミックスダンパ22の目標開度SW2 が0より
も小さいか否かの判断を行う(ステップS13)。この判
断結果がNOの場合は、第2空気通路17側の空気の冷却
能力が最大能力に達していないと判断して、ステップS
12へ進み、スイングルーバ41の吹出傾斜角θを0とす
る。
【0028】ステップS13の判断結果がYES の場合は、
第1空気通路16における空気の冷却能力、および第2
空気通路17における空気の冷却能力が、ともに最大能
力に達した状態である。そこで、第1温度設定手段45
で設定された温度Tset1と、第2温度設定手段46で設
定された温度Tset2との温度差ΔTset を算出する(ス
テップS14)。次に、温度差ΔTset に基づいて、予め
設定された温度差ΔTset と吹出傾斜角θとの関係(図
中のグラフ参照)から、吹出傾斜角θを設定する(ステ
ップS15)。
【0029】次に、ステップS7 で、上記ステップS3
で求めた印加電圧Vが送風機4に印加されるように、モ
ータ駆動回路13へ制御信号を出力する。ステップS8
では、上記ステップS4 で求めた目標開度SW1 が得ら
れるように第1エアミックスダンパ22を駆動する第1
温調用アクチュエータ23に制御信号を出力するととも
に、目標開度SW2 が得られるように第2エアミックス
ダンパ33を駆動する第2温調用アクチュエータ34に
制御信号を出力する。ステップS9 では、第1空気通路
16から吹き出す空気の吹出口が上記ステップS5 で求
めた吹出モードとなるように、第1モード切替アクチュ
エータ31へ制御信号を出力するとともに、第2空気通
路17から吹き出す空気の吹出口が上記ステップS5 で
求めた吹出モードとなるように、第2モード切替アクチ
ュエータ40へ制御信号を出力する。ステップS10で
は、ステップS6 で求めた吹出傾斜角θへ向けて第1セ
ンタフェイス吹出口24および第2センタフェイス吹出
口35から空気が吹き出されるように、スイング用アク
チュエータ42に制御信号を出力する。そして、その後
リターンする。
【0030】〔実施例の作動〕次に、第1空気通路16
の空気の冷却能力が最大能力に達し、かつ第2空気通路
17の空気の冷却能力も最大能力に達した場合における
作動を説明する。夏期の炎天下運転時など、第1エアミ
ックスダンパ22および第2エアミックスダンパ33
が、ともにヒータコア19を完全に閉じた状態(Max
coolの状態)では、例えばドライバー側の第1温
度設定手段45の設定温度を、パッセンジャー側の第2
温度設定手段46の設定温度よりも低く設定しても、ド
ライバー側へ吹き出される空気の温度をパッセンジャー
側へ吹き出される空気の温度よりも低くすることはでき
ず、ドライバー側もパッセンジャー側も同じ温度の空気
(最大冷却空気)が吹き出される。
【0031】しかるに、第1温度設定手段45の設定温
度が、第2温度設定手段46の設定温度よりも低く設定
されているため、スイングルーバ41によって、第1セ
ンタフェイス吹出口24および第2センタフェイス吹出
口35より吐出される空気が、設定温度差に応じてドラ
イバー側へ向けられ、パッセンジャー側よりドライバー
側に向かう空気量が増大する。これによって、ドライバ
ーは、パッセンジャーに比較して供給される風量が多く
なるため、第1温度設定手段45を第2温度設定手段4
6よりも低くしたことによる差異が感じられる。同様
に、第2温度設定手段46の設定温度を第1温度設定手
段45の設定温度よりも低くした場合は、スイングルー
バ41によって、第1センタフェイス吹出口24および
第2センタフェイス吹出口35より吐出される空気が、
設定温度差に応じてパッセンジャー側へ向けられ、ドラ
イバー側よりパッセンジャー側に向かう空気量が増大す
る。これによって、パッセンジャーは、ドライバーに比
較して供給される風量が多くなるため、第2温度設定手
段46を第1温度設定手段45よりも低くしたことによ
る差異が感じられる。
【0032】〔実施例の効果〕本実施例の車両用空気調
和装置1は、第1空気通路16の空気冷却能力が最大能
力に達し、かつ第2空気通路17の空気冷却能力が最大
能力に達した状態であっても、温度を低く設定した側
へ、多くの風量が供給されるため、乗員に違和感を感じ
させない。つまり、乗員の要求する設定温度差に応じ
て、違和感なくドライバー側とパッセンジャー側とに吹
き出される空気の調和状態が変化するため、従来に比較
して、操作フィーリングが大変優れるとともに、空気調
和装置1が作動不良であると誤解を招く可能性もない。
【0033】〔変形例〕上記の実施例では、一方の乗員
に当たる風量を増加させる手段として、他方の乗員の風
量の一部を一方の乗員に向ける例を示したが、一方の乗
員に当たる風量のみを増加させ、他方の乗員に当たる風
量は変化させないように設けても良い。上記の実施例で
は、 吹出風量可変手段の一例としてスイングルーバを
用いた例を示したが、ダクトの内部に第1空気通路と第
2空気通路に流れる流量比を可変する風量比可変ダンパ
を用いて第1空気通路および第2空気通路より吹き出さ
れる空気の流量比を可変させても良い。また、上記の実
施例では、スイングルーバによって第1空気通路より吹
き出される空気の一部、あるいは第2空気通路より吹き
出される空気の一部をパッセンジャー側、あるいはドラ
イバー側へ向けることにより、それぞれの乗員に向かう
空気の流量を可変したが、スイングルーバによって各乗
員に向かう空気流の指向性を変化させても良い。具体的
な一例を示せば、ドライバー側の設定温度をパッセンジ
ャー側よりも低くした場合に、パッセンジャー側のスイ
ングルーバの吹出傾斜角θを0とした状態で、ドライバ
ー側のスイングルーバによって、第1空気通路よりドラ
イバーに吹き出される空気をスポット的にドライバーへ
当て、ドライバーの体感風量を増加させても良い。さら
に、本実施例では、1つの送風機を用いた例を示した
が、各空気通路毎に送風機を設け、それぞれの送風機の
回転数を変えることにより、第1空気通路および第2空
気通路からそれぞれの乗員に向かう空気の流量を可変し
ても良い。
【0034】第1空気通路より吹き出される空気をドラ
イバーへ向け、第2空気通路より吹き出される空気をパ
ッセンジャー側へ向けた例を示したが、例えばバス車両
に適用し、第1空気通路より通路右側の乗員へ吹き出す
空気流量と、第2空気通路より通路左側の乗員へ吹き出
す空気流量とを変化させても良い。2つの空気通路を有
する車両用空気調和装置に本発明を適用したが、3つ以
上の空気通路を有する車両用空気調和装置に適用しても
良い。最大冷房時の能力以上の時に風量を可変した例を
示したが、最大暖房時の能力以上の時に風量を可変させ
ても良い。温度可変手段の一例としてエアミックスダン
パを例に示したが、例えばエバポレータなどの冷却手段
の空気冷却能力を可変させたり、例えばヒータコアなど
の加熱手段の空気加熱能力を変化させても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空気調和装置の概略図である。
【図2】制御装置のブロック図である。
【図3】制御装置の作動を示すフローチャートである。
【図4】第1空気通路の目標吹出温度と送風機の印加電
圧との関係を示すグラフである。
【図5】第2空気通路の目標吹出温度と送風機の印加電
圧との関係を示すグラフである。
【図6】第1空気通路の目標吹出温度とドライバー側の
吹出モードとの関係を示すグラフである。
【図7】第2空気通路の目標吹出温度とパッセンジャー
側の吹出モードとの関係を示すグラフである。
【図8】吹出風量制御手段の作動を示すフローチャート
である。
【図9】スイングルーバの吹出傾斜角θを説明する説明
図である。
【符号の説明】
1 車両用空気調和装置 9 制御装置(第1温度制御手段、第2温度制御手段、
吹出風量制御手段) 16 第1空気通路 17 第2空気通路 22 第1エアミックスダンパ(第1温度可変手段) 33 第2エアミックスダンパ(第2温度可変手段) 41 スイングルーバ(吹出風量可変手段) 45 第1温度設定手段 46 第2温度設定手段
フロントページの続き (72)発明者 本田 祐次 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 伊藤 裕司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)車両乗員へ向けて空気を吹き出すた
    めの第1空気通路と、 (b)前記乗員とは異なった乗員へ向けて空気を吹き出
    すための第2空気通路と、 (c)前記第1空気通路に設けられ、この第1空気通路
    から吹き出される空気の温度を変化可能な第1温度可変
    手段と、 (d)前記第2空気通路に設けられ、この第2空気通路
    から吹き出される空気の温度を変化可能な第2温度可変
    手段と、 (e)前記第1空気通路から吹き出される空気によって
    空気調和される乗員側の要求温度を手動設定可能な第1
    温度設定手段と、 (f)前記第2空気通路から吹き出される空気によって
    空気調和される乗員側の要求温度を手動設定可能な第2
    温度設定手段と、 (g)前記第1空気通路側の乗員に向かう空気の流量と
    前記第2空気通路側の乗員に向かう空気の流量を可変可
    能な吹出風量可変手段と、 (h)(h−1)前記第1温度設定手段によって設定さ
    れた温度に基づき、前記第1温度可変手段によって、前
    記第1空気通路より吹き出される空気の温度を可変させ
    る第1温度制御手段、 (h−2)前記第2温度設定手段によって設定された温
    度に基づき、前記第2温度可変手段によって、前記第2
    空気通路より吹き出される空気の温度を可変させる第2
    温度制御手段、 (h−3)および前記第1温度可変手段および第2温度
    可変手段がともに温度可変能力の最大能力に達している
    場合で、かつ前記第1温度設定手段と前記第2温度設定
    手段の設定値が異なる場合、前記吹出風量可変手段によ
    って、大きな能力を要求する側の乗員に向かう風量を多
    くする吹出風量制御手段を備えた制御装置とを具備して
    なる車両用空気調和装置。
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JP2004359228A (ja) * 2003-06-02 2004-12-24 Valeo Climatisation 自動車用の小型の暖房換気または空調装置
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