JPH06328845A - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体

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JPH06328845A
JPH06328845A JP5116751A JP11675193A JPH06328845A JP H06328845 A JPH06328845 A JP H06328845A JP 5116751 A JP5116751 A JP 5116751A JP 11675193 A JP11675193 A JP 11675193A JP H06328845 A JPH06328845 A JP H06328845A
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JP
Japan
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thermosensitive recording
reversible thermosensitive
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layer
electron
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Application number
JP5116751A
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English (en)
Inventor
Soichi Hasegawa
宗一 長谷川
Daiji Sugiuchi
大司 杉内
Kiyohiko Tanno
清彦 丹野
Hiroshi Uchiyama
博 内山
Tomoko Takayama
倫子 高山
Yoshikazu Okada
佳和 岡田
Yasutoshi Inoue
靖稔 井上
Toshiya Suzuki
俊也 鈴木
Yoshiyuki Asabe
喜幸 浅部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Sliontec Ltd
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Maxell Sliontec Ltd
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Publication date
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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】感熱記録ヘッドの腐食や摩耗がなく、多数回の
印字・消去に耐える可逆性感熱記録媒体を提供するこ
と。 【構成】上記目的は、電子供与性呈色化合物と電子受容
性顕色剤とからなる発色機構により上記電子供与性呈色
化合物が発色した後、少なくとも1種類の電子供与性消
色剤の作用により消色するような可逆性感熱記録層を有
する可逆性感熱記録媒体において、記録ヘッドに対する
化学的な腐食や摩耗による障害を取り除くためのヘッド
破壊防止層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒
体とすることによって達成することができる。 【効果】これによって、OA 用紙の大量消費による都市
ゴミの発生を減少させることや、森林破壊の防止に貢献
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像形成用感熱記録媒体
にかかり、特に、熱エネルギーの違いによって画像の形
成及び消去を行うことの可能な可逆性感熱記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】可逆性感熱記録媒体については、これま
でに、例えば特開昭58‐191190号公報、特開昭60‐1936
91号公報、米国特許明細書第3,666,525号、特開昭54‐1
19377号公報、特開昭63‐39377号公報、特開昭63‐4118
6号公報、米国特許明細書第4,028,118号、特開昭50‐81
157号公報、特開昭50‐105555号公報、国際公開 WO 90/
11898号公報等に開示がなされている。
【0003】しかしながら、上記公報の中、米国特許明
細書第4,028,118号、特開昭50‐81157号公報及び特開昭
50‐105555号公報開示の内容は、形成される画像が温度
によって変動するものであり、画像の形成が不十分であ
った。また、特開昭54‐119377号、特開昭63‐39377号
公報及び特開昭63‐41186号公報等に記載されているよ
うな、樹脂母剤と該母剤中に分散した有機低分子物質と
を主成分とする感熱層を有し、熱エネルギーによって感
熱層の光拡散性を可逆的に変化させて画像の形成及び消
去を行う記録媒体は、光の拡散状態の変化によって画像
を形成するものであるため、画像の目視によるコントラ
ストが著しく低く、また、色画像を得ることができな
い。
【0004】これらに対して、電子供与性呈色化合物で
あるロイコ染料の可逆反応を利用して発・消色を行う感
熱層を有する記録媒体は、色素によって画像を形成する
ので、目視によるコントラストが高く、また、色画像の
形成が可能である。このような技術としては、特開昭58
‐191190号公報、特開昭60‐193691号公報、米国特許明
細書第3666525号、国際公開 WO 90/11898号公報等に開
示された技術があり、ロイコ染料と電子受容性顕色剤、
電子供与性消色剤、あるいは、電子受容性と電子供与性
とを兼ね備えた両性物質によって発・消色系を構成す
る。
【0005】ところが、上記感熱層中のロイコ染料、顕
色剤、消色剤、両性物質等はイオン解離性を有している
ために、記録動作時に、記録ヘッドによって加熱溶融さ
れたこれらの物質が記録ヘッドを化学的に腐食するとい
う問題があった。また、感熱層の表面に接触しながら移
動する記録ヘッドの記録面が摩耗するという問題もあっ
た。これらの問題点に対しては、これまで感熱紙に一般
的に使用されてきている、ポリビニルアルコール等を主
成分とするいわゆるオーバーコート層では対処すること
ができなかった。また、可逆性感熱記録媒体では、多数
回の印字と消去とを繰り返して行うため、感熱記録媒体
の表面の同一部分を記録ヘッドが多数回接触しながら移
動することから、上記オーバーコート層はそれに耐える
強度を有する必要があるが、これまでに、記録ヘッドの
腐食防止機能及び摩耗防止機能を有し、かつ、多数回の
印字・消去に耐えるヘッド破壊防止層を有する可逆性感
熱記録媒体は得られていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
供与性呈色化合物の可逆反応によって発色と消色とを行
う可逆性感熱記録媒体の有していた上記した課題を解決
して、感熱記録ヘッドの腐食や摩耗がなく、多数回の印
字・消去に耐える可逆性感熱記録媒体を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、電子供与性
呈色化合物と電子受容性顕色剤とからなる発色機構によ
り上記電子供与性呈色化合物が発色した後、少なくとも
1種類の電子供与性消色剤の作用により消色するような
可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録媒体におい
て、記録ヘッドに対する化学的な腐食や摩耗による障害
を取り除くためのヘッド破壊防止層を設けたことを特徴
とする可逆性感熱記録媒体とすることによって達成する
ことができる。
【0008】上記感熱記録媒体の一例として、電子受容
性と電子供与性の両方を具備する両性物質を含有する可
逆性感熱記録層の上にヘッド破壊防止層を設けたものを
挙げることができ、さらに、上記両性物質の一例として
有機酸とアミン化合物との錯塩を挙げることができる。
【0009】なお、上記可逆性感熱記録層と上記ヘッド
破壊防止層との接着性が小さい場合には、接着性改善の
ために両層の間に中間層を設けることができる。
【0010】また、上記ヘッド破壊防止層は、熱または
光ラジカル発生剤、イソシアネート化合物、エポキシ化
合物等によって架橋された樹脂かポリエステル樹脂を主
成分とする層であるか、または、滑り性を付与した組成
の層である。
【0011】また、上記の熱または光ラジカル発生剤に
よって架橋された樹脂としては、二重結合とウレタン結
合とを主鎖または側鎖に有するアクリル樹脂またはオリ
ゴマーを過酸化ベンゾイル等の熱ラジカル発生剤やベン
ゾフェノン等の光ラジカル発生剤によって架橋した樹脂
が挙げられる。
【0012】また、上記イソシアネート化合物によって
架橋された樹脂としては、水酸基またはカルボキシル基
を含有するアクリル樹脂をイソシアネート化合物で架橋
したものを挙げることができる。
【0013】また、上記エポキシ化合物によって架橋さ
れた樹脂としては、カルボキシル基を多量に含有する高
酸価のアクリル樹脂をエポキシ化合物で架橋したものを
挙げることができる。
【0014】また、上記のポリエステル樹脂としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、5‐イソフタル酸等のフ
タル酸及びフタル酸誘導体と、エチレングリコール、ブ
チレングリコール等のグリコール類とを縮合して得られ
るポリエステルが優れた性質を示す。
【0015】また、上記の滑り性を付与した組成とは、
アクリル樹脂やポリエステル樹脂等の両端や側鎖にポリ
シロキサン鎖が結合した樹脂を主成分とするもの、ポリ
シロキサン鎖の両端や側鎖にアクリル鎖やポリエステル
鎖が結合したもの等を主成分とした組成、アクリルやポ
リエステル等の樹脂中にシリコンオイル等のシリコン化
合物を含浸させた組成、架橋したシリコン樹脂などを意
味する。
【0016】
【作用】電子供与性呈色化合物の可逆反応によって発・
消色を行う可逆性感熱記録層は、電子供与性呈色化合物
と共に、電子受容性顕色剤と電子供与性消色剤とを含有
する。これらの物質はイオン解離性を有しているため、
印字時に融解した際に、加熱の目的で電圧が印加された
感熱記録ヘッドの発熱体が、電気化学的あるいはその他
の化学的な原因によって腐食してしまう。そこで、この
化学的腐食や摩耗を防止するために、上記記録層と感熱
記録ヘッドの記録面を隔離する必要があり、上記記録層
上に記録ヘッド破壊防止層を形成することによって目的
を達成することができる。
【0017】なお、上記の電子受容性顕色剤と電子供与
性消色剤とを、電子受容性と電子供与性の両方を具備す
る両性物質に置き換えることによって、室温での電子供
与性をを抑制することができ、室温における印字画像の
保存性を向上させることができる。
【0018】また、上記の可逆性感熱記録層の上にヘッ
ド破壊防止層を塗工した場合、両層の接着性が不十分な
ときがあるが、そのような場合には、両層間に中間層を
設けることによって接着性の改善を行うことができる。
【0019】上記のヘッド破壊防止層は、可逆性感熱記
録層からのイオン拡散を遮断するとともに、多数回の印
字・消去の繰り返しに耐えるために強靱であることが必
要である。また、記録ヘッドが接触して移動する際のヘ
ッド破壊防止層に対する摩擦力が小さければ、ヘッド破
壊防止層の表面及び記録ヘッドの摩耗を軽減することが
できる。
【0020】ヘッド破壊防止層でイオンを遮断するため
には、該層を構成する物質の分子間距離を小さくし、イ
オンが通過する間隙をなくすことが有効なので、熱ラジ
カル発生剤または光ラジカル発生剤、イソシアネート化
合物、エポキシ化合物等で架橋した樹脂や部分的に結晶
化しやすいポリエステル樹脂を使用する。
【0021】また、ヘッド破壊防止層を構成する樹脂に
シリコン鎖をグラフトしたり、シリコン化合物を混合し
て表面にシリコン含有部分を配向させることによって、
該層の表面に滑り性を付与することができ、表面の摩擦
係数を小さくすることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の可逆性感熱記録媒体について
実施例及び比較例によって具体的に説明する。
【0023】
【実施例1】図1は本発明可逆性感熱記録媒体の一実施
例の概略構造を示す断面図である。
【0024】図において、1は白色のポリエステルフィ
ルム等からなる支持体であり、該支持体上に電子供与性
呈色化合物、電子受容性顕色剤及び電子供与性消色剤等
の混合物からなる可逆性感熱記録層2、中間層3及びヘ
ッド破壊防止層4を順次積層した構成からなることを示
す。なお、上記中間層3は可逆性感熱記録層2とヘッド
破壊防止層4との間の接着性を向上させるために設ける
層であり、上記両層の間で十分な接着性が得られる場合
には、必ずしも必要としない。また、ヘッド破壊防止層
4は、可逆性感熱記録媒体に熱を用いて印字・消去を行
う場合に用いられるサーマルヘッド等の記録ヘッドに対
する化学的な腐食や摩耗による障害を防ぐために設けた
層である。
【0025】本実施例においては、支持体1として表面
に接着性向上のための処理を施した白色ポリエステルフ
ィルムを用い、この支持体の表面に下記組成の塗工液を
塗布、乾燥させて可逆性感熱記録層2を形成し、さら
に、この可逆性感熱記録層2の表面に、それぞれ(イ)〜
(オ)記載の方法で、ヘッド破壊防止層4あるいは中間層
3とヘッド破壊防止層4とを、何れもヘッド破壊防止層
の乾燥重量が1g/m2となるように形成した。
【0026】 3‐ジブチルアミノ‐6‐メチル‐7‐アニリノフルオラン 10部 顕減色剤(没食子酸とステアリルアミンとの錯塩) 10部 メタクリル樹脂(三菱レイヨン社製ダイヤナール BR‐106) 10部 トルエン 70部 (イ) 水溶性ポリエステル樹脂(互応化学工業(株)製 プ
ラスコート RZ‐105)を水及びエタノールで固形分10%
に希釈し、バーコータで塗布、乾燥した。
【0027】(ロ) ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製
バイロン‐200)の5% 2‐ブタノン溶液をバーコータで
塗布、乾燥した。
【0028】(ハ) 光架橋型ウレタン変性アクリル樹脂
(大日本インキ化学工業(株)製 UNIDIC 17‐824‐9)をブ
チルセロソルブで固形分10%に希釈し、バーコータで塗
布、乾燥した。
【0029】(ニ) ウレタン変性アクリル樹脂(大日本イ
ンキ化学工業(株)製 UNIDIC 17‐806)をブチルセロソル
ブで固形分10%に希釈した溶液200部に対し、ジ(2,4‐
ジクロロベンゾイル)パーオキサイド1部を添加し、バ
ーコータで塗布、乾燥後、100℃で10分間硬化した。
【0030】(ホ) 水溶性ポリエステルを用いて(イ)と
同様にして形成した中間層上に(ニ)と同様にしてオーバ
ーコート層を形成した。
【0031】(ヘ) ポリウレタン樹脂(大橋化学工業(株)
製 オーフレックス)4部に専用硬化剤1部を添加し、バ
ーコータで塗布、乾燥後、100℃で10分間硬化した。
【0032】(ト) アクリル樹脂(武蔵塗料(株)製 プラ
エース 716)をバーコータで塗布、乾燥した。
【0033】(チ) 酸価50のアクリル樹脂(三菱レイヨン
(株)製 ダイヤナール BR‐77)の5% 2‐ブタノン溶液4
00部に対して4官能エポキシ樹脂(三菱瓦斯化学(株)製
TETRAD‐C)1部を添加し、バーコータで塗布、乾燥した
後、100℃で10分間硬化を行った。
【0034】(リ) 水溶性ナイロン(東レ(株)製 P‐70)
の5%水‐エタノール溶液をバーコータで塗布、乾燥し
て形成した中間層上に、(チ)と同様にしてオーバーコー
ト層を形成した。
【0035】(ヌ) シリコングラフトアクリル樹脂(東亜
合成化学工業(株)製 サイマック US‐150)を酢酸エチル
で5%に希釈し、バーコータで塗布、乾燥した。
【0036】(ル) 多量のカルボキシル基を含有するシ
リコングラフトアクリル樹脂(東亜合成化学工業(株)製
サイマック US‐380)をイソプロピルアルコールで5%
に希釈した溶液200部に対して4官能エポキシ樹脂(三菱
瓦斯化学(株)製 TETRAD‐C)1部を添加し、バーコータ
で塗布、乾燥後、100℃で10分間硬化を行った。
【0037】(オ) 多量の水酸基を含有するシリコング
ラフトアクリル樹脂(東亞合成化学工業(株)製 サイマッ
ク US‐250)を 2‐ブタノンで5%に希釈した溶液500部
に対してイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業
(株)製 コロネート L)1部を添加し、バーコータで塗
布、乾燥後、90℃で10分間硬化を行った。
【0038】
【比較例1】比較のために、支持体1、可逆性感熱記録
層2は上記実施例の場合と同一とし、それぞれ下記(ワ)
〜(ヨ)記載の方法で、ヘッド破壊防止層4を作成した。
【0039】(ワ) ポリビニルアルコール(日本合成化学
工業(株)製 ゴーセノール NM‐11)の5%水溶液をバー
コータで塗布、乾燥した。
【0040】(カ) ブチラール樹脂(積水化学工業(株)製
エスレック BM‐1)の5% 2‐ブタノン溶液をバーコー
タで塗布、乾燥した。
【0041】(ヨ) メタクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製
ダイヤナール BR‐80)の5% 2‐ブタノン溶液をバーコ
ータで塗布、乾燥した。
【0042】なお、上記の中、(ニ)、(ホ)、(ヘ)、
(チ)、(リ)、(ル)、(オ)の場合には、架橋反応を行わせ
るために100℃前後の高温中に置くが、この程度の温度
では消色のみが起り、発色は起らない。従って、本発明
の可逆性感熱記録媒体ではヘッド破壊防止層に熱架橋樹
脂を使用することができるという特徴がある。
【0043】以上のようにして作成したそれぞれのヘッ
ド破壊防止層(イ)〜(ヨ)を有する試料と該層を持たない
試料とを感熱印字シミュレータ(発明者作製)を用いて文
字を印字し、幾文字まで正常に印字ができるかを調べ
た。また、各試料の同一個所で、一般のワードプロセッ
サと同一条件の印字と110℃の熱ロールによる消去とを1
00回繰り返した後の表面状態を目視観察し、表面強度と
して比較を行った。また、最初に印字したときの印字濃
度をマクベス反射濃度計によって測定した。上記各試料
について得られた可能印字数、表面強度、印字濃度の結
果をまとめて表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1の結果から、本発明のヘッド破壊防止
層(イ)〜(オ)を設けることによって、10,000,000字以上
印字しても感熱記録ヘッドに欠陥が生ぜず、印字と消去
を100回繰り返しても最初の状態を維持できる可逆性感
熱記録媒体が得られることがわかる。また、極めて薄い
層で目的を達成することができるため、該層による印字
濃度の低下が少ない。また、滑り性が特に良好なシリコ
ン変性アクリル樹脂では、印字文字にズレ等がなく、鮮
明な印字を得ることができる。これに対して、比較例試
料(ワ)〜(ヨ)では本発明の目的が達成できないことがわ
かる。
【0046】また、(ニ)と(ホ)、(チ)と(リ)の比較か
ら、可逆性感熱記録層2とヘッド破壊防止層4との間に
中間層3を形成することによって表面強度が向上し、消
色後の印字跡が残りにくくなり、より効果があることが
わかる。
【0047】なお、本実施例の場合に、可逆性感熱記録
層に両性物質として没食子酸とステアリルアミンとの錯
塩を使用したが、本発明で使用可能な両性物質はこれに
限定されるものではない。
【0048】ここで、有機酸としては、没食子酸の他
に、フロログルシノール、p‐ヒドロキシ安息香酸等の
安息香酸誘導体や、ジ(p‐ヒドロキシフェニル)酢酸を
はじめとするジ(p‐ヒドロキシフェニル)カルボン酸等
を使用することができ、また、アミン化合物としてはア
ルキルアミンをはじめとする種々のアミン化合物を用い
ることができる。
【0049】また、有機酸とアミン化合物とは別々に添
加することもでき、この場合は、有機酸として従来の感
熱紙に使用されている顕色剤ならば何でも使用すること
ができる。
【0050】また、電子供与性呈色化合物も、クリスタ
ルバイオレットラクトンや種々のフルオラン色素を使用
することができる。
【0051】さらに、上記実施例では結着剤としてメタ
クリル樹脂を使用した場合について説明したが、結着剤
は膜形成できるものならば何でも良く、必要に応じて増
感剤等の添加剤を用いる場合もある。
【0052】また、可逆性感熱記録媒体の表面または裏
面に、必要に応じて、帯電防止処理を施すこともでき
る。
【0053】
【発明の効果】以上述べてきたように、可逆性感熱記録
媒体を本発明構成の記録媒体とすることによって、従来
技術の有していた課題を解決して、感熱記録ヘッドの腐
食や摩耗がなく、多数回の印字・消去に耐える可逆性感
熱記録媒体を提供することができた。
【0054】また、これによって、OA 用紙の大量消費
による都市ゴミの発生を減少させることや、森林破壊の
防止に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明可逆性感熱記録媒体の一実施例の構成を
示す断面図。
【符号の説明】
1…支持体、2…可逆性感熱記録層、3…中間層、4…
ヘッド破壊防止層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹野 清彦 神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地 株式 会社スリオンテック内 (72)発明者 内山 博 神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地 株式 会社スリオンテック内 (72)発明者 高山 倫子 神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地 株式 会社スリオンテック内 (72)発明者 岡田 佳和 神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地 株式 会社スリオンテック内 (72)発明者 井上 靖稔 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 鈴木 俊也 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 浅部 喜幸 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子供与性呈色化合物と電子受容性顕色剤
    とからなる発色機構により上記電子供与性呈色化合物が
    発色した後、少なくとも1種類の電子供与性消色剤の作
    用により消色するような可逆性感熱記録層を有する可逆
    性感熱記録媒体において、記録ヘッドに対する化学的な
    腐食や摩耗による障害を取り除くためのヘッド破壊防止
    層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】上記可逆性感熱記録層が、電子受容性、電
    子供与性の双方を具備する両性物質と電子供与性呈色化
    合物とからなることを特徴とする請求項1記載の可逆性
    感熱記録媒体。
  3. 【請求項3】上記両性物質が有機酸とアミン化合物との
    錯塩であることを特徴とする請求項2記載の可逆性感熱
    記録媒体。
  4. 【請求項4】上記可逆性感熱記録層と上記ヘッド破壊防
    止層との間に中間層を設けたことを特徴とする請求項1
    記載の可逆性感熱記録媒体。
  5. 【請求項5】上記ヘッド破壊防止層が、熱または光ラジ
    カル発生剤によって架橋された樹脂を主成分とする層で
    あることを特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録媒
    体。
  6. 【請求項6】上記熱または光ラジカル発生剤によって架
    橋された樹脂が、主鎖又は側鎖に二重結合とウレタン結
    合とを有するアクリル樹脂あるいはオリゴマーを過酸化
    ベンゾイル等の熱ラジカル発生剤またはベンゾフェノン
    等の光ラジカル発生剤によって架橋された樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項5記載の可逆性感熱記録媒体。
  7. 【請求項7】上記ヘッド破壊防止層が、イソシアネート
    化合物によって架橋された樹脂を主成分とする層である
    ことを特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録媒体。
  8. 【請求項8】上記イソシアネート化合物によって架橋さ
    れた樹脂が、イソシアネート化合物で架橋したアクリル
    樹脂であることを特徴とする請求項7記載の可逆性感熱
    記録媒体。
  9. 【請求項9】上記ヘッド破壊防止層が、エポキシ化合物
    によって架橋された樹脂を主成分とする層であることを
    特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録媒体。
  10. 【請求項10】上記エポキシ化合物によって架橋された
    樹脂が、エポキシ化合物で架橋した酸価の大きなアクリ
    ル樹脂を主成分とする樹脂であることを特徴とする請求
    項9記載の可逆性感熱記録媒体。
  11. 【請求項11】上記ヘッド破壊防止層が、表面に滑り性
    を付与した組成を有する層であることを特徴とする請求
    項1記載の可逆性感熱記録媒体。
  12. 【請求項12】上記の表面に滑り性を付与した組成が、
    シリコン変性アクリル樹脂を主成分とする組成であるこ
    とを特徴とする請求項11記載の可逆性感熱記録媒体。
  13. 【請求項13】上記ヘッド破壊防止層が、ポリエステル
    樹脂を主成分とする層であることを特徴とする請求項1
    記載の可逆性感熱記録媒体。
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Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58107392A (ja) * 1981-12-21 1983-06-27 Dainippon Printing Co Ltd 感熱記録材料
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JPH03243387A (ja) * 1990-02-21 1991-10-30 Pilot Corp:The 可逆性感熱記録シート
JPH05104859A (ja) * 1991-10-15 1993-04-27 Ricoh Co Ltd 透明感熱記録媒体

Patent Citations (5)

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