JPH06328608A - 剥離容易な積層シート及びその製造法 - Google Patents

剥離容易な積層シート及びその製造法

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JPH06328608A
JPH06328608A JP5119865A JP11986593A JPH06328608A JP H06328608 A JPH06328608 A JP H06328608A JP 5119865 A JP5119865 A JP 5119865A JP 11986593 A JP11986593 A JP 11986593A JP H06328608 A JPH06328608 A JP H06328608A
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皓二 川口
Yuji Kohama
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 上側と下側に基材層を配置し、これら上下の
基材層の間に中間層として2層以上の熱可塑性樹脂層を
挟んで一体的に積層してなり、少なくとも1箇所の樹脂
層間の接着強度を他の層間の接着強度よりも小さく剥離
強度0.5〜200g/cmに形成してなる剥離容易な
積層シート。 【効果】 剥離しなければ決して見ることのできない秘
密情報を記載することができ、一方で一旦剥離した後は
元の状態に復元することが困難なので、秘密情報の連絡
に最適である。しかも、郵便はがきとして使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一度剥離してしまうと
剥離した形跡を残さずには元の状態には戻せない積層シ
ート、例えば上側の基材層の裏面または下側の基材層の
表面の少なくとも一方に秘密情報が記載されており、積
層シートを剥離しなければその情報が判読できず、且つ
一度剥離すると元に戻せないことによりその情報の盗み
見を防止することができる積層シート並びにその製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】秘密情報を特定の個人に宛て提供する際
に積層シートを使用すると、受領者がこの積層シートを
剥離することで初めてその剥離面の情報が明らかにな
る。このような積層シートは、既に知られているが、従
来、上側の基材層の裏面に予めヒートシール性接着剤を
塗工し、下側の基材層の表面に予め熱可塑性樹脂層を設
け、両面を合わせて熱圧着したものが普通であって、ヒ
ートシール性接着剤と熱可塑性樹脂の選択により接着強
度を調節することによって、上下の基材層を剥離可能に
形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の積層シ
ートは、接着強度の制御がある程度は可能であるという
半面、剥離後に強く押さえることで再接着してしまう可
能性があり、またアイロンなどで再度熱圧着を行うこと
で剥離前の状態に復元することが可能であった。更に、
秘密情報記載面は剥離後の残留粘着性のために、埃がつ
いたり、積み重ねて保存すると他の紙に粘着してしまう
欠点がある。また、製造工程が多段で複雑であり、特に
基材層として自己発色性感圧記録紙を使用する場合に
は、積層シートの製造中で汚れ発色を起してしまう危険
性が存在していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
層間、或いは熱可塑性樹脂層と紙等の基材との間の接着
強度が、その樹脂の種類、樹脂の積層条件などにより異
なることを利用して、樹脂相互の層間のうちの少なくと
も1つで接着強度を小さく剥離可能に形成したことを特
徴とするものである。
【0005】つまり、本発明に係る積層シートは、上側
と下側に基材層を配置し、これら上下の基材層の間に中
間層として2層以上の熱可塑性樹脂層を挟んで一体的に
積層してなる積層シートにおいて、少なくとも1つの樹
脂層間の接着強度を他の層間の接着強度よりも小さく剥
離可能に形成してなることを特徴とし、前記基材層が紙
で、中間層がポリオレフィンであること、前記下側の基
材層が自己発色性感圧記録シートであること、前記上側
の基材層が着色又は地紋印刷を施されていること、前記
基材層と中間層との間の接着強度の小さい方の剥離強度
が0.5〜200g/cmであること、並びに積層シー
トが郵便はがきを形成することを好ましい特徴とする。
また、本発明に係る積層シートの製造法は、一方の基材
層に少なくとも2層の熱可塑性樹脂を順次押出しコーテ
ィングし、更にこれら熱可塑性樹脂を中間層としてその
上に他方の基材層を重ね合わせてクーリングロールで冷
却圧着する工程中で、少なくとも1つの樹脂層間の接着
強度を他の層間の接着強度より小さく形成したことを特
徴とする。
【0006】本発明においては、上側及び下側の基材層
として、紙、合成樹脂フィルム、不織布、金属箔などを
用いることができる。上下の基材層は同じものであって
も良いが、用途に応じて異なる種類の基材層を組み合わ
せることもできる。下側の基材層の内面側に秘密情報を
記載し、これを上側の基材層によって隠蔽することにな
るが、この秘密情報は、コンピュータのアウトプット等
を用いて積層シートの形成以前に打ち込んでも良いし、
下側基材層の内面側に自己発色性の感圧記録層を設ける
ことで、積層シートを形成した後に秘密情報を打ち込ん
でも良い。秘密情報の内容は、国や県市等公的組織から
の個人宛て個人情報の連絡、企業内の秘密情報の連絡、
各種試験練習問題やクイズの回答、くじ等様々な用途に
応じたものとなる。
【0007】更に、基材層の外面側に着色または地紋印
刷を施せば、透過による秘密情報の判読を困難にするこ
とができる。また、郵便はがきとして用いる場合には、
上側基材層の外面に宛名を記載し、下側基材層の内面に
連絡情報を記載する。なお、紙を基材層とする場合、用
途に応じて既に加工を施した紙を使用することは有効で
あって、例えば、上側及び下側基材層の外面側に、各種
顔料を塗工して印刷適性、筆記性等を付与した紙、或い
は熱可塑性樹脂の積層によって耐水化し、またその熱可
塑性樹脂に顔料を添加することで印刷適性、筆記性を付
与した紙を用いることができる。
【0008】中間層の熱可塑性樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン樹脂などの
ポリオレフィン系樹脂、またポリスチレン、ポリエステ
ル、ポリアミドなど押出しラミネートが可能な樹脂を使
用する。この場合、基材との組み合わせにより接着性が
不足する場合には、例えばグラフト変性ポリオレフィ
ン、エチレンとアクリル酸またはアクリル酸エステルの
共重合体などを適宜使用して、その接着性を高めること
ができる。なお、樹脂の層間の接着強度を調整するため
に、それぞれの層に異なる樹脂を用いることや、それら
の積層を異なる条件で行なうことも有効な手段である。
樹脂の積層に用いるラミネーター内の押出し機として
は、例えばシングルTダイ、共押しダイ内接着Tダイ、
共押しダイ外接着Tダイなどが挙げられる。これらのう
ち共押しダイ外接着Tダイは2層以上の樹脂を温度条件
を代えて積層することが容易であるので適当である。シ
ングルTダイを用いる場合には、単層の押出しを積層の
数だけ繰り返せば良い。
【0009】本発明に係る積層シートは、熱可塑性樹脂
層相互間のうちの少なくとも1箇所の層間が、基材層と
樹脂層との間或いは他の樹脂層相互間よりも弱く接着さ
れている。使用時の剥離に際しては、当然に弱く接着さ
れている樹脂の層間が剥離されることになる。弱く接着
されている樹脂層と樹脂層との間の剥離強度は、剥離操
作が容易に行なわれるように、通常0.5〜200g/
cmとすることが望ましい。剥離強度が小さすぎれば意
図しない剥離が生じる恐れがあり、一方で剥離強度が大
きすぎれば剥離困難を来して使用に不便である。その意
味で、更に好ましくは0.5〜100g/cmとする。
また、基材層と樹脂層との接着強度は、大きいほど好ま
しく例えば基材層が紙の場合には紙の層間剥離強度以
上、アルミニウムシ−トなどのように層間で破壊が起こ
らないものについては500g/cm以上とすることが
適当である。また、樹脂層が3層以上の場合には、樹脂
層同志の層間が2箇所以上となるが、それら層間のうち
いずれか1箇所を上記した小さい接着強度に調整しても
良いが、剥離後に上下の基材層各々に樹脂層が積層され
ていること自体が必要であって、剥離する層間を特定し
ておく必要がない場合には2箇所以上の層間をいずれも
小さく設定しておいて、剥離箇所を偶然に任せても良
い。
【0010】層間剥離が行われる樹脂層と樹脂層との接
着強度調節の因子としては、熱可塑性樹脂の種類、熱可
塑性樹脂層中に添加剤を含有させるか否か、その種類及
び使用量、樹脂押出し温度等を挙げることができる。な
お、接着強度調節のための添加剤としては、オレイン酸
アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミドなどの脂
肪酸アミドなどが挙げられる。通常、樹脂中に何らかの
添加剤を加えれば、接着強度は低下する方向に働く。こ
の意味で、本来別の機能を有する静電防止剤、アンチブ
ロック剤、紫外線吸収剤等は接着強度を低下させる方向
の添加剤として用いることができる。
【0011】また、基材層と樹脂層の接着は、通常の使
用や樹脂間の剥離操作に際して、剥離することがないよ
うに十分に強く接着されていることが必要となる。
【0012】
【作用】本発明は、2層以上の熱可塑性樹脂を基材層上
に溶融塗工する際に、樹脂種類、添加剤の種類と量、コ
ロナ処理強度、オゾン処理強度、樹脂押出し温度等を制
御することで基材層を含む層間の接着強度を調整し、樹
脂相互の間で接着強度を最も小さくするので、剥離に際
しては基材層を破壊することなく樹脂層間で容易に剥離
を生じさせることができる。また、仮に一旦剥離したも
のをヒートシールで再接着した場合には、容易には接着
させることが困難で、接着させた場合でも明らかな剥離
の痕跡を残すこととなる。つまり、積層時には樹脂が溶
融状態で積層されるため剥離可能な接着強度に調節する
ことが可能であるがヒートシールにより再接着を行う場
合、実質的に接着強度の調節ができないので、殆ど接着
しない状態もしくは再度剥離した場合に樹脂層または基
材層に破壊が起こり剥離したことを示す明らかな痕跡を
残す状態となる。
【0013】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を説明す
る。
【0014】[実施例1]低密度ポリエチレンを溶融状
態とし、これにエルカ酸アミドを900ppm添加混合
した。これとは別にポリプロピレンを用意した。上記の
低密度ポリエチレンを上側層、ポリプロピレンを下側層
として、共押出しTダイより290℃の温度で下側の基
材層である上質紙の上に積層した。前記樹脂層が固化す
る前に、低密度ポリエチレンの樹脂層上に上側の基材層
である上質紙をク−リングロ−ルで冷却圧着し積層シ−
トを得た。このとき、樹脂溶融膜の下側上質紙と接着さ
せる面にオゾン含有空気を吹き付ける処理を行うと共
に、樹脂溶融膜積層直前に下側上質紙にコロナ処理を行
った。なお、樹脂へのオゾン処理の条件は、溶融膜の積
層速度100m/分、エアギャップ130mm、オゾン
濃度40g/m3 、オゾン流量2m3 /時であった。樹
脂積層厚みは上側樹脂層、下側樹脂層とも10μとし
た。このようにして得られた積層シ−トは樹脂層間で容
易に剥離することができた。
【0015】[実施例2]低密度ポリエチレンを溶融状
態とし、これにエルカ酸アミドを900ppm添加混合
した。これとは別に用意したポリメチルペンテンを下側
層、先の低密度ポリエチレンを上側層として、上側層を
290℃、下側層を305℃で共押しダイ外接着Tダイ
より下側の基材層である上質紙の上に積層した。前記樹
脂層が固化する前に、低密度ポリエチレンの樹脂層上に
上側の基材層である上質紙をク−リングロ−ルで冷却圧
着し積層シ−トを得た。このとき、樹脂溶融膜の下側上
質紙と接着させる面にオゾン含有空気を吹き付ける処理
を行うと共に、樹脂溶融膜積層直前に下側上質紙にコロ
ナ処理を行った。なお、樹脂へのオゾン処理の条件は、
溶融膜の積層速度100m/分、エアギャップ130m
m、オゾン濃度40g/m3 、オゾン流量2m3 /時で
あった。樹脂積層厚みは上側樹脂層を20μ、下側樹脂
層を10μとした。得られた積層シ−トは樹脂層間で容
易に剥離することができた。
【0016】[実施例3]ポリプロピレンを溶融状態と
し、これにオレイン酸アミドを750ppm添加混合し
た。これとは別に用意した直鎖状低密度ポリエチレンを
下側層、先のポリプロピレンを上側層として、上側層を
300℃、下側層を260℃で共押出しTダイより下側
の基材層である自己発色性感圧記録紙の上に積層した。
前記樹脂層が固化する前に、ポリプロピレンの樹脂層上
に上側の基材層である上質紙をク−リングロ−ルで冷却
圧着し積層シ−トを得た。このとき、樹脂溶融膜の下側
上質紙と接着させる面にオゾン含有空気を吹き付ける処
理を行うと共に、樹脂溶融膜積層直前に下側上質紙にコ
ロナ処理を行った。なお、樹脂へのオゾン処理の条件
は、溶融膜の積層速度100m/分、エアギャップ13
0mm、オゾン濃度40g/m3 、オゾン流量2m3
時であった。樹脂積層厚みは上側樹脂層を15μ、下側
樹脂層を10μとした。得られた積層シ−トは樹脂層間
で容易に剥離することができると共に、上側基材層の外
面からインクリボンを用いずにタイプ印書した内容が、
下側基材層の自己発色感圧記録面に明瞭に記載されてい
た。
【0017】[実施例4]ポリプロピレンを溶融状態と
し、これにオレイン酸アミドを250ppm添加混合し
た。これとは別に用意したポリメチルペンテンを下側
層、先のポリプロピレンを上側層として、上側層を26
0℃、下側層を305℃で共押しダイ外接着Tダイより
下側の基材層である上質紙の上に積層した。前記樹脂層
が固化する前に、ポリプロピレンの樹脂層上に上側の基
材層である上質紙をク−リングロ−ルで冷却圧着し積層
シ−トを得た。このとき、樹脂溶融膜の下側上質紙と接
着させる面にオゾン含有空気を吹き付ける処理を行うと
共に、樹脂溶融膜積層直前に下側上質紙にコロナ処理を
行った。なお、樹脂へのオゾン処理の条件は、溶融膜の
積層速度100m/分、エアギャップ130mm、オゾ
ン濃度40g/m3 、オゾン流量2m3 /時であった。
樹脂積層厚みは上側樹脂層を10μ、下側樹脂層を10
μとした。得られた積層シ−トは樹脂層間で容易に剥離
することができた。
【0018】[実施例5]中間層としての樹脂層を3層
構造とし、マレイン酸変性ポリエチレンを上層、ポリエ
ステルにステアリン酸アミド2500ppmを添加混合
したものを中層、ポリプロピレンを下層としてそれぞれ
を290℃で溶融状態とし共押出しTダイより下側の基
材層である自己発色性感圧記録紙の上に積層した。前記
樹脂層が固化する前に、マレイン酸変性ポリエチレン樹
脂層上に上側の基材層であるアルミニウムシ−トをク−
リングロ−ルで冷却圧着し積層シ−トを得た。このと
き、樹脂溶融膜の上側及び下側基材層と接着させる面に
オゾン含有空気を吹き付ける処理を行うと共に、樹脂溶
融膜積層直前に下側上質紙にコロナ処理を行った。な
お、樹脂へのオゾン処理の条件は、溶融膜の積層速度1
00m/分、エアギャップ130mm、オゾン濃度40
g/m3 、オゾン流量2m3 /時であった。樹脂積層厚
みは上層を10μ、中層10μ、下層を15μとした。
得られた積層シ−トはポリエステルの中層とポリプロピ
レンの下層との間で容易に剥離することができた。ま
た、実施例3と同様に下側基材層の感圧記録面に、明瞭
な情報が記載されていた。
【0019】[実施例6]中間層としての樹脂層を3層
構造とし、ポリプロピレンにステアリン酸アミド500
ppmを添加混合したものを上層、ポリエステルを中
層、マレイン酸変性ポリエチレンポリプロピレンを下層
としてそれぞれを290℃で溶融状態とし共押出しTダ
イより下側の基材層であるアルミニウムシ−トの上に積
層した。前記樹脂層が固化する前に、ポリプロピレン樹
脂層上に上側の基材層であるOPPフィルムをク−リン
グロ−ルで冷却圧着し積層シ−トを得た。このとき、樹
脂溶融膜の下側基材層と接着させる面にオゾン含有空気
を吹き付ける処理を行うと共に、樹脂溶融膜積層直前に
下側上質紙にコロナ処理を行った。なお、樹脂へのオゾ
ン処理の条件は、溶融膜の積層速度100m/分、エア
ギャップ130mm、オゾン濃度40g/m3 、オゾン
流量2m3 /時であった。樹脂積層厚みは上層を10
μ、中層10μ、下層を10μとした。得られた積層シ
−トはポリプロピレンの上層とポリエステルの中層との
間で容易に剥離することができた。
【0020】上記の各実施例で得られた積層シートの品
質性能を評価し、その結果を表1に示した。
【0021】なお、剥離強度と復元可能性の評価は次の
基準に従った。 (1)剥離強度:JIS Z 0237に準じて、
剥離のきっかけを作った幅10mmの積層シートの90
度剥離に要する力を測定し剥離強度とした。 (2)復元可能性:一旦剥離した後、アイロンにより熱
圧着を試みた。その後、再剥離を行った。材料破壊が起
こったもの及び剥離に困難を要したものを不可とした。
【0022】
【表1】
【0023】表1より、各実施例では上側基材層と下側
基材層とを、中間層の樹脂層間で容易に剥離させること
ができると共に、一旦剥離した後は再接着して元通りに
復元することができないことが分かる。従って、各実施
例の積層シートを用いて、上側若しくは下側基材層の内
面側に秘密情報を記載し、特定された者に対してのみ提
供するのに適している。また、表面に宛名を記載し、は
がき形状にすれば、親展はがきとして用いることができ
る。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る積層シートは、積層した内
面に剥離しなければ決して見ることのできない秘密情報
を記載することができ、一方で一旦剥離した後は元の状
態に復元することが困難なので、剥離による開封を予定
された者、時或いは所以外で開封された場合には、その
痕跡が明瞭に残ることになる。従って、秘密情報の連絡
に最適である。しかも積層状態が外見上一枚もののシー
トとして形成されるので、郵便はがきとしての使用がで
き、秘密情報をはがき形式でそのまま送信することがで
きる。
【0025】また、本発明に係る製造法によれば、2層
以上の樹脂の押出しコーティングの装置を利用し、その
技術を応用することで簡単に積層シートを製造すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小濱 裕司 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 日本 製紙株式会社商品開発研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上側と下側に基材層を配置し、これら上
    下の基材層の間に中間層として2層以上の熱可塑性樹脂
    層を挟んで一体的に積層接着してなる積層シートにおい
    て、少なくとも1つの樹脂層間の接着強度を他の層間の
    接着強度よりも小さく剥離可能に形成してなる剥離容易
    な積層シート。
  2. 【請求項2】 前記基材層が紙であり、前記中間層がポ
    リオレフィンである請求項1に記載の剥離容易な積層シ
    ート。
  3. 【請求項3】 前記下側の基材層が自己発色性感圧記録
    シートである請求項1又は2に記載の剥離容易な積層シ
    ート。
  4. 【請求項4】 前記上側の基材層が着色又は地紋印刷を
    施されている請求項3に記載の剥離容易な積層シート。
  5. 【請求項5】 前記剥離可能に形成した樹脂層間の剥離
    強度が0.5〜200g/cmであることを特徴とする
    請求項1、2、3又は4に記載の剥離容易な積層シー
    ト。
  6. 【請求項6】 積層シートが郵便はがきを形成すること
    を特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の剥離
    容易な積層シート。
  7. 【請求項7】 一方の基材層に少なくとも2層の熱可塑
    性樹脂を順次押出しコーティングし、更にこれら熱可塑
    性樹脂を中間層としてその上に他方の基材層を重ね合わ
    せてクーリングロールで冷却圧着する工程中で、少なく
    とも1つの樹脂層間の接着強度を他の層間の接着強度よ
    り小さく形成したことを特徴とする積層シートの製造
    法。
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