JPH06327571A - グリル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 魚等を焼くグリルにおいて、水をいちいち入
れなくて良いグリル皿を得たい。 【構成】 グリル皿１３内に蓄熱材１４を内蔵し、輻射
熱をこの蓄熱材１４で吸収することにより、グリル皿１
３が高温に上昇しないようにする。この結果、水をグリ
ル皿１３内に入れなくても、滴下した油分が熱で焼けて
煙を発したり、発火したりしない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、主として魚や肉を焼く
際に使用されるグリルに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のグリルは、図３に示すように、ガ
ステーブル１の２口コンロ２、３の中央に組み込まれて
いる例が多く、このグリルの場合、網４の上方にグリル
バーナ５が配置され、網４の下方にはグリル皿６を配置
した構成であって、グリル皿６には使用に際して水を入
れることにより、このグリル皿６内に滴下した油分がグ
リルバーナ５の輻射熱で煙を発したり、発火するのを防
止する構成となっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記グリル皿
においては、次のような欠点がある。

【０００４】ａ．使用の度ごとに水を入れる必要があり
面倒である。

【０００５】ｂ．水を入れるのを忘れると、滴下した油
分から煙が発し、ひどい場合には発火することがあると
共にこの火が食材に火移りすることもある。

【０００６】ｃ．水を入れていても、グリル皿の周囲は
輻射熱により加熱されているため、ここに油分がこびり
付いて掃除が容易でない。

【０００７】本発明の目的は、グリル皿において、上記
ａ〜ｃに記した欠点を解消することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係るグリルの構
成は次のとおりである。

【０００９】網の上方にガスバーナを配置し、網の下方
にグリル皿を配置した構成のグリルにおいて、グリル皿
内に輻射熱吸収用の蓄熱材を内蔵すると共にこの蓄熱材
の上方をプレートにて密閉して成るグリル。

【００１０】

【作用】グリルの使用例は従来のものと同一である。グ
リルの使用が開始されると、グリル皿が受ける輻射熱
は、蓄熱材の相変化によりどんどん吸収されてグリル皿
を含むプレートの温度は高温に上昇しない。この結果、
グリル皿内に滴下した油分からは煙を発することはな
い。グリルの使用が停止した場合、蓄熱材は相変化に基
づく放熱を行う。蓄熱材の材質及びその量は、グリルの
使用が通常３０分程度なので、この３０分程度吸熱作用
を行う性能を有するものを選択する。そして、この限界
時間を超えてグリルが使用される場合には、グリル皿の
温度を検出するセンサ又はタイマーを取り付けておき、
警報を出すようにすると便利である。

【００１１】

【実施例】本発明の実施例を図１及び図２に示す。１０
は本発明に係るグリル、１１はグリルバーナ、１２は
網、１３はグリル皿にして、このグリル皿１３内には９
０℃前後で相変化して蓄熱と放熱を繰り返す蓄熱材１４
が内蔵されている。１５は蓄熱材１４を密封しているプ
レートにして、このプレート１５は図２に示すように中
央を高く形成し、両サイドに油溜り１６を形成した山形
を呈している。１７はプレート１５の内側に形成したフ
ィンにして、伝熱性能を高める目的で形成されたもので
ある。なお、蓄熱材１４は熱膨張するので、グリル皿１
３とプレート１５で形成される空間は、この膨張分を見
込んだ大きさに設定されている。

【００１２】上記実施例の場合、グリルバーナ１１の輻
射熱を蓄熱材１４が受けると、蓄熱材１４はこの輻射熱
を吸収し、プレート１５の表面及びグリル皿１３の周囲
の温度上昇を防ぐ。この結果、油分が魚ａから滴下して
も焼けることがなく、油分は山形のプレート１５に沿っ
て油溜り１６に溜る。グリルの使用が終わった場合、グ
リル皿１３をとり出し、水洗いを行うことにより、蓄熱
材は再び相変化を行って放熱し、やがて常温に戻る。

【００１３】

【発明の効果】本発明は以上のように、グリル皿内に蓄
熱材を内蔵することにより、グリルの使用中グリル皿が
一定温度以上に上昇するのを防ぐようにした。この結
果、従来のようにグリル皿内にいちいち水を入れる必要
がないため、次の効果を奏する。

【００１４】ａ．グリル皿内に水を入れる手間が省ける
と共に水を入れるのを忘れて使用した際、油分が滴下し
て煙を発生したり、発火したりする心配がない。

【００１５】ｂ．グリル皿の周囲も高温に上昇しないの
で、ここに油分がこびり付いたりすることがないので、
掃除が容易である。

【００１６】ｃ．蓄熱材はプレートで密封しているた
め、グリル皿はそのまま水洗いができるので便利であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るグリルの説明図。

【図２】グリル皿の説明図。

【図３】従来のグリルの説明図。

【符号の説明】 １０ グリル １１ グリルバーナ １２ 網 １３ グリル皿 １４ 蓄熱材 １５ プレート １６ 油溜り １７ フィン

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 網の上方にガスバーナを配置し、網の下
   方にグリル皿を配置した構成のグリルにおいて、グリル
   皿内に輻射熱吸収用の蓄熱材を内蔵すると共にこの蓄熱
   材の上方をプレートにて密閉して成るグリル。
2. 【請求項２】 プレートを山形に形成し、この山形の両
   サイドに油溜りを形成して成る請求項１記載のグリル。
3. 【請求項３】 プレートの内側にフィンを取り付けて蓄
   熱材に対する伝熱性能を高めるように構成して成る請求
   項１又は２記載のグリル。
4. 【請求項４】 蓄熱材の使用限界をグリル皿の温度を検
   出して、又はタイマーで警報する警報回路を設けて成る
   請求項１又は２又は３記載のグリル。