JPH0632552B2 - 複合形圧電振動素子 - Google Patents

複合形圧電振動素子

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JPH0632552B2
JPH0632552B2 JP3477289A JP3477289A JPH0632552B2 JP H0632552 B2 JPH0632552 B2 JP H0632552B2 JP 3477289 A JP3477289 A JP 3477289A JP 3477289 A JP3477289 A JP 3477289A JP H0632552 B2 JPH0632552 B2 JP H0632552B2
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包典 岸
道夫 礒野
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、圧電素子を電気−音響変換器として利用す
る圧電振動素子に関するものである。
[従来の技術] 圧電振動子はジルコニウムチタン酸鉛等の圧電セラミッ
クの薄片に電極面をメッキしたものを、1枚の薄い金属
板の片面もしくは両面に貼り合わせて作った、いわゆる
ユニモルフ(2層形)またはバイモルフ(3層形)が一
般的であるが、可逆性の電気−機械系変換要素としてエ
レクトロニクスの分野で注目されている。しかしながら
圧電セラミックは硬質で弾性率が大きく、脆性があるの
で薄膜加工が困難であり、振動子とした場合の固有共振
点fが高く、共振感度Qが大で鋭峰性があるので、従
来の応用面はブザー等の狭い範囲に限られ、広帯域の出
力音圧レスポンスを要するスピーカ等の変換器には殆ど
利用されていなかった。
圧電振動素子を利用した電気−音響変換素子に関して
は、米国特許第4,654,554号明細書及び特開昭61−6
5600号公報に開示されている。
第10図は前記特許に開示された従来の単一形の圧電振
動素子を示す側面図である。図において、1は円板状の
圧電振動子(以下単に振動子という)、1aは振動子1
の中心、2は前記圧電セラミック、3は振動子1の縁端
部、10は円柱形の小さな重錘、11は粘弾性層からな
る制動片である。振動子1の中心1a付近には重錘10
を制動片11を介して結合し、それを周波数に連動して
作用する拘束インピーダンスZとして振動子1の中心
1aの自由度を拘束制御し、図示のように凹レンズ状の
湾曲変形振動を発生させると同時に、拘束インピーダン
スZの周波数に関する拘束性により、湾曲変形の曲率
半径を変化し、振動子1の縁端部3から速度化された起
振力Fを取り出すようにしたものである。その起振力F
は縁端部3から別体の音圧放射用の振動板に伝達し、こ
れを定速度駆動してスピーカ等の有用な音響製品とする
ことができる。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来の圧電振動素子は、その振動子1が薄くなると
ともに面剛性が低下して湾曲変化を起こし易くなり、縁
端部3から振動波の反射現象による定在波の有害な節円
振動を誘発して、変換機能に支障をきたすが、前記特許
による従来の単一形拘束インピーダンスの構成方法に
は、節円振動を阻止する能力の意外に少ないことが判明
した。
一方、スピーカは要求が多様化し放射用振動板の大型化
に伴い、駆動点に加わる負荷インピーダンスが増加して
反射現象による定在波の節円振動が現れ、音質の低下を
招くためにこれを抑制阻止する改良手段が必要であると
いう問題点があった。
一般に、振動子に寄生する節円振動は、1次、2次の低
次元のもの程再生音質に悪影響を与えるが、それはどの
ような状況で発生するかを次に説明する。
第11図は第10図に示す圧電振動素子を用いた圧電ス
ピーカを示す断面図、第12図は上記第11図の圧電ス
ピーカの動作原理を示す等価回路図、第13図は節円振
動のある圧電スピーカの出力音圧レスポンス特性図であ
る。振動子1の中心部には重錘10(m)と粘弾性層
からなる制動片11(c,r)が結合して拘束イン
ピーダンスZを形成する。縁端部3は結合ダンパであ
る結合リング13(Z)を介して音圧放射用の振動板
12(m,c,r)の駆動点14と結合する。
今、入力信号電圧eを印加するとそれに対応して発生す
る1次速度Vが結合リング13(Z)を介して流入
し、それに伴い2次速度Vが振動板12に流入し、そ
れを励振駆動して所要の音響出力Pを放射する。この
ときの駆動点14を境界とする左右の二つのブランチに
は、V,Vが全動作帯域にわたりバランス良く滑ら
かに流入しなければならないが、その第1条件として、
まず、振動回路を構成する各部のインピーダンスの調和
が必要である。もし、この条件が満たされない場合は、
振動子1には定在波が発生し、点線のようにf及びf
の節円振動が現れ、Vが乱調になり、それに連動し
てVに悪影響を及ぼし、最終的には出力音圧Pに異
常部分が現れることになる。
定在波の発生原因には各種考えられるが、まず、振動板
12の口径Dに依存することが大きい。即ち、D≦50
mmでは全く異常のない場合でも、D≧60〜70mmにな
ると俄かに駆動点14の負荷インピーダンスが増加して
振動子1に1次、2次の節円振動f,fが出現し、
第12図の特性図に示すように、出力音圧レスポンスは
(ほぼ2KHz付近)の深いディップと、f(ほぼ
3KHz付近)に鋭いピークが現れ再生音質が著しく悪化
する。この節円振動の発生誘因には、振動子1の厚さt
と直径dも関係する。例えば、d=30mm,t=200
μmの振動子1では殆ど異常のない状態でも、厚さtが
150μmm以下に薄いものや、また、外形寸法dが40
0mm以上の場合には節円運動が出現し易く、これを阻止
する対策が必要である。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたも
ので、負荷端子の駆動インピーダンスの大きい場合、或
いは振動子の面剛性が不足する場合において、振動子に
寄生する有害な節円振動を吸収抑制し、良質の圧電形音
響機器を実現する複合形圧電振動素子を得ることを目的
とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係わる複合形圧電素子は、中心部と突出部の
二部分からなる対称星形の重錘の重心を圧電振動子の中
心に合わせ、その間隙内に粘弾性層からなる制動片を挟
み、両者を粘弾性的に結合するようにしたものである。
第1の発明において、前記対称星形の重錘は一体となっ
ている。
第2の発明において、前記対称星形の重錘と制動片は中
心部と突出部の2部分に分離して、前記圧電振動子の両
面又は片面に結合している。
[作用] この発明の複合形圧電振動素子においては、前記対称星
形の重錘は、その重錘と振動子を結合する粘弾性層の制
動片の作用と相まって、前記重錘の中心部は、主として
振動子の中心部を拘束して凹レンズ状の振動モードを発
生させ、その突出部は振動子に寄生する節円運動を吸収
除去するように作用する。
[実施例] 第1図はこの発明の一実施例である複合形圧電振動素子
を示す平面図、第2図は上記第1図の側面図である。第
10図と同一又は相当部分は同一符号を用いて表示して
あり、その詳細な説明は省略する。図において、4は中
心部5より放射状等間隔に3個の突出部6を有する対称
星形の金属片からなる重錘、中心部5は重量調整可能と
するため必要に応じて球面とする。7は両面スキン付き
発泡ブチルゴムシート等を重錘4の外形と相似形に切断
してなる粘弾性層の制動片、9は重錘4の重心である。
この第1図及び第2図に示した複合形圧電振動素子は、
振動子1が外径d=25〜30mm、厚さt=200〜3
00μm程度の2層形もしくは3層形の場合に最も適合
するものとなる。そして、重錘4はその突出部6の外形
半径rが振動子1の外形半形rの30〜40%、厚
さは1.0〜2mm、重量は1.5〜3g程度で、材質は鉛、又
はその合金からなる軟合金が適している。重錘4は、裏
面が全面平坦にしてあり制動片7を介してその中心であ
る重心9を振動子1の中心1aに合わせ、振動子1とを
粘弾性的に結合する。制動片7は、構成上重要な回路要
素で、通常厚さ1mm程度のものの両面に感圧粘着性接着
剤または粘弾性シリコン接着剤等を塗布して、片面は重
錘4に、他面は振動子1に湾曲歪みを与えないように極
力留意して貼り合わせ粘弾性結合とする。以上のような
構成により、重錘4の中心部5は、従来の単一形の重錘
10と同様に主として振動子1の中心部を拘束して、第
2図の点線のように凹レンズ状基準振動モードを発生さ
せる。また、3個の突出部6は、定在波の発生が予測さ
れる節円振動の「腹」に該当する部位に制動片7の粘性
抵抗が作用して、節円振動の発生を抑制阻止する。この
場合、過剰の抑制作用を行うときは、変換感度の低下と
非直線歪みの増加を招くばかりでなく、かえって音質を
劣化させる結果になるので、飽くまで適正限度内に留ど
めるように注意する必要がある。この結果、第9図の出
力音圧レスポンス特性図に示すように節円振動が除かれ
概ね平坦な特性が得られ、再生音質が格段に向上した。
前記重錘4の形状は、第1図に示すものに限ることはな
く、例えば、第3図〜第5図に示すような形状にするこ
ともできる。
第3図〜第5図は、上記第1図に示した複合形圧電振動
素子の重錘4を変形させた例を示す平面図である。第3
図に示す複合形圧電振動子は重錘4aの突出部6が2個
のもので、節円振動の抑制作用が最も緩慢で小径の振動
子1に適し、第4図に示すものは、重錘4bの突出部6
が4個のもので上記抑制作用が大きく大形の振動子1に
適応する。また、第5図に示す重錘4cは正三角形で簡
易形量産用に適するもので、主として通常外径25mm以
下の小形のものに適合する。
第6図はこの発明の他の例である複合形圧電振動素子を
示す平面図、第7図は上記第6図のA−A線断面図、第
8図は上記第6図の裏面図である。
この実施例は第1図に示した実施例の一体形の重錘4
を、中心拘束用の中心重錘5aと、中心部に中心開口8
を有する節円振動抑制用の突出部6aに分離し、制動片
7も同様に7a,7bに分離する。そして、中心重錘5
aの重心9を振動子1の片面の中心1aに合わせ、突出
部6aの重心9を他面の中心1aに合わせ、それぞれ制
動片7a,7bを介して振動子1の両面に分離設置した
ものである。この実施例では、制動片7a,7bは分離
しているので、それぞれ適用目的に応じた素材の粘弾性
定数を自由に選択でき、精密調整が可能である。
また、図示されていないが、同様の目的で、中心重錘5
aを突出部6aの中心開口8の中に設け、片面設置とす
ることも可能である。
[発明の効果] この発明は以上説明したとおり、本発明に係わる複合形
圧電振動素子は、中心部と突出部の二部分からなる対称
星形の重錘の重心を圧電振動子の中心に合わせ、その間
隙内に粘弾性層からなる制動片を挟み、両者を粘弾性的
に結合するように構成したので、負荷端子の駆動インピ
ーダンスが大きい場合、或いは振動子の面剛性が不足す
る場合等においても、振動子に寄生する有害な節円振動
を吸収抑制し、広帯域に亙って良質な出力音圧レスポン
ス特性を有する圧電形音響製品を実現することができる
などの優れた効果を奏する。
また、前記重錘及び制動片を中心部と突出部との2部分
に分離して構成したものにおいては、それぞれ適用目的
に応じた素材の粘弾性定数を自由に選択できる利点があ
り、精密調整が可能で、より良質の圧電形音響製品を実
現できるなどの優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例である複合形圧電振動素子
を示す平面図、第2図は上記第1図の側面図、第3図〜
第5図は、上記第1図に示した複合形圧電振動素子の重
錘を変形させた例を示す平面図、第6図はこの発明の他
の例である複合形圧電振動素子を示す平面図、第7図は
上記第6図のA−A線断面図、第8図は上記第6図の裏
面図、第9図はこの発明の複合形振動素子を用いた圧電
スピーカの出力音圧レスポンス特性図、第10図は従来
の単一形の圧電振動素子を示す側面図、第11図は第1
0図に示す圧電振動素子を用いた圧電スピーカを示す断
面図、第12図は上記第11図の圧電スピーカの動作原
理を示す等価回路図、第13図は節円振動のある圧電ス
ピーカの出力音圧レスポンス特性図である。 図において、1……圧電振動子(振動子)、1a……中
心、2……圧電セラミック、3……縁端部、4,4a,
4b,4c,10……重錘、5……中心部、5a……中
心重錘、6,6a……突出部、7,7a,7b,11…
…制動片、8……中心開口、9……重心、12……振動
板、13……結合リング、14……駆動点である。 なお、各図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心部から放射状に突出部を突出させた対
    称星形の重錘の重心を、圧電振動子の中心に合わせ、そ
    の間隙内に粘弾性層からなる制動片を挟み、両者を粘弾
    性的に結合するように構成したことを特徴とする複合形
    圧電振動素子。
  2. 【請求項2】中心部と突出部が分離してなる対称星形の
    重錘の個々を、その重心を圧電振動子の両面もしくは片
    面の中心に合わせて配置し、その間隙内にそれぞれ独立
    した粘弾性層からなる制動片を挟み、両者を粘弾性的に
    結合するように構成したことを特徴とする複合形圧電振
    動素子。
JP3477289A 1989-02-13 1989-02-13 複合形圧電振動素子 Expired - Lifetime JPH0632552B2 (ja)

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