JPH0632467Y2 - エンジンアンダカバ−の着脱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は車両におけるエンジンアンダカバーの着脱装
置の改良に関する。

（従来の技術） 自動車において、車外騒音防止用エンジンアンダカバー
はエンジンの整備性との関係から第４図で示すように車
体フレームに対し着脱自在に取り付けられる。

１は車体フレーム、２はエンジンアンダカバー本体で、
車体フレーム１にはサイドアンダカバー３がボルト４で
固着される。

サイドアンダカバー３の下端部には、位置決め用のスト
ッパ５と後述のバックル錠６に係合するフック７が設け
られる。

一方、エンジンアンダカバー本体２には両側上端部に、
フック７に対応するバックル錠６（パッチン錠ともい
う。）が設けられる。

そして、アンダカバー本体２はその両側上端をストッパ
５につき当てて位置決めした状態でバックル錠６をフッ
ク７に係合してロックすることにより、車体フレーム１
のサイドアンダカバー３に取り付けられる。

（考案が解決しようとする課題） ところで、このようなエンジンアンダカバーの着脱装置
にあっては、位置決め用のストッパ５とバックル錠用の
フック７が別体で、部品点数が多く、これらはバックル
錠６に対して精度よく取り付け必要もあって、組み付け
に時間がかかるという問題点があった。

（課題を解決するための手段） この考案はこのような問題点を解消するため、エンジン
アンダカバー本体を車体フレームに取り付けるにあた
り、アンダカバー本体をストッパで位置決めして、係合
部材をフックに係合して固定するようにしたエンジンア
ンダカバーの着脱装置において、エンジンアンダカバー
本体を、車体フレームから下方に延設したサイドアンダ
カバーに対して着脱自在に構成するとともに、板金によ
り一体形成したフックとストッパとを前記サイドアンダ
カバーに取り付け、かつストッパはフックの両側に形成
した。

（作用） 上記構成によれば、フックとストッパとを個別にサイド
アンダカバーに固定する場合に比較して寸法精度及び組
付け作業性が向上する。

また、アンダカバー本体を直接に位置決めするストッパ
がフックの両側に一体化しており、かつ板金加工により
形成したフックとストッパはバックル錠を締め付けたと
きに適度な締付力をもたらすので、アンダカバーの取付
け安定性及び信頼性が高く、またフックとの係合はアン
ダカバー側のバックル錠の操作のみで可能であるのでア
ンダカバーの着脱作業も容易になる。

（実施例） 第１図において、１は車体フレーム、２はエンジンアン
ダカバー本体で、車体フレーム１にはサイドアンダカバ
ー３がボルト４で固着される。

そして、サイドアンダカバー３の下端部には所定位置
に、第２図でも示すようにアンダカバー本体２の位置決
め用のストッパ５Ａを一体に形成したバックル錠用のフ
ック７Ａが固着される。この場合、第３図(a)にも示し
たようにフック７Ａは略平面Ｅ字状に形成した鉄板１０
の中央舌片１１をＵ字状に湾曲して設けられ、かつスト
ッパ５Ａはその両側の舌片１２，１２を若干曲げ起こし
て形成されている。

一方、エンジンアンダカバー本体２には従前と同じく、
両側上端部にフック７Ａに対応するバックル錠６が設け
られる。

アンダカバー本体２はその両側上端をストッパ５Ａにつ
き当て位置決めした状態で、バックル錠６をフック７Ａ
に係合してロックすると、車体フレーム１のサイドアン
ダカバー３にしっかりと取り付けられる。

この場合、バックル錠用のフック７Ａと位置決め用のス
トッパ５Ａとを１枚の鉄板で形成したので、従前に比べ
てフック７Ａとストッパ５Ａを個々に精度よく取付なく
とも済み、従って組み付け性が向上する。また、板金形
成したフック７Ａとその両側に位置するストッパ５Ａと
が適度な弾力を発揮するためバックル錠６をロックした
状態で適度な締付力が得られ、従ってアンダカバー本体
２を安定して支持固定刷ることができる。

第３図(b)はフック７Ａに一体形成したストッパ５Ａの
別の実施例で、この場合ストッパ５Ａは、両側の舌片１
２をＬ字形に折り曲げて形成されている。

（考案の効果） 以上を要するにこの考案によれば、フックとストッパと
を一体的に板金形成したので、個々に精度よく取り付け
なくとも済み、組付け性の向上が図れる。

また、アンダカバーを直接的に受けるストッパをフック
の両側に一体化したこと、並びにストッパとフックとを
板金により形成して適度な弾力を発揮するようにしたこ
とにより、アンダカバーの取付安定性及び信頼性が向上
するとともに、バックル錠の操作のみで容易にアンダカ
バーの着脱を行えるという効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す要部断面図、第２図
はそのＡ矢視図、第３図(a)は第２図のＢ矢視図であ
る。第３図(b)はこの考案の他の実施例の第３図(a)に相
当する図である。第４図は従来技術を示す要部斜視図で
ある。 １…車体フレーム、２…エンジンアンダカバー本体、３
…サイドアンダカバー、５Ａ…位置決め用ストッパ、６
…バックル錠（パッチン錠）、７Ａ…バックル錠用フッ
ク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】エンジンアンダカバー本体を車体フレーム
   に取り付けるにあたり、アンダカバー本体をストッパで
   位置決めして、係合部材をフックに係合して固定するよ
   うにしたエンジンアンダカバーの着脱装置において、エ
   ンジンアンダカバー本体を、車体フレームから下方に延
   設したサイドアンダカバーに対して着脱自在に構成する
   とともに、板金により一体形成したフックとストッパと
   を前記サイドアンダカバーに取り付け、かつストッパは
   フックの両側に形成したことを特徴とするエンジンアン
   ダカバーの着脱装置。