JPH06324627A - 情報担持体およびそれを取り扱う情報再生装置ならびに情報担持体の製造に用いる転写箔、ラベル - Google Patents

情報担持体およびそれを取り扱う情報再生装置ならびに情報担持体の製造に用いる転写箔、ラベル

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JPH06324627A
JPH06324627A JP5110373A JP11037393A JPH06324627A JP H06324627 A JPH06324627 A JP H06324627A JP 5110373 A JP5110373 A JP 5110373A JP 11037393 A JP11037393 A JP 11037393A JP H06324627 A JPH06324627 A JP H06324627A
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JP
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layer
resin
reversible
infrared
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Application number
JP5110373A
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English (en)
Inventor
Akihiko Kobayashi
昭彦 小林
Takehide Kita
武秀 喜多
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】通常の状態では情報の再生が困難である情報担
持体およびそれを取り扱う情報再生装置ならびに情報担
持体の製造に用いる転写箔、ラベルを提供する。 【構成】少なくとも基体上1に、情報の機械読み取り可
能なホログラム層6と、樹脂とこの樹脂中に分散された
有機低分子物質とを主成分とし温度に依存してその赤外
線ないし可視光線の透過、反射が可逆的に変化する可逆
層5を順次積層してなる情報記録部7を有する。ホログ
ラム層に記録された情報は、その上に設けられる可逆層
により通常の状態では情報の再生が困難であるが、T1
までの加熱、冷却により透明状態となり情報の再生が可
能となる。尚、T2 までの加熱、冷却により再度通常の
状態に戻る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報の読み取りが可能
な情報担持体およびそれを取り扱う情報再生装置ならび
に情報担持体の製造に用いる転写箔、ラベルに係わる。
【0002】
【従来の技術】基体表面に情報の機械読み取り可能な情
報記録部(ホログラム部)を有し、光学的機械読み取り
を行なう情報担持体が提案されている(例えば特開平3
−71383号、特開平3−211096号公報参
照)。これらの情報担持体は、個々のホログラムの空間
周波数を変化させるか、または、ホログラムの方向を変
化させるか、または、その両方を組み合わせた形で固定
情報を記録したものであり、その情報の再生は情報記録
部に所定の角度から赤外線ないし可視光線を入射させ、
赤外線ないし可視光線がどの位置に反射(回折)するか
を検知することによりなされるものである。
【0003】この技術は情報記録部(ホログラム)の複
製(偽造)が困難で、機械で情報の再生が可能となるこ
とから、クレジットカードの分野で行なわれていたカー
ド基体に貼着された絵や文字が形成されたホログラムの
目視による真偽判定に代わる新規な真偽判定として、実
用に供せられようとしている。
【0004】しかしながら、これら情報担持体の情報の
再生は、赤外線(レーザ光)ないし可視光線を当て行う
ものであるが、半導体レーザ等の部品の入手は容易なも
のであるため、悪意の者に情報を再生されてしまう恐れ
があり、セキュリティー性の点で充分ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の課題に
鑑みてなされたものであって、通常の状態では情報の再
生が困難である情報担持体およびそれを取り扱う情報再
生装置ならびに情報担持体の製造に用いる転写箔、ラベ
ルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる発明
は、少なくとも基体上に、情報の機械読み取り可能なホ
ログラム層と、樹脂とこの樹脂中に分散された有機低分
子物質とを主成分とし温度に依存してその赤外線ないし
可視光線の透過、反射が可逆的に変化する可逆層を順次
積層してなる情報記録部を有することを特徴とする情報
担持体である。
【0007】請求項2に係わる発明は、少なくとも基体
上に、情報の機械読み取り可能なホログラム層と、樹脂
とこの樹脂中に分散された有機低分子物質とを主成分と
し温度に依存してその赤外線ないし可視光線の透過、反
射が可逆的に変化する可逆層を順次積層してなる情報記
録部を有することを特徴とする情報担持体を取り扱う情
報再生装置であって、可逆層を加熱し赤外線ないし可視
光線透過状態とする手段と、可逆層が赤外線ないし可視
光線透過状態である情報担持体に赤外線ないし可視光線
を入射させるとともに上記情報担持体からの反射位置を
検知する手段と、反射位置から情報担持体に記録された
情報を再生する手段と、上記情報を表示する表示手段
と、可逆層を加熱し赤外線ないし可視光線反射状態とす
る手段とを具備することを特徴とする情報再生装置であ
る。
【0008】請求項3に係わる発明は、少なくともベー
スフィルム上に、ベースフィルムから剥離可能な、樹脂
とこの樹脂中に分散された有機低分子物質とを主成分と
し温度に依存してその赤外線ないし可視光線の透過、反
射が可逆的に変化する可逆層と、情報の機械読み取り可
能なホログラム層と、接着層を順次積層してなる転写箔
である。
【0009】請求項4に係わる発明は、少なくとも透明
フィルム上に、樹脂とこの樹脂中に分散された有機低分
子物質とを主成分とし温度に依存してその赤外線ないし
可視光線の透過、反射が可逆的に変化する可逆層と、情
報の機械読み取り可能なホログラム層と、粘着層と、剥
離シートを順次積層してなるラベルである。
【0010】以下、本発明に係わる実施例を詳述する。
図1は本発明の情報担持体の断面図である。基体の一部
に設けられている情報記録部7は、基体側から見て情報
の機械読み取り可能なホログラム層6(以下、単にホロ
グラム層と言う)と、樹脂とこの樹脂中に分散された有
機低分子物質とを主成分とし温度に依存してその赤外線
ないし可視光線の透過、反射が可逆的に変化する可逆層
5(以下、単に可逆層と言う)からなる。尚、図1にお
けるホログラム層6は、スタンパーを押圧することによ
り凹凸を形成したホログラム形成層4と反射性薄膜層3
からなり、接着層2を介して基体1に接着している。
【0011】基体1は、情報記録部7の支持体であっ
て、情報担持体の用途に応じて要求される物性、例えば
強度、剛性、隠蔽性、光不透過性等を考慮し、ポリ塩化
ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタク
リル酸メチル、ポリスチレン等のプラスチック類、紙、
合成紙などを単独あるいは組み合わせた複合体より選択
される。
【0012】情報記録部7は、請求項3に係わる転写箔
又は請求項4に係わるラベルにより製造することができ
る。以下、転写箔及びラベルについて詳述する。
【0013】図2は、請求項3に係わる転写箔の断面図
である。ベースフィルム8は、その上に作成する情報記
録部の仮の支持体であって、耐熱性、可撓性等を考慮
し、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン等のフィルム材料から選択される。尚、可逆層
との剥離性を向上するため、融点60〜120℃のワッ
クス類、軟化点が60〜150℃の樹脂類からなる剥離
層を設けたり、他面に保存安定性を向上するためにステ
ッキング防止層を設けてもよい。
【0014】可逆層5は、特開昭55−154198号
公報に記載されている、有機低分子物質とその屈折率が
近似しかつ相溶性がないと共に機械的強度に優れしかも
フィルム形成能を有する透明性良好な熱可塑性樹脂から
なる記録材料である。この記録材料は可逆的に温度T1
までの加熱、冷却により透明状態となり、上記温度T 1
より高い温度T2 までの加熱、冷却により白濁状態とな
る。尚、上記可逆的な反応は可視光領域のみの反応と思
われていたが、本発明者らは近赤外領域の透過・反射に
おいても可逆的反応であることを見出した。
【0015】上記熱可塑性樹脂の具体例としては;塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重
合体等の塩化ビニル共重合体;ポリ塩化ビニリデン樹
脂;塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン共
重合体;ポリアミド樹脂;シリコン樹脂;ポリアクリレ
ート若しくはポリメタクリレート樹脂又はこれ等の共重
合体等があり、これ等単独あるいは2種以上混合して適
用することができる。
【0016】また、上記樹脂材料中に分散される有機低
分子物質としては、酸素、硫黄、窒素、ハロゲンのうち
少なくとも一つの原子を含み、炭素数が10〜40でそ
の分子量が100〜700であり、かつ、融点が50〜
150℃の範囲にある有機化合物が挙げられ、その具体
例としてはアルカノール、アルカンジオール、ハロゲン
アルカノール、ハロゲンアルカンジオール等の高級アル
コール;高級脂肪族アミン;アルカン、アルケン、アル
キン及びこれ等のハロゲン置換体;シクロアルカン、シ
クロアルケン、シクロアルキン等の環状化合物、飽和カ
ルボン酸、不飽和モノカルボン酸、ジカルボン酸又はこ
れ等のエステル、アミド、アンモニウム塩;飽和若しく
は不飽和ハロゲン脂肪族又はこれ等のエステル、アミ
ド、アンモニウム塩;アクリルカルボン酸又はこれ等の
エステル、アミド、アンモニウム塩;ハロゲンアリルカ
ルボン酸又はこれ等のエステル、アミド、アンモニウム
塩;チオアルコール又はこれ等のカルボン酸エステル;
チオカルボン酸又はこれ等のエステル、アミド、アンモ
ニウム塩等があり、これ等単独あるいは2種以上混合し
て適用することができる。
【0017】そして、これ等樹脂材料と有機低分子物質
が溶解されたメチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、クロロホルム、エタノール、ベンゼン、トルエ
ン、テトラヒドロフラン、四塩化炭素等の有機溶液、あ
るいは上記樹脂材料を溶解した溶液に有機低分子物資を
微粒子状に分散させた分散液をベースフィルム8上に塗
布し、かつ、乾燥させて温度に依存して赤外線ないし可
視光線の透過、反射が可逆的に変化する可逆層を設け
る。
【0018】また、可逆層においては、その光学的性質
を改善する目的で層の中に染料や紫外線吸収剤あるいは
赤外線ないし可視光線吸収剤等を加えてもよいし、被覆
性と表面滑性を改善する目的で可塑剤や表面活性剤等の
潤滑剤や流動助剤を添加してもよい。また、透過、反射
の可逆反応の耐性を更に向上させる目的で層の上に耐熱
性樹脂や耐熱性フィルムで構成される保護層を形成して
もよい。
【0019】ホログラム層6は、情報が記録され、か
つ、その情報が機械により読み取り可能なホログラムか
らなる層である。
【0020】機械読み取り可能な情報を記録したホログ
ラムとしては、ホログラム形成層4と反射性薄膜層3か
らなる、いわゆるエンボスホログラムが挙げられる。
【0021】ホログラムに機械読み取り可能な情報を記
録するための形状としては、例えば二光束干渉法で作製
する回折格子形状が挙げられる。回折格子形状による情
報の記録は、回折格子の空間周波数を変化させるか、該
回折格子の方向を変化させるか、またはこれらを組み合
わせることによりなされる。
【0022】また、他の情報を記録するための形状とし
ては、文字、バーコードなどのパターンであってもよ
い。この場合、フレネル型やフーリエ変換型を含む単色
光再生型を用い、レーザ光を照射し再生された画像を認
識することにより情報を再生する。
【0023】以下、ホログラム層6が、エンボスホログ
ラムである場合の構成を詳述する。ホログラム形成層4
は、情報を凹凸の形で記録する層である。ホログラム層
の適用できる材料としては、エンボス成形性が良好で、
上記可逆層5及び下記反射性薄膜層3との接着性が良好
な樹脂であり、例えば酸価を有したアクリル樹脂、ウレ
タン系樹脂、セルロースアセテート系樹脂、ニトロセル
ロース系樹脂等が挙げられる。そして上記樹脂を塗液化
し、公知の塗布方法により、乾燥厚が0.5〜2μmと
なるように形成し、情報を凹凸の形で記録されたホログ
ラム原版をスタンパーとして、上記した樹脂に対して加
熱押圧することにより形成する。
【0024】反射性薄膜層3は、可逆層側からの入射す
る赤外光を可逆層側へ反射する層である。反射性薄膜層
に適用できる材料としては、Al、Cr、Sn、Ni等
の不透明であるが反射率が大きい金属材料、Sb
2 3 、Fe2 3 、TiO2 、CdS、CeO2 、P
bCl2 、CdO、Sb2 3 、Bi2 3 、ZnS、
WO 3 、SiO、In2 3 、PbO、Ta2 3 、Z
nO、CaO・SiO2 、ZrO、Cd2 3 、Al2
3 等の透明であるがホログラム形成層を構成する材料
よりその屈折率が大きい透明材料が挙げられる。後者の
場合、ホログラム画像の再生可能な角度範囲内では上記
反射性薄膜層における光の反射率が最大となり、反射型
ホログラムとして機能する一方、ホログラム画像の再生
可能な角度範囲外では単なる透明膜として機能する。
尚、ホログラム層上に形成する可逆層の隠蔽性はあまり
良好ではなく、反射性薄膜層が金属材料であるとホログ
ラム層の存在が意識されてしまうので、透明材料の使用
が好ましい。
【0025】そして何れの材料も、真空蒸着法、スパッ
タリング法、イオンプレーティング法等により薄膜形成
が可能であり、厚さ0.03〜0.08μmの反射性薄
膜層3を形成することが可能である。
【0026】尚、上記ホログラム層6の構成のほか、屈
折率を厚さ方向に異ならせることにより情報を記録する
体積位相型(リップマン)ホログラムからなる構成も採
用できる。
【0027】接着層2は、上記ホログラム層、可逆層を
基体に接着するために必要に応じて設けられる層であ
る。例えば、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂等を主成分
とし、その厚さを0.5〜2μmとする。
【0028】上記のような転写箔を基体に圧着し、転写
箔のベースフィルム側から熱板により加熱し、情報記録
部を有する情報担持体を作成する。
【0029】図3は、請求項4に係わるラベルの断面図
である。
【0030】透明フィルム11は、その上に作成する情
報記録部の支持体であって、透明性、可撓性等を考慮
し、ポリエチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等の
フィルム材料が挙げられる。
【0031】また、可逆層5およびホログラム層6は、
上記転写箔と同様である。
【0032】粘着層10は、ラベルを基体に接着させる
ための層であって、主剤としての弾性体と、粘着付与
剤、可塑剤、充填剤等の助剤から構成される。弾性体と
しては、天然ゴム、合成イソプレン、再生ゴム、SBR
ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリアクリル酸エステル又
はその誘導体、スチレン−イソプレン−スチレンゴム、
シリコーンゴム、シリコーンレジン等がある。また、上
記粘着付与剤には、ロジン系およびロジン誘導体、ポリ
テルペン樹脂、クロマン−インデン樹脂、石油系樹脂、
テルペンフェノール樹脂等がある、上記可塑剤として
は、液状ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状ポリイソプ
レン、液状ポリアクリレート等がある。また、必要に応
じて体質顔料や無機顔料の充填剤および酸化防止等の老
化防止剤を添付してもよい。
【0033】剥離シートは、ラベルを基体に接着するま
で、他の物体との密着を防ぐためのシートであって、一
般に利用されている通常のものが適用できる。例えば、
ポリエチレン皮膜を介したシリコーンが表面に塗工され
た紙、クレー塗装後にスーパーキャレンダーがけしたク
ラフト紙、グラシン紙、各種プラスチックフィルムが挙
げられる。
【0034】上記のようなラベルを作成し、剥離シート
を剥離後、基体に貼着し、情報記録部を有する情報担持
体を作成する。
【0035】次に、上記情報担持体を取り扱う情報再生
装置を図面を用いて説明する。図4は本発明に係わる情
報再生装置の一例の構成を示す説明図であり、図5はそ
のブロック図である。
【0036】情報再生装置20は、情報担持体21を左
(図4中A)から右(図4中B)へ搬送する情報担持体
搬送装置(図示せず)と、可逆層を加熱し赤外線ないし
可視光線透過状態とする手段としての情報担持体の可逆
層を温度T1 まで加熱可能な第一の熱ローラ22と、可
逆層が赤外線ないし可視光線透過状態である情報担持体
に赤外線ないし可視光線a(例えば波長780nm、8
30nm)を入射させるとともに上記情報担持体で反射
される赤外線ないし可視光線bの反射位置を検知する手
段としての赤外線ないし可視光線を情報担持体に照射す
るレーザ光源と情報担持体から反射した赤外線ないし可
視光線を検知する複数の受光素子からなる、赤外線ない
し可視光線照射・検知部23と、反射位置から情報担持
体に記録された情報を再生する手段としての赤外線ない
し可視光線を受光した受光素子の位置から情報を再生す
る情報処理装置と、情報再生手段からの情報を表示する
表示手段としてのCRT装置と、可逆層を加熱し赤外線
ないし可視光線反射状態とする手段としての情報担持体
の可逆層を温度T2 まで加熱可能な第二の熱ローラ24
を具備する。
【0037】尚、第一の熱ローラ22と第二の熱ローラ
24が同一のもの(兼用)であってもよい。
【0038】次に、以上のように構成した情報再生装置
における情報の再生について、図6のフローチャート図
を用いて説明する。
【0039】初めに、情報担持体を情報再生装置の第一
の熱ローラ22に圧接しながら移動させ、可逆層を加熱
し赤外線ないし可視光線透過状態とした後(S1)、赤
外線ないし可視光線照射・検知部23下部に移動する。
そして可逆層は雰囲気により装置内で速やかに室温付近
まで冷却される。その後、上記情報担持体に赤外線ない
し可視光線を入射し、反射位置を検知した(S2)。そ
の反射位置から記録された情報を再生、CRT装置に表
示した(S3)。最後に情報担持体を第二の熱ローラ2
4に圧接しながら移動させ、可逆層をT2 までの加熱し
赤外線ないし可視光線反射状態とした後(S4)、情報
担持体を情報再生装置外に搬出した。そして可逆層は雰
囲気により装置内で速やかに室温付近まで冷却される。
【0040】尚、第一の熱ローラ22の直前に上記赤外
線ないし可視光線照射・検知部と同様なものを設け、可
視光線ないし赤外線の乱反射が得られない場合、上記動
作を行わずに装置外に搬出するようにしてもよい。
【0041】
【作用】本発明に係わる情報担持体によれば、通常の状
態では可逆層は赤外線ないし可視光線を乱反射するた
め、情報の再生が困難であるが、T1 までの加熱、冷却
により透明状態となり情報の再生が可能となる。尚、T
2 までの加熱、冷却により再度通常の状態に戻る。
【0042】また、それを取り扱う情報再生装置は、T
1 までの加熱、冷却により情報担持体の可逆層を赤外線
ないし可視光線の透過可能な状態にした後、情報を再生
し、T2 までの加熱、冷却により情報担持体の可逆層を
赤外線ないし可視光線の反射可能な状態にした後、搬出
することができる。
【0043】さらに、情報担持体の製造に用いる転写
箔、ラベルは、上記情報担持体を容易に製造することが
できる。
【0044】
【実施例】
<実施例1>転写箔を用いた情報担持体の製造を詳述す
る。
【0045】厚さ2.5μmの表面に剥離性を有する二
軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるベ
ースフィルム上に、下記組成の可逆層形成用組成物をグ
ラビアコートして厚さ1μmの可逆層を形成した。
【0046】 〔可逆層形成用組成物〕 ベヘン酸 (7重量部) エイコサン二酸 (1重量部) 1,4−シスシクロヘキサンジカルボン酸 (0.7重量部) 1,4−トランスシクロヘキサンジカルボン酸 (0.3重量部) カッコ内の配合割合で全100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 300重量部 (積水化学工業社製 商品名エスレックA) イソシアナート 30重量部 (旭化成社製硬化剤 商品名デュラネート24A−100) トリエチレンジアミン(硬化促進剤) 3重量部 トルエン 300重量部 テトラヒドロフラン 1200重量部
【0047】次に、下記組成のホログラム形成層形成用
組成物をグラビアコートして厚さ1μmのホログラム形
成層を形成した。
【0048】 〔ホログラム形成層形成用組成物〕 アクリルポリオール(Tg:75℃、OH値:100) 30重量部 ニトロセルロース 5重量部 キシレンジイソシアネート 5重量部 トルエン 35重量部 メチルエチルケトン 30重量部
【0049】次に、スタンパーとして、二光束干渉法で
作製した回折格子を有するホログラム原版を使用した。
上記スタンパーは、1つの大きさが3mm×3mm、空
間周波数が700line/mm、格子の方向が互いに
45度異なる4種類の回折格子の組み合わせからなるも
のである。上記したホログラム形成層に対して加熱押圧
した後、ZnSを80nmを真空蒸着し、反射性薄膜層
を形成した。
【0050】最後に、下記組成の接着層形成用組成物を
グラビアコートして厚さ1.5μmの接着層を形成し、
転写箔を得た。
【0051】 〔接着層形成用組成物〕 ポリエステル樹脂 30重量部 メチルエチルケトン 50重量部 トルエン 50重量部
【0052】このようにして製造された転写箔をポリ塩
化ビニルからなるカード形状の基体の一部に圧着し、転
写箔側から熱板により加熱押圧し、ベースフィルムを剥
離し、情報担持体を得た。
【0053】実施例1に係わる情報担持体は、通常の状
態においては赤外線ないし可視光線を照射しても情報の
再生は困難であった。また、情報再生装置を用いての情
報の再生は可能であった。
【0054】<実施例2>ラベルを用いた情報担持体の
製造を詳述する。
【0055】厚さ50μmの二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムからなる透明フィルム上に、実施例
1と同様な組成の可逆層形成用組成物をグラビアコート
して厚さ1μmの可逆層を形成した。
【0056】次に、実施例1と同様な組成のホログラム
形成層形成用組成物をグラビアコートして厚さ1μmの
ホログラム形成層を形成した。
【0057】次に、回折格子形状を有するホログラム原
版をプレス型として、上記したホログラム形成層に対し
て加熱押圧した後、ZnSを80nmを真空蒸着し、反
射性薄膜層を形成した。
【0058】次に、ポリアクリル酸エステルをグラビア
コートして粘着層を形成し、クラフト紙からなる剥離シ
ートを積層してラベルを得た。
【0059】このようにして製造されたラベルを剥離シ
ート剥離後、ポリ塩化ビニルからなるカード形状の基体
の一部に圧着し、情報担持体を得た。
【0060】実施例2に係わる情報担持体も、通常の状
態においては赤外線ないし可視光線を照射しても情報の
再生は困難であった。また、情報再生装置を用いての情
報の再生は可能であった。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係わる情報
担持体によれば、通常の状態においては可逆層は赤外線
ないし可視光線を乱反射するため、情報の再生が困難で
ある。
【0062】また、それを取り扱う情報再生装置は、加
熱により情報担持体の可逆層を赤外線ないし可視光線の
透過可能な状態にした後、情報を再生し、更に加熱によ
り情報担持体の可逆層を赤外線ないし可視光線の反射可
能な状態にした後、搬出することができる。
【0063】さらに、情報担持体の製造に用いる転写
箔、ラベルは、上記情報担持体を容易に製造することが
できる。
【0064】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる情報担持体の断面図である。
【図2】本発明に係わる転写箔の断面図である。
【図3】本発明に係わるラベルの断面図である。
【図4】本発明に係わる情報再生装置の説明図である。
【図5】本発明に係わる情報再生装置のブロック図であ
る。
【図6】本発明に係わる情報再生装置のフローチャート
図である。
【符号の説明】
1 基体 2 接着層 3 反射性薄膜層 4 ホログラム形成層 5 可逆層 6 ホログラム層 7 情報記録部 8 ベースフィルム 9 剥離シート 10 粘着層 11 透明フィルム 20 情報再生装置 21 情報担持体 22 第一の熱ローラ 23 赤外線ないし可視光線照射・検知部 24 第二の熱ローラ
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B42D 15/10 501 G P G03H 1/18 8106−2K G06K 19/06 19/10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも基体上に、情報の機械読み取り
    可能なホログラム層と、樹脂とこの樹脂中に分散された
    有機低分子物質とを主成分とし温度に依存してその赤外
    線ないし可視光線の透過、反射が可逆的に変化する可逆
    層を順次積層してなる情報記録部を有することを特徴と
    する情報担持体。
  2. 【請求項2】少なくとも基体上に、情報の機械読み取り
    可能なホログラム層と、樹脂とこの樹脂中に分散された
    有機低分子物質とを主成分とし温度に依存してその赤外
    線ないし可視光線の透過、反射が可逆的に変化する可逆
    層を順次積層してなる情報記録部を有することを特徴と
    する情報担持体を取り扱う情報再生装置であって、可逆
    層を加熱し赤外線ないし可視光線透過状態とする手段
    と、可逆層が赤外線ないし可視光線透過状態である情報
    担持体に赤外線ないし可視光線を入射させるとともに上
    記情報担持体からの反射位置を検知する手段と、反射位
    置から情報担持体に記録された情報を再生する手段と、
    上記情報を表示する表示手段と、可逆層を加熱し赤外線
    ないし可視光線反射状態とする手段とを具備することを
    特徴とする情報再生装置。
  3. 【請求項3】少なくともベースフィルム上に、ベースフ
    ィルムから剥離可能な、樹脂とこの樹脂中に分散された
    有機低分子物質とを主成分とし温度に依存してその赤外
    線ないし可視光線の透過、反射が可逆的に変化する可逆
    層と、情報の機械読み取り可能なホログラム層と、接着
    層を順次積層してなる転写箔。
  4. 【請求項4】少なくとも透明フィルム上に、樹脂とこの
    樹脂中に分散された有機低分子物質とを主成分とし温度
    に依存してその赤外線ないし可視光線の透過、反射が可
    逆的に変化する可逆層と、情報の機械読み取り可能なホ
    ログラム層と、粘着層と、剥離シートを順次積層してな
    るラベル。
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