JPH06324394A

JPH06324394A - カメラ

Info

Publication number: JPH06324394A
Application number: JP5109562A
Authority: JP
Inventors: Yukitaka Takeshita; 幸孝竹下
Original assignee: Fuji Photo Film Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Holdings Corp
Priority date: 1993-05-11
Filing date: 1993-05-11
Publication date: 1994-11-25
Anticipated expiration: 2017-06-24
Also published as: JP3294377B2; US5600385A

Abstract

(57)【要約】【目的】コストをかけずに、磁気データの書き込み・
読み出しを良好に行う。【構成】磁気ヘッド５を固着したフイルム支持板４に
は、一対の円柱形のピン２０ａ，２０ｂと、一対の直方
体形のピンピン２１ａ，２１ｂとが一体に形成されてい
る。このフイルム支持板４は、アパーチュア２を形成し
た本体基部３にビスを介して固着される。【効果】写真フイルムを給送するときに、幅方向の規
制をフイルム支持板の４個のピンで行うようにしたか
ら、フイルム支持板を本体基部に組み込むときに生じる
ガタに起因するトラックズレやアジマスズレを排除する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、写真フイルムに形成し
た磁気記録層からデータを読み出したり、データを磁気
記録層に書き込んだりするカメラに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】写真フイルムの磁気記録層に書き込まれ
ているフイルム種別やフイルム感度等のデータを読み出
したり、あるいはシャッタ速度等の撮影データを前記磁
気記録層に書き込むようにしたカメラが、例えば国際公
開ＷＯ９０／０４２０１号や同９０／０４２０２号で公
知である。このようなカメラには磁気ヘッドが内蔵さ
れ、写真フイルムの給送中に磁気記録層に密着してデー
タ読み出しやデータ書き込みを行う。

【０００３】上記磁気ヘッドは、組み込みスペースの節
約や、組み立て作業の効率化を図るために、磁気記録回
路・再生回路等とともにフイルム圧板に取り付けるのが
有利である。ところがこれまでのカメラでは、写真フイ
ルムを光軸方向で位置決めするためのレール面やフイル
ム通路の上下を規制するトンネル壁がカメラボディに形
成されているのに対し、フイルム圧板はカメラボディに
対して可動に取り付けられている。そして、フイルム給
送中に写真フイルムからある程度以上の押圧力を受けた
ときにフイルム圧板が自在に後退できるように、フイル
ム圧板は光軸方向だけでなくフイルム通路の上下方向に
もわずかながら移動するようになっている。

【０００４】ところが、上記のようにカメラボディ側の
フイルム通路で写真フイルムの移動をガイドしても、フ
イルム通路の上下方向にも可動であるフイルム圧板に磁
気ヘッドを単に固定しただけでは、磁気記録層を正しく
トレースすることができず、データの読取りエラーや書
き込みエラーが生じやすい。特に、写真フイルムは通常
の磁気記録媒体と比較してかなり厚く、剛性や巻き癖が
強いこともあって、トラックズレやアジマスズレが生じ
やすいという難点があった。

【０００５】トラックズレを簡便に解消するためには、
磁気記録層の幅に対して大きめの幅をもった磁気ヘッド
を用いればよいが、給送中に写真フイルムが蛇行した
り、さらにはフイルム給送中にフイルム圧板がフイルム
通路の上下方向に不規則に動いたりして生じるアジマス
ズレについては、上記手法だけでは解決することができ
ない。

【０００６】こうした事情を考慮し、国際公開ＷＯ９０
／０６５３６号や特開平３−２０２８３０号公報、さら
には国際公開ＷＯ９１／０５２８８号に記載のもので
は、磁気ヘッドやフイルム圧板の支持機構に工夫を施
し、写真フイルムの蛇行に追従するように磁気ヘッドや
フイルム圧板を移動させてトラックズレやアジマスズレ
を防ぐようにしている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように写真フイルムの蛇行に合わせて磁気ヘッドあるい
はフイルム圧板を移動させるためには、蛇行量の検出機
構、磁気ヘッド，フイルム圧板の移動機構、さらにはこ
れらの連動機構が必要となり、部品点数や組み立て工数
が増え、カメラのコストアップを避けることができな
い。また、カメラボディ側のトンネル壁を高精度に加工
してフイルム通路を決め、またフイルム圧板に位置決め
ピンを植設してこの位置決めピンでフイルム圧板をカメ
ラボディに対して位置決めする構造にしたとしても、写
真フイルムの磁気記録層とフイルム圧板に固定された磁
気ヘッドとの間の位置精度を高く維持するためには、フ
イルム圧板に対する磁気ヘッドの位置決め精度と、フイ
ルム圧板に対する位置決めピンの取り付け精度、さらに
位置決めピンとカメラボディとの間の位置決め精度の３
者を厳密に管理しなくてはならず、製造コストが大幅に
高くなる。

【０００８】本発明は、上記従来技術の欠点を解決する
ためになされたもので、複雑な機構を用いることなく、
カメラに内蔵した磁気ヘッドと写真フイルム上の磁気記
録層との間に、トラックズレはもとより、アジマスズレ
もほとんど生じることがないようにしたカメラをローコ
ストで提供できるようにすることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するにあたり、写真フイルムの背面を支持するとともに
磁気ヘッドが固定されるフイルム支持板でフイルム通路
の位置規制を行い、結果的に磁気ヘッドに対してフイル
ム通路が位置決めされるように構成したものである。こ
のため本発明では、フイルム支持板に写真フイルムの各
々の側縁に接触してフイルム通路を規制する少なくとも
４本のピンが植設され、さらにフイルム支持板にはこれ
らのピンに対して相対的に位置決めされるように磁気ヘ
ッドが固定される。そしてこれらのピンは、請求項２記
載のように、フイルム支持板をカメラボディに対して位
置決めする位置決めピンにも共用することができる。

【００１０】請求項３記載のカメラでは、前記ピンで規
制されるフイルム通路よりも幅広になるようにトンネル
壁が形成され、写真フイルムの側縁はトンネル壁の内側
でピンに接触して位置決めされる。これにより、ピンの
間から写真フイルムの先端がはみ出すようなことがあっ
ても、トンネル壁によって写真フイルムの先端はピンで
規制されるフイルム通路に戻されるようになる。さら
に、請求項４記載のカメラのように、写真フイルムの一
方の側縁に接触するピンについては、その接触面を平坦
面にして写真フイルムのガイド作用を高めることができ
る。

【００１１】また請求項５記載のカメラのように、ピン
の根元を取り囲むようにフイルム支持板に窪みを設ける
ことによって、ピンをフイルム支持板と一体に成形する
際にピンの根元が盛り上がることを防ぐことができる。
さらに請求項６記載のカメラでは、磁気ヘッドの読取
り，書き込み検査のために磁気テープを前記ピンでガイ
ドしながら走行させるときに、磁気テープの一方の側縁
を前記ピンの平坦面に押しつけて位置決めできるよう
に、フイルム支持板に治具挿入用の開口が形成されてい
る。

【００１２】

【実施例】図１は本発明のカメラの要部を示すものであ
る。写真フイルムが給送されるトンネルは、写真フイル
ムの露光範囲を規定するアパーチュア２を挟むように、
一対のトンネル壁３ａ，３ｂを形成した本体基部３と、
これにビス止めされる樹脂製のフイルム支持板４との間
に形成される。このフイルム支持板４には、磁気ヘッド
５が嵌入される開口（図示省略）、及び後述する検査時
に治具を挿入する一対の開口７ａ，７ｂがそれぞれ形成
されている。またフイルム支持板４の背面側（図におい
て上側）には、録再兼用型の磁気ヘッド５の他に、基板
８が接着される。なお、磁気ヘッド５はフイルム支持板
４に一体成形された一対のピン９ａ，９ｂを介して、後
述するピン２１ａ，２１ｂにそれぞれ位置決めされ、フ
イルム支持板４に接着される。

【００１３】この基板８には、磁気ヘッド５を駆動する
ドライバＩＣ１０、ドライバＩＣ１０を制御する制御Ｉ
Ｃ１１等が実装されている。この制御ＩＣ１１はカメラ
のシーケンス制御を行うＣＰＵ（図示省略）に接続され
ている。この制御ＩＣ１１は、撮影後のコマ送り毎にド
ライバＩＣ１１を介して磁気ヘッド５を駆動し、図２に
示す写真フイルム１５に形成された磁気記録層に、ＣＰ
Ｕから送られる撮影データを書き込む。なお、図におい
て、一点鎖線は撮影コマ１６を、二点鎖線は磁気ヘッド
５が摺接する範囲（記録トラック）１７を示し、ハッチ
ング部分はデータが書き込まれたデータ記録域１８をそ
れぞれ示す。

【００１４】図３はフイルム支持板の表側を示すもので
ある。このフイルム支持板４には、２個の円柱形状をし
たピン２０ａ，２０ｂと２個の直方体形状をしたピン２
１ａ，２１ｂが一体に形成されている。ピン２０ａと２
１ａとは、またピン２０ｂと２１ｂとは、距離ｈの間隔
で配置されており、これらの２組のピンにより、トンネ
ル内で給送される写真フイルム１５を、その幅方向に規
制する幅ｈのフイルム通路が形成される。

【００１５】このため、本発明のカメラでは給送中の写
真フイルム１５が、フイルム支持板４に形成されたピン
２０ａ，２０ｂ，２１ａ，２１ｂで幅方向を規制される
ので、フイルム支持板４を本体基部３に組み込むときに
生じるガタに起因するトラックズレやアジマスズレを排
除することができる。また、一定長のトンネル壁３ａ，
３ｂを距離ｈの間隔で形成するよりも、１組のピンを距
離ｈの間隔で形成する方が、幅精度を容易に高くできる
ので、本発明のカメラで給送される写真フイルムの蛇行
量は、トンネル壁３ａ，３ｂで規制されて給送される写
真フイルム１５の蛇行量よりも、より小さくすることが
できる。

【００１６】ピン２０ａ，２０ｂ，２１ａ及び２１ｂの
根元は、フイルム支持板４に形成された溝２２に囲まれ
ている。このようにすると、フイルム支持板４を成形す
る際に、ピン２０ａ，２０ｂ，２１ａ及び２１ｂの根元
が裾野状になるのを防止することができる。このため、
写真フイルム１５は給送中にその縁部が、図４に示すよ
うにフイルム支持板４から浮き上がることがないので、
縁部での平面性が確保されるようになる。

【００１７】前記アパーチュア２の上下には、図５に示
すように一対の内レール２５ａ，２５ｂが設けられてお
り、この一対の内レール２５ａ，２５ｂはフイルム支持
板４との間に写真フイルム１５を光軸方向に位置決めす
る。この内レール２５ａの上側には図６に示すように、
上述したピン２０ａ，２０ｂが嵌入される円形のガイド
穴２７ａ，２７ｂが、また内レール２０ｂの下側にはピ
ン２１ａ，２１ｂが嵌入される方形状のガイド穴２８
ａ，２８ｂがそれぞれ形成されている。なお、これらガ
イド穴２７ａ，２７ｂ，２８ａ，２８ｂは、ピン２０
ａ，２０ｂ，２１ａ，２１ｂの一部がいずれもトンネル
壁３ａ，３ｂの内側に突出するように、本体基部３に配
置する必要がある。このようにすると、給送中の写真フ
イルム１５はフイルム支持板４のピン２０ａ，２０ｂ，
２１ａ，２１ｂで規制されるようになるから、データの
書き込みを良好に行うことができる。

【００１８】また、一対の内レール２５ａ，２５ｂの外
側には、側面にトンネル壁３ａ，３ｂを形成した一対の
外レール２９ａ，２９ｂが形成されている。この一対の
トンネル壁３ａ，３ｂはトンネルの最大幅Ｈを規定し、
フイルム初期送りの際に、写真フイルム１５の先端がフ
イルム通路外に逸脱するのを防止する。

【００１９】このように構成されたフイルム支持板４の
作用について説明する。ピン９ａ，９ｂ，２０ａ，２０
ｂ，２１ａ及び２１ｂは、フイルム支持板４の成形時に
一体に形成される。このフイルム支持板４に磁気ヘッド
５がピン９ａ，９ｂを介して位置決めされ、接着剤を介
して固着される。この後、磁気ヘッド５の取り付け精度
の検査例えば図７に示す磁気ヘッド５のギャップ５ａと
ピン２１ａ，２１ｂのフイルム通路側の延長線３０（以
下、基準線という）との隔たりが適切か、また基準線３
０とギャップ５ａとの傾きが垂直であるかの検査を行
う。

【００２０】この検査では、まず図８に示すように、検
査用テープ３１をピン２１ａ，２１ｂに沿って、フイル
ム支持板４に載置する。この後、開口７ａ，７ｂから、
テーパ面が上部に形成された治具３２を挿入すると、検
査用テープ３１はピン２１ａ，２１ｂ側に幅寄せされ
る。このとき、ピン２１ａ，２１ｂは直方体形状をして
おり、検査用テープ３１と線接触するので、接触面にお
いて検査用テープ３１が撓むのを防止することができ
る。この状態で、検査用テープ３１を走行させ、磁気ヘ
ッド５から読み出される信号に基づいて、磁気ヘッド５
の取り付け精度の良否を判定する。以上説明したように
本発明では、磁気ヘッド５の取り付け精度の検査をカメ
ラの組立前に行うことができ、更には実際に即した検査
を行うことができる。

【００２１】この検査に合格したフイルム支持板４は、
各ピン２０ａ，２０ｂ，２１ａ，２１ｂが、各ガイド穴
２７ａ，２７ｂ，２８ａ，２８ｂにそれぞれ嵌入された
後、図示しないビスを介して、本体基部３に固着され
る。このため、フイルム支持板４はアパーチュア２の上
下左右方向に対して、適正な位置に位置決めされる。

【００２２】図９は上記フイルム支持板を内蔵したカメ
ラを底面、かつ後側から観たものである。このカメラ３
５の底面には、開閉自在なカートリッジ装填蓋３６及び
スライド自在な蓋開放ノブ３７が設けられている。この
蓋開放ノブ３７を図示の位置にスライドすると、フック
３８が外れて前記カートリッジ装填蓋３６が開放され、
カートリッジ収納室３９が露呈される。このカートリッ
ジ収納室３９には上述した最大幅Ｈのトンネルの開口４
０が形成されている。

【００２３】このカートリッジ収納室３９には、フイル
ム装填をカセット感覚で行なえるように、未使用時にも
写真フイルム１５の先端を内部に収納し、使用時にはス
プール４１を回動して、ポート部４２から外部に写真フ
イルム１５の先端を送り出すようにしたカートリッジ４
３が装填される。

【００２４】カートリッジ４３の装填後、カートリッジ
装填蓋３６が閉じられると、上記ＣＰＵがカートリッジ
収納室３９に設けられたフォークや、フイルム巻取り室
に設けられた巻取り軸を駆動して、フイルム初期送りが
自動的に行われる。このフイルム初期送りでは、まずフ
ォークが回動され、スプール４１を介して写真フイルム
１５の先端をポート部４２から外部に送り出される写真
フイルム１５の先端は、開口４０からトンネルに送りこ
まれる。なお、写真フイルム１５は初期送りの際にスム
ーズに給送されるように、図に示すように、その先端が
幅方向における中央部が突出した流線形に形成されてい
る。

【００２５】トンネルに送りこまれた写真フイルム１５
の先端は、トンネル壁３ａ，３ｂにガイドされて２個１
組のピン２０ａ，２１ａの間に送り込まれる。ところ
で、ピン２０ａは円形をしており、またピン２１ａは図
１０に示すように、写真フイルム１５の進入方向（図中
矢線方向）側から円弧部４６，ストレート部４７が形成
されているため、この送り込みはスムーズに行われる。
同様にして写真フイルム１５の先端がピン２０ｂ，２１
ｂの間に送り込まれる。なお、写真フイルム１５の先端
が２個１組のピン２０ａ，２１ａを通過後、フイルム通
路から逸脱することがあるが、この場合にはトンネル壁
３ａ，３ｂが写真フイルム１５の先端を規制するため、
ピン２０ｂ，２１ｂの間を確実に通過させる。なお、こ
の実施例ではピン２１ａの写真フイルム１５の進入方向
側に円弧部４６を形成したが、テーパであってもよい。

【００２６】以後、写真フイルム１５は、１組のピン２
０ａ，２１ａ及び１組のピン２０ｂ，２１ｂで両縁が規
制されるようになるから、フイルム支持板４に対して位
置決めされる。このフイルム支持板４には磁気ヘッド５
が位置決めされているので、給送中の写真フイルム１５
が蛇行しないときには、写真フイルム１５はは磁気ヘッ
ド５のギャップ５ｂに対して何時も垂直に送られ、また
磁気ヘッド５は写真フイルム１５の幅方向において、同
じ位置に対峙するようになる。この後、フイルム初期送
りが完了してアパーチュア２に写真フイルム１５の１コ
マ目がセットされる。

【００２７】撮影後コマ送りが行われると、ＣＰＵが制
御ＩＣ１１，トライバＩＣ１０を介して磁気ヘッド５を
駆動し、撮影時のデータを撮影コマ１６の下側のデータ
記録域１８に書き込む。ところで、給送中の写真フイル
ム１５が蛇行しない場合には、上述したように写真フイ
ルム１５が磁気ヘッド５のギャップ５ｂに対して何時も
垂直に送られ、また磁気ヘッド５は写真フイルム１５の
幅方向において、同じ位置に対峙するので、記録トラッ
ク１７は写真フイルム１５の縁に沿って平行となるか
ら、データを良好な状態で書き込むことができる。ま
た、給送中の写真フイルム１５が蛇行しても、ピン２０
ａ，２０ｂ，２１ａ，２１ｂにより、その蛇行を小さく
抑えることができるので、トラックズレやアジマスズレ
を小さく抑えて、データを良好に書き込むことができ
る。

【００２８】上記実施例のカメラ３５では、フイルム支
持板４を本体基部３に固定し、この間に写真フイルム１
５が給送されるトンネルを形成したが、このトンネルは
写真フイルム１５の給送をスムーズに行うとともに、写
真フイルム１５の平面性を確保するという２つの作用を
行う。このため、撮影時にはトンネルの隙間Ｄを狭く
し、またフイルム給送時には隙間Ｄを大きくしなければ
ならないという相反する動作を行わなけれならない。

【００２９】ところで図１１に示すように、ピン５０を
形成したフイルム支持板５１を本体基部３に光軸方向に
移動自在に取り付け、これをバネ５２で本体基部３方向
に付勢するとともに、前記ピン５０を磁歪素子、電歪素
子、ボイスコイル，バイメタル等の電磁気的な要素によ
り、長さが変化する材質で作製すると、撮影時には図１
１に示すようにピン５０の長さを短くして隙間Ｄを狭く
し、フイルム給送時には図１２に示すようにピン５０の
長さを長くし、隙間Ｄを大きくする理想のトンネルを実
現することができる。

【００３０】なお、上記実施例では磁気ヘッド５を介し
て写真フイルム１５に撮影データを良好に書き込ませた
が、本発明のカメラでは、写真フイルム１５に書き込ま
れたフイルム感度等のデータの読み込みも良好に行うこ
とができる。またこの実施例では、フイルム支持板４に
ピン２０ａ，２０ｂ，２１ａ，２１ｂを一体に形成した
が、これらをフイルム支持板４に固着しても同様な効果
を得ることができる。更にまた、上記実施例では検査用
テープ３１を走行させて磁気ヘッドの取り付け精度の検
査を行ったが、磁気記録層にデータを書き込んだ写真フ
イルム１５を走行させて検査をしても同様な効果を得る
ことができる。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の発
明では、磁気ヘッドが固着されたフイルム支持板に、写
真フイルムの各々の側縁にそれぞれ少なくとも２個所で
接触してフイルム通路を規制する少なくとも４本のピン
を固定したから、給送中の写真フイルムはフイルム支持
板で位置決めされるようになるから、フイルム支持板が
ガタ付いても、写真フイルムの蛇行によるアジマスズレ
を防止することができるので、写真フイルムの磁気記録
層からデータを良好に読み出したり、磁気記録層にデー
タを良好に書き込むことができる。

【００３２】また請求項２記載の発明では、前記ピンは
カメラボディに形成された位置決め穴に嵌入され、位置
決めピンとして共用されるので、フイルム支持板をカメ
ラボディに対して位置決めすることができる。また請求
項３記載の発明ではカメラボディに、前記露光枠を上下
に挟みかつ前記ピンで規制されるフイルム通路の幅より
も幅広にした一対のトンネル壁を形成し、またカメラボ
ディにフイルム支持板を組み付けるときに、前記各ピン
がトンネル壁の内側で写真フイルムのそれぞれの側縁に
接触させるようにしたので、フイルム初期送りの際に写
真フイルムの先端が２組のピンで規定されるフイルム通
路外に逸脱するのを防止することができる。

【００３３】請求項４記載の発明では写真フイルムの一
方の側縁に接触するピンは円柱であり、他方の側縁に接
触するピンは少なくとも写真フイルムとの接触部が平坦
面になっているから、フイルム給送時の負荷を軽減で
き、かつ給送方向を安定させることができる。

【００３４】請求項５記載の発明では、前記フイルム支
持板には、前記ピンの根元を取り囲むように窪みが形成
されているから、フイルム支持板を成形する際にピンの
根元が裾野状になるのを防止することができる。このた
め、写真フイルムは給送中にその縁部がフイルム支持板
が浮き上がることがないので、平面性が確保されるよう
になり、良好な磁気記録を行うことができる。

【００３５】請求項６記載の発明では、テスト用磁気テ
ープを走行させて磁気ヘッドの取付け精度を検査すると
きに、前記磁気テープを角柱のピンに押し当てる押当て
治具を挿入する開口をフイルム支持板に形成したから、
検査時に磁気テープをピンに確実に幅寄せして走行させ
ることができるので、磁気ヘッドで読み出した信号によ
り、磁気ヘッドの取付け精度を調べることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のカメラの要部を分解して示す斜視図で
ある。

【図２】本発明のカメラで、磁気記録層にデータが書き
込まれた写真フイルムを示す図である。

【図３】本発明のカメラのフイルム支持板を示す斜視図
である。

【図４】ピンが形成されたフイルム支持板をスライドす
る写真フイルムを示す図である。

【図５】本体基部とフイルム支持板に位置決めされた写
真フイルムを示す図である。

【図６】アパーチュアが形成された本体基部を示す図で
ある。

【図７】ピンで規定される基準線と磁気ヘッドのギャッ
プとの関係を示す図である。

【図８】磁気ヘッドの取り付け精度を検査するときに、
治具が行う作用を示す図である。

【図９】本発明のカメラの外観と、これに用いられるカ
ートリッジを示す図である。

【図１０】ピンの形状を拡大して示す図である。

【図１１】他の実施例における撮影時の本体基部とフイ
ルム支持板との位置関係を示す図である。

【図１２】図１１に示す本体基部とフイルム支持板との
フイルム給送時の位置関係を示す図である。

【符号の説明】

２アパーチュア３本体基部３ａ，３ｂトンネル壁４フイルム支持板５磁気ヘッド５ａギャップ７ａ，７ｂ開口１０ドライバＩＣ１５写真フイルム２０ａ，２０ｂ，２１ａ，２１ｂピン２２溝２９ａ，２９ｂ外レール３１検査用テープ３２治具３５カメラ４１スプール軸４３カートリッジ４６円弧部４７ストレート部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】カメラボディに形成された露光枠と写真
フイルムの背面を支持するフイルム支持板との間で写真
フイルムを給送し、写真フイルムの給送中に前記フイル
ム支持板に固定された磁気ヘッドで写真フイルムに形成
された磁気記録層からデータを読み出し、又は前記磁気
記録層にデータを書き込むようにしたカメラにおいて、前記フイルム支持板に、写真フイルムの各々の側縁にそ
れぞれ少なくとも２個所で接触してフイルム通路を規制
する少なくとも４本のピンを固定したことを特徴とする
カメラ。
【請求項２】前記ピンはカメラボディに形成された位
置決め穴に嵌入し、カメラボディに対してフイルム支持
板を位置決めすることを特徴とする請求項１記載のカメ
ラ。
【請求項３】カメラボディには、前記露光枠を上下に
挟みかつ前記ピンで規制されるフイルム通路の幅よりも
幅広にした一対のトンネル壁が形成され、前記各々のピ
ンはトンネル壁の内側で写真フイルムのそれぞれの側縁
に接触することを特徴とする請求項１記載のカメラ。
【請求項４】写真フイルムの一方の側縁に接触するピ
ンは円柱であり、他方の側縁に接触するピンは少なくと
も写真フイルムとの接触部が平坦面になっていることを
特徴とする請求項１記載のカメラ。
【請求項５】前記フイルム支持板には、前記ピンの根
元を取り囲むように窪みが形成されていることを特徴と
する請求項１記載のカメラ。
【請求項６】前記磁気ヘッドの読取り又は書き込みテ
スト用の磁気テープを走行させる際に、磁気テープの一
方の側縁が前記ピンの平坦面に当接するように磁気テー
プを位置決めする治具の挿入用開口が前記フイルム支持
板に形成されていることを特徴とする請求項４記載のカ
メラ。