JPH06322557A - 耐食性摺接部材およびその製造方法 - Google Patents
耐食性摺接部材およびその製造方法Info
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- JPH06322557A JPH06322557A JP10552593A JP10552593A JPH06322557A JP H06322557 A JPH06322557 A JP H06322557A JP 10552593 A JP10552593 A JP 10552593A JP 10552593 A JP10552593 A JP 10552593A JP H06322557 A JPH06322557 A JP H06322557A
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Abstract
期間動作が可能な、耐食性を保つ摺接部材を提供する。 【構成】 基材にNi−P、Ni−B、Ni−W等の析
出硬化型合金を非晶質状態で被膜形成し、非晶質状態を
残したままで、これらのNi化合物を上記被膜中に析出
した摺接部材。
Description
機構などに多用されるリンク機構の摺接部材に関し、特
にメンテナンスを必要としない耐食性の摺接部材及びそ
の製造方法に関する。
あり、図において、1は摺接部基材、8はグリースであ
る。さらに、図13は特開昭61ー171964号公報
に示された従来の摺接部材を示す断面図であり、図にお
いて、1は摺接部基材、9は硬質耐摩材、10は黒鉛で
ある。
接部基材1のままならば、例えば、リンク機構の摺接部
で、経年的に酸化劣化や腐食などが発生するだけでな
く、異常摩耗、焼付きが発生し、動作不良のような不具
合が発生する。そこでこれらの対策として、図12の例
のように、グリース8を設けることにより、基材の耐食
性を保つと同時に、摺接部材どうしが接触するのを避け
ようとする方法がとられている。また、図13の例のよ
うに、黒鉛10を内在させた摺接部基材1を用い、その
表面に多数の凹部を形成し、そこに硬質耐摩材9を充填
する方法がとられている。
に示す例のように、グリースを塗布したものでは、使用
環境や経年的な酸化により劣化し、これに起因して動作
特性を損なうだけでなく、動作不良をおこすこともあ
り、定期的なグリース補給という保守点検をしなければ
ならない等の問題がある。また、図13に示す例では、
摺接部材の製造が面倒でコストが高くなるだけでなく、
耐食性に乏しいため、経年的に劣化する等の問題があ
る。
るためになされたもので、リンク機構等の摺接部材にグ
リースを塗布することなく、メンテナンスなしで長期間
に渡って動作特性を安定させ、製作が容易な耐食性の摺
接部材を得ることを目的とする。
係る耐食性摺接部材は、基材表面に耐食性被膜と耐摩耗
性被膜の二層構造被膜を形成したものである。
材は、Ni基析出硬化型合金のNi化合物が析出した非
晶質状態のNi基合金の被膜を基材に形成したものであ
る。
材は、基材に施された耐食性被膜内部の硬質粒子の分散
密度が、被膜表面より基材近傍の方が多くなるように、
分散密度に勾配がある硬質粒子をもつ耐食性被膜を形成
したものである。
材は、PもしくはBあるいはWとNiの金属間化合物か
らなる微細粒子を、基材近傍の分散密度が被膜表面の分
散密度より大きくなるように密度勾配を設けた微細分散
粒子を含んだ構造を持つNi基合金からなる被膜を基材
に形成したものである。
材は、基材に施された耐食性被膜内部の自己潤滑性粒子
の分散密度が基材近傍より被膜表面の方が多くなるよう
に、分散密度に勾配がある自己潤滑性粒子をもつ耐食性
被膜を形成したものである。
材は、基材に施された耐食性被膜内部の硬質粒子の分散
密度が被膜表面より基材近傍の方が多くなるように、分
散密度に勾配がある硬質粒子をもち、かつ、基材に施さ
れた耐食性被膜内部の自己潤滑性粒子の分散密度が、基
材近傍より被膜表面の方が多くなるように、分散密度に
勾配がある自己潤滑性粒子をもつ耐食性被膜を形成した
ものである。
材の製造方法は、電気めっき被膜形成途中に電流密度を
小さくした過程をもった70at%以上のW濃度をもつ
Co−W合金電気めっき被膜を基材に被膜することによ
り、同一めっき液のままで、基材の上に耐食性めっき被
膜を形成した表面に耐摩耗性のめっき被膜を形成したも
のである。
材の製造方法は、基材にNi基析出硬化型合金を非晶質
状態のままで被膜形成した後、上記被膜に光照射し、非
晶質Niを残した状態で、これらのNi化合物を上記被
膜中に析出したものである。
材の製造方法は、基材にNiを非晶質状態のままで被膜
形成した後、イオンを注入し、上記被膜中に非晶質Ni
を残した状態で、これらのNi化合物を上記被膜中に析
出したものである。
部材の製造方法は、硬質粒子を懸濁させためっき液中に
基材を浸漬し、被膜形成中に硬質粒子を含まないめっき
液を追加することにより、めっき液中の硬質粒子濃度を
減少させ、上記被膜中の硬質粒子に密度勾配を形成した
ものである。
部材の製造方法は、基材にNi基析出硬化型合金を被膜
形成する時にめっき液のNi化合物の濃度を変化させる
ことにより、被膜表面になるにつれて、Ni化合物の含
有率を小さくなるように被膜形成した後、加熱処理を加
えることにより、Ni化合物の微細粒子に密度勾配を持
たせて析出したものである。
部材の製造方法は、自己潤滑性粒子を懸濁させためっき
液中に基材を浸漬し、被膜形成中に自己潤滑性粒子を多
く含むめっき液を追加することにより、めっき液中の自
己潤滑性粒子濃度を増加させ、上記被膜中の自己潤滑性
粒子に密度勾配を形成したものである。
部材の製造方法は、金属を被覆した硬質粒子となにも被
覆していない自己潤滑性粒子を懸濁した電気めっき液中
に基材を浸漬し被膜を形成したものである。
は、耐食性被膜の表面に耐摩耗性被膜を持つ構造をなし
ているので、リンク機構等が動作しても耐摩耗性被膜の
存在のため摩耗しにくくなり、耐食性が長期間維持でき
る。
材は、P、B、W等のNi化合物が析出した構造を持つ
ことにより、被膜層全体としての硬度を向上させ、耐摩
耗性を向上させられるので、非晶質のNi被膜の耐食性
を長期間維持できる。
材は、耐食性被膜の基板近傍に硬質粒子が多く存在して
いるため、摺接部材で負荷する力により作用する被膜内
部の応力が緩和され、リンク機構等が動作しても、耐食
性を長期間維持できる。
材は、P、B、W等のNi化合物が基板近傍に多く析出
しているため、摺接部材で負荷する力により作用する被
膜内部の応力が緩和され、リンク機構等が動作しても、
非晶質のNi被膜の耐食性を長期間維持できる。
材は、耐食性被膜の表面に自己潤滑性粒子が多く存在し
ているため、リンク機構等の動作が円滑に行われ、耐食
性の被膜が剥がれにくくなり、耐食性を長期間維持でき
る。
材は、耐食性被膜の基板近傍に硬質粒子が多く存在して
いるため、摺接部材で負荷する力により作用する被膜内
部の応力が緩和され、さらに、被膜の表面に自己潤滑性
粒子が多く存在しているため、リンク機構等の動作が円
滑に行われ、耐食性の被膜が剥がれにくくなり、耐食性
を長期間維持できる。
材の製造方法は、70at%以上のW濃度を持つCo−
W合金を基材に電気めっきで被膜することにより耐食性
被膜を形成し、さらに、その電気めっきの電流密度を小
さくすることにより、耐食性被膜の表面に耐摩耗性被膜
を形成するので、同一のめっき液を使用した簡単な製造
方法になり、耐食性を長期間維持できる。
材の製造方法は、Ni−P、Ni−B、Ni−W等の析
出硬化型合金を被膜形成した後、YAG、CO2等のレ
ーザを上記被膜に照射するため、耐食性の非晶質Niが
存在した状態で、P、B、W等のNi化合物を上記被膜
中に析出形成するため被膜全体としての硬度が向上する
ので、簡単な被膜の製造で耐食性を長期間維持できる。
材の製造方法は、Ni基合金、もしくは、Niを被膜形
成した後、イオン注入装置により、P、B、W等のイオ
ンを上記被膜に注入することにより、耐食性の非晶質N
iが存在した状態で、P、B、W等のNi化合物を上記
被膜中に析出形成するため被膜全体としての硬度が向上
するので、簡単な被膜の製造で耐食性を長期間維持でき
る。
部材の製造方法は、硬質粒子が懸濁した耐食性のめっき
液中に基材を浸漬し、被膜の形成の進行に伴って、めっ
き液中の硬質粒子の濃度を減少させるているので、摺接
部材で負荷する力により作用する被膜内部の応力が緩和
されるので、簡単な製造で耐食性を長期間維持できる。
部材の製造方法は、Ni−P、Ni−B,Ni−W等の
析出硬化型合金を基材近傍から被膜表面になるにつれ
て、P、B、W等の含有率を小さくなるように被覆した
後、加熱処理により、P、B、W等のNi化合物を密度
勾配を設けて析出させているので、摺接部材で負荷する
力により作用する被膜内部の応力が緩和されるので、簡
単な製造で耐食性を長期間維持できる。
部材の製造方法は、自己潤滑性粒子が懸濁した耐食性の
めっき液中に基材を浸漬し、被膜の形成の進行に伴っ
て、めっき液中の自己潤滑性粒子の濃度を増加させるて
いるので、潤滑性がよくなり、リンク機構等の動作が円
滑に行われるので、被膜の損傷を防ぐことになり、簡単
な製造で耐食性を長期間維持できる。
部材の製造方法は、粒子表面に金属が被覆されている硬
質粒子となにも被覆していない自己潤滑性粒子の各々が
懸濁した電気めっき液中に基材を浸漬し被膜を形成する
ため、導電性をもった金属を被覆した硬質粒子が基材近
傍に多く存在し、表面になるにつれて自己潤滑性粒子が
多く存在するようになるため、潤滑性がよくなり、リン
ク機構等の動作が円滑に行われ、被膜の損傷を防ぎ、か
つ、基材近傍の硬質粒子のため摺接部材で負荷する力に
より作用する被膜内部の応力が緩和されるので、簡単な
製造で耐食性を長期間維持できる。
る。 実施例1.請求項1に記載の発明における耐食性摺接部
材の一実施例であり、図1はこの発明を示す断面図で、
図において、1は摺接部基材でこの場合は鉄鋼材料であ
り、2は耐食性被膜でこの場合はCr系非晶質合金電気
めっきであり、3は耐摩耗性被膜でこの場合はTiNの
イオンプレーティングである。
摺接部材が摺動するが、3のTiNの耐摩耗性被膜があ
るため、被膜は摩耗しにくくなる。また、経年的な耐食
性は2のCr系非晶質合金電気めっきで摺接基材1が保
護されている。さらに耐摩耗性被膜3が耐食性被膜2の
表面側にあるため、耐食性被膜2は損傷せず、耐食性を
長期間保つことができるようになる。
が5〜50ミクロン、TiNのイオンプレーティングの
膜厚は、1ミクロン以上あれば十分に効果がある。ま
た、摺接部基材は鉄鋼材料に限らないことはいうまでも
ない。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例1との
相違点に限って説明する。
系非晶質合金電気めっきとしたが、Cr系非晶質合金無
電解めっきでもよく、Ni系非晶質合金電気めっき、N
i系非晶質合金無電解めっき等であってもよく、また、
耐摩耗性被膜3としてTiNのイオンプレーティングだ
けでなく、TiCやTiNやダイヤモンドのような高硬
度の被膜であればよく、上記実施例1と同様の効果を奏
する。
耐食性摺接部材の一実施例であり、図2はこの発明を示
す断面図で、図において、1は摺接部基材でこの場合は
鉄鋼材料のSUS440C(JIS規格)であり、2は
耐食性被膜でこの場合は膜厚50ミクロンのNi−Pの
非晶質合金無電解めっきであり、4はNi化合物でこの
場合はNi3Pである。
摺接部材が摺動するが、4のNi3Pが析出しているた
め、耐食性被膜である3のNi−Pの非晶質合金無電解
めっきの被膜全体としての硬度が向上し、例えば41J
/cm2のYAGレーザを照射しNi3Pを析出させる
と、被膜全体のマイクロビッカース硬度は約900Hv
(実測値)になるため、被膜全体としての耐摩耗性が向
上し、Ni−Pの非晶質合金無電解めっき部分が摺動に
よっても損傷しにくくなり、その耐食性が長期間保たれ
ることになる。なお、摺接部基材は鉄鋼材料に限らない
ことはいうまでもない。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例3との
相違点に限って説明する。
解めっきの膜厚は50ミクロンであったが、5ミクロン
以上の膜厚であれば上記実施例3と同様の効果を奏す
る。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例3との
相違点に限って説明する。
−Pの非晶質無電解めっきとしたが、Ni−Pの非晶質
電気めっきでもよく、Ni−Bの非晶質無電解めっき、
Ni−Bの非晶質電気めっき、Ni−Wの非晶質無電解
めっき、Ni−Wの非晶質電気めっきであってもよい。
また、Ni−Pの無電解めっき及び電気めっきの場合に
は、Ni化合物4は、Ni3Pでなくても、Ni5P
2、Ni8P3等NiとPとの化合物であれば、何でも
よい。さらに、Ni−Bの無電解めっき及び電気めっき
の場合もNi化合物4は、NiとBとの化合物であれ
ば、何でもよく、Ni−Wの無電解めっき及び電気めっ
きの場合もNi化合物4は、NiとWとの化合物であれ
ば、何でもよい。また、それらの耐食性被膜の膜厚は実
施例4で記述したように5ミクロン以上であればよい。
何れの場合でも上記実施例3と同様の効果を奏する。
耐食性摺接部材の一実施例であり、図3はこの発明を示
す断面図で、図において、1は摺接部基材でこの場合は
銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は膜厚40ミ
クロンの非晶質Niの無電解めっきであり、5は硬質粒
子でこの場合は直径5〜10ミクロンのSiC粒子であ
る。
摺接部材が摺動するが、基材近傍に多く存在するSiC
粒子のため、摺接部材で負荷しなければならない力によ
り作用する被膜内部の応力が緩和され、耐食性を持った
非晶質Niの無電解めっきが摺動によってもあまり損傷
を受けずに長期間保たれるようになる。なお、摺接部基
材は銅合金に限らないことはいうまでもない。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施6との相
違点に限って説明する。
40ミクロンの非晶質Ni無電解めっきとしたが、膜厚
は15ミクロン以上であれば、上記実施例6と同様の効
果を奏する。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例6との
相違点に限って説明する。
〜10ミクロンのSiCとしたが、同程度の直径であれ
ば、ダイヤモンドやSiO2、Al2O3、ZrO2、
TiO2、Cr3C2、WC、B4C等であってもよ
い。また、膜厚は実施例7で記述したように15ミクロ
ン以上であればよい。何れの場合でも上記実施例6と同
様の効果を奏する。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施6との相
違点に限って説明する。
質Ni無電解めっきとしたが、Ni−PやNi−W等の
非晶質のNi基無電解めっきでもよく、非晶質のNi基
電気めっき、非晶質Cr基無電解めっき、非晶質Cr基
電気めっき等でも、膜厚が15ミクロン以上であればよ
い。また、実施例8で記述したように硬質粒子はSi
C、ダイヤモンド、SiO2、Al2O3、ZrO2、
TiO2、Cr3C2、WC、B4C等であってもよ
い。何れの場合でも上記実施例6と同様の効果を奏す
る。
る耐食性摺接部材の一実施例であり、図4はこの発明を
示す断面図で、図において、1は摺接部基材でこの場合
は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は膜厚40
ミクロンの非晶質Ni−P無電解めっきであり、6はN
i化合物でこの場合はNi3Pである。
摺接部材が摺動するが、析出したNi3Pのため耐食性
の被膜である非晶質Ni−P無電解めっきの硬度が被膜
全体として向上し、とりわけ、基材近傍にNi3Pの析
出物が多いため、基材近傍に近ずくにつれて被膜硬度が
上昇する。また、Ni3Pの析出のため被膜内部の応力
が緩和され、摺動に伴う被膜全体としての損傷が少なく
なり、耐食性が長く保たれるようになる。なお、摺接部
基材は銅合金に限らないのはいうまでもない。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施10と
の相違点に限って説明する。
解めっきの膜厚は40ミクロンであったが、5ミクロン
以上の膜厚であれば上記実施例10と同様の効果を奏す
る。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例10
との相違点に限って説明する。
−Pの非晶質無電解めっきとしたが、Ni−Pの非晶質
電気めっきでもよく、Ni−Bの非晶質無電解めっき、
Ni−Bの非晶質電気めっき、Ni−Wの非晶質無電解
めっき、Ni−Wの非晶質電気めっきであってもよい。
また、Ni−Pの無電解めっき及び電気めっきの場合に
は、Ni化合物4は、Ni3Pでなくても、Ni5P
2、Ni8P3等NiとPとの化合物であれば、何でも
よい。さらにNi−Bの無電解めっき及び電気めっきの
場合もNi化合物4は、NiとBとの化合物であれば何
でもよく、Ni−Wの無電解めっき及び電気めっきの場
合もNi化合物6は、NiとWとの化合物であれば、何
でもよい。また、それらの膜厚は実施例11で記述した
ように5ミクロン以上であればよい。何れの場合でも上
記実施例10と同様の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の一実施例であり、図5はこの発明を
示す断面図で、図において1は摺接部基材で、この場合
は銅合金であり、2は耐食性被膜で、この場合は膜厚4
0ミクロンの非晶質Ni無電解めっきであり、7は自己
潤滑性粒子で、この場合は5〜15ミクロンの4ふっ化
エチレン重合体(PTFE)粒子である。
摺接部材が摺動するが、被膜表面に多く存在する自己潤
滑性粒子のために、機構等の動作が円滑に行われるよう
になり、被膜内部に多く存在する耐食性の非晶質Ni無
電解めっきが剥がれにくくなり、その耐食性を長く保つ
ようになる。なお、摺接部基材は銅合金に限らないのは
いうまでもない。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施13と
の相違点に限って説明する。
厚40ミクロンの非晶質Ni無電解めっきとしたが、膜
厚は15ミクロン以上であれば、上記実施例13と同様
の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例13
との相違点に限って説明する。
は直径5〜15ミクロンのPTFEとしたが、同程度の
直径であれば、グラファイトや(CF)x、MoS2、
BN等であってもよい。また、膜厚は15ミクロン以上
であればよい。何れの場合でも上記実施例132と同様
の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施13と
の相違点に限って説明する。
晶質Ni無電解めっきとしたが、Ni−PやNi−W等
の非晶質のNi基無電解めっきでもよく、非晶質のNi
基電気めっき、非晶質Cr基無電解めっき、非晶質Cr
基電気めっき等でも、膜厚が15ミクロン以上であれば
よい。また、自己潤滑性粒子はPTFE、グラファイト
や(CF)x、MoS2、BN等であってもよい。何れ
の場合でも上記実施例13と同様の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の一実施例であり、図6はこの発明を
示す断面図で、図において、1は摺接部基材でこの場合
は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は膜厚40
ミクロンの非晶質Niの無電解めっきであり、5は硬質
粒子でこの場合は直径5〜10ミクロンのSiC粒子で
あり、7は自己潤滑性粒子で、この場合は直径5〜15
ミクロンのポリテトラフルオエチレン(PTFE)であ
る。
摺接部材が摺動するが、基材近傍に多く存在するSiC
粒子のため、摺接部材で負荷しなければならない力によ
り作用する被膜内部の応力が緩和され、また、被膜表面
に多く存在するPTFE粒子のため機構等の動作が円滑
に行われ、被膜の主成分である耐食性を持った非晶質N
iの無電解めっきが、摺動によってもあまり損傷を受け
ずに長期間保たれるようになる。なお、摺接部基材は銅
合金に限らないのはいうまでもない。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施17と
の相違点に限って説明する。
厚40ミクロンの非晶質Ni無電解めっきとしたが、膜
厚は15ミクロン以上であれば、上記実施例17と同様
の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例17
との相違点に限って説明する。
5〜10ミクロンのSiCとしたが、同程度の直径であ
れば、ダイヤモンドやSiO2、Al2O3、ZrO
2、TiO2、Cr3C2、WC、B4C等であって
も、さらに自己潤滑性粒子7には直径5〜15ミクロン
のPTFE粒子としたが、同程度の直径であれば、グラ
ファイトや(CF)x、MoS2、BN等であってもよ
い。また、膜厚は15ミクロン以上であればよい。何れ
の場合でも上記実施例17と同様の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施17と
の相違点に限って説明する。
晶質Ni無電解めっきとしたが、Ni−PやNi−W等
の非晶質のNi基無電解めっきでもよく、非晶質のNi
基電気めっき、非晶質Cr基無電解めっき、非晶質Cr
基電気めっき等でも、膜厚が15ミクロン以上であれば
よい。また、硬質粒子はSiC、ダイヤモンド、SiO
2、Al2O3、ZrO2、TiO2、Cr3C2、W
C、B4C等であってもよく、さらに自己潤滑性粒子は
PTFE、グラファイト、(CF)x、MoS2、BN
等であってもよい。何れの場合でも上記実施例17と同
様の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図1は
この発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を示
す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの場
合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶質
のW−Coの電気めっきであり、3は結晶質のW−Co
の電気めっきである。
度と浴濃度をパラメータにしためっき被膜の結晶状態を
示す図である。図中のAm.は非晶質状態を示し、Cr
y.は結晶質状態を示し、Mix.はこれらの混合状態
を示す。図7から明らかなように、70at%以上のW
濃度を持つCo−W合金の電気めっきでは、めっき製造
中の電流密度によって非晶質状態になったり、結晶質状
態なったりすることができる。
o−W合金の電気めっき被膜形成中に、例えば、80a
t%のW濃度の場合に電流密度を60A/dm2から1
0A/dm2に減少すれば、基材の上には非晶質のCo
−W電気めっきが形成された上に結晶質のCo−W電気
めっきが形成される。非晶質のCo−W電気めっきは耐
食性があり、結晶質のCo−W電気めっきは耐摩耗性が
あるので、基材表面の上に耐食性被膜を形成した後、さ
らに、耐摩耗性被膜を形成することができる。その結
果、耐食性を長期間保つことができるようになる。な
お、摺接部基材は銅合金に限らないのはいうまでもな
い。
る耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図2は
この発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を示
す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの場
合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶質
のNi−Pの無電解めっきであり、3はNi化合物でこ
の場合はNi3Pの析出物である。
Pめっきを50ミクロンだけ施し、その後、41J/c
m2の強度を持つYAGレーザを上記めっき表面に照射
する。図8はこの実施例による被膜層の結晶構造を示す
X線回折結果のグラフで、縦軸がX線強度、横軸はブラ
ッグ角の2倍を表している。この図から明らかなよう
に、被膜層には、Ni3Pが析出していることがわか
る。このNi3Pが図2中のNi化合物である。また、
図8からNiは十分に結晶化しておらず、非晶質のNi
が残存していることがわかる。そのため、Ni3Pが非
晶質Ni被膜中に析出し、被膜全体の硬度を向上させ、
耐摩耗性を向上させ、かつ、非晶質のNi被膜により耐
食性が保たれる効果がある。
非晶質Ni−P無電解めっきを一例として示したが、実
施例5で記述したように、耐食性被膜2にはNi−Pの
非晶質無電解めっき以外に、Ni−Pの非晶質電気めっ
きでもよく、Ni−Bの非晶質無電解めっき、Ni−B
の非晶質電気めっき、Ni−Wの非晶質無電解めっき、
Ni−Wの非晶質電気めっきであってもよい。また、摺
接部基材は銅合金に限らないのはいうまでもない。
る耐食性摺接部材の製造方法の他の実施例であり、前記
実施例22との相違点に限って説明する。
は50ミクロンとしたが、5ミクロン以上でればよく、
また、YAGレーザの強度は41J/cm2としたが、
Ni3Pが析出するに十分なビームエネルギーであれ
ば、非晶質Niが残存した状態でNi3Pが析出するた
め、十分に効果がある。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例22
との相違点に限って説明する。
せるために41J/cm2のYAGレーザを用いたが、
Ni3Pが析出するに十分なビームエネルギーを持つC
O2レーザであっても上記実施例22と同等の効果を奏
する。
る耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図2こ
の発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を示す
断面図である。図において、1は摺接部基材でこの場合
は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶質の
Ni−Pの無電解めっきであり、3はNi化合物でこの
場合はNi3Pの析出物である。
っきを施し、その後、Pイオンをイオン注入装置によっ
て被膜に注入する。その結果、被膜内にNi化合物を形
成することができる。そのため、Ni3Pが非晶質Ni
被膜中に析出し、被膜全体の硬度を向上させ、耐摩耗性
を向上させ、かつ、非晶質のNi被膜により耐食性が保
たれる効果がある。なお、摺接部基材は銅合金に限らな
いのはいうまでもない。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例25
との相違点に限って説明する。
り注入したイオンはPイオンであったが、BイオンやW
イオンであっても、BとNiとの化合物やWとNiとの
化合物が非晶質Ni被膜に形成されるだけであり、上記
実施例25と同等の効果を奏する。
ける耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図3
はこの発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を
示す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの
場合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶
質のNiの無電解めっきであり、5は硬質粒子でこの場
合はSiC粒子である。
散させた場合のめっき液中の粒子濃度と被膜の粒子含有
率との関係を示した図である。図9から明らかなよう
に、めっき液の濃度を減少させることにより、被膜中の
SiC含有率が小さくなることがわかる。
C濃度を200g/lから25g/lになるように変化
させると、具体的にはSiCを含まないめっき液をめっ
き被膜中にめっき液に多量に注ぐことにより、被膜内で
SiC粒子の含有率を変化させることができ、被膜表面
ではSiCの濃度を小さく形成することができる。その
結果、基材近傍にはSiCが多く存在することになり、
摺接部材で負荷する力により作用する被膜内部の応力が
緩和され、機構等が動作しても耐食性を長期間保つこと
ができるようになる。なお、摺接部基材は銅合金に限ら
ないのは言うまでもない。
iCを取り上げたが、ダイヤモンドやSiO2 、Al2
O3、ZrO2 、TiO2 、Cr3C2、WC、B4C 等
の他の硬質粒子であっても図9と同様の傾向をもつた
め、本実施例と同様の効果を奏する。
ける耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図4
はこの発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を
示す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの
場合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶
質のNiーPの無電解めっきであり、6はNi化合物で
ある。
っき液のpHとP含有率との関係を示した図である。図
10から明かなように、pHの濃度が増加することによ
り、P含有率が減少していることがわかる。
を3.5wt%から5.5wt%に変化させると、被膜
内でPの含有率を変化させることができ、被膜表面では
Pの濃度を小さく形成することができる。その結果、め
っき被膜形成後、加熱処理を加えることにより析出する
NiとPとの化合物の被膜内部の分布が図11に示すよ
うな勾配を形成する。そのため、摺接部材で負荷する力
により作用する被膜内部の応力がかんわされ、機構等が
どうさしても、非晶質Ni被膜の耐食性を長期間保つこ
とができるようになる。なお、摺接部基材は銅合金に限
らないのはいうまでもない。
非晶質のNi−Pの無電解めっきを示したが、非晶質の
Ni−Pの電気めっき、非晶質のNi−Bの無電解や電
気のめっき、非晶質のNi−Wの無電解や電気のめっき
でも図10のような傾向を示すため、本実施例と同様の
効果を奏する。
ける耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図5
はこの発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を
示す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの
場合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶
質のNiの無電解めっきであり、7は自己潤滑性粒子で
ある。
わち、めっき液中の粒子濃度を上げると被膜に形成され
る粒子含有率が増大する傾向がある。
潤滑性粒子の濃度を増加させると、具体的には自己潤滑
性粒子だけをめっき被膜中のめっき液に多量に追加する
ことにより、被膜内で自己潤滑性粒子の含有率を変化さ
せることができ、被膜表面では自己潤滑性粒子の濃度を
大きく形成することができる。その結果、被膜表面に自
己潤滑性粒子を多く存在することになり、機構等の動作
が円滑に行われ、耐食性被膜が剥がれにくくなり、耐食
性を長期間保つことができるようになる。なお、摺接部
基材は銅合金に限らないのはいうまでもない。
非晶質のNiの無電解めっきの場合を示したが、非晶質
のNi基の無電解や電気めっきであればよく、さらに、
非晶質のCr基の無電解や電気めっきでも、本実施例と
同様の効果を奏する。
ける耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図6
はこの発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を
示す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの
場合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶
質のNiの無電解めっきであり、5は硬質粒子であり、
7は自己潤滑性粒子である。
傾向、すなわち、めっき液中の粒子濃度を上げると被膜
に形成される粒子含有率が増大する傾向がある。
粒子の濃度を減少させ、かつ、自己潤滑性粒子の濃度を
増加させると、被膜内で硬質粒子と自己潤滑性粒子のそ
れぞれの含有率を変化させることができ、基材近傍では
硬質粒子の濃度を大きくし、被膜表面では自己潤滑性粒
子の濃度を大きく形成することができる。その結果、潤
滑性がよくなり、被膜の損傷を防ぎ、かつ、基材近傍の
硬質粒子にため被膜内部の応力が緩和され、耐食性を長
期間保つことができるようになる。
よれば、耐食性被膜の表面に耐摩耗性被膜が形成されて
いるために、耐食性被膜の損傷が少なくなり、耐食性を
長期間保つことができる。
出したNi化合物のために、被膜全体としての硬度が上
昇するので、非晶質のNi被膜の耐食性を長期間保つこ
とができる。
材近傍に多く存在する硬質粒子のために、摺接部で負荷
する力の作用する被膜内部の応力が緩和され、非晶質の
Ni被膜の耐食性を長期間保つことができる。
度勾配をもたせて析出させたNi化合物のために、基材
近傍の硬度が被膜表面の硬度より大きくなり、非晶質の
Ni被膜の耐食性を長期間保つことができる。
膜表面に多く存在する自己潤滑性粒子のために、摺動を
円滑に動作させることになり、非晶質のNi被膜の耐食
性を長期間保つことができる。
材近傍に多く存在する硬質粒子と被膜表面に多く存在す
る自己潤滑性粒子のために、負荷力により作用する被膜
内部の応力が緩和され、かつ、摺動を円滑に動作させる
ことになり、非晶質のNi被膜の耐食性を長期間保つこ
とができる。
一のめっき液で耐食性と耐摩耗性の被膜を形成すること
ができ、耐食性を長期間保つことができ、簡単に低コス
トで製造できる効果がある。
晶質Ni被膜の中に簡単に、かつ、自由にNi化合物を
形成することができ、耐食性を長期間保つことができる
効果がある。
晶質Ni被膜の中に簡単に、かつ、自由にNi化合物を
形成することができ、耐食性を長期間保つことができる
効果がある。
めっき被膜形成の一プロセスとして簡単に取り込むこと
ができ、低コストで製造でき、耐食性を長期間保つこと
ができる効果がある。
めっき被膜形成の一プロセスとして簡単に取り込むこと
ができ、低コストで製造でき、耐食性を長期間保つこと
ができる効果がある。
めっき被膜形成の一プロセスとして簡単に取り込むこと
ができ、低コストで製造でき、耐食性を長期間保つこと
ができる効果がある。
めっき被膜形成の一プロセスとして簡単に取り込むこと
ができ、低コストで製造でき、耐食性を長期間保つこと
ができる効果がある。
示す断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
を示す断面図である。
を示す断面図である。
を示す断面図である。
気めっきの電流密度と浴濃度をパラメータにしためっき
被膜の結晶状態を示す説明図である。
を示すX線回折結果の説明図である。
Cを分散させた場合のめっき液中の粒子濃度と被膜の粒
子含有率との関係を説明した説明図である。
HとP含有率との関係を説明した説明図である。
化合物の被膜内部の分布を説明した説明図である。
機構などに多用されるリンク機構の摺接部材に関し、特
にメンテナンスを必要としない耐食性の摺接部材及びそ
の製造方法に関する。
あり、図において、1は摺接部基材、8はグリースであ
る。さらに、図13は特開昭61ー171964号公報
に示された従来の摺接部材を示す断面図であり、図にお
いて、1は摺接部基材、9は硬質耐摩材、10は黒鉛で
ある。
接部基材1のままならば、例えば、リンク機構の摺接部
で、経年的に酸化劣化や腐食などが発生するだけでな
く、異常摩耗、焼付きが発生し、動作不良のような不具
合が発生する。そこでこれらの対策として、図12の例
のように、グリース8を設けることにより、基材の耐食
性を保つと同時に、摺接部材どうしが接触するのを避け
ようとする方法がとられている。また、図13の例のよ
うに、黒鉛10を内在させた摺接部基材1を用い、その
表面に多数の凹部を形成し、そこに硬質耐摩材9を充填
する方法がとられている。
に示す例のように、グリースを塗布したものでは、使用
環境や経年的な酸化により劣化し、これに起因して動作
特性を損なうだけでなく、動作不良をおこすこともあ
り、定期的なグリース補給という保守点検をしなければ
ならない等の問題がある。また、図13に示す例では、
摺接部材の製造が面倒でコストが高くなるだけでなく、
耐食性に乏しいため、経年的に劣化する等の問題があ
る。
るためになされたもので、リンク機構等の摺接部材にグ
リースを塗布することなく、メンテナンスなしで長期間
に渡って動作特性を安定させ、製作が容易な耐食性の摺
接部材を得ることを目的とする。
係る耐食性摺接部材は、基材表面に耐食性被膜と耐摩耗
性被膜の二層構造被膜を形成したものである。
材は、Ni化合物が析出した非晶質状態のNi、または
Ni基析出硬化型合金よりなる被膜を、基材に形成した
ものである。
材は、基材に施された耐食性被膜内部の硬質粒子の分散
密度が、被膜表面より基材近傍の方が多くなるように、
分散密度に勾配がある硬質粒子をもつ耐食性被膜を形成
したものである。
材は、PもしくはBあるいはWとNiの金属間化合物か
らなる微細粒子を、基材近傍の分散密度が被膜表面の分
散密度より大きくなるように密度勾配を設けた微細分散
粒子を含んだ構造を持つNi基合金からなる被膜を基材
に形成したものである。
材は、基材に施された耐食性被膜内部の自己潤滑性粒子
の分散密度が基材近傍より被膜表面の方が多くなるよう
に、分散密度に勾配がある自己潤滑性粒子をもつ耐食性
被膜を形成したものである。
材は、基材に施された耐食性被膜内部の硬質粒子の分散
密度が被膜表面より基材近傍の方が多くなるように、分
散密度に勾配がある硬質粒子をもち、かつ、基材に施さ
れた耐食性被膜内部の自己潤滑性粒子の分散密度が、基
材近傍より被膜表面の方が多くなるように、分散密度に
勾配がある自己潤滑性粒子をもつ耐食性被膜を形成した
ものである。
材の製造方法は、電気めっき被膜形成途中に電流密度を
小さくした過程をもった70at%以上のW濃度をもつ
Co−W合金電気めっき被膜を基材に被膜することによ
り、同一めっき液のままで、基材の上に耐食性めっき被
膜を形成した表面に耐摩耗性のめっき被膜を形成したも
のである。
材の製造方法は、基材にNi基析出硬化型合金を非晶質
状態のままで被膜形成した後、上記被膜に光照射し、非
晶質Niを残した状態で、これらのNi化合物を上記被
膜中に析出したものである。
材の製造方法は、基材にNiを非晶質状態のままで被膜
形成した後、イオンを注入し、上記被膜中に非晶質Ni
を残した状態で、これらのNi化合物を上記被膜中に析
出したものである。
部材の製造方法は、硬質粒子を懸濁させためっき液中に
基材を浸漬し、被膜形成中にめっき液中の硬質粒子濃度
を減少させ、上記被膜中の硬質粒子に密度勾配を形成し
たものである。
部材の製造方法は、基材にNi基析出硬化型合金を被膜
形成する時にめっき液のNi化合物の濃度を変化させる
ことにより、被膜表面になるにつれて、Ni化合物の含
有率を小さくなるように被膜形成した後、加熱処理を加
えることにより、Ni化合物の微細粒子に密度勾配を持
たせて析出したものである。
部材の製造方法は、自己潤滑性粒子を懸濁させためっき
液中に基材を浸漬し、被膜形成中にめっき液中の自己潤
滑性粒子濃度を増加させ、上記被膜中の自己潤滑性粒子
に密度勾配を形成したものである。
部材の製造方法は、硬質粒子と自己潤滑性粒子の各々が
懸濁しためっき液中に基材を浸漬し、被膜の形成に伴
い、めっき液中の硬質粒子濃度を減少させるとともに、
めっき液中の自己潤滑性粒子濃度を増加させたものであ
る。
部材の製造方法は、金属を被覆した硬質粒子となにも被
覆していない自己潤滑性粒子を懸濁した電気めっき液中
に基材を浸漬し被膜を形成したものである。
は、耐食性被膜の表面に耐摩耗性被膜を持つ構造をなし
ているので、リンク機構等が動作しても耐摩耗性被膜の
存在のため摩耗しにくくなり、耐食性が長期間維持でき
る。
材は、P、B、W等のNi化合物が析出した構造を持つ
ことにより、被膜層全体としての硬度を向上させ、耐摩
耗性を向上させられるので、非晶質のNi被膜の耐食性
を長期間維持できる。
材は、耐食性被膜の基板近傍に硬質粒子が多く存在して
いるため、摺接部材で負荷する力により作用する被膜内
部の応力が緩和され、リンク機構等が動作しても、耐食
性を長期間維持できる。
材は、P、B、W等のNi化合物が基板近傍に多く析出
しているため、摺接部材で負荷する力により作用する被
膜内部の応力が緩和され、リンク機構等が動作しても、
非晶質のNi被膜の耐食性を長期間維持できる。
材は、耐食性被膜の表面に自己潤滑性粒子が多く存在し
ているため、リンク機構等の動作が円滑に行われ、耐食
性の被膜が剥がれにくくなり、耐食性を長期間維持でき
る。
材は、耐食性被膜の基板近傍に硬質粒子が多く存在して
いるため、摺接部材で負荷する力により作用する被膜内
部の応力が緩和され、さらに、被膜の表面に自己潤滑性
粒子が多く存在しているため、リンク機構等の動作が円
滑に行われ、耐食性の被膜が剥がれにくくなり、耐食性
を長期間維持できる。
材の製造方法は、70at%以上のW濃度を持つCo−
W合金を基材に電気めっきで被膜することにより耐食性
被膜を形成し、さらに、その電気めっきの電流密度を小
さくすることにより、耐食性被膜の表面に耐摩耗性被膜
を形成するので、同一のめっき液を使用した簡単な製造
方法になり、耐食性を長期間維持できる。
材の製造方法は、Ni−P、Ni−B、Ni−W等の析
出硬化型合金を被膜形成した後、YAG、CO2等のレ
ーザを上記被膜に照射するため、耐食性の非晶質Niが
存在した状態で、P、B、W等のNi化合物を上記被膜
中に析出形成するため被膜全体としての硬度が向上する
ので、簡単な被膜の製造で耐食性を長期間維持できる。
材の製造方法は、Ni基合金、もしくは、Niを被膜形
成した後、イオン注入装置により、P、B、W等のイオ
ンを上記被膜に注入することにより、耐食性の非晶質N
iが存在した状態で、P、B、W等のNi化合物を上記
被膜中に析出形成するため被膜全体としての硬度が向上
するので、簡単な被膜の製造で耐食性を長期間維持でき
る。
部材の製造方法は、硬質粒子が懸濁した耐食性のめっき
液中に基材を浸漬し、被膜の形成の進行に伴って、めっ
き液中の硬質粒子の濃度を減少させるているので、摺接
部材で負荷する力により作用する被膜内部の応力が緩和
されるので、簡単な製造で耐食性を長期間維持できる。
部材の製造方法は、Ni−P、Ni−B,Ni−W等の
析出硬化型合金を基材近傍から被膜表面になるにつれ
て、P、B、W等の含有率を小さくなるように被覆した
後、加熱処理により、P、B、W等のNi化合物を密度
勾配を設けて析出させているので、摺接部材で負荷する
力により作用する被膜内部の応力が緩和されるので、簡
単な製造で耐食性を長期間維持できる。
部材の製造方法は、自己潤滑性粒子が懸濁した耐食性の
めっき液中に基材を浸漬し、被膜の形成の進行に伴っ
て、めっき液中の自己潤滑性粒子の濃度を増加させるて
いるので、潤滑性がよくなり、リンク機構等の動作が円
滑に行われるので、被膜の損傷を防ぐことになり、簡単
な製造で耐食性を長期間維持できる。
部材の製造方法は、硬質粒子と自己潤滑性粒子の各々が
懸濁しためっき液中に基材を浸漬し、被膜形成中に、自
己潤滑性粒子を多く含むめっき液を追加することによ
り、硬質粒子が基材近傍に多く存在し、表面になるにつ
れて自己潤滑性粒子が多く存在するようになるため、潤
滑性がよくなり、リンク機構等の動作が円滑に行われ、
被膜の損傷を防ぎ、かつ、基材近傍の硬質粒子のため摺
接部材で負荷する力により作用する被膜内部の応力が緩
和されるので、簡単な製造で耐食性を長期間維持でき
る。
部材の製造方法は、粒子表面に金属が被覆されている硬
質粒子となにも被覆していない自己潤滑性粒子の各々が
懸濁した電気めっき液中に基材を浸漬し被膜を形成する
ため、導電性をもった金属を被覆した硬質粒子が基材近
傍に多く存在し、表面になるにつれて自己潤滑性粒子が
多く存在するようになるため、潤滑性がよくなり、リン
ク機構等の動作が円滑に行われ、被膜の損傷を防ぎ、か
つ、基材近傍の硬質粒子のため摺接部材で負荷する力に
より作用する被膜内部の応力が緩和されるので、簡単な
製造で耐食性を長期間維持できる。
る。 実施例1.請求項1に記載の発明における耐食性摺接部
材の一実施例であり、図1はこの発明を示す断面図で、
図において、1は摺接部基材でこの場合は鉄鋼材料であ
り、2は耐食性被膜でこの場合はCr系非晶質合金電気
めっきであり、3は耐摩耗性被膜でこの場合はTiNの
イオンプレーティングである。
摺接部材が摺動するが、3のTiNの耐摩耗性被膜があ
るため、被膜は摩耗しにくくなる。また、経年的な耐食
性は2のCr系非晶質合金電気めっきで摺接基材1が保
護されている。さらに耐摩耗性被膜3が耐食性被膜2の
表面側にあるため、耐食性被膜2は損傷せず、耐食性を
長期間保つことができるようになる。
が5〜50ミクロン、TiNのイオンプレーティングの
膜厚は、1ミクロン以上あれば十分に効果がある。ま
た、摺接部基材は鉄鋼材料に限らないことはいうまでも
ない。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例1との
相違点に限って説明する。
系非晶質合金電気めっきとしたが、Cr系非晶質合金無
電解めっきでもよく、Ni系非晶質合金電気めっき、N
i系非晶質合金無電解めっき等であってもよく、また、
耐摩耗性被膜3としてTiNのイオンプレーティングだ
けでなく、TiCやTiNやダイヤモンドのような高硬
度の被膜であればよく、上記実施例1と同様の効果を奏
する。
耐食性摺接部材の一実施例であり、図2はこの発明を示
す断面図で、図において、1は摺接部基材でこの場合は
鉄鋼材料のSUS440C(JIS規格)であり、2は
耐食性被膜でこの場合は膜厚50ミクロンのNi−Pの
非晶質合金無電解めっきであり、4はNi化合物でこの
場合はNi3Pである。
摺接部材が摺動するが、4のNi3Pが析出しているた
め、耐食性被膜である3のNi−Pの非晶質合金無電解
めっきの被膜全体としての硬度が向上し、例えば41J
/cm2のYAGレーザを照射しNi3Pを析出させる
と、被膜全体のマイクロビッカース硬度は約900Hv
(実測値)になるため、被膜全体としての耐摩耗性が向
上し(Ni3Pが析出していない基の非晶質合金の硬度
は420Hv)、Ni−Pの非晶質合金無電解めっき部
分が摺動によっても損傷しにくくなり、その耐食性が長
期間保たれることになる。なお、摺接部基材は鉄鋼材料
に限らないことはいうまでもない。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例3との
相違点に限って説明する。
解めっきの膜厚は50ミクロンであったが、5ミクロン
以上の膜厚であれば上記実施例3と同様の効果を奏す
る。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例3との
相違点に限って説明する。
−Pの非晶質無電解めっきとしたが、Ni−Pの非晶質
電気めっきでもよく、Ni−Bの非晶質無電解めっき、
Ni−Bの非晶質電気めっき、Ni−Wの非晶質無電解
めっき、Ni−Wの非晶質電気めっきであってもよい。
また、Ni−Pの無電解めっき及び電気めっきの場合に
は、Ni化合物4は、Ni3Pでなくても、Ni5P
2、Ni8P3等NiとPとの化合物であれば、何でも
よい。さらに、Ni−Bの無電解めっき及び電気めっき
の場合もNi化合物4は、NiとBとの化合物であれ
ば、何でもよく、Ni−Wの無電解めっき及び電気めっ
きの場合もNi化合物4は、NiとWとの化合物であれ
ば、何でもよい。また、それらの耐食性被膜の膜厚は実
施例4で記述したように5ミクロン以上であればよい。
何れの場合でも上記実施例3と同様の効果を奏する。
耐食性摺接部材の一実施例であり、図3はこの発明を示
す断面図で、図において、1は摺接部基材でこの場合は
銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は膜厚40ミ
クロンの非晶質Niの無電解めっきであり、5は硬質粒
子でこの場合は直径5〜10ミクロンのSiC粒子であ
る。SiC粒子5は図3に示すように、被膜表面より基
材近傍の方が多くなるように分散密度に勾配がつけられ
ている。
摺接部材が摺動するが、基材近傍に多く存在するSiC
粒子のため、摺接部材で負荷しなければならない力によ
り作用する被膜内部の応力が緩和され、耐食性を持った
非晶質Niの無電解めっきが摺動によってもあまり損傷
を受けずに長期間保たれるようになる。なお、摺接部基
材は銅合金に限らないことはいうまでもない。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施6との相
違点に限って説明する。
40ミクロンの非晶質Ni無電解めっきとしたが、膜厚
は15ミクロン以上であれば、上記実施例6と同様の効
果を奏する。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例6との
相違点に限って説明する。
〜10ミクロンのSiCとしたが、同程度の直径であれ
ば、ダイヤモンドやSiO2、Al2O3、ZrO2、
TiO2、Cr3C2、WC、B4C等であってもよ
い。また、膜厚は実施例7で記述したように15ミクロ
ン以上であればよい。何れの場合でも上記実施例6と同
様の効果を奏する。
耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施6との相
違点に限って説明する。
質Ni無電解めっきとしたが、Ni−PやNi−W等の
非晶質のNi基無電解めっきでもよく、非晶質のNi基
電気めっき、非晶質Cr基無電解めっき、非晶質Cr基
電気めっき等でも、膜厚が15ミクロン以上であればよ
い。また、実施例8で記述したように硬質粒子はSi
C、ダイヤモンド、SiO2、Al2O3、ZrO2、
TiO2、Cr3C2、WC、B4C等であってもよ
い。何れの場合でも上記実施例6と同様の効果を奏す
る。
る耐食性摺接部材の一実施例であり、図4はこの発明を
示す断面図で、図において、1は摺接部基材でこの場合
は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は膜厚40
ミクロンの非晶質Ni−P無電解めっきであり、6はN
i化合物でこの場合はNi3Pである。
摺接部材が摺動するが、析出したNi3Pのため耐食性
の被膜である非晶質Ni−P無電解めっきの硬度が被膜
全体として向上し、とりわけ、基材近傍にNi3Pの析
出物が多いため、基材近傍に近ずくにつれて被膜硬度が
上昇する。また、Ni3Pの析出のため被膜内部の応力
が緩和され、摺動に伴う被膜全体としての損傷が少なく
なり、耐食性が長く保たれるようになる。なお、摺接部
基材は銅合金に限らないのはいうまでもない。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施10と
の相違点に限って説明する。
電解めっきの膜厚は40ミクロンであったが、5ミクロ
ン以上の膜厚であれば上記実施例10と同様の効果を奏
する。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例10
との相違点に限って説明する。
i−Pの非晶質無電解めっきとしたが、Ni−Pの非晶
質電気めっきでもよく、Ni−Bの非晶質無電解めっ
き、Ni−Bの非晶質電気めっき、Ni−Wの非晶質無
電解めっき、Ni−Wの非晶質電気めっきであってもよ
い。また、Ni−Pの無電解めっき及び電気めっきの場
合には、Ni化合物4は、Ni3Pでなくても、Ni5
P2、Ni8P3等NiとPとの化合物であれば、何で
もよい。さらにNi−Bの無電解めっき及び電気めっき
の場合もNi化合物4は、NiとBとの化合物であれば
何でもよく、Ni−Wの無電解めっき及び電気めっきの
場合もNi化合物6は、NiとWとの化合物であれば、
何でもよい。また、それらの膜厚は実施例11で記述し
たように5ミクロン以上であればよい。何れの場合でも
上記実施例10と同様の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の一実施例であり、図5はこの発明を
示す断面図で、図において1は摺接部基材で、この場合
は銅合金であり、2は耐食性被膜で、この場合は膜厚4
0ミクロンの非晶質Ni無電解めっきであり、7は自己
潤滑性粒子で、この場合は5〜15ミクロンの4ふっ化
エチレン重合体(PTFE)粒子である。
摺接部材が摺動するが、被膜表面に多く存在する自己潤
滑性粒子のために、機構等の動作が円滑に行われるよう
になり、被膜内部に多く存在する耐食性の非晶質Ni無
電解めっきが剥がれにくくなり、その耐食性を長く保つ
ようになる。なお、摺接部基材は銅合金に限らないのは
いうまでもない。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施13と
の相違点に限って説明する。
厚40ミクロンの非晶質Ni無電解めっきとしたが、膜
厚は15ミクロン以上であれば、上記実施例13と同様
の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例13
との相違点に限って説明する。
は直径5〜15ミクロンのPTFEとしたが、同程度の
直径であれば、グラファイトや(CF)x、MoS2、
BN等であってもよい。また、膜厚は15ミクロン以上
であればよい。何れの場合でも上記実施例132と同様
の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施13と
の相違点に限って説明する。
晶質Ni無電解めっきとしたが、Ni−PやNi−W等
の非晶質のNi基無電解めっきでもよく、非晶質のNi
基電気めっき、非晶質Cr基無電解めっき、非晶質Cr
基電気めっき等でも、膜厚が15ミクロン以上であれば
よい。また、自己潤滑性粒子はPTFE、グラファイト
や(CF)x、MoS2、BN等であってもよい。何れ
の場合でも上記実施例13と同様の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の一実施例であり、図6はこの発明を
示す断面図で、図において、1は摺接部基材でこの場合
は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は膜厚40
ミクロンの非晶質Niの無電解めっきであり、5は硬質
粒子でこの場合は直径5〜10ミクロンのSiC粒子で
あり、7は自己潤滑性粒子で、この場合は直径5〜15
ミクロンのポリテトラフルオエチレン(PTFE)であ
る。
摺接部材が摺動するが、基材近傍に多く存在するSiC
粒子のため、摺接部材で負荷しなければならない力によ
り作用する被膜内部の応力が緩和され、また、被膜表面
に多く存在するPTFE粒子のため機構等の動作が円滑
に行われ、被膜の主成分である耐食性を持った非晶質N
iの無電解めっきが、摺動によってもあまり損傷を受け
ずに長期間保たれるようになる。なお、摺接部基材は銅
合金に限らないのはいうまでもない。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例17
との相違点に限って説明する。
厚40ミクロンの非晶質Ni無電解めっきとしたが、膜
厚は15ミクロン以上であれば、上記実施例17と同様
の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例17
との相違点に限って説明する。
5〜10ミクロンのSiCとしたが、同程度の直径であ
れば、ダイヤモンドやSiO2、Al2O3、ZrO
2、TiO2、Cr3C2、WC、B4C等であって
も、さらに自己潤滑性粒子7には直径5〜15ミクロン
のPTFE粒子としたが、同程度の直径であれば、グラ
ファイトや(CF)x、MoS2、BN等であってもよ
い。また、膜厚は15ミクロン以上であればよい。何れ
の場合でも上記実施例17と同様の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施17と
の相違点に限って説明する。
晶質Ni無電解めっきとしたが、Ni−PやNi−W等
の非晶質のNi基無電解めっきでもよく、非晶質のNi
基電気めっき、非晶質Cr基無電解めっき、非晶質Cr
基電気めっき等でも、膜厚が15ミクロン以上であれば
よい。また、硬質粒子はSiC、ダイヤモンド、SiO
2、Al2O3、ZrO2、TiO2、Cr3C2、W
C、B4C等であってもよく、さらに自己潤滑性粒子は
PTFE、グラファイト、(CF)x、MoS2、BN
等であってもよい。何れの場合でも上記実施例17と同
様の効果を奏する。
る耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図1は
この発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を示
す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの場
合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶質
のW−Coの電気めっきであり、3は結晶質のW−Co
の電気めっきである。
度と浴濃度をパラメータにしためっき被膜の結晶状態を
示す図である。図中のAm.は非晶質状態を示し、Cr
y.は結晶質状態を示し、Mix.はこれらの混合状態
を示す。図7から明らかなように、70at%以上のW
濃度を持つCo−W合金の電気めっきでは、めっき製造
中の電流密度によって非晶質状態になったり、結晶質状
態なったりすることができる。
o−W合金の電気めっき被膜形成中に、例えば、80a
t%のW濃度の場合に電流密度を60A/dm2から1
0A/dm2に減少すれば、基材の上には非晶質のCo
−W電気めっきが形成された上に結晶質のCo−W電気
めっきが形成される。非晶質のCo−W電気めっきは耐
食性があり、結晶質のCo−W電気めっきは耐摩耗性が
あるので、基材表面の上に耐食性被膜を形成した後、さ
らに、耐摩耗性被膜を形成することができる。その結
果、耐食性を長期間保つことができるようになる。な
お、摺接部基材は銅合金に限らないのはいうまでもな
い。
る耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図2は
この発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を示
す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの場
合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶質
のNi−Pの無電解めっきであり、4はNi化合物でこ
の場合はNi3Pの析出物である。
Pめっきを50ミクロンだけ施し、その後、41J/c
m2の強度を持つYAGレーザを上記めっき表面に照射
する。図8はこの実施例による被膜層の結晶構造を示す
X線回折結果のグラフで、縦軸がX線強度、横軸はブラ
ッグ角の2倍を表している。この図から明らかなよう
に、被膜層には、Ni3Pが析出していることがわか
る。このNi3Pが図2中のNi化合物である。また、
図8からNiは十分に結晶化しておらず、非晶質のNi
が残存していることがわかる。そのため、Ni3Pが非
晶質Ni被膜中に析出し、被膜全体の硬度を向上させ、
耐摩耗性を向上させ、かつ、非晶質のNi被膜により耐
食性が保たれる効果がある。
非晶質Ni−P無電解めっきを一例として示したが、実
施例5で記述したように、耐食性被膜2にはNi−Pの
非晶質無電解めっき以外に、Ni−Pの非晶質電気めっ
きでもよく、Ni−Bの非晶質無電解めっき、Ni−B
の非晶質電気めっき、Ni−Wの非晶質無電解めっき、
Ni−Wの非晶質電気めっきであってもよい。また、摺
接部基材は銅合金に限らないのはいうまでもない。
る耐食性摺接部材の製造方法の他の実施例であり、前記
実施例22との相違点に限って説明する。
は50ミクロンとしたが、5ミクロン以上でればよく、
また、YAGレーザの強度は41J/cm2としたが、
Ni3Pが析出するに十分なビームエネルギーであれ
ば、非晶質Niが残存した状態でNi3Pが析出するた
め、十分に効果がある。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例22
との相違点に限って説明する。
せるために41J/cm2のYAGレーザを用いたが、
Ni3Pが析出するに十分なビームエネルギーを持つC
O2レーザであっても上記実施例22と同等の効果を奏
する。
る耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図2こ
の発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を示す
断面図である。図において、1は摺接部基材でこの場合
は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶質の
Ni−Pの無電解めっきであり、4はNi化合物でこの
場合はNi3Pの析出物である。
っきを施し、その後、Pイオンをイオン注入装置によっ
て被膜に注入する。その結果、被膜内にNi化合物を形
成することができる。そのため、Ni3Pが非晶質Ni
被膜中に析出し、被膜全体の硬度を向上させ、耐摩耗性
を向上させ、かつ、非晶質のNi被膜により耐食性が保
たれる効果がある。なお、摺接部基材は銅合金に限らな
いのはいうまでもない。
る耐食性摺接部材の他の実施例であり、前記実施例25
との相違点に限って説明する。
り注入したイオンはPイオンであったが、BイオンやW
イオンであっても、BとNiとの化合物やWとNiとの
化合物が非晶質Ni被膜に形成されるだけであり、上記
実施例25と同等の効果を奏する。
ける耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図3
はこの発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を
示す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの
場合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶
質のNiの無電解めっきであり、5は硬質粒子でこの場
合はSiC粒子である。
散させた場合のめっき液中の粒子濃度と被膜の粒子含有
率との関係を示した図である。図9から明らかなよう
に、めっき液の濃度を減少させることにより、被膜中の
SiC含有率が小さくなることがわかる。
C濃度を200g/lから25g/lになるように変化
させると、具体的にはSiCを含まないめっき液をめっ
き被膜中にめっき液に多量に注ぐことにより、被膜内で
SiC粒子の含有率を変化させることができ、被膜表面
ではSiCの濃度を小さく形成することができる。その
結果、基材近傍にはSiCが多く存在することになり、
摺接部材で負荷する力により作用する被膜内部の応力が
緩和され、機構等が動作しても耐食性を長期間保つこと
ができるようになる。なお、摺接部基材は銅合金に限ら
ないのは言うまでもない。
iCを取り上げたが、ダイヤモンドやSiO2、Al2
O3、ZrO2、TiO2、Cr3C2、WC、B4C
等の他の硬質粒子であっても図9と同様の傾向をもつた
め、本実施例と同様の効果を奏する。
ける耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図4
はこの発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を
示す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの
場合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶
質のNiーPの無電解めっきであり、6はNi化合物で
ある。
っき液のpHとP含有率との関係を示した図である。図
10から明かなように、pHの濃度が増加することによ
り、P含有率が減少していることがわかる。
を3.5wt%から5.5wt%に変化させると、被膜
内でPの含有率を変化させることができ、被膜表面では
Pの濃度を小さく形成することができる。その結果、め
っき被膜形成後、加熱処理を加えることにより析出する
NiとPとの化合物の被膜内部の分布が図11に示すよ
うな勾配を形成する。そのため、摺接部材で負荷する力
により作用する被膜内部の応力がかんわされ、機構等が
どうさしても、非晶質Ni被膜の耐食性を長期間保つこ
とができるようになる。なお、摺接部基材は銅合金に限
らないのはいうまでもない。
非晶質のNi−Pの無電解めっきを示したが、非晶質の
Ni−Pの電気めっき、非晶質のNi−Bの無電解や電
気のめっき、非晶質のNi−Wの無電解や電気のめっき
でも図10のような傾向を示すため、本実施例と同様の
効果を奏する。
ける耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図5
はこの発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を
示す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの
場合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶
質のNiの無電解めっきであり、7は自己潤滑性粒子で
ある。
わち、めっき液中の粒子濃度を上げると被膜に形成され
る粒子含有率が増大する傾向がある。
潤滑性粒子の濃度を増加させると、具体的には自己潤滑
性粒子だけをめっき被膜中のめっき液に多量に追加する
ことにより、被膜内で自己潤滑性粒子の含有率を変化さ
せることができ、被膜表面では自己潤滑性粒子の濃度を
大きく形成することができる。その結果、被膜表面に自
己潤滑性粒子を多く存在することになり、機構等の動作
が円滑に行われ、耐食性被膜が剥がれにくくなり、耐食
性を長期間保つことができるようになる。なお、摺接部
基材は銅合金に限らないのはいうまでもない。
非晶質のNiの無電解めっきの場合を示したが、非晶質
のNi基の無電解や電気めっきであればよく、さらに、
非晶質のCr基の無電解や電気めっきでも、本実施例と
同様の効果を奏する。
ける耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図6
はこの発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を
示す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの
場合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶
質のNiの無電解めっきであり、5は硬質粒子であり、
7は自己潤滑性粒子である。
傾向、すなわち、めっき液中の粒子濃度を上げると被膜
に形成される粒子含有率が増大する傾向がある。
が懸濁しためっき液中に基材を浸漬し、被膜形成中に、
自己潤滑性粒子を多く含むめっき液を追加することによ
り、めっき形成中にめっき液中の硬質粒子の濃度を減少
させ、かつ、自己潤滑性粒子の濃度を増加させることが
でき、被膜内で硬質粒子と自己潤滑性粒子のそれぞれの
含有率を変化させることができ、基材近傍では硬質粒子
の濃度を大きくし、被膜表面では自己潤滑性粒子の濃度
を大きく形成することができる。その結果、潤滑性がよ
くなり、被膜の損傷を防ぎ、かつ、基材近傍の硬質粒子
にため被膜内部の応力が緩和され、耐食性を長期間保つ
ことができるようになる。
ける耐食性摺接部材の製造方法の一実施例であり、図6
はこの発明の方法によって製造された耐食性摺接部材を
示す断面図である。図において、1は摺接部基材でこの
場合は銅合金であり、2は耐食性被膜でこの場合は非晶
質のNiの電気めっきであり、5は金属が被覆された硬
質粒子であり、7は何も被覆されていない自己潤滑性粒
子である。
ていない自己潤滑性粒子の各々が懸濁しためっき液中に
基材を浸漬し、電気メッキにより被膜を形成すると、め
っき形成中にめっき液中の硬質粒子のみが基材近傍に引
き寄せられて、基材近傍では硬質粒子の濃度が大きくな
り、被膜表面では自己潤滑性粒子の濃度が大きく形成さ
れ、被膜内で硬質粒子と自己潤滑性粒子のそれぞれの含
有率を変化させることができる。その結果、潤滑性がよ
くなり、被膜の損傷を防ぎ、かつ、基材近傍の硬質粒子
にため被膜内部の応力が緩和され、耐食性を長期間保つ
ことができるようになる。
よれば、耐食性被膜の表面に耐摩耗性被膜が形成されて
いるために、耐食性被膜の損傷が少なくなり、耐食性を
長期間保つことができる。
出したNi化合物のために、被膜全体としての硬度が上
昇するので、非晶質のNi被膜の耐食性を長期間保つこ
とができる。
材近傍に多く存在する硬質粒子のために、摺接部で負荷
する力の作用する被膜内部の応力が緩和され、非晶質の
Ni被膜の耐食性を長期間保つことができる。
度勾配をもたせて析出させたNi化合物のために、基材
近傍の硬度が被膜表面の硬度より大きくなり、非晶質の
Ni被膜の耐食性を長期間保つことができる。
膜表面に多く存在する自己潤滑性粒子のために、摺動を
円滑に動作させることになり、非晶質のNi被膜の耐食
性を長期間保つことができる。
材近傍に多く存在する硬質粒子と被膜表面に多く存在す
る自己潤滑性粒子のために、負荷力により作用する被膜
内部の応力が緩和され、かつ、摺動を円滑に動作させる
ことになり、非晶質のNi被膜の耐食性を長期間保つこ
とができる。
一のめっき液で耐食性と耐摩耗性の被膜を形成すること
ができ、耐食性を長期間保つことができ、簡単に低コス
トで製造できる効果がある。
晶質Ni被膜の中に簡単に、かつ、自由にNi化合物を
形成することができ、耐食性を長期間保つことができる
効果がある。
晶質Ni被膜の中に簡単に、かつ、自由にNi化合物を
形成することができ、耐食性を長期間保つことができる
効果がある。
めっき被膜形成の一プロセスとして簡単に取り込むこと
ができ、低コストで製造でき、耐食性を長期間保つこと
ができる効果がある。
めっき被膜形成の一プロセスとして簡単に取り込むこと
ができ、低コストで製造でき、耐食性を長期間保つこと
ができる効果がある。
めっき被膜形成の一プロセスとして簡単に取り込むこと
ができ、低コストで製造でき、耐食性を長期間保つこと
ができる効果がある。
めっき被膜形成の一プロセスとして簡単に取り込むこと
ができ、低コストで製造でき、耐食性を長期間保つこと
ができる効果がある。
めっき被膜形成の一プロセスとして簡単に取り込むこと
ができ、低コストで製造でき、耐食性を長期間保つこと
ができる効果がある。
Claims (13)
- 【請求項1】 基材に接した面に耐食性被膜層を持ち、
かつ、上記耐食性被膜の表面に耐摩耗性被膜を持った二
層構造被膜を基材表面に形成したことを特徴とする耐食
性摺接部材。 - 【請求項2】 Ni基析出硬化型合金のNi化合物が析
出した非晶質状態のNi基合金で、基材に被膜形成した
ことを特徴とする耐食性摺接部材。 - 【請求項3】 被膜内部の硬質粒子の分散密度を、被膜
表面より基材近傍の方が大きくなるように分散密度に勾
配を設けた硬質粒子が分散した構造を持つ耐食性被膜
を、基材に形成したことを特徴とする耐食性摺接部材。 - 【請求項4】 PもしくはBあるいはWとNiの金属間
化合物からなる微細粒子を基材近傍の分散密度が、被膜
表面の分散密度より大きくなるように密度勾配を設けた
微細分散粒子を含んだ構造を持つNi基合金からなる被
膜を、基材に形成したことを特徴とする耐食性摺接部
材。 - 【請求項5】 被膜内部の自己潤滑性粒子の分散密度
を、基材近傍より被膜表面の方が大きくなるように分散
密度に勾配を設けた自己潤滑性粒子が分散した構造を持
つ耐食性被膜を、基材に形成したことを特徴とする耐食
性摺接部材。 - 【請求項6】 被膜内部の硬質粒子の分散密度を、被膜
表面より基材近傍の方が大きくなるように分散密度に勾
配を設けた硬質粒子が分散し、かつ、被膜内部の自己潤
滑性粒子の分散密度を、基材近傍より被膜表面の方が大
きくなるように分散密度に勾配を設けた自己潤滑性粒子
が分散した構造を持つ耐食性被膜を、基材に形成したこ
とを特徴とする耐食性摺接部材。 - 【請求項7】 電気めっき被膜形成途中に電流密度を小
さくする過程をもった70at%以上のW濃度をもつC
o−W合金電気めっき被膜を基材に被膜することによ
り、基材表面に耐食性めっき被膜を形成した表面に、耐
摩耗性被膜を形成したことを特徴とする耐食性摺接部材
の製造方法。 - 【請求項8】 基材にNi基析出硬化型合金を、非晶質
状態で被膜形成した後、上記被膜に光照射し、非晶質N
iを残した状態で、これらのNi化合物を上記被膜中に
析出したことを特徴とする耐食性摺接部材の製造方法。 - 【請求項9】 基材にNi基合金、もしくはNiを非晶
質状態で被膜形成した後、イオンを注入し、上記被膜に
非晶質Niを残した状態で、これらのNi化合物を上記
被膜中に析出したことを特徴とする耐食性摺接部材の製
造方法。 - 【請求項10】 硬質粒子が懸濁しためっき液中に基材
を浸漬し、被膜の形成に伴いめっき液中の硬質粒子濃度
を減少させることを特徴とする耐食性摺接部材の製造方
法。 - 【請求項11】 基材にNi基析出硬化型合金を、基材
近傍から被膜表面になるにつれて、Ni化合物の含有率
を小さくなるように被膜した後、加熱することにより上
記Ni化合物の微細粒子を密度勾配を設けて析出させる
ことを特徴とする耐食性摺接部材の製造方法。 - 【請求項12】 自己潤滑性粒子が懸濁しためっき液中
に基材を浸漬し、被膜の形成に伴い、めっき液中の自己
潤滑性粒子濃度を増加させることを特徴とする耐食性摺
接部材の製造方法。 - 【請求項13】 粒子表面に金属が被覆されている硬質
粒子と、なにも被覆されていない自己潤滑性粒子の各々
が懸濁した電気めっき液中に基材を浸漬し、被膜の形成
を行うことを特徴とする耐食性摺接部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10552593A JP3034147B2 (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 耐食性摺接部材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP10552593A JP3034147B2 (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 耐食性摺接部材およびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06322557A true JPH06322557A (ja) | 1994-11-22 |
JP3034147B2 JP3034147B2 (ja) | 2000-04-17 |
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ID=14410011
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JP10552593A Expired - Lifetime JP3034147B2 (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 耐食性摺接部材およびその製造方法 |
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