JPH063206Y2 - 終減速装置の異音防止構造 - Google Patents

終減速装置の異音防止構造

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JPH063206Y2
JPH063206Y2 JP1986178550U JP17855086U JPH063206Y2 JP H063206 Y2 JPH063206 Y2 JP H063206Y2 JP 1986178550 U JP1986178550 U JP 1986178550U JP 17855086 U JP17855086 U JP 17855086U JP H063206 Y2 JPH063206 Y2 JP H063206Y2
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JP
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gear
drive pinion
meshing
ring gear
final reduction
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付雄 木戸
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Toyota Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、主として車両用の終減速装置における異音防
止構造に関するものである。
(従来の技術) 一般に、車両用の終減速装置はそのデフギャリヤ内でハ
イポイドギヤを用いたドライブピニオンとリングギヤと
を噛合わせ、これによってトルクの伝達方向を交換する
と同時に、車両駆動系の最終的な減速比を得ている。
ところが、この種のハイポイドギヤを用いたドライブピ
ニオンとリングギヤとの間においては、相互の噛合い変
動が強制力となり、この噛合い変動の周波数に同期した
振動が発生する。この振動は終減速装置の懸架系を通じ
て車両のボディに伝わり、これが不快な異音(デフノイ
ズ)発生の一因となっている。
なお、終減速装置と異なるトルク伝達系の分野において
も、ギヤの噛合い変動に伴う振動や異音は問題となって
おり、その対応策としてこれまでも種々の手段が提案さ
れている。
例えば実開昭57−24357号公報で示すように一対
の噛合いギヤの間に摩擦中介手段を設けたもの、あるい
は特開昭59−26666号公報で示すように一対の噛
合いギヤとの間においてこれらのギヤとは別にトーショ
ンバーによって支持された別の噛合いギヤを設けたもの
等がその代表的なものである。
(考案が解決しようとする問題点) 上記の各公報に示されているものは、いずれも一対のギ
ヤの間で生じる噛合い変動をある程度抑制できるもので
あるが、ギヤの噛合い回転数やそれに伴う振動波形によ
っては必ずしも期待通りの効果が得られない場合があ
る。また、噛合いギヤの間に摩擦中介手段を設けた構成
のものにあっては、これらギヤの相互間において常に伝
達トルクの損失が生じるといった問題も残されている。
本考案はこのような問題点の解決を、その目的とするも
のである。
(問題点を解決するための手段) 前記目的を達成するために、本考案における終減速装置
の異音防止構造はつぎのように構成されている。
すなわち、デフキャリヤ内にドライブピニオンとこれに
常時噛合ったリングギヤとが組込まれている終減速装置
において、前記ドライブピニオンにはその回転軸線上に
おいてドライブピニオンと同歯数の第1ギヤを一体的に
設ける一方、このドライブピニオンの回転軸線を基準と
した前記リングギヤの反対側には、このリングギヤと同
歯数でかつ前記第1ギヤに常時噛合った第2ギヤを、前
記ドライブピニオンとリングギヤとの噛合い反力に対応
できる支持剛性で回転自在に配置している。しかもこれ
ら第1ギヤと第2ギヤとの噛合いによるドライブピニオ
ンの振動波形を、このドライブピニオンとリングギヤと
の噛合いによる振動波形の逆位相となるように設定して
いる。
(作用) 上記の構成によれば、ドライブピニオンとリングギヤと
が噛合って回転しているとき、前記第1ギヤと第2ギヤ
とも互いに噛合って回転している。そして、この第1ギ
ヤと第2ギヤとの噛合いに基づくドライブピニオンの振
動波形を、同じくドライブピニオンとリングギヤとの噛
合いによる振動波形の逆位相となるように設定している
ため、このドライブピニオンの振動レベルが低減され
る。
また、上記のドライブピニオンとリングギヤとの噛合い
によって相互にトルクを伝達している場合、これらのド
ライブピニオンとリングギヤとに対しては互いに離反す
る方向の噛合い反力が作用している。ところが、このド
ライブピニオンには上記の第1ギヤと第2ギヤとの噛合
いによる逆方向の反力も同時に作用しているため、ドラ
イブピニオンとリングギヤとの噛合い点(噛合いピッチ
円の接点)は常に所定の状態に保持されている。
(実施例) 次に、本考案の実施例を図面によって説明する。
まず、車両用終減速装置(ディファレンシャル装置)を
断面で表わした第2図において、デフキャリヤ1の内部
にはドライブピニオンシャフト2が前後一対のテーパー
ドローラベアリング4によって回転可能に組付けられて
いる。このドライブピニオンシャフト2の端部(リヤ端
部)には、ハイポイドギヤを用いたドライブピニオン3
が一体に形成されている。
デフキャリヤ1内のリヤ寄りの空所には、デフケース5
が左右のサイドベアリング6によって回転可能に組込ま
れている。このデフケース5の外周にはハイポイドギヤ
を用い、かつ上記のドライブピニオン3と常時噛合った
リングギヤ7が、このデフケース5と共に回転するよう
に固定されている。つまり、これらのドライブピニオン
3とリングギヤ7との噛合いにより、塩基のドライブピ
ニオンシャフト2とデフケース5との間においてトルク
伝達がなされるのである。
なお、上記デフケース5の内部には左右一対のサイドギ
ヤ8とこれらに常時噛合った複数個のピニオン9とが組
込まれており、両サイドギヤ8にはデフケース5の回転
軸心上においてサイドギヤシャフト11がそれぞれトル
ク伝達可能に結合されている。また、上記の各ピニオン
9はデフケース5に両端を支持されたピニオンシャフト
10によって回転可能に支持されている。これにより、
通常よく知られているようにデフケース5の回転は各ピ
ニオン9とこれに噛合う左右のサイドギヤ8を通じて両
サイドギヤシャフト11にトルク配分される構成となっ
ている。
さて、第2図の一部を拡大して表わした第1図からも明
らかなように、上記ドライブピニオン3の端面にはこれ
と同軸線上において第1ギヤ20が一体的に形成されて
いる。しかも、この第1ギヤ20はドライブピニオン3
と同歯数に設定されている。また、ドライブピニオン3
の回転軸心、つまりドライブピニオンシャフト2の軸線
を基準として上記リングギヤ7の反対側におけるデフキ
ャリヤ1の内壁1aには、シャフト22を備えたステー
21が固定されている。そして、このシャフト22の軸
上にはベアリング23によって第2ギヤ24が回転可能
に組付けられている。この第2ギヤ24は上記リングギ
ヤ7と同歯数に設定され、かつドライブピニオン3と共
に回転する前記の第1ギヤ20に対して常時噛合ってい
る。
なお、第1図において符号25はステー21のシャフト
22に対し、ベアリング23及び第2ギヤ24の軸方向
の抜け止めをなすスナップリングを示している。
さて、上記のドライブピニオン3とリングギヤ7及び第
1ギヤ20と第2ギヤ24とは、それぞれの噛合い変動
が強制力となってその噛合い変動周波数に同期した振動
が発生する。そこで、第4図で示すようにドライブピニ
オン3とリングギヤ7との噛合いに基づくドライブピニ
オン3の振動波形をAとし、かつ第1ギヤ20と第2ギ
ヤ24との噛合いによって同じくドライブピニオン3に
作用する振動波形をBとしたとき、これらの各振動波形
A,Bの関係を互いにその位相が逆となるように設定し
ている。これにより、ドライブピニオン3とリングギヤ
7との噛合いによる振動が、第1ギヤ20と第2ギヤ2
4との噛合いによる振動によって相殺されることとな
る。
上記の振動波形A,Bの位相を逆に設定する具体的手段
として、本実施例では第3図で示すように構成してい
る。すなわち、この第3図はドライブピニオン3をリン
グギヤ7との噛合いピッチ円で切断した断面と、第1ギ
ヤ20を同じく第2ギヤ24との噛合いピッチ円で切断
した断面との関係を表わしたものである。そして、ドラ
イブピニオン3の互いに隣接する歯の噛合い点(噛合い
ピッチ円の接点)を、O1,O2とし、これらの各噛合
い点O1,O2とドライブピニオン3及び第1ギヤ20
の回転中心Oとを結ぶ直線がつくる角度をθとする。し
かも、第1ギヤ20の一つの歯の中心は上記角度θの半
分の位置、つまりθ/2の位置にくるように設定されて
いる。
上記のように構成した終減速装置の異音防止構造におい
て、いま前記のドライブピニオン3とリングギヤ7とが
噛合って回転しており、ドライブピニオンシャフト2と
デフケース5との間においてトルク伝達がなされている
ものとする。このとき、ドライブピニオン3と共に回転
する第1ギヤ20及び第2ギヤ24も互いに噛合って回
転しており、第2ギヤ24はデフキャリヤ1の内壁1a
に固定されたステー21のシャフト22に対して自由に
回転している。そして、すでに述べたようにこれら第1
ギヤ20と第2ギヤ24との噛合いによって生じるドラ
イブピニオン3の振動波形は、このドライブピニオン3
とリングギヤ7との噛合いによって生じる振動波形と逆
位相になるように設定されている(第4図参照)。この
ため、ドライブピニオン3とリングギヤ7との噛合いに
よる振動が第1ギヤ20と第2ギヤ24との噛合いによ
る振動によって相殺され、ドライブピニオン3に生じる
振動レベルそのものが著しく低減される。
また、上記ドライブピニオン3とリングギヤ7との噛合
いにより、これらに対しては互いに離反する方向の反力
が作用している。しかし、これと同時にドライブピニオ
ン3に対しては上記第1ギヤ20と第2ギヤ24との噛
合いによる反力が逆方向に作用している。したがって、
ドライブピニオン3とリングギヤ7との噛合い点(噛合
いピッチ円の接点)がずれることなく、常に適正な噛合
い状態に維持される。
以上の機能によってハイポイドギヤであるドライブピニ
オン3とリングギヤ7との噛合いに伴う振動が低減さ
れ、この振動を原因とする異音(デフノイズ)の発生が
著しく低減されることとなる。
(考案の効果) 以上のように本考案によれば、ドライブピニオンとリン
グギヤとが噛合い回転している状態において、これらの
噛合いにより発生する振動波形とは逆位相の振動波形を
第1ギヤと第2ギヤとの噛合いにより発生させることで
振動レベルを低減でき、また第1ギヤと第2ギヤとの噛
合い反力をドライブピニオンとリングギヤとの噛合い反
力とは逆方向に作用させてこれらドライブピニオンとリ
ングギヤとの噛合い状態を適正に保持できる。これらの
ことから終減速装置の振動ならびに異音(デフノイズ)
の発生を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示し、第1図は終減速装置の異
音防止構造を表わした拡大断面図、第2図は終減速装置
の断面図、第3図はドライブピニオンとこれと共に回転
する第1ギヤとの関係をそれぞれのピッチ円で断面にし
た状態で表わした説明図、第4図はドライブピニオンと
リングギヤとの噛合いによる振動波形及び第1ギヤと第
2ギヤとの噛合いによる振動波形を表わした説明図であ
る。 1…デフキャリヤ 3…ドライブピニオン 7…リングギヤ 20…第1ギヤ 24…第2ギヤ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】デフキャリヤ内にドライブピニオンとこれ
    に常時噛合ったリングギヤとが組込まれている終減速装
    置において、 前記ドライブピニオンにはその回転軸線上においてドラ
    イブピニオンと同歯数の第1ギヤを一体的に設ける一
    方、このドライブピニオンの回転軸線を基準とした前記
    リングギヤの反対側には、このリングギヤと同歯数でか
    つ前記の第1ギヤに常時噛合った第2ギヤを、前記ドラ
    イブピニオンとリングギヤとの噛合い反力に対応できる
    支持剛性で回転自在に配置し、しかもこれら第1ギヤと
    第2ギヤとの噛合いによるドライブピニオンの振動波形
    をこのドライブピニオンとリングギヤとの噛合いによる
    振動波形の逆位相となるように設定したことを特徴とす
    る終減速装置の異音防止構造。
JP1986178550U 1986-11-20 1986-11-20 終減速装置の異音防止構造 Expired - Lifetime JPH063206Y2 (ja)

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JPS6384457U JPS6384457U (ja) 1988-06-02
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6079051U (ja) * 1983-11-07 1985-06-01 川崎重工業株式会社 遊星歯車装置

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JPS6384457U (ja) 1988-06-02

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