JPH063204Y2 - 歯車変速機の潤滑機構 - Google Patents

歯車変速機の潤滑機構

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JPH063204Y2
JPH063204Y2 JP1987047576U JP4757687U JPH063204Y2 JP H063204 Y2 JPH063204 Y2 JP H063204Y2 JP 1987047576 U JP1987047576 U JP 1987047576U JP 4757687 U JP4757687 U JP 4757687U JP H063204 Y2 JPH063204 Y2 JP H063204Y2
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gear
spline
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lubricating oil
oil
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昭徳 寶満
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Description

【考案の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本考案は、歯車変速機、特に変速機ケースに回転自在に
軸支されるシャフトに、その一端から軸方向へ延びる給
油孔とその径方向に延びて外周および給油孔に開口する
流出孔を設けて、潤滑油を上記シャフトの給油孔および
流出孔を通して同シャフト上に回転自在に組み付けた変
速ギヤの軸受部、摺動部等へ供給するようにした歯車変
速機の潤滑機構に関するものである。
【従来の技術】
従来からこの種の歯車変速機の潤滑機構においては、一
般的に第6図に示すような構造が採用されている。 すなわち、変速機ケース10の一端開口部はリヤケース
カバー11で覆われており、また他端開口部がトランス
アクスルケース12に取り付けられている。変速機ケー
ス10とトランスアクスルケース12には、インプット
シャフト20とアウトプットシャフト30が回転自在に
軸支されている。インプットシャフト20は図示しない
クラッチを介してエンジンのクランクシャフトに連結さ
れ、アウトプットシャフト30はドライブギヤ60を介
して終減速機70に連結されている。これらのシャフト
20および30は、互いに並行に配置されていて、両シ
ャフト20,30上に組み付けた各変速ギヤ(第1速ギ
ヤ〜第5速ギヤ)21〜25、31〜35が互いに噛み
合っており、変速ギヤ間には同期噛合装置40A〜40
cが配設されている。また、インプットシャフト20は
アウトプットシャフト30よりも上方に位置し、アウト
プットシャフト30に組み付けた各変速ギヤ31〜35
の下方略半分が潤滑油に浸っている。これにより、潤滑
油の一部は各変速ギヤ31〜35および各変速ギヤ21
〜25の回転によって上方へ掻き上げられるようになっ
ている。 インプットシャフト20には、その一端から軸方向へ延
びる給油孔26と、その径方向に延びて外周および給油
孔26に開口する複数の流出孔27〜29が設けられて
いる。更に、変速機ケース10の上方内部にオイルレシ
ーバ50が設けられている。このオイルレシーバ50
は、インプットシャフト20の一端開口部に連通路51
により接続されている。 そして、各変速ギヤ21〜25、31〜35によって掻
き上げられた潤滑油を、オイルレシーバ50に受け止め
て連通路51を通してインプットシャフトの給油孔26
に導き、更に流出孔27〜29を通してインプットシャ
フト20上に組み付けた各変速ギヤ21〜25の軸受
部、摺動部等へ供給し、当該部分の潤滑を行う構造とな
っている。 ところで、この種の歯車変速機においては、例えば車両
の低速走行時、停車時等には掻き上げられる潤滑油量が
少なく、このためオイルレシーバ50にて受け止めた潤
滑油をインプットシャフトの給油孔26へ導くだけでは
十分に潤滑し得ない領域がでる虞がある。そこで、オイ
ルレシーバ50に誘導部材や第2のオイルレシーバを設
け、掻き上げられた潤滑油の一部を潤滑を必要とする所
定の変速ギヤの歯部、シンクロナイザリングとギヤスプ
ラインとの間に直接滴下することにより、当該変速ギヤ
の軸受部およびその近傍の潤滑を行うようにした歯車変
速機の潤滑機構が提案されている(例えば、実開昭60
−123456号公報、実開昭61−114155号公
報および実開昭61−114156号公報参照)。 また、オイルレシーバ50自体に小孔、溝を形成し、オ
イルレシーバ50に受け止められた潤滑油の一部を変速
ギヤの歯部や同期噛合装置に滴下するようにした歯車変
速機の潤滑機構が提案されている(例えば、実開昭59
−137455号公報、実開昭60−59864号公報
および実開昭61−91661号公報参照)。 なお、歯部を備えたギヤ本体の肩部にギヤスプラインを
備えた別体のスプラインピースが固定されてなる2分割
ギヤを用いたものにあっては、スプラインピースの背面
に切欠部を形成するとともに、この切欠部に連通する貫
通孔を歯部に形成する。そして、互いに噛み合う変速ギ
ヤの歯面間にある潤滑油を、歯元部における押し出し圧
力により切欠部を通して軸受部へ圧送するようにした歯
車変速機の潤滑機構も提案されている(例えば、特公昭
58−29426号公報参照)。
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した構成の歯車変速機の潤滑機構に
あっては、相対回転する変速ギヤの軸受部や摺動部等の
潤滑に主眼がおかれており、相対回転しない噛合状態に
ある同期噛合装置のスリーブとギヤスプライン(噛合部
分)の潤滑については特に配慮されていない。 すなわち、スリーブとギヤスプラインの潤滑は、一般的
な歯車変速機の潤滑機構では変速機ケース10内で撹拌
された潤滑油の飛沫による外部からの潤滑に頼ってい
る。また、上記したオイルレシーバ50に誘導部材や第
2のオイルレシーバを設けたり、オイルレシーバ50自
体に小孔や溝を形成した歯車変速機の潤滑機構では、掻
き上げられた潤滑油の一部を外部(上方)から直接滴下
している。このため、外部から供給される潤滑油量が少
ないと、回転しているスリーブおよび変速ギヤに作用す
る遠心力にて潤滑油が飛ばされてしまい、潤滑油が不足
し易い。ましてや、スリーブがギヤスプラインに噛み合
った状態では、外部から供給される潤滑油がスリーブに
より妨げられ、その噛合部分に供給することができな
い。 それ故、噛合状態にあるスリーブとギヤスプライン間は
潤滑不良を生ずる虞がある。特に、第5速ギヤのように
スリーブとギヤスプラインとが噛み合ったまま連続して
長時間使用され、かつ使用頻度も多い個所では、スリー
ブスプライン、ギヤスプライン等のガタの影響で微小振
動を生じ、両スプライン噛合面にフレッティング摩耗を
起こすことがある。なお、上記した互いに噛み合う変速
ギヤの歯面間にある潤滑油を、歯元部における押し出し
圧力により軸受部へ圧送するようにした歯車変速機の潤
滑機構にあっても、噛合状態にあるスリーブとギヤスプ
ライン間には潤滑油を供給することができないものであ
る。 従って、本考案の目的は、噛合状態にあるスリーブスプ
ラインとギヤスプライン間の潤滑性を向上することによ
り、両スプライン噛合面に生ずるフレッティング摩耗を
低減することにある。
【課題を解決するための手段】
そこで本考案は、上述の問題点を解決するための手段と
して、次のような構成を採用したものである。 即ち、変速機ケースに回転自在に軸支されるシャフトに
クラッチハブを固定するとともに、ギヤスプラインを備
えた変速ギヤを回転自在に組み付け、クラッチハブ外周
にスプライン嵌合したスリーブを前記ギヤスプラインに
係合させることにより動力伝達する同期噛合装置を備
え、更に前記シャフトにその一端から軸方向へ延びる給
油孔とその径方向へ延びて外周および前記給油孔に開口
する流出孔を設けるとともに、前記変速機ケースの上方
内部に掻き上げられた潤滑油を受け止めるオイルレシー
バとこのオイルレシーバを前記シャフトの一端開口部に
接続する連通路を設けて、掻き上げられた潤滑油を前記
給油孔および流出孔を通して前記シャフト上の各変速ギ
ヤの軸受部、摺動部等へ供給するようにした歯車変速機
において、 前記変速ギヤが歯部を備えたギヤ本体と外周側にギヤス
プラインを備えると共に内周側で該ギヤ本体の肩部にス
プライン圧入嵌合された別体のスプラインピースとから
なる2分割ギヤとして形成され、前記軸受部から径方向
にギヤ本体を貫通してギヤ本体とスプラインピースとの
合わせ面のスプライン加工逃げ用環状溝に開口する小孔
と、該合わせ面に設けられて径方向に延びる溝とによっ
て、前記変速ギヤの軸受部から前記スリーブのスプライ
ンとギヤスプラインとの噛合部分へ潤滑油を供給する潤
滑油通路が形成されたことを特徴としている。
【作用】
上述の手段によれば、掻き上げられた潤滑油の一部はオ
イルレシーバにて受け止められ、連通路を介して上記シ
ャフトの給油孔に導かれる。給油孔に導かれた潤滑油
は、流出孔を通じて同シャフト上に組み付けられた変速
ギヤの軸受部、摺動部等へ供給される。 2分割ギヤとして形成された変速ギヤの軸受部に供給さ
れた潤滑油の一部は、軸受部から該2分割ギヤのギヤ本
体を径方向に貫通する小孔を通じて2分割ギヤのギヤ本
体とスプラインピースとの合わせ面のスプライン加工逃
げ用環状溝に供給される。合わせ面に供給された潤滑油
は、合わせ面に設けられて径方向に延びる溝を通じてス
リーブのスプラインとギヤスプラインとの噛合部分へ供
給される。 この潤滑油は、上記シャフト及び変速ギヤの回転による
遠心力によって供給されるので、シャフト及び変速ギヤ
が回転している限り、スリーブスプラインとギヤスプラ
インとが噛み合っている状態においても、両者の噛合部
分には常に潤滑油が供給される。
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。 第1図〜第4図は本考案の実施例を説明するための歯車
変速機の潤滑機構の参考図面、第5図は本考案の実施例
に係る歯車変速機の潤滑機構を示しており、第1図は一
部省略して示す歯車変速機のニュートラル状態の部分断
面図、第2図は同歯車変速機の第1図の矢印II方向から
見た概略的配置図、第3図は変速ギヤを分解して示す拡
大断面図、第4図はスリーブスプラインとギヤスプライ
ンとの噛合状態を示す要部拡大断面図、第5図は本考案
の実施例の噛合状態(第5速シフト状態)を示す要部拡
大断面図である。なお、歯車変速機の全体構造は前述し
た第6図と同様であるため、第6図に対応する部分は同
一符合を用いてその詳細な説明を省略する。 インプットシャフト20上には、ニードルローラベアリ
ング13〜15を介して第3速ギヤ23、第4速ギヤ2
4および第5速ギヤ25が回転自在に組み付けられてい
る。第3速ギヤ23と第4速ギヤ24との間には同期噛
合装置40Bが配設されており、そのクラッチハブ41
がインプットシャフト20にスプライン嵌合にて一体に
固定されている。また、第5速ギヤ25の図示左側には
同期噛合装置40Cが配設されており、そのクラッチハ
ブ41が同様にインプットシャフト20に固定されてい
る。クラッチハブ41の外周にはスリーブ42が軸方向
に移動可能にスプライン嵌合されている。43はシフテ
ィングキー、44はキースプリング、45はシンクロナ
イザリングである。上記変速ギヤは、変速機全長を短縮
する上から2分割ギヤが用いられる。例えば、第3図に
示すように第5速ギヤ25は、歯部251を備えたギヤ
本体25aとギヤスプライン252を備えた別体のスプ
ラインピース25bとからなっている。そして、ギヤ本
体25aの肩部に形成した外スプライン253とスプラ
インピース25bに形成した内スプライン254とがス
プライン圧入嵌合されることにより、両者は一体的に固
定される。ギヤ本体25aとスプラインピース25bと
の合わせ面に位置する255はギヤ本体25aに形成し
たスプライン加工逃げ用環状溝であり、256は軽量化
のための環状窪みである。また、258はスプラインピ
ース25bに形成した同期摩擦面257を加工するため
の研摩逃げ用環状溝である。 また、互いに噛み合うスリーブ42のスプライン422
とギヤスプライン252には、第4図に示すようにそれ
ぞれ対応するギヤ抜け防止用テーパ面422aと252
aが形成されている。 ギヤ本体25aには、スプライン加工逃げ用環状溝25
5から中心方向に延びてその内周面(変速ギヤの軸受
部)に開口する複数の小孔80が形成されている。 ここで、説明用の参考図である第3図においては、スプ
ラインピース25bに小孔82が形成されているが、本
考案の実施例においては、第5図に示すように、スプラ
インピース25bに形成される潤滑油通路を、小孔では
なくその背面(即ち、ギヤ本体25aとの合わせ面)に
形成した径方向に延びる複数の溝83としたものであ
る。この溝83はスプラインピース25bの内周面およ
び面取り259に開口しており、径方向外方へはギヤ本
体25aに形成した軽量化のための環状窪み256に対
応する位置まで延びており、外周端には開口していな
い。なお、ギヤ本体25aの前面とスプラインピース2
5bの背面との間には通常0.5mm程度の隙間が設けられ
ている。 この実施例においては、変速機ケース10内に封入され
た潤滑油の一部が互いに噛み合って回転する各変速ギヤ
等により上方に掻き上げられる。掻き上げられた潤滑油
の一部は、第2図に実線矢印で示すようにオイルレシー
バ50に受け止められ、第5速走行時にオイルレシーバ
50で受け止めた潤滑油の一部がインプットシャフトの
給油孔26→流出孔27→環状空間81→溝83を通し
てギヤ本体の環状窪み256内に供給される。そして、
環状窪み256内に溜められた潤滑油がギヤ本体25a
とスプラインピース25bとの合わせ面の隙間を通り、
スリーブスプライン422とギヤスプライン252の噛
合部分に供給される。つまり、これらの小孔80、環状
空間81および溝83は、スリーブスプライン422と
ギヤスプライン252との噛合部分へ潤滑油を供給する
潤滑油通路を構成している。 なお、従来の歯車変速機では、上記噛合部分に対して外
部からしか潤滑油が供給されないため、第5速シフト状
態で第5速ギヤ25およびスリーブ42がともに回転し
ている場合、全く潤滑油が供給されない。停止時や低速
走行時にスリーブ42がニュートラル状態にある場合
に、ギヤスプライン252側に飛来した潤滑油だけが噛
合部分の潤滑に寄与するだけである。このため、従来の
歯車変速機にあっては、スリーブスプライン422とギ
ヤスプライン252との噛合部分への潤滑油が不足し、
両者の噛合面にフレッティング摩耗を生じていたもので
ある。 この点、この実施例においては、噛合状態においてもス
リーブスプライン422とギヤスプライン252との噛
合部分に軸心側から常に潤滑油が供給される。従って、
スリーブスプライン422とギヤスプライン252との
噛合面に発生するフレッティング摩耗を低減することが
できる。 更に、インプットシャフト20およびアウトプットシャ
フト30の回転数が高い程、供給潤滑油量が増加するた
め、特に高速走行時に長時間使用される第5速では大き
な効果が得られる。 また、ギヤ本体25aのスプライン加工逃げ用環状溝2
55によって形成される環状空間81に小孔80および
溝83を連通させた構成としたので、その環状空間81
を潤滑油溜めとして利用することができ、しかも、ギヤ
本体25aに形成された軽量化用環状窪み256も潤滑
油溜めとして利用することができるので、スプライン噛
合部分の潤滑性をより向上することができる。 従って、スリーブスプライン422とギヤスプライン2
52の噛合面に発生するフレッティング摩耗によるギヤ
抜け、スプラインの強度低下、スプライン歯面ガタの増
大による車両の振動、加減速時のショック等の不具合を
防止することができる。それ故、変速機全体の強度、耐
久性および信頼性等の向上を図ることができる。 また、この実施例によれば、スプラインピース25b側
の潤滑油通路を背面の溝83としたので、スプラインピ
ース25bを鍛造成形する際に同時に形成することがで
き、製造が容易である。 以上、本考案を特定の実施例について説明したが、本考
案は、上記実施例に限定されるものではなく、実用新案
登録請求の範囲に記載の範囲で種々の実施態様が包含さ
れるものであり、例えば、第5速ギヤに限らず、他の変
速ギヤでも同様に適用可能である。
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、歯車変速機の潤滑機構に
おいて、噛合状態にあるスリーブスプラインとギヤスプ
ライン間の潤滑性を向上することができ、両スプライン
噛合面に生じるフレッティング摩耗を低減することがで
きる。 従って、フレッティング摩耗によるギヤ抜け、スプライ
ンの強度低下、スプライン歯面ガタの増大による車両の
振動、加減速時のショック等の不具合を防止することが
でき、変速機全体の強度、耐久性および信頼性等が向上
する。 また、ギヤ本体のスプライン加工逃げ用環状溝を潤滑油
溜めとして利用することができ、しかも、径方向に延び
る溝に対向する面に軽量化のための窪みを設けると、そ
の窪みも油溜めとして利用することができるので、スプ
ライン噛合部分の潤滑性をより向上することができる。 さらに、2分割ギヤの合わせ面に溝を設けて潤滑油通路
としたので、鍛造成形時にこの溝を同時に形成すること
ができ、ドリル加工等の後工程が減少して製造が容易に
なるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本考案の実施例を説明するための歯車
変速機の潤滑機構の参考図であり、 第1図は一部を省略して示すニュートラル状態の部分断
面図、 第2図は同歯車変速機の第1図の矢印II方向から見た概
略的配置図、 第3図は変速ギヤを分解して示す拡大断面図、 第4図はスリーブスプラインとギヤスプラインとの噛合
状態を示す要部拡大断面図、 第5図は本考案の実施例に係る歯車変速機の潤滑機構を
示す要部拡大断面図、 第6図は一般的な歯車変速機の潤滑機構を示す断面図で
ある。 符号の説明 10……変速機ケース 20……インプットシャフト 21〜25…第1速〜第5速ギヤ(変速ギヤ) 25a…ギヤ本体 25b…スプラインピース 251…歯部 252…ギヤスプライン 255…スプライン加工逃げ用環状溝 256…環状窪み(潤滑油溜まり) 258…研摩逃げ用環状溝 26……給油孔 27〜29…流出孔 30……アウトプットシャフト 31〜35…第1速〜第5速ギヤ(変速ギヤ) 40A〜40C…同期噛合装置 41……クラッチハブ 42……スリーブ 422…スリーブスプライン 45……シンクロナイザリング 50……オイルレシーバ 51……連通路 80……小孔(潤滑油通路) 81……環状空間(潤滑油通路) 82……小孔(潤滑油通路) 83……溝(潤滑油通路) 84……小孔(潤滑油通路)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速機ケースに回転自在に軸支されるシャ
    フトにクラッチハブを固定するとともに、ギヤスプライ
    ンを備えた変速ギヤを回転自在に組み付け、クラッチハ
    ブ外周にスプライン嵌合したスリーブを前記ギヤスプラ
    インに係合させることにより動力伝達する同期噛合装置
    を備え、更に前記シャフトにその一端から軸方向へ延び
    る給油孔とその径方向へ延びて外周および前記給油孔に
    開口する流出孔を設けるとともに、前記変速機ケースの
    上方内部に掻き上げられた潤滑油を受け止めるオイルレ
    シーバとこのオイルレシーバを前記シャフトの一端開口
    部に接続する連通路を設けて、掻き上げられた潤滑油を
    前記給油孔および流出孔を通して前記シャフト上の各変
    速ギヤの軸受部、摺動部等へ供給するようにした歯車変
    速機において、 前記変速ギヤが歯部を備えたギヤ本体と外周側にギヤス
    プラインを備えると共に内周側で該ギヤ本体の肩部にス
    プライン圧入嵌合された別体のスプラインピースとから
    なる2分割ギヤとして形成され、前記軸受部から径方向
    にギヤ本体を貫通してギヤ本体とスプラインピースとの
    合わせ面のスプライン加工逃げ用環状溝に開口する小孔
    と、該合わせ面に設けられて径方向に延びる溝とによっ
    て、前記変速ギヤの軸受部から前記スリーブのスプライ
    ンとギヤスプラインとの噛合部分へ潤滑油を供給する潤
    滑油通路が形成されたことを特徴とする歯車変速機の潤
    滑機構。
  2. 【請求項2】前記径方向に延びる溝に対向する面に窪み
    が形成されたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
    第1項記載の歯車変速機の潤滑機構。
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