JP2562142Y2 - 歯車変速装置の潤滑構造 - Google Patents
歯車変速装置の潤滑構造Info
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- JP2562142Y2 JP2562142Y2 JP6560992U JP6560992U JP2562142Y2 JP 2562142 Y2 JP2562142 Y2 JP 2562142Y2 JP 6560992 U JP6560992 U JP 6560992U JP 6560992 U JP6560992 U JP 6560992U JP 2562142 Y2 JP2562142 Y2 JP 2562142Y2
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- Japan
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- oil
- transmission
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- shift fork
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車等に採用される
歯車変速装置の潤滑構造に関し、特に別部品の追加を不
要にしてコストの上昇,及び配置スペースの拡大を回避
できるとともに、目標とする潤滑部位へのオイル供給を
十分に行うことができるようにしたオイル供給構造の改
善に関する。
歯車変速装置の潤滑構造に関し、特に別部品の追加を不
要にしてコストの上昇,及び配置スペースの拡大を回避
できるとともに、目標とする潤滑部位へのオイル供給を
十分に行うことができるようにしたオイル供給構造の改
善に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用歯車変速装置は、主とし
て、ミッションケース内に第1,第2変速軸を回転自在
に配置し、上記第1変速軸に1〜5段の変速ギア,及び
リバースギアを回転自在に装着するとともに、上記第2
変速軸に上記各ギアに噛合するカウンタギアを固着した
構造となっている。そして上記第1変速軸に切り換え用
スリーブを軸方向に移動可能に装着し、このスリーブを
シフトレバーに連結されたシフトフォークで移動させる
ことにより、上記何れかの変速ギアを低速段から高速
段,あるいは後退段の間で切り換えてエンジンの駆動力
をコントロールするように構成されている。この歯車変
速装置では、各ギアの噛合部,摺動部等の潤滑部位にオ
イルを供給する必要がある。このような潤滑構造とし
て、従来、例えば図5に示すように、スリーブ30の外
周部にスコップ状のスリンガ31を接続形成したものが
ある。また実開昭58-122065 号公報には、スリーブの外
周部に羽根状のオイルアジテータをスナップリングで結
合したものが提案されている。これらは上記スリーブ3
0の回転を利用してスリンガ31又はアジテータでオイ
ルを掻き上げ、このオイルを各噛合部,摺動部に供給す
るものである。
て、ミッションケース内に第1,第2変速軸を回転自在
に配置し、上記第1変速軸に1〜5段の変速ギア,及び
リバースギアを回転自在に装着するとともに、上記第2
変速軸に上記各ギアに噛合するカウンタギアを固着した
構造となっている。そして上記第1変速軸に切り換え用
スリーブを軸方向に移動可能に装着し、このスリーブを
シフトレバーに連結されたシフトフォークで移動させる
ことにより、上記何れかの変速ギアを低速段から高速
段,あるいは後退段の間で切り換えてエンジンの駆動力
をコントロールするように構成されている。この歯車変
速装置では、各ギアの噛合部,摺動部等の潤滑部位にオ
イルを供給する必要がある。このような潤滑構造とし
て、従来、例えば図5に示すように、スリーブ30の外
周部にスコップ状のスリンガ31を接続形成したものが
ある。また実開昭58-122065 号公報には、スリーブの外
周部に羽根状のオイルアジテータをスナップリングで結
合したものが提案されている。これらは上記スリーブ3
0の回転を利用してスリンガ31又はアジテータでオイ
ルを掻き上げ、このオイルを各噛合部,摺動部に供給す
るものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の潤滑構造では、スリーブにスリンガ等の別部品を追
加することから、部品点数が増える分だけコストが上昇
するとともに、別部品を取付ける分だけ配置スペースが
拡大するという問題がある。また、上記従来のスリンガ
でオイルを掻き上げる構造では、オイルが回転方向の全
周にわたって飛び散ることから、目標とする潤滑部位へ
のオイル供給を十分に行うことができず、効率が悪いと
いう問題がある。
来の潤滑構造では、スリーブにスリンガ等の別部品を追
加することから、部品点数が増える分だけコストが上昇
するとともに、別部品を取付ける分だけ配置スペースが
拡大するという問題がある。また、上記従来のスリンガ
でオイルを掻き上げる構造では、オイルが回転方向の全
周にわたって飛び散ることから、目標とする潤滑部位へ
のオイル供給を十分に行うことができず、効率が悪いと
いう問題がある。
【0004】本考案は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、別部品の追加を不要にしてコスト
を低減できるとともに、配置スペースの拡大を回避で
き、さらには目標とする潤滑部位へのオイル供給を十分
にでき、ひいては潤滑効率を向上できる歯車変速装置の
潤滑構造を提供することを目的としている。
めになされたもので、別部品の追加を不要にしてコスト
を低減できるとともに、配置スペースの拡大を回避で
き、さらには目標とする潤滑部位へのオイル供給を十分
にでき、ひいては潤滑効率を向上できる歯車変速装置の
潤滑構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本考案は、変速軸
に複数段の変速ギヤを回転自在に配設するとともに、切
り換え用スリーブを該変速軸と共に回転し、かつ軸方向
に移動可能に装着し、該スリーブをこれの外周部に嵌装
されたシフトフォークで軸方向に移動させて上記何れか
の変速ギアに噛合させるようにした歯車変速装置の潤滑
構造において、上記スリーブの側面の外周縁部に該スリ
ーブの回転に伴ってオイルを掻き上げる凹部を間隔をあ
けて複数形成し、上記シフトフォークの目標部位に対向
する部分に、上記スリーブの回転に伴って上記凹部と連
続し、上記掻き上げられたオイルを上記目標部位に導入
するガイド部を形成したことを特徴としている。ここで
本考案における目標部位とは、潤滑オイルを供給しよう
とする部位であり、被潤滑部自体を目標部位とする場
合、及びオイルガイド溝を目標部位とし、このガイド溝
によって被潤滑部に導入する場合を含む。
に複数段の変速ギヤを回転自在に配設するとともに、切
り換え用スリーブを該変速軸と共に回転し、かつ軸方向
に移動可能に装着し、該スリーブをこれの外周部に嵌装
されたシフトフォークで軸方向に移動させて上記何れか
の変速ギアに噛合させるようにした歯車変速装置の潤滑
構造において、上記スリーブの側面の外周縁部に該スリ
ーブの回転に伴ってオイルを掻き上げる凹部を間隔をあ
けて複数形成し、上記シフトフォークの目標部位に対向
する部分に、上記スリーブの回転に伴って上記凹部と連
続し、上記掻き上げられたオイルを上記目標部位に導入
するガイド部を形成したことを特徴としている。ここで
本考案における目標部位とは、潤滑オイルを供給しよう
とする部位であり、被潤滑部自体を目標部位とする場
合、及びオイルガイド溝を目標部位とし、このガイド溝
によって被潤滑部に導入する場合を含む。
【0006】
【作用】本考案に係る歯車変速装置の潤滑構造によれ
ば、ミッションケース下部のオイル中に位置する上記凹
部に進入したオイルは、スリーブの回転に伴ってその遠
心力で該凹部の外縁側に押し付けられる。そしてこの凹
部がシフトフォークのガイド部に一致すると、上記オイ
ルは遠心力によって目標部位に向けて噴出する。このよ
うに本考案では、スリーブの外周縁部に凹部を形成した
ので、従来のオイルアジテータ等の別部品を取り付ける
場合に比べてコストの上昇を抑制できるとともに、配置
スペースの拡大を回避できる。また、本考案では、シフ
トフォークの被潤滑部に対向する部分にガイド部を形成
したので、上記スリーブの凹部に溜まったオイルを遠心
力で上記ガイド部を通して被潤滑部に確実に導くことに
ができ、従来の全周にわたって飛び散る場合に比べて潤
滑効率を向上できる。
ば、ミッションケース下部のオイル中に位置する上記凹
部に進入したオイルは、スリーブの回転に伴ってその遠
心力で該凹部の外縁側に押し付けられる。そしてこの凹
部がシフトフォークのガイド部に一致すると、上記オイ
ルは遠心力によって目標部位に向けて噴出する。このよ
うに本考案では、スリーブの外周縁部に凹部を形成した
ので、従来のオイルアジテータ等の別部品を取り付ける
場合に比べてコストの上昇を抑制できるとともに、配置
スペースの拡大を回避できる。また、本考案では、シフ
トフォークの被潤滑部に対向する部分にガイド部を形成
したので、上記スリーブの凹部に溜まったオイルを遠心
力で上記ガイド部を通して被潤滑部に確実に導くことに
ができ、従来の全周にわたって飛び散る場合に比べて潤
滑効率を向上できる。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図について説明す
る。図1ないし図4は本考案の一実施例による歯車変速
装置の潤滑構造を説明するための図である。図4におい
て、1は本実施例構造が適用された歯車変速装置であ
る。この変速装置1はエンジン2に接続されたミッショ
ンケース3内に、該エンジン2の動力が伝達される第1
変速軸4を配置するとともに、第2変速軸5を上記第1
変速軸4と平行に配置し、この両変速軸4,5の両端部
を上記ケース2で軸受を介して回転自在に支持して構成
されている。上記第1変速軸4には上記エンジン動力を
伝達又は遮断するクラッチ装置8が配設されており、ま
た第2変速軸5にはエンジン動力を車輪に伝達する差動
歯車装置9が接続されている。
る。図1ないし図4は本考案の一実施例による歯車変速
装置の潤滑構造を説明するための図である。図4におい
て、1は本実施例構造が適用された歯車変速装置であ
る。この変速装置1はエンジン2に接続されたミッショ
ンケース3内に、該エンジン2の動力が伝達される第1
変速軸4を配置するとともに、第2変速軸5を上記第1
変速軸4と平行に配置し、この両変速軸4,5の両端部
を上記ケース2で軸受を介して回転自在に支持して構成
されている。上記第1変速軸4には上記エンジン動力を
伝達又は遮断するクラッチ装置8が配設されており、ま
た第2変速軸5にはエンジン動力を車輪に伝達する差動
歯車装置9が接続されている。
【0008】上記第1変速軸4には、これの軸方向に1
〜5段の変速ギア6がベアリング16(図3参照)を介
在させて回転自在に装着されている。また上記第2変速
軸5にはカウンタギア7が固着されており、この各カウ
ンタギア7は上記各ギア6に常時噛合している。
〜5段の変速ギア6がベアリング16(図3参照)を介
在させて回転自在に装着されている。また上記第2変速
軸5にはカウンタギア7が固着されており、この各カウ
ンタギア7は上記各ギア6に常時噛合している。
【0009】上記第1変速軸4の各変速ギア6にはシン
クロメッシュユニット10が配設されている。シンクロ
メッシュユニット10は、図3に示すように、第1変速
軸4にクラッチハブ11をスプライン結合し、該クラッ
チハブ11の外周歯に、切り換え用スリーブ12の内周
歯12aを軸方向に移動可能に噛合して構成されてお
り、このスリーブ12,クラッチハブ11は第1変速軸
4とともに回転するようになっている。
クロメッシュユニット10が配設されている。シンクロ
メッシュユニット10は、図3に示すように、第1変速
軸4にクラッチハブ11をスプライン結合し、該クラッ
チハブ11の外周歯に、切り換え用スリーブ12の内周
歯12aを軸方向に移動可能に噛合して構成されてお
り、このスリーブ12,クラッチハブ11は第1変速軸
4とともに回転するようになっている。
【0010】上記クラッチハブ11とスリーブ12との
間にはシフティングキー13が配設されており、該シフ
ティングキー13はスプリング14によりスリーブ12
に押圧されている。また、上記クラッチハブ11の両側
面にはシンクロナイザリング15が配設されており、該
リング15は上記変速ギア6のテーパ状に形成されたボ
ス部6aに回転自在に挿着されている。このシンクロナ
イザリング15には上記シフティングキー13が嵌合し
ており、上記第1変速軸4とともに回転するようになっ
ている。
間にはシフティングキー13が配設されており、該シフ
ティングキー13はスプリング14によりスリーブ12
に押圧されている。また、上記クラッチハブ11の両側
面にはシンクロナイザリング15が配設されており、該
リング15は上記変速ギア6のテーパ状に形成されたボ
ス部6aに回転自在に挿着されている。このシンクロナ
イザリング15には上記シフティングキー13が嵌合し
ており、上記第1変速軸4とともに回転するようになっ
ている。
【0011】上記スリーブ12にはシフトフォーク17
が配設されている。このシフトフォーク17は大略C字
状に形成された本体部17aの内周面に凸部17を一体
形成してなり、この凸部17bは上記スリーブ12の外
周面に形成された凹部12b内に摺動自在に係合してい
る。このシフトフォーク17は、シャフト23によって
軸方向に移動可能に、かつ回転不能に支持されており、
図示していないがシフトレバーに連結されている。
が配設されている。このシフトフォーク17は大略C字
状に形成された本体部17aの内周面に凸部17を一体
形成してなり、この凸部17bは上記スリーブ12の外
周面に形成された凹部12b内に摺動自在に係合してい
る。このシフトフォーク17は、シャフト23によって
軸方向に移動可能に、かつ回転不能に支持されており、
図示していないがシフトレバーに連結されている。
【0012】上記シンクロメッシュユニット10は、シ
フトレバーを前後,左右に回動させることによって、上
記シフトフォーク17がスリーブ12を軸方向に移動さ
せる。すると、このスリーブ12は移動しつつシフティ
ングキー13を内側に押さえつけて該キー13との係合
を外し、スリーブ12の内周歯12aがシンクロナイザ
リング15の外周歯に噛み合って回転の同期作用が行わ
れる。さらにスリーブ12が移動すると、これの内周歯
12aが変速ギア6に一体形成されたクラッチギア6b
に噛合し、エンジン動力を何れかの変速ギア6に伝達す
る。このようにして最低速段から最高速段,あるいは後
退段の間で切り換えるように構成されている。
フトレバーを前後,左右に回動させることによって、上
記シフトフォーク17がスリーブ12を軸方向に移動さ
せる。すると、このスリーブ12は移動しつつシフティ
ングキー13を内側に押さえつけて該キー13との係合
を外し、スリーブ12の内周歯12aがシンクロナイザ
リング15の外周歯に噛み合って回転の同期作用が行わ
れる。さらにスリーブ12が移動すると、これの内周歯
12aが変速ギア6に一体形成されたクラッチギア6b
に噛合し、エンジン動力を何れかの変速ギア6に伝達す
る。このようにして最低速段から最高速段,あるいは後
退段の間で切り換えるように構成されている。
【0013】そして、上記スリーブ12の左側面の外周
縁部には、凹部20が所定角度間隔ごとに凹設されてい
る。この凹部20は上記スリーブ12の鍛造成形時に一
体形成されたものであり、またこの各凹部20の外側に
は上記シフトフォーク17の内面17cが位置してお
り、これによりオイル溜まりが形成されている。このオ
イル溜まりはオイル液面より下方に位置している際に進
入したオイルを遠心力で掻き上げるように機能する。ま
た、上記シフトフォーク17の本体部17aの左側上部
にはガイド部21が切り欠き形成されている。このガイ
ド部21は、上記ミッションケース2に一体形成された
リブからなるガイド溝(目標部位)2aに対向する位置
に形成されており、このガイド溝2aはこれに充填され
たオイルを被潤滑部位であるギア噛合部,摺動部に導く
ように構成されている。
縁部には、凹部20が所定角度間隔ごとに凹設されてい
る。この凹部20は上記スリーブ12の鍛造成形時に一
体形成されたものであり、またこの各凹部20の外側に
は上記シフトフォーク17の内面17cが位置してお
り、これによりオイル溜まりが形成されている。このオ
イル溜まりはオイル液面より下方に位置している際に進
入したオイルを遠心力で掻き上げるように機能する。ま
た、上記シフトフォーク17の本体部17aの左側上部
にはガイド部21が切り欠き形成されている。このガイ
ド部21は、上記ミッションケース2に一体形成された
リブからなるガイド溝(目標部位)2aに対向する位置
に形成されており、このガイド溝2aはこれに充填され
たオイルを被潤滑部位であるギア噛合部,摺動部に導く
ように構成されている。
【0014】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例では、図1に示すように、スリーブ12は
第1変速軸4の回転とともに常時回転している。この場
合、上記スリーブ12の凹部20のうちミッションケー
ス2のオイル22中に位置する凹部20に該オイル22
の一部22aが進入する。そしてこのオイル22aはス
リーブ12の回転に伴う遠心力でもってシフトフォーク
17の本体部17aの内周面17cに押し付けられて上
方に掻き上げられ、この凹部20がガイド部21に一致
すると、上記オイル22aは遠心力でもってガイド部2
1から吹き出されてミッションケース2のガイド溝2a
内に充填されることとなる。そして、このガイド溝2a
に充填されたオイルが目標の被潤滑部に流れていき、落
下供給される。
る。本実施例では、図1に示すように、スリーブ12は
第1変速軸4の回転とともに常時回転している。この場
合、上記スリーブ12の凹部20のうちミッションケー
ス2のオイル22中に位置する凹部20に該オイル22
の一部22aが進入する。そしてこのオイル22aはス
リーブ12の回転に伴う遠心力でもってシフトフォーク
17の本体部17aの内周面17cに押し付けられて上
方に掻き上げられ、この凹部20がガイド部21に一致
すると、上記オイル22aは遠心力でもってガイド部2
1から吹き出されてミッションケース2のガイド溝2a
内に充填されることとなる。そして、このガイド溝2a
に充填されたオイルが目標の被潤滑部に流れていき、落
下供給される。
【0015】このように本実施例によれば、スリーブ1
2の外周縁部に凹部20を一体形成し、シフトフォーク
17のガイド溝2aに対向する部分にガイド部21を形
成したので、上述のように掻き上げられたオイル22a
はガイド部21から上記ガイド溝2aに向けて噴出され
ることとなる。その結果、従来のオイルアジテータ等の
別部品の追加を不要にでき、部品コストの上昇を抑制で
きるとともに、配置スペースの拡大を回避できる。ま
た、上記ガイド部21から噴出したオイル22aを目標
とする被潤滑部位に確実に導くことができるから、潤滑
を十分に行うことができ、それだけ潤滑効率を向上でき
る。
2の外周縁部に凹部20を一体形成し、シフトフォーク
17のガイド溝2aに対向する部分にガイド部21を形
成したので、上述のように掻き上げられたオイル22a
はガイド部21から上記ガイド溝2aに向けて噴出され
ることとなる。その結果、従来のオイルアジテータ等の
別部品の追加を不要にでき、部品コストの上昇を抑制で
きるとともに、配置スペースの拡大を回避できる。ま
た、上記ガイド部21から噴出したオイル22aを目標
とする被潤滑部位に確実に導くことができるから、潤滑
を十分に行うことができ、それだけ潤滑効率を向上でき
る。
【0016】なお、上記実施例では、スリーブ12の一
側面側に凹部20を形成した場合を例にとって説明した
が、本考案では両側面に凹部を形成してもよい。また上
記凹部の形状はこれに限られるものではなく、例えば段
付き状に形成してもよい。さらに上記実施例では、噴出
したオイル22aをミッションケース2のガイド溝2a
を介して被潤滑部位に供給した場合を例にとったが、被
潤滑部位に直接供給するように構成してもよい。
側面側に凹部20を形成した場合を例にとって説明した
が、本考案では両側面に凹部を形成してもよい。また上
記凹部の形状はこれに限られるものではなく、例えば段
付き状に形成してもよい。さらに上記実施例では、噴出
したオイル22aをミッションケース2のガイド溝2a
を介して被潤滑部位に供給した場合を例にとったが、被
潤滑部位に直接供給するように構成してもよい。
【0017】
【考案の効果】以上のように本考案に係る歯車変速装置
の潤滑構造によれば、スリーブの外周縁部にオイル溜め
用の凹部を形成し、シフトフォークの目標部位に対向す
る部分にガイド部を形成し、該ガイド部から上記スリー
ブの凹部内のオイルを噴出するようにしたので、別部品
の追加を不要にでき、コストを低減できるとともに配置
スペースを縮小できる効果があり、また目標とする被潤
滑部位へのオイル供給を十分に行うことができ、潤滑効
率を向上できる効果がある。
の潤滑構造によれば、スリーブの外周縁部にオイル溜め
用の凹部を形成し、シフトフォークの目標部位に対向す
る部分にガイド部を形成し、該ガイド部から上記スリー
ブの凹部内のオイルを噴出するようにしたので、別部品
の追加を不要にでき、コストを低減できるとともに配置
スペースを縮小できる効果があり、また目標とする被潤
滑部位へのオイル供給を十分に行うことができ、潤滑効
率を向上できる効果がある。
【図1】本考案の一実施例による歯車変速装置の潤滑構
造を説明するための概略構成図である。
造を説明するための概略構成図である。
【図2】上記実施例のスリーブを示す正面図である。
【図3】上記実施例の歯車変速装置のシンクロメッシュ
ユニットを示す断面図である。
ユニットを示す断面図である。
【図4】上記実施例の歯車変速装置を示す模式図であ
る。
る。
1 歯車変速装置 2a ガイド溝(目標部位) 4 第1変速軸 6 変速ギア 12 フリーブ 17 シフトフォーク 20 凹部 21 ガイド部 22,22a オイル
Claims (1)
- 【請求項1】 変速軸に複数段の変速ギヤを回転自在に
配設するとともに、切り換え用スリーブを該変速軸と共
に回転し、かつ軸方向に移動可能に装着し、該スリーブ
をこれの外周部に嵌装されたシフトフォークで軸方向に
移動させて上記何れかの変速ギアに噛合させるようにし
た歯車変速装置の潤滑構造において、上記スリーブの側
面の外周縁部に該スリーブの回転に伴ってオイルを掻き
上げる凹部を間隔をあけて複数形成し、上記シフトフォ
ークの目標部位に対向する部分に、上記スリーブの回転
に伴って上記凹部と連続し、上記掻き上げられたオイル
を上記目標部位に導入するガイド部を形成したことを特
徴とする歯車変速装置の潤滑構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6560992U JP2562142Y2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 歯車変速装置の潤滑構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6560992U JP2562142Y2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 歯車変速装置の潤滑構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0628413U JPH0628413U (ja) | 1994-04-15 |
JP2562142Y2 true JP2562142Y2 (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=13291930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6560992U Expired - Lifetime JP2562142Y2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 歯車変速装置の潤滑構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2562142Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110671430A (zh) * | 2019-10-31 | 2020-01-10 | 卧龙电气南阳防爆集团股份有限公司 | 一种稀油润滑滚动轴承装置 |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP6560992U patent/JP2562142Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0628413U (ja) | 1994-04-15 |
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