JPH06320379A - 工作機械の送りねじ機構の自動調芯装置 - Google Patents

工作機械の送りねじ機構の自動調芯装置

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JPH06320379A
JPH06320379A JP11157693A JP11157693A JPH06320379A JP H06320379 A JPH06320379 A JP H06320379A JP 11157693 A JP11157693 A JP 11157693A JP 11157693 A JP11157693 A JP 11157693A JP H06320379 A JPH06320379 A JP H06320379A
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feed
feed screw
screw shaft
nut
leaf spring
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JP11157693A
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Kiyoshi Sawada
潔 沢田
Keisuke Imai
圭介 今井
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Original Assignee
Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工作機械の送りねじ機構における送りねじ軸
と送りナットの軸心ずれを吸収して自動調芯を行う機械
的手段を得ること。 【構成】 工作機械の送りねじ機構における送りねじ軸
20に螺合して直線移動する送りナット22と、その送
りナット22に結合されて直線移動する直線移動体24
との間に送り作用方向には機械的剛性を有し、軸心に垂
直な平面内で該軸心に垂直な方向に弾性変形可能な板ば
ね要素32a、23bを有した弾性支持手段30、40
又は50を介挿して軸芯のずれを吸収するように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の送りねじ機
構の自動調芯装置に関し、特に、ナノメータ(10億分
の1メートル )単位の送り精度が必要な精密工作機械の
送りねじ機構に組み込まれ、サーボモータによって回転
駆動される送りねじ軸の回転に従って直線移動する送り
ナットにワークテーブル等の直線移動体を結合して所定
の送り軸方向に直線移動させる際に、送りねじ軸の軸心
に送りナットの軸心を常に自動的に一致、整合させて送
りナットの円滑な直線移動が得られるようにすると同時
に、送りねじ軸と送りナットとの間のバックラッシュを
充分に低減させることが可能な工作機械の送りねじ機構
の自動調芯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の送りねじ機構は、回転駆動源
であるサーボモータにより、回転駆動される送りねじ軸
の回動に応じて同ねじ軸に係合したナット部材を直線軸
に沿って移動させ、以て同ナットにより支持、結合され
た機械要素、例えば、ワークテーブル等を直線軸に沿っ
て送り動作させ、また、所望の位置に位置決めを行う構
成を有している。特に、上述したナノメータ単位の精度
が要求される精密工作機械の送りねじ機構においては、
精密な位置決め機能が要求されるためにバックラッシュ
を可及的に低減し、送りねじと送りナットとの間のクリ
アランスを非常に小さく設定するように設計、製造およ
び組立が行われる。このとき、送りねじ軸の全長に亘っ
て同ねじ軸の軸心と送りナットの軸心とを誤差なく同心
状態に螺合させることは製造、組立てを著しく困難に
し、しかも長尺の送りねじ軸の全ストローク域に亘り、
高い真直精度を得ることは不可能であることから、送り
ねじ軸と送りナットとの軸心のずれを完全に解消するこ
とは一般的に不可能である。従って、従来の精密工作機
械の送りねじ機構においては、送りねじ軸に対する送り
ナットの同心ずれは、両者間に介在するクリアランスを
用いて吸収するのが精一杯の状態で、積極的に送りねじ
軸と送りナットとの間の調芯を図る手段は設けられてい
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、精密工作
機械の送りねじ機構では、送りねじ軸と送りナットとの
間に介在するクリアランスは、バックラッシュの原因に
なり、故に、高い送り作用精度や機械加工精度を阻害す
る原因となる。依って、斯かる問題を解消するには、工
作機械の送りねじ機構における送りねじ軸と送りナット
との間の送り作用時に両軸心の一致、整合を自動的に達
成する自動調芯手段を具備することが要請される。
【0004】依って、本発明の目的は、工作機械、殊
に、精密工作機械の送りねじ機構に用いられて送り作用
時に送りねじ軸と送りナットとの両軸心を自動的に調芯
することが可能な工作機械の送りねじ機構の調心装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために、工作機械の送りねじ機構、つまり、サ
ーボモータを駆動源にして回転駆動される送りねじ軸
と、同送りねじ軸に螺合する共にワークテーブル等の直
線移動体を支持して直線移動し、また、所望の位置に位
置決めを行う送りナットとから成るねじ機構において、
送りねじ軸の軸心に一致した送り移動方向および該送り
ねじ軸の回転方向には機械的剛性を備え、送りねじ軸の
軸心に対して垂直な平面内では弾性的に変位可能な構造
を有して送りナットと移動体との間に介在し、送りねじ
軸と送りナットとの間のバックラッシュを可能な限り低
減させても、送りねじ軸の軸心に対する送りナットの軸
心の芯ずれを吸収して自動調芯を行うことにより、円滑
かつ高精度の送り動作を遂行可能な弾性支持手段を設け
るようにしたもので、延いては高精度の加工精度を得る
ものである。
【0006】すなわち、本発明によれば、工作機械の直
線移動体に結合した送りナットと回転送りねじ軸との螺
合により送り動作する送りねじ機構の該送りナットと送
りねじ軸の両軸心を送り動作時に自動的に一致整合させ
る工作機械の送りねじ機構の自動調芯装置において、前
記送りナットと前記直線移動体との間に組込み、介挿さ
れ、前記送りねじ軸の軸心方向と一致した送り動作方向
には機械的剛性を備える同時に該送りねじ軸の軸心に対
して垂直な平面内で弾性変位可能に前記直線移動体を支
承する支持手段を備え、前記支持手段は、板ばね作用部
が夫々内蔵された複数の金属板部材を備えて構成され、
直線移動時に、前記送りねじ軸の軸心に前記送りナット
の軸心を自動的に調芯するようにした工作機械の送りね
じ機構の自動調芯装置が提供される。
【0007】なお、上述した支持手段を構成する板ばね
作用部を有した各金属板部材は、角形厚板形状の弾性金
属板の木端から、その板平面と平行に貫通した空洞穴を
備えた構造を有することにより、該空洞穴の両側の薄肉
金属板により弾性変形を行う板ばねの構造を有すること
が好ましい。
【0008】
【作用】上述の構成によれば、送りねじ機構の送り作用
時に、送りねじ軸と送りナットとの間に軸心のずれが発
生しているとき、送りナットは、前記弾性支持手段の弾
性変位に依って送りねじ軸の軸心に対して垂直な平面内
で変位することにより、該ねじ軸々心に追従して同心状
態を得るように調芯動作を行う。従って、送りナットは
常に、送りねじ軸の軸心と同芯性を維持するから、送り
ナット及び同送りナットに弾性支持手段を介して結合さ
れた直線移動体は、円滑に直線移動を行うことができ
る。以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づいて、
更に詳細に説明する。
【0009】
【実施例】図1は、工作機械の送りねじ機構、特に、空
気送りねじ機構を備えた精密工作機械の送りねじ機構に
本発明に係る自動調芯装置を備えた場合の構成例を1つ
の送り軸方向に関して示した断面模式図、図2は、空気
送りねじ機構の構造を略示した部分断面図、図3は、本
発明の実施に最も有効に利用可能な板ばね要素の一例の
構造を示す斜視図、図4は、図1に示した送りねじ機構
において、送りナットと直線移動体との間に介挿された
複数の板ばね要素から成る弾性支持手段が送りねじ軸の
軸心に対して垂直な平面内で一方向に弾性変位して送り
ナットの自動調芯を遂行する状態を示した略示断面図、
図5は、同弾性支持手段が送りねじ軸の軸心に対して垂
直な平面内で他の一方向に弾性変位して送りナットの自
動調芯を遂行する状態を示した略示断面図、図6は、精
密工作機械の送りねじ機構に本発明に係る自動調芯装置
を備えた場合の他の構成例を1つの送り軸方向に関して
示した側面図、図7は、図6の7−7矢視による端面
図、図8は、図5、図6に示した実施例において、弾性
支持手段が送りねじ軸の軸心に対して垂直な平面内で一
方向に弾性変位して送りナットの自動調芯を行う状態を
示した側面模式図、図9は、同実施例における弾性支持
手段が送りねじ軸の軸心に対して垂直な平面内で他の一
方向に弾性変位して送りねじ軸に対して送りナットの自
動調芯を行う状態を示した端面模式図、図10は、精密
工作機械の送りねじ機構に本発明に係る自動調芯装置を
備えた場合の更に他の構成例を1つの送り軸方向に関し
て示した側面図、図11は、図10の11−11矢視方
向から見た端面模式図である。
【0010】さて、図1に示す実施例を参照すると、図
の紙面に対して垂直な方向を送り軸方向とした送りねじ
機構が図示されており、同送りねじ機構は、図示されて
いないサーボモータを回転駆動源にして回動する空気送
りねじ軸20と、同空気送りねじ軸20に螺合した空気
送りナット22とを具備している。送りねじ軸20は工
作機械の固定ベースに対して所定の高さ位置に、両端部
を回転軸受(図示に現れない)に支持されて回転自在に
設けられ、この送りねじ軸20に噛合した送りナット2
2は、送りねじ軸20の回転に従って、同送りねじ軸2
0の軸心方向、つまり、図示例では図1の紙面に垂直な
軸心方向に直線移動を行う機械要素として設けられてい
る。この送りナット22は、ワークテーブル等の直線移
動体24を直線移動させるために設けられており、従っ
て、送りナット22が直線移動体24を支持し、且つ、
両者は結合されて一体となって直線方向に移動するよう
に構成されている。そして、直線移動体24の直線移動
は、同移動体24に形成された摺接面24a,24a、
24b,24b、24c,24cが、ガイド26の両側
に形成された案内面26a,26a、26b,26b、
26c,26cの摺接案内に依って安定に遂行される構
造を有している。
【0011】ここで、図2を参照すると、空気送りねじ
機構の構成例が図示されている。このような空気送りね
じ機構自体は周知であるが、精密工作機械の送りねじ機
構においては主要な構成として具備されるので、ここで
簡単に説明する。同図2において、送りねじ軸20と送
りナット22との間の螺合部には圧力空気源Sから空気
管路APおよび送りナット22の内部に形成された空気
噴出ノズルANを介して供給された圧力空気が噴出さ
れ、薄肉の圧力空気層ALが形成されている。図2で
は、これらの圧力空気層ALはやや極端に厚い空気層を
有する如く図示されているが、送りねじ軸20のねじ条
と送りナット22のねじ条との間にはバックラッシュが
略除去された構造に設計、製造、組立されるものと理解
して良い。
【0012】ここで再び図1を参照すると、送りねじ機
構の空気送りねじ軸20と送りナット22とは空気圧力
源Sから供給される圧力空気により形成される空気層を
介して螺合され、かつ、本発明に係る弾性支持手段を成
す支持体30が送りナット22と直線移動体24との間
に設けられ、該弾性支持体30を介して送りナット22
は、直線移動体24を下方から支持するように結合され
ている。
【0013】即ち、本実施例では、上記の弾性支持体3
0は、2つの同一構造を有した立て配置の板ばね要素3
2a、32aと、これらの2つの板ばね要素32a、3
2aの夫々の上辺に止着された横配置の板ばね要素32
bとを具備して構成され、前者の立て配置の板ばね要素
32aは、夫々下端が送りナット22の2つの結合端2
2a、22aにねじ止め構造等で適宜に結合されてお
り、上端は横配置の板ばね要素32bにねじ止め、溶接
等の適宜の止着手段で結合され、後者の板ばね要素32
bの上辺と直線移動体24が例えば、ねじ止め等の結合
手段で止着、結合されることにより、究極的に送りナッ
ト22と直線移動体24とが一体に移動可能に結合され
ている。
【0014】上述した弾性支持手段30を形成する板ば
ね要素32a,32a、32bは、代表的に板ばね要素
32bに就いて図3に示すように、厚肉の弾性金属板3
4、例えば、厚肉のステンレス鋼板の上下両面34a、
34b間の木端34cに、上下両面34a、34bと平
行に穿設した角窓状の空洞穴35を設け、この空洞穴3
5の上下両域の薄肉部36が矢印B1、B2で示す軸線
方向には機械的剛性を有しながら、同図3に示すよう
に、矢印B1、B2の方向に対して垂直な矢印C1、C
2方向には弾性変形が可能なばね機能を有し、かつ、空
洞穴35の両外側や両空洞穴35の間の厚肉部は、既述
のように、送りナット22等との結合機能を有する部材
として構成されている。なお、板ばね要素32aは、一
つの空洞穴35のみを有し、その空洞穴35の両側の厚
肉部が夫々、結合機能を備えた構造を備えたもので、板
ばね要素32bとの間に機能上の差異はない。
【0015】このような、板ばね要素32a,32a、
32bを有して構成された弾性支持体30は、送りねじ
機構の送りねじ軸20の軸心方向には既述の説明から明
らかなように、機械的な剛性を有するから、送りナット
22の直線移動を確実に直線移動体24に伝達可能であ
り、また、同送りねじ軸20と送りナット22との間に
軸心のずれが有ると、弾性支持体30が弾性変形するこ
とにより、送りねじ軸20の軸心に対して送りナット2
2の軸心を追従せしめて同芯となるように自動調芯作用
を行うのである。
【0016】図4は、弾性支持体30における横配置の
板ばね要素32bが、送りねじ軸20の軸心に対して垂
直な平面内で上下方向に弾性変位を行うことにより、送
りナット22の軸心と上記送りねじ軸20の軸心との芯
ずれを吸収し、以て両軸心が同芯となるように自動調芯
している様子を示している。このとき、送りナット22
に弾性支持体30を介して結合された直線移動体24
は、上下方向に不変位置を維持することは言うまでもな
い。
【0017】他方、図5は、弾性支持体30における立
て配置の板ばね要素32a,32aが、送りねじ軸20
の軸心に対して垂直な平面内で左右方向に弾性変位を行
うことにより、送りナット22の軸心と上記送りねじ軸
20の軸心との芯ずれを吸収し、以て両軸心が同芯とな
るように自動調芯している様子を示している。上述の図
示から明らかなように、本発明によれば、工作機械、特
に、精密工作機械の送りねじ機構における送りねじ軸2
0と送りナット22との間に芯ずれが存在した場合に
も、弾性支持体30が、その芯ずれ量を吸収するように
変位するため、同支持体30と結合された送りナット2
2は、送りねじ軸20の軸心と同芯となるように常時、
追従しながら、螺合動作する。故に、送りねじ軸20の
回転に従って直線移動する送りナット22は、常に円滑
な螺合状態に維持されるので、両ねじ要素間のバックラ
ッシュが略除去された状態に組立てられても円滑な直線
移動が遂行される結果となる。しかも、弾性支持体30
は送り作用方向には常に機械的剛性を有するから、送り
ナット22の直線移動作用は、弾性支持体30を介して
確実に直線移動体24に伝達され、精密工作機械のねじ
送り機構の高精度化を実現し、それに伴って高加工精度
も可能となるのである。
【0018】図6及び図7は、本発明よる工作機械の送
りねじ機構の自動調芯装置の他の実施例を示し、この実
施例においても、図1に示した実施例と同一ないし同様
な要素に就いては、同一の参照番号で示してある。本実
施例と前述の図1の実施例との構成上の大きな違いは、
送りねじ機構の回転送りねじ軸20に螺合して同ねじ軸
20の軸心方向に直線変位する送りナット22と直線移
動体24との間に介挿されて弾性支持手段を形成する弾
性支持体40が送りねじ軸20の左右両側に夫々配置さ
れた各一対の立て配置板ばね要素32a、横配置板ばね
要素32bとで逆T字形構造体に構成され、従って合計
4つの板ばね要素32a,32a、32b,32bから
構成されている点である。なお、弾性支持体40を形成
する各板ばね要素32aや32bが具備する空洞穴35
は、図3に示した板ばね要素32bの空洞穴35と同一
の構造で肉厚の弾性金属板部材の木端に貫通、形成され
ているものである。
【0019】このような弾性支持体40も、送りねじ軸
20の軸心と一致した送り作用方向には機械的剛性を備
えて弾性変位はしないから、送りねじ軸20の回転に応
じて送りナット22が直線移動を行うとき、確実に直線
移動体24に直線移動作用を伝達する両者間の結合機能
を備えると共に、送りねじ軸20と送りナット22との
間に軸心ずれが有ると、送りねじ軸20の軸心に垂直な
平面内で同軸心に垂直な方向に弾性変位することによ
り、該軸ずれ分を吸収するばね機能を発揮することは前
述の実施例と同様である。
【0020】図8及び図9は、夫々、図6、図7に示し
た本実施例における自動調芯作用を示しており、図8
は、送りねじ軸20の軸心に対して垂直な平面内で送り
ナット22の上下方縦方向の軸心ずれを吸収すべく、弾
性支持体40の横配置板ばね要素32a,32aが弾性
変形をしている様子を示している。他方、図9は、送り
ねじ軸20の軸心に対して垂直な平面内で送りナット2
2の左右横方向の軸心ずれを吸収すべく、弾性支持体4
0の縦配置板ばね要素32b,32bが弾性変形をして
いる様子を示している。勿論、弾性支持体40は、その
横配置板ばね要素32a,32aと縦配置板ばね要素3
2b,32bとの両者が同時に弾性変形して送りねじ軸
20と送りナット22との間の両軸心のずれを吸収する
ことも可能であることは言うまでもない。
【0021】斯くして、送りねじ機構の送りねじ軸20
の軸心と送りナット22の軸心とは送り作用過程で常
時、弾性支持体40の弾性変形機能により自動的に調芯
されているから、送りナット22の直線移動が円滑に行
われ、このとき、弾性支持体40は、両軸心と一致した
送り作用方向には機械的剛性を有するように形成されて
いるから、送りナット22の直線移動は確実に直線移動
体24に伝達され、精密な直線移動と位置決めが遂行さ
れる。
【0022】図10および図11は、本発明よる工作機
械の送りねじ機構の自動調芯装置の更に他の実施例を示
し、この実施例においても、前述した図1、図6、7に
示した実施例と同一ないし同様な要素に就いては、同一
の参照番号で示してある。本実施例では、弾性支持体5
0が送りねじ機構の送りねじ軸20に螺合した送りナッ
ト22と直線移動体24との間に介挿されている。この
弾性支持体50は2つの縦配置の板ばね要素32a,3
2aのだけで形成されている。
【0023】このように、本実施例では、2つの縦配置
の板ばね要素32a,32aのみで形成されているが、
これは一般的に工作機械の送りねじ機構の組立過程で
は、下方要素から順次に上方要素へ組立が遂行される。
このとき、送りねじ軸20を回転軸受(図示なし)を介
して回転自在に組立を行う時に、同ねじ軸20の両端側
を適宜の基準平面に対してゲージ手段により同一高さ位
置となるように設定することは比較的容易である。
【0024】他方、同送りねじ軸20が同一高さ位置に
設定された段階で、水平内において軸両端が所定の直線
方向と正確に一致し、横ぶれが無いように計測しながら
組立を遂行することは適切な計測基準面となる垂直面を
工作機械の機体内に得られない場合が多く困難になる。
このような結果、工作機械の送りねじ機構では、所定の
直線方向に対して、上下高さ方向にはずれ無く送りねじ
軸20が設定されていながら、水平面内において同送り
ねじ軸20が微小な横方向のずれを残存させたまま設
定、組立される場合がある。このような状態が発生した
とき、ワークテーブル等の直線移動体24は、図1に示
したガイド26と同様な適宜の直線ガイド手段により、
所定の直線方向に移動するように強制される。従って、
このようなとき、本実施例のように、横方向の芯ずれを
吸収可能な板ばね要素32a,32aを備えた弾性支持
体50を設けることにより、送りねじ軸20に軸心に対
して送りナット22の軸心が自動調芯されて送りナット
22は円滑に移動し、かつ、同送りナット22に弾性支
持体50を介して結合された直線移動体24も直線ガイ
ド手段の案内に従って直線方向に円滑に直線移動が可能
となる。
【0025】なお、上述した諸実施例では、支持体30
等を形成する板ばね要素32a、32b等は、空洞窓3
5を有した板ばね要素として形成された例を示したが、
本発明の実現に当たっては、一枚の板ばね部の両端に角
棒状の結合部を設けたH字形の板ばね要素を用いること
も可能である。
【0026】
【発明の効果】以上、本発明の複数の実施例に就いて説
明したが、以上の説明を介して理解できるように、本発
明に依れば、工作機械の送りねじ機構、殊にサーボモー
タを駆動源にして回転駆動される空気送りねじ軸を有し
た精密工作機械の送りねじ機構において、該送りねじ軸
に螺合する共にワークテーブル等の直線移動体を支持し
て直線移動し、また、所望の位置に位置決めを行う送り
ナットが、送りねじ軸の軸心に一致した送り移動方向お
よび該送りねじ軸の回転方向には機械的剛性を備え、送
りねじ軸の軸心に対して垂直な平面内では弾性変位可能
な構造を有して送りナットと移動体との間に介在し、送
りねじ軸と送りナットとの間のバックラッシュを可能な
限り低減させても、送りねじ軸の軸心に対する送りナッ
トの軸心の芯ずれを吸収して自動調芯を行うことによ
り、円滑かつ高精度の送り動作を遂行可能な弾性支持手
段を設けるようにしたものである。この結果、精密工作
機械において、送りねじ軸と送りナットとの軸芯出しを
容易に遂行し得ると同時にねじ軸のたわみにより生ずる
軸芯のずれを弾性支持体が吸収し、円滑な送り作用を保
証するので、工作機械の組立過程を容易化し、かつ、極
めて高精度の送り精度を保証して高い加工精度の確保を
可能とするのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】工作機械の送りねじ機構、特に、空気送りねじ
機構を備えた精密工作機械の送りねじ機構に本発明に係
る自動調芯装置を備えた場合の構成例を1つの送り軸方
向に関して示した断面模式図である。
【図2】空気送りねじ機構の構造を略示した部分断面図
である。
【図3】本発明の実施に最も有効に利用可能な板ばね要
素の一例の構造を示す斜視図である。
【図4】図1に示した送りねじ機構において、送りナッ
トと直線移動体との間に介挿された複数の板ばね要素か
ら成る弾性支持手段が送りねじ軸の軸心に対して垂直な
平面内で一方向に弾性変位して送りナットの自動調芯を
遂行する状態を示した略示断面図である。
【図5】同弾性支持手段が送りねじ軸の軸心に対して垂
直な平面内で他の一方向に弾性変位して送りナットの自
動調芯を遂行する状態を示した略示断面図である。
【図6】精密工作機械の送りねじ機構に本発明に係る自
動調芯装置を備えた場合の他の構成例を1つの送り軸方
向に関して示した側面図である。
【図7】図6の7−7矢視による端面図である。
【図8】図5、図6に示した実施例において、弾性支持
手段が送りねじ軸の軸心に対して垂直な平面内で一方向
に弾性変位して送りナットの自動調芯を行う状態を示し
た側面模式図である。
【図9】同実施例における弾性支持手段が送りねじ軸の
軸心に対して垂直な平面内で他の一方向に弾性変位して
送りねじ軸に対して送りナットの自動調芯を行う状態を
示した端面模式図である。
【図10】精密工作機械の送りねじ機構に本発明に係る
自動調芯装置を備えた場合の更に他の構成例を1つの送
り軸方向に関して示した側面図である。
【図11】図10の11−11矢視方向から見た端面模
式図である。
【符号の説明】
20…送りねじ軸 22…送りナット 26…ガイド 30…弾性支持手段 32a…縦配置板ばね要素 32b…横配置板ばね要素 40…弾性支持手段 50…弾性支持手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械の直線移動体に結合した送りナ
    ットと回転送りねじ軸との螺合により送り動作する送り
    ねじ機構の該送りナットと送りねじ軸の両軸心を送り動
    作時に自動的に一致整合させる工作機械の送りねじ機構
    の自動調芯装置において、 前記送りナットと前記直線移動体との間に組込み、介挿
    され、前記送りねじ軸の軸心方向と一致した送り動作方
    向には機械的剛性を備えると同時に該送りねじ軸の軸心
    に対して垂直な平面内で弾性変位可能に前記直線移動体
    を支承する支持手段を備え、 前記支持手段は、板ばね作用部が夫々内蔵された複数の
    金属板部材を備えて構成され、直線移動時に、前記送り
    ねじ軸の軸心に前記送りナットの軸心を自動的に調芯す
    ることを特徴とする工作機械の送りねじ機構の自動調芯
    装置。
JP11157693A 1993-05-13 1993-05-13 工作機械の送りねじ機構の自動調芯装置 Pending JPH06320379A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020117047A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 三菱重工業株式会社 水中航走体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020117047A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 三菱重工業株式会社 水中航走体

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