JPH06320124A - 超音波洗浄方法およびその洗浄装置 - Google Patents

超音波洗浄方法およびその洗浄装置

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JPH06320124A
JPH06320124A JP4385994A JP4385994A JPH06320124A JP H06320124 A JPH06320124 A JP H06320124A JP 4385994 A JP4385994 A JP 4385994A JP 4385994 A JP4385994 A JP 4385994A JP H06320124 A JPH06320124 A JP H06320124A
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ultrasonic
cleaning liquid
bubbles
liquid
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JP4385994A
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Mizuyoshi Azagami
瑞美 阿座上
Hiroshi Kikuchi
廣 菊池
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波による洗浄力自体を向上した超音波洗
浄方法および装置を提供する。 【構成】 被洗浄物を、洗浄槽2内の洗浄液1中に浸漬
させ、洗浄槽2の洗浄液1を、循環ポンプ4により循環
させる。エアポンプ6を駆動させて、循環洗浄液管8内
にある洗浄液中に空気を注入して気泡を混入させると共
に、気泡細分化器9で細分化する。洗浄槽2では、超音
波発振器3が駆動されて、周波数1MHzの超音波振動
が洗浄液に加えられる。洗浄液1中の気泡がこの超音波
振動により強制振動されて、運動する。この時、気泡が
被洗浄物の表面に存在すると、この運動する気泡が表面
を擦ることにより、その表面に付着している汚れが擦り
落される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体一般を液体中で超
音波洗浄する際の最適洗浄方法および洗浄装置に関する
ものである。特に、薄膜トランジスタを用いた液晶ディ
スプレイ(TFT−LCD)製造プロセス、半導体製造
プロセス等を代表とする各種産業機器製造プロセスに関
わる基板や部品等の洗浄に好適な超音波洗浄方法および
そのための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板、ガラス基板などの洗浄方法
としては、バッチ式超音波洗浄が一般に採用されてい
る。この方法は、洗浄槽中に洗浄液を満たし、洗浄槽の
底面または側面に取り付けられた超音波振動子から、超
音波を洗浄槽に放射して、洗浄液に超音波振動を加え
て、洗浄を行なうものである。すなわち、この方法で
は、洗浄液中の超音波の音圧の変化によって、液体内部
で発生するキャビテーションにより、洗浄液中に置かれ
た基板に付着している異物を除去するものである。
【0003】ところで、この洗浄方法は、簡単であり、
実用的である反面、汚れの除去が必ずしも満足のいく状
態ではなかった。特に、上述したTFT−LCD製造プ
ロセス、半導体プロセス等のように、わずかな異物も嫌
うようなプロセスにおける洗浄方法としては、問題があ
った。
【0004】従来、超音波洗浄におけるこのような問題
の生ずる原因は、洗浄液中に超音波周波数に応じた定在
波が発生して、洗浄むらができることによるものと考え
られていた。そのため、このような定在波に対する対策
が種々提案されている。例えば、このための均一洗浄の
方法としては、定在波の位置を半波長ずらすために、基
板を揺動する方法、超音波周波数をスイープさせる方
法、気泡を加えて超音波を乱反射させる方法などを用い
ていた。
【0005】液中に気泡を導入するものとしては、特開
昭64−4285号公報に開示されている方法がある。
これは、気体を気体送出ポンプより気体導入管を通して
供給し、洗浄槽中の超音波振動子の直上に設けられた気
泡発生器のパイプの穴から直接気泡を噴出させるもので
ある。そして、そのパイプの穴よりも大きな気泡が、直
接伝搬してきた超音波を乱反射することにより、均一化
洗浄を行うものである。
【0006】また、その他の公知例として、特開昭57
−42385号公報、特開平3−171727号公報お
よび特開平2−14443号公報にそれぞれ開示される
技術がある。これらも、気体を導入して、均一洗浄を行
なうようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した方法によれ
ば、洗浄むらについては、ある程度解消することができ
る。しかしながら、これらの方法は、洗浄力そのものを
向上させるものではない。特に、大きな径の気泡の導入
を行なうものにあって、これによって超音波エネルギが
分散されるので、かえって洗浄力は低下する。すなわ
ち、従来の方法は、基板をある程度均一に洗浄すること
はできても、超音波の洗浄作用の能力を高めることはで
きないため、汚物除去効果は充分発揮されないという点
の問題が残っている。
【0008】本発明の目的は、超音波による洗浄力自体
を向上した超音波洗浄方法および装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の一態様によれば、洗浄液中に、超音波振動
で運動し得る大きさの気泡を存在させ、この状態の洗浄
液に超音波振動を加えて洗浄を行なう洗浄方法が提供さ
れる。
【0010】また、本発明の他の態様によれば、超音波
の洗浄作用を支配する気泡が、充分その能力を発揮でき
るようにした洗浄装置が提供される。すなわち、本発明
の超音波洗浄装置は、洗浄液を収容すると共に、被洗浄
物が収容される洗浄槽と、洗浄槽内の洗浄液に超音波振
動を加える超音波発振装置と、洗浄液中に気泡を注入す
る気泡注入装置とを備えるものである。そして、上記気
泡注入装置は、超音波振動で運動し得る大きさの気泡を
注入するものである。
【0011】本発明は、超音波の洗浄が、主として超音
波振動による気泡の運動によって行われていること、お
よび、超音波のキャビテーションにより発生する気泡の
他に、外部から気泡を注入することによりこの作用を効
果的に発揮させることができること、という、本発明者
らの研究の結果得られた知見に基づいてなされたもので
ある。超音波振動で運動し得る大きさとは、気泡が微細
であることを意味する。具体的には、ある周波数での超
音波で強制振動したときに、共振する大きさを持つ気泡
(以下、有効気泡ということもある)である。このよう
な大きさの気泡によって、スクラビングによる洗浄が行
なわれていることを、本発明者らは実験により確かめ
た。この有効気泡は、後述するMinneartの式で求められ
る共振気泡径の1/3から3倍の範囲の径を持つ気泡で
ある。また、本発明者らは、この有効気泡は、超音波の
キャビテーションによる気泡のみでなく、洗浄液に外部
から導入することができること、および、それによって
洗浄力が増大することを実験により確かめた。
【0012】本発明は、気泡を用いた洗浄による異物除
去能力、すなわち、被洗浄物表面に付着している汚れの
除去の程度を(洗浄率)を高めるといった洗浄作用が効
率良く行われるように、有効気泡を超音波の伝搬効率を
低下させない程度に液中に多量に存在させるようにして
いる。
【0013】本発明において、洗浄液中に有効気泡を存
在させる方法としては、例えば、気体を注入する装置を
備え、この装置を用いて、洗浄槽内の洗浄液に直接気体
を注入する方法がある。また、他の方法としては、洗浄
槽に洗浄液を導入する装置と、この洗浄液を導入する装
置において洗浄液に気体を注入する装置とを備え、洗浄
槽の外で、洗浄液に気体を注入して該洗浄液を気泡が存
在する状態として、これを洗浄槽に導入する方法があ
る。後者の場合、洗浄液は、一部または全部を循環させ
て使用する構成とすることもできる。すなわち、洗浄槽
から排出される洗浄液中に気体を注入して気泡を満たし
た状態として、再び洗浄槽に還流させる構成とすること
ができる。
【0014】洗浄液に微細な気泡を充分に含ませるため
の方法としては、例えば、洗浄液中に気泡を発生させる
装置と、洗浄液中に存在する気泡を細分化する気泡細分
化装置とを備え、あらかじめ気泡を液中に発生させた
後、気泡を細かくする方法がある。具体的には、洗浄液
中に気泡を発生させる装置は、例えば、洗浄槽から排出
された洗浄液を洗浄槽に還流するための洗浄液径路と、
洗浄液を洗浄液径路を介して洗浄槽に還流させるための
循環ポンプと、洗浄液経路の途中に気泡を発生させるエ
アーポンプとを備えて構成することができる。気泡細分
化装置は、エアーポンプから混入された気泡を微細で均
一な大きさの気泡にさらに細かく撹拌分解するための装
置である。具体的には、例えば、スクリューの回転によ
り気泡を細分化するもの、スプレー状ノズルより発射さ
れる液流に気泡を衝突させ粉砕するもの、超音波で気泡
を分解させるもの、または、フィルタであってもよい。
これらの装置により、洗浄液経路の途中で、循環ポンプ
により還流される洗浄液に、エアーポンプで気体を注入
して気泡を混入させる。次に、エアーポンプで混入され
た気泡を、気泡細分化装置により、微細で均一な大きさ
の気泡にさらに細かく分解する。
【0015】また、洗浄液に気泡を混入する方法は、微
細気泡が生成されるのであれば、この方法に限らず、循
環ポンプに直接エアーを吹き込んでも構わない。また、
フィルタを設けた気泡導入管を用いて、洗浄槽に気泡を
直接導入する構成としてもよい。
【0016】本発明で洗浄に用いられる気泡は、超音波
の振動による強制振動によって運動しやすいものである
ことが必要である。また、ある程度、長い時間、洗浄液
中に安定に存在することが必要である。このため、洗浄
に用いられる気泡は、微細であることが好ましい。その
気泡径は、上述したような範囲の大きさが好ましい。具
体的な数値としては、およそ5mm以下であり、より好
ましくは、1mm以下であり、さらに好ましくは、20
0μm以下の範囲である。
【0017】洗浄液は、水の他に、たとえば電子部品の
洗浄に使用されるアルカリ洗浄剤や、有機溶剤、界面活
性剤を含んだ洗浄剤、キレート剤や無機塩を含む洗浄剤
など、如何なる種類の液体および粘性体であっても良
い。また、洗浄液体の温度に関して、その洗浄液に気泡
の共存および発生が最適に起こりやすい温度に設定でき
る温度調節装置を付加しても良い。さらに、この場合の
気泡は、空気を使用しているが、気体であれば微細な気
泡を混入できるため、特に限定されない。一般的には、
2、O2、Ar、CO2などを使用することもできる。
【0018】次に、微細な気泡を混入した洗浄液の、洗
浄槽への導入箇所は、超音波伝搬の妨げとならないよう
に、超音波発振装置の振動源の位置以外の箇所であっ
て、1または2以上の箇所に設ける。洗浄液を洗浄槽に
導入するための洗浄液導入管を設けることができる。こ
の導入管の断面形状は、任意であり、例えば、円形であ
っても、方形であってもよい。また、洗浄槽中の洗浄液
を排出するための洗浄液排出管を設けることができる。
この洗浄液排出管は、洗浄槽内の洗浄液を排出して、新
しい気泡混入液に入れ替えるために用いられる。なお、
洗浄液は、その一部または全部を、循環させて用いるこ
とができる。この際、洗浄液経路の途中で新たに気泡が
混入される。
【0019】次に、気泡混入洗浄液を洗浄槽に導入する
際は、気泡混入洗浄液の気泡が常時微細気泡を保ちなが
ら洗浄槽中に満たされるようにするために、継続的また
は断続的に導入することができる。この場合、断続的導
入を適宜行なうことにより、気泡混入洗浄液の気泡の量
を調整することができる。
【0020】また、洗浄槽中もしくは洗浄槽の外部に、
液中気泡量と気泡の大きさを監視する装置を設けてもよ
い。その液中気泡監視装置としては、例えば、マイクロ
カメラを用いることができる。
【0021】また、液中気泡の位置を移動させるため
に、洗浄液を揺動する手段を設けることができる。この
揺動の方法としては、例えば、洗浄液導入管と排出管を
もって洗浄液を循環させることにより、洗浄槽において
水流を生じさせて洗浄液を揺動させる方法がある。液の
揺動は、液の流動方向を超音波の振動方向に対して、ラ
ンダムに加えるか、並行、垂直、または、斜めに規則的
に加えてもよい。もちろん、洗浄槽を機械的に揺動させ
る等の方法によってもよい。さらに、洗浄装置内の被洗
浄物を揺動させながら、超音波洗浄しても良い。揺動に
より、洗浄むらを無くすことができる。
【0022】次に、洗浄槽中の気泡が混入された洗浄液
に超音波を発振する手段である超音波発振装置におい
て、発振周波数は、例えば、10kHz〜10MHzの
範囲とすることができる。超音波発振子としては、単体
および複合振動子を適宜使用することができる。また、
超音波発振装置において、超音波を連続的に発振させ、
気泡生成状況を制御するために、断続発振を適宜加える
構成とすることができる。発振周波数は、100kHz
から2MHzのとき特に効果的である。また、発振周波
数は、複合振動子を同時に、あるいはタイムシェア的に
発振しても良いし、発振周波数をスイープさせても良
い。
【0023】なお、以上の洗浄液に気泡を混入した洗浄
液に超音波を発振させて洗浄効果を高める方法は、スプ
レー式の超音波洗浄にも応用できる。
【0024】また、本発明者らは、以上の洗浄液に気泡
を混入した洗浄液に超音波を発振させて洗浄効果を高め
る方法に、さらに、洗浄液を加熱して、液温度を高める
ことによって、気泡の発生を活発にすることができ、そ
れによって洗浄力がさらに増大することを実験により確
かめた。
【0025】そのため、上述した洗浄装置に、洗浄液を
加熱する装置をさらに備える。例えば、洗浄槽に洗浄液
を導入する装置のいずれかの位置で洗浄液を加熱する装
置を用いる。これにより、洗浄槽の外で、あらかじめ洗
浄液を加熱して、洗浄液を、蒸気泡が活発に発生、存在
させやすい状態とする。この状態の洗浄液を洗浄槽に導
入すると共に、上述したように、微細な気泡を混入させ
て、超音波洗浄を行なう。この場合、洗浄液は、循環さ
せて使用する構成とすることもできる。
【0026】また、他の方法としては、洗浄槽中に洗浄
液を加熱する装置を備え、この装置を用いて、洗浄槽内
の洗浄液を直接加熱して、蒸気泡を発生させやすくす
る。そして、この状態の洗浄液に、微細な気泡を混入さ
せて、超音波洗浄を行なう。
【0027】洗浄液の加熱は、例えば、電熱ヒータを、
洗浄槽に洗浄液を導入する装置またはこの洗浄液を供給
する装置内配置して行うか、もしくは、洗浄槽内のいず
れかに投入して行なうことができる。さらに、洗浄液の
加熱は、物理的のみならず、化学的な発熱反応を用いた
方法を使用してもよい。
【0028】本発明において、洗浄液を加熱するに際
し、温度調節を行うことができる。そのため、洗浄液を
加熱する装置または洗浄槽に、温度調節手段を設ければ
よい。また、洗浄液の温度は、超音波気泡発生が最も活
発な温度に設定することが好ましい。その温度は、常温
よりも高く、沸騰点より低い温度がよい。好ましくは、
40℃−80℃、さらに好ましくは、50℃−70℃と
する。
【0029】
【作用】本発明の超音波洗浄のメカニズムは、気泡によ
る被洗浄物表面のスクラビング(これについては後述す
る)によるものであり、かつ、洗浄液中に気泡を導入す
ることによって、それを効果的に行なわせている。この
超音波洗浄のメカニズムは、本発明者らの研究により確
認されたものである。本発明は、この知見に基づいてな
されている。以下、本発明の洗浄メカニズムについて、
説明する。
【0030】液中に超音波を発生させると、次の現象が
起きる。
【0031】(1)音波の圧力振幅によって、気泡が成
長し、この気泡が圧力に押し潰され破壊するときの衝撃
力、所謂キャビテーション (2)液中気泡のスクラビング(摩擦運動作用) (3)液中気泡の運動に伴う液の揺動 洗浄液中においてこれらの現象が発生して、被洗浄物の
表面の洗浄が行なわれるものと考えられる。
【0032】ところで、洗浄作用は、特に、(2)のス
クラビング洗浄作用が効いていることが、本発明者らの
実験により明らかになった。しかも、洗浄力は、後述す
るように、スクラビングの洗浄作用を増大させることに
より向上することが確認された。従来は、これらのメカ
ニズムを考慮せず、試行錯誤的に行われていたため、ス
クラビングの洗浄作用を有効に利用していなかった。本
発明は、このスクラビングの洗浄作用を有効に利用し
て、洗浄力を向上するものである。
【0033】ここで、洗浄に関わる気泡の運動として
は、定在波による運動と定在波に関係ない進行波による
動きとが含まれる。いずれの運動によるかを問わず、被
洗浄物表面において気泡が運動して、被洗浄物表面を擦
ることにより洗浄することを総称してスクラビング効果
と呼ぶ。この気泡のスクラビング効果を向上させること
によって、洗浄効果を高めることができる。
【0034】超音波洗浄においては、超音波振動により
液中に発生する気泡が被洗浄物表面をこすって汚れを除
去する作用を持つことが、本発明者らによって明らかと
なった。さらに、この洗浄作用を行なう気泡は、超音波
により発生した気泡に限らないことが確認された。すな
わち、スクラビングによる洗浄作用は、微細な気泡が超
音波の振動によって運動して被洗浄物表面を摩擦する作
用によるものであり、洗浄液に超音波の洗浄作用と同様
の効果がある微細気泡を人為的に与えることによって洗
浄能力を高めることができることが確認された。本発明
では、このような知見に基づいて、液中超音波の洗浄作
用の中でも、特に、スクラビング効果を向上させる方法
によって洗浄能力を高めることとしたものである。
【0035】ここで、本発明者らの研究によって明らか
になった、本発明の超音波洗浄の洗浄メカニズムについ
て説明する。本発明者らは、被洗浄物が超音波洗浄にお
いてどのように洗浄されるのか、洗浄液に加えられる超
音波の周波数および超音波の出力と洗浄効果、気泡混入
の効果等について実験を行なった。
【0036】図1は、周波数と被洗浄物表面に残留した
洗浄痕の幅との関係を示す。実験には、シリコンウェ
ハ、ガラス基板等の平滑な表面を有する被洗浄物の表面
に、粒径が0.1〜10μmの範囲の、無機酸化物、有
機物、金属等の微粒子を表面に均一に付着させて作製し
た被洗浄物試料を用いた。洗浄実験は、試料を、洗浄液
に浸漬した状態で、洗浄液に超音波振動を加え、一定時
間後に被洗浄物を引き上げて、その表面に残る洗浄痕の
幅を測定することにより行なった。洗浄液に浸漬して超
音波振動を加えた後の被洗浄物表面を顕微鏡で拡大する
と、図1(a)に示すような洗浄痕が観察される。この
洗浄痕の幅を、振動数を変えて、それぞれ測定して、プ
ロットした結果が図1(b)のグラフである。
【0037】図1(b)において実線で示す曲線は、以
下の簡略化したMinneartの式(実吉、菊池、能本,超音
波技術便覧,pp.145-147)により求めた共振気泡径の推
定値である。
【0038】
【数1】
【0039】計算で求められた共振気泡径の大きさは、
周波数が高くなるほど小さくなる。ここで、共振する気
泡の大きさは、共振気泡径のみならず、その1/3から
3倍の範囲のものまで含まれる。この範囲に含まれる大
きさの径を持つ気泡は、超音波振動を受けて運動するか
らである。
【0040】一方、実験では、洗浄痕の幅は、図1の共
振気泡の大きさよりも、少し小さな値で分布している。
これは、気泡がその一部分で汚れを擦って洗浄痕を残す
ことによると考えられる。また、気泡全体で汚れを擦っ
て洗浄痕を残す場合があるとしても、共振気泡径より大
きい幅の洗浄痕が観察されないことから、その場合の気
泡は、共振気泡径より小さい径のものと考えられる。重
要な点は、洗浄痕の幅の分布が、共振気泡径の推定曲線
に対応していることにある。この点から、洗浄には、共
振気泡径およびこの前後の大きさの径を持つ気泡が、洗
浄作用に寄与していることが分かる。
【0041】次に、本発明者は、超音波の周波数および
出力と、洗浄効果との関係について、洗浄率を測定する
ことにより調べた。すなわち、37kHz、100kH
z、300kHz、1MHzの各周波数の超音波発振器
を交換して洗浄槽に装着し、それぞれについて、26℃
の純水を満たし、上記と同様にして作製した試料を、洗
浄槽に浸漬して、それぞれの周波数について、10W、
20W、30W、40Wおよび50Wの各出力で、それ
ぞれ超音波を洗浄液に5分間加えて、洗浄率を調べた。
その結果を図2に示す。同図にから分かるように、出力
が低いと、洗浄率が高くできない。また、高周波数で
は、出力を上げても、洗浄率の向上は少ない。なお、洗
浄率は、試料に付着した異物粒子の初期付着個数に対す
る除去個数の比で表わされる。また、出力については、
1個当たりの振動子に投入されたパワーを示している。
【0042】次に、本発明者は、気泡混入の効果につい
て調べた。実験は、上記と同様にして作製した試料につ
いて、複数の周波数、特に高周波数において、洗浄を行
なうことにより行なった。図3は、20W、5分間、超
音波振動を加えることにより洗浄を行なったものであ
る。気泡を混入しないものは、周波数が高くなるに従っ
て、洗浄率が急激に低下している。これに対して、気泡
を混入したものは、周波数が高くなっても、洗浄率はそ
れほど低下していないことが分かる。また、図4は、5
W、5分間、超音波振動を加えることにより洗浄を行な
ったものである。気泡を混入しないものは、周波数が高
くなるに従って、洗浄率がわずかに上がるものの、ほと
んど洗浄が行なえていない。これに対して、気泡を混入
したものは、周波数が200kHz程度より高くなる
と、洗浄率が急激に上がることが分かる。
【0043】以上の結果から、気泡を混入すると、出
力、周波数によらず、気泡を混入しない場合に比べて、
洗浄率が高いこと、また、特に、高周波数で低出力の場
合に、顕著に効果があることが明らかとなった。
【0044】本発明によれば、洗浄液中に微細な気泡を
混入して超音波洗浄槽に導入することにより、気泡のス
クラビング作用を活発にし、異物除去能力効果を広範囲
に高めることができる。また、外部より導入される気泡
が微細であるため、超音波の振動作用を妨げにくいの
で、エネルギ効率の低下は少なくてすむなどの作用があ
る。
【0045】次に、本発明者らは、加熱した洗浄液を用
いた超音波洗浄効果について調べた。洗浄液の温度を上
げ、洗浄液を沸騰点に近づけると、次第に洗浄液側から
気泡が発生しやすくなると共に、存在しやすくなる。こ
の液側からの気泡が発生しやすい状態において、超音波
を加えて、洗浄を行う。
【0046】その時の洗浄効果を図11に示す。ここで
は、60℃に加熱した洗浄液での洗浄効果を一例として
説明する。図11cの60℃に加熱した洗浄液における
超音波洗浄効果は、液を加熱しない常温(25℃)の場
合(図11a)と比べると、洗浄効率が高い。
【0047】また、データを示していないが、液温と超
音波洗浄効果との関係を調べてみると、次のような傾向
があることが分かった。第1に、25℃の常温から80
℃まで、蒸気圧が高くなるに従い、気泡が発生しやすく
なり、次第に洗浄効果が向上する傾向がある。第2に、
90℃以上の沸騰点に近づくに従い、徐々に洗浄効果は
低下する。
【0048】そこで、この温度域で、洗浄実験を行った
ところ、40℃から80℃の範囲で好ましい洗浄が行
え、さらに、好ましくは、50℃−70℃の範囲である
ことが分かった。常温に近い40℃未満の温度では、加
熱によって洗浄効果がそれほど向上しない理由は、低温
ほど蒸気圧が下がるので、気泡が発生しにくくなるから
と考えられる。また、沸騰点に近い90℃以上の温度が
効果的でない理由は、気泡が発生し過ぎると共に、気泡
が共振気泡よりさらに大きく成長して、音圧が低下し、
超音波の伝搬を妨げるためと考えられる。
【0049】しかし、図11cの60℃に加熱しただけ
の洗浄では、常温においての気泡を外部より混入する場
合(図2b)よりも洗浄効果が劣っており、充分には気
泡が満たされないと思われる。ところが、図11dに示
すように、気泡混入と洗浄液の加熱を併用して行なうこ
とにより、図11bや図11cのそれぞれ単独の方法よ
りも、洗浄率が高く大きな効果が得られる。
【0050】そこで、本発明者らは、洗浄液を加熱する
ことが、洗浄液中に混入した気泡の運動を活発化すると
共に、外部より気泡を供給して洗浄液に気体を補充する
と同じような効果をもたらすと考えた。液を加熱するこ
とによって、洗浄に寄与する微細な気泡が洗浄液に存在
しやすくなるものと考えられる。超音波を加えない、単
なる煮沸洗浄では、発生した気泡は、浮力で上昇するの
みであって、これによる洗浄作用はない。加熱によって
発生した気泡が、超音波によって振動することが、洗浄
効果をもたらしている。
【0051】なお、ここでの洗浄率は、試料に付着した
異物粒子の初期付着個数に対する除去個数の比で表わさ
れる。洗浄液が、例えば、水であれば、この最適な加熱
の温度は約60℃付近である。本発明者は、気泡混入と
洗浄液の加熱を併用した超音波洗浄に関して、周波数4
0kHzから1MHzまでの超音波洗浄についての実験
を確認しており、同様の洗浄効果を得ている。
【0052】また、洗浄液を加熱する状態を続けていく
と、次第にその洗浄液は脱気されて、洗浄効果は次第に
低下してくる可能性もあるため、気泡を混入することと
洗浄液を加熱することを併用して洗浄することが最も好
ましいことが明らかになった。
【0053】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0054】図5は、本発明の第1実施例である超音波
洗浄装置の概略構成を示すブロック図である。本実施例
は、TFT−LCD用基板、半導体基板等の洗浄が行な
える構成を有するものである。以下、同図を参照して説
明する。
【0055】この超音波洗浄装置は、洗浄液1である純
水を収容するステンレス製洗浄槽2を有する。洗浄槽2
の底部には、超音波発振器3が取り付けられている。ま
た、洗浄槽2の底部には、微細気泡混入液を洗浄槽2に
導入するための洗浄液供給管10が設けられている。さ
らに、洗浄槽2の上部には、洗浄液を排出するための排
出管11が取り付けられている。超音波発振器3には、
駆動装置30が接続されている。この超音波発振器3
は、駆動装置30により、連続発振できるものであり、
出力パワーを変えることができる。また、駆動装置30
は、励振電力をパルス状に出力して、超音波発振器3を
間歇的に駆動させることもできる。
【0056】超音波洗浄装置は、洗浄液を循環させる循
環ポンプ4および循環洗浄液管8と、空気を送り出すエ
アポンプ6と、その空気を循環洗浄液管8に導入する気
体導入管7と、エアポンプ6によって生成した気泡を細
かくする気泡細分化器9とを有する。循環ポンプ4は、
排出管11の端部に取り付けられる。また、気泡細分化
器9は、その下流側が洗浄液供給管10に連結される。
また、循環洗浄液管8の適所に、汚物再付着防止のため
の濾過器5が装着される。循環ポンプ4、エアポンプ6
および気泡細分化器9の動作は、適宜止めることができ
る。エアポンプ6を停止することにより、洗浄槽2に洗
浄液だけを供給することができる。また、エアポンプ6
を適宜断続させることにより、気泡の混入量の調節を行
うことができる。すなわち、気泡混入量の調節手段とし
て機能させることができる。
【0057】洗浄液供給管10は、洗浄槽2の底部の超
音波発振器3の隣の位置に開口するように、洗浄槽2の
底部に取り付けられる。この位置に取り付けることによ
り、洗浄液が洗浄槽2に導入された直後にできる洗浄液
中の余分な気泡の巻き上げの影響を、超音波発振器3に
与えない。従って、超音波伝搬を妨げることがない。供
給された洗浄液は、排出管11を通って循環経路に通流
することにより、洗浄槽内の洗浄液の揺動と、微細気泡
の洗浄槽内の移動を行うことができる。
【0058】気泡細分化器9は、図示していないが、ス
クリューと、このスクリューを回転駆動する駆動機構と
を有する。この気泡細分化器9は、気泡をスクリューで
撹拌衝突させて、粉砕するものである。本実施例では、
気泡細分化器9は、気泡を、およそ直径200μm以下
の微細な大きさに粉砕して、微細気泡とする。
【0059】この超音波洗浄装置により、TFT用のガ
ラス基板等の基板を被洗浄物として洗浄を行なう場合に
ついて、説明する。
【0060】まず、図示していないが、複数枚の被洗浄
物の基板を、洗浄槽2内の洗浄液1中に、懸垂状態で浸
漬させる。また、洗浄槽2の洗浄液1を、循環ポンプ4
により循環させる。すなわち、洗浄液供給管10から洗
浄液が供給され、排出管11から洗浄液が排出される。
排出管11から排出されて洗浄液1は、循環ポンプ4、
濾過器5、循環洗浄液管8および気泡細分化器9を経
て、洗浄液供給管10から洗浄槽2に還流する。このと
き、洗浄液1の循環は、継続的に行う。なお、循環ポン
プ4を間歇的に運転するようにすることもできる。
【0061】また、エアポンプ6を駆動させて、循環洗
浄液管8内にある洗浄液中に空気を注入して気泡を混入
させる。エアポンプ6によって生成された気泡は、気泡
の大きさを細かくするために気泡細分化器9で細分化さ
れる。これによって、およそ直径200μm以下の微細
な大きさに粉砕された気泡を多数含む洗浄液が生成され
る。この気泡を含む洗浄液は、洗浄液供給管10から洗
浄槽2に導入される。洗浄槽2では、超音波発振器3が
駆動されて、周波数1MHzの超音波振動が洗浄液に加
えられる。これによって、洗浄液中に超音波が伝搬す
る。そして、洗浄液1中の気泡がこの超音波振動により
強制振動されて、運動する。この時、気泡が被洗浄物の
表面に存在すると、この運動する気泡が表面を擦ること
により、その表面に付着している汚れが擦り落される。
擦り落された汚れは、洗浄液の流れによって運ばれて、
排出管11から排出され、濾過器5で除去されて、再付
着が防止される。
【0062】次に、本実施例の超音波洗浄装置を用いて
基板の洗浄を行なう場合の具体例について、説明する。
【0063】(実験例1)実験に用いた試料は、上述し
たと同様に、シリコンウェハ基板上に、粒径が0.1〜
10μmの範囲の、無機酸化物の微粒子を表面に均一に
付着させて作成したものである。
【0064】循環ポンプ4により、洗浄槽2に27℃の
純水を循環させて、この中に、得られた試料を5分間浸
漬して、駆動装置30により超音波発振器3を1MHz
で発振させて、超音波振動を加えて洗浄を行なった。な
お、次の3通りの洗浄条件で洗浄した。
【0065】a.洗浄液に気泡を混入しないで、5W/
振動子の出力で超音波振動を洗浄液に加えた。 b.エアポンプ6および気泡細分化器9を駆動して、洗
浄液に気泡を混入して、5W/振動子の出力で超音波振
動を洗浄液に加えた。 c.洗浄液に気泡を混入しないで、50W/振動子の出
力で超音波振動を洗浄液に加えた。
【0066】これらの条件でそれぞれ洗浄を行なった各
試料について、表面の異物粒子の個数を計数して、洗浄
前に付着していた個数との差を求め、この差と洗浄前に
付着していた個数との比(洗浄率)を求めた。その結果
を図6に示す。図6は、横軸に洗浄条件を、縦軸に洗浄
率(%)をとり、洗浄条件に対する洗浄効果を示すと共
に、洗浄効果を出力パワーとの関係をも比較したもので
ある。図6を参照すると明らかなように、微細な気泡を
混入させることによって、かなりの洗浄効果を得ること
ができる。すなわち、図6の結果は、微細な気泡を混入
させることによって、キャビテーションや気泡のスクラ
ビングの洗浄作用能力が高められたことを示す。また、
流水だけの効果によっても洗浄液の揺動が気泡を運動さ
せていると考えられるので、気泡混入手段には、洗浄液
の循環を合わせて用いるのが効果的である。また、同図
において、出力パワーを上げると洗浄効果は高くなる
が、低出力パワーでも本実施例による方法で行なう方
が、洗浄効果が上がる。
【0067】(実験例2)実験例1の装置を用いて、実
験例1と同様にして作製した試料について、超音波振動
の周波数の条件だけを変えて、洗浄効果を調べた。すな
わち、循環ポンプ4により、洗浄槽2に27℃の純水を
循環させて、この中に、得られた試料を5分間浸漬し
て、駆動装置30により、超音波発振器3を5W/振動
子の出力で、30kHzから1MHzの範囲で複数の周
波数において発振させて、それぞれについて試料の洗浄
を行なった。その結果を図4に示す。
【0068】図4は、気泡混入の効果が、周波数によっ
てどの程度違いがあるか調べたものである。同図におい
て、横軸に周波数を、縦軸に洗浄率を示す。同図の結果
によれば、周波数が高くなるほど気泡混入の効果が高く
なっている。このことは、周波数が高いほど波長のピッ
チが狭くなるので、キャビテーションや気泡のスクラビ
ングなどの洗浄作用の箇所が増えて、結果的に洗浄面積
が広がったためと考えられる。このことから、微細気泡
混入によって、気泡の洗浄作用効果が高められることが
実証された。この実験例2によれば、低い出力の場合、
少なくとも300kHzから1MHzの範囲では、洗浄
効果が上がることが確認できた。なお、データを示して
いないが、1MHzより高い周波数、例えば、2MHz
の場合でも、有効に洗浄できることが確認できた。
【0069】(実験例3)駆動装置30により、超音波
洗浄器3を、その出力波形が100ms間隔で発振およ
び停止を繰り返したパルス発振となるように駆動した他
は、実験例1と同じ装置および同じ方法を用いて、超音
波振動を洗浄液に加えた。この場合でも、実験例1と同
様の洗浄結果となった。
【0070】(実験例4)実験例1の装置を用いて、洗
浄液を変えて、実験例1と同様の洗浄実験を行なった。
洗浄液として、半導体用洗浄剤(アンモニア水と過酸化
水素を含む水溶液)を用いた。その洗浄結果を表1の実
験番号4に示す。なお、アルカリ水溶液洗浄剤を用いて
実験を行った場合においても同様の効果が得られた。
【0071】(実験例5−7)実験例1の装置を用い
て、洗浄液を変えて、実験例1と同様の洗浄実験を行な
った。洗浄液として有機溶剤を用いたときの洗浄結果を
表1の実験番号5,6,7に示す。イソプロピルアルコ
ール(実験例5)、アセトン(実験例6)、トリクロル
エチレン(実験例7)のそれぞれについて同様の効果が
得られた。
【0072】(実験例8)実験例1の装置を用いて、洗
浄液を変えて、実験例1と同様の洗浄実験を行なった。
洗浄液としてガラス洗浄剤(ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテルとエチレンジアミンテトラ酢酸2ナト
リウムと水酸化ナトリウムの混合液)を用いたときの洗
浄結果を表1の実験番号8に示す。なお、洗浄液を界面
活性剤や無機塩、キレート剤を含む洗浄剤とした場合に
も、同様の効果が得られた。
【0073】よって本発明は、実験例4〜8に示すよう
に、洗浄液の種類、性質に関わらず、広汎な作用効果を
有するものであることがわかった。
【0074】
【表1】
【0075】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。以下の実施例装置によっても、上述した実験例と同
様の洗浄結果が得られる。
【0076】図7に、本発明の第2実施例の超音波洗浄
装置の構成を示す。本実施例は、エアポンプ6を気泡細
分化器9に直接取り付けたものである。すなわち、気泡
細分化器9で細分化を図りつつ、エアポンプ6から洗浄
液中に気泡を注入する構成としたものである。なお、他
の構成は、上述した第1実施例と同様に構成される。ま
た、その動作についても、上記第1実施例と同じであ
る。したがって、説明を繰り返さない。
【0077】図8に、本発明の第3実施例の超音波洗浄
装置の構成を示す。本実施例は、洗浄液を循環するため
の装置と、気泡の注入を行なう装置とを別々に設けた例
である。すなわち、本実施例は、第1および第2実施例
と同様に、洗浄槽2およびその底部に設けられる超音波
発振器3を有するものである。洗浄槽2の上部には、洗
浄液を排出するための排出管11が取り付けられ、ま
た、洗浄槽2の底部には、微細気泡混入液を洗浄槽2に
導入するための洗浄液供給管10が設けられている。そ
して、排出管11および洗浄液供給管10との間に、洗
浄液を循環させる循環ポンプ4および汚物再付着防止の
ための濾過器5が装着される。また、洗浄槽2の底部
に、気体導入管7が、超音波発振器3に隣接する位置で
開口する位置に取り付けられる。この気体導入管7の洗
浄槽2の外側の端部には、エアポンプ6が接続される。
一方、気体導入管7の洗浄槽2の内側の端部には、気体
細分化器31が取り付けられている。気体細分化器31
は、例えば、高分子フィルタ等で構成される。
【0078】本実施例では、エアポンプ6から空気が送
りこまれると、これらの空気が高分子フィルタ31で細
分化されて、洗浄槽2内の洗浄液1中に微細気泡として
放出される。洗浄液1は、循環ポンプ4によって循環さ
れる。超音波発振器3には、駆動装置30が接続されて
いる。この超音波発振器3は、接続される駆動装置30
により駆動される。
【0079】なお、本実施例では、洗浄液を循環させる
装置を有するが、これを省略する構成としてもよい。
【0080】次に、図9に、本発明の第4実施例の超音
波洗浄装置の構成を示す。本実施例は、底部に超音波発
信器3を有する洗浄槽2と、この超音波発信器3を駆動
する駆動装置30と、洗浄液1を供給するための装置
と、微細気泡を注入するための装置とを備える。洗浄液
1を供給するための装置は、純水を製造して供給する純
水供給装置32と、この純水を圧送するポンプ33と、
ポンプ33からの洗浄液1を通流させるための配管34
と、先端が洗浄槽2の側面に取り付けられて、洗浄槽2
内で開口する洗浄液供給管10とを有する。また、微細
気泡を注入するための装置は、気泡を生成するための気
体を供給するガス供給装置35と、供給されるガスを配
管34に導入する気体導入管7と、ガス供給装置35に
よって生成された気泡を細かくする気泡細分化器9とを
有する。ガス供給装置35は、注入すべき気体を供給す
るためのもので、例えば、窒素ガス等を収容したガスボ
ンベと、流量調節装置とを有するものである。なお、こ
のガス供給装置35として、エアポンプを用いてもよ
い。
【0081】本実施例によれば、純水供給装置32から
の純水が、ポンプ33により洗浄槽2に供給されると共
に、その純水に、ガス供給装置35から窒素等のガスが
混入され、さらに、気泡細分化装置9で細分化されて、
微細気泡を含む洗浄液として洗浄槽2に供給される。本
実施例によっても、上記各実施例と同様に、洗浄が行な
える。なお、本実施例は、余分な洗浄液1が、洗浄槽2
からオーバーフローする構成となっている。
【0082】次に、本発明の超音波洗浄装置を、TFT
液晶ディスプレイ基板の製造プロセスに組み込んで使用
した実施例について説明する。図10は、本実施例の構
成を示す。本実施例は、200×270mmのガラス基
板上に、TFT素子の形成、配線の形成を行なう工程前
後の基板洗浄に適用されるガラス基板洗浄装置の例であ
る。
【0083】図10に示すように、本実施例のガラス基
板洗浄装置14は、ガラス基板を洗浄装置14内に連続
的に投入するためのローダ15と、アルカリ洗浄ユニッ
ト16と、純水超音波洗浄ユニット17と、加熱乾燥ユ
ニット18と、基板を排出するためのアンローダ19と
を連結した構成となっている。ガラス基板は、24枚が
懸垂挿入できるカセットに入れて搬送され洗浄される。
各純水超音波洗浄ユニット17は、基本的な構成が、前
述した図9に示すものと同様の洗浄液オーバーフロー型
で、周波数45kHzの振動子が底付けされた洗浄槽を
有し、これにN2ガスの微細気泡を混入した純水を洗浄
槽の側面より導入できる気泡混入洗浄液導入管を設けた
ものである。
【0084】本実施例において、上記した実験例1と同
様にして作製した被洗浄物試料について、超音波の最大
出力の1/2、ここでは300Wで超音波洗浄を行っ
た。該装置の洗浄工程後、基板の洗浄率を調べたとこ
ろ、95%以上の洗浄効果が得られることを確認した。
なお、比較のため、同じ被洗浄物試料について、外部か
ら気泡を混入する手段を設けていない従来の洗浄で、出
力が超音波の最大出力、ここでは600Wで行われたも
のでは、異物粒子の残存が認められ、完全な洗浄はでき
ていなかった。したがって、本実施例の洗浄装置は、従
来のものより洗浄効果がより向上していることが確認さ
れた。
【0085】図12は、本発明の第6実施例である超音
波洗浄装置の概略構成を示すブロック図である。本実施
例は、以上で説明した実施例1と同じ構成であり、これ
にさらに以下の構成を加えたものである。従って、実施
例1の構成とその動作の説明はすべて第6実施例に含む
ため、これを繰り返さない。
【0086】本発明の第6実施例は、実施例1における
超音波洗浄装置の洗浄液排出管11と洗浄液循環ポンプ
4との間の洗浄液循環経路内に、洗浄液を加熱する加熱
装置36および温度調節器37とを取り付ける。洗浄液
加熱装置36は、洗浄液溜めタンクを設け、この中に電
熱ヒータを投入するものである。これに取り付けられて
いる温度調節器37は、サーモセンサにより設定温度に
自動的に制御されるものとする。
【0087】次に、本実施例の超音波洗浄装置を用いて
基板の洗浄を行なう場合の具体例について説明する。
【0088】加熱装置36により60℃に調整した純水
を、気体導入管7で空気を採り入れながら循環ポンプ4
を経て洗浄槽2に循環させる。そして、洗浄槽2の中
に、得られた試料の被洗浄物を5分間浸漬して、駆動装
置30により超音波発振器3を1MHzで発振させて、
超音波振動を加えて洗浄を行なった。この条件で洗浄を
行なった試料について、表面の異物粒子の個数を計数し
て、洗浄前に付着していた個数との差を求め、この差と
洗浄前に付着していた個数との比(洗浄率)を求めた。
洗浄液を加熱することと、微細な気泡を混入させること
とを同時に行なうことにより、最も高い洗浄効果を得る
ことができる。すなわち、この結果は、洗浄液の加熱と
気泡混入とにより、微細な気泡を多量に洗浄槽2に存在
させるため、キャビテ−ションや気泡のスクラビングの
洗浄作用能力が高められたことを示す。また、低出力パ
ワーの使用でも洗浄効果が得られることが分かる。
【0089】図13は、本発明の第7実施例である超音
波洗浄装置の概略構成を示すブロック図である。本実施
例は、第2実施例の構成と同じであり、これに第6実施
例で付加した構成を適用したものである。その効果につ
いても、第6実施例と同じである。
【0090】図14は、本発明の第8実施例である超音
波洗浄装置の概略構成を示すブロック図である。本実施
例は、第3実施例の構成と同じであり、これに第6実施
例で付加した構成を適用したものである。その効果につ
いても、第6実施例と同じである。
【0091】図15は、本発明の第9実施例である超音
波洗浄装置の概略構成を示すブロック図である。本実施
例は、第4実施例の構成と同じであり、これに第6実施
例で付加した構成を適用したものである。その効果につ
いても、第6実施例と同じである。
【0092】図16は、本発明の第10実施例である超
音波洗浄装置の概略構成を示すブロック図である。本実
施例は、以上で説明した実施例1と同じ構成であり、こ
れにさらに以下の構成を加えたものである。従って、実
施例1の構成とその動作の説明は、すべて第6実施例に
含むため、これを繰り返さない。
【0093】本発明の第10実施例は、実施例1におけ
る洗浄槽内に、さらに洗浄液を加熱する加熱装置36お
よび温度調節器37を有する。洗浄液加熱装置36は、
電熱ヒータと自動的に温度制御可能なサーモセンサから
成る温度調節器37を有し、これを洗浄槽2内に直接投
入する構成とする。
【0094】本実施例においても、上述した第6実施例
と同様に洗浄効果が得られたので、その結果は繰り返し
て示さない。
【0095】図17は、本発明の第11実施例である超
音波洗浄装置の概略構成を示すブロック図である。本実
施例は、第2実施例の構成と同じであり、これに第10
実施例で付加した構成を適用したものである。その効果
についても、第6実施例と同じである。
【0096】図18は、本発明の第12実施例である超
音波洗浄装置の概略構成を示すブロック図である。本実
施例は、第3実施例の構成と同じであり、これに第10
実施例で付加した構成を適用したものである。その効果
についても、第6実施例と同じである。
【0097】図19は、本発明の第13実施例である超
音波洗浄装置の概略構成を示すブロック図である。本実
施例は、第4実施例の構成と同じであり、これに第10
実施例で付加した構成を適用したものである。その効果
についても、第6実施例と同じである。
【0098】さらに、本発明の第5実施例であるTFT
液晶ディスプレイ基板の製造プロセスに組み込んで使用
した場合において、上記した第6実施例の超音波洗浄装
置を適用した。実験例1と同様にして作製した被洗浄物
試料について、試料の上下揺動を加えながら、超音波の
最大出力の1/3、ここでは200Wで超音波洗浄を行
った。該装置の洗浄工程後、基板の洗浄率を調べたとこ
ろ、95%以上の洗浄効果が得られることを確認した。
第5実施例の外部から気泡を混入する手段を設けた洗浄
装置を採用した場合では、完全な洗浄をするのに要する
出力は、超音波の最大出力の1/2、すなわち300W
であったのに対し、第6実施例の外部から気泡を混入す
る手段と洗浄液加熱とを設けた洗浄装置を採用した場合
の方が、洗浄効果がより向上していることが確認され
た。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、洗
浄液中に微細な気泡を混入して超音波洗浄槽に導入する
ことにより、気泡のスクラビング作用を活発にし異物除
去能力効果を広範囲に高めることができる。また、これ
に洗浄液を加熱することを同時に行なうことにより、さ
らに一層気泡のスクラビング作用を活発にし異物除去能
力効果を広範囲に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の超音波洗浄の洗浄メカニズム
を示すための実験で得られた洗浄痕を示す説明図、およ
び、(b)はその実験結果を示すグラフ。
【図2】洗浄における超音波出力および周波数依存性を
示すグラフ。
【図3】気泡混入による洗浄効果を示すグラフ。
【図4】気泡混入による洗浄効果を示すグラフ。
【図5】本発明の第1実施例の超音波洗浄装置の概略構
成を示すブロック図。
【図6】第1実施例の洗浄効果を説明するためのグラ
フ。
【図7】本発明の第2実施例の超音波洗浄装置の概略構
成を示すブロック図。
【図8】本発明の第3実施例の超音波洗浄装置の概略構
成を示すブロック図。
【図9】本発明の第4実施例の超音波洗浄装置の概略構
成を示すブロック図。
【図10】本発明の第5実施例によるTFT液晶ディス
プレイ用ガラス基板の洗浄装置を示すブロック図。
【図11】気泡混入と洗浄液加熱とによる洗浄効果を示
すグラフ。
【図12】本発明の第6実施例の超音波洗浄装置の概略
構成を示すブロック図。
【図13】本発明の第7実施例の超音波洗浄装置の概略
構成を示すブロック図。
【図14】本発明の第8実施例の超音波洗浄装置の概略
構成を示すブロック図。
【図15】本発明の第9実施例の超音波洗浄装置の概略
構成を示すブロック図。
【図16】本発明の第10実施例の超音波洗浄装置の概
略構成を示すブロック図。
【図17】本発明の第11実施例の超音波洗浄装置の概
略構成を示すブロック図。
【図18】本発明の第12実施例の超音波洗浄装置の概
略構成を示すブロック図。
【図19】本発明の第13実施例の超音波洗浄装置の概
略構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1:洗浄液 2:洗浄槽 3:超音波発振器 4:ポンプ 5:濾過器 6:気体送出ポンプ 7:気体導入管 8:洗浄液供給管 9:気泡細分化器 10:洗浄液供給管 11:洗浄液排出管 12:気泡吹き出し孔 13:気体吹き出しノズル 14:ガラス基板洗浄装置 15:ローダ 16:アルカリ洗浄ユニット 17:純水超音波洗浄ユニット 18:加熱乾燥ユニット 19:アンローダ 30:駆動装置 31:高分子フィルタ 32:純水供給装置 33:純水圧送ポンプ 34:配管 35:ガス供給装置 36:洗浄液加熱装置 37:温度調節器

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗浄液中に、超音波振動により運動し得る
    大きさの気泡を存在させ、この状態の洗浄液に超音波振
    動を加えて洗浄を行なうことを特徴とする超音波洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1において、洗浄液中の気泡は、洗
    浄液中に気体を注入して生成されるものである超音波洗
    浄方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、洗浄液は、それに加え
    られる超音波によって発生する気泡をさらに含むもので
    ある超音波洗浄方法。
  4. 【請求項4】請求項2において、気泡を注入した洗浄液
    を、洗浄を行なう領域に流入させて、超音波を印加する
    ことを特徴とする超音波洗浄方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、洗浄液を還流させ、そ
    の還流径路において気泡を注入することを特徴とする超
    音波洗浄方法。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4または5において、
    電子部品の基板を、気泡が存在する洗浄液に浸漬して、
    超音波を印加して洗浄することを特徴とする超音波洗浄
    方法。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、4または5において、
    超音波振動により運動し得る大きさの気泡の大きさは、
    次式で与えられる共振気泡径rの1/3から3倍の範囲
    に含まれるものであることを特徴とする超音波洗浄方
    法。 【数1】
  8. 【請求項8】洗浄液を収容すると共に、被洗浄物が収容
    される洗浄槽と、洗浄槽内の洗浄液に超音波振動を加え
    る超音波発振装置と、洗浄液中に気泡を注入する気泡注
    入装置とを備え、 上記気泡注入装置は、超音波振動で運動し得る大きさの
    気泡を注入するものであることを特徴とする超音波洗浄
    装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載において、洗浄槽に洗浄液を
    供給する装置をさらに有する超音波洗浄装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、上記気泡注入装置
    は、洗浄槽に洗浄液を供給する装置が洗浄槽に洗浄液を
    供給する過程において、気泡を注入するものである超音
    波洗浄装置。
  11. 【請求項11】請求項10において、洗浄槽に洗浄液を
    供給する装置は、洗浄槽からの洗浄液を循環させて供給
    するものである超音波洗浄装置。
  12. 【請求項12】請求項10または11において、洗浄槽
    に洗浄液を供給する装置は、洗浄槽に洗浄液を供給する
    ための配管を有し、上記気泡注入装置は、この配管に接
    続されるものである超音波洗浄装置。
  13. 【請求項13】請求項8、9、10または11におい
    て、上記気泡注入装置は、洗浄液に気体を気泡として混
    入させる装置と、洗浄液に混入された気泡を細分化する
    気泡細分化器とを有するものである超音波洗浄装置。
  14. 【請求項14】請求項9において、超音波発振装置は、
    超音波発振器と、その駆動装置とを有するものである超
    音波洗浄装置。
  15. 【請求項15】請求項14において、洗浄槽に洗浄液を
    供給する装置は、洗浄槽の、超音波発振器の取付け位置
    以外の箇所に、開口を有するものである超音波洗浄装
    置。
  16. 【請求項16】請求項14において、超音波発振装置
    は、超音波発振器を100kHz以上の周波数で駆動す
    るものである超音波洗浄装置。
  17. 【請求項17】請求項8、9、10、13、14、15
    または16において、上記気泡注入装置は、洗浄液中
    に、共振気泡径以下の径を持つ微細気泡を注入するもの
    である超音波洗浄装置。
  18. 【請求項18】請求項8、9、10、13、14、15
    または16において、上記気泡注入装置は、洗浄液中
    に、200μm以下の径を持つ微細気泡を注入するもの
    である超音波洗浄装置。
  19. 【請求項19】請求項1から7のいずれかにおいて、洗
    浄液中の気泡は、洗浄液を加熱することによって得られ
    る気泡をさらに含むものである超音波洗浄方法。
  20. 【請求項20】請求項1から7のいずれかにおいて、加
    熱した洗浄液を、洗浄を行なう領域に流入させて、超音
    波を印加することを特徴とする超音波洗浄方法。
  21. 【請求項21】請求項1から7のいずれかにおいて、洗
    浄液を加熱した状態で、超音波を印加することを特徴と
    する超音波洗浄方法。
  22. 【請求項22】請求項19、20または21において、
    洗浄液を加熱して、洗浄液の温度が、常温より高く、沸
    騰点より低い範囲の温度に保たれるように調節して、洗
    浄を行う超音波洗浄方法。
  23. 【請求項23】請求項8から18のいずれかにおいて、
    洗浄液を加熱する装置をさらに加えた超音波洗浄装置。
  24. 【請求項24】請求項23において、洗浄液を加熱する
    装置は、洗浄液を還流させる経路もしくは被洗浄物が収
    容される洗浄槽内に備えることを特徴とする超音波洗浄
    装置。
  25. 【請求項25】請求項23において、温度調節手段を有
    する洗浄液加熱装置。
  26. 【請求項26】請求項23、24または25において、
    超音波発振装置は、超音波発振器を10kHz以上の周
    波数で駆動するものである超音波洗浄装置。
  27. 【請求項27】請求項1から7、および、19から22
    のいずれかにおいて、洗浄物を揺動させつつ洗浄を行う
    超音波洗浄方法。
  28. 【請求項28】請求項8から18、および、23から2
    6のいずれかにおいて、被洗浄物を揺動する手段をさら
    に備え、洗浄物を揺動させつつ洗浄を行うことを特徴と
    する超音波洗浄装置。
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