JPH0631887Y2 - 養液栽培用ベッド - Google Patents

養液栽培用ベッド

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JPH0631887Y2
JPH0631887Y2 JP1988079463U JP7946388U JPH0631887Y2 JP H0631887 Y2 JPH0631887 Y2 JP H0631887Y2 JP 1988079463 U JP1988079463 U JP 1988079463U JP 7946388 U JP7946388 U JP 7946388U JP H0631887 Y2 JPH0631887 Y2 JP H0631887Y2
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恒男 岩本
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Seiwa KK
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    • Y02P60/216

Description

【考案の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本考案は、人工培地において植物に水又は培養液を供給
して植物の育成を行なうための養液栽培用ベッドに関す
るものである。
<従来例および問題点> この種の植物育成装置として、培養液の供給を常時行な
わなくても済むように構成したものとして実開昭61-310
43号、実開昭62-181149号、および実開昭63-15768号が
ある。
これらの装置は、貯液槽に貯えられた培養液に接触しな
いように、培地部材を液面上方に隔離して支持するとと
もに、毛細管現象による液体移動性のよい部材を介在さ
せて、該培養液を培地に吸上げ補給するように構成して
いる。
しかるに、これらの方式によると、小植物の栽培や、植
物の成育初期の栽培においては、植物の蒸散に見合うだ
けの養水分の補給が可能であるが、大型作物の栽培や、
ある一定の生育段階を過ぎた後の栽培においては、上記
の吸上げに作用だけでは作物の生育に必要な養水分が不
足する。
そこで、植物の根部を常時養液中に浸漬した状態にして
養水分を補給することが考えられる。ところがこのよう
にすると、植物根は常に湛水状態におかれるので、根毛
のない水中根のみとなり、養水分はある程度吸収できる
が、酸素の吸収は困難なものとなる。その結果、根の伸
長が抑制され、生育も悪くなる。
更に、培地の上方から絶えず培養液をかけ流しする方法
が考えられるが、余剰液となって廃棄される量が多すぎ
て人工栽培における経済性が成り立たない。
<問題点を解決するための手段> 本考案は、上記のような事情に鑑み提案されたものであ
り、 その目的は、培地部材の下方からの養液吸上げ方式を採
用しながらも、植物の大小又は生育の段階にかからわ
ず、常に栽培植物の生育に必要な養水分を充分に供給す
ることのできる養液栽培用ベッドを提供することにあ
る。
本考案の他の目的は、上記吸上げ方式を採用しつつも、
酸素吸収用の根毛が密生する湿気中根と、主として養水
分を吸収する水中根とがバランス良く繁茂し、良好に結
実することのできる養液栽培用ベッドを提供することに
ある。
而して、上記目的は「培地部材の下方において養液を所
定の液面レベルに滞留又は流下可能に貯液するための貯
液槽と、該貯液槽内の液面レベルより上方で培地部材を
支持する載置部と、該培地部材の一部を液面レベルより
下方に漬没可能とする凹部又は側壁部を有する培地支持
部材と、透液性を有しつつ植物根の貫通を阻止するシー
ト素材からなり、上記培地支持部材の載置部を被覆する
とともに上記凹部又は側壁部において液中に没して溝状
の液溜部を形成する防根部材と、上記防根部材と支持部
材との間に密着積層して配設され、かつ上記凹部又は側
壁部において一部が液中に浸漬されて養液を吸収し、上
記防根部材を介して培地部材に給液するための吸い上げ
部材と、養液を湿潤状態に保液可能なロックウール等の
培地素材であって、上記支持部材の載置部において上記
防根部材上に載置される本体部と、該本体部に連設して
配設されかつ上記液溜部において養液中に漬没する浸漬
部とを形成した培地部材とからなる養液栽培用ベッド」
により達成される。
<実施例> 以下、本考案を図面に示された実施例に基いて説明する
こととする。
第1図には、本考案に係る養液栽培用ベッドの一実施例
が示されている。
(1)は植物を定植するための培地部材であり、培養液が
侵潤可能な素材、例えば無機繊維素材としての保液性ロ
ックウールを用いており、(11)は適宜の厚さに成形した
板状の培地本体部、(12)(13)は該本体部(11)の両側下縁
に連設して形成されたリブ状の浸漬部である。
而して、本体部(11)と浸漬部(12)(13)とは第2a図のよ
うに、一体的に形成して全体を略下向きコ字状の培地
(1)としたり、第2b図のように本体部(11)と浸漬部(1
2)(13)とを分離して形成したものを、使用時に第1図に
示すように連設配置するようにしたり、第2c図のよう
に小粒状又はパレット状等の不定形集合体の培地素材と
したものを、使用時に本体部(11)および浸漬部(12)(13)
として適宜に成形配置するものとしてもよい。
なお、培地の素材としては、上記のロックウールのほ
か、グラスウール、有機繊維素材として繊維素系素材、
パルプ・ヘドロ等を原料とする製紙スラッジ炭化物、発
泡性合成樹脂を原料とする吸液性ウレタンフォーム、又
はくん炭、等を用いるものとする。
(2)は水又は培養液を所定の液面レベル(WL)で保持しつ
つ滞溜又は低位方向に流下可能に設けた貯液槽であり、
硬質の箱体により形成されている。而して、この箱体状
の貯液槽は、相互に連結可能な比較的短い長さのものに
形成し、植物の植付け畝方向に所望の数を列設配備する
ようにしても良い。このように形成すると、貯液用の溝
を掘削する等の面倒な作業の必要性がなくなり、また槽
内に水や培養液を平均に貯液することが容易であるとと
もに、組立前の部材を配設・搬送する際の取扱いが容易
となる。
(3)は液密性の柔軟シートからなる防水シートであり、
貯液槽(2)の内壁に沿ってこれを被覆するように配設さ
れている。なお、該貯液槽(2)が完全な防水加工で製造
される場合には、この防水シート(3)を省くことができ
る。
逆に、この柔軟な防水シート(3)を以って貯液槽(2)に代
えるものとしてもよい。その場合には、地面を掘削して
凹溝を形成し、底部、側部に沿ってこれを覆うように該
防水シート(3)を敷設することにより、貯液槽(2)を形成
する。
(4)は貯液槽(2)内に略下向きコ字状に設置された支持部
材であり、培地部材(1)の本体部(11)を貯液槽(2)内の液
に直接接触させないように液面レベル(WL)より上方に支
持するための略水平な載置部(41)、および該培地部材
(1)の一部すなわち両側下縁の浸漬部(12)(13)を液面レ
ベル(WL)の下方に水没浸漬可能にするための左右の側壁
部(42)(43)を有している。(42a)(43a)は該側壁部(42)(4
3)の適所に形成された液通孔であり、支持部材(4)の内
部と側壁部(42)(43)の外方の養液の流通を可能としてい
る。
なお、上記載置部(41)を実線のように平板とするものの
他、二点鎖線で示すように培地部材の本体部(11)の中央
部付近を一部液面レベル(WL)の下方に水没浸漬可能とす
る凹部(44)(45)を形成するものとしてもよい。この場
合、培地部材の本体部(11)の中央部下面には上記凹部(4
4)(45)に嵌入する形状の浸漬部(12)(13)を形成するもの
とする。
(5)は柔軟なシート状の素材からなる防根部材であり、
前記載置部(41)を被覆するように張設されるとともに、
上記の側壁部(42)(43)及び/又は凹部(44)(45)において
養液中に水没して溝状の液溜部(5A)(5B)を形成する。
この防根部材(5)はポリビニルアルコール、ポリエステ
ル、ナイロン等の不織繊維からなる不織シート状体によ
り構成され、透液性を有するとともに、栽培植物の根の
貫通を阻止し得る微細な孔隙を有しているものである。
該微細な孔隙は例えば直径50μm以下とすることが好ま
しい。
(6)は上記防根部材(5)と支持部材の載置部(41)との間に
密着積層して配設された吸い上げ部材であり、上記凹部
(44)(45)及び/又は側壁部(42)(43)においてその中央部
の一部又は両側縁部が貯液槽(2)内の水や培養液に浸漬
される。而して、該吸い上げ部材(6)に吸収された養液
は上記防根部材(5)を通過して培地部材(1)の下面から本
体部(11)内に浸透供給される。
従って、該本体部(11)内部は作物(S)の湿気中根が生育
繁茂するのに適する湿潤状態が維持される。
この吸い上げ部材(6)は布、フェライト状物、その他の
吸液性の良好な素材を採用するものとする。
(7)は培地部材(1)の上方に配設された補給用の給液パイ
プであり、この実施例では、植物(S)の植付け部の近傍
に配設している。この給液パイプ(7)には多数の散水孔
が穿設されており、所定の時間毎に若しくは所定の貯液
残量となったときに、パイプ内に送られてきた新鮮な水
又は培養液が各培地部材(1)およびブロック培地(B)に散
水補給されるようになっている。
給液パイプ(7)としては、硬質の合成樹脂製や金属製の
もの、あるいは柔軟な合成樹脂シートを筒状に形成し、
複数の透孔を穿設したもの、更にはポーラスな材料によ
り形成した管体等を採用しても良い。
(8)は被覆部材であり、断熱、遮光性の良い材料により
形成し、必要に応じて貯液槽(2)の上部開口および培地
部材(1)を被覆するように配設するものとする。
この被覆部材(8)により、太陽熱等による培養液の変質
や根周辺の温度変化を緩和し、又は光の照射によるクロ
レラ発生を防止することができる。
培地部材(1)上に植え付けられる植物(S)は、図示のよう
に育苗用のブロック培地(B)を着けたまま設置したり、
該ブロック培地(B)を用いずに培地部材(1)の上面に適宜
の小孔または割裂(図示せず)を設けて直接に植物を植
付けたり、播種して栽培するようにしてもよい。
散水された水・養液の余剰液は、培地部材(1)を通過し
て貯液槽(2)に貯液される。
その後、培地部材(1)内の保液量が減少すると吸い上げ
部材(6)により吸収されて培地部材(1)に供給される一
方、培地部材(1)自身の一部すなわち浸漬部(12)(13)か
らも本体部(11)に直接吸い上げられる。従って、本体部
(11)には充分な吸上げ量が確保され、且つ適度な通気性
を有する適切な湿潤状態が保持される。
また、植物(S)の生長に伴なって伸長していく根部先端
は培地ブロック(B)から培地本体(11)内に、更に下方の
浸漬部(12)(13)に侵入繁茂し、液溜部(5A)(5B)において
養液に湛液状態になった部分は水中根部となって養液を
吸収する。
なお、作物(S)の根部は防根シート(3)を越えて繁茂する
ことはない。従って、植物(S)の根が直接貯液槽の液中
に進入することがなく、過剰の栄養付与による障害は生
じない。
<効果> 本考案は以上のような構成であるので、培地部材の下方
からの吸上げによる養液供給方式を採用しつつも、作物
の大小又は生育の段階にかからわず、常に栽培植物の生
育に必要な水分・養分を充分に供給することのできる。
また、酸素吸収用の根毛が密生する湿気中根と、主とし
て養水分を吸収する水中根とがバランス良く繁茂するこ
とのできるので、良好な結実を伴なう栽培が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る養液栽培用ベッドの一実施例を示
す断面図、第2a図は第1図における培地部材の実施例
を示す斜視図、第2b,2c図はそれぞれ培地部材の他
の実施例を示す斜視図である。 (1)……培地部材、 (2)……貯液槽、 (4)……支持部材、 (5)……防根部材、 (5A)(5B)……液溜部、 (6)……吸い上げ部材。 (11)……本体部、 (12)(13)……浸漬部、 (42)(43)……側壁部、 (44)(45)……凹部、

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】水又は養液を所定の液面レベルに滞留又は
    流下可能に貯液するための貯液槽と、 該貯液槽内の液面レベルより上方で培地部材を支持する
    載置部と、該培地部材の一部を液面レベルより下方に漬
    没可能とする凹部又は側壁部を有する培地支持部材と、 透液性を有しつつ植物根の貫通を阻止するシート素材か
    らなり、上記培地支持部材の載置部を被覆するとともに
    上記凹部又は側壁部において液中に没して溝状の液溜部
    を形成する防根部材と、 上記防根部材と支持部材との間に密着積層して配設さ
    れ、かつ上記凹部又は側壁部において一部が液中に浸漬
    されて養液を吸収し、上記防根部材を介して培地部材に
    給液するための吸い上げ部材と、 養液を湿潤状態に保液可能なロックウール等の培地素材
    であって、上記支持部材の載置部において上記防根部材
    上に載置される本体部と、該本体部に連設して配設され
    かつ上記液溜部において養液中に没する浸漬部とを形成
    した培地部材と、 からなる養液栽培用ベッド。
JP1988079463U 1988-06-17 1988-06-17 養液栽培用ベッド Expired - Lifetime JPH0631887Y2 (ja)

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