JPH06318409A - 超電導導体 - Google Patents

超電導導体

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JPH06318409A
JPH06318409A JP5106553A JP10655393A JPH06318409A JP H06318409 A JPH06318409 A JP H06318409A JP 5106553 A JP5106553 A JP 5106553A JP 10655393 A JP10655393 A JP 10655393A JP H06318409 A JPH06318409 A JP H06318409A
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wire
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純 藤上
Kenichi Sato
謙一 佐藤
Chikushi Hara
築志 原
Hideo Ishii
英雄 石井
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Tokyo Electric Power Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B12/00Superconductive or hyperconductive conductors, cables, or transmission lines
    • H01B12/02Superconductive or hyperconductive conductors, cables, or transmission lines characterised by their form
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 絶縁を施しても超電導特性に優れた超電導導
体を提供する。 【構成】 本発明に従う超電導導体は、フォーマーとし
てフレキシブル管1と、フレキシブル管1の表面上に螺
旋状に巻付けられるテープ状銀被覆多芯超電導線材2
と、テープ状銀被覆多芯超電導線材2の表面上に螺旋状
に巻付けられ、使用時の冷却によりフレキシブル管1お
よび銀被覆多芯超電導線材2よりも大きな熱収縮率で収
縮する材料からなるテープ状絶縁材3とから構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導導体に関するも
のであり、特に超電導ケーブル等に使用可能な可撓性の
ある酸化物超電導導体の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化物超電導導体は、液体窒素温度以上
でも超電導状態にあることが特徴であり、液体窒素を冷
媒とした超電導ケーブルへの応用が期待されている。
【0003】これが実現した場合、高価な液体ヘリウム
での冷却が必要な金属系超電導導体を利用した従来の超
電導ケーブルで懸案となっている断熱システムの簡素
化、冷却コストの低減化等を一気に克服できる可能性が
ある。
【0004】発明者らは、これまでに銀を用いて超電導
体を多芯化することによって、曲げ特性に優れた酸化物
超電導線材の開発に成功した。
【0005】この多芯化された銀被覆超電導線材は、最
終熱処理後、フォーマーと称されるコアとして10〜2
0mmφのパイプに螺旋状に巻付けても、性能が低下し
ないことが確認されている。この多芯化された銀被覆酸
化物超電導線材を用いた超電導導体をケーブルに応用す
る場合、絶縁材料および絶縁法の選定は重要な検討課題
である。
【0006】金属性超電導導体を利用して超電導ケーブ
ルを作製するための検討はこれまでに行なわれており、
その際に使用する絶縁材料の検討も進められている。こ
の場合絶縁材料は、絶縁破壊特性、誘電特性、絶縁寿命
特性等を考慮して議論されるが、大前提として低温でも
割れが生じないことが第1の条件に挙げられる。
【0007】金属系超電導ケーブルでは、液体ヘリウム
温度で磁場無印加時の臨界電流密度が大きいことが特徴
であり、導体化した場合などは臨界電流値が大きすぎて
測定が困難なほどであった。よって絶縁材料が臨界電流
に与える影響を考慮する必要性は極めて小さかった。
【0008】ところが一方、酸化物超電導導体で超電導
ケーブルを作製しようとする場合には、液体窒素温度で
使用できることが大きな特徴であるが、銀被覆Bi系超
電導線材を用いた超電導導体を例に挙げれば、現在では
液体窒素温度での臨界電流密度は液体ヘリウム温度での
それの十分の一程度となっている。したがって、臨界電
流に与える影響を考慮して絶縁材料を検討する必要があ
る。
【0009】さらに、酸化物超電導体はセラミックスで
あるため、機械的歪に弱く導体に絶縁を施す作業工程等
で大きな曲げ加工を加えると、臨界電流が大きく低下し
てしまう恐れがある。
【0010】このため従来では通常酸化物超電導材料を
用いた導体に臨界電流の低下なしに絶縁巻を施そうとす
る場合には、絶縁材料として超電導線材およびフォーマ
ーと熱収縮率ができるだけ近い材料を選定し、絶縁法に
関してもなるべく超電導線材にストレスをかけない方法
をとるのが一般的であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銀を用
いて超電導体を多芯化することにより曲げ特性に優れた
銀被覆酸化物超電導線材を用いた超電導導体を製作した
場合においても、このような超電導導体に上記のような
絶縁材料を用い絶縁法に従って絶縁を施すと絶縁巻きの
後導体の臨界電流が大幅に低下してしまうことがあっ
た。
【0012】このため、このような超電導導体をより効
果的に絶縁できる絶縁材料および絶縁法の開発が強く望
まれていた。
【0013】また、超電導ケーブルを形成する場合、長
尺の超電導導体が必要になる。長尺の超電導導体を得る
ためには、作製された導体をドラムに巻取ることが必要
である。しかしながら、従来の超電導導体は可撓性に乏
しく曲げ加工ができなかった。
【0014】本発明の目的は、従来の課題を解消し、絶
縁を施しても臨界電流が低下せず、超電導特性に優れた
超電導導体を提供することである。
【0015】また、本発明のいまひとつの目的は、ドラ
ムに巻取ることができる可撓性のある長尺の超電導導体
を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超電導導体
は、フォーマーと、フォーマーの表面上に螺旋状に巻付
けられる、酸化物超電導体が金属で被覆されかつ酸化物
超電導が多芯化された複数のテープ状酸化物超電導線材
と、テープ状酸化物超電導線材の表面上に螺旋状に巻付
けられるテープ状絶縁材とを備えており、テープ状絶縁
材が、使用時の冷却によりフォーマーおよびテープ状酸
化物超電導線材よりも大きな熱収縮率で収縮する材料か
らなり、かつ冷却における収縮により、テープ状絶縁材
がそれ自体からフォーマーの方向に圧縮力を与えること
ができることを特徴とする。
【0017】本発明において、フォーマーは可撓性を有
する管状体であることが好ましい。より具体的に言え
ば、たとえば、フォーマーとして可撓性のある螺旋管
(図2参照)またはベローズ管(図3参照)を好ましく
用いることができる。螺旋管またはベローズ管の材質と
しては、ステンレス、銅、アルミニウム、FRP等を挙
げることができる。
【0018】本発明において、テープ状酸化物超電導線
材を構成する酸化物超電導体としてはビスマス(Bi)
系、タリウム(Tl)系、イットリウム(Y)系のもの
などを用いることが可能であるが、線材長尺化の容易
さ、臨界電流密度(Jc)の高さ等の点から中でもビス
マス(Bi)系の超電導体を用いることがより好まし
い。また、超電導体を被覆する金属としては、銀または
銀合金を用いることが好ましい。超電導体が多芯化され
た酸化物超電導線材のフィラメント数は7本以上10,
000本以下であることが好ましい。
【0019】上述のような酸化物超電導線材をフォーマ
ーの表面上に巻付ける際は、数十本〜1,000本の線
材を螺旋状に多層に巻付け、各層の巻線方向を反転させ
ることが、導体絶縁後の超電導線材同士の密着性を高め
る上で好ましい。
【0020】本発明において、テープ状絶縁材は、使用
時の冷却によりフォーマーおよびテープ状酸化物超電導
線材よりも大きな熱収縮率で収縮する材料からなるが、
フォーマーおよびテープ状酸化物超電導線材の少なくと
も3倍以上、好ましくは5倍以上の熱収縮率を有する材
料であることを必要とする。
【0021】たとえば、銀被覆Bi系超電導線材では、
室温から液体窒素温度へ冷却した場合の熱収縮率が約
0.2%であるため、絶縁材としては熱収縮率が1%以
上であるPPLP紙、クラフト紙、PEフィルム等を用
いることが好ましい。
【0022】また、冷却における収縮により、テープ状
絶縁材がそれ自体からフォーマーの方向に圧縮を効率よ
く与えるようにするためには、酸化物超電導線材と同
様、テープ状絶縁材もフォーマーに対して螺旋状に多層
に巻付けられることが好ましい。また超電導導体の可撓
性を良好に保持するため絶縁材同士は所定のギャップを
保ちながら巻付けられることが好ましい。
【0023】図1は、本発明に従う超電導導体の一実施
態様を示す図である。図1では、超電導導体の構成を明
確にするため、構成要素の一部を部分的に除去して示し
ている。
【0024】図1に示すように、まず、フレキシブル管
1をフォーマーとし、次にこのフレキシブル管1の周り
に、テープ状銀被覆多芯超電導線材2が、各線材ごとに
線方向が反転するように三層重ねて螺旋状に巻付けられ
ており、さらにこのテープ状銀被覆多芯超電導線材2の
周りに、使用時の冷却によりフレキシブル管1および銀
被覆多芯超電導線材2よりも大きな熱収縮率で収縮する
材料からなるテープ状絶縁材3が螺旋状に巻付けられて
いる。
【0025】
【作用】通常、酸化物超電導体が金属で被覆されかつ多
芯化された酸化物超電導線材を用いた超電導導体に絶縁
を施すと、絶縁後超電導導体の臨界電流(Ic)が大き
く低下してしまうことが多い。
【0026】本発明者らは、このような線材を用いた超
電導導体に臨界電流(Ic)の低下を招くことなしに絶
縁を施すため、種々の絶縁材料および絶縁法について詳
細な検討を行なった。その結果、使用時の冷却によりフ
ォーマーおよび酸化物超電導線材よりも大きな熱収縮率
で収縮する材料からなる絶縁材を用いて、この絶縁材を
超電導導体上にスパイラル巻した場合には、絶縁巻前に
比べて絶縁巻後の導体の臨界電流(Ic)がむしろ向上
することを見いだした。
【0027】そこで、本発明者らはさらにこの現象につ
いて詳細に調査した結果、絶縁巻後の超電導導体の臨界
電流(Ic)が向上するのは、絶縁材として使用時の冷
却によりフォーマーおよび酸化物超電導線材よりも大き
な熱収縮率で収縮する材料を用いることで、使用時の冷
却における絶縁材の収縮により、絶縁材がそれ自体から
フォーマーの方向、すなわち径方向に大きな圧縮力を与
えるようになり、フォーマーの周囲に巻付けられた複数
の酸化物超電導線材同士の密着性が高められるためであ
ることが判明した。
【0028】線材間の密着性が高ければ、導体中のある
超電導線材に微小抵抗が発生しても、電流は超電導状態
にある他の超電導線材に直ちに乗り移るため、超電導導
体全体としての大きな抵抗発生が抑えられる。
【0029】このように超電導導体の微小な抵抗発生を
超電導線材間の分流によって抑制することは超電導−常
電導転移が急峻な金属系超電導体ではその応用が難しい
が、物質本来の特性として超電導−常電導転移がブロー
ドな酸化物超電導導体では、その効力は極めて効果的に
発揮される。
【0030】このように、フォーマー上に、酸化物超電
導体が金属で被覆されかつ酸化物超電導体が多芯化され
た複数のテープ状酸化物超電導線材が螺旋状に巻付けら
れた導体表面上に、使用時の冷却によりフォーマーおよ
びテープ状酸化物超電導線材よりも大きな熱収縮率で収
縮する材料からなるテープ状絶縁材を螺旋状に巻付ける
ことで、絶縁材を一切巻付けない導体、または使用時の
冷却によりフォーマーおよび酸化物超電導線材とほぼ同
等の熱収縮率を有する材料からなる絶縁材を巻付けた導
体と比較して、使用時の臨界電流(Ic)が高く、微小
な抵抗発生が効率よく抑えられた酸化物超電導導体を得
ることができる。
【0031】微小な抵抗発生が瞬時の超電導線材間の電
流の乗り移りで抑えられれば、超電導導体の常電導転移
を抑制することができるので安全性の向上につながる。
加えて、フォーマーがフレキシビリティの大きな管状体
であれば、可撓性がありかつ絶縁被覆つきの長尺超電導
導体を得ることができる。
【0032】
【実施例】Bi2 3 、PbO、CaCO3 、SrCO
3 、CuOを用いてBi:Pb:Sr:Ca:Cu=
1.8:0.4:2.0:2.2:3.0の組成比の粉
末を調整した。この粉末に熱処理を施し、主に2212
相と非超電導相からなる粉末を得た。
【0033】このようにして得られた粉末を減圧下で加
熱処理した後、外径12.5mm、内径8.5mmの銀
パイプに充填した。次に、粉末を充填した銀パイプにつ
いて伸線加工を施し、単芯線材を得た。この単芯線材を
61本束ねて再度外径12.0mm、内径9.0mmの
銀パイプに嵌合した後、伸線加工および圧延加工を施
し、テープ状多芯超電導線材を得た。このようにして得
られた線材に、まず845℃、50時間で一次焼結を施
した後、圧延加工を施した。その後、さらに840℃、
100時間で二次焼結を施した。
【0034】得られた線材5m長の直線状態での臨界電
流密度は、液体窒素中で10,000A/cm2 であっ
た。また、この線材は曲げ歪率0.5%までは曲げ加工
を施しても臨界電流密度の低下は生じなかった。さら
に、室温から77Kまでの冷却におけるこの線材の熱収
縮率は0.2%程度であった。
【0035】実施例1 上述のようにして作製した線材を、図2に示すような外
径19mmφ、厚さ0.3mm、溝の深さ2mm、ピッ
チ4mmの螺旋管上に、巻ピッチ幅250mmで、72
本(24本×3層)、各層ごとに巻線方向を反転させて
螺旋状に巻付け、外径24.5mm、長さ1.5mの超
電導導体を作製した。
【0036】得られた超電導導体の直線状態での臨界電
流は650Aであった。次に、導体の周囲に、絶縁材と
して厚さ140μm、幅30mmのPPLP紙を、巻ピ
ッチ幅40mm、ギャップ間隔0.5mmで11層にわ
たりスパイラル巻した。このとき各層ごとに巻線方向を
反転させた。ここで、用いるPPLP紙の室温から77
Kまでの冷却における熱収縮率は2%程度とする。
【0037】絶縁を施した後の超電導導体の直線状態で
の臨界電流は660Aであった。銀被覆Bi系超電導線
材の熱被覆率(0.2%)よりも約10倍大きい熱収縮
率を有する絶縁材を用いた場合、絶縁巻を施す前と比較
してむしろ臨界電流密度の上昇が認められた。
【0038】比較例1 上述のようにして作製した線材を、図2に示すような外
径19mmφ、厚さ0.3mm、溝の深さ2mm、ピッ
チ4mmの螺旋管上に、巻ピッチ幅250mmで、72
本(24本×3層)、各層ごとに巻線方向を反転させて
螺旋状に巻付け、外径24.5mm、長さ1.5mの超
電導導体を作製した。
【0039】得られた導体の直線状態での臨界電流は6
50Aであった。次に、導体の周囲に絶縁材として厚さ
50μm、幅30mmのカプトンテープを、巻ピッチ幅
40mm、ギャップ間隔0.5mmで40層にわたりス
パイラル巻した。このとき、各層ごとに巻線方向を反転
させた。ここで、用いるカプトンテープの室温から77
Kまでの冷却における熱収縮率は0.5%程度とする。
【0040】絶縁を施した後の超電導導体の直線状態で
の臨界電流は630Aであった。このように、絶縁を施
した超電導導体の臨界電流は、絶縁巻を施す前と比較し
て約3%程度の低下が認められた。
【0041】実施例2 上述のようにして作製した線材を、図3に示すような外
径19mmφ、厚さ0.3mm、溝の深さ2mm、ピッ
チ4mmのベローズ管上に、巻ピッチ幅250mmで、
72本(24本×3層)、各層ごとに巻線方向を反転さ
せて螺旋状に巻付け、外径24.5mm、長さ1.5m
の超電導導体を作製した。
【0042】得られた導体の直線状態での臨界電流は7
00Aであった。次に、導体の周囲に絶縁材として厚さ
140μm、幅30mmのPPLP紙を、巻ピッチ幅4
0mm、ギャップ間隔0.5mmで11層にわたりスパ
イラル巻した。このとき、各層ごとに巻線方向を反転さ
せた。ここで、用いるPPLP紙の室温から77Kまで
の冷却における熱収縮率は2%程度とする。
【0043】絶縁を施した後の超電導導体の直線状態で
の臨界電流は700Aであった。このように絶縁巻を施
す前と比較して臨界電流の低下は見られなかった。
【0044】比較例2 上述のようにして作製した線材を、図3に示すような外
径19mmφ、厚さ0.3mm、溝の深さ2mm、ピッ
チ4mmのベローズ管上に、巻ピッチ幅250mmで、
72本(24本×3層)、各層ごとに巻線方向を反転さ
せて螺旋状に巻付け、外径24.5mm、長さ1.5m
の超電導導体を作製した。
【0045】得られた導体の直線状態での臨界電流は7
00Aであった。次に、導体の周囲に絶縁材として厚さ
50μm、幅30mmのカプトンテープを、巻ピッチ幅
40mm、ギャップ間隔0.5mmで40層にわたりス
パイラル巻した。このとき、各層ごとに巻線方向を反転
させた。ここで用いるカプトンテープの室温から77K
までの冷却における熱収縮率は0.5%程度とする。
【0046】絶縁を施した後の導体の直線状態での臨界
電流は660Aであった。このように、絶縁巻を施す前
と比較して約5%程度の低下が認められた。
【0047】実施例3 上述のようにして作製した線材を、図2に示すような外
径19mmφ、厚さ0.3mm、溝の深さ2mm、ピッ
チ4mmの螺旋管上に、巻ピッチ幅250mmで、72
本(24本×3層)、各層ごとに巻線方向を反転させて
螺旋状に巻付け、外径24.5mm、長さ1.5mの超
電導導体を作製した。
【0048】得られた導体の直線状態での臨界電流は7
00Aであった。次に、導体の周囲に絶縁材として厚さ
50μm、幅30mmのクラフト紙を、巻ピッチ幅40
mm、ギャップ間隔0.5mmで11層にわたりスパイ
ラル巻した。このとき、クラフト紙は各層ごとに巻線方
向を反転させた。ここで用いるクラフト紙の室温から7
7Kまでの冷却における熱収縮率は2.0%程度とす
る。
【0049】絶縁を施した後の導体の直線状態での臨界
電流は710Aであった。このように、絶縁巻を施す前
と比較してむしろ導体の臨界電流密度の上昇が認められ
た。
【0050】
【発明の効果】これまで述べてきたように、本発明によ
る超電導導体は、絶縁を施しても超電導特性が高く保持
され、また可撓性に優れドラムへの巻取が可能であるこ
とから、超電導ケーブルの導体として用いることができ
る。
【0051】通常、超電導ケーブルとして運転する場合
は、交流、直流ともに通電電流は安全性とエネルギ損失
の点から導体の臨界電流密度に対してある程度のマージ
ンを持たせた低い電流値をとっている。
【0052】しかし、本発明に従う超電導導体を用いた
超電導ケーブルでは、安全性が向上され、エネルギ損失
がより小さく抑えられることで、今後導体の臨界電流に
近い通電電流での運転の可能性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う超電導導体の構造を示す図であ
る。
【図2】本発明に従う実施例の超電導導体のフォーマー
に用いる螺旋管を示す図である。
【図3】本発明に従う実施例の超電導導体のフォーマー
に用いるベローズ管を示す図である。
【符号の説明】
1 フレキシブル管 2 銀被覆多芯超電導線材 3 絶縁材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 築志 東京都調布市西つつじケ丘2丁目4番1号 東京電力株式会社技術研究所内 (72)発明者 石井 英雄 東京都調布市西つつじケ丘2丁目4番1号 東京電力株式会社技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォーマーと、 前記フォーマーの表面上に螺旋状に巻付けられる、酸化
    物超電導体が金属で被覆されかつ前記酸化物超電導体が
    多芯化された複数のテープ状酸化物超電導線材と、 前記テープ状酸化物超電導線材の表面上に螺旋状に巻付
    けられるテープ状絶縁材とを備え、 前記テープ状絶縁材が、使用時の冷却により前記フォー
    マーおよび前記テープ状酸化物超電導線材よりも大きな
    熱収縮率で収縮する材料からなり、かつ前記冷却におけ
    る収縮により、前記テープ状絶縁材がそれ自体から前記
    フォーマーの方向に圧縮力を与えることができることを
    特徴とする、超電導導体。
  2. 【請求項2】 前記フォーマーは可撓性を有する管状体
    である、請求項1に記載の超電導導体。
JP10655393A 1993-05-07 1993-05-07 超電導導体 Expired - Lifetime JP3474602B2 (ja)

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DE69422746T DE69422746T2 (de) 1993-05-07 1994-05-03 Hochtemperatur-supraleitender Kabelleiter aus oxidischem Supraleiter
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