JPH0745136A - 酸化物超電導導体 - Google Patents
酸化物超電導導体Info
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- JPH0745136A JPH0745136A JP5189727A JP18972793A JPH0745136A JP H0745136 A JPH0745136 A JP H0745136A JP 5189727 A JP5189727 A JP 5189727A JP 18972793 A JP18972793 A JP 18972793A JP H0745136 A JPH0745136 A JP H0745136A
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- Japan
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- wire rod
- wound
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- superconducting wire
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、大容量の電力ケーブルに適用可能で
あり、優れた超電導特性を有する酸化物超電導導体を提
供することを目的とする。 【構成】金属部材内部に複数の酸化物超電導体を配置し
てなるテープ状超電線材を複数枚フォーマー上に巻き付
けてなる酸化物超電導導体であって、巻き付けられるテ
ープ状超電導線材の幅をWとし、このテープ状超電導線
材が巻き付けられるフォーマーもしくはフォーマー上に
下層のテープ状超電線材を巻き付けたものの径をDとし
た場合に、πD/90≦W≦πD/15を満足すること
を特徴としている。
あり、優れた超電導特性を有する酸化物超電導導体を提
供することを目的とする。 【構成】金属部材内部に複数の酸化物超電導体を配置し
てなるテープ状超電線材を複数枚フォーマー上に巻き付
けてなる酸化物超電導導体であって、巻き付けられるテ
ープ状超電導線材の幅をWとし、このテープ状超電導線
材が巻き付けられるフォーマーもしくはフォーマー上に
下層のテープ状超電線材を巻き付けたものの径をDとし
た場合に、πD/90≦W≦πD/15を満足すること
を特徴としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力ケーブル等に適用可
能な大容量の酸化物超電導導体に関する。
能な大容量の酸化物超電導導体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、Y系,Bi系,Tl系等のように
液体窒素温度を超える臨界温度(Tc)を有する酸化物
超電導体が知られている。
液体窒素温度を超える臨界温度(Tc)を有する酸化物
超電導体が知られている。
【0003】このような酸化物超電導体を応用するため
に、酸化物超電導体を種々の形状に成型することが検討
されている。例えば、酸化物超電導体を線材に成型する
場合には、一般に金属シース法が用いられている。この
方法は、金属製パイプ内に酸化物超電導体の原料粉末を
充填し、これを所望形状・寸法に縮径加工した後に熱処
理を施すものである。ここで行われる縮径加工として
は、目的とする線状体の形状に応じて押出加工、引抜加
工、スウェージング加工、圧延加工等の従来から用いら
れている塑性加工法をそのまま適用することができる。
に、酸化物超電導体を種々の形状に成型することが検討
されている。例えば、酸化物超電導体を線材に成型する
場合には、一般に金属シース法が用いられている。この
方法は、金属製パイプ内に酸化物超電導体の原料粉末を
充填し、これを所望形状・寸法に縮径加工した後に熱処
理を施すものである。ここで行われる縮径加工として
は、目的とする線状体の形状に応じて押出加工、引抜加
工、スウェージング加工、圧延加工等の従来から用いら
れている塑性加工法をそのまま適用することができる。
【0004】金属製パイプに使用される材料としては、
熱伝導性、電気伝導性に優れた材料、例えばAg,Ag
合金,Cu,Cu合金等を適用できる。この中でも、酸
素透過性に優れるAg,Ag合金を用いることが好まし
い。
熱伝導性、電気伝導性に優れた材料、例えばAg,Ag
合金,Cu,Cu合金等を適用できる。この中でも、酸
素透過性に優れるAg,Ag合金を用いることが好まし
い。
【0005】このようにして作製した線材の形状として
は、断面が丸型、楕円形、矩形のもの、テープ状のも
の、あるいはこれらの線材を複数本束ねた多芯状のもの
が挙げられる。また、この他に、金属マトリクス内部に
酸化物超電導体を同心円状または渦巻状に配置した構造
を有する多層状のものも試作検討されている。
は、断面が丸型、楕円形、矩形のもの、テープ状のも
の、あるいはこれらの線材を複数本束ねた多芯状のもの
が挙げられる。また、この他に、金属マトリクス内部に
酸化物超電導体を同心円状または渦巻状に配置した構造
を有する多層状のものも試作検討されている。
【0006】近年、このような酸化物超電導導体を電力
ケーブルに適用する検討が行われている。図3は酸化物
超電導導体を用いた電力ケーブルを示す斜視図である。
この電力ケーブルは、フォーマー30上にテープ状のA
gシーステープ線材31の多数を螺旋状に巻き付けてな
るものである。
ケーブルに適用する検討が行われている。図3は酸化物
超電導導体を用いた電力ケーブルを示す斜視図である。
この電力ケーブルは、フォーマー30上にテープ状のA
gシーステープ線材31の多数を螺旋状に巻き付けてな
るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この電力ケーブルは、
輸送の際にドラムに巻き付けたり、施工の際にドラムか
ら引き出したりするので、フレキシブルであることが望
まれる。酸化物超電導導体を電力ケーブルに適用する場
合、電流容量は数千〜数万Aが必要となる。このため、
酸化物超電導導体を構成するテープ線材の枚数も多くす
る必要がある。したがって、テープ線材をフォーマー上
に多層に巻き付けなければならず、その層数も極めて多
くなる。このような場合、各層のテープ線材が重なり合
うため、テープ線材が変形して酸化物超電導体が歪み、
Ic特性が低下するという欠点がある。
輸送の際にドラムに巻き付けたり、施工の際にドラムか
ら引き出したりするので、フレキシブルであることが望
まれる。酸化物超電導導体を電力ケーブルに適用する場
合、電流容量は数千〜数万Aが必要となる。このため、
酸化物超電導導体を構成するテープ線材の枚数も多くす
る必要がある。したがって、テープ線材をフォーマー上
に多層に巻き付けなければならず、その層数も極めて多
くなる。このような場合、各層のテープ線材が重なり合
うため、テープ線材が変形して酸化物超電導体が歪み、
Ic特性が低下するという欠点がある。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、大容量の電力ケーブルに適用可能であり、優れた
超電導特性を有する酸化物超電導導体を提供することを
目的とする。
あり、大容量の電力ケーブルに適用可能であり、優れた
超電導特性を有する酸化物超電導導体を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属部材内部
に複数の酸化物超電導体を配置してなるテープ状超電線
材を複数枚フォーマー上に巻き付けてなる酸化物超電導
導体であって、巻き付けられるテープ状超電導線材の幅
をWとし、このテープ状超電導線材が巻き付けられるフ
ォーマーもしくはフォーマー上に下層のテープ状超電線
材を巻き付けたもの(以下、被巻回材と記す)の径をD
とした場合に、πD/90≦W≦πD/15を満足する
ことを特徴とする酸化物超電導導体を提供する。
に複数の酸化物超電導体を配置してなるテープ状超電線
材を複数枚フォーマー上に巻き付けてなる酸化物超電導
導体であって、巻き付けられるテープ状超電導線材の幅
をWとし、このテープ状超電導線材が巻き付けられるフ
ォーマーもしくはフォーマー上に下層のテープ状超電線
材を巻き付けたもの(以下、被巻回材と記す)の径をD
とした場合に、πD/90≦W≦πD/15を満足する
ことを特徴とする酸化物超電導導体を提供する。
【0010】ここで、酸化物超電導体としては、Y系,
Bi系,Tl系等の酸化物超電導体を用いることができ
る。この中で、Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 O10は、巻き
付けによるIc低下が小さく、耐曲げ歪特性に優れるの
で好ましい。また、金属材料としては、Ag,Ag合
金,Cu,Cu合金等を用いることができる。この中で
も、酸素透過性に優れるAg,Ag合金を用いることが
好ましい。
Bi系,Tl系等の酸化物超電導体を用いることができ
る。この中で、Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 O10は、巻き
付けによるIc低下が小さく、耐曲げ歪特性に優れるの
で好ましい。また、金属材料としては、Ag,Ag合
金,Cu,Cu合金等を用いることができる。この中で
も、酸素透過性に優れるAg,Ag合金を用いることが
好ましい。
【0011】金属材料と酸化物超電導体とを複合してテ
ープ状超電導線材を得る方法としては、金属シース法等
を採用することができる。
ープ状超電導線材を得る方法としては、金属シース法等
を採用することができる。
【0012】複合線材を固定するための支持部材として
は、円筒形状のSUS製フォーマー、銅製フォーマー等
を用いることができる。
は、円筒形状のSUS製フォーマー、銅製フォーマー等
を用いることができる。
【0013】テープ状超電導線材の幅Wは、被巻回材の
径をDとした場合にπD/90≦W≦πD/15を満足
するように設定する。例えば、被巻回材の径が25mmで
ある場合、テープ状超電導線材の幅は5mm以下に設定す
る。これは、WがπD/90未満であるとテープ状超電
導線材の所要本数が多くなり取扱いが困難になるばかり
か巻き付け作業が複雑になり、WがπD/15を超える
とテープ幅方向両端部で折れ曲がってIcが低下し、ま
たはテープ幅方向に過大な曲げ歪みが加わってIcが低
下するからである。なお、テープ状超電導線材の幅は、
少なくとも2mmであることが好ましい。テープ状超電導
線材の幅は、すべて同じである必要はなく、フォーマー
上にテープ状超電導線材を多層に巻き付ける場合には、
各層においてDが異なるので、πD/90≦W≦πD/
15を満たす範囲内で適宜設定してもよい。すなわち、
外側の層ほどテープ状超電導線材の幅を大きくすること
もできる。また、テープ状超電導線材の厚さは、可撓性
を付与するため0.1〜0.3mmであることが好まし
い。
径をDとした場合にπD/90≦W≦πD/15を満足
するように設定する。例えば、被巻回材の径が25mmで
ある場合、テープ状超電導線材の幅は5mm以下に設定す
る。これは、WがπD/90未満であるとテープ状超電
導線材の所要本数が多くなり取扱いが困難になるばかり
か巻き付け作業が複雑になり、WがπD/15を超える
とテープ幅方向両端部で折れ曲がってIcが低下し、ま
たはテープ幅方向に過大な曲げ歪みが加わってIcが低
下するからである。なお、テープ状超電導線材の幅は、
少なくとも2mmであることが好ましい。テープ状超電導
線材の幅は、すべて同じである必要はなく、フォーマー
上にテープ状超電導線材を多層に巻き付ける場合には、
各層においてDが異なるので、πD/90≦W≦πD/
15を満たす範囲内で適宜設定してもよい。すなわち、
外側の層ほどテープ状超電導線材の幅を大きくすること
もできる。また、テープ状超電導線材の厚さは、可撓性
を付与するため0.1〜0.3mmであることが好まし
い。
【0014】本発明において、テープ状超電導線材を多
層に巻き付けた方が耐曲げ歪特性が向上するので好まし
い。この場合、テープ状超電導線材を多層に巻き付ける
場合の層数は、必要な電流容量に応じて適宜決定する。
層に巻き付けた方が耐曲げ歪特性が向上するので好まし
い。この場合、テープ状超電導線材を多層に巻き付ける
場合の層数は、必要な電流容量に応じて適宜決定する。
【0015】フォーマーとしては、Cu、SUS、A
g、Al等からなる波付き管の外側にSUS等からなる
網もしくはSUS、Ag等からなるテープを被覆してな
るもの等を用いることができる。
g、Al等からなる波付き管の外側にSUS等からなる
網もしくはSUS、Ag等からなるテープを被覆してな
るもの等を用いることができる。
【0016】次に、本発明の酸化物超電導導体を製造す
る方法の一例を説明する。
る方法の一例を説明する。
【0017】まず、酸化物超電導体の原料粉末を金属パ
イプ内に充填して複合ビレットとし、この複合ビレット
に塑性加工を施して断面が例えば円形または六角形であ
る線状体に仕上げる。この線状体を複数本束ねて再度金
属パイプ内に挿入して二次ビレットとし、この二次ビレ
ットに同様に塑性加工を施して所定形状、寸法のテープ
状超電導線材を得る。このとき、使用する被巻回材の径
Dに対してπD/90≦W≦πD/15を満足するよう
にテープ状超電導線材の幅Wを設定する。これに熱処理
を施してテープ状超電導線材を作製する。しかる後、被
巻回材上にこのテープ状超電導線材を螺旋状に多層に巻
き付けて酸化物超電導導体を得る。
イプ内に充填して複合ビレットとし、この複合ビレット
に塑性加工を施して断面が例えば円形または六角形であ
る線状体に仕上げる。この線状体を複数本束ねて再度金
属パイプ内に挿入して二次ビレットとし、この二次ビレ
ットに同様に塑性加工を施して所定形状、寸法のテープ
状超電導線材を得る。このとき、使用する被巻回材の径
Dに対してπD/90≦W≦πD/15を満足するよう
にテープ状超電導線材の幅Wを設定する。これに熱処理
を施してテープ状超電導線材を作製する。しかる後、被
巻回材上にこのテープ状超電導線材を螺旋状に多層に巻
き付けて酸化物超電導導体を得る。
【0018】
【作用】本発明の酸化物超電導導体は、金属部材内部に
複数の酸化物超電導体を配置してなるテープ状超電導線
材の幅をWとし、被巻回材の径をDとした場合に、πD
/90≦W≦πD/15を満足することを特徴としてい
る。
複数の酸化物超電導体を配置してなるテープ状超電導線
材の幅をWとし、被巻回材の径をDとした場合に、πD
/90≦W≦πD/15を満足することを特徴としてい
る。
【0019】上記式を満足するようにテープ状超電導線
材の幅を規定すること、すなわちテープ状超電導線材を
多層に巻き付ける場合に外層になるにしたがい上記式に
基づいてテープ状超電導線材の幅を広くすることによ
り、各層のテープ状超電導線材が重なり合う部分に加わ
る応力を小さくすることができる。このため、テープ状
超電導線材が重なり合う部分に対応する酸化物超電導体
の歪みのために生じるIc特性の低下を小さくすること
ができる。
材の幅を規定すること、すなわちテープ状超電導線材を
多層に巻き付ける場合に外層になるにしたがい上記式に
基づいてテープ状超電導線材の幅を広くすることによ
り、各層のテープ状超電導線材が重なり合う部分に加わ
る応力を小さくすることができる。このため、テープ状
超電導線材が重なり合う部分に対応する酸化物超電導体
の歪みのために生じるIc特性の低下を小さくすること
ができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0021】実施例1 Bi2 O3 、PbO、SrCO3 、CaCO3 、CuO
の一次原料をBi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.6:
0.4:2:2:3となるように配合・混合した後、大
気中で800℃×50hrの仮焼成を行い、仮焼粉末を
作製した。
の一次原料をBi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.6:
0.4:2:2:3となるように配合・混合した後、大
気中で800℃×50hrの仮焼成を行い、仮焼粉末を
作製した。
【0022】次いで、この仮焼粉末をあらかじめ機械加
工により形成した外径25mmφ、内径15mmφの銀パイ
プ内に充填して複合ビレットを得た。得られた複合ビレ
ットに塑性加工を施して外径2.9mmφの断面が円形の
線材に仕上げた。
工により形成した外径25mmφ、内径15mmφの銀パイ
プ内に充填して複合ビレットを得た。得られた複合ビレ
ットに塑性加工を施して外径2.9mmφの断面が円形の
線材に仕上げた。
【0023】この線材を37本束ねて、これをあらかじ
め機械加工により形成した外径25mmφ、内径20mmφ
の銀パイプ内に挿入して二次ビレットを作製した。次い
で、この二次ビレットに塑性加工を施して幅2.0〜
7.0mm、厚さ0.25mmの複合線材を得て、これに大
気中で840℃×100hrの熱処理を施した後、さら
に圧延加工を施して厚さ0.2mmに仕上げた。最後に、
これに上記と同一条件の熱処理を施して、図1に示すよ
うに銀シース10内に複数の酸化物超電導体11を配置
してなるテープ状超電導線材1とした。
め機械加工により形成した外径25mmφ、内径20mmφ
の銀パイプ内に挿入して二次ビレットを作製した。次い
で、この二次ビレットに塑性加工を施して幅2.0〜
7.0mm、厚さ0.25mmの複合線材を得て、これに大
気中で840℃×100hrの熱処理を施した後、さら
に圧延加工を施して厚さ0.2mmに仕上げた。最後に、
これに上記と同一条件の熱処理を施して、図1に示すよ
うに銀シース10内に複数の酸化物超電導体11を配置
してなるテープ状超電導線材1とした。
【0024】まず、このテープ状超電導線材1(幅2.
0mm)を外径25mmφのSUS304製フォーマー12
上に第1層として螺旋状に巻き付けた。この場合、フォ
ーマーの外径D1 が25mmφであり、テープ状超電導線
材の幅W1 が2.0mmであるので、πD1 /90≦W1
≦πD1 /15を満足していた。
0mm)を外径25mmφのSUS304製フォーマー12
上に第1層として螺旋状に巻き付けた。この場合、フォ
ーマーの外径D1 が25mmφであり、テープ状超電導線
材の幅W1 が2.0mmであるので、πD1 /90≦W1
≦πD1 /15を満足していた。
【0025】次に、フォーマー上に第1層のテープ状超
電導線材1を巻き付けたものの径をD2 としたときに、
πD2 /90≦W2 ≦πD2 /15を満足するようなW
2 を有するテープ状超電導線材2を上記と同様にして作
製し、図2に示すように、第1層のテープ状超電導線材
1上に第2層として巻き付けた。このようにしてテープ
状超電導線材を3層で巻き付けて全長2mの酸化物超電
導導体を得た。
電導線材1を巻き付けたものの径をD2 としたときに、
πD2 /90≦W2 ≦πD2 /15を満足するようなW
2 を有するテープ状超電導線材2を上記と同様にして作
製し、図2に示すように、第1層のテープ状超電導線材
1上に第2層として巻き付けた。このようにしてテープ
状超電導線材を3層で巻き付けて全長2mの酸化物超電
導導体を得た。
【0026】実施例2〜5、比較例1,2 フォーマー径およびテープ状超電導線材の幅を下記表1
に示すようにすること以外は実施例1と同様にして酸化
物超電導導体を作製した。
に示すようにすること以外は実施例1と同様にして酸化
物超電導導体を作製した。
【0027】作製した実施例1〜5、比較例1,2の酸
化物超電導導体について、液体窒素中、外部磁場0Tに
おけるIc(臨界電流)を測定し、その結果を表1に示
す。
化物超電導導体について、液体窒素中、外部磁場0Tに
おけるIc(臨界電流)を測定し、その結果を表1に示
す。
【0028】
【表1】 表1から明らかなように、本発明において規定する式を
満足するように構成された酸化物超電導導体(実施例1
〜5)は高いIcを示した。
満足するように構成された酸化物超電導導体(実施例1
〜5)は高いIcを示した。
【0029】これに対して本発明において規定する式を
満足しないで構成された酸化物超電導導体(比較例1,
2)はIcが低いものであった。これは、外層になれば
なるほど巻き付けるテープ状超電導線材の枚数が増加
し、テープ状超電導線材同士が重なり合う箇所が多くな
り、その部分の酸化物超電導体が歪んで超電導特性が低
下したものと考えられる。
満足しないで構成された酸化物超電導導体(比較例1,
2)はIcが低いものであった。これは、外層になれば
なるほど巻き付けるテープ状超電導線材の枚数が増加
し、テープ状超電導線材同士が重なり合う箇所が多くな
り、その部分の酸化物超電導体が歪んで超電導特性が低
下したものと考えられる。
【0030】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の酸化物超電導
導体は、金属部材内部に複数の酸化物超電導体を配置し
てなるテープ状超電導線材の幅をWとし、フォーマーも
しくはフォーマー上にテープ状超電線材を巻き付けたも
のの径をDとした場合に、πD/90≦W≦πD/15
を満足するようにしているので、曲げ歪が加わっても優
れた超電導特性を維持できるものである。したがって、
本発明の酸化物超電導線材は、大容量の電力ケーブルに
適用可能であり、工業的に有用なものである。
導体は、金属部材内部に複数の酸化物超電導体を配置し
てなるテープ状超電導線材の幅をWとし、フォーマーも
しくはフォーマー上にテープ状超電線材を巻き付けたも
のの径をDとした場合に、πD/90≦W≦πD/15
を満足するようにしているので、曲げ歪が加わっても優
れた超電導特性を維持できるものである。したがって、
本発明の酸化物超電導線材は、大容量の電力ケーブルに
適用可能であり、工業的に有用なものである。
【図1】本発明の酸化物超電導導体に使用されるテープ
状超電導線材を示す断面図。
状超電導線材を示す断面図。
【図2】本発明にかかる2層のテープ状超電導線材を有
する酸化物超電導導体を示す斜視図。
する酸化物超電導導体を示す斜視図。
【図3】酸化物超電導線材を用いた電力ケーブルを示す
斜視図。
斜視図。
1,2…テープ状超電導線材、10…銀シース、11…
酸化物超電導体、12…フォーマー。
酸化物超電導体、12…フォーマー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 築志 東京都調布市西つつじヶ丘2丁目4番1号 東京電力株式会社技術研究所内 (72)発明者 石井 英雄 東京都調布市西つつじヶ丘2丁目4番1号 東京電力株式会社技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 金属部材内部に複数の酸化物超電導体を
配置してなるテープ状超電線材を複数枚フォーマー上に
巻き付けてなる酸化物超電導導体であって、巻き付けら
れるテープ状超電導線材の幅をWとし、このテープ状超
電導線材が巻き付けられるフォーマーもしくはフォーマ
ー上に下層のテープ状超電線材を巻き付けたものの径を
Dとした場合に、πD/90≦W≦πD/15を満足す
ることを特徴とする酸化物超電導導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5189727A JPH0745136A (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 酸化物超電導導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5189727A JPH0745136A (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 酸化物超電導導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0745136A true JPH0745136A (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=16246184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5189727A Pending JPH0745136A (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 酸化物超電導導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0745136A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0860030A1 (en) * | 1995-11-07 | 1998-08-26 | American Superconductor Corporation | Processing of oxide superconductor cables |
US6284712B1 (en) | 1993-04-01 | 2001-09-04 | Alexander Otto | Processing of oxide superconductors |
JP2009048792A (ja) * | 2007-08-13 | 2009-03-05 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超電導ケーブル |
-
1993
- 1993-07-30 JP JP5189727A patent/JPH0745136A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6284712B1 (en) | 1993-04-01 | 2001-09-04 | Alexander Otto | Processing of oxide superconductors |
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