JPH06318319A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH06318319A JPH06318319A JP6064418A JP6441894A JPH06318319A JP H06318319 A JPH06318319 A JP H06318319A JP 6064418 A JP6064418 A JP 6064418A JP 6441894 A JP6441894 A JP 6441894A JP H06318319 A JPH06318319 A JP H06318319A
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- Japan
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- lubricant
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属磁性層が金属であるが故に錆びる問題点
があることも含めて、走行性、スチル等の耐久摺動特
性、及び防錆を合わせて解決する潤滑剤を提供すること
を目的とする。 【構成】非磁性基体上に磁性層を形成した磁気記録媒体
において、前記磁性層の上に、次式 B−(C3 F6 O)m C2 F4 −A で表される化合物よりなる第1潤滑剤と、次式 【化1】 で表される化合物よりなる第2潤滑剤と、を混合した潤
滑剤層を塗設したことを特徴とする磁気記録媒体。
があることも含めて、走行性、スチル等の耐久摺動特
性、及び防錆を合わせて解決する潤滑剤を提供すること
を目的とする。 【構成】非磁性基体上に磁性層を形成した磁気記録媒体
において、前記磁性層の上に、次式 B−(C3 F6 O)m C2 F4 −A で表される化合物よりなる第1潤滑剤と、次式 【化1】 で表される化合物よりなる第2潤滑剤と、を混合した潤
滑剤層を塗設したことを特徴とする磁気記録媒体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非磁性基体上に強磁性
金属薄膜を設けた磁気記録媒体の潤滑層に関する。
金属薄膜を設けた磁気記録媒体の潤滑層に関する。
【0002】
【従来の技術】Co−Ni、Co−Crその他の強磁性
金属薄膜を磁気記録層とする磁気記録媒体に関する技術
は、ビデオ記録、デジタル記録等の高密度記録のため、
あるいは記録再生装置の小型化、高性能化などのために
従来から広く研究されており、また実用化されている。
金属薄膜を磁気記録層とする磁気記録媒体に関する技術
は、ビデオ記録、デジタル記録等の高密度記録のため、
あるいは記録再生装置の小型化、高性能化などのために
従来から広く研究されており、また実用化されている。
【0003】強磁性金属薄膜を磁気記録層として使用す
る磁気記録媒体では、磁気記録層は磁気ヘッドと直接接
触するため比較的容易に摩耗し、又摩擦により走行性を
低下するので、磁気記録層の上に潤滑層を設ける例が多
く、例えば特公平4−30084号、特開昭56−87
236号、特開平5−12656号公報などが提案され
ているが、防錆やスチル特性などの面で充分な効果が得
られていないのが現状である。特に、特公平4−300
84号、特開昭56−87236号に記載される例では
防錆能力が全くなく、また特開平5−12656号に開
示される例は潤滑剤がはじいて塗布できず効果を発現で
きない。
る磁気記録媒体では、磁気記録層は磁気ヘッドと直接接
触するため比較的容易に摩耗し、又摩擦により走行性を
低下するので、磁気記録層の上に潤滑層を設ける例が多
く、例えば特公平4−30084号、特開昭56−87
236号、特開平5−12656号公報などが提案され
ているが、防錆やスチル特性などの面で充分な効果が得
られていないのが現状である。特に、特公平4−300
84号、特開昭56−87236号に記載される例では
防錆能力が全くなく、また特開平5−12656号に開
示される例は潤滑剤がはじいて塗布できず効果を発現で
きない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、強磁性
金属磁性層は潤滑作用に乏しいので潤滑剤を塗布するこ
とが行われ、従来の潤滑剤でも支障のない程度の潤滑作
用を得ることができるが、防錆及びスチルなどの信頼性
までも兼ね合わせて解決している例は未だない。本発明
は、金属磁性層が金属であるが故に錆びる問題点がある
ことも含めて、走行性、スチル等の耐久摺動特性、及び
防錆を合わせて解決する潤滑剤を提供することを目的と
する。
金属磁性層は潤滑作用に乏しいので潤滑剤を塗布するこ
とが行われ、従来の潤滑剤でも支障のない程度の潤滑作
用を得ることができるが、防錆及びスチルなどの信頼性
までも兼ね合わせて解決している例は未だない。本発明
は、金属磁性層が金属であるが故に錆びる問題点がある
ことも含めて、走行性、スチル等の耐久摺動特性、及び
防錆を合わせて解決する潤滑剤を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、非磁性基体上
に磁性層を形成した磁気記録媒体において、前記磁性層
の上に、次式 B−(C3 F6 O)m C2 F4 −A (1) (ここに、Aはカルボキシル基、CH3 、C2 H5 、C
F3 又はC2 F5 でエステル化されたカルボキシル基、
及び水酸基より選択され、BはF、CF3 、C2 F5 よ
り選択され、m=5〜30である。)で表される化合物
よりなる第1潤滑剤と、次式
に磁性層を形成した磁気記録媒体において、前記磁性層
の上に、次式 B−(C3 F6 O)m C2 F4 −A (1) (ここに、Aはカルボキシル基、CH3 、C2 H5 、C
F3 又はC2 F5 でエステル化されたカルボキシル基、
及び水酸基より選択され、BはF、CF3 、C2 F5 よ
り選択され、m=5〜30である。)で表される化合物
よりなる第1潤滑剤と、次式
【化2】 (ここに、Rは炭素数2以下のアルキレン、アルケニレ
ン、アルキニレン、フッ素化アルキレン、およびフッ素
化アルケニレンから選択された2価の基であり、Dは−
PO(OR4 )2 、−P(OR4 )2 、−PH(OR
4 )(R4 は各りん酸系基中においてH、CH3 、C2
H5 、CF3 、及びC2 F5 ある)、水酸基、カルボキ
シル基、又はCH3 、C2 H5 、CF3 、及びC2 F5
でエステル化されたカルボキシル基より選択された極性
基であり、R1 はF、CF3 、C2 F5 より選択され、
R2 、R3 はF、CF3、C2 F5 、CF(CF3 )2 、
C(CF3 )3 より選択される)で表される化合物より
なる第2潤滑剤と、を混合した潤滑剤層を塗設したこと
を特徴とする磁気記録媒体により、上記の目的を達成す
る。
ン、アルキニレン、フッ素化アルキレン、およびフッ素
化アルケニレンから選択された2価の基であり、Dは−
PO(OR4 )2 、−P(OR4 )2 、−PH(OR
4 )(R4 は各りん酸系基中においてH、CH3 、C2
H5 、CF3 、及びC2 F5 ある)、水酸基、カルボキ
シル基、又はCH3 、C2 H5 、CF3 、及びC2 F5
でエステル化されたカルボキシル基より選択された極性
基であり、R1 はF、CF3 、C2 F5 より選択され、
R2 、R3 はF、CF3、C2 F5 、CF(CF3 )2 、
C(CF3 )3 より選択される)で表される化合物より
なる第2潤滑剤と、を混合した潤滑剤層を塗設したこと
を特徴とする磁気記録媒体により、上記の目的を達成す
る。
【0006】本発明で使用される第1潤滑剤と第2潤滑
剤は、それらと溶剤の総重量を基準にして0.1〜1w
t%の濃度で溶剤に溶解又は分散され、グラビヤ法また
はリバース法等の任意の方法を使用して金属磁性薄膜上
に塗布する。ダイノズル法の場合は、必要膜厚になるよ
うに、濃度、供給量、テープ走行速度を調整する。膜厚
として約20〜40Å程度になるように、グラビヤ目、
ギャップ幅、供給量を制御する。それらは実験的に容易
に求められる。溶剤としては、フロン(freon)規
制の範囲外の弗素系溶剤、例えば、E90(モンテカチ
ーニ製)などを用いて潤滑剤を溶解し、塗布する。これ
らの潤滑剤は混合して塗布することが必須である。特開
平5−12656号に開示されているように、一方の潤
滑剤を塗布した後に他方の潤滑剤を塗布しようとして
も、一方の潤滑剤の表面が撥水性のために、他方の潤滑
剤の極性基が撥かれて効果が得られないので、第1及び
第2潤滑剤は混合して使用することが重要なポイントに
なる。これは次の理由による。すなわち、一方の潤滑剤
の分子はその極性基を金属磁性層側にして整列し、非極
性基側(撥水性側)は磁性面とは反対を向く。次いで撥
水性側に他方の潤滑剤を塗布しても、他方の潤滑剤の分
子の非極性側(撥水性側)が磁性面を向き極性基側は磁
性面とは反対側に位置する。そうするとフッ素化合物で
ありながら接触角が極端に低下するし、吸着すべき極性
基が磁性面とは反対側に来てしまうので磁性面には吸着
できず、極端に弱い結合となってしまう。したがって、
両潤滑剤はあらかじめ混合してから塗布することが重要
である。第1潤滑剤と第2潤滑剤の重量比は1:0.0
5〜1:1.0の範囲内で使用される。特に好ましく
は、1:0.3〜1:0.5である。0.05未満では
防錆効果が低くなり、1を超えると走行性が悪化する。
第1潤滑剤は主として潤滑効果を有する。第2潤滑剤は
潤滑効果のほかに防錆効果を発現する。
剤は、それらと溶剤の総重量を基準にして0.1〜1w
t%の濃度で溶剤に溶解又は分散され、グラビヤ法また
はリバース法等の任意の方法を使用して金属磁性薄膜上
に塗布する。ダイノズル法の場合は、必要膜厚になるよ
うに、濃度、供給量、テープ走行速度を調整する。膜厚
として約20〜40Å程度になるように、グラビヤ目、
ギャップ幅、供給量を制御する。それらは実験的に容易
に求められる。溶剤としては、フロン(freon)規
制の範囲外の弗素系溶剤、例えば、E90(モンテカチ
ーニ製)などを用いて潤滑剤を溶解し、塗布する。これ
らの潤滑剤は混合して塗布することが必須である。特開
平5−12656号に開示されているように、一方の潤
滑剤を塗布した後に他方の潤滑剤を塗布しようとして
も、一方の潤滑剤の表面が撥水性のために、他方の潤滑
剤の極性基が撥かれて効果が得られないので、第1及び
第2潤滑剤は混合して使用することが重要なポイントに
なる。これは次の理由による。すなわち、一方の潤滑剤
の分子はその極性基を金属磁性層側にして整列し、非極
性基側(撥水性側)は磁性面とは反対を向く。次いで撥
水性側に他方の潤滑剤を塗布しても、他方の潤滑剤の分
子の非極性側(撥水性側)が磁性面を向き極性基側は磁
性面とは反対側に位置する。そうするとフッ素化合物で
ありながら接触角が極端に低下するし、吸着すべき極性
基が磁性面とは反対側に来てしまうので磁性面には吸着
できず、極端に弱い結合となってしまう。したがって、
両潤滑剤はあらかじめ混合してから塗布することが重要
である。第1潤滑剤と第2潤滑剤の重量比は1:0.0
5〜1:1.0の範囲内で使用される。特に好ましく
は、1:0.3〜1:0.5である。0.05未満では
防錆効果が低くなり、1を超えると走行性が悪化する。
第1潤滑剤は主として潤滑効果を有する。第2潤滑剤は
潤滑効果のほかに防錆効果を発現する。
【0007】さらに、第3潤滑剤として例えばラウリル
酸フォスフェート、ミリスチン酸フォスフェート、ステ
アリン酸フォスフェート、第1潤滑剤のA部分がFで置
換されているもの、パーフロロカルボン酸、及びそのエ
ステル類がある。一般に、第3潤滑剤としてRPO(O
H)2 よりなるりん酸系(Rは炭素数8〜20の直鎖ア
ルキル基またはフッ化アルキル)非極性パーフルロロポ
リエーテル、直鎖パーフロロカルボン酸、及びそのエス
テル(−COOR1 でR1 は炭素数1〜5の直鎖アルキ
ルまたはフッ化アルキル)である。一般にりん酸系潤滑
剤は耐久性を向上し、非極性パーフロロカルボン酸及び
そのエステルは目詰まりに対して効果がある。第3潤滑
剤は第1潤滑剤及び第2潤滑剤の50重量%以下の割合
で混合することができ、潤滑効果を高めることができ
る。
酸フォスフェート、ミリスチン酸フォスフェート、ステ
アリン酸フォスフェート、第1潤滑剤のA部分がFで置
換されているもの、パーフロロカルボン酸、及びそのエ
ステル類がある。一般に、第3潤滑剤としてRPO(O
H)2 よりなるりん酸系(Rは炭素数8〜20の直鎖ア
ルキル基またはフッ化アルキル)非極性パーフルロロポ
リエーテル、直鎖パーフロロカルボン酸、及びそのエス
テル(−COOR1 でR1 は炭素数1〜5の直鎖アルキ
ルまたはフッ化アルキル)である。一般にりん酸系潤滑
剤は耐久性を向上し、非極性パーフロロカルボン酸及び
そのエステルは目詰まりに対して効果がある。第3潤滑
剤は第1潤滑剤及び第2潤滑剤の50重量%以下の割合
で混合することができ、潤滑効果を高めることができ
る。
【0008】本発明が適用できる磁気記録媒体に制限は
ないが、特に非磁性気体に強磁性金属薄膜を磁気記録層
として形成した磁気記録媒体が適している。強磁性金属
層はCo及びCoを含む合金より選択され、例えば、C
o、Co−O、Co−Ni、Co−Ni−O、Co−N
i−Cr、Co−Ta−Cr、Co−Pt−Cr、Co
−Fe、Co−Cr、Fe−Nなどより目的に合わせて
適宜選択する。磁性層の構造としては単層、多層いずれ
でも良く、アンダーコートがあってもよい。構造につい
ては必要特性が得られれば何でもよい。走行を安定させ
るために、基体の磁性層と反対側の面にバックコート層
が設けられれば更によい。非磁性基体は、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリエチレンアフタレート
(PEN)、アラミド、ポリイミド、ポリフェニレンサ
ルフェート(PPS)などのプラスチック系及びAl、
アルミナ、ガラスなどの無機材料系より選択される。
ないが、特に非磁性気体に強磁性金属薄膜を磁気記録層
として形成した磁気記録媒体が適している。強磁性金属
層はCo及びCoを含む合金より選択され、例えば、C
o、Co−O、Co−Ni、Co−Ni−O、Co−N
i−Cr、Co−Ta−Cr、Co−Pt−Cr、Co
−Fe、Co−Cr、Fe−Nなどより目的に合わせて
適宜選択する。磁性層の構造としては単層、多層いずれ
でも良く、アンダーコートがあってもよい。構造につい
ては必要特性が得られれば何でもよい。走行を安定させ
るために、基体の磁性層と反対側の面にバックコート層
が設けられれば更によい。非磁性基体は、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリエチレンアフタレート
(PEN)、アラミド、ポリイミド、ポリフェニレンサ
ルフェート(PPS)などのプラスチック系及びAl、
アルミナ、ガラスなどの無機材料系より選択される。
【0009】非磁性体の表面に強磁性金属薄膜を形成す
る方としては、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティン
グ法、スパッタリング法、などが使用できるが、実施例
は電子ビーム蒸着法によった。例えば、真空中で、電子
ビームにより、るつぼ内に収容したCo−Ni合金を照
射して溶融させ、これを回転ドラムの面に沿って一定速
度で移動している長尺のポリエチレンテレフタレートの
フィルム上に蒸着した。
る方としては、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティン
グ法、スパッタリング法、などが使用できるが、実施例
は電子ビーム蒸着法によった。例えば、真空中で、電子
ビームにより、るつぼ内に収容したCo−Ni合金を照
射して溶融させ、これを回転ドラムの面に沿って一定速
度で移動している長尺のポリエチレンテレフタレートの
フィルム上に蒸着した。
【0010】
【作用】本発明によると、第1潤滑剤により走行性が安
定し、第2潤滑剤により防錆効果が発現するために、従
来液体潤滑剤では解決できなかった走行安定性と防錆効
果が同時に得られる。また第1潤滑剤と第2潤滑剤を混
合することにより、スチル耐久性も合わせて向上するこ
とが確認できた。更に第3潤滑剤を添加するとさらに耐
久性が向上するが、多過ぎると第1及び第2潤滑剤の効
果が低下し、保存特性や摩擦特性などが低下する。
定し、第2潤滑剤により防錆効果が発現するために、従
来液体潤滑剤では解決できなかった走行安定性と防錆効
果が同時に得られる。また第1潤滑剤と第2潤滑剤を混
合することにより、スチル耐久性も合わせて向上するこ
とが確認できた。更に第3潤滑剤を添加するとさらに耐
久性が向上するが、多過ぎると第1及び第2潤滑剤の効
果が低下し、保存特性や摩擦特性などが低下する。
【0011】
実施例 電子ビーム法によりCo80−Ni20(重量比)合金
磁性膜を厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートの
フィルム上に厚さ2000Åに蒸着して磁気テープを得
た。テープ構造は2層とし各層1000Åとした。次
に、第1潤滑剤として、上記の式(1)の極性パーフロ
ロポリエーテルで前記構造においてA、B、mを表1の
ように組み合わせたものを使用した。第2潤滑剤として
は上記の式(2)においてR1 、R2 、R3 D、Rを表
2のように組み合わせて使用した。第1潤滑剤と第2潤
滑剤の比は1:Xは表3のように定めた。溶剤と潤滑剤
の総量に対する潤滑剤の濃度については潤滑剤が0.5
重量%となるように定め、充分に混合してから合金磁性
膜上に塗布した。膜厚は約30Åとなるように、グラビ
ヤロールを選択して塗布した。溶剤は弗素系溶剤E−9
0(モンテカチーニ製,商品名)を用いた。また、第3
潤滑剤も使用した。結果を表3、4に示す。評価は、初
期摩擦、耐久摩擦、防錆、スチル特性、及びヘッド目詰
まりを測定した。初期摩擦は180度抱き角度のピン評
価機で1回パスの摺動摩擦を測定した。耐久摩擦は同じ
装置で200回パスの摩擦係数を表す。防錆は60℃9
0%RHの環境で1週間保存後のBmの減少率△Bm
(%)で表す。スチル特性は、ソニー社製8mmビデオ
デッキにて、RF信号を記録して、初期の出力より−5
dBまでの時間を測定した。
磁性膜を厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートの
フィルム上に厚さ2000Åに蒸着して磁気テープを得
た。テープ構造は2層とし各層1000Åとした。次
に、第1潤滑剤として、上記の式(1)の極性パーフロ
ロポリエーテルで前記構造においてA、B、mを表1の
ように組み合わせたものを使用した。第2潤滑剤として
は上記の式(2)においてR1 、R2 、R3 D、Rを表
2のように組み合わせて使用した。第1潤滑剤と第2潤
滑剤の比は1:Xは表3のように定めた。溶剤と潤滑剤
の総量に対する潤滑剤の濃度については潤滑剤が0.5
重量%となるように定め、充分に混合してから合金磁性
膜上に塗布した。膜厚は約30Åとなるように、グラビ
ヤロールを選択して塗布した。溶剤は弗素系溶剤E−9
0(モンテカチーニ製,商品名)を用いた。また、第3
潤滑剤も使用した。結果を表3、4に示す。評価は、初
期摩擦、耐久摩擦、防錆、スチル特性、及びヘッド目詰
まりを測定した。初期摩擦は180度抱き角度のピン評
価機で1回パスの摺動摩擦を測定した。耐久摩擦は同じ
装置で200回パスの摩擦係数を表す。防錆は60℃9
0%RHの環境で1週間保存後のBmの減少率△Bm
(%)で表す。スチル特性は、ソニー社製8mmビデオ
デッキにて、RF信号を記録して、初期の出力より−5
dBまでの時間を測定した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【表4】
【0015】
【表5】
【0016】
【発明の効果】表3、4から分かるように、本発明は、
第1及び第2潤滑剤を混合して使用することにより金属
磁性層が金属である場合に、走行性、スチル等の耐久摺
動特性、及び防錆を合わせて解決した潤滑剤を塗布した
磁気記録媒体を提供することができる。また第3潤滑剤
を添加すれば特に目詰りを防止できる。
第1及び第2潤滑剤を混合して使用することにより金属
磁性層が金属である場合に、走行性、スチル等の耐久摺
動特性、及び防錆を合わせて解決した潤滑剤を塗布した
磁気記録媒体を提供することができる。また第3潤滑剤
を添加すれば特に目詰りを防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 105:24 105:34 105:54 107:38) C10N 30:06 40:18 50:08 (72)発明者 比護 政志 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 非磁性基体上に磁性層を形成した磁気記
録媒体において、前記磁性層の上に、次式 B−(C3 F6 O)m C2 F4 −A (ここに、 Aはカルボキシル基、CH3 、C2 H5 、CF3 又はC
2 F5 でエステル化されたカルボキシル基、及び水酸基
より選択され、 BはF、CF3 、C2 F5 より選択され、 m=5〜30である。)で表される化合物よりなる第1
潤滑剤と、次式 【化1】 (ここに、 Rは炭素数2以下のアルキレン、アルケニレン、アルキ
ニレン、フッ素化アルキレン、およびフッ素化アルケニ
レンから選択された2価の基であり、 Dは−OPO(OR4 )2 、−OP(OR4 )2 、−O
PH(OR4 ) 、−PO(OR4 )2 、−P(OR
4 )2 、−PH(OR4 )(R4 は各りん酸系基中にお
いてH、CH3 、C2 H5 、CF3 、またはC2 F5 あ
る)、水酸基、カルボキシル基、又はCH3 、C2 H
5 、CF3 、及びC2 F5 でエステル化されたカルボキ
シル基より選択された極性基であり、 R1 はF、CF3 、C2 F5 より選択され、 R2 、R3 はF、CF3、C2 F5 、CF(CF3 )2 、
C(CF3 )3 より選択される)で表される化合物より
なる第2潤滑剤と、を混合した潤滑剤層を塗設したこと
を特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 第1潤滑剤と第2潤滑剤の重量比は1:
0.05〜1:1.0で用いられる請求項1に記載の磁
気記録媒体。 - 【請求項3】 磁性層は強磁性金属薄膜である請求項1
ないし2のいずれかに記載の磁気記録媒体。 - 【請求項4】 第1潤滑剤と第2潤滑剤に対して、第3
潤滑剤としてRPO4 H2 よりなるりん酸系(Rは炭素
数8〜20の直鎖アルキル基またはフッ化アルキル)非
極性パーフルロロポリエーテル、直鎖パーフロロカルボ
ン酸、及びそのエステル(−COOR1 でR1 は炭素数
1〜5の直鎖アルキルまたはフッ化アルキル)を、第3
の潤滑剤/(第1+第2潤滑剤)×100≦50重量%
の割合で潤滑剤層に更に含む請求項1ないし3のいずれ
かに記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6441894A JP3340552B2 (ja) | 1993-03-09 | 1994-03-09 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7280693 | 1993-03-09 | ||
JP5-72806 | 1993-03-09 | ||
JP6441894A JP3340552B2 (ja) | 1993-03-09 | 1994-03-09 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06318319A true JPH06318319A (ja) | 1994-11-15 |
JP3340552B2 JP3340552B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=26405533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6441894A Expired - Fee Related JP3340552B2 (ja) | 1993-03-09 | 1994-03-09 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3340552B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009066784A1 (ja) * | 2007-11-19 | 2009-05-28 | Matsumura Oil Research Corp. | 潤滑剤並びに磁気ディスク |
US12110470B2 (en) | 2019-07-03 | 2024-10-08 | Moresco Corporation | Perfluoropolyether compound, lubricant and magnetic disk |
-
1994
- 1994-03-09 JP JP6441894A patent/JP3340552B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009066784A1 (ja) * | 2007-11-19 | 2009-05-28 | Matsumura Oil Research Corp. | 潤滑剤並びに磁気ディスク |
US8679655B2 (en) | 2007-11-19 | 2014-03-25 | Moresco Corporation | Lubricant and magnetic disk |
US8980450B2 (en) | 2007-11-19 | 2015-03-17 | Moresco Corporation | Lubricant and magnetic disk |
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