JPH06317751A - リヤーフォーカス式のズームレンズ - Google Patents

リヤーフォーカス式のズームレンズ

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JPH06317751A
JPH06317751A JP5128210A JP12821093A JPH06317751A JP H06317751 A JPH06317751 A JP H06317751A JP 5128210 A JP5128210 A JP 5128210A JP 12821093 A JP12821093 A JP 12821093A JP H06317751 A JPH06317751 A JP H06317751A
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lens group
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Hiroyuki Hamano
博之 浜野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体として5つのレンズ群を有し変倍系より
後方のレンズ群でフォーカスを行なった撮影画角65度
以上の度程度の広画角で高変倍比のリヤーフォーカス式
のズームレンズを得ること。 【構成】 物体側より順に正の屈折力の第1群、負の屈
折力の第2群、絞りを有する正の屈折力の第3群、正の
屈折力の第4群、そして正の屈折力の第5群の5つのレ
ンズ群を有し、広角端から望遠端への変倍の際には、該
第2群を像面側へ移動させると共に該絞りと該第3群を
一体的に物体側に凸状の軌跡を有するように移動させ、
変倍に伴う像面変動を第4群を移動させて補正すると共
に合焦の際には該第4群を移動させて行っていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリヤーフォーカス式のズ
ームレンズに関し、特に写真用カメラやビデオカメラ、
そして放送用カメラ等に用いられる広角端の撮影画角が
70度程度と広画角で変倍比13程度と高変倍比の前玉
径の小さな小型のリヤーフォーカス式のズームレンズに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、35mmフィルム用の写真用カメ
ラやホームビデオカメラ等ではカメラ全体の小型軽量化
に伴い、それに用いる撮影用のズームレンズにも所定の
変倍比を有し、広画角でかつレンズ全長が短く、しかも
前玉レンズ径の小さなレンズ系全体が小型軽量であるこ
とが要望されている。
【0003】これらの要望を比較的良く満足させるズー
ムレンズとして、物体側の第1群以外のレンズ群を移動
させてフォーカスを行うリヤーフォーカス式のズームレ
ンズがある。
【0004】一般にリヤーフォーカス式のズームレンズ
は第1群を移動させてフォーカスを行う前玉フォーカス
式のズームレンズに比べて第1群の有効径が小さくな
り、レンズ系全体の小型化が容易になり、又近接撮影、
特に極近接撮影が容易となり、更に比較的小型軽量のレ
ンズ群を移動させて行っているので、レンズ群の駆動力
が小さくてすみ、迅速な焦点合わせができる等の特長が
ある。
【0005】このようなリヤーフォーカス式のズームレ
ンズとして、例えば特開昭62−247316号公報や
特開昭62−24213号公報では、物体側より順に正
の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の
第3群、そして正の屈折力の第4群の4つのレンズ群を
有し、第2群を移動させて変倍を行い、第4群を移動さ
せて変倍に伴う像面変動の補正とフォーカスを行ってい
る。
【0006】特開昭58−160913号公報では、物
体側より順に正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2
群、正の屈折力の第3群、そして正の屈折力の第4群の
4つのレンズ群を有し、第1群と第2群を移動させて変
倍を行い、変倍に伴う像面変動の補正を第4群を移動さ
せて行っている。そしてこれらのレンズ群のうちの1つ
又は2つ以上のレンズ群を移動させてフォーカスを行っ
ている。
【0007】又特開昭57−111507号公報では、
ズーミング中、固定でフォーカスを行う正の屈折力の第
1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の
第3レンズ群を有し、これら第2レンズ群と第3レンズ
群がズーミング中、反対方向に動き、第3レンズ群には
2つの正レンズ群があり、それぞれが別々の動きをする
所謂、正、負、正、正の屈折力の4群構成のズームレン
ズを提案している。同公報では、アパーチャストップ
(開口絞り)を第3レンズ群内に位置決めしている。
【0008】しかしながらこの構成では、第2レンズ群
と第3レンズ群が逆の方向に動く為、第2・3レンズ群
の間隔を広角端で広くあける必要があり、又絞りが第3
レンズ群内にある為、広角端における入射瞳位置が最も
像面側にあることになり、前玉径・全系の小型化には適
当でない。
【0009】そして第1レンズ群でフォーカスを行って
いる為に、至近距離での周辺画角への光束を確保する
為、前玉径が大型化し、これを小型化の為にリヤーフォ
ーカス方式に適応しようとすると、最適な屈折力配置で
はなかったり、リヤーフォーカシングに伴うフォーカス
収差変動が充分に補正されていないといった問題があっ
た。
【0010】又、特開平3−200113号公報でも同
様な構成で、物体側から順にズーミング中、固定の正の
第1レンズ群、変倍の為前後に移動する負の第2レンズ
群、第2レンズ群の動きに関連して移動する正の第3レ
ンズ群、変倍に伴う焦点位置の補正を一部又は全部を移
動させて行う正の第4レンズ群から成るズームレンズを
提案している。
【0011】同公報によると、第2レンズ群の動きに関
連して移動する正の第3レンズ群の動きとは、第4レン
ズ群で行う像面移動補正量を軽減させる為に行うもの
で、補正機能の一部を第3レンズ群に分担させる為の動
きである。具体的には中間焦点距離から望遠端にかけて
像側から物体側に移動することが望ましいとしている。
【0012】しかしながらこの構成では、第2レンズ群
と第3レンズ群が逆の方向に動く為、第2・3レンズ群
の間隔を広角側で広くあける必要があり、広角端におけ
る入射瞳位置が最も像面側にあることになり、前玉径・
全系の小型化が難しいという問題があった。
【0013】又、同様に特開平3−158813号公報
でも、物体側より順に正の第1レンズ群、負の第2レン
ズ群、正の第3レンズ群、正の第4レンズ群より構成さ
れ、第2レンズ群と第3レンズ群を光軸に沿って移動さ
せて変倍を行い、開口絞りを第3レンズ群と一体で移動
させるズームレンズを開示している。
【0014】同公報によると広角端から望遠端へのズー
ミングに伴い第2レンズ群と第3レンズ群の間隔は減少
している。又開口絞りを有する第3レンズ群が広角端で
最も像側に位置しており、最も前玉径が大きくなる広角
端もしくは広角端から多少ズームした位置で、絞りのあ
る第3レンズ群近傍が最も像側付近にあり入射瞳位置が
奥まってしまい前玉径の縮小に不利であり、又広角端で
の歪曲が大きく、これを除去した良好な性能での前玉径
の縮小化・全系の小型化を行うのが難しいという問題が
あった。
【0015】又、本出願人は特開平3−215810号
公報において、物体側より順に正の屈折力の第1群、負
の屈折力の第2群、絞り、正の屈折力の第3群、そして
正の屈折力の第4群の4つのレンズ群を有し、広角端か
ら望遠端への変倍の際には、該第2群を像面側へ移動さ
せると共に該絞り、該第3群、そして第4群を何れも物
体側に凸状の軌跡を有するように互いに独立に移動さ
せ、合焦の際には該第4群を移動させて行ったリヤーフ
ォーカス式のズームレンズを提案している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】一般にズームレンズに
おいてリヤーフォーカス式を採用するとレンズ系全体が
小型化され、又迅速なるフォーカスが可能となる。
【0017】しかしながら反面、フォーカスの際の収差
変動が大きくなり、無限遠物体から近距離物体に至る物
体距離全般にわたり、レンズ系全体の小型化を図りつ
つ、高い光学性能を得るのが大変難しくなってくるとい
う問題点が生じてくる。
【0018】特に大口径比で高変倍でしかも広画角のズ
ームレンズでは、全変倍範囲にわたり、又物体距離全般
にわたり高い光学性能を得るのが大変難しくなってくる
という問題点が生じてくる。
【0019】例えば特開昭62−24213号公報、特
開昭63−247316号公報等において、更に広角化
を図ろうとすると、広角端寄りの中間ズーム位置におい
て第1レンズ群への軸外光束の入射高が高くなり、この
結果第1レンズ群のレンズ有効径が増大してくる。第1
レンズ群の有効径を小さくする為に第1レンズ群と絞り
の間隔を短くする方法がある。
【0020】しかしながら主変倍レンズ群である第2レ
ンズ群が、第1レンズ群と絞りの間にあり、第1レンズ
群と絞りの間隔を縮めると第2レンズ群の変倍の為の移
動スペースが不足となり、所望の変倍比、特に10倍以
上の変倍比は確保できなくなる。第1レンズ群と絞りの
間隔を縮めた状態で、所望の変倍比を得ようとすると、
第2レンズ群の負の屈折力が強くなり、ペッツバール和
が負に増大し、像面がオーバーに倒れがちとなる。又第
2レンズ群に位置のピント面に対する敏感度が大きくな
り、製造精度が厳しくなり好ましくない。
【0021】一般に撮影レンズの画角を広くしていく
と、射出瞳の位置が像面に近づいてくる。そうすると、
固体撮像素子を用いたビデオカメラでは固体撮像素子へ
の軸外光束の入射角が大きくなり、色シェーディング等
が発生して画質が低下してくる。
【0022】これに対して特開平4−13110号公報
では物体側より順に正、負、正、正、そして正の屈折力
の5つのレンズ群を有し、変倍に際して第2群と第4群
を移動させて、これにより射出瞳の位置を像面より遠く
なるようにしたズームレンズを提案している。
【0023】しかしながら同公報のズームレンズで広画
角化を図ろうとすると前玉径が非常に大きくなり、レン
ズ系全体が大型化してくる傾向がある。
【0024】本発明はリヤーフォーカス式を採用しつ
つ、広角端の撮影画角が70度程度と広画角で変倍比1
3程度と高変倍比を有し、かつ射出瞳の位置が像面より
遠くなるようにし、即ち射出瞳長を長くし、更にレンズ
系全体の小型化を図りつつ、広角端から望遠端に至る全
変倍範囲にわたり、又無限遠物体から近距離物体に至る
物体距離全般にわたり、高い光学性能を有したリヤーフ
ォーカス式のズームレンズの提供を目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明のリヤーフォーカ
ス式のズームレンズは、物体側より順に正の屈折力の第
1群、負の屈折力の第2群、絞りを有する正の屈折力の
第3群、正の屈折力の第4群、そして正の屈折力の第5
群の5つのレンズ群を有し、広角端から望遠端への変倍
の際には、該第2群を像面側へ移動させると共に該絞り
と該第3群を一体的に物体側に凸状の軌跡を有するよう
に移動させ、変倍に伴う像面変動を第4群を移動させて
補正すると共に合焦の際には該第4群を移動させて行っ
ていることを特徴としている。
【0026】
【実施例】図1は本発明の後述する数値実施例1の広角
端のレンズ断面図、図2〜図10は本発明の後述する数
値実施例1〜3の諸収差図である。
【0027】図中L1は、正の屈折力の第1群、L2は
負の屈折力の第2群、L3は正の屈折力の第3群、L4
は正の屈折力の第4群、L5は正の屈折力の第5群であ
る。SPは開口絞りであり、第3群の前方に配置してい
る。Gはフェースプレート、フィルター等のガラスブロ
ック、IPは像面である。
【0028】本実施例では広角端から望遠端への変倍に
際して矢印のように第2群を像面側へ単調に移動させる
と共に、絞りSPと第3群とを一体的に物体側に凸状の
軌跡を有するように移動させ、変倍に伴う像面変動を第
4群を移動させて補正している。具体的には変倍の際に
第4群を物体側に凸状の軌跡を有するように、第3群と
は互いに独立に移動させている。
【0029】尚、本実施例では像面側への移動を正と
し、その逆を負としている。
【0030】本実施例ではこのようなズームタイプを採
用することにより、広角端において撮影画角70度程度
と広画角化を容易にすると共に全変倍範囲にわたり良好
なる光学性能を得ている。又第4群を光軸上移動させて
フォーカスを行うリヤーフォーカス式を採用している。
【0031】同図に示す第4群の実線の曲線4aと点線
の曲線4bは各々無限遠物体と近距離物体にフォーカス
しているときの広角端から望遠端への変倍に伴う際の像
面変動を補正する為の移動軌跡を示している。尚、第1
群と第5群は変倍及びフォーカスの際固定である。
【0032】本実施例においては、第4群を移動させて
変倍を行うと共に第4群を移動させてフォーカスを行う
ようにしている。
【0033】特に同図の曲線4a,4bに示すように広
角端から望遠端への変倍に際して物体側へ凸状の軌跡を
有するように移動させている。これにより第3群と第4
群との空間の有効利用を図り、レンズ全長の短縮化を効
果的に達成している。
【0034】本実施例において、例えば望遠端において
無限遠物体から近距離物体へフォーカスを行う場合は、
同図の直線4cに示すように第4群を前方へ繰り返すこ
とにより行っている。
【0035】このように本実施例では第4群を用いてフ
ォーカスを行うことにより、第1群を移動させてフォー
カスを行う、所謂前玉フォーカス方式に比べて広角側で
至近物体撮影時における画面周辺での光束の確保を容易
にして前玉レンズ群(第1群)の有効径の縮小化を図っ
ている。
【0036】そして開口絞りSPを第2群と第3群の間
に配置し、変倍の際、前述の如く第3群と一体的に移動
させることにより、変倍に伴う収差変動を少なくし、開
口絞りより前方のレンズ群の間隔を短くすることにより
第1群(前玉レンズ群)のレンズ有効径の縮小化を容易
に達成している。
【0037】本発明に係るズームタイプにおいて、例え
ば絞りが第3群と第4群との間にあると入射瞳が第1群
から深い所(奥まった位置)となる為、第1群への軸外
光束の入射高は広角端寄りの中間ズーム位置で最も高く
なる。
【0038】そこで本発明では絞りを第3群の物体側に
配置させて広角端から望遠端への変倍に伴い第3群と一
体的に物体側に凸状の軌跡を有するように移動させて、
入射瞳が第1群から近い位置になるようにして入射高の
最も高いズーム位置が広角端近傍となるように設定し
て、これにより第1群の有効径を効率的に小さくしてい
る。
【0039】尚、本発明においては絞りと第3群は物体
側に凸状の軌跡で略完全往復させて、前玉径の小型化及
び広画角化を容易に達成している。
【0040】次に本発明のズームレンズのレンズ構成の
前述以外の特徴について説明する。
【0041】(1−1)本発明では第4群の像面側に正
の屈折力の第5群を設けてレンズ系全体をテレセントリ
ック系とし、射出瞳長を長くしている。
【0042】これにより本発明をビデオカメラ等に適用
したときの固体撮像素子への軸外光束の入射角を小さく
して、色シェーディングの発生を防止している。
【0043】(1−2)第5群の倍率をβ5 としたとき 0.7<β5 <0.95 ‥‥‥(1) なる条件を満足させている。
【0044】これにより、先の構成(1−1)と共に光
学性能を良好に維持しつつ射出瞳長の増大を図ってい
る。
【0045】条件式(1)の下限値を越えると射出瞳長
は長くなるが、フォーカスや変倍に伴う像面変動の補正
を第4群で行うときの移動量が増加し、レンズ全長が長
くなってくる。又上限値を越えると射出瞳長が短くなっ
てくるので良くない。
【0046】(1−3)前玉径の小型化と光学全長を短
くするためには、第2群の移動と第3群の移動を適当に
選択する必要がある。
【0047】第3群の変倍に伴う最大移動量M3max
のときの全系の焦点距離Fmまでは第2群と第3群は反
対方向に動くわけであり、機構的に相互に干渉してはい
けない。又主変倍レンズ群である第2群の移動量はその
まま変倍比に関わるものであり、レンズ全長との相関を
適当に取っておく必要がある。その為には以下の条件式
を満足しているのが好ましい。
【0048】 −0.4<M3max/M2<−0.04 ‥‥‥(2) ここでM2は広角端から望遠端への変倍に伴う第2群の
移動量である。M3maxは変倍に伴う第3群の最大移
動量である。
【0049】この(2)式の上限値を越えると、第2群
の移動量が大きくなり、全長・前玉径が大きくなった
り、M3maxの絶対値が小さくなり、第1群への軸外
光束の入射高の最も高い位置を広角端近傍に設定でき
ず、前玉径の大型化につながり適当でない。又上限値を
越えると第2群の移動量が小さくなり、所望の望遠比が
確保できず、又M3maxの絶対値が大きくなり、全系
の大型化や第2,第3群の干渉を起こしやすくなり適当
でない。
【0050】(1−4)広角端の画角を広く設定する為
には、広角端において正の第1群と負の第2群の主点間
隔e1が短ければ更に全系の焦点距離を短くでき、広角
化が可能となる。但し、第1群と第2群の間には最低限
の空気間隔が必要であり、相互にぶつかっては適当でな
い。
【0051】その為第1群の像側主点位置が第2群寄り
に設定されているか、第2群の物体側主点が第1群寄り
に設定されているのが好ましい。
【0052】特に第1群においては前玉径の大きさにも
絡むので以下の条件式を満たすのが好ましい。
【0053】 −0.1<H1′/F1<0.1 ‥‥‥(3) ここでH1′は第1群の最も像側の面の頂点と、第1群
の像側主点の間隔(−は物体側、+は像側)で、F1は
第1群の焦点距離を表す。
【0054】条件式(3)は前述したように第1群と第
2群の主点間隔e1を短くする為に必要なものである。
下限値を越えると第1群の主点位置が物体側に行き過
ぎ、前述した主点間隔e1を短くできなくなり、所望の
広角にならない。上限値を越えると第1群と第2群の間
隔が広がり、前玉径が大きくなり適当でない。
【0055】(1−5)前玉径を小型にするには以下の
式を満たすのが好ましい。
【0056】 5.7<F1/Fw<9.0 ‥‥‥(4) この式は、第2群に対する物点、即ち倍率に関わる式で
ある。全系を小さく設定するには、第2群がズーミング
に際して等倍を挟んでいるのが好ましい。等倍を挟むと
第4群のズーミングの軌跡は略往復になり、最も効果的
なスペース効率で高変倍が可能となる。
【0057】具体的にはこの(4)式の上限を越えると
第2群に対する物点が遠くなり、第2群の結像倍率が低
くなり、効果的な小型化が難しくなる。
【0058】更に第1群と第2群の間隔が大きくなり、
小型化の達成が難しくなる。又下限値を越えると、第2
群の倍率が大きくなり、高倍化の達成が難しくなってく
る。
【0059】(1−6)第(3)式の所でも述べたよう
に広角化に第1群と第2群の主点間隔e1を広角端でい
かに小さくできるかは重要な点の1つである。その為に
は第1群の形状は具体的には以下のような構成が好まし
い。
【0060】第1群の物体側より順に物体側に凸面を有
するメニスカス状の負レンズL11、空気間隔を空けて
物体側に凸面を有する正レンズL12、更に物体側に凸
面を有する正レンズL13で構成され、前記負レンズL
11,正レンズL12で構成される空気レンズは負の屈
折力を有することである。
【0061】次に本発明の数値実施例を示す。数値実施
例においてRiは物体側より順に第i番目のレンズ面の
曲率半径、Diは物体側より第i番目のレンズ厚及び空
気間隔、Niとνiは各々物体側より順に第i番目のレ
ンズのガラスの屈折率とアッベ数である。
【0062】数値実施例において最終の2つのレンズ面
はフェースプレートやフィルター等のガラスブロックで
ある。又前述の各条件式と数値実施例における諸数値と
の関係を《表−1》に示す。非球面形状は光軸方向にX
軸、光軸と垂直方向にH軸、光の進行方向を正とし、R
を近軸曲率半径、K,A2 ,A3 ,A4 ,A5 を各々非
球面係数としたとき、
【0063】
【数1】 なる式で表している。又「D−0x」の表示は「10−
x」を意味している。
【0064】〈数値実施例1〉 F= 1 〜12.54 Fno=1:1.85 〜 2.46 2ω= 69.6°〜 6.4° R 1= 14.741 D 1= 0.261 N 1=1.84666 ν 1= 23.8 R 2= 6.070 D 2= 0.359 R 3= 9.956 D 3= 0.826 N 2=1.69680 ν 2= 55.5 R 4= -66.861 D 4= 0.043 R 5= 5.042 D 5= 1.066 N 3=1.69680 ν 3= 55.5 R 6= 148.995 D 6= 可変 R 7= 5.993 D 7= 0.174 N 4=1.77250 ν 4= 49.6 R 8= 1.347 D 8= 0.652 R 9= -2.295 D 9= 0.130 N 5=1.72000 ν 5= 50.3 R10= 2.524 D10= 0.217 R11= 3.014 D11= 0.478 N 6=1.84666 ν 6= 23.8 R12=-124.014 D12= 可変 R13= (絞り) D13= 0.239 R14= 7.546 D14= 0.652 N 7=1.58313 ν 7= 59.4 R15= -2.937 D15= 0.110 R16= -2.331 D16= 0.217 N 8=1.60342 ν 8= 38.0 R17= -3.975 D17= 可変 R18= 3.441 D18= 0.174 N 9=1.84666 ν 9= 23.8 R19= 1.975 D19= 0.870 N10=1.51633 ν10= 64.2 R20= -4.292 D20= 可変 R21= 8.312 D21= 0.304 N11=1.48749 ν11= 70.2 R22= 39.718 D22= 1.087 R23= ∞ D23= 1.087 N12=1.51633 ν12= 64.2 R24= ∞
【0065】
【表1】 〈数値実施例2〉 F= 1 〜12.30 Fno=1:1.85 〜 2.43 2 ω= 69.6°〜 6.4° R 1= 14.700 D 1= 0.260 N 1=1.84666 ν 1= 23.8 R 2= 6.077 D 2= 0.358 R 3= 10.115 D 3= 0.826 N 2=1.69680 ν 2= 55.5 R 4=-63.140 D 4= 0.043 R 5= 5.016 D 5= 1.065 N 3=1.69680 ν 3= 55.5 R 6=148.414 D 6= 可変 R 7= 7.126 D 7= 0.173 N 4=1.77250 ν 4= 49.6 R 8= 1.379 D 8= 0.652 R 9= -2.236 D 9= 0.130 N 5=1.72000 ν 5= 50.3 R10= 2.499 D10= 0.217 R11= 3.054 D11= 0.478 N 6=1.84666 ν 6= 23.8 R12=-87.430 D12= 可変 R13=(絞り) D13= 0.239 R14= 6.809 D14= 0.652 N 7=1.58313 ν 7= 59.4 R15= -2.779 D15= 0.110 R16= -2.316 D16= 0.217 N 8=1.60342 ν 8= 38.0 R17= -4.097 D17= 可変 R18= 3.367 D18= 0.173 N 9=1.84666 ν 9= 23.8 R19= 1.934 D19= 0.869 N10=1.51633 ν10= 64.2 R20= -4.473 D20= 可変 R21= 9.278 D21= 0.304 N11=1.48749 ν11= 70.2 R22= 33.949 D22= 1.087 R23= ∞ D23= 1.087 N12=1.51633 ν12= 64.2 R24= ∞
【0066】
【表2】 〈数値実施例3〉 F= 1 〜12.30 Fno=1:1.85 〜 2.44 2 ω= 69.6°〜 6.4° R 1= 14.168 D 1= 0.260 N 1=1.84666 ν 1= 23.8 R 2= 5.676 D 2= 0.343 R 3= 7.803 D 3= 0.869 N 2=1.60311 ν 2= 60.7 R 4=-183.826 D 4= 0.043 R 5= 5.296 D 5= 1.043 N 3=1.77250 ν 3= 49.6 R 6= 147.225 D 6= 可変 R 7= 10.513 D 7= 0.173 N 4=1.77250 ν 4= 49.6 R 8= 1.428 D 8= 0.652 R 9= -2.374 D 9= 0.130 N 5=1.71300 ν 5= 53.8 R10= 2.509 D10= 0.217 R11= 3.068 D11= 0.478 N 6=1.84666 ν 6= 23.8 R12= 405.845 D12= 可変 R13=∞(絞り) D13= 0.239 R14= 6.177 D14= 0.652 N 7=1.58313 ν 7= 59.4 R15= -2.641 D15= 0.110 R16= -2.267 D16= 0.217 N 8=1.60342 ν 8= 38.0 R17= -4.304 D17= 可変 R18= 3.773 D18= 0.173 N 9=1.84666 ν 9= 23.8 R19= 2.073 D19= 0.869 N10=1.51633 ν10= 64.2 R20= -4.244 D20= 可変 R21= 6.257 D21= 0.304 N11=1.51633 ν11= 64.2 R22= 11.501 D22= 1.087 R23= ∞ D23= 1.087 N12=1.51633 ν12= 64.2 R24= ∞
【0067】
【表3】
【0068】
【発明の効果】本発明によれば以上のように各要素を設
定することによりレンズ系全体の小型化を図りつつ広角
端の撮影画角が70度程度と広画角で、かつ高変倍比で
しかも広角端から望遠端に至る全変倍範囲にわたり、又
無限遠物体から近距離物体に至る物体距離全般にわた
り、良好なる光学性能を有したリヤーフォーカス式のズ
ームレンズを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の数値実施例1のレンズ断面図
【図2】 本発明の数値実施例1の広角端の収差図
【図3】 本発明の数値実施例1の中間の収差図
【図4】 本発明の数値実施例1の望遠端の収差図
【図5】 本発明の数値実施例2の広角端の収差図
【図6】 本発明の数値実施例2の中間の収差図
【図7】 本発明の数値実施例2の望遠端の収差図
【図8】 本発明の数値実施例3の広角端の収差図
【図9】 本発明の数値実施例3の中間の収差図
【図10】 本発明の数値実施例3の望遠端の収差図
【符号の説明】
L1 第1群 L2 第2群 L3 第3群 L4 第4群 L5 第5群 SP 絞り IP 像面 G ガラスブロック d d線 g g線 ΔS サジタル像面 ΔM メリディオナル像面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に正の屈折力の第1群、負
    の屈折力の第2群、絞りを有する正の屈折力の第3群、
    正の屈折力の第4群、そして正の屈折力の第5群の5つ
    のレンズ群を有し、広角端から望遠端への変倍の際に
    は、該第2群を像面側へ移動させると共に該絞りと該第
    3群を一体的に物体側に凸状の軌跡を有するように移動
    させ、変倍に伴う像面変動を第4群を移動させて補正す
    ると共に合焦の際には該第4群を移動させて行っている
    ことを特徴とするリヤーフォーカス式のズームレンズ。
  2. 【請求項2】 前記第1群と第5群は変倍及びフォーカ
    スの際に固定であることを特徴とする請求項1のリヤー
    フォーカス式のズームレンズ。
  3. 【請求項3】 前記第5群の倍率をβ5 としたとき 0.7<β5 <0.95 なる条件を満足することを特徴とする請求項1又は2の
    リヤーフォーカス式のズームレンズ。
  4. 【請求項4】 前記絞りは前記第3群の物体側に配置し
    ていることを特徴とする請求項1,2又は3のリヤーフ
    ォーカス式のズームレンズ。
  5. 【請求項5】 変倍に伴う前記第2群の全移動量をM
    2,変倍に伴う前記第3群の移動量の最大値をM3ma
    xとするとき −0.4<M3max/M2<−0.04 なる条件を満足することを特徴とする請求項1,2,3
    又は4のリヤーフォーカス式のズームレンズ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6462886B1 (en) 2000-04-07 2002-10-08 Minolta Co., Ltd. Taking lens device
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