JPH06313463A - エンジンの振動低減装置 - Google Patents

エンジンの振動低減装置

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JPH06313463A
JPH06313463A JP20974993A JP20974993A JPH06313463A JP H06313463 A JPH06313463 A JP H06313463A JP 20974993 A JP20974993 A JP 20974993A JP 20974993 A JP20974993 A JP 20974993A JP H06313463 A JPH06313463 A JP H06313463A
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JP
Japan
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engine
vibration
speed
balance shaft
force
Prior art date
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Application number
JP20974993A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Kamiya
保 神谷
Makoto Ishikawa
誠 石川
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アイドル時の爆発反力による振動も低減でき
る振動低減装置の提供。 【構成】 直列4気筒の内燃機関の回転2次の振動を低
減する回転不平衡量が与えられたクランク軸の2倍で回
転する一個のバランサ1と、機関シリンダ軸方向と気筒
列方向とに垂直な方向がゴムの剪断方向となるエンジン
マウント16、17からなる内燃機関の振動低減装置。
一個のみのバランサ15により爆発による起振モーメン
トが低減する。機関回転数が上昇するとバランサ15に
よる水平方向の起振力が大きくなるが、この時前記エン
ジンマウント16、17のゴムの剪断方向が前記起振力
の方向となっており、且つ振動は高周波になっているた
め前記起振力による振動が吸収され、全域にわたり振動
が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転アンバランスマス
を用いたエンジンの振動低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転アンバランスマスが与えられたバラ
ンサによるエンジンの振動低減装置は、たとえば実開平
3−125934号公報に開示されている。従来のバラ
ンサは、4気筒エンジンにおいて、クランクシャフト1
回転につき2回転する、互いに逆回転する2本のバラン
スシャフトを備えており、バランスシャフトのアンバラ
ンスマスで慣性による上下2次起振力を打ち消してエン
ジンの上下方向振動を低減する。
【0003】詳しくは、クランク回転角度で、0°、1
80°、360°、540°で、#1、#3、#4、#
2の気筒のピストンが順に圧縮上死点にきてピストンお
よびコネクティングロッドの慣性質量が上方に働らくと
きに、2本のバランスシャフトのアンバランスマスが同
時に下方に作用してピストンおよびコネクティングロッ
ドの慣性質量による起振力を打ち消し、エンジンの上下
方向振動を低減するようになっている。
【0004】バランスシャフトを2本設けてそれを逆回
転させるのは、バランスシャフトのアンバランスマスが
バランスシャフト回転中心の横位置にきたときに新たに
横方向力を生じてしまうので、2本のバランスシャフト
のアンバランスマスが互いに逆方向に作用して横方向力
を打ち消し合うようにするためである。ここ迄は従来装
置において公知である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のバラン
サは、往復慣性による2次の起振力およびそれによって
生じるモーメントを打ち消すだけのものであり、アイド
ル振動で問題となる爆発反力によるエンジンのローリン
グ振動を低減することはできなかった。さらに詳しく
は、慣性による上下2次起振力はエンジン回転数の二乗
に比例して大きくなるが、爆発反力によるエンジン捩り
モーメントはエンジン回転数と無関係に一定であるの
で、アイドル時などエンジン低回転時には、慣性による
上下振動は小さく、爆発反力によるエンジンローリング
振動が支配的になる。しかし、従来のバランサは、上下
2次起振力低減のみに対策されたものであって、アイド
ル時ローリング振動を低減することはできなかった。
【0006】本発明の目的は、エンジン高回転時に支配
的となる往復慣性の上下2次起振力による上下振動を低
減できるばかりでなく、アイドル時などエンジン低回転
時に問題となる爆発反力によるローリング振動をも低減
できるエンジンの振動低減装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るエンジンの振動低減装置は、次の(1)
または(2)の装置から成る。すなわち、 (1)回転方向が互いに逆方向とされた一対のバランス
シャフトの一方をクランクシャフト1回転につき2回転
するようにクランクシャフトに連結し、他方のバランス
シャフトを前記一方のバランスシャフトにクラッチによ
り遮断可能に連結し、前記クラッチの切替えを、エンジ
ン回転数が所定回転数以下の時に連結遮断、エンジン回
転数が前記所定回転数を超えた時に連結となるように設
定したエンジンの振動低減装置。 (2)直列4気筒エンジンの回転2次の振動を低減する
回転アンバランスマスが与えられた、クランクシャフト
の2倍の回転数で回転される1個のバランサと、エンジ
ンのシリンダ軸方向と気筒列方向とに垂直な方向がゴム
のせん断方向となるように設置されたエンジンマウント
と、を備えたエンジンの振動低減装置。
【0008】
【作用】上記本発明の(1)のエンジンの振動低減装置
では、エンジン回転数が所定回転数を超えたときは、ク
ラッチが連結となって2本のバランスシャフトが回転す
るので、従来バランサと同じ作用が得られ、往復慣性の
上下2次起振力を打ち消して、高回転時程支配的となる
上下振動を低減する。また、エンジン回転数が所定回転
数以下のとき、たとえばアイドル時には、エンジンの各
気筒の爆発行程時に、爆発反力によるエンジン捩りモー
メントの方向と反対方向に回転する方のバランスシャフ
トのみを回転させ、他方のバランスシャフトはクラッチ
を切って回転を停止させることにより、回転しているバ
ランスシャフトのアンバランスマスによる起振モーメン
トが、爆発反力のエンジン捩りモーメントの一部を打ち
消すので、アイドル時問題となるエンジンローリング振
動を低減できる。アイドル時の慣性による上下2次起振
力は、回転するバランスシャフトによってその1/2だ
けがバランスされ、残りの1/2は残るが、低回転時の
慣性の上下2次起振力自体が小さいので、その1/2が
残っても問題とならず、それよりローリング振動を低減
した方が振動低減上効果がある。
【0009】上記本発明の(2)のエンジンの振動低減
装置では、エンジンの往復慣性の上下2次起振力は、エ
ンジン回転数の全領域で、1個のみのバランサのアンバ
ランスマスの起振力とほぼつり合って低減される。ま
た、爆発反力によるエンジンの捩りモーメントに対して
は、1個のみのバランサのアンバランスマスによる起振
モーメントが上記爆発反力のモーメントと反対方向に働
くので、エンジン回転数が小のとき、たとえばアイドル
時には、爆発反力によるモーメントが低減される。ま
た、エンジン回転数が大になってくると、爆発反力によ
るモーメントはほぼ一定であるのに対しバランサの起振
モーメントが増大して、バランサによる起振モーメント
が残ってそれが大きくなってくるが、エンジンマウント
のゴムの剪断方向がバランサによる起振モーメントの方
向と合致しているのでエンジンマウントが柔らかいばね
として働き、回転数大の領域における振動振幅、したが
って車体への入力を小なものとし、バランサによる起振
モーメントが問題とならないようにしている。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の望ましい実施例を図面を参
照して説明する。図中、図1〜図6は本発明の第1実施
例に関するもので、図7〜図14は本発明の第2実施例
に関する。はじめに、本発明の第1実施例を説明する。
図1において、ピストン10の下方にはピストン往復運
動軸線に対して左右対称に、第1のバランスシャフト
1、第2のバランスシャフト2が設けられており、回転
方向は互いに逆方向とされている。第1のバランスシャ
フト1は、エンジンクランクシャフト8に、バランスシ
ャフト駆動用ベルト7またはチェーンまたはギヤによ
り、クランクシャフト1回転につき2回転するように連
結されている。第1のバランスシャフト1は、クランク
シャフト8が回転したときには必ず回転する。
【0011】図2に示すように、第2のバランスシャフ
ト2は、第1のバランスシャフト1にクラッチ5により
遮断可能に連結されている。クラッチ5は、たとえば電
磁クラッチからなり、その切替えは、エンジン回転数が
所定回転数(アイドル回転数より若干高い回転数)以下
の時に連結遮断、エンジン回転数が上記所定回転数を超
えた時に連結となるように、設定されている。クラッチ
がオンとされて第2のバランスシャフト2が回転すると
きは、第1のバランスシャフト1と逆方向に同回転量だ
け回転し、第2のバランスシャフト2のアンバランスマ
スが回転中心の下側にきたときは第1のバランスシャフ
ト1のアンバランスマスも回転中心の下側にくるように
回転位相も同期される。
【0012】さらに詳しくは、図2に示すように、第
1、第2のバランスシャフト1、2はハウジング6に回
転可能に支持されている。第1のギヤ3は第1のバラン
スシャフト1に固定されており、第2のギヤ4は第2の
バランスシャフト2にフリーとされている。第2のギヤ
4は第1のギヤ3と噛み合っている。第2のギヤ4と第
2のバランスシャフト2との間に電磁クラッチ5が介装
され、クラッチのオンオフにより、第2のギヤ4と第2
のバランスシャフト2が固定されたり、固定が解除され
たりする。クラッチ5は、図示しないコンピュータから
の指令信号に従ってオンオフされる。コンピュータはク
ランク角度センサからの信号によってエンジン回転速度
を演算し、所定値以上になったときのみに、クラッチ5
をオンにして第2のギヤ4と第2のバランスシャフト2
を固定し、第1のバランスシャフト1と第2のバランス
シャフト2との両方を回転させる。その他の時は第1の
バランスシャフト1のみが回転される。
【0013】つぎに、第1実施例の作用を説明する。図
3、図4はクラッチ5がオンとなって2本のバランスシ
ャフト1、2が回転している場合に関し、図5、図6は
クラッチ5がオフとなって第1のバランスシャフト1の
みが回転している場合に関する。
【0014】ここで、諸量を次の符号を用いて表わすこ
とにする。 D:シリンダ径 r:クランク半径 m:1気筒あたりの往復運動部質量 θ:#1気筒(端部から#1、#2、#3、#4気筒)
上死点よりのクランクシャフト回転角 ω:クランクシャフト回転角速度(dθ/dt) l:コネクティングロッド長さ Fx :慣性による上下2次起振力 Mx :慣性による2次起振モーメント Mcomb:爆発反力によるx軸(エンジン長手方向に延び
る軸)まわりの起振モーメント MBx:バランスシャフトのアンバランスマスによるx軸
まわりの起振モーメント A2 、B2 、a2 、b2 :ハーモニック系数
【0015】往復慣性による上下2次起振力Fx は、次
の式で表わされる。 Fx =4A2 mrω2 cos2θ この起振力Fx によるx軸まわりの起振モーメントMx
は、次の式で表わされる。 Mx =4B2 mr2 ω2 sin2θ 上記の2つの式から明らかなように、慣性による上下2
次起振力およびそのモーメントは、ともにエンジン回転
数(ωに比例)の二乗に比例するので、エンジン高回転
時にはFx 、Mx は大きく、エンジン低回転時には
x 、Mx は小さい。これに対応して、図4ではFx
振幅は大きく表わされており、図6ではFxは小さく表
わされている。
【0016】一方、爆発反力によるx軸まわりモーメン
トMcombは次式で表わされる。 Mcomb=−πD2 r(a2 sin2θ+b2 cos2
θ) ここでb2 はアイドル時には0に近い値をとる係数であ
るため、アイドル時(低回転時)には、 Mcomb=−πD2 ra2 sin2θ となり、回転数とほぼ無関係に一定である。したがっ
て、アイドル時には、Mxが小さくなってMcombが小さ
くならないため、Mcombが支配的となり、上下2次起振
力より爆発反力の打ち消しが要望される。
【0017】エンジン回転数がアイドル回転より若干高
い所定数を越える時には、クラッチ5がオンとなるか
ら、2つのバランスシャフト1、2が回転し、その時の
上下起振力の打ち消しは図3、図4に示すようになる。
すなわち、クランク回転角度θが0°、180°、36
0°、540°で、順に#1、#3、#4、#2気筒の
ピストンが圧縮上死点位置にきて、その時に最大の上下
起振力が繰り返し表われ、この起振力Fx が上方に向
う。しかし、丁度その時に2つのバランスシャフト1、
2のアンバランスマスはバランスシャフト回転中心の真
下に回転してきて、それぞれ1/2Fx づつの起振力を
下方に向けて発生するので、往復慣性の起振力Fx とバ
ランスシャフトのアンバランスマスによる起振力1/2
x ×2=F x が上下方向につり合い、慣性の上下2次
起振力を打ち消す。すなわち、図4において、実線と破
線が上下対称にあらわれ、互いに打ち消し合って2次上
下振動が理論上零とされる。
【0018】エンジン回転数が所定回転数以下、たとえ
ばアイドル回転では、クラッチ5が切れて1本のバラン
スシャフト1のみが回転するので、慣性の上下2次起振
力F x は、図6に示すように、その1/2だけがバラン
スシャフトのアンバランスマスによる上下起振力によっ
て打ち消される。残りの1/2Fx の上下2次起振力は
残るが、Fx 自体が低回転時には小さいので問題ない。
一方、図5に示すようにピストンが圧縮上死点から少し
下ったあたりで最大の爆発反力が生じ、そのモーメント
combが生じてエンジン(シリンダブロックとシリンダ
ヘッドの締結体)はx軸まわりにローリングしようとす
るが、クランクシャフトの回転と同方向に回転する第1
のバランスシャフト1が、横方向に向いてきて横方向慣
性力を生じ、この慣性力とx軸からのアームの長さをか
けた起振モーメントMBxを生じ、このMBxがMcombと反
対方向に働らいてMcombの一部を打ち消し、ローリング
振動を低減する。
【0019】図6はそれを示している。また、図6は、
何れの気筒に爆発反力が生じても、第1のバランスシャ
フト1のアンバランスマスは丁度その爆発反力のモーメ
ントを打ち消す位置を自動的にとっていることを示して
おり、4気筒エンジンでは、クランクシャフトの回転と
反対方向に回転するバランスシャフトのみをまわすこと
によって、必ず爆発反力のモーメントが低減できること
を示している。
【0020】つぎに、本発明の第2実施例を説明する。
図7に示すように、直列4気筒エンジン20において、
カムギヤ11とクランクギヤ12とを結ぶタイミングベ
ルト13(またはチエン)の張力を維持するためのアイ
ドラ14に、アンバランスマス15が付加されており、
アイドラ14とアンバランスマス15の一体物がバラン
サを構成している。アイドラ14は、その回転中心がエ
ンジン20の軸芯O1 2 上に位置するように設置され
ている。アイドラ14のアンバランスマス15は、#1
気筒(1番気筒:ミッションから最も遠い気筒)が上死
点位置にあるときに丁度アイドラ回転中心の真下にくる
位置にアイドラ14が付加される。アンバランスマス1
5の質量は、エンジンの往復運動部品による慣性力の大
きさとアンバランスマス15の回転の慣性力の大きさと
がほぼ等しいかそれより小さくなるように設定されてい
る。
【0021】図8に示すように、エンジン20とミッシ
ョン21とのアッセンブリ(以下、エンジンミッション
アッセンブリという)は、車両に横置きされ(ただし、
横置に限るものではない)、長手方向(車両左右方向)
両端部でエンジンマウント16、17を介して車体から
懸吊されるとともに、前、後部(車両前後方向)でエン
ジンマウント18、19を介して車体に支持されてい
る。エンジンミッションアッセンブリの長手方向両端部
のエンジンマウント16、17は図9、図10に示すよ
うなゴムマウントから成り、内筒と外筒をすぐりをもつ
ゴムで連結したものから成る。そして、内、外筒の軸方
向をエンジンミッションアッセンブリの長手方向とエン
ジンシリンダ軸方向に対して直角な方向に向けてあり、
エンジンの爆発反力によるモーメントをエンジンマウン
ト16、17のゴムのせん断(マウント軸方向せん断)
で受けるようにしてある。ゴムは圧縮に対しては比較的
高いばね定数を有する(剛)が、せん断に対してばばね
定数が低い(柔らかい)ので、エンジンマウント16、
17はエンジンミッションアッセンブリを、上下方向に
は剛ばねで支持し、回転方向には柔いばねで支持するこ
とになる。また、エンジンを前後方向に支持するエンジ
ンマウント18、19は、図11に示すような液封マウ
ントから成る。
【0022】つぎに、第2実施例の作用を説明する。#
1気筒が上死点位置にあるときに図7に示す位置にアン
バランスマス15がくるようにアンバランスマス付きア
イドラ14を設置したため、上下方向(Y方向)につい
ては、図12に示すように、エンジン往復運動部品によ
る慣性力F1(エンジンマウント16の位置における慣
性力)と、アンバランスマス15による起振力F1 ′と
が、互いに逆位相で生じ、Y方向のトータルの力は低減
される。また、F1 の大きさとF1 ′の大きさとをほぼ
等しくすれば、Y方向の力はほぼ0となる。エンジン回
転数が大になってF1 が大になると、F1 ′も大になる
ので、上記のY方向のトータル力低減は、エンジンの全
回転数域で成り立つ。
【0023】X方向については、図13に示すように、
エンジン爆発反力(トルク反力)F 2 (エンジンマウン
ト16の位置にて)に対して、アンバランスマス15の
慣性力F2 ′がほぼ逆位相の関係となり、アイドル時に
おいて、F2 −F2 ′は小となってX方向のトータルの
力が低減される。ただし、エンジン回転数が大になって
高速域になると、爆発によるトルク反力F2 はアイドル
時のF2 とほとんど変らない(燃焼によって決り、回転
数によって決るものでないため)のに対し、アンバラン
スマス15による慣性力F2 ″(F1 ′の高速時に対
応)は増大し、F2 ″−F2 が残ってそれが大となり、
X方向のエンジン振動、ねじり振動が大きくなる。しか
し、この振動は、エンジンマウント16、17のゴムの
せん断で支持されるので、ばね定数の小さいマウント特
性となり、車体への入力の増加は小さいので、振動が問
題になることが防止される。すなわち、図14は、剛ば
ねのエンジンマウントと柔ばねのエンジンマウントの車
体への入力対エンジン回転数特性を示しているが、共振
点を小回転側にずらすと高速域における車体への入力
(車体への加速度伝達)が小となり、車体の振動は小さ
くなる。したがって、車体の振動が問題になりにくくな
る。したがって、アンバランスマス5によりエンジンの
アイドル時のローリングが抑えられ、高速時の車体も問
題になるものではない。
【0024】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、2本のバラン
スシャフトをクラッチで連結し、所定回転以下で1本の
バランスシャフトのみを回転させ、所定回転数を超えた
時に2本のバランスシャフトを回転させるようにしたの
で、高回転時にとくに問題となる慣性の上下2次起振力
を打ち消すことができる他、アイドル時に支配的となる
爆発反力のモーメントも打ち消すことができ、全回転域
においてその回転域でそれぞれ問題となる振動を低減で
きる。請求項2の発明によれば、単一のアイドラと、ゴ
ムのせん断方向が気筒列方向と垂直な方向に向けられた
エンジンマウントとを設けたので、エンジン往復慣性質
量を低減できるとともに、アンドル時のエンジン爆発の
トルク反力をアンバランスマスによるX方向力で低減で
きる。なお、高回転時のアンバランスマスのX方向力
は、エンジンマウントが柔ばねとして効くため、車体振
動上問題を生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るエンジンの振動低減
装置の概略正面図である。
【図2】図1の2本のバランスシャフトの連結機構を示
す断面図である。
【図3】2本のバランスシャフトが回転するときの概略
正面図である。
【図4】2本のバランスシャフトが回転するときの上下
2次起振力とクランク回転角度の関係を示すグラフであ
る。
【図5】1本のみのバランスシャフトが回転するときの
概略正面図である。
【図6】1本のみのバランスシャフトが回転するときの
上下2次起振力、爆発反力モーメントとクランク回転角
度との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施例に係るエンジンの振動低減
装置の概略正面図である。
【図8】図7の装置の、縮少された側面図である。
【図9】図8の装置のエンジンマウント16、17の拡
大正面図である。
【図10】図9のエンジンマウントの側面図である。
【図11】図7の装置のエンジンマウント18、19の
拡大断面図である。
【図12】図7の装置の上下方向力(FY )対クランク
角特性図である。
【図13】図7の装置の横方向力(FX )対クランク角
特性図である。
【図14】車体への入力対エンジン回転数特性図であ
る。
【符号の説明】
1 第1のバランスシャフト 2 第2のバランスシャフト 3 第1のギヤ 4 第2のギヤ 5 クラッチ 6 ハウジング 7 ベルト又はチェーン 8 クランクシャフト 9 コネクティングロッド 10 ピストン 11 カムギヤ 12 クランクギヤ 13 タイミングベルト(またはチエン) 14 アイドラ 15 アンバランスマス 16 エンジンマウント 17 エンジンマウント 18 エンジンマウント 19 エンジンマウント 20 エンジン 21 ミッション

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転方向が互いに逆方向とされた一対の
    バランスシャフトの一方をクランクシャフト1回転につ
    き2回転するようにクランクシャフトに連結し、他方の
    バランスシャフトを前記一方のバランスシャフトにクラ
    ッチにより遮断可能に連結し、前記クラッチの切替え
    を、エンジン回転数が所定回転数以下の時に連結遮断、
    エンジン回転数が前記所定回転数を超えた時に連結とな
    るように設定したことを特徴とするエンジンの振動低減
    装置。
  2. 【請求項2】 直列4気筒エンジンの回転2次の振動を
    低減する回転アンバランスマスが与えられた、クランク
    シャフトの2倍の回転数で回転される1個のバランサ
    と、エンジンのシリンダ軸方向と気筒列方向とに垂直な
    方向がゴムのせん断方向となるように設置されたエンジ
    ンマウントと、を備えたことを特徴とするエンジンの振
    動低減装置。
JP20974993A 1993-03-01 1993-08-24 エンジンの振動低減装置 Pending JPH06313463A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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